JP2021137859A - 拡管接合方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】気密性を向上させた液圧式の拡管接合方法を提供する。【解決手段】拡管接合方法は、管板2に貫通して形成された管孔21に管3を挿入し、管3を拡管して管3と管板2とを接合するものである。この拡管接合方法では、管3の外周面31および管孔21の内周面22のうちの少なくとも一方に対して表面粗さを小さくする表面加工が施される。この表面加工の実施後に、管板2の管孔21に管3が挿入されて管3の外周面31と管孔21の内周面22とが対向させられる。そして、管3が液圧によって拡管させられて管3と管板2とが接合される。【選択図】図1

Description

本発明は、管を拡管して管と管板とを接合する拡管接合方法に関する。
ボイラやコンデンサなどの熱交換器のチューブ(管)と管板とを接合する装置として液圧式拡管装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。液圧式拡管装置は、数千気圧まで増圧した液体をアクアチューブに供給し、チューブ(管)の内面に対して液圧を作用させて前記チューブを拡管する装置である。
このように管を液圧によって拡管して管と管板とを接合する液圧式の拡管接合方法を用いることで、正確かつ強固にチューブ(管)と管板を固着することができる。一方、管の内面をローラを用いて転圧塑性変形させて拡管して管と管板とを接合するローラ式の拡管接合方法が知られている。液圧式の拡管接合方法は、ローラ式の拡管接合方法とは異なり、管の内面にダメージを与えないこと、拡管範囲が長くても対応し易いこと、などの利点がある。
特許第6196524号公報
しかしながら、液圧式の拡管接合方法は、ローラ式の拡管接合方法に比べて、厚肉管板や厚肉管の拡管に優位に加工できるが、拡管部(接合部分)の気密性という点で劣っていた。このため、従来は、管の端部をシール溶接したり、管板に形成された管孔の内面にグルーブを設けたりすることによって、接合部分の気密性を確保していた。
本発明は、気密性を向上させた液圧式の拡管接合方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、管板に貫通して形成された管孔に管を挿入し、前記管を拡管して前記管と前記管板とを接合する拡管接合方法である。前記拡管接合方法では、前記管の外周面および前記管孔の内周面のうちの少なくとも一方に対して表面粗さを小さくする表面加工が施される。前記表面加工の実施後に、前記管板の前記管孔に前記管が挿入されて前記管の前記外周面と前記管孔の前記内周面とが対向させられる。そして、前記管が液圧によって拡管させられて前記管と前記管板とが接合される。
本発明によれば、気密性を向上させた液圧式の拡管接合方法を提供できる。
本発明の一実施形態に係る拡管接合方法によって作製された拡管接合構造を示す断面図である。 拡管接合方法によって接合される管板と管とを示す断面図である。 本実施形態に係る拡管接合方法の内容を示すフローチャートである。 図3に示される拡管工程において使用される液圧式拡管装置の概略構成を示す図である。 図4に示されるシール部の構成を示す半断面図である。 シール部による拡管時の様子を示す要部半断面図である。 試験に使用した円筒状の模擬管板を示す断面図である。 試験に使用した円筒状の模擬管板を示す断面図である。 試験に使用した拡管対象としての管を示す断面図である。 拡管範囲および表面加工範囲を示す断面図である。 気密度測定に使用した気密度測定試験装置を示す断面図である。 固着力測定に使用した固着力測定装置を示す断面図である。 各種表面加工における拡管圧力と気密度との関係を示す図である。 各種表面加工における拡管圧力と固着力との関係を示す図である。 各種表面加工範囲における拡管液圧と気密度との関係を示す図である。 各種表面加工範囲における拡管液圧と固着力との関係を示す図である。
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、各図において、共通する構成要素や同種の構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を適宜省略する。また、部材のサイズおよび形状は、説明の便宜のため、変形または誇張して模式的に表す場合がある。
図1は、本発明の一実施形態に係る拡管接合方法によって作製された拡管接合構造1を示す断面図である。図2は、拡管接合方法によって接合される管板2と管3とを示す断面図である。
図1に示すように、拡管接合構造1は、例えば熱交換器における管板2と管3とが接合されたものである。管板2には、管孔21が貫通して形成されている。なお、管孔21は、管板2に複数形成されているが、図1では1つのみ図示されている。
図1、図2に示すように、本実施形態に係る拡管接合方法は、管板2に形成された管孔21に管3を挿入し、管3を拡管する成形を行って管3と管板2とを接合するものである。
管板2および管3の材質としては、鉄鋼、ステンレス鋼等の金属が使用される。図1に示すように、管3と管板2との接合部分(拡管範囲)の軸方向の長さL1は例えば10〜800mmとされる。また、管3の内径Diは例えば6〜70mmとされる。さらに、本実施形態では、管3と管板2との接合部分(拡管範囲)の軸方向の長さL1が100mm以上となる厚肉の管板2、または管3の肉厚Tが管径(外径)の10%以上となる厚肉の管3が使用され得る。
図3は、本実施形態に係る拡管接合方法の内容を示すフローチャートである。図4は、図3に示される拡管工程(ステップS3)において使用される液圧式拡管装置200の概略構成を示す図である。図5は、図4に示されるシール部210の構成を示す半断面図である。図6は、シール部210による拡管時の様子を示す要部半断面図である。
図3に示すように、拡管接合方法は、表面加工工程(ステップS1)と、管挿入工程(ステップS2)と、拡管工程(ステップS3)とを含んでいる。
表面加工工程(ステップS1)は、管3の外周面31(図2参照、以下同様)、および管板2の管孔21の内周面22(図2参照、以下同様)に対して表面粗さを小さくする表面加工を施すものである。なお、管3の外周面31、および管孔21の内周面22のうちの少なくとも一方に対して表面加工が施されるようにしてもよい。管挿入工程(ステップS2)は、表面加工の実施後に、管板2の管孔21に管3を挿入するものである。拡管工程(ステップS3)は、管3を液圧によって拡管して管3と管板2とを接合するものである。
次に、ステップS1,S2,S3について、さらに具体的に説明する。
表面加工工程(ステップS1)は、例えば図2に示すようなバニシング工具100を使用して実施される。つまり、本実施形態では、表面加工工程(ステップS1)で行われる表面加工は、バニシング加工である。バニシング加工は、ワーク(加工対象物)に対して先端が高硬度材でできた工具を押し付け、押しならして塑性変形させることで滑らかな仕上げ面を得る加工法である。
図2に示すバニシング工具100は、駆動源によって回転される軸部101と、軸部101の先端側に配設された高硬度のローラ部102とを有している。
管板2の管孔21の内周面22に対して表面加工を施す場合、例えば次のように行われる。バニシング工具100のローラ部102が内周面22に押し当てられてバニシング工具100が回転(自転)するとともに、管孔21の中心軸23を中心として内周面22に沿って相対的に公転する。また、バニシング工具100が中心軸23に沿う方向に送られる。
管3の外周面31に対して表面加工を施す場合、例えば次のように行われる。バニシング工具100のローラ部102が外周面31に押し当てられてバニシング工具100が回転(自転)するとともに、管3の中心軸32を中心として外周面31に沿って相対的に公転する。また、バニシング工具100が中心軸32に沿う方向に送られる。
本実施形態では、前記した表面加工により得られる表面粗さはRa1.6μm以下とされる。なお、バニシング加工は、前記したバニシング工具100を用いた方法に限定されるものではなく、他の種類のバニシング工具を用いて実施可能である。
管挿入工程(ステップS2)では、ステップS1における表面加工の実施後に、管板2の管孔21に管3が挿入されて、管3の外周面31と管孔21の内周面22とが対向させられる。なお、例えば熱交換器においては、管板2は管3の軸方向の両側に配置される。この際、管3の軸方向の片側を管板2と固定するための簡易的な溶接が行われてもよい。
拡管工程(ステップS3)は、例えば図4に示すような液圧式拡管装置200を使用して実施される。
液圧式拡管装置200は、管3を拡管するシール部210と、シール部210に超高圧液を注入する拡管ツール部220と、拡管ツール部220に拡管液を増圧して超高圧液を供給する本体部230とを備えている。液圧式拡管装置200では、作業者Mが持って操作する拡管ツール部220を軽量化するために、拡管ツール部220と本体部230とが別体として構成されている。液圧式拡管装置200は、超高圧流路を構成する超高圧チューブ201を介して本体部230から拡管ツール部220に超高圧液を供給する。
なお、「超高圧」とは、拡管するのに必要な圧力をいい、管のサイズや形状にもよるが、一般的には、数千気圧の圧力を意味する。また、「超高圧液」として使用される液体は、限定されるものではなく、一般的に水や油が使用される。
図5に示すように、シール部210は、マンドレル本体211と、アクアチューブ212と、バックアップリング213と、くさび形状リング214およびエキスパンションリング215とを備えている。マンドレル本体211の流路221に超高圧液が導入される。アクアチューブ212は、流路221,222を経て送られる超高圧液を封入する。バックアップリング213は、アクアチューブ212の前後を保持する。なお、超高圧液が導入される側を後側とし、その反対側を前側とする。また、マンドレル本体211の外周であってアクアチューブ212よりも後側には、管板2からの管3の出代部(出っ張り部)を空間217に収容してアクアチューブ212(拡管箇所)の位置決めを行うカラー216が配置されている。
図6に示すように、流路221,222を経て超高圧液が供給されると、液圧によってアクアチューブ212が膨張(拡径)して、管3の拡管が行われる。すなわち、次第に増圧された液圧によって、管3が内側から拡張され、管板2の管孔21の内周面22に管3の外周面31が接触するようになる。そして、さらに、液圧を上昇させていくと、管3は管板2に押し付けられ、管板2の管孔21が弾性変形される。このとき、管3は塑性領域まで変形され、液圧を解除した後は、管3と管板2との間で接触残留応力が生じて強固な固着が行なわれる。そして、管3の拡管後、アクアチューブ212は弾性的に縮径されてマンドレル本体211を管3から引き抜きやすいように構成されている。
なお、拡管工程(ステップS3)は、前記した液圧式拡管装置200を用いる場合に限定されるものではなく、他の種類の液圧式拡管装置を用いて実施可能である。
前記したように、本実施形態に係る拡管接合方法は、管板2に貫通して形成された管孔21に管3を挿入し、管3を拡管して管3と管板2とを接合するものである。この拡管接合方法では、管3の外周面31および管孔21の内周面22のうちの少なくとも一方に対して表面粗さを小さくする表面加工が施される。この表面加工の実施後に、管板2の管孔21に管3が挿入されて管3の外周面31と管孔21の内周面22とが対向させられる。そして、管3が液圧によって拡管させられて管3と管板2とが接合される。
このように、本実施形態では、表面粗さを小さくする表面加工が施された面が液圧によって相手方の面に圧接させられて管3と管板2とが接合される。これにより、液圧式の拡管接合方法において気密性の向上を図ることができる。
また、従来のように管3の端部をシール溶接したり、管孔21の内周面22にグルーブを設けたりすることなく、気密度を向上させることができる。これにより、コストの低減および作業時間の短縮を図ることができる。
また、本実施形態では、管3の外周面31および管孔21の内周面22のうちの少なくとも一方に対して施される表面加工は、バニシング加工である。この構成によれば、表面加工により得られる表面粗さを確実により小さくすることが可能となる。
また、本実施形態では、前記した表面加工により得られる表面粗さはRa1.6μm以下とされる。この構成によれば、液圧式の拡管接合方法において気密性をより向上させることができる。
また、本実施形態では、前記した表面加工は、管板2の管孔21の内周面22に対して施される。この構成によれば、剛性が高い管板2の管孔21の内周面22に対して精度良く表面加工を施すことができる。また、管孔21に挿入される管3の軸方向の位置が多少変化しても、表面加工が施された管孔21の内周面22を液圧によって管3の外周面31に確実に圧接させることができる。
また、本実施形態では、管3と管板2との接合部分(拡管範囲)の軸方向の長さL1が100mm以上となる厚肉の管板2、または管3の肉厚Tが管径(外径)の10%以上となる厚肉の管3が使用される。ローラ式の拡管接合方法では、複数回に分けて拡管を行う段階的なステップ拡管が行われる。このため、特に管板2の板厚が大きく接合部分の軸方向の長さL1が長い場合や管3の肉厚Tが大きい場合には、拡管時間が長く手間がかかる。これに対して、本実施形態では、厚肉の管板2や厚肉の管3を使用する場合であっても、液圧によって、気密性を向上させつつ効率的な拡管が可能となる。
なお、本実施形態に係る拡管接合方法は、厚肉でない管板2や厚肉でない管3を使用する場合にも適用可能であることは言うまでもない。
(試験例)
次に、本発明の効果を、以下の試験例を用いて説明する。但し、本発明の技術的範囲が以下の試験例のみに限定されるものではない。
(1)試験に使用した試験片の形状
図7に示すように、管板2に対応する円筒状の模擬管板2Aを使用した。管板2の肉厚に対応する模擬管板2Aの長さLAは70mmとした。管板2の管孔21の内径に対応する模擬管板2Aの内径DiAは21.9mmとした。また、模擬管板2Aの外径DoAは32.3mmとした。
また、図8に示すように、管板2に対応する円筒状の模擬管板2Bを使用した。模擬管板2Bの長さLB、内径DiBおよび外径DoBは、模擬管板2Aと同じである。ただし、模擬管板2Bの内周面22Bの2箇所にグルーブ24を設けた。グルーブ24の幅Wは6mm、溝底径Dgは22.7mmとした。模擬管板2Bの後端から後側のグルーブ24の後端までの距離Mは28mm、2つのグルーブ24,24の間の距離Nは6mmとした。
また、図9に示すように、拡管対象として管3Aを使用した。管3Aの長さLは120mm、内径Diは16.1mm、外径Doは21.7mmとした。
(2)拡管範囲および表面加工範囲
図10に示すように、管3Aと模擬管板2A,2Bとの接合部分(拡管範囲)の軸方向の長さL1は50mmとした。拡管範囲は、模擬管板2A,2Bの軸方向において中央に位置させた。
また、拡管前に実施する表面加工が施される領域(表面加工範囲)の軸方向の長さL2は、拡管範囲の全面に相当する50mm、2/3に相当する33.3mm、1/3に相当する16.7mm、の3通りとした。なお、ここでは、表面加工範囲の後端位置と拡管範囲の後端位置とが軸方向において一致するように表面加工範囲が設定されているが、これに限定されるものではない。例えば、表面加工範囲の中央位置と拡管範囲の中央位置とが軸方向において一致するように表面加工範囲が設定されてもよい。
表面加工は、バニシング加工、および研磨加工の2通りとした。研磨加工は、研磨布を用いて管3Aの外周面を磨くことで行った。また、表面加工を施さない未処理の場合も、比較例として試験した。表面加工は、管3Aの外周面31A(図9参照)、および模擬管板2A,2Bの内周面22A,22B(図7、図8参照)に対して施した。表面加工により得られた表面粗さは、バニシング加工の場合にはRa0.1μm、研磨加工の場合にはRa0.6μmであった。
拡管に使用される液圧(拡管圧力)は、250〜400MPaの間で、3〜4通りの拡管液圧とした。
(3)試験方法
(a)気密度測定方法
図11に示すように、管3Aを液圧によって拡管して管3Aと模擬管板2A,2Bとを接合して作製された拡管接合構造1Aを、気密度測定装置300にセットした。すなわち、模擬管板2A,2Bを、ボルト303による締結によって止め板301とシール板302との間に挟み込んだ。続いて、シール板302に形成された流路305を経て、管3Aと模擬管板2A,2Bとの間に水圧Pを加えた。シール板302の中央部には、管3Aが挿通される貫通孔304が形成されており、貫通孔304の内面には、水圧Pの外部への漏れを防止するシール部材306が装着されている。ここで、流路305を介して加えられる水圧Pを1kgf/cm間隔で昇圧し、各圧力における保持時間を20分間とした。そして、水漏れの発生の有無を確認し、水漏れの発生直前の加圧水圧値で、気密度を表した。
(b)固着力測定方法
図12に示すように、管3Aを液圧によって拡管して管3Aと模擬管板2A,2Bとを接合して作製された拡管接合構造1Aを、固着力測定装置400にセットした。すなわち、ベース401に形成された貫通孔402に管3Aの前側部分(下側部分)を挿入するとともに、模擬管板2A,2Bの前端をベース401の上面403に当接支持させた。続いて、押し治具404を管3Aの後端(上端)に当てて、万能試験機を用いて押し治具404を介して管3Aに押圧力Fを加えた。そして、管3Aが模擬管板2A,2Bの内周面から滑り始めるときの押圧力で、固着力を表した。
(4)試験結果
(a)表面加工の違いによる効果の比較
図13は、各種表面加工における拡管圧力と気密度との関係を示す図である。図14は、各種表面加工における拡管圧力と固着力との関係を示す図である。
図13に示すように、表面加工(バニシング加工、研磨加工)を施すと、表面加工を施さない未処理の場合よりも、気密度が向上していることがわかった。さらにバニシング加工を施すと、研磨加工を施す場合よりも、気密度が格段に向上していることがわかった。一方、図14に示すように、表面加工(バニシング加工、研磨加工)を施すと、表面加工を施さない未処理の場合よりも、固着力が低下することがわかった。
(b)表面加工範囲の違いによる効果の比較
図15は、各種表面加工範囲における拡管液圧と気密度との関係を示す図である。図16は、各種表面加工範囲における拡管液圧と固着力との関係を示す図である。
表面加工はバニシング加工とし、表面加工範囲(バニシング加工範囲)を接合部分(拡管範囲)の全面、2/3、1/3で実施した(図10参照)。
図15に示すように、気密度は、各条件(表面加工範囲の違い)で大きな差はなかった。一方、図16に示すように、固着力は、表面加工範囲が小さくなるほど大きくなった。このことから、表面加工範囲を調整することで、気密度を向上させつつ、固着力の低下を抑制して、拡管することが可能であることがわかった。
また、表面加工を接合部分(拡管範囲)の全面に行った条件においては、グルーブを設ける効果よりも、表面加工範囲を調整することの方が固着力の向上に効果があり、表面加工範囲の調整の優位性が確認できた。
図1に示すように、拡管による管3と管板2との接合部分(拡管範囲)の気密度、および固着力は、例えば熱交換器メーカーの設計者によって算出される。この場合、内圧や温度上昇があっても、液が漏れないように、また、拡管による接合部分が外れないように設計され、熱交換器の用途等によって必要な気密度、および固着力は異なる。
したがって、管3と管板2との接合部分における気密度の目標値および固着力の目標値に基づいて、表面加工により得られる表面粗さが調整されるとよい。
表面加工した箇所は、気密度が向上する一方で、固着力は低下する。したがって、表面加工により得られる表面粗さを調整することで、必要な固着力を確保しつつ、気密度を向上させることができる。
この場合、表面加工は、管孔21の内周面22に接触する管3の外周面31に対して施される研磨加工であってもよい。研磨加工には、ラップ加工(鏡面研磨加工)が含まれる。この構成によれば、例えば研磨布を用いて管3の外周面31を磨くことで、容易に管3の外周面31に対して表面粗さを小さくする表面加工を施すことができる。このような研磨加工により得られる表面粗さはRa6.3μm以下、好ましくはRa1.6μm以下とされるとよい。この構成によれば、液圧式の拡管接合方法において気密性をより向上させることができる。
また、管3と管板2との接合部分における気密度の目標値および固着力の目標値に基づいて、管孔21の内周面22のうち表面加工が施される領域(表面加工範囲)の軸方向の長さL2(図10参照)が調整されるとよい。
表面加工した箇所は、気密度が向上する一方で、固着力は低下する。したがって、管孔21の内周面22のうち表面加工が施される領域の軸方向の長さL2、つまり該領域の面積割合を調整することで、必要な固着力を確保しつつ、気密度を向上させることができる。
つまり、管孔21の内周面22のうち表面加工が施される領域(表面加工範囲)の軸方向の長さL2(図10参照)は、管3と管板2との接合部分(拡管範囲)の軸方向の長さL1よりも短く構成されていてもよい。
表面加工した箇所は、気密度が向上する一方で、固着力は低下する。また、管孔21の内周面22のうち表面加工が施される領域(表面加工範囲)の軸方向の長さL2の違いで気密度に大きな差はなく(図15参照)、表面加工範囲の軸方向の長さL2が短い場合でも一定の気密度の向上が確保される。一方、固着力は、表面加工範囲が小さいほど大きい。したがって、この構成によれば、固着力の低下を抑えつつ、気密度を向上させることができる。
以上、本発明について、実施形態に基づいて説明したが、本発明は、前記実施形態に記載した構成に限定されるものではない。本発明は、前記実施形態に記載した構成を適宜組み合わせ乃至選択することを含め、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。また、前記実施形態の構成の一部について、追加、削除、置換をすることができる。
2 管板
21 管孔
22 内周面
3 管
31 外周面
L1 接合部分の軸方向の長さ
L2 表面加工が施される領域の軸方向の長さ
T 肉厚

Claims (10)

  1. 管板に貫通して形成された管孔に管を挿入し、前記管を拡管して前記管と前記管板とを接合する拡管接合方法であって、
    前記管の外周面および前記管孔の内周面のうちの少なくとも一方に対して表面粗さを小さくする表面加工を施し、
    前記表面加工の実施後に、前記管板の前記管孔に前記管を挿入して前記管の前記外周面と前記管孔の前記内周面とを対向させ、
    前記管を液圧によって拡管して前記管と前記管板とを接合する、拡管接合方法。
  2. 前記表面加工は、バニシング加工である、請求項1に記載の拡管接合方法。
  3. 前記管と前記管板との接合部分における気密度の目標値および固着力の目標値に基づいて、前記表面加工により得られる表面粗さを調整する、請求項2に記載の拡管接合方法。
  4. 前記表面加工により得られる表面粗さはRa1.6μm以下とする、請求項2または請求項3に記載の拡管接合方法。
  5. 前記表面加工は、前記管孔の前記内周面に対して施される、請求項1に記載の拡管接合方法。
  6. 前記管と前記管板との接合部分における気密度の目標値および固着力の目標値に基づいて、前記管孔の前記内周面のうち前記表面加工が施される領域の軸方向の長さを調整する、請求項5に記載の拡管接合方法。
  7. 前記管孔の前記内周面のうち前記表面加工が施される領域の軸方向の長さは、前記管と前記管板との接合部分の軸方向の長さよりも短い、請求項5に記載の拡管接合方法。
  8. 前記表面加工は、前記管孔の前記内周面に接触する前記管の前記外周面に対して施される研磨加工である、請求項1に記載の拡管接合方法。
  9. 前記表面加工により得られる表面粗さはRa6.3μm以下とする、請求項8に記載の拡管接合方法。
  10. 前記管と前記管板との接合部分の軸方向の長さが100mm以上となる厚肉の前記管板、または前記管の肉厚が管径(外径)の10%以上となる厚肉の前記管が使用される、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の拡管接合方法。
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