JP2010216008A - 高強度機械部品用素材鋼板およびその製造方法並びに高強度機械部品製造方法 - Google Patents

高強度機械部品用素材鋼板およびその製造方法並びに高強度機械部品製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】亜共析鋼からなる鋼材において、「靭性」を十分に確保しながら、高強度機械部品の長寿命化にとって必要となる「耐摩耗性」を改善する。
【解決手段】質量%で、C:0.32〜0.70%好ましくは0.45超え〜0.70%、Si:0.5%以下、Mn:0.1〜1.5%、P:0.03%以下、S:0.02%以下、Nb:0.1〜0.5%であり、必要に応じてTi:0.1%未満を含有し、さらに必要に応じてCr:1.5%以下、Mo:0.5%以下、V:0.5%以下、Ni:2%以下、B:0.005%の1種以上を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる化学組成を有し、Nbを含有する粒子径1μm以上の炭化物が200〜1000個/mm2の密度でマトリクス中に存在する焼鈍組織を有する、機械部品用素材鋼板。この素材を焼入れ焼戻し処理すると耐摩耗性および靭性に優れた鋼材が得られる。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐摩耗性および靭性に優れた高強度機械部品を製造するために、焼入れ焼戻し、オーステンパーなどの調質熱処理に供して使用される素材鋼板、およびその製造方法、並びにその素材鋼板を用いた高強度機械部品の製造方法に関する。
自動車部品、産業機械のチェーン部品、歯車などの動力伝達部材や、木材の切断・草刈等に使用する丸鋸、帯鋸などの刃物部材といった高強度機械部品には、長寿命化を目的とした「耐摩耗性」の向上が要求されている。一般に鋼材の耐摩耗性は、高硬度化することによって向上することが知られている。そのため、耐摩耗性を重視する部材には、焼入れ後に低めの温度で焼戻しを行ってより高い硬度に調質した鋼材や、炭素等の合金元素含有量の高い鋼材が使用されている。すなわち、鋼材の硬さと耐摩耗性は密接な関係にあり、マトリクスの硬さを高めることは耐摩耗性の向上に繋がることから、従来、鋼材に耐摩耗性を付与する手法としては硬さを増大させる手法を採用することが一般的である。
例えば特許文献1〜3には、C含有量が概ね0.2%以下の鋼において、合金元素の含有量を高めに設定し、固溶強化、析出強化等を利用して硬度を高めることによって耐摩耗性を向上させる技術が記載されている。しかし、昨今では耐摩耗性の要求レベルは従来にも増して厳しくなっており、単に硬度を高めただけでは十分満足できる耐摩耗性が得られない場合が多くなってきた。また特許文献1〜3のように合金元素の含有量を高めると、結果的に素材の製造性や加工性が低下し、製造コストが増大するという問題もある。
一方、動力伝達部材や刃物部材は、安全上、使用中に折損しないことが重要である。折損を防止するためには部材に用いる鋼材の「靱性」を十分に確保する必要がある。一般に鋼材の靱性を向上させるには、調質硬さを低く抑えることが有効であるとされる。しかしながら、調質硬さを抑制すると、同時に耐摩耗性も低下してしまうのが通常である。すなわち、鋼材において「耐摩耗性」と「靱性」はトレードオフの関係にある。これまで、靱性をできるだけ阻害せずに耐摩耗性を改善する試みが種々なされてきた(特許文献4〜8)。
特許文献9には、Nbを大量に添加し、Nb系析出物を分散させることにより耐摩耗性を向上させる手法が記載されている。この手法は鋼材の耐摩耗性向上には有効であるが、「耐摩耗性」と「靱性」を高いレベルで両立させる手法については開示がない。特に、C含有量レベルが0.32%以上の鋼については、特許文献9の開示に従っても安定して優れた靱性を実現することは困難である。
特開昭62−142726号公報 特開昭63−169359号公報 特開平1−142023号公報 特開平6−256896号公報 特開2000−192197号公報 特開2003−27181号公報 特開2003−328078号公報 特開2005−146321号公報 特開平5−239590号公報
耐摩耗性改善によって部材の長寿命化を図るためには、アブレシブ摩耗についても配慮することが重要である。アブレシブ摩耗は、相手摩擦面の表面粗さや摩擦面に介在する異物によって材料表面が削り取られる摩耗形態である。特に刃物部材ではこの種の摩耗が主体となる。摩耗相手材の種類や使用環境によっては、摩擦面にアルミナや炭化ケイ素のような部材硬さに比べて遥かに硬質の異物が介在することがある。アブレシブ摩耗に対する抵抗力を付与するためには、部材を構成する鋼材のマトリクス中に粒子径数μmのNb、Ti、V等の炭化物を一定量以上分散させることが有効である。これらの炭化物の硬さは2000HV以上に相当し、これはアルミナや炭化ケイ素とほぼ同等レベルの硬度である。鋼材マトリクス中に分散させた硬質粒子が摩耗に対する抵抗力として働くことで、アブレシブ摩耗による鋼材の摩耗量が大幅に低減される。
従来検討されてきた鋼材の耐摩耗性改善手法は、「硬さ」を増大させる手段を用いて「耐摩耗性」を付与し、結晶粒の微細化などによって「靱性」の低下を抑制するという思想に基づくものが主流であった(例えば特許文献6〜8)。しかしこの場合、アブレシブ摩耗に対する抵抗力が十分ではなく、安定して部品の長寿命化を図ることは難しい。一方、Ti、Nb、V等の硬質な炭化物をマトリクス中に分散させてアブレシブ摩耗に対する抵抗力を向上させる技術(例えば特許文献4、5、9)を利用すれば、過度な硬質化を必要としないため靭性を確保する上でも有利であると考えられていた。しかしながら発明者らの調査によれば、Ti、Nb、V等の炭化物を分散させる手法を採用した場合、延性や靭性が逆に劣化することがあり、安定して良好な靭性を確保するためには更なる検討が望まれた。
本発明は、C含有量レベルが比較的高い亜共析鋼からなる鋼材において、「靭性」を十分に確保しながら、高強度機械部品の長寿命化にとって必要となる「耐摩耗性」を改善する技術を提供しようというものである。
発明者らの詳細な検討によれば、Ti、Nb、V等の炭化物を分散させた鋼材において靭性が劣化することがある原因として、鋳造時に粗大化したTi系炭化物(TiCを主体とするもの)は、その後の工程で適正量にコントロールすることが必ずしも容易ではなく、部品中に過剰なTi系炭化物が残留しやすいことが考えられた。そこで本発明者らは種々検討の結果、従来アブレシブ摩耗の改善に極めて有効であるとされていたTi系炭化物を利用しなくても、Nb系炭化物(NbCを主体とするもの)の分散状態を適正化することによって、耐摩耗性を十分に付与することが可能であり、部材の長寿命化が可能になることを見出した。本発明はこのような知見に基づいて完成したものである。
すなわち本発明では、質量%で、C:0.32〜0.70%好ましくは0.45超え〜0.70%、Si:0.5%以下、Mn:0.1〜1.5%、P:0.03%以下、S:0.02%以下、Nb:0.1〜0.5%であり、必要に応じてTi:0.1%未満を含有し、さらに必要に応じてCr:1.5%以下、Mo:0.5%以下、V:0.5%以下、Ni:2%以下、B:0.005%の1種以上を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる化学組成を有し、Nbを含有する粒子径1μm以上の炭化物が200〜1000個/mm2の密度でマトリクス中に存在する焼鈍組織を有する、機械部品用素材鋼板が提供される。鋼成分としてTiを含んでいる場合は、Nb、Tiの1種以上を含有する粒子径1μm以上の炭化物が200〜1000個/mm2の密度でマトリクス中に存在する焼鈍組織を有するものが対象となる。
ここで、素材鋼板とは、まだ焼入れ焼戻しやオーステンパー等の調質熱処理を受ける前の段階にあるものを指す。この素材鋼板は部品形状への成形加工を経た後に調質熱処理に供される。上記の焼鈍組織は、マトリクスがフェライト相からなり、再結晶化されて軟質な状態となっている組織である。
また、上記の素材鋼板の製造方法として、
上記組成範囲に成分調整された鋼を鋳造後、冷却過程において1500〜900℃の温度領域の滞在時間を30min以上とすることによりNbあるいはNb、Tiの1種以上を含有する粗大炭化物を析出させる工程(鋳造工程)、
前記の粗大炭化物が存在する鋼を1100〜1350℃の範囲かつ下記(1)式により定まるA値が0.077〜0.383となる温度T(℃)で加熱保持して、前記炭化物の一部を固溶化する工程(固溶化熱処理工程)、
前記固溶化熱処理を終えた鋼を熱間圧延して、NbあるいはNb、Tiの1種以上を含有する粒子径1μm以上の炭化物が200〜1000個/mm2の密度でマトリクス中に存在する熱延鋼板を得る工程(熱延工程)、
Ac1点未満の温度域に加熱する仕上焼鈍を施して焼鈍組織とする工程(仕上焼鈍工程)、
を有する製造方法が提供される。
A=Nb−10x/C …(1)
たたし、x=3.42−7900/(T+273)
(1)式のNbおよびCの箇所にはそれぞれ質量%で表された当該鋼のNbおよびC含有量の値が代入される。
熱延工程と仕上焼鈍工程の間においては、必要に応じてAc1点未満の温度域に加熱する焼鈍および冷間圧延(焼鈍・冷間圧延工程)を1回以上行うことができる。
また本発明では、上記の素材鋼板から成形加工した部材に対して、オーステナイト温度域での溶体化を1000℃以下とする焼入れ焼戻し処理またはオーステンパー処理を施して500〜600HVに調質する、耐摩耗性および靭性に優れた機械部品の製造方法が提供される。
本発明によれば、C含有量レベルが0.32%以上あるいは更に0.45%を超える亜共析鋼において「耐摩耗性」と「靱性」を高いレベルで両立させた鋼材(高強度機械部品)を、特段のコスト増を伴うことなく提供することが可能となった。この鋼材はアブレシブ摩耗に対する耐久性が高いことから、動力伝達部材の他、刃物部材に好適であり、これら各種用途において部品の長寿命化に寄与しうる。
〔化学組成〕
本明細書において、鋼の成分元素に関する「%」は特に断らない限り「質量%」を意味する。
Cは、調質硬さや強度、耐摩耗性を確保するために重要な元素であり、本発明では0.02%以上のCを含有する鋼を対象とする。0.32%を超えるC含有量、あるいは更に0.45%を超えるC含有量を確保することがより望ましい。ただしC含有量が多くなると焼入れ焼戻しやオーステンパー等の調質熱処理時に未溶解セメンタイトが残留しやすくなる。また焼入れ時にはレンズ状マルテンサイトが生成しやすくなる。このような組織状態は靭性の低下を招くことがあるので好ましくない。種々検討の結果、本発明ではC含有量は0.70%以下の範囲とする。0.60%以下あるいは0.60%未満とすることがより望ましい。
Siは、溶鋼の脱酸に有効であり、また焼戻し軟化抵抗を高める作用がある。それらの作用を十分に得るためには0.1%以上のSi含有量を確保することがより効果的である。ただし過剰のSi含有は熱延板、冷延板を硬質にし、製造性を阻害する要因となる。このためSi含有量は0.5%以下の範囲とする。
Mnは、焼入れ性を向上させる元素であり、その作用を得るために0.1%以上の含有量を確保する。ただし過剰のMn含有は靱性を著しく低下させる場合があるので、Mn含有量は1.5%以下に制限される。
Pは、焼入れ時にオーステナイト粒界に偏析して粒界強度を低下させ、疲労特性や靱性を低下させる要因となる。検討の結果、P含有量は0.03%まで許容できる。
Sは、鋼中で衝撃破壊や疲労破壊の起点となるMnSを形成し、疲労特性や靱性を低下させる要因となる。検討の結果、S含有量は0.02%まで許容できる。
Nbは、鋳造後の冷却過程で鋼中に非常に硬質なNb含有炭化物として析出し、耐摩耗性、特に耐アブレシブ摩耗性の向上に寄与する。また、鋳造後の焼鈍工程で再固溶させたNbは焼入れ時の結晶粒を微細化させ、靱性の向上に寄与する。これらの作用を十分に引き出すためには、0.1%以上のNb含有量を確保する必要があり、0.15%以上とすることがより好ましい。一方、多量のNb添加は、Nb含有炭化物を過剰に生成させ、それらが破壊の起点および亀裂伝播経路となり、靱性低下を招く。特に、C含有量レベルが比較的高い亜共析鋼において調質熱処理後の良好な靱性を確保するためにはNb含有量は0.50%以下に抑えることが肝要である。また、発明者らの検討によれば、C含有量が0.32〜0.70%レベルの鋼においては、Nb添加による耐摩耗性向上効果はNb含有量0.5%程度で飽和する傾向にある。したがってNbは0.5%以下の範囲で含有させる。
Crは、Mnと同様に焼入れ性の向上に有効である。また、焼鈍時における炭化物の粗大化を抑制する作用を有し、衝撃値(靭性)の改善に有効である。このため必要に応じてCrを含有させることができる。上記各作用を十分に発揮させるためには0.1%以上のCr含有量を確保することがより効果的である。ただし多量のCrを添加すると未溶解炭化物の生成量が増大し、靱性が著しく低下することがあるので、Crを添加する場合は1.5%以下の範囲で行う。
Tiは、Nbと同様、鋳造後の鋼中に非常に硬質なTi含有炭化物を形成し、耐摩耗性の向上に寄与するとともに、鋳造後に再固溶させたTiは焼入れ時の結晶粒を微細化させ、靱性の向上に寄与する。またTiはNとの結合力が強いため、Bを添加した場合にBNの生成を防止し、Bの焼入れ性向上作用を引き出す上で有利となる。このため本発明では必要に応じてTiを添加することができる。上記の各作用を十分に得るためには0.01%以上のTi含有量を確保することがより効果的である。しかしながら、発明者らの検討によれば、Ti系炭化物が部品中に多量に存在した場合には、靱性低下を招きやすいことがわかった。種々検討の結果、Tiを添加する場合は0.1%未満の範囲で行うことが重要である。
MoおよびVは、いずれも靱性の向上に有効な元素であり、必要に応じて添加することができる。Moの場合は0.1%以上の含有量を確保することがより効果的である。Vの場合も0.1%以上の含有量を確保することがより効果的である。ただしMo、Vは高価な元素であり過剰添加はコスト増を招く。Mo、Vの1種または2種を添加する場合は、Mo、Vとも0.5%以下の含有量範囲とする。
Niは、焼入れ性の向上に有効であり、必要に応じて添加することができる。その場合、0.1%以上のNi含有量を確保することがより効果的である。ただしNiの過剰添加は経済性を損ねる要因となるので、Niを添加する場合は2%以下の範囲で行う。
Bは、焼入れ性の向上に有効な元素であり、必要に応じて添加することができる。焼入れ性向上作用を十分に発揮させるためには0.0005%以上のB含有量を確保することがより効果的である。ただし、その作用は概ね0.005%で飽和するので、Bを添加する場合は0.005%以下の範囲で行う。
〔金属組織〕
本発明では耐摩耗性を顕著に向上させるためにNbを含有する硬質炭化物を利用する。Tiを添加した鋼組成においてはTiを含有する硬質炭化物も有効となる。ただし、靱性を確保するために、その分散形態に配慮する必要がある。詳細な検討の結果、調質熱処理を終えた最終的な部品において、NbあるいはNb、Tiの1種以上を含有する粒子径1μm以上の硬質炭化物が200〜1000個/mm2の密度でマトリクス中に存在する金属組織としたときに、耐摩耗性が顕著に向上し、かつ靱性を損なう弊害も回避されることがわかった。そして、そのような組織状態を実現するためには、調質熱処理前の素材鋼板の段階で上記の炭化物密度としておき、調質熱処理での溶体化温度を1000℃以下に制限すればよいことが確認された。したがって本発明では、素材鋼板において、NbあるいはNb、Tiの1種以上を含有する粒子径1μm以上の硬質炭化物が200〜1000個/mm2の密度でマトリクス中に存在する焼鈍組織を有するものを提供する。
ここで、「Nbを含有する炭化物」はNbCを主成分とする硬質炭化物である。また「Nb、Tiの1種以上を含有する炭化物」はNbC、TiC、(Nb,Ti)Cなどを主成分とする硬質炭化物である。以下、これらの炭化物を単に「硬質炭化物」と呼ぶことがある。鋼中に含有される析出粒子がNbあるいはNb、Tiの1種以上を含有する炭化物に該当するかどうかは、EDX等による微視的分析によって確かめることができる。個々の粒子の粒子径は、鋼材断面に観察される粒子の円相当径が採用される。すなわち、粒子の面積から同じ面積を有する真円の直径を算出し、この直径を当該粒子の粒子径とする。鋼材中に観察される硬質炭化物の最大粒子径は30μm以下に調整されていることがより望ましい。粒子径1μm以上の硬質炭化物が200個/mm2未満であると耐摩耗性向上効果が不十分となりやすい。400個/mm2以上であることがより好ましい。ただし、1000個/mm2を超えると靱性が不十分となりやすい。
なお、本発明の素材鋼板の焼鈍組織におけるマトリクスはフェライト相である。調質熱処理を終えた部品のマトリクスは、調質熱処理が焼入れ焼戻しである場合は焼戻しマルテンサイト相、オーステンパーである場合はベイナイト相である。
上記のような金属組織を有する鋼材は、例えば以下のような製造工程によって得ることができる。
〔鋳造工程〕
まず、鋳造後の冷却過程を利用してNbあるいはNb、Tiの1種以上を含有する粗大炭化物を析出させる。具体的には、この種の硬質炭化物が成長しやすい1500〜900℃の温度領域の滞在時間が30min以上となるような冷却パターンとすることが効果的である。後述実施例のものはいずれもこの冷却パターンを満たしている。このような冷却パターンは、鋳造後に鋳片を放冷することによって実現できる他、連続鋳造においては各ロールの冷却条件や鋳片表面の冷却条件をコントロールすることによって実現できる。放冷とは鋳片を強制的に冷却することなく、自然冷却することをいう。「粗大炭化物」は、粒子径が概ね1μm以上の炭化物をいう。なお、本明細書でいう「鋳片」には造塊法におけるインゴットや、連続鋳造におけるスラブが含まれる。
〔固溶化熱処理工程〕
前記の粗大炭化物が存在する鋼を1100〜1350℃の範囲かつ下記(1)式により定まるA値が0.077〜0.383となる温度T(℃)で加熱保持する。加熱温度範囲は1150〜1300℃とすることがより好ましい。
A=Nb−10x/C …(1)
たたし、x=3.42−7900/(T+273)
(1)式のNbおよびCの箇所にはそれぞれ質量%で表された当該鋼のNbおよびC含有量の値が代入される。
発明者らは種々検討の結果、耐摩耗性と靭性の両方を満足させるために必要なNb含有炭化物の分布状態を精度良く実現するためには、予め十分な量のNb含有粗大炭化物を過剰に析出させておき、その後、粗大炭化物の一部を再固溶させる過程を利用して適正な量にコントロールすることが簡便かつ極めて有効であることを見出した。再固溶後の硬質炭化物の量は、Nb含有量、C含有量、および保持温度T(℃)に依存する。上記(1)式は、C含有量が0.3〜0.6%である鋼において、再固溶後における粒子径1μm以上の硬質炭化物の存在量を表す指標である。発明者らによる数多くの実験の結果、A値が0.077未満になる条件では、粒子径1μm以上の硬質炭化物の残存量が200個/mm2未満となりやすく、耐摩耗性の改善効果を安定して得ることが難しくなる。A値が0.383を超えると粒子径1μm以上の硬質炭化物の残存量が1000個/mm2を超える状態となりやすく、靭性の改善効果を安定して得ることが難しくなる。なお、Tiを含有する場合であっても、その含有量は0.1%未満と低いため、(1)式を満たす加熱条件を採用すればTi含有炭化物が過剰に残存することによる弊害は回避される。
(1)式の条件を満たす温度域における保持時間は、温度や鋼材のサイズにもよるが、通常0.5〜12hの範囲で最適保持時間を見出すことができる。実際には、使用する生産設備に対応した予備実験によって保持温度、保持時間を設定すればよい。
なお、この固溶化熱処理工程は、熱間圧延時のスラブ加熱工程において実施することができる。造塊法の場合は分塊時の加熱工程、あるいは熱間圧延時のスラブ加熱工程の少なくとも一方おいて実施すればよい。
〔熱延工程〕
上記の固溶化熱処理を終えた鋼を熱間圧延することにより、NbあるいはNb、Tiの1種以上を含有する粒子径1μm以上の硬質炭化物が200〜1000個/mm2の密度でマトリクス中に存在する熱延鋼板を得ることができる。硬質炭化物のこのような分布形態は、通常の熱間圧延、熱延板焼鈍、冷間圧延、仕上焼鈍の各工程を経てもほぼ維持される。熱間圧延は例えば、加熱抽出温度1100〜1300℃、仕上圧延温度800〜900℃、巻取温度750℃以下の条件で行うことができる。
〔焼鈍・冷間圧延工程〕
必要に応じて熱延板焼鈍および冷間圧延を行い、目標板厚に調整する。熱延板焼鈍は、例えば600℃以上Ac1点未満の温度域に10〜50h加熱保持する条件が採用できる。「焼鈍→冷間圧延」の工程を複数回行っても構わない。その場合、中間焼鈍も600℃以上Ac1点未満の温度域に加熱することが望ましい。
〔仕上焼鈍工程〕
所定の板厚に調整された熱延鋼板または冷延鋼板に対して、仕上焼鈍を施し、軟質化された再結晶フェライト組織(焼鈍組織)を有する素材鋼板を得る。仕上焼鈍はAc1点未満の温度域で行う必要がある。再結晶化を促進させるために、600℃以上Ac1点未満の温度域に加熱することが望ましい。保持時間は8〜40hの範囲で最適条件を設定すればよい。前述の固溶化熱処理工程を経ることによって調整された熱延鋼板における硬質炭化物の分布状態(粒子径1μm以上の硬質炭化物の存在密度)は、この仕上焼鈍後もほぼ維持されることが確認されている。仕上焼鈍後の素材鋼板の断面硬さは概ね150〜250HVの範囲にあり、部品形状への成形加工が十分可能である。
〔調質熱処理工程〕
素材鋼板から部品形状に成形加工された部材は、焼入れ焼戻し、オーステンパー等の調質熱処理に供され、高強度化される。ただし、調質熱処理の溶体化温度はオーステナイト領域かつ1000℃以下の範囲で行う必要がある。前記温度を超えると、前述の固溶加熱処理工程を経ることによって調整された硬質炭化物の分布形態が崩れるおそれがある。調質熱処理条件は、溶体化の上限温度を規制する他は、一般的な手法に従えばよい。本発明の素材鋼板を用いると、動力伝達部材や刃物部材に適する500〜600HVに調質したとき、耐摩耗性および靭性を高いレベルで兼ね備えた高強度機械部品を得ることができる。
表1に示す化学組成の鋼を溶製し、鋳造後の冷却過程を放冷として鋳片を製造した。この放冷条件により、鋳造後の冷却過程において鋳片表面の温度が1500〜900℃の温度領域に滞在する時間は30min以上となることが確認されている。したがって、鋳片内部の全ての部位において1500〜900℃の温度領域の滞在時間は30min以上となる。得られた鋳片を1150〜1350℃の温度で1hの加熱(固溶化熱処理)に供した。加熱温度および前記(1)式から算出されるA値を表2中に示してある。その後、仕上圧延温度850℃、巻取温度550℃の条件で熱間圧延を行い、板厚3.5mmの熱延鋼板を得た。次いで690℃×15hの焼鈍を行い、酸洗後、冷間圧延にて板厚1.5mmとし、670℃×15hの仕上焼鈍を施すことにより、焼入れ焼戻し処理に供するための素材鋼板(板厚1.5mm)を得た。
Figure 2010216008
〔炭化物分布状態の調査〕
焼入れ処理に供する前の素材鋼板について、圧延方向および板厚方向に平行な断面(L断面)を分析走査型電子顕微鏡により観察し、観察面積61×61μm2×20視野中に存在する「Nb、Tiの少なくとも一方を含有する粒子径1μm以上の炭化物」の数をカウントし、その存在密度を算出した。粒子径は前述の円相当径であり、粒子径1μm以上の粒子を画像処理によってピックアップした。
素材鋼板について下記条件の焼入れ焼戻し処理を施し、供試材を得た。
〔焼入れ焼戻し条件〕
820℃×15min→60℃油焼入れ→Tt℃×30min焼戻し
焼戻し温度Tt(℃)は組成に応じて、断面硬さが550HVの硬度レベルに調質される温度とした。得られた供試材のL断面について硬さを測定した結果、いずれも550HV±10HVの範囲に収まっていた。
〔耐摩耗性試験〕
焼入れ焼戻し後の供試材から、摩擦面が1.5mm四方となる試験片を切り出し、ピンオンディスク型摩耗試験機を用いて試験を行った。摩耗相手材は、塩浴処理によりフラットな鋼板表面上に形成したVC(バナジウムカーバイド)皮膜とした。この皮膜硬さは2400HV程度に相当する。試験片を試料ホルダに固定して、回転する摩耗相手材に試験片表面を試験荷重F=500Nで押し付けながら、摩擦速度1m/sec、摩擦距離L=3600mの条件で摩耗試験を行った。試験前後の試料板厚差から摩耗により消失した材料の体積を算出し、これを摩耗減量W(mm3)とした。そして、下記(2)式により比摩耗量C(mm3/Nm)を求めた。
比摩耗量C=摩耗減量W/(試験荷重F×摩擦距離L) …(2)
調質硬さ550HVの材料において、この比摩耗量Cが0.35×10-7mm3/Nm以下であれば、C含有量0.70%以下の亜共析鋼を用いた動力伝達部材や刃物部材に使用されている現用鋼と比べ非常に優れた耐摩耗性を有すると判断される。
〔衝撃試験〕
焼入れ焼戻し後の供試材表面を研磨した板厚1.35mmの板材から、圧延方向を長手方向とし、ハンマー打撃方向が圧延方向と板厚方向に垂直な方向となる2mmVノッチ衝撃試験片(ノッチ先端半径は0.25mm)を作製した。この試験片を用いて室温(25℃±2℃)でのシャルピー衝撃試験を行った。
C含有量0.70%以下の亜共析鋼の調質硬さ550HVの材料において、この試験における衝撃値が25J/cm2以上であれば、安全性の観点から十分な靱性を有すると判断される。
これらの結果を表2に示す。上記の比摩耗量Cが0.35×10-7mm3/Nm以下、かつ上記の衝撃値が25J/cm2以上である材料を、「耐摩耗性」と「靱性」が高レベル両立できた材料と判定し、評価○(合格)と表示した。それ以外の材料を評価×(不合格)と表示した。
Figure 2010216008
表2からわかるように、本発明例のものは粒子径1μm以上の硬質炭化物が適正な密度で分布していることにより、C含有量が0.32%以上である亜共析鋼、あるいは更に0.45%を超える亜共析鋼において「耐摩耗性」と「靱性」が高レベルで両立できた。
これに対し、比較例であるNo.1〜3はC含有量が高いため種々の条件で固溶化熱処理を行っても良好な靭性(衝撃値)は得られなかった。No.4はC含有量が不足しているため耐摩耗性に劣った。No.5はNb含有量が過剰であるため硬質炭化物の量が多くなり、耐摩耗性には優れるものの、靭性に劣った。No.6、7はNb含有量が不足するかあるいはNb無添加であるため硬質炭化物の量を十分に確保することができず、耐摩耗性に劣った。No.8はMn含有量が過剰であるため靭性に劣った。No.9はTi含有量が過剰であるため粗大なTi系硬質炭化物の量が多くなり、靭性に劣った。No.12は固溶化熱処理の加熱温度が低すぎたので硬質炭化物の残存量が多くなり、靭性に劣った。No.18は固溶化熱処理の加熱温度が高すぎたので硬質炭化物の残存量が少なくなり、耐摩耗性に劣った。No.19、20はMn含有量およびNb含有量が高いため耐摩耗性は良好であるものの、靱性が不十分である。

Claims (10)

  1. 質量%で、C:0.32〜0.70%、Si:0.5%以下、Mn:0.1〜1.5%、P:0.03%以下、S:0.02%以下、Nb:0.1〜0.5%、残部Feおよび不可避的不純物からなる化学組成を有し、Nbを含有する粒子径1μm以上の炭化物が200〜1000個/mm2の密度でマトリクス中に存在する焼鈍組織を有する、機械部品用素材鋼板。
  2. 質量%で、C:0.32〜0.70%、Si:0.5%以下、Mn:0.1〜1.5%、P:0.03%以下、S:0.02%以下、Nb:0.1〜0.5%であり、さらにCr:1.5%以下、Mo:0.5%以下、V:0.5%以下、Ni:2%以下、B:0.005%の1種以上を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる化学組成を有し、Nbを含有する粒子径1μm以上の炭化物が200〜1000個/mm2の密度でマトリクス中に存在する焼鈍組織を有する、機械部品用素材鋼板。
  3. C含有量が0.45超え〜0.70%である請求項1または2に記載の機械部品用素材鋼板。
  4. 質量%で、C:0.32〜0.70%、Si:0.5%以下、Mn:0.1〜1.5%、P:0.03%以下、S:0.02%以下、Nb:0.1〜0.5%、Ti:0.1%未満、残部Feおよび不可避的不純物からなる化学組成を有し、Nb、Tiの1種以上を含有する粒子径1μm以上の炭化物が200〜1000個/mm2の密度でマトリクス中に存在する焼鈍組織を有する、機械部品用素材鋼板。
  5. 質量%で、C:0.32〜0.70%、Si:0.5%以下、Mn:0.1〜1.5%、P:0.03%以下、S:0.02%以下、Nb:0.1〜0.5%、Ti:0.1%未満であり、さらにCr:1.5%以下、Mo:0.5%以下、V:0.5%以下、Ni:2%以下、B:0.005%の1種以上を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる化学組成を有し、Nb、Tiの1種以上を含有する粒子径1μm以上の炭化物が200〜1000個/mm2の密度でマトリクス中に存在する焼鈍組織を有する、機械部品用素材鋼板。
  6. C含有量が0.45超え〜0.70%である請求項4または5に記載の機械部品用素材鋼板。
  7. 成分調整された鋼を鋳造後、冷却過程において1500〜900℃の温度領域の滞在時間を30min以上とすることによりNbを含有する粗大炭化物を析出させる工程(鋳造工程)、
    前記の粗大炭化物が存在する鋼を1100〜1350℃の範囲かつ下記(1)式により定まるA値が0.077〜0.383となる温度T(℃)で加熱保持して、前記炭化物の一部を固溶化する工程(固溶化熱処理工程)、
    前記固溶加熱処理を終えた鋼を熱間圧延して、Nbを含有する粒子径1μm以上の炭化物が200〜1000個/mm2の密度でマトリクス中に存在する熱延鋼板を得る工程(熱延工程)、
    Ac1点未満の温度域に加熱する仕上焼鈍を施して焼鈍組織とする工程(仕上焼鈍工程)、
    を有する請求項1〜3のいずれかに記載の機械部品用素材鋼板の製造方法。
    A=Nb−10x/C …(1)
    ただし、x=3.42−7900/(T+273)
    (1)式のNbおよびCの箇所にはそれぞれ質量%で表された当該鋼のNbおよびC含有量の値が代入される。
  8. 成分調整された鋼を鋳造後、冷却過程において1500〜900℃の温度領域の滞在時間を30min以上とすることによりNb、Tiの1種以上を含有する粗大炭化物を析出させる工程(鋳造工程)、
    前記の粗大炭化物が存在する鋼を1100〜1350℃の範囲かつ下記(1)式により定まるA値が0.077〜0.383となる温度T(℃)で加熱保持して、前記炭化物の一部を固溶化する工程(固溶化熱処理工程)、
    前記固溶化熱処理を終えた鋼を熱間圧延して、Nb、Tiの1種以上を含有する粒子径1μm以上の炭化物が200〜1000個/mm2の密度でマトリクス中に存在する熱延鋼板を得る工程(熱延工程)、
    Ac1点未満の温度域に加熱する仕上焼鈍を施して焼鈍組織とする工程(仕上焼鈍工程)、
    を有する請求項4〜6のいずれかに記載の機械部品用素材鋼板の製造方法。
    A=Nb−10x/C …(1)
    ただし、x=3.42−7900/(T+273)
    (1)式のNbおよびCの箇所にはそれぞれ質量%で表された当該鋼のNbおよびC含有量の値が代入される。
  9. 熱延工程と仕上焼鈍工程の間において、Ac1点未満の温度域に加熱する焼鈍および冷間圧延(焼鈍・冷間圧延工程)を1回以上行う、請求項7または8に記載の機械部品用素材鋼板の製造方法。
  10. 請求項1〜6のいずれかに記載の素材鋼板から成形加工した部材に対して、オーステナイト温度域での溶体化を1000℃以下とする焼入れ焼戻し処理またはオーステンパー処理を施して500〜600HVに調質する、耐摩耗性および靭性に優れた機械部品の製造方法。
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