JP2003147485A - 加工性に優れた高靭性高炭素鋼板およびその製造方法 - Google Patents

加工性に優れた高靭性高炭素鋼板およびその製造方法

Info

Publication number
JP2003147485A
JP2003147485A JP2001348483A JP2001348483A JP2003147485A JP 2003147485 A JP2003147485 A JP 2003147485A JP 2001348483 A JP2001348483 A JP 2001348483A JP 2001348483 A JP2001348483 A JP 2001348483A JP 2003147485 A JP2003147485 A JP 2003147485A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
less
mass
steel sheet
carbide
annealing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001348483A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Tagashira
聡 田頭
Tomoyoshi Iwao
知義 岩尾
Terushi Hiramatsu
昭史 平松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nisshin Steel Co Ltd filed Critical Nisshin Steel Co Ltd
Priority to JP2001348483A priority Critical patent/JP2003147485A/ja
Publication of JP2003147485A publication Critical patent/JP2003147485A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 軸受けや歯車などの高硬度鋼製機械部品の製
造に適した、打抜き加工性や絞り加工性と熱処理後の靭
性を兼備させた高炭素鋼板を提供することを目的とす
る。 【構成】 C:0.6〜1.3質量%、Si:0.5質
量%以下、Mn:0.2〜1.0質量%、P:0.02
質量%以下、S:0.01質量%以下を含み、残部が実
質的にFeの組成を有する鋼を、熱延条件、冷延条件お
よび焼鈍条件の調整により、炭化物の最大長さが5.0
μm以下で、炭化物球状化率が90%以上、かつ粒径が
1.0μm以上の球状炭化物の体積が全球状炭化物体積
の20%以上である炭化物と等軸状フェライトとからな
る組織を有し、さらに断面硬さが250HV以下で、し
かもJIS5号引張試験片の平行部長手方向中央位置に
おける幅方向両サイドに開き角45度、深さ2mmのV
ノッチを入れた試験片を用いて引張試験を行い、平行部
長手方向中央の標点間距離10mmに対する破断後の伸
び率として表される切欠き引張伸びが15%以上のもの
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた打抜き加工性、
絞り加工性を有し、熱処理後の表面硬さ55HRCで使
用される各種機械部品用として好適な高靭性高炭素鋼板
とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼製機械部品の中でも、軸受け、歯車等
の耐磨耗性を必要とする部品は、高い面圧強度を確保す
るために熱処理によって少なくとも55HRC以上の硬
さに調質されて使用されている。従来の軸受けや歯車の
製造方法は、一般的に鍛造や切削で所望形状に加工され
る場合が多い。さらに、これらの用途では従来は比較的
炭素含有量の低い、いわゆる肌焼き鋼(例えばJIS規
格のSCM415)のように0.1〜0.2質量%程度
のC量を含む鋼材を使用し、鍛造や切削による加工を行
った後、浸炭焼き入れ処理を行って表面硬さを高める製
造方法が採られている。しかし、近年はコストダウンを
狙って、鍛造や切削を行わずに、板材から打抜き加工
や、場合によっては軽度の絞り加工を施して成形される
場合が多くなっており、さらに鋼材の化学成分も従来の
肌焼き鋼から高炭素鋼に変更し、浸炭焼き入れを廃して
通常の焼き入れ焼戻し処理のみで目標の高硬度を得る手
法が採られるようになってきている。
【0003】高炭素鋼板を用いて打抜き加工、絞り加工
によって部品形状に成形しようとする場合、従来の高炭
素鋼板では加工性が必ずしも十分ではないため、打抜き
品の形状が不良であったり、打抜き型の摩耗が大きく型
寿命が短くなったり、また、軽度の絞り加工を施す際に
割れが生じたりする問題があった。そのため、打抜き性
と軽度の絞り加工を行うことができる加工性を持った高
靭性の高炭素鋼板が求められていた。特開平11−80
886号公報には、0.1〜0.8質量%の炭素を含む
亜共析鋼において炭化物の球状化率と平均炭化物粒径を
制御することで局部延性と焼き入れ性を高めた鋼板が示
されている。しかし、この方法は広く低合金炭素鋼の加
工と熱処理性に関して述べられたものに過ぎず、本発明
が対象とするような軸受けや歯車などの非常に高硬度に
調質される用途に対して有用な知見をもたらすものでは
ない。
【0004】本発明が対象とする軸受けや歯車などは上
述したように55HRC以上に調質されて使用されるの
で、その靭性は概して低い。そのため、表面の欠陥、例
えば切削加工による表面キズや、浸炭焼き入れ時の浸炭
異常層のような組織的欠陥が存在すると、その欠陥が応
力集中を招き、疲労破壊や衝撃破壊、さらには転動疲労
や摩耗の原因となる。例えば歯車は、高炭素鋼板を精密
打抜きした後熱処理し、さらにバレル研磨などで表面研
磨した後ショットピーニングを施して製造されている。
打抜き端面に欠陥があるとそこが応力集中部になり、歯
先の耐久性は著しく低下する。また軽度の絞り加工やリ
ブ付け加工によってクラックが生じても、部品の耐久性
は著しく劣化する。このように、部品の耐久性を向上さ
せるためには加工に伴う表面キズや熱処理に伴う組織的
欠陥を低減する必要がある。さらには、もし不可避的状
況で表面欠陥が存在しても、著しい脆性破壊を生じない
よう、組織形態を亀裂伝播抵抗の高いものに調質するこ
とが求められる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】軸受けや歯車などの機
械部品を、高炭素鋼板を素材として製造する場合、素材
鋼板に、打抜き加工や絞り加工などを可能にする加工性
を持たせる必要がある。さらに、成形後に熱処理を施さ
れる場合、比較的簡単な焼き入れ焼戻し法に基づく熱処
理によって亀裂伝播抵抗に優れた組織形態に調質する必
要がある。本発明は、このような問題を解消すべく案出
されたものであり、高炭素鋼板において打抜き加工性や
絞り加工性と熱処理後の靭性を兼備させるために必要な
諸条件を明らかにし、軸受けや歯車などの高硬度鋼製機
械部品の製造に適した、打抜き加工性や絞り加工性に優
れた高靭性高炭素鋼板を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の加工性に優れた
高靭性高炭素鋼板は、その目的を達成するため、C:
0.6〜1.3質量%、Si:0.5質量%以下、M
n:0.2〜1.0質量%、P:0.02質量%以下、
S:0.01質量%以下を含み、残部が実質的にFeの
組成を有し、炭化物の最大長さが5.0μm以下で、炭
化物球状化率が90%以上、かつ粒径が1.0μm以上
の球状炭化物の体積が全球状炭化物体積の20%以上で
ある炭化物と等軸状フェライトとからなる組織を有し、
さらに断面硬さが250HV以下で、しかもJIS5号
引張試験片の平行部長手方向中央位置における幅方向両
サイドに開き角45度、深さ2mmのVノッチを入れた
試験片を用いて引張試験を行い、平行部長手方向中央の
標点間距離10mmに対する破断後の伸び率として表さ
れる切欠き引張伸びが15%以上であることを特徴とす
る。さらにCr:1.5質量%以下、Ni:1.5質量
%以下、Mo:0.5質量%以下、V:0.5質量%以
下、Cu:0.5質量%以下、Ti:0.2質量%以
下、Nb:0.2質量%以下、B:0.01質量%以
下、Ca:0.01質量%以下の1種または2種以上を
含む組成とすることもできる。
【0007】このような高靭性高炭素鋼板は、上記の化
学成分を有する鋼を、仕上げ温度800〜900℃、巻
取り温度500〜600℃で熱間圧延して冷却した後、
650℃〜Ac1の温度域に10h以上保持する焼鈍を
施し、断面減少率20%以上の冷間圧延を施した後に、
さらに650℃〜Ac1の温度域に10h以上保持する
焼鈍を施すことにより製造される。また、上記の冷間圧
延後さらに、650℃〜Ac1の温度域に10h以上保
持する焼鈍を施し、断面減少率20%以上の冷間圧延を
施した後に、650℃〜Ac1の温度域に10h以上保
持する焼鈍を付加することもできる。さらに、上記焼鈍
の内の1回または複数回を、Ac1+10℃〜Ac1+
50℃の温度域に5h以上保持した後に1〜30℃/h
の冷却速度で650℃〜Ac1の温度域に冷却し、この
650℃〜Ac1の温度域に10h以上保持する焼鈍と
することもできる。
【0008】なお、本発明で規定する「球状炭化物」お
よび「球状化率」は次の通り定義する。鋼板断面の金属
組織を観察するとき、炭化物総数が300個以上の領域
を観察視野にとり、最大長さpとその直角方向の最大長
さqの比p/qが3未満のものを「球状炭化物」とし、
その炭化物の個数が観察視野内の炭化物総数に占める割
合(%)を「球状化率」とする。また「球状炭化物粒
径」とは、上記で定義される球状炭化物の最大長さpと
その直角方向の最大長さqの平均値を言う。
【0009】
【作用】本発明では、高炭素鋼板に優れた打抜き加工性
や絞り加工性を付与することを目的としている。本発明
で考える打抜き性とは次の二点を意図している。一点目
は、打抜き面性状、すなわち打抜き加工面において破断
面や二次剪断面など耐久性劣化の原因となるような欠陥
が少ないことであり、二点目は、金型寿命、すなわち連
続して打抜き加工を行った際の金型の摩耗損傷が少なく
打抜き面性状を劣化させないことである。ところで、高
炭素鋼板では、その機械的性質は炭化物の存在形態に極
めて大きく依存している。本発明者等の検討結果では、
炭化物を粗大化させて鋼板の硬さを低下させるほど金型
寿命と絞り加工性は良好となる傾向が認められた。しか
しながら、打抜き面性状は鋼板の硬さを低下させても必
ずしも向上するとは限らず、焼鈍過程で粗大な棒状炭化
物が形成された場合などでは硬さが低下しても打抜き面
性状はむしろ悪化する場合があることが明らかになっ
た。
【0010】また、熱処理を施して55HRC以上に調
質した後の機械的性質に関する調査を行ったところ、打
抜き面に破断面が含まれる場合の衝撃強度は、破断面が
含まれず剪断面だけで構成された打抜き面の場合の衝撃
強度に比べて低下することがわかった。打抜き面に破断
面が形成されるのは素材鋼板に局部延性が不足する場合
であり、素材の局部延性の優劣が製品の耐久性に密接に
関与していることが明らかになった。
【0011】本発明で対象としている軸受けや歯車な
ど、調質硬さ55HRC以上の鋼製機械部品の場合、熱
処理硬さを確保するために少なくとも0.6質量%以上
のC量が必要である。本発明者等は、0.6質量%以上
のC量を含む高炭素鋼板において、打抜き性に及ぼす組
織形態と硬さ、加えて合金元素の影響に付き広範囲な調
査を行った。その結果、同一の成分鋼で比較した場合、
硬さが低いほど、フェライト粒径が大きいほど、炭化物
粒径が大きいほど、炭化物粒子間隔が大きいほど、炭化
物の球状化率が大きいほど、局部延性に優れ、打抜き面
性状が向上することが明らかになった。ここに列挙した
因子のうち、フェライト粒径、炭化物粒径、炭化物粒子
間隔は、等軸状フェライト+球状炭化物組織を有する鋼
の硬さを決定する因子である。したがって、局部延性の
変化に影響し、打抜き面性状を変化させる因子は硬さと
炭化物の球状化率であるといえる。
【0012】この点に関してさらに詳細に検討を行った
結果、本発明が対象とする高炭素鋼の場合、硬さ250
HV以下、球状化率90%以上であれば、局部延性に優
れ、打抜き面で破断面の形成を十分に抑制できることが
わかった。同時に、例えば、Si量が0.5質量%を超
えると、硬さ250HV以下、球状化率90%以上であ
っても良好な打抜き面性状は得られないなど、合金元素
量によっても打抜き面性状が影響されることがわかっ
た。
【0013】本発明では、上記の局部延性を表す指標と
して切欠き引張伸びを用いた。この切欠き引張伸びは引
張試験により測定することができる。すなわち、JIS
5号引張試験片の平行部長手方向中央位置における幅方
向両サイドに開き角45度、深さ2mmのVノッチを入
れた試験片を用いて引張試験を行う。Vノッチを含む標
点間距離10mmに対する伸び率を破断後に求め、その
伸び率を切欠き引張伸びElvとした。この切欠き引張
伸びElvが大きいほど、局部延性に優れ、打抜き加工
時に打抜き面でのミクロボイドの発生・成長が抑制され
て打抜き面における破断面の形成が抑制できることにな
る。
【0014】さらに、本発明鋼板は所定形状に打抜かれ
た後、熱処理され軸受けや歯車としての必要な硬さに調
質されているが、熱処理後の靭性は、素材鋼板における
炭化物の形態に影響をうけていることが明らかになっ
た。すなわち、焼き入れ焼戻し後の靭性は焼き入れ時の
炭化物の溶体化状態と焼戻し条件で決まるので、焼き入
れ条件(加熱温度と保持時間)が同一であっても炭化物
の存在形態が異なっていると溶体化状態は異なったもの
になり、焼き入れ焼戻し後の特性も変わる。本発明者等
は炭化物粒径と焼き入れ焼戻し後の靭性に関する調査を
行った。その結果、均一微細な炭化物を含む素材を熱処
理すると、過剰に溶体化することになる。焼き入れ焼戻
し処理によって靭性の高い組織形態を得るためには、炭
化物粒径が1.0μm以上であるような比較的粗大な球
状炭化物の体積を、全球状炭化物の体積の少なくとも2
0%以上とする必要があることがわかった。しかし、最
大長さが5.0μmを超える粗大な炭化物は焼き入れ焼
戻し後に破壊の起点になり易く、靭性を高めるためには
炭化物の最大長さは5.0μm以下とする必要がある。
【0015】次に本発明鋼板の鋼組成、組織形態、製造
条件等について説明する。C:0.6〜1.3質量% 焼き入れ焼戻しによって、55HRC以上の硬さを安定
して調質するためには、少なくとも0.6%以上のC量
が必要である。しかし、C量が多くなると不可避的に粗
大な炭化物が形成され易くなり、絞り加工性が劣化して
部品成形が困難になる。その上限は1.3%である。
【0016】Si:0.5質量%以下 Siの含有量が0.5%を超えると、フェライト相の固
溶強化によって打抜き加工性が劣化する。したがって、
Si含有量の上限は0.5%とする。Mn:0.2〜1.0質量% Mnは焼き入れ性を確保するために必要な元素である。
添加量が0.2%に満たないとその効果は小さい。逆に
1.0%を超えて添加すると、フェライト相の固溶強化
によって打抜き加工性が劣化するため、その範囲は0.
2〜1.0%とする。
【0017】P:0.02質量%以下 Pはオーステナイト粒界に偏析し、靭性を低下させる元
素である。0.02%を超えて含有させると延性−脆性
遷移温度の上昇を招くので、P含有量の上限は0.02
%とする。S:0.01質量%以下 SはMnS系介在物を形成し、打抜き加工性を劣化させ
るのみならず、熱処理後の靭性にも悪影響をあたえるた
め、0.01%以下に限定する。
【0018】Cr:1.5質量%以下 Crは焼き入れ性と熱処理安定性を高める効果を有する
元素である。しかし、過剰に添加すると炭化物の球状化
と粗大化が抑制されて素材の硬さが高くなり、また炭化
物の硬さが著しく上昇することによって打抜き加工性が
大幅に劣化する。したがって添加する場合は1.5%を
上限とする。
【0019】Ni:1.5質量%以下 Niは焼き入れ性を向上させるとともに熱処理後の靭
性、特に低温靭性を向上させる元素である。しかし、過
剰に添加するとフェライト相の固溶強化により打抜き加
工性が劣化する。したがって添加する場合は1.5%を
上限とする。なお、Niや前記したCr、後記するCu
はともに多量に添加しすぎると、加工性の劣化を伴う。
これらの元素を同時に添加するとその作用が重複して加
工性に悪影響を及ぼすことがあるので、Cr+Ni+C
uの合量は1.5質量%以下にすることが好ましい。
【0020】Cu:0.5質量%以下 Cuは熱延中に生成する酸化スケールの剥離性を向上さ
せるので、鋼板の表面性状改善に有効である。しかし、
過剰に添加すると熱間脆性を生じるようになるので、添
加する場合は0.5%を上限とする。Mo:0.5質量%以下 Moは焼き入れ性を向上させる効果を有するとともに、
焼戻し軟化抵抗を増大させる効果を有する元素である。
そのため、Moを添加することによって同じ調質硬さを
得るための焼戻し温度を高めることができ、靭性の向上
に効果がある。しかし、0.5%を超えて添加すると製
造性に困難を来たすようになる。したがって添加する場
合は上限を0.5%とする。
【0021】V:0.5質量%以下 VはMoと同様に焼き入れ性の向上、焼戻し軟化抵抗の
向上が得られる元素である。添加量が0.5%を超える
と製造性に困難を来たすので、添加する場合は0.5%
を上限とする。Ti:0.2質量%以下 Tiは炭窒化物を形成することで焼入れ時のオーステナ
イト粒径を微細化させる効果を有する元素である。しか
し、添加量が0.2%を超えるとその効果は飽和するの
で、添加する場合は0.2%を上限とする。
【0022】Nb:0.2質量%以下 NbはTi同様、炭窒化物を形成することで焼入れ時の
オーステナイト粒径を微細化させる効果を有する元素で
ある。しかし、添加量が0.2%を超えるとその効果は
飽和するので、添加する場合は0.2%を上限とする。B:0.01質量%以下 Bは微量の添加で焼き入れ性の向上をもたらす元素であ
る。しかし、0.01%を超えて添加してもその効果は
飽和するので、添加する場合は0.01%を上限とす
る。
【0023】Ca:0.01質量%以下 CaはMnS系介在物の形態制御、すなわち、MnS系
介在物の形態を細長い板状から球状に変える性質を有す
ることから、打抜き加工性を向上できる。細長い形状の
介在物があると、打抜き加工時にミクロボイド生成の起
点となって打抜き面に破断面を形成しやすいのに対し、
介在物を球状化させるとミクロボイドの生成が抑えられ
打抜き加工性を向上できる。添加量が0.01%を超え
ても特性向上に繋がらないので、添加する場合の上限は
0.01%とする。
【0024】炭化物の球状化率90%以上、硬さ250
HV以下 上記の範囲内の組成を有する鋼の場合、熱処理なしの状
態で、金属組織は等軸状フェライト+炭化物である。こ
の鋼板の製造条件の調整によりフェライト粒径および炭
化物粒径、炭化物粒子間隔を調整するとともに、炭化物
の球状化率を調整することで、打抜き時、打抜き面にお
ける破断面の形成を抑制し、適正な形状の打抜き加工を
行えることを確認した。球状化率の算定法は前記の通り
である。球状化率が高い炭化物は、球状化が不十分な炭
化物と比べて打抜き加工時にミクロボイドの生成起点に
なり難く、局部延性がよくなる。そのため打抜き面にお
ける破断面の形成を抑制できる。各種試験の結果、この
臨界点が90%であることを確認した。90%に満たな
いと局部延性が不足し、打抜き面に破断面が形成され、
良好な打抜き面性状が得られない。また、硬さが250
HVを超えると、金型の摩耗が進行していない状況では
打抜き面性状の良好なものが得られたとしても、金型寿
命の低下により安定して良好な打抜き面性状を維持する
ことができないなどの弊害もある。金型寿命を特に考慮
する場合、硬さは200HV以下にすることが好まし
い。
【0025】切欠き引張伸び15%以上 上記したように切欠き引張伸びは、局部延性を表す指標
の一つである。この値が小さいと局部延性が低く、打抜
き加工時、打抜き面に局部的な欠陥を起点とするミクロ
ボイドの発生・成長を抑制できず、結果的に打抜き面に
破断面を形成することになって打抜き面性状を劣化させ
る。また上記値が小さいと打抜き時に金型にかかる負荷
が大きくなって金型寿命を短くすることにもなる。本発
明者等は各種の検討の結果から、炭化物球状化率が90
%以上、硬さが250HV以下の鋼板において、この切
欠き引張伸びが15%以上あれば打抜き面に破断面が形
成されないことを確認した。
【0026】粒径1.0μm以上の球状炭化物の体積が
全球状炭化物体積の20%以上、炭化物の最大長さ5.
0μm以下 炭化物は微細であるほど焼入れ時のオーステナイトへの
溶解が早いため、炭化物粒径を適切な大きさに調整する
ことが熱処理後の靭性を高めるための有効な手段であ
る。粒径が1.0μm以上の球状炭化物の体積が全球状
炭化物の体積の20%に満たないと、焼入れ時の球状炭
化物の溶解が過剰となり、マルテンサイト中のC濃度が
0.6%を超え、レンズ状マルテンサイト組織の割合が
高まるために焼戻し後の靭性に悪影響を及ぼす。炭化物
の最大長さが5.0μmを超えると熱処理後に残存する
未溶解炭化物が応力集中部となって破壊が起こり易くな
る。したがって、炭化物の大きさについて上記のように
規定する。
【0027】製造条件 熱間圧延においては、熱延板パーライト組織の組織単位
の大きさ(旧オーステナイト粒径、パーライトのブロッ
ク径)を微細化する目的で、仕上げ温度を800〜90
0℃に限定する。900℃を超える仕上げ温度では圧延
時の回復再結晶が早くなるために、上記の組織単位が粗
大化する。仕上げ温度が800℃に満たないと、変形抵
抗が高まり圧延機の負荷が大きくなりすぎる。巻取り温
度は、均一なパーライト組織を得るために500〜60
0℃に限定する。巻取り温度が600℃を超えると、巻
取り後に鋼板表面に脱炭層が形成されやすく、巻取り温
度が500℃に満たないとパーライト組織の健全な形成
が抑制され、ベイナイト組織が形成される。
【0028】熱延板に施す焼鈍および冷延後の球状化焼
鈍は、650℃〜Ac1の温度域に10h以上保持する
ことを必要とする。または、Ac1+10℃〜Ac1+
50℃の温度域に5h以上保持した後に1〜30℃/h
の冷却速度で650℃〜Ac1の温度域に冷却し、この
650℃〜Ac1の温度域に10h以上保持することを
必要とする。本発明における焼鈍の役割は、鋼板中の炭
化物を球状化させ、適切な大きさに成長させることにあ
る。したがって前者の焼鈍条件の場合、焼鈍温度が65
0℃に満たないと炭化物の成長が迅速に行われず、焼鈍
温度がAc1を超えるとオーステナイト相が生成し冷却
後に再生パーライトが生成され易くなる。後者の焼鈍条
件の場合は、意図的にオーステナイト相を生成させ、そ
の後の冷却速度を制御することで再生パーライトの生成
を抑制すると言う技術思想のもとに導き出したものであ
る。加熱温度がAc1+10℃に満たないとオーステナ
イト相の生成量が少なく、Ac1+50℃を超えるとオ
ーステナイト相の生成量が過大となる。冷却速度が30
℃/hを超えると再生パーライトが生成し、1℃/hに
満たない冷却速度では焼鈍時間が長くなって経済的に不
利であるうえ、場合によっては炭化物粒径が異常に粗大
化することがある。
【0029】各工程での保持時間については、Ac1以
下の温度では炭化物の球状化と成長を意図したものであ
るから最低10h必要である。Ac1以上の温度での保
持時間は、オーステナイト相を適度に成長させるために
最低5時間の保持が必要である。しかし、比較的高炭素
の成分系ではあまり長時間保持すると炭化物粒径が粗大
化して靭性を低下させることがあり、また長時間の保持
は不経済でもあるので、60h程度に留めることが好ま
しい。熱延板に焼鈍を施した後の冷間圧延は、2回焼鈍
−1回冷延の場合は40%以上の冷延率で、3回焼鈍−
2回冷延の場合は1回あたり20%以上の冷延率で行
う。各冷延率が小さすぎると炭化物の球状化および成長
が不十分となる。
【0030】
【実施例】表1に示す化学成分を有する鋼を溶製し、表
2に示す条件で熱間圧延を施して板厚2.5〜4.2m
mの熱延板を得た。この熱延板に、表2に示す種々の組
み合わせで焼鈍、冷延を施し、板厚2.0mmの鋼板を
得た。次にこの鋼板を用いて切欠き引張試験により切欠
き引張伸びを測定するとともに精密打抜きによる打抜き
性評価を行った。また、鋼材から採取した試験片に、表
3に示す熱処理を施した後、断面のビッカース硬さと衝
撃特性を測定した。なお、衝撃試験片は図1に示す形状
で精密打抜き加工により採取した。
【0031】金属組織形態と炭化物の球状化率、最大炭
化物粒径と1μm以上の球状炭化物の割合、および硬
さ、打抜き性評価試験結果、さらに熱処理条件と熱処理
後の硬さおよび衝撃値を表4に示す。なお、炭化物の球
状化率は、走査電子顕微鏡により鋼板断面の炭化物析出
総数が300〜1000個である領域を選定して観察
し、炭化物の最大長さpとその直角方向の長さの比(p
/q)が3未満となるものを「球状化した炭化物」とし
てカウントし、測定炭化物総数に占める当該「球状化し
た炭化物」の数の割合を算出して求めた。球状炭化物の
粒径は、炭化物の最大長さpとその直角方向の最大長さ
qの平均値を採った。1μm以上の球状炭化物の割合
は、球状炭化物全体の体積割合を算出した。
【0032】切欠き引張伸びの測定は、切欠き引張試験
によって行った。切欠き引張試験は、JIS5号引張試
験片の平行部長手方向中央位置における幅方向両サイド
に開き角45度、深さ2mmのVノッチを入れた試験片
を用いて引張試験を行う方法を採用した。Vノッチを含
む標点間距離10mmに対する伸び率を破断後に求め、
その伸び率を切欠き引張伸びElvとした。Elvは局
部延性を示す指標であり、通常の引張試験にて(全伸び
−均一伸び)で求められる局部伸びに比べて、より精度
良く局部延性を定量的に評価できる。打抜き性の評価
は、先端角度90度、先端部半径1.0mmのギア歯を
有する加工品が得られる評価用金型を用いて精密打抜き
加工を行うことで評価した。加工品100個中の全ギア
歯の破断面率を調べ、先端の打抜き破面において全面剪
断面が得られたものを◎、板厚に対する破断面の比率が
5%未満のものを○、5〜20%のものを△、20%以
上のものを×とした。
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】表4の評価結果に示すように、試験番号1
〜8に示す通り、本発明の請求項で特定した範囲内の組
成を有する鋼種A〜Gを用い、熱処理前の組織を等軸状
フェライト+球状炭化物組織とし、硬さを250HV以
下、炭化物の球状化率を90%以上、炭化物の最大長さ
を5.0μm以下、1.0μm以上の球状炭化物の全球
状炭化物中に占める割合が20%以上、切欠き引張伸び
が15%以上であるものは、打抜き性に優れ、熱処理後
の表面硬さも高い数値を示している。
【0037】これに対し、本発明範囲内にあるA鋼を使
用しても、適切な焼鈍を行わなかったために炭化物を球
状化できず、組織形態にパーライトを多く含む試験番号
9では、打抜き性が不良であった。試験番号10では、
焼鈍時間が短いために炭化物の球状化が不十分であり、
試験番号11では、焼鈍後のスキンパス圧延率が大きす
ぎるため組織が不十分であり、試験番号12では、冷間
加工率が小さすぎるため炭化物の球状化が不十分であ
り、また試験番号13では、熱延の巻取り温度が低すぎ
るために熱延板組織がベイナイトになり球状化しても炭
化物が大きくならず、さらに試験番号14では、焼鈍温
度が高すぎるため焼鈍後再生パーライトが出現して、い
ずれも打抜き性が不良になっている。しかも試験番号
9,10,13は1μm以上の球状炭化物の割合が小さ
いために、熱処理後の衝撃値も低くなっている。試験番
号15は切欠き引張伸びが大きく、打抜き性は優れてい
るものの、Ac1点以下への冷却速度が遅いため、炭化
物が粗大化して衝撃値が低くなっている。
【0038】さらに、成分・組成が本発明範囲内にある
B,C鋼を使用しても、焼鈍時間が短いために球状化が
不十分な試験番号16や、Ac1以上の温度で焼鈍し、
その後の冷却速度が大きいために再生パーライトが出現
した試験番号17では、切欠き引張伸びは小さく、打抜
き性は悪くなっている。成分・組成が本発明範囲を外れ
た鋼を使用した試験番号18,23では、切欠き引張伸
びが大きく、打抜き性は良好であるが、鋼のC含有量
(試験番号18)あるいはMn含有量(試験番号23)
が少ないために焼き入れ効果が発揮されず、熱処理後の
表面硬さが低すぎる。試験番号19は使用した鋼のC含
有量が多すぎるために炭化物が大きくなりすぎ、切欠き
引張伸びも小さく、打抜き性が悪くなっている。試験番
号20,21は使用した鋼のSi,Mn含有量が多すぎ
るためにフェライトが固溶強化され局部延性が低下し、
打抜き性が悪くなっている。また試験番号22は使用し
た鋼のCr含有量が多すぎるために素材が硬くなりすぎ
て局部延性が低下し、打抜き性が悪くなっている。
【0039】
【0040】
【発明の効果】以上に説明したように、高炭素鋼板の成
分・組成と組織,特に炭化物の存在状態を調整すること
により、硬さと局部延性を打抜き加工や絞り加工に最適
な状態にすることができる。そしてこの鋼板から打抜き
加工、絞り加工された部品を焼き入れ焼戻し処理するこ
とにより、焼き入れ不良を起こすことなく、高い硬さと
優れた靭性を有する機械部品を製造することができる。
高炭素鋼を素材として、所望形状への単なる打抜き加
工、絞り加工と、加工品の単純なる焼き入れ焼戻し処理
により、複雑形状の自動車部品等、高硬度および高靭性
を必要とする各種機械部品を生産性良く製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 衝撃試験片の形状(単位:mm)を示す図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平松 昭史 広島県呉市昭和町11番1号 日新製鋼株式 会社技術研究所内 Fターム(参考) 4K037 EA02 EA07 EA08 EA09 EA11 EA13 EA15 EA17 EA19 EA20 EA23 EA25 EA27 EA31 EA32 EB06 FC03 FC04 FE01 FE02 FF02 FG01 FJ04 FJ05 FM02 HA02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 C:0.6〜1.3質量%、Si:0.
    5質量%以下、Mn:0.2〜1.0質量%、P:0.
    02質量%以下、S:0.01質量%以下を含み、残部
    が実質的にFeの組成を有し、炭化物の最大長さが5.
    0μm以下で、炭化物球状化率が90%以上、かつ粒径
    が1.0μm以上の球状炭化物の体積が全球状炭化物体
    積の20%以上である炭化物と等軸状フェライトとから
    なる組織を有し、さらに断面硬さが250HV以下で、
    しかもJIS5号引張試験片の平行部長手方向中央位置
    における幅方向両サイドに開き角45度、深さ2mmの
    Vノッチを入れた試験片を用いて引張試験を行い、平行
    部長手方向中央の標点間距離10mmに対する破断後の
    伸び率として表される切欠き引張伸びが15%以上であ
    ることを特徴とする加工性に優れた高靭性高炭素鋼板。
  2. 【請求項2】 さらにCr:1.5質量%以下、Ni:
    1.5質量%以下、Mo:0.5質量%以下、V:0.
    5質量%以下の1種または2種以上を含む組成を有する
    請求項1に記載の加工性に優れた高靭性高炭素鋼板。
  3. 【請求項3】 さらにCu:0.5質量%以下、Ti:
    0.2質量%以下、Nb:0.2質量%以下、B:0.
    01質量%以下、Ca:0.01質量%以下の1種また
    は2種以上を含む組成を有する請求項1または2に記載
    の加工性に優れた高靭性高炭素鋼板。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載された組
    成を有する鋼を、仕上げ温度800〜900℃、巻取り
    温度500〜600℃で熱間圧延して冷却した後、65
    0℃〜Ac1の温度域に10h以上保持する焼鈍を施
    し、断面減少率20%以上の冷間圧延を施した後に、さ
    らに650℃〜Ac1の温度域に10h以上保持する焼
    鈍を施すことを特徴とする加工性に優れた高靭性高炭素
    鋼板の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載された組
    成を有する鋼を、仕上げ温度800〜900℃、巻取り
    温度500〜600℃で熱間圧延して冷却した後、65
    0℃〜Ac1の温度域に10〜60h保持する焼鈍を施
    し、断面減少率20%以上の冷間圧延を施し、650℃
    〜Ac1の温度域に10〜60h保持する焼鈍を施し、
    さらに断面減少率20%以上の冷間圧延を施した後に、
    650℃〜Ac1の温度域に10〜60h保持する焼鈍
    を施すことを特徴とする加工性に優れた高靭性高炭素鋼
    板の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項4または5における焼鈍の1回ま
    たは複数回が、Ac1+10℃〜Ac1+50℃の温度
    域に5h以上保持した後に1〜30℃/hの冷却速度で
    650℃〜Ac1の温度域に冷却する焼鈍である請求項
    4または5に記載の加工性に優れた高靭性高炭素鋼板の
    製造方法。
JP2001348483A 2001-11-14 2001-11-14 加工性に優れた高靭性高炭素鋼板およびその製造方法 Pending JP2003147485A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001348483A JP2003147485A (ja) 2001-11-14 2001-11-14 加工性に優れた高靭性高炭素鋼板およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001348483A JP2003147485A (ja) 2001-11-14 2001-11-14 加工性に優れた高靭性高炭素鋼板およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003147485A true JP2003147485A (ja) 2003-05-21

Family

ID=19161301

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001348483A Pending JP2003147485A (ja) 2001-11-14 2001-11-14 加工性に優れた高靭性高炭素鋼板およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003147485A (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006063384A (ja) * 2004-08-26 2006-03-09 Nisshin Steel Co Ltd 衝撃特性に優れた高炭素鋼部材及びその製造方法
JP2007024260A (ja) * 2005-07-20 2007-02-01 Ntn Corp 転動部品およびこれを用いた転がり軸受
WO2007111164A1 (ja) 2006-03-28 2007-10-04 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho 加工性に優れた高強度鋼板
JP2011012317A (ja) * 2009-07-02 2011-01-20 Nippon Steel Corp 打抜きカエリの小さい軟質高炭素鋼板及びその製造方法
CN103237914A (zh) * 2010-12-13 2013-08-07 Skf公司 用于高温连接工艺的钢和部件
KR101412276B1 (ko) 2012-04-25 2014-06-25 현대제철 주식회사 강판 제조 방법
JP2014517151A (ja) * 2011-05-17 2014-07-17 アクティエボラゲット・エスコーエッフ 改善された軸受鋼
JP2015509847A (ja) * 2011-12-20 2015-04-02 アクティエボラゲット・エスコーエッフ 方法、リング、および軸受
JP2015510452A (ja) * 2011-12-20 2015-04-09 アクティエボラゲット・エスコーエッフ フラッシュバット溶接によって鋼構成要素を製造する方法、および本方法を用いて作成された構成要素
KR20160119220A (ko) 2014-03-07 2016-10-12 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 중·고탄소 강판 및 그 제조 방법
JP2017036492A (ja) * 2015-08-14 2017-02-16 株式会社特殊金属エクセル 高炭素冷延鋼板及びその製造方法
CN107002205A (zh) * 2014-11-27 2017-08-01 斯凯孚公司 由钢合金形成的轴承构件
CN108914002A (zh) * 2018-07-27 2018-11-30 浙江龙盛薄板有限公司 一种锯链刀齿用冷轧钢带及其制备方法
WO2021125765A1 (ko) * 2019-12-20 2021-06-24 주식회사 포스코 가공성이 우수한 강재 및 그 제조방법
JP6960205B1 (ja) * 2020-09-30 2021-11-05 ジンコ ソーラー カンパニー リミテッド 光起電力フレーム、光起電力モジュール及び光起電力フレームの製造方法
CN115478223A (zh) * 2022-09-27 2022-12-16 首钢集团有限公司 一种冷轧精冲钢带及其制备方法

Cited By (31)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006063384A (ja) * 2004-08-26 2006-03-09 Nisshin Steel Co Ltd 衝撃特性に優れた高炭素鋼部材及びその製造方法
JP4530268B2 (ja) * 2004-08-26 2010-08-25 日新製鋼株式会社 衝撃特性に優れた高炭素鋼部材及びその製造方法
JP2007024260A (ja) * 2005-07-20 2007-02-01 Ntn Corp 転動部品およびこれを用いた転がり軸受
JP4608379B2 (ja) * 2005-07-20 2011-01-12 Ntn株式会社 転動部品およびこれを用いた転がり軸受
WO2007111164A1 (ja) 2006-03-28 2007-10-04 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho 加工性に優れた高強度鋼板
JP2011012317A (ja) * 2009-07-02 2011-01-20 Nippon Steel Corp 打抜きカエリの小さい軟質高炭素鋼板及びその製造方法
CN103237914A (zh) * 2010-12-13 2013-08-07 Skf公司 用于高温连接工艺的钢和部件
JP2014506289A (ja) * 2010-12-13 2014-03-13 アクティエボラゲット・エスコーエッフ 高温接合プロセス用の鋼及び部材
JP2014517151A (ja) * 2011-05-17 2014-07-17 アクティエボラゲット・エスコーエッフ 改善された軸受鋼
JP2015509847A (ja) * 2011-12-20 2015-04-02 アクティエボラゲット・エスコーエッフ 方法、リング、および軸受
JP2015510452A (ja) * 2011-12-20 2015-04-09 アクティエボラゲット・エスコーエッフ フラッシュバット溶接によって鋼構成要素を製造する方法、および本方法を用いて作成された構成要素
KR101412276B1 (ko) 2012-04-25 2014-06-25 현대제철 주식회사 강판 제조 방법
KR20160119220A (ko) 2014-03-07 2016-10-12 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 중·고탄소 강판 및 그 제조 방법
CN107002205A (zh) * 2014-11-27 2017-08-01 斯凯孚公司 由钢合金形成的轴承构件
WO2017029922A1 (ja) * 2015-08-14 2017-02-23 株式会社特殊金属エクセル 高炭素冷延鋼板及びその製造方法
JP2017036492A (ja) * 2015-08-14 2017-02-16 株式会社特殊金属エクセル 高炭素冷延鋼板及びその製造方法
CN107208224A (zh) * 2015-08-14 2017-09-26 株式会社特殊金属超越 高碳冷轧钢板及其制造方法
EP3216889A4 (en) * 2015-08-14 2017-10-25 Tokushu Kinzoku Excel Co., Ltd. High-carbon cold-rolled steel sheet and method for manufacturing same
KR101953495B1 (ko) * 2015-08-14 2019-02-28 가부시키가이샤 도쿠슈 긴조쿠 엑셀 고탄소 냉연 강판 및 그의 제조 방법
KR20170075783A (ko) * 2015-08-14 2017-07-03 가부시키가이샤 도쿠슈 긴조쿠 엑셀 고탄소 냉연 강판 및 그의 제조 방법
CN108914002A (zh) * 2018-07-27 2018-11-30 浙江龙盛薄板有限公司 一种锯链刀齿用冷轧钢带及其制备方法
CN114846169A (zh) * 2019-12-20 2022-08-02 Posco公司 加工性优异的钢材及其制造方法
WO2021125765A1 (ko) * 2019-12-20 2021-06-24 주식회사 포스코 가공성이 우수한 강재 및 그 제조방법
KR20210079748A (ko) * 2019-12-20 2021-06-30 주식회사 포스코 가공성이 우수한 강재 및 그 제조방법
KR102348549B1 (ko) * 2019-12-20 2022-01-06 주식회사 포스코 가공성이 우수한 강재 및 그 제조방법
CN114846169B (zh) * 2019-12-20 2023-12-22 Posco公司 加工性优异的钢材及其制造方法
JP6960205B1 (ja) * 2020-09-30 2021-11-05 ジンコ ソーラー カンパニー リミテッド 光起電力フレーム、光起電力モジュール及び光起電力フレームの製造方法
US11545930B2 (en) 2020-09-30 2023-01-03 Jinko Solar Co., Ltd. Photovoltaic frame, photovoltaic module and method for manufacturing photovoltaic frame
US11356053B2 (en) 2020-09-30 2022-06-07 Jinko Solar Co., Ltd. Photovoltaic frame, photovoltaic module and method for manufacturing photovoltaic frame
US11888437B2 (en) 2020-09-30 2024-01-30 Jinko Solar Co., Ltd. Photovoltaic frame, photovoltaic module and method for manufacturing photovoltaic frame
CN115478223A (zh) * 2022-09-27 2022-12-16 首钢集团有限公司 一种冷轧精冲钢带及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102021216B1 (ko) 산세성 및 담금질 템퍼링 후의 내지연파괴성이 우수한 볼트용 선재, 및 볼트
TWI591187B (zh) High-carbon cold-rolled steel sheet and its manufacturing method
JP5913214B2 (ja) ボルト用鋼およびボルト、並びにそれらの製造方法
JP5280324B2 (ja) 精密打抜き用高炭素鋼板
JP2003147485A (ja) 加工性に優れた高靭性高炭素鋼板およびその製造方法
JP6065121B2 (ja) 高炭素熱延鋼板およびその製造方法
JP2010216008A (ja) 高強度機械部品用素材鋼板およびその製造方法並びに高強度機械部品製造方法
JP4465057B2 (ja) 精密打抜き用高炭素鋼板
JP6065120B2 (ja) 高炭素熱延鋼板およびその製造方法
JP2009024233A (ja) 焼入れ性、疲労特性、靭性に優れた高炭素鋼板及びその製造方法
JP4425368B2 (ja) 局部延性に優れた高炭素鋼板の製造法
JP7125923B2 (ja) 真空浸炭用高炭素熱延鋼板およびその製造方法並びに浸炭鋼部品
JPH11131176A (ja) 高周波焼入部品およびその製造方法
JP5489497B2 (ja) 焼入性に優れたボロン鋼鋼板の製造方法
JPWO2020158356A1 (ja) 高炭素熱延鋼板およびその製造方法
JP3909939B2 (ja) 伸びフランジ性に優れた中・高炭素鋼板の製造方法
JP7444018B2 (ja) 鋼板及びその製造方法、並びに、部材
JP4161090B2 (ja) 打抜き性に優れた高炭素鋼板
CN111742076B (zh) 高碳冷轧钢板及其制造方法
JP4330090B2 (ja) 鋼製リクライニングシートギア
JP2005336560A (ja) 精密打抜き部品用高炭素鋼板および精密打抜き部品
JPH11131135A (ja) 高周波焼入部品およびその製造方法
JP5633426B2 (ja) 熱処理用鋼材
US20240167116A1 (en) Steel wire for machine structural parts and method for manufacturing the same
JPH11106863A (ja) 冷間加工性に優れた機械構造用鋼材及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041019

A977 Report on retrieval

Effective date: 20060427

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060530

A521 Written amendment

Effective date: 20060724

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061114