JP2021131919A - 半導体記憶装置及びその読み出し方法 - Google Patents

半導体記憶装置及びその読み出し方法 Download PDF

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Abstract

【課題】読み出しエラーの発生を抑制すること。【解決手段】実施形態の半導体記憶装置は、第1及び第2メモリセルと第1及び第2ワード線とビット線とセンスアンプとを含む。第1及び第2ワード線はそれぞれ第1及び第2メモリセルに接続される。ビット線は第1及び第2メモリセルに接続される。センスアンプはセンスノードを含む。第1読み出しの際にコントローラは、第2ワード線に第1読み出し電圧を印加し、読み出し結果を確定する。第2読み出しの際にコントローラは、第1ワード線に第2読み出し電圧を印加している間に、センスノードを第1時間T1放電し、第1読み出し結果を確定する。コントローラは、第2読み出し電圧を印加している間に、センスノードを第2時間T2放電し、第2読み出し結果を確定する。コントローラは、第2メモリセルの読み出し結果と第1及び第2読み出し結果とに基づいて読み出しデータを確定する。【選択図】図12

Description

実施形態は、半導体記憶装置及びその読み出し方法に関する。
データを不揮発に記憶することが可能なNAND型フラッシュメモリが知られている。
特表2010−539630号公報
読み出しエラーの発生を抑制すること。
実施形態の半導体記憶装置は、第1及び第2メモリセルと、第1及び第2ワード線と、ビット線と、センスアンプと、を含む。第1及び第2メモリセルは、直列に接続される。第1ワード線は、第1メモリセルに接続される。第2ワード線は、第2メモリセルに接続される。ビット線は、直列に接続された第1及び第2メモリセルに接続される。第1センスアンプは、センスノードと、センスノードとビット線との間に接続されたトランジスタと、を含む。コントローラは、第1読み出しと第2読み出しとを含む読み出し動作を実行する。第1ワード線が選択された読み出し動作において、コントローラは、第1読み出しの際に、第2ワード線に第1読み出し電圧を印加し、第1読み出し電圧を印加している間に、センスノードを前記トランジスタを介して放電し、放電されたセンスノードの電圧に基づいて第2メモリセルの読み出し結果を確定する。コントローラは、第2読み出しの際に、第1ワード線に第2読み出し電圧を印加し、第2読み出し電圧を印加している間に、センスノードをトランジスタを介して第1時間放電し、第1時間放電されたセンスノードの電圧に基づいて第1メモリセルの第1読み出し結果を確定する。コントローラは、第2読み出し電圧を印加している間に、センスノードをトランジスタを介して第1時間と異なる第2時間放電し、第2時間放電されたセンスノードの電圧に基づいて第1メモリセルの第2読み出し結果を確定する。コントローラは、第2メモリセルの読み出し結果に基づいて、第1メモリセルの第1読み出し結果又は第2読み出し結果に基づいた読み出しデータを、外部のメモリコントローラに出力する。
第1実施形態に係る半導体記憶装置の構成例を示すブロック図。 第1実施形態に係る半導体記憶装置が備えるメモリセルアレイの回路構成の一例を示す回路図。 第1実施形態に係る半導体記憶装置が備えるロウデコーダモジュールの回路構成の一例を示す回路図。 第1実施形態に係る半導体記憶装置が備えるセンスアンプモジュールの回路構成の一例を示す回路図。 第1実施形態に係る半導体記憶装置が備えるセンスアンプモジュールに含まれたセンスアンプユニットの回路構成の一例を示す回路図。 第1実施形態に係る半導体記憶装置が備えるメモリセルアレイの断面構造の一例を示す断面図。 第1実施形態に係る半導体記憶装置におけるメモリピラーの断面構造の一例を示す断面図。 第1実施形態に係る半導体記憶装置においてメモリセルトランジスタに適用されるデータの割り付けの一例を示す概略図。 第1実施形態に係る半導体記憶装置において書き込み動作が実行される順番の一例を示すテーブル。 第1実施形態に係る半導体記憶装置における書き込み動作の一例を示すタイミングチャート。 第1実施形態に係る半導体記憶装置における読み出し動作のコマンドシーケンスの一例を示す概念図。 第1実施形態に係る半導体記憶装置におけるDLA読み出し動作の一例を示すタイミングチャート。 第1実施形態に係る半導体記憶装置におけるメモリセルトランジスタの閾値分布の一例を示す概念図。 第1実施形態の比較例に係る半導体記憶装置におけるDLA読み出し動作の一例を示すタイミングチャート。 第1実施形態の第1変形例に係る半導体記憶装置におけるDLA読み出し動作の一例を示すタイミングチャート。 第1実施形態の第2変形例に係る半導体記憶装置におけるDLA読み出し動作の一例を示すタイミングチャート。 第1実施形態の第3変形例に係る半導体記憶装置におけるDLA読み出し動作の一例を示すタイミングチャート。 第2実施形態に係る半導体記憶装置におけるDLA読み出し動作の一例を示すタイミングチャート。 第2実施形態の第1変形例に係る半導体記憶装置におけるDLA読み出し動作の一例を示すタイミングチャート。 第2実施形態の第2変形例に係る半導体記憶装置におけるDLA読み出し動作の一例を示すタイミングチャート。 第3実施形態に係る半導体記憶装置におけるDLA読み出し動作の一例を示すタイミングチャート。
以下に、実施形態について図面を参照して説明する。各実施形態は、発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示している。図面は模式的又は概念的なものであり、各図面の寸法及び比率等は必ずしも現実のものと同一とは限らない。本発明の技術的思想は、構成要素の形状、構造、配置等によって特定されるものではない。
尚、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付す。参照符号を構成する文字の後の数字は、同じ文字を含んだ参照符号によって参照され、且つ同様の構成を有する要素同士を区別するために使用される。同じ文字を含んだ参照符号で示される要素を相互に区別する必要がない場合、これらの要素はそれぞれ文字のみを含んだ参照符号により参照される。
[1]第1実施形態
以下に、第1実施形態に係る半導体記憶装置1について説明する。
[1−1]半導体記憶装置1の構成
[1−1−1]半導体記憶装置1の全体構成
図1は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1の構成例を示している。半導体記憶装置1は、データを不揮発に記憶することが可能なNAND型フラッシュメモリであり、外部のメモリコントローラ2によって制御可能である。図1に示すように、半導体記憶装置1は、例えばメモリセルアレイ10、コマンドレジスタ11、アドレスレジスタ12、シーケンサ13、ドライバモジュール14、ロウデコーダモジュール15、並びにセンスアンプモジュール16を備えている。
メモリセルアレイ10は、複数のブロックBLK0〜BLK(N−1)(Nは1以上の整数)を含んでいる。ブロックBLKは、データを不揮発に記憶することが可能な複数のメモリセルの集合を含み、例えばデータの消去単位として使用される。また、メモリセルアレイ10には、複数のビット線及び複数のワード線が設けられる。各メモリセルは、例えば1本のビット線と1本のワード線とに関連付けられている。メモリセルアレイ10の詳細な構成については後述する。
コマンドレジスタ11は、半導体記憶装置1がメモリコントローラ2から受信したコマンドCMDを保持する。コマンドCMDは、例えばシーケンサ13に読み出し動作、書き込み動作、消去動作等を実行させる命令を含んでいる。
アドレスレジスタ12は、半導体記憶装置1がメモリコントローラ2から受信したアドレス情報ADDを保持する。アドレス情報ADDは、例えばブロックアドレスBAd、ページアドレスPAd、及びカラムアドレスCAdを含んでいる。例えば、ブロックアドレスBAd、ページアドレスPAd、及びカラムアドレスCAdは、それぞれブロックBLK、ワード線、及びビット線の選択に使用される。
シーケンサ13は、半導体記憶装置1全体の動作を制御する。例えば、シーケンサ13は、コマンドレジスタ11に保持されたコマンドCMDに基づいてドライバモジュール14、ロウデコーダモジュール15、及びセンスアンプモジュール16等を制御して、読み出し動作、書き込み動作、消去動作等を実行する。
ドライバモジュール14は、読み出し動作、書き込み動作、消去動作等で使用される電圧を生成する。そして、ドライバモジュール14は、例えばアドレスレジスタ12に保持されたページアドレスPAdに基づいて、選択されたワード線に対応する信号線に生成した電圧を印加する。
ロウデコーダモジュール15は、アドレスレジスタ12に保持されたブロックアドレスBAdに基づいて、対応するメモリセルアレイ10内の1つのブロックBLKを選択する。そして、ロウデコーダモジュール15は、例えば選択されたワード線に対応する信号線に印加された電圧を、選択されたブロックBLK内の選択されたワード線に転送する。
センスアンプモジュール16は、書き込み動作において、メモリコントローラ2から受信した書き込みデータDATに応じて、各ビット線に所望の電圧を印加する。また、センスアンプモジュール16は、読み出し動作において、ビット線の電圧に基づいてメモリセルに記憶されたデータを判定し、判定結果を読み出しデータDATとしてメモリコントローラ2に転送する。
半導体記憶装置1とメモリコントローラ2との間の通信は、例えばNANDインターフェイス規格をサポートしている。例えば、半導体記憶装置1とメモリコントローラ2との間の通信では、コマンドラッチイネーブル信号CLE、アドレスラッチイネーブル信号ALE、ライトイネーブル信号WEn、リードイネーブル信号REn、レディビジー信号RBn、及び入出力信号I/Oが使用される。
コマンドラッチイネーブル信号CLEは、半導体記憶装置1が受信した入出力信号I/OがコマンドCMDであることを示す信号である。アドレスラッチイネーブル信号ALEは、半導体記憶装置1が受信した入出力信号I/Oがアドレス情報ADDであることを示す信号である。ライトイネーブル信号WEnは、入出力信号I/Oの入力を半導体記憶装置1に命令する信号である。リードイネーブル信号REnは、入出力信号I/Oの出力を半導体記憶装置1に命令する信号である。レディビジー信号RBnは、半導体記憶装置1がレディ状態及びビジー状態のいずれであるかをメモリコントローラ2に通知する信号である。レディ状態は半導体記憶装置1が命令を受け付ける状態であり、ビジー状態は半導体記憶装置1が、命令を受け付けない状態である。入出力信号I/Oは、例えば8ビット幅の信号であり、コマンドCMD、アドレス情報ADD、データDAT等を含み得る。
以上で説明した半導体記憶装置1及びメモリコントローラ2は、それらの組み合わせにより1つの半導体装置を構成しても良い。このような半導体装置としては、例えばSDTMカードのようなメモリカードや、SSD(solid state drive)等が挙げられる。
[1−1−2]半導体記憶装置1の回路構成
(メモリセルアレイ10の回路構成について)
図2は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1が備えるメモリセルアレイ10の回路構成の一例を、メモリセルアレイ10に含まれた複数のブロックBLKのうち1つのブロックBLKを抽出して示している。図2に示すように、ブロックBLKは、例えば4つのストリングユニットSU0〜SU3を含んでいる。
各ストリングユニットSUは、ビット線BL0〜BLm(mは1以上の整数)にそれぞれ関連付けられた複数のNANDストリングNSを含んでいる。各NANDストリングNSは、例えばメモリセルトランジスタMT0〜MT7、並びに選択トランジスタST1及びST2を含んでいる。メモリセルトランジスタMTは、制御ゲート及び電荷蓄積層を含み、データを不揮発に保持する。選択トランジスタST1及びST2のそれぞれは、各種動作時におけるストリングユニットSUの選択に使用される。
各NANDストリングNSにおいて、メモリセルトランジスタMT0〜MT7は、直列接続される。選択トランジスタST1のドレインは、関連付けられたビット線BLに接続され、選択トランジスタST1のソースは、直列接続されたメモリセルトランジスタMT0〜MT7の一端に接続される。選択トランジスタST2のドレインは、直列接続されたメモリセルトランジスタMT0〜MT7の他端に接続される。選択トランジスタST2のソースは、ソース線SLに接続される。
同一のブロックBLKにおいて、メモリセルトランジスタMT0〜MT7の制御ゲートは、それぞれワード線WL0〜WL7に共通接続される。ストリングユニットSU0〜SU3内のそれぞれの選択トランジスタST1のゲートは、それぞれ選択ゲート線SGD0〜SGD3に共通接続される。同一のブロックBLKに含まれた選択トランジスタST2のゲートは、選択ゲート線SGSに共通接続される。
以上で説明されたメモリセルアレイ10の回路構成において、ビット線BLは、各ストリングユニットSUで同一のカラムアドレスが割り当てられたNANDストリングNSによって共有される。ソース線SLは、例えば複数のブロックBLK間で共有される。
1つのストリングユニットSU内で共通のワード線WLに接続された複数のメモリセルトランジスタMTの集合は、例えばセルユニットCUと称される。例えば、それぞれが1ビットデータを記憶するメモリセルトランジスタMTを含むセルユニットCUの記憶容量が、「1ページデータ」として定義される。セルユニットCUは、メモリセルトランジスタMTが記憶するデータのビット数に応じて、2ページデータ以上の記憶容量を有し得る。
尚、第1実施形態に係る半導体記憶装置1が備えるメモリセルアレイ10の回路構成は、以上で説明した構成に限定されない。例えば、各ブロックBLKが含むストリングユニットSUの個数や、各NANDストリングNSが含むメモリセルトランジスタMT並びに選択トランジスタST1及びST2の個数は、それぞれ任意の個数でも良い。
(ロウデコーダモジュール15の回路構成について)
図3は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1の備えるロウデコーダモジュール15の回路構成の一例を示している。図3に示すように、ロウデコーダモジュール15は、例えばロウデコーダRD0〜RD(N−1)を含み、信号線CG0〜CG7、SGDD0〜SGDD3、SGSD、USGD、及びUSGSを介してドライバモジュール14に接続される。ロウデコーダRD0〜RD(N−1)は、それぞれブロックBLK0〜BLK(N−1)に関連付けられている。
以下に、ブロックBLK0に対応するロウデコーダRD0に注目して、ロウデコーダRDの詳細な回路構成について説明する。ロウデコーダRDは、例えばブロックデコーダBD、転送ゲート線TG及びbTG、並びにトランジスタTR0〜TR17を含んでいる。
ブロックデコーダBDは、ブロックアドレスBAdをデコードする。そして、ブロックデコーダBDは、デコード結果に基づいて転送ゲート線TG及びbTGのそれぞれに所定の電圧を印加する。転送ゲート線TGに印加される電圧と転送ゲート線bTGに印加される電圧とは、相補的な関係にある。言い換えると、転送ゲート線bTGには、転送ゲート線TGの反転信号が入力される。
トランジスタTR0〜TR17のそれぞれは、高耐圧なN型のMOSトランジスタである。トランジスタTR0〜TR12のそれぞれのゲートは、転送ゲート線TGに共通接続される。トランジスタTR13〜TR17のそれぞれのゲートは、転送ゲート線bTGに共通接続される。また、各トランジスタTRは、ドライバモジュール14から配線された信号線と、対応するブロックBLKに設けられた配線との間に接続される。
具体的には、トランジスタTR0のドレインは、信号線SGSDに接続される。トランジスタTR0のソースは、選択ゲート線SGSに接続される。トランジスタTR1〜TR8のそれぞれのドレインは、それぞれ信号線CG0〜CG7に接続される。トランジスタTR1〜TR8のそれぞれのソースは、それぞれワード線WL0〜WL7に接続される。トランジスタTR9〜TR12のそれぞれのドレインは、それぞれ信号線SGDD0〜SGDD3に接続される。トランジスタTR9〜TR12のそれぞれのソースは、それぞれ選択ゲート線SGD0〜SGD3に接続される。トランジスタTR13のドレインは、信号線USGSに接続される。トランジスタTR13のソースは、選択ゲート線SGSに接続される。トランジスタTR14〜TR17のそれぞれのドレインは、信号線USGDに共通接続される。トランジスタTR14〜TR17のそれぞれのソースは、それぞれ選択ゲート線SGD0〜SGD3に接続される。
つまり、信号線CG0〜CG7は、複数のブロックBLK間で共有されたグローバルワード線として使用され、ワード線WL0〜WL7は、ブロックBLK毎に設けられたローカルワード線として使用される。また、信号線SGDD0〜SGDD3並びにSGSDは、複数のブロックBLK間で共有されたグローバル転送ゲート線として使用され、選択ゲート線SGD0〜SGD3並びにSGSは、ブロックBLK毎に設けられたローカル転送ゲート線として使用される。
以上の構成によりロウデコーダモジュール15は、ブロックBLKを選択することが出来る。具体的には、各種動作時において、選択されたブロックBLKに対応するブロックデコーダBDは、“H”レベル及び“L”レベルの電圧をそれぞれ転送ゲート線TG及びbTGに印加し、非選択のブロックBLKに対応するブロックデコーダBDは、“L”レベル及び“H”レベルの電圧をそれぞれ転送ゲート線TG及びbTGに印加する。
尚、以上で説明したロウデコーダモジュール15の回路構成はあくまで一例であり、適宜変更され得る。例えば、ロウデコーダモジュール15が含むトランジスタTRの個数は、各ブロックBLKに設けられる配線の本数に基づいた個数に設計される。
(センスアンプモジュール16の回路構成について)
図4は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1が備えるセンスアンプモジュール16の回路構成の一例を示している。図4に示すように、各センスアンプユニットSAUは、例えばビット線接続部BLHU、センスアンプ部SA、論理回路LC、並びにラッチ回路SDL、ADL、BDL、CDL、DDL、EDL、及びXDLを含んでいる。
ビット線接続部BLHUは、関連付けられたビット線BLとセンスアンプ部SAとの間に接続された高耐圧のトランジスタを含む。センスアンプ部SA、論理回路LC、並びにラッチ回路SDL、ADL、BDL、CDL、DDL、EDL、及びXDLは、バスLBUSに共通接続される。ラッチ回路SDL、ADL、BDL、CDL、DDL、EDL、及びXDLは、互いにデータを送受信することが出来る。
各センスアンプ部SAには、例えばシーケンサ13によって生成された制御信号STBが入力される。そして、センスアンプ部SAは、制御信号STBがアサートされたタイミングに基づいて、関連付けられたビット線BLに読み出されたデータが“0”であるか“1”であるかを判定する。つまり、センスアンプ部SAは、ビット線BLの電圧に基づいて、選択されたメモリセルの記憶するデータを判定する。
論理回路LCは、共通のバスLBUSに接続されたラッチ回路SDL、ADL、BDL、CDL、DDL、EDL、及びXDLに保持されたデータを用いて様々な論理演算を実行する。具体的には、例えば、論理回路LCは、各センスアンプユニットSAUに設けられたラッチ回路のうち2個のラッチ回路に保持されたデータを用いて、AND演算、OR演算、NAND演算、NOR演算、EXNOR演算等を実行することが出来る。
ラッチ回路SDL、ADL、BDL、CDL、DDL、EDL、及びXDLのそれぞれは、データを一時的に保持する。ラッチ回路XDLは、半導体記憶装置1の入出力回路とセンスアンプユニットSAUとの間のデータDATの入出力に使用される。また、ラッチ回路XDLは、例えば半導体記憶装置1のキャッシュメモリとしても使用され得る。半導体記憶装置1は、少なくともラッチ回路XDLが空いていればレディ状態になることが出来る。
図5は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1におけるセンスアンプユニットSAUの回路構成の一例を示している。図5に示すように、例えば、センスアンプ部SAはトランジスタ20〜27並びにキャパシタ28を含み、ビット線接続部BLHUはトランジスタ29を含んでいる。トランジスタ20は、P型のMOSトランジスタである。トランジスタ21〜27のそれぞれは、N型のMOSトランジスタである。トランジスタ29は、トランジスタ20〜27のそれぞれよりも高耐圧なN型のMOSトランジスタである。
トランジスタ20のソースは、電源線に接続される。トランジスタ20のドレインは、ノードND1に接続される。トランジスタ20のゲートは、例えばラッチ回路SDL内のノードSINVに接続される。トランジスタ21のドレインは、ノードND1に接続される。トランジスタ21のソースは、ノードND2に接続される。トランジスタ21のゲートには、制御信号BLXが入力される。トランジスタ22のドレインは、ノードND1に接続される。トランジスタ22のソースは、ノードSENに接続される。トランジスタ22のゲートには、制御信号HLLが入力される。
トランジスタ23のドレインは、ノードSENに接続される。トランジスタ23のソースは、ノードND2に接続される。トランジスタ23のゲートには、制御信号XXLが入力される。トランジスタ24のドレインは、ノードND2に接続される。トランジスタ24のゲートには、制御信号BLCが入力される。トランジスタ25のドレインは、ノードND2に接続される。トランジスタ25のソースは、ノードSRCに接続される。トランジスタ25のゲートは、例えばラッチ回路SDL内のノードSINVに接続される。
トランジスタ26のソースは、接地される。トランジスタ26のゲートは、ノードSENに接続される。トランジスタ27のドレインは、バスLBUSに接続される。トランジスタ27のソースは、トランジスタ26のドレインに接続される。トランジスタ27のゲートには、制御信号STBが入力される。キャパシタ28の一方電極は、ノードSENに接続される。キャパシタ28の他方電極には、クロックCLKが入力される。
トランジスタ29のドレインは、トランジスタ24のソースに接続される。トランジスタ29のソースは、ビット線BLに接続される。トランジスタ29のゲートには、制御信号BLSが入力される。
ラッチ回路SDLは、例えばインバータ30及び31、並びにN型のMOSトランジスタ32及び33を含んでいる。インバータ30の入力ノードはノードSLATに接続され、インバータ30の出力ノードはノードSINVに接続される。インバータ31の入力ノードはノードSINVに接続され、インバータ31の出力ノードはノードSLATに接続される。トランジスタ32の一端はノードSINVに接続され、トランジスタ32の他端はバスLBUSに接続され、トランジスタ32のゲートには制御信号STIが入力される。トランジスタ33の一端はノードSLATに接続され、トランジスタ33の他端はバスLBUSに接続され、トランジスタ33のゲートには制御信号STLが入力される。例えば、ノードSLATにおいて保持されるデータがラッチ回路SDLに保持されるデータに相当し、ノードSINVにおいて保持されるデータはノードSLATに保持されるデータの反転データに相当する。
ラッチ回路ADL、BDL、CDL、DDL、EDL、及びXDLの回路構成は、例えばラッチ回路SDLの回路構成と同様である。例えば、ラッチ回路ADLは、ノードALATにおいてデータを保持し、ノードAINVにおいてその反転データを保持する。また、例えば、ラッチ回路ADLのトランジスタ32のゲートには制御信号ATIが入力され、ラッチ回路ADLのトランジスタ33のゲートには制御信号ATLが入力される。ラッチ回路BDL、CDL、DDL、EDL、及びXDLの説明は省略する。
以上で説明したセンスアンプユニットSAUの回路構成において、トランジスタ20のソースに接続された電源線には、例えば電源電圧VDDが印加される。ノードSRCには、例えば接地電圧VSSが印加される。制御信号BLX、HLL、XXL、BLC、STB、及びBLS、並びにクロックCLKのそれぞれは、例えばシーケンサ13によって生成される。ノードSENは、センスアンプ部SAのセンスノードと呼ばれても良い。
尚、第1実施形態に係る半導体記憶装置1が備えるセンスアンプモジュール16は、以上で説明した回路構成に限定されない。例えば、各センスアンプユニットSAUが備えるラッチ回路の個数は、1つのセルユニットCUが記憶するページ数に基づいて適宜変更され得る。センスアンプユニットSAU内の論理回路LCは、センスアンプユニットSAU内のラッチ回路のみで論理演算を実行することが可能であれば省略されても良い。
[1−1−3]半導体記憶装置1の構造
以下に、第1実施形態に係る半導体記憶装置1が備えるメモリセルアレイ10の構造の一例について説明する。尚、以下で参照される図面において、X方向は選択ゲート線SGDの延伸方向に対応し、Y方向はビット線BLの延伸方向に対応し、Z方向は半導体記憶装置1の形成に使用される半導体基板の表面に対する鉛直方向(積層方向)に対応している。断面図は、図面が煩雑になるのを避けるために、絶縁体層等のハッチングを適宜省略している。平面図には、図を見易くするためにハッチングが適宜付加されている。平面図に付加されたハッチングは、ハッチングが付加された構成要素の素材や特性とは必ずしも関連していない。
(メモリセルトランジスタMTの断面構造について)
以下に、図6を用いて、第1実施形態に係る半導体記憶装置1の構造の一例について説明する。図6は、ブロックBLKの一部領域の断面図である。
図6に示すように、半導体層内には、p型ウェル領域(p−well)130が設けられる。p型ウェル領域130上には、複数のNANDストリングNSが設けられる。すなわち、p型ウェル領域130上には、選択ゲート線SGSとして機能する配線層131と、ワード線WL0〜WL7として機能する8層の配線層132と、選択ゲート線SGDとして機能する配線層133とが、この順番に積層される。尚、隣り合う配線層間には、絶縁体層が挿入される。
メモリホール134は、配線層131、132、133を貫通して設けられ、メモリホール134の底部は、ウェル領域130に達している。メモリホール134内には、ピラー状の半導体層(半導体ピラー)135が設けられる。半導体ピラー135の側面には、絶縁膜(トンネル絶縁膜)136、絶縁膜(電荷蓄積層)137、及び絶縁膜(ブロック絶縁膜)138が順に設けられる。これらによってメモリセルトランジスタMT、並びに選択トランジスタST1及びST2が構成される。半導体ピラー135は、NANDストリングNSの電流経路として機能し、各トランジスタのチャネルが形成される領域である。半導体ピラー135の上端は、コンタクトプラグ139を介して、ビット線BLとして機能する金属配線層140に接続される。
ウェル領域130の表面領域には、高濃度のn型不純物が導入されたn+型拡散領域141が設けられる。n+型拡散領域141上には、コンタクトプラグ142が設けられる。コンタクトプラグ142は、ソース線SLとして機能する金属配線層143に接続される。さらに、ウェル領域130の表面領域には、高濃度のp型不純物が導入されたp+型拡散領域144が設けられる。p+型拡散領域144上には、コンタクトプラグ145が設けられる。コンタクトプラグ145は、ウェル配線CPWELLとして機能する金属配線層146に接続される。ウェル配線CPWELLは、ウェル領域130を介して半導体ピラー135に電圧を印加するための配線である。
以上の構成が、図6の紙面の奥行き方向(X方向)に複数配列されている。そして、ストリングユニットSUが、X方向に並ぶ複数のNANDストリングNSの集合によって構成される。
(メモリセルトランジスタMTの平面構造について)
図7は、各ブロックBLKに含まれるメモリセルトランジスタMTの構造をZ方向から見た様子を示している。より具体的には、Z方向から見たときの、メモリホール134及び配線層132(ワード線WL)の、X方向及びY方向を含む平面における、断面構造の一例が示されている。
図示されている断面において、例えば、半導体層135が、メモリホール134の中央部に設けられている。トンネル絶縁膜136が、半導体層135の側面を囲っている。電荷蓄積層137が、トンネル絶縁膜136の側面を囲っている。ブロック絶縁膜138が、電荷蓄積層137の側面を囲っている。また、配線層132(ワード線WL)が、ブロック絶縁膜138を囲っている。すなわち、配線層132(ワード線WL)は、メモリホール134を囲っている。これにより、メモリホール134と配線層132(ワード線WL)とが交差する部分が、メモリセルトランジスタMTとして機能する。
メモリホール134及び配線層131(選択ゲート線SGS)も、X方向及びY方向を含む平面において、ワード線WLを含む断面と同様の断面構造となっている。すなわち、メモリホール134と配線層131(選択ゲート線SGS)とが交差する部分が、選択トランジスタST2として機能する。
また、メモリホール134及び配線層133(選択ゲート線SGD)も、X方向及びY方向を含む平面において、ワード線WLを含む断面と同様の断面構造となっている。すなわち、メモリホール134と配線層133(選択ゲート線SGD)とが交差する部分が、選択トランジスタST1として機能する。
[1−1−4]データの記憶方式について
第1実施形態に係る半導体記憶装置1では、1つのメモリセルトランジスタMTが記憶することが可能なデータのビット数に応じて、閾値分布が複数設定される。そして、各メモリセルトランジスタMTの閾値電圧は、書き込まれるデータの種類に応じて、複数の閾値分布のうちいずれかの領域に配置される。以下では、互いに異なるデータが割り当てられた複数の閾値分布の各々のことを、“ステート”と呼ぶ。
図8は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1におけるメモリセルトランジスタMTの閾値分布、読み出し電圧、及びベリファイ電圧の一例を示している。尚、以下で参照される閾値分布図において、縦軸のNMTsはメモリセルトランジスタMTの個数に対応し、横軸のVthはメモリセルトランジスタMTの閾値電圧に対応している。
図8に示すように、第1実施形態に係る半導体記憶装置1では、例えば複数のメモリセルトランジスタMTによって8種類の閾値分布が形成される。この8種類の閾値分布は、例えば、閾値電圧の低い方から順に、それぞれ“Er”ステート、“A”ステート、“B”ステート、“C”ステート、“D”ステート、“E”ステート、“F”ステート、“G”ステートと呼ばれる。“Er”ステートは、メモリセルトランジスタMTの消去状態に対応している。“A”ステート〜“G”ステートのそれぞれは、メモリセルトランジスタMTにデータが書き込まれた状態に対応している。
そして、“Er”ステート〜“G”ステートのそれぞれには、互いに異なる3ビットデータが割り当てられ、隣り合う2つのステート間では1ビットデータのみが異なるように設定される。このように、1つのメモリセルトランジスタに対して3ビットデータを記憶させる方法は、例えばTLC(Triple-Level Cell)方式と呼ばれる。以下に、8種類の閾値分布に対するデータの割り付けの一例を羅列する。
“Er”ステート:“111(上位ビット/中位ビット/下位ビット)”データ
“A”ステート:“110”データ
“B”ステート:“100”データ
“C”ステート:“000”データ
“D”ステート:“010”データ
“E”ステート:“011”データ
“F”ステート:“001”データ
“G”ステート:“101”データ。
隣り合うステート間のそれぞれには、書き込み動作で使用されるベリファイ電圧が設定される。具体的には、ベリファイ電圧AVが、“Er”ステート及び“A”ステート間に設定される。ベリファイ電圧BVが、“A”ステート及び“B”ステート間に設定される。ベリファイ電圧CVが、“B”ステート及び“C”ステート間に設定される。ベリファイ電圧DVが、“C”ステート及び“D”ステート間に設定される。ベリファイ電圧EVが、“D”ステート及び“E”ステート間に設定される。ベリファイ電圧FVが、“E”ステート及び“F”ステート間に設定される。ベリファイ電圧GVが、“F”ステート及び“G”ステート間に設定される。書き込み動作において半導体記憶装置1は、あるデータを記憶させるメモリセルトランジスタMTの閾値電圧が当該データに対応するベリファイ電圧を超えたことを検知すると、当該メモリセルトランジスタMTに対するプログラムを完了する。
隣り合うステート間のそれぞれには、読み出し動作で使用される読み出し電圧も設定される。具体的には、読み出し電圧ARが、“Er”ステート及び“A”ステート間に設定される。読み出し電圧BRが、“A”ステート及び“B”ステート間に設定される。読み出し電圧CRが、“B”ステート及び“C”ステート間に設定される。読み出し電圧DRが、“C”ステート及び“D”ステート間に設定される。読み出し電圧ERが、“D”ステート及び“E”ステート間に設定される。読み出し電圧FRが、“E”ステート及び“F”ステート間に設定される。読み出し電圧GRが、“F”ステート及び“G”ステート間に設定される。各読み出し電圧は、読み出し対象のメモリセルトランジスタMTの閾値電圧が当該読み出し電圧を基準として下位及び上位のいずれのステートに含まれるのかを区別するために使用される。また、最上位である“G”ステートよりも高い電圧に、読み出しパス電圧VREADが設定される。ゲートに読み出しパス電圧VREADが印加されたメモリセルトランジスタMTは、記憶するデータに依らずにオン状態になる。読み出し動作において半導体記憶装置1は、読み出し電圧を用いてメモリセルトランジスタMTが分布するステートを判定することによって、読み出しデータを確定させる。
例えば、図8に示されたデータの割り付けが適用された場合、下位ビットで構成される1ページの読み出しデータ(下位ページデータ)は、読み出し電圧ARを用いた読み出し結果と、読み出し電圧ERを用いた読み出し結果とに基づいて確定する。中位ビットで構成される1ページの読み出しデータ(中位ページデータ)は、読み出し電圧BRを用いた読み出し結果と、読み出し電圧DRを用いた読み出し結果と、読み出し電圧FRを用いた読み出し結果とに基づいて確定する。上位ビットで構成される1ページの読み出しデータ(上位ページデータ)は、読み出し電圧CRを用いた読み出し結果と、読み出し電圧GRを用いた読み出し結果とに基づいて確定する。読み出し動作において、論理回路LCは、複数の読み出し結果を用いた演算処理を適宜実行し、読み出しデータを確定する。
尚、以上で説明した1つのメモリセルトランジスタMTが記憶するデータのビット数は一例であり、これに限定されない。例えば、メモリセルトランジスタMTには、1ビット、2ビット、又は4ビット以上のデータが記憶されても良い。半導体記憶装置1では、メモリセルトランジスタMTが記憶するビット数に応じて、形成される閾値分布の数や、読み出し電圧、読み出しパス電圧、ベリファイ電圧等が適宜設定され得る。
本明細書において、“読み出し結果”は、制御信号STBがアサートされることによって、センスアンプユニットSAU内に取り込まれるデータに対応している。“読み出しデータ”は、読み出し動作において、半導体記憶装置1によってメモリコントローラ2に出力されるデータに対応している。1つの読み出し電圧に対応する1つ又は複数の読み出し結果を得るための動作のことを、“読み出し処理”と呼ぶ。読み出し電圧AR〜GRの読み出し処理は、それぞれ“A”〜“G”ステートの読み出し処理とも呼ばれる。各読み出し処理において取得される読み出し結果の数は、当該読み出し処理において制御信号STBがアサートされる回数に対応している。
[1−2]半導体記憶装置1の動作
次に、第1実施形態に係る半導体記憶装置の動作について説明する。尚、以下の説明では、各種配線に印加される電圧について適宜参照符号のみで記載する。読み出し対象のセルユニットCUに含まれたメモリセルトランジスタMTのことを選択メモリセルと呼ぶ。読み出し動作において、選択されたワード線WLのことをWLselと呼び、非選択のワード線WLのことをWLuselと呼ぶ。ワード線WLに電圧が印加されることは、ドライバモジュール14が信号線CG及びロウデコーダモジュール15を介して当該配線に電圧を印加することに対応している。n本目(nは0以上の整数)のワード線WLのことをワード線WLnと呼ぶ。n+1本目のワード線WLn+1に接続されたメモリセルトランジスタMTのことを、ワード線WLnに対する隣接メモリセルと呼ぶ。
[1−2−1]書き込み動作について
第1実施形態に係る半導体記憶装置1においては、各ブロックBLKに含まれるメモリセルトランジスタMTに、図9(A)に示すような順番で、書き込み動作が実行される。すなわち、第1実施形態においては、あるストリングユニットSUにおいて、ワード線WLn+1に接続されたメモリセルトランジスタMTが記憶するデータは、ワード線WLnに接続されたメモリセルトランジスタMTが記憶するデータよりも後に書き込まれる。すなわち、あるストリングユニットSUにおいて、ソース側の選択ゲート線SGSに最も近いワード線WL0に接続されたメモリセルトランジスタMTから、ドレイン側の選択ゲート線SGDに最も近いワード線WL7に接続されたメモリセルトランジスタMTまで、ワード線の1層ずつ順番に、書き込み動作が実行される。
尚、書き込み動作を実施する順番は、これに限られない。例えば、半導体記憶装置1の各ブロックBLKに含まれるメモリセルトランジスタMTに、図9(B)に示すような順番で、書き込み動作が実行されても良い。この場合、あるストリングユニットSUにおいて、ワード線WLn−1に接続されたメモリセルトランジスタMTが記憶するデータは、ワード線WLnに接続されたメモリセルトランジスタMTが記憶するデータよりも後に書き込まれる。すなわち、あるストリングユニットSUにおいて、ドレイン側の選択ゲート線SGDに最も近いワード線WL7に接続されたメモリセルトランジスタMTから、ソース側の選択ゲート線SGSに最も近いワード線WL0に接続されたメモリセルトランジスタMTまで、ワード線の1層ずつ順番に、書き込み動作が実行される。
図10は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1の書き込み動作における各配線の電圧の一例であり、入出力信号I/Oの状態と、選択されたワード線WLselの電圧とをそれぞれ示している。入出力信号I/Oとしては、半導体記憶装置1がレディ状態になっており外部のメモリコントローラ2からコマンドセット(コマンド、アドレス及びデータ)を受信する期間と、半導体記憶装置1がビジー状態になっている期間とを示している。
半導体記憶装置1の入出力信号I/Oに、外部のメモリコントローラ2から、書き込み動作の実行を指示するコマンド、データを記憶させるメモリセルのアドレス、及び書き込みデータを含んだコマンドセットが入力されると、半導体記憶装置1はレディ状態からビジー状態に遷移して書き込み動作を実行する。
書き込み動作においてシーケンサ13は、まずプログラム動作を実行する。具体的には、センスアンプモジュール16、書き込み対象のメモリセルトランジスタMTに対応するビット線BLに例えば電圧VSSを印加して、書き込み禁止のメモリセルトランジスタMTに対応するビット線に例えば電圧VINHを印加する。電圧VINHはVSSよりも高く、電圧VINHが印加されたビット線BLに対応するNANDストリングNSは、選択トランジスタST1がカットオフされるため、例えばフローティング状態になる。そして、ドライバモジュール14及びロウデコーダモジュール15が、選択ワード線WLselに、プログラム電圧VPGMを印加する。プログラム電圧VPGMは、メモリセルトランジスタMTの電荷蓄積層に電子を注入することが可能な高電圧である。
すると、書き込み対象のメモリセルトランジスタMTでは、ゲート−チャネル間の電位差により電荷蓄積層に電子が注入され、閾値電圧が上昇する。一方で、書き込み禁止のメモリセルトランジスタMTでは、例えばフローティング状態のNANDストリングNSのチャネルがブーストすることによってゲート−チャネル間の電位差が小さくなり、閾値電圧の上昇が抑制される。
次に、シーケンサ13は、ベリファイ動作を実行する。具体的には、ドライバモジュール14及びロウデコーダモジュール15が、選択ワード線WLselに対してベリファイ電圧VFYを印加する。ベリファイ電圧VFYとしては、例えば図8に示すベリファイ電圧AVが使用される。
すると、選択ワード線WLselに接続されたメモリセルトランジスタMTは、その閾値電圧に応じてオン状態又はオフ状態になる。そして、各センスアンプユニットSAUは、対応するビット線BLの電圧に基づいて、対応するメモリセルトランジスタMTの閾値電圧が所望のベリファイ電圧を超えたかどうかを判定する。
それから、シーケンサ13は、対応するメモリセルトランジスタMTの閾値電圧が所望のベリファイ電圧を超えたことを検知した場合に、当該メモリセルトランジスタMTのベリファイにパスしたものとし、以降のプログラム動作において当該メモリセルトランジスタMTを書き込み禁止とする。
一方で、シーケンサ13は、対応するメモリセルトランジスタMTの閾値電圧が所望のベリファイ電圧以下であることを検知した場合に、当該メモリセルトランジスタMTのベリファにフェイルしたものとし、以降のプログラム動作において当該メモリセルトランジスタMTを書き込み対象とする。
シーケンサ13は、例えば、1回のベリファイ動作でドライバモジュール14及びロウデコーダモジュール15が選択ワード線WLselに複数種類のベリファイ電圧を連続で印加させて、センスアンプモジュール16に複数レベルのベリファイを連続して実行させることが出来る。また、シーケンサ173は、1回のベリファイ動作において印加させるベリファイ電圧の種類及び数を、書き込み動作の進行に応じて適宜変更することが出来る。尚、シーケンサ13は、1回のベリファイ動作でドライバモジュール14及びロウデコーダモジュール15から選択ワード線WLselに1種類のベリファイ電圧を印加させて、センスアンプモジュール16に1レベルのベリファイを実行させるだけでもよい。
上述したプログラム動作とベリファイ動作との組が、ループに相当する。シーケンサ13は、このようなループを繰り返し実行し、プログラム電圧VPGMをプログラムループ毎にΔVPGMずつステップアップさせる。そして、シーケンサ13は、プログラムループを複数回(例えば、19回)繰り返し実行すると、書き込み動作を終了して半導体記憶装置1をビジー状態からレディ状態に遷移させる。
ここで、第1実施形態に係る半導体記憶装置1においては、図6に示されるように、あるストリングユニットSUにおいて、あるワード線WLnに接続されたメモリセルトランジスタMTと、隣接するワード線WLn−1に接続されたメモリセルトランジスタMT及び隣接するワード線WLn+1に接続されたメモリセルトランジスタMTとが、近接している。従って、あるワード線WLnに接続されたメモリセルトランジスタMTの閾値は、両隣のワード線WLn−1及びWLn+1に接続されたメモリセルトランジスタMTの電荷蓄積層に保持されている電子によって、影響を受け得る。
ここで、図9(A)に示すような順番で書き込み動作がなされていく場合、ワード線WLn−1に対して書き込み動作がなされた後に、ワード線WLnに対して書き込み動作が実行される。すなわち、ワード線WLnに接続されたメモリセルトランジスタMTに対する書き込み動作が実行される時点においては、ワード線WLn−1に接続されたメモリセルトランジスタMTの電荷蓄積層に保持される電子の量は、すでに確定している。つまり、それ以後に、当該メモリセルトランジスタMTの電荷蓄積層に保持される電子の量は、基本的に変動することはない。従って、ワード線WLn−1に接続されたメモリセルトランジスタMTの電荷蓄積層に保持されている電子による、ワード線WLnに接続されたメモリセルトランジスタMTの閾値電圧への影響は、ベリファイ動作の際に織り込まれることになり、実質的にその影響を排除することができる。
一方で、ワード線WLn+1に対する書き込み動作は、ワード線WLnに対して書き込み動作が実行された後に実行される。ワード線WLnに接続されたメモリセルトランジスタMTに対する書き込み動作が実行される時点においては(より具体的には、ベリファイ動作が実行される際には)、ワード線WLn+1に接続されたメモリセルトランジスタMTの電荷蓄積層に保持される電子の量はまだ確定しておらず、それ以後に変動する可能性が高い。より具体的には、ワード線WLnに接続されたメモリセルトランジスタMTに対する書き込み動作が実行された後で、ワード線WLn+1に接続されたメモリセルトランジスタMTの閾値電圧が、“Er”ステートから“G”ステートなどに変動する可能性がある。
従って、ワード線WLn+1に接続されたメモリセルトランジスタMTの電荷蓄積層に保持されている電子による、ワード線WLnに接続されたメモリセルトランジスタMTの閾値電圧への影響は、書き込み動作をする過程では、排除することが難しい。
尚、図9(B)に示すような順番で書き込み動作が実行される場合、ワード線WLn−1とワード線WLn+1との関係が逆になる。すなわち、ワード線WLn+1に接続されたメモリセルトランジスタMTの電荷蓄積層に保持されている電子によるワード線WLnに接続されたメモリセルトランジスタMTの閾値電圧への影響は、ベリファイ動作の際に織り込まれることになり、実質的にその影響を排除することができる。しかしながら、ワード線WLn−1に対する書き込み動作がそれよりも後に実行されるため、ワード線WLnに接続されたメモリセルトランジスタMTに対する書き込み動作が実行される時点において、当該メモリセルトランジスタMTの閾値電圧への影響を排除することが難しい。
[1−2−2]読み出し動作について
第1実施形態に係る半導体記憶装置1は、少なくとも2種類の読み出し動作を実行することが出来る。例えば、半導体記憶装置1が実行可能な複数種類の読み出し動作は、通常の読み出し動作と、DLA(Direct Look Ahead)読み出し動作とを含んでいる。
通常の読み出し動作は、使用される読み出し電圧毎の読み出し回数が1回である読み出し動作である。DLA読み出し動作は、選択メモリセルに対する隣接メモリセルの読み出し結果を用いて、選択メモリセルの読み出し結果を確定させる読み出し動作である。つまり、DLA読み出し動作は、隣接メモリセルの読み出し動作と、選択メモリセルの読み出し動作とを含んでいる。DLA読み出し動作の詳細については後述する。
図11は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1における読み出し動作のコマンドシーケンスの一例を示している。図11の上側は、通常の読み出し動作のコマンドシーケンスに対応している。図11の下側は、DLA読み出し動作のコマンドシーケンスに対応している。
図11の上側に示すように、メモリコントローラ2は、半導体記憶装置1に通常の読み出し動作を実行させる場合、例えば、コマンド“00h”、アドレス情報ADD、及びコマンド“30h”を、この順番に、半導体記憶装置1に送信する。コマンド“00h”は、半導体記憶装置1に読み出し動作の実行を指示するコマンドである。アドレス情報ADDは、読み出し対象のセルユニットCUに対応するアドレスを含んでいる。アドレス情報ADDは、複数サイクルの入出力信号I/Oを使用しても良い。コマンド“30h”は、半導体記憶装置1に読み出し動作の開始を指示するコマンドである。
一方で、図11の下側に示すように、メモリコントローラ2は、半導体記憶装置1にDLA読み出し動作を実行させる場合、例えば、コマンド“xxh”、コマンド“00h”、アドレス情報ADD、及びコマンド“30h”を、この順番に、半導体記憶装置1に送信する。コマンド“xxh”は、半導体記憶装置1にDLA読み出し動作の実行を指示するプレフィックスコマンドである。通常の読み出し動作のコマンドシーケンスとDLA読み出し動作のコマンドシーケンスとの間は、コマンド“xxh”の有無が異なっている。
半導体記憶装置1は、コマンド“30h”を受信したことに基づいてレディ状態からビジー状態に遷移する。そして、半導体記憶装置1は、例えば、コマンド“xxh”を受信していない場合に通常の読み出し動作を実行し、コマンド“xxh”を受信している場合にDLA読み出し動作を実行する。半導体記憶装置1が通常の読み出し動作を実行する時間tR1は、半導体記憶装置1がDLA読み出し動作を実行する時間tR2よりも短い。この理由は、後述するように、DLA読み出し動作が、隣接メモリセルに対する読み出し動作と、選択メモリセルに対する読み出し動作とを含むからである。
半導体記憶装置1は、読み出し動作が完了すると、ビジー状態からレディ状態に遷移する。そして、メモリコントローラ2は、読み出し動作の実行を半導体記憶装置1に指示した後に、半導体記憶装置1がビジー状態からレディ状態に遷移したことを検知すると、読み出しデータDATの出力を半導体記憶装置1に指示する。すると、半導体記憶装置1は、メモリコントローラ2の指示に基づいて、読み出しデータDATをメモリコントローラ2に出力する。
[1−2−3]DLA読み出し動作の詳細について
以下に、下位ページデータを読み出す場合を代表として、第1実施形態に係る半導体記憶装置1におけるDLA読み出し動作の具体例について説明する。図12は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1における下位ページデータのDLA読み出し動作のタイミングチャートの一例であり、ワード線WLn、WLn+1、及びWLusel、制御信号BLX、BLC、HLL、XXL、及びSTB、並びにノードSENのそれぞれの電圧を示している。本例では、ワード線WLnが選択ワード線WLselに設定されている。つまり、ワード線WLnに接続されたメモリセルトランジスタMTが選択メモリセルであり、ワード線WLn+1に接続されたメモリセルトランジスタMTが隣接メモリセルである。
図12に示すように、DLA読み出し動作の開始前において、ワード線WLn、WLn+1、及びWLusel、並びに制御信号BLX及びBLCのそれぞれの電圧は、例えば接地電圧VSSであり、制御信号HLL、XXL、及びSTB、並びにノードSENのそれぞれの電圧は、例えば“L”レベルである。DLA読み出し動作においてシーケンサ13は、例えば、時刻t0〜t4の期間において第1読み出しを実行し、時刻t4〜t16の期間において第2読み出しを実行する。
第1読み出しは、当該DLA読み出し動作の読み出し対象である選択メモリセルに対する隣接メモリセルを対象とした読み出し動作である。本例における第1読み出しでは、隣接メモリセルを対象として、読み出し電圧XRを用いた読み出し動作が実行される。読み出し電圧XRとしては、例えば読み出し電圧DRが使用される。尚、読み出し電圧XRとしては、その他の読み出し電圧が使用されても良いし、読み出し電圧AR〜GRのそれぞれと異なる電圧が使用されても良い。
第2読み出しは、選択メモリセルを対象とした読み出し動作である。本例における第2読み出しでは、選択メモリセルを対象として、読み出し電圧AR及びERを用いた読み出し動作が実行される。また、第2読み出しでは、各ステートの読み出し処理が、互いに異なる設定で実行される2回の読み出し(データ判定処理、すなわち制御信号STBがアサートされること)を含んでいる。以下に、第1読み出し及び第2読み出しのそれぞれの詳細について順に説明する。
(第1読み出しについて)
まず、時刻t0において、読み出しパス電圧VREADが、ワード線WLn、WLn+1、及びWLuselに印加される。また、時刻t0において、シーケンサ13が、制御信号BLXの電圧をVSSからVblxLに上昇させ、制御信号BLCの電圧をVSSからVblcLに上昇させる。VblcLの電圧値は、例えばVblxLよりも低い。すると、ゲートにVblxLが印加されたトランジスタ21と、ゲートにVblcLが印加されたトランジスタ24とのそれぞれが、オン状態になる。
これにより、ビット線BLの電圧が、例えば制御信号BLCの電圧とトランジスタ24の閾値電圧とに基づいて上昇する。それから、ワード線WLn、WLn+1、及びWLuselのそれぞれの電圧がVREADまで上昇し、制御信号BLX及びBLCの電圧がそれぞれVblxL及びVblcLまで上昇すると、NANDストリングNS内の全てのトランジスタがオン状態になる。その結果、選択されたストリングユニットSUに含まれたNANDストリングNSのチャネル内の残留電子が除去される。
次に、時刻t1において、読み出し電圧XRが、ワード線WLn+1に印加される。また、時刻t1において、シーケンサ13が、制御信号BLXの電圧をVblxLからVblxに上昇させ、制御信号BLCの電圧をVblcLからVblcに上昇させる。Vblcの電圧値は、例えばVblxよりも低い。すると、ビット線BLの電圧が、ワード線WLn+1に接続された隣接メモリセルの状態に応じて変化する。具体的には、隣接メモリセルがオン状態である場合、当該隣接メモリセルに接続されたビット線BLの電圧が下降する。一方で、隣接メモリセルがオフ状態である場合、当該隣接メモリセルに接続されたビット線BLの電圧が維持される。
さらに、時刻t1において、シーケンサ13が、制御信号HLLの電圧を“L”レベルから“H”レベルに上昇させる。すると、ゲートに“H”レベルの電圧が印加されたトランジスタ22が、オン状態になる。これにより、ノードSENの電圧が、“L”レベルから“H”レベルに上昇する。すなわち、ノードSENが、トランジスタ22を介して充電される。そして、ノードSENが充電された後に、シーケンサ13が、制御信号HLLを“H”レベルから“L”レベルに下降させ、トランジスタ22をオフ状態にする。
次に、時刻t2において、シーケンサ13が、制御信号XXLの電圧を“L”レベルから“H”レベルに上昇させる。すると、ゲートに“H”レベルの電圧が印加されたトランジスタ23が、オン状態になる。これにより、ノードSEN及びビット線BL間の電流経路が形成され、ノードSENの電圧が、当該NANDストリングNSに接続されたビット線BLの電圧に応じて変化する。具体的には、ワード線WLn+1に接続された隣接メモリセルがオン状態である場合、当該隣接メモリセルに対応するノードSENの電圧が下降する(図12、オンセル)。一方で、隣接メモリセルがオフ状態である場合、当該隣接メモリセルに対応するノードSENの電圧が“H”レベルに維持される(図12、オフセル)。
そして、シーケンサ13が、所定の時間が経過してビット線BLの電圧に基づいた電圧がノードSENに反映された後に、制御信号XXLの電圧を“H”レベルから“L”レベルに下降させる。すると、トランジスタ23がオフ状態になり、ノードSENの電圧が固定される。以下では、制御信号XXLの電圧が“H”レベルを維持している時間のことを、ノードSENの放電時間とも呼ぶ。
その後、シーケンサ13が、制御信号STBをアサートして、ワード線WLn+1に接続された隣接メモリセルの閾値電圧を判定する。具体的には、センスアンプユニットSAUが、隣接メモリセルの閾値電圧が読み出し電圧XR以上であるか否かを判定し、判定結果を例えばラッチ回路ADLに保持させる。以下では、第1読み出しによって得られた読み出し結果のことを、DLAデータとも呼ぶ。
次に、時刻t3において、シーケンサ13が、ワード線WLn、WLn+1、及びWLusel、制御信号BLX、BLC、HLL、XXL、及びSTB、並びにノードSENのそれぞれの電圧を、第1読み出しの開始前の状態に戻す。これにより、シーケンサ13は、第1読み出しを完了し、第2読み出しに移行する。
(第2読み出しについて)
まず、時刻t4において、時刻t0と同様に、読み出しパス電圧VREADがワード線WLn、WLn+1、及びWLuselに印加され、シーケンサ13が制御信号BLX及びBLCの電圧をVblxL及びVblcLにそれぞれ上昇させる。その結果、時刻t0と同様に、選択されたストリングユニットSUに含まれたNANDストリングNSのチャネル内の残留電子が除去される。
次に、時刻t5〜t10において、シーケンサ13が、読み出し電圧ARの読み出し処理を実行する。具体的には、時刻t5において、読み出し電圧ARがワード線WLnに印加され、シーケンサ13が、時刻t1と同様に、制御信号BLX及びBLCの電圧をVblx及びVblcにそれぞれ上昇させる。すると、ビット線BLの電圧が、ワード線WLnに接続された選択メモリセルの状態に応じて変化する。具体的には、選択メモリセルがオン状態である場合、当該選択メモリセルに接続されたビット線BLの電圧が下降する。一方で、選択メモリセルがオフ状態である場合、当該選択メモリセルに接続されたビット線BLの電圧が維持される。
さらに、時刻t5において、シーケンサ13が、時刻t1と同様に、制御信号HLLの電圧を“H”レベルに上昇させ、トランジスタ22をオン状態にする。これにより、ノードSENが、トランジスタ22を介して充電される。そして、シーケンサ13が、ノードSENが充電された後に、制御信号HLLを“L”レベルに下降させ、トランジスタ22をオフ状態にする。
次に、時刻t6において、シーケンサ13が、時刻t2と同様に、制御信号XXLの電圧を“H”レベルに上昇させ、トランジスタ23をオン状態にする。これにより、ノードSEN及びビット線BL間の電流経路が形成され、ノードSENの電圧が、当該NANDストリングNSに接続されたビット線BLの電圧に応じて変化する。具体的には、選択メモリセルがオン状態である場合、当該選択メモリセルに対応するノードSENの電圧が下降する。一方で、選択メモリセルがオフ状態である場合、当該選択メモリセルに対応するノードSENの電圧が“H”レベルに維持される。そして、シーケンサ13が、時間T1が経過した後に、制御信号XXLの電圧を“H”レベルから“L”レベルに下降させる。すると、トランジスタ23をオフ状態になり、ノードSENの電圧が固定される。
尚、図12では、各ステートの読み出し電圧によって、オン状態になることが好ましい2種類のメモリセルトランジスタMTのことを、それぞれ第1オンセル及び第2オンセルと表示している。第1オンセルは、隣接メモリセルの閾値電圧が低い場合のオンセルに対応している。第2オンセルは、隣接メモリセルの閾値電圧が高い場合のオンセルに対応している。例えば、時刻t6の処理において、第2オンセルに対応するノードSENの電圧低下量は、第1オンセルに対応するノードSENの電圧低下量よりも小さい。本例では、時刻t6の処理によって、第1オンセルに接続されたノードSENの電圧が、トランジスタ26の閾値電圧よりも低い状態で固定され、第2オンセルに接続されたノードSENの電圧が、トランジスタ26の閾値電圧よりも高い状態で固定されるものと仮定する。
その後、シーケンサ13が、制御信号STBをアサートして、ワード線WLn+1に接続された選択メモリセルの閾値電圧を判定する。具体的には、センスアンプユニットSAUが、選択メモリセルの閾値電圧が読み出し電圧AR以上であるか否かを判定し、判定結果を例えばラッチ回路BDLに保持させる。それから、シーケンサ13が、ノードSENの電圧を“L”レベルにリセットする。
次に、時刻t8〜t10において、シーケンサ13が、時刻t5〜t7と類似した処理を実行する。時刻t5〜t7における処理と時刻t8〜t10における処理との間は、ノードSENの放電時間が異なっている。具体的には、時刻t9の処理におけるノードSENの放電時間“T2”は、時刻t6の処理におけるノードSENの放電時間“T1”よりも長く設定される。本例では、時刻t9の処理によって、第1オンセルに接続されたノードSENの電圧と、第2オンセルに接続されたノードSENの電圧とのそれぞれが、トランジスタ26の閾値電圧よりも低い状態で固定されるものと仮定する。また、シーケンサ13が、時刻t9の処理における読み出し電圧ARを用いた判定結果を、例えばラッチ回路CDLに保持させる。それから、シーケンサ13が、ノードSENの電圧を“L”レベルにリセットする。時刻t8〜t10におけるその他の処理は、例えば時刻t5〜t7における処理と同様である。
次に、時刻t11〜t16において、シーケンサ13が、読み出し電圧ERの読み出し処理を実行する。時刻t11〜t16における処理と、時刻t5〜t10における処理とは、ワード線WLnに印加される電圧が異なっている。具体的には、時刻t11において、読み出し電圧ERがワード線WLnに印加される。シーケンサ13が、時刻t12の処理における読み出し電圧ERを用いた判定結果を、例えばラッチ回路DDLに保持させる。また、シーケンサ13が、時刻t15の処理における読み出し電圧ERを用いた判定結果を、例えばラッチ回路EDLに保持させる。
そして、時刻t16において、シーケンサ13が、ワード線WLn、WLn+1、及びWLusel、制御信号BLX、BLC、HLL、XXL、及びSTB、並びにノードSENのそれぞれの電圧を、第2読み出しの開始前の状態に戻す。時刻t11〜t16におけるその他の処理は、例えば時刻t5〜t10における処理と同様である。これにより、シーケンサ13が、第2読み出しを完了する。
以上のように、シーケンサ13は、DLA読み出し動作における第1読み出しと第2読み出しとが完了すると、例えばラッチ回路ADLに保持されたDLAデータに基づいて、ラッチ回路BDL、CDL、DDL、及びEDLに保持されたデータの演算処理を実行する。以下では、ノードSENの放電時間が“T1”である場合の読み出し結果を、第1データと呼び、ノードSENの放電時間が“T2”である場合の読み出し結果を、第2データと呼ぶ。つまり、本例では、ラッチ回路BDL及びCDLが、読み出し電圧ARに対応する第1及び第2データをそれぞれ保持している。ラッチ回路DDL及びEDLが、読み出し電圧ERに対応する第1及び第2データをそれぞれ保持している。
例えば、ラッチ回路ADLに保持されたDLAデータが“1”である場合、シーケンサ13が、ラッチ回路BDLに保持された読み出し電圧ARの第1データと、ラッチ回路DDLに保持された読み出し電圧ERの第1データとを用いて、下位ページの読み出しデータを確定させる。そして、シーケンサ13が、確定した下位ページの読み出しデータをラッチ回路XDLに保持させる。
一方で、ラッチ回路ADLに保持されたDLAデータが“0”である場合、シーケンサ13が、ラッチ回路CDLに保持された読み出し電圧ARの第2データと、ラッチ回路EDLに保持された読み出し電圧ERの第2データとを用いて、下位ページの読み出しデータを確定させる。そして、シーケンサ13が、確定した下位ページの読み出しデータをラッチ回路XDLに保持させる。
確定された読み出しデータがラッチ回路XDLに保持されると、シーケンサ13が、DLA読み出し動作を完了し、半導体記憶装置1をビジー状態からレディ状態に遷移させる。その後、シーケンサ13が、メモリコントローラ2の指示に基づいて、ラッチ回路XDLに格納された読み出しデータを、メモリコントローラ2に出力する。
以上のように、第1実施形態に係る半導体記憶装置1は、下位ページデータのDLA読み出し動作を実行することが出来る。第1実施形態に係る半導体記憶装置1は、中位及び上位のそれぞれの読み出し動作において、下位ページデータの読み出し動作と同様に、DLA読み出し動作を適宜実行することが出来る。尚、半導体記憶装置1は、1つのメモリセルトランジスタMTが記憶するデータが3ビット以外である場合においても、DLA読み出し動作を実行することが出来る。
[1−3]第1実施形態の効果
以上で説明した第1実施形態に係る半導体記憶装置1に依れば、読み出しエラーの発生を抑制することが出来る。以下に、第1実施形態に係る半導体記憶装置1の効果の詳細について説明する。
半導体記憶装置において、書き込み動作後の複数のメモリセルの閾値電圧は、正規分布に近いばらつきを有している。また、メモリセルの閾値電圧は、例えば当該メモリセルへのデータの書き込みが実行された後に隣接メモリセルへの書き込みが実行されると、隣り合うワード線WL間のカップリングによって変化する場合がある。
ここで、図13を用いて、隣接メモリセルの閾値電圧に基づくメモリセルトランジスタMTの閾値分布の変化の一例について説明する。図13の上側は、ワード線WLnに接続され、且つ隣接メモリセルの閾値電圧が“Er”ステートである複数のメモリセルトランジスタMTによって形成される閾値分布に対応している。図13の下側は、ワード線WLnに接続され、且つ隣接メモリセルの閾値電圧が“G”ステートである複数のメモリセルトランジスタMTによって形成される閾値分布に対応している。
図13の上側に示すように、隣接メモリセルの閾値電圧が“Er”ステートである場合、書き込み後におけるワード線WLnのメモリセルトランジスタMTの閾値分布の変化は、抑制される。一方で、図13の下側に示すように、隣接メモリセルの閾値電圧が“G”ステートである場合、書き込み動作後のワード線WLnのメモリセルトランジスタMTの閾値電圧が、プラス側にシフトする。例えば、隣接メモリセルの影響による閾値電圧のシフト量は、隣接メモリセルの閾値電圧が高くなるほど大きくなる。
メモリセルの閾値分布は、上述した隣接メモリセルが記憶するデータに応じたメモリセルの閾値電圧の変化によって広がり得る。そして、閾値分布の広がりは、半導体記憶装置の信頼性や、書き込み性能や、読み出し性能の低下の原因になり得る。このため、閾値分布の広がりは、抑制されることが好ましい。隣接メモリセルの閾値電圧の影響を低減する方法としては、DLA読み出し動作を実行することが考えられる。
DLA読み出し動作は、ワード線WLnに接続されたメモリセルに書き込まれた特定のステートを読み出す場合に、ワード線WLn+1の読み出しを少なくとも1回実行する。このワード線WLn+1の読み出しは、隣接メモリセルの閾値電圧の高低を調べるために実行される。そして、ワード線WLnの読み出しでは、ステート毎に、異なる読み出しパス電圧を用いた読み出しが少なくとも2回実行される。
図14は、第1実施形態の比較例に係る半導体記憶装置1における下位ページデータのDLA読み出し動作のタイミングチャートの一例を示している。図14に示すように、第1実施形態の比較例におけるDLA読み出し動作は、第1実施形態に対して、第2読み出し時におけるノードSENの放電時間を固定し、隣接メモリセルに接続されたワード線WLn+1に印加される電圧を変動させている点が異なっている。
簡潔に述べると、第1実施形態の比較例におけるDLA読み出し動作の第2読み出しにおいて、シーケンサ13は、第1データを読み出す際に、ワード線WLn+1に読み出しパス電圧VREADLを印加する。一方で、シーケンサ13は、第2データを読み出す際に、ワード線WLn+1に読み出しパス電圧VREADHを印加する。VREADHは、VREADLよりも高い電圧である。VREADL及びVREADHのそれぞれは、VREADと同じ電圧であっても良いし、異なる電圧であっても良い。
第1読み出しによって隣接メモリセルの閾値電圧が低いことが検出された場合、選択メモリセルの閾値電圧のシフト量が小さいことが推測される。一方で、第1読み出しによって隣接メモリセルの閾値電圧が高いことが検出された場合、選択メモリセルの閾値電圧のシフト量が大きいことが推測される。そこで、第1実施形態の比較例におけるシーケンサ13は、VREADL又はVREADHをワード線WLn+1に印加することにより、選択メモリセルの実効的な閾値電圧を補正する。例えば、ワード線WLn+1に印加される読み出しパス電圧が高い程、選択メモリセルの実効的な閾値電圧を下げることが出来る。
これにより、第1実施形態の比較例に係る半導体記憶装置1は、隣接メモリセルの影響を抑制した第1データ及び第2データを選択的に利用することが出来、読み出しエラーの発生を抑制することが出来る。一方で、第1実施形態の比較例のようなDLA読み出し動作では、第2読み出しにおけるワード線WLの電圧の遷移回数が増える。例えば、メモリセルが三次元に積層された半導体記憶装置1では、ワード線WLの寄生抵抗及び寄生容量が大きい。このため、第1実施形態の比較例におけるDLA読み出し動作では、ワード線WLの電圧の遷移回数の増加によって、読み出し時間が長くなるおそれがある。
そこで、第1実施形態に係る半導体記憶装置1は、DLA読み出し動作において、ワード線WLn+1の電圧を固定した状態で、ステート毎に複数回の読み出しを実行する。そして、第1実施形態に係る半導体記憶装置1は、ステート毎の複数回の読み出しにおいて、ノードSENの放電時間を変化させる。ノードSENの放電時間を延ばすことは、第1実施形態の比較例におけるワード線WLn+1の電圧を上げることに対応している。
例えば、ノードSENの放電時間が短い場合(例えば、放電時間“T1”)、相対的に閾値電圧が低い選択メモリセル、すなわち放電が早いノードSENに接続された選択メモリセルをセンスすることが出来る。一方で、ノードSENの放電時間が長い場合(例えば、放電時間“T2”)、相対的に閾値電圧が高い選択メモリセル、すなわち放電が遅いノードSENに接続された選択メモリセルをセンスすることが出来る。
その結果、第1実施形態に係る半導体記憶装置1は、第1実施形態の比較例と同様に、第1読み出しの結果に基づいて、読み出しデータの演算に使用する第2読み出しの読み出し結果(第1データ又は第2データ)を選択的に利用することが出来る。従って、第1実施形態の第1変形例に係る半導体記憶装置1は、読み出しエラーの発生を抑制することが出来、半導体記憶装置1の信頼性を向上させることが出来る。
また、第1実施形態に係る半導体記憶装置1は、ノードSENの放電時間の制御、すなわち制御信号XXLを制御することによって、選択メモリセルの閾値電圧を補正している。制御信号XXLにおける信号の伝搬遅延を小さく設計することは、ワード線WLよりも容易である。従って、制御信号XXLの電圧は、ワード線WLの電圧と比べて高速に遷移することが可能である。従って、第1実施形態に係る半導体記憶装置1は、隣り合うワード線間のカップリングに起因する閾値分布の広がりを抑制しつつ、第1実施形態の比較例よりも高速なDLA読み出し動作を実行することが出来る。
尚、上の説明は、図9(A)に示すように、ソース側の選択ゲート線SGSに最も近いワード線WL0からドレイン側の選択ゲート線SGDに最も近いワード線WL7まで1層ずつ順番に書き込み動作が実行される場合を前提としているが、図9(B)に示すように、ドレイン側の選択ゲート線SGDに最も近いワード線WL7からソース側の選択ゲート線SGSに最も近いワード線WL0まで1層ずつ順番に書き込み動作が実行される場合には、ワード線WLn+1に代えてワード線WLn−1に同様の電圧を与える。また、その場合、ワード線WLn+1には、非選択ワード線WLuselと同様の電圧を与える。このようにして、本実施形態は、書き込み動作が実行される順番が変更された場合であっても、選択ワード線WLselの他に注目するワード線を適宜変更することで、適用することができる。
[1−4]第1実施形態の変形例
以上で説明した第1実施形態に係る半導体記憶装置1におけるDLA読み出し動作は、種々の変形が可能である。以下に、第1実施形態と同様に下位ページデータを読み出す場合を代表として、第1実施形態の第1変形例、第2変形例、及び第3変形例のそれぞれのDLA読み出し動作の具体例について順に説明する。
(第1実施形態の第1変形例)
図15は、第1実施形態の第1変形例に係る半導体記憶装置1におけるDLA読み出し動作のタイミングチャートの一例を示している。図15に示すように、第1実施形態の第1変形例におけるDLA読み出し動作は、第1実施形態におけるDLA読み出し動作に対して、第2読み出しにおけるノードSENの放電時間の設定が異なっている。
具体的には、第1実施形態の第1変形例では、第2読み出しにおいて、制御信号XXLが“H”レベルに維持される時間の設定が、時間T1と時間T2とで入れ替えられている。つまり、第1実施形態の第1変形例におけるシーケンサ13は、第2読み出しにおける各ステートの読み出し処理で、第2データ、第1データの順にデータ判定処理を実行している。第1実施形態の第1変形例におけるその他の動作は、第1実施形態と同様である。
このような場合においても、第1実施形態の第1変形例に係る半導体記憶装置1は、第1実施形態と同様に、第1読み出しの結果に基づいて、読み出しデータの演算に使用する第2読み出しの読み出し結果を選択的に利用することが出来る。従って、第1実施形態の第1変形例に係る半導体記憶装置1は、第1実施形態と同様に、読み出しエラーの発生を抑制することが出来、半導体記憶装置1の信頼性を向上させることが出来る。
(第1実施形態の第2変形例)
図16は、第1実施形態の第2変形例に係る半導体記憶装置1におけるDLA読み出し動作のタイミングチャートの一例を示している。図16に示すように、第1実施形態の第2変形例におけるDLA読み出し動作は、第1実施形態におけるDLA読み出し動作に対して、第1読み出しと第2読み出しとが実行される順番が入れ替わっている。
具体的には、第1実施形態の第2変形例におけるシーケンサ13は、第1実施形態における時刻t4〜t16の処理を実行した後に、時刻t0〜t3の処理を実行する。つまり、シーケンサ13は、第2読み出しにより各ステートの第1データ及び第2データを取得した後に、第1読み出しによりDLAデータを取得している。第1実施形態の第2変形例におけるその他の動作は、第1実施形態と同様である。
このような場合においても、第1実施形態の第2変形例に係る半導体記憶装置1は、第1実施形態と同様に、第1読み出しの結果に基づいて、読み出しデータの演算に使用する第2読み出しの読み出し結果を選択的に利用することが出来る。従って、第1実施形態の第2変形例に係る半導体記憶装置1は、第1実施形態と同様に、読み出しエラーの発生を抑制することが出来、半導体記憶装置1の信頼性を向上させることが出来る。
(第1実施形態の第3変形例)
図17は、第1実施形態の第3変形例に係る半導体記憶装置1におけるDLA読み出し動作のタイミングチャートの一例を示している。図17に示すように、第1実施形態の第3変形例におけるDLA読み出し動作は、第1実施形態におけるDLA読み出し動作に対して、第2読み出しにおいて印加される読み出し電圧の順番が入れ替わっている。
具体的には、第1実施形態の第3変形例におけるシーケンサ13は、電圧の高い方から、読み出し処理を実行する。つまり、シーケンサ13は、例えば下位ページデータを読み出す場合、読み出し電圧ER、ARの順番に、第2読み出しにおける読み出し処理を実行する。第1実施形態の第3変形例におけるその他の動作は、第1実施形態と同様である。
このような場合においても、第1実施形態の第3変形例に係る半導体記憶装置1は、第1実施形態と同様に、第1読み出しの結果に基づいて、読み出しデータの演算に使用する第2読み出しの読み出し結果を選択的に利用することが出来る。従って、第1実施形態の第3変形例に係る半導体記憶装置1は、第1実施形態と同様に、読み出しエラーの発生を抑制することが出来、半導体記憶装置1の信頼性を向上させることが出来る。
[2]第2実施形態
第2実施形態に係る半導体記憶装置1は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1と同様の構成を有する。そして、第2実施形態に係る半導体記憶装置1は、第1実施形態と第1実施形態の比較例とを組み合わせたDLA読み出し動作を実行する。以下に、第2実施形態に係る半導体記憶装置1について、第1実施形態と異なる点を説明する。
[2−1]DLA読み出し動作
以下に、下位ページデータを読み出す場合を代表として、第2実施形態に係る半導体記憶装置1におけるDLA読み出し動作の具体例について説明する。図18は、第2実施形態に係る半導体記憶装置1における下位ページデータのDLA読み出し動作のタイミングチャートの一例を示している。図18に示すように、第2実施形態におけるDLA読み出し動作は、第1実施形態の比較例におけるワード線WLn+1の動作と、第1実施形態におけるワード線WLn+1以外の動作とが組み合わせられた構成を有している。
具体的には、第2実施形態におけるDLA読み出し動作において、シーケンサ13は、第1データの判定処理に対応する読み出し処理時に、ノードSENの充電時間を“T1”に設定し、隣接メモリセルに接続されたワード線WLn+1に読み出しパス電圧VREADLを印加する。同様に、シーケンサ13は、第2データの判定処理に対応する読み出し処理時に、ノードSENの充電時間を“T2”に設定し、隣接メモリセルに接続されたワード線WLn+1に読み出しパス電圧VREADHを印加する。第2実施形態におけるDLA読み出し動作のその他の動作は、第1実施形態と同様である。
[2−2]第2実施形態の効果
以上のように、第2実施形態に係る半導体記憶装置1は、第1実施形態と第1実施形態の比較例とが組み合わされたDLA読み出し動作を実行する。簡潔に述べると、第1実施形態における第2読み出しは、隣接メモリセルに接続されたワード線WLn+1の電圧をVREADに維持している。一方で、第2実施形態における第2読み出しは、ワード線WLn+1の電圧を、VREADL又はVREADHに適宜遷移させている。そして、第2実施形態における第2読み出しは、ワード線WLn+1の電圧を遷移させることと併せて、ノードSENの放電時間も変化させている。
これにより、第2実施形態に係る半導体記憶装置1は、DLA読み出し動作における選択メモリセルの閾値電圧の補正範囲を、第1実施形態よりも広げることが出来る。その結果、第2実施形態に係る半導体記憶装置1は、第1実施形態よりも読み出しエラーの発生を抑制することが出来、半導体記憶装置1の信頼性を向上させることが出来る。
尚、第2実施形態に係る半導体記憶装置1では、DLA読み出し動作の第2読み出しにおけるワード線WLn+1の読み出しパス電圧が変動するため、読み出し速度が低下するおそれがある。しかしながら、第2実施形態に係る半導体記憶装置1では、制御信号XXLによる閾値電圧の補正との組み合わせによって、ワード線WLn+1の振幅が第1実施形態の比較例よりも小さく設計され得る。従って、第2実施形態に係る半導体記憶装置1は、DLA読み出し動作を、第1実施形態の比較例よりも高速化することが出来る。
[2−3]第2実施形態の変形例
以上で説明した第2実施形態に係る半導体記憶装置1におけるDLA読み出し動作は、種々の変形が可能である。以下に、第2実施形態と同様に下位ページデータを読み出す場合を代表として、第2実施形態の第1変形例及び第2変形例のそれぞれのDLA読み出し動作の具体例について順に説明する。
(第2実施形態の第1変形例)
図19は、第2実施形態の第1変形例に係る半導体記憶装置1におけるDLA読み出し動作のタイミングチャートの一例を示している。図19に示すように、第2実施形態の第1変形例におけるDLA読み出し動作は、第2実施形態におけるDLA読み出し動作に対して、第2読み出しにおけるノードSENの放電時間の設定が異なっている。
具体的には、第2実施形態の第1変形例におけるDLA読み出し動作では、第1実施形態の第1変形例と同様に、第2読み出しにおいて制御信号XXLが“H”レベルに維持される時間の設定が、時間T1と時間T2とで入れ替えられている。また、第2実施形態の第1変形例におけるDLA読み出し動作の第2読み出しでは、第1データの読み出し時に、隣接メモリセルに接続されたワード線WLn+1に印加される電圧が、VREADHとVREADLとで入れ替えられている。つまり、第2実施形態の第1変形例におけるシーケンサ13は、第2読み出しにおける各ステートの読み出し処理で、第2データ、第1データの順にデータ判定処理を実行している。第2実施形態の第1変形例におけるその他の動作は、第1実施形態と同様である。
このような場合においても、第2実施形態の第1変形例に係る半導体記憶装置1は、第2実施形態と同様に、第1読み出しの結果に基づいて、読み出しデータの演算に使用する第2読み出しの読み出し結果を選択的に利用することが出来る。従って、第2実施形態の第1変形例に係る半導体記憶装置1は、第2実施形態と同様に、読み出しエラーの発生を抑制することが出来、半導体記憶装置1の信頼性を向上させることが出来る。
(第2実施形態の第2変形例)
図20は、第2実施形態の第2変形例に係る半導体記憶装置1におけるDLA読み出し動作のタイミングチャートの一例を示している。図20に示すように、第2実施形態の第2変形例におけるDLA読み出し動作は、第2実施形態におけるDLA読み出し動作に対して、第2読み出しにおいて各ステートで実行される2回のデータ判定処理に対応する設定が互い違いになった構成を有している。
具体的には、第2実施形態の第2変形例におけるシーケンサ13は、第2読み出しにおける最初のステートの読み出し処理において、第1データ、第2データの順に判定処理を実行する。そして、シーケンサ13が、続くステートの読み出し処理において、第2データ、第1データの順に判定処理を実行する。このように、第2実施形態の第2変形例では、最初のステートの読み出し処理における第2データの判定処理と、続くステートの読み出し処理における第2データの判定処理とが連続している。このため、隣接メモリセルに接続されたワード線n+1には、例えば第2読み出しの時刻t8〜t14において、VREADHが連続的に印加されている。第2実施形態の第2変形例におけるその他の動作は、第2実施形態の第1変形例と同様である。
このような場合においても、第2実施形態の第2変形例に係る半導体記憶装置1は、第2実施形態と同様に、第1読み出しの結果に基づいて、読み出しデータの演算に使用する第2読み出しの読み出し結果を選択的に利用することが出来る。従って、第2実施形態の第2変形例に係る半導体記憶装置1は、第2実施形態と同様に、読み出しエラーの発生を抑制することが出来、半導体記憶装置1の信頼性を向上させることが出来る。
[3]第3実施形態
第3実施形態に係る半導体記憶装置1は、第1実施形態に係る半導体記憶装置1と同様の構成を有する。そして、第3実施形態に係る半導体記憶装置1は、ノードSENの充電処理の一部が省略されたDLA読み出し動作を実行する。以下に、第3実施形態に係る半導体記憶装置1について、第1及び第2実施形態と異なる点を説明する。
[3−1]DLA読み出し動作
以下に、下位ページデータを読み出す場合を代表として、第3実施形態に係る半導体記憶装置1におけるDLA読み出し動作の具体例について説明する。図21は、第3実施形態に係る半導体記憶装置1における下位ページデータのDLA読み出し動作のタイミングチャートの一例を示している。図21に示すように、第2実施形態におけるDLA読み出し動作は、第1実施形態におけるDLA読み出し動作から、時刻t7、t8、t13、及びt14のそれぞれの処理が省略された構成を有している。
具体的には、第3実施形態におけるDLA読み出し動作の第2読み出しでは、例えば時刻t9のノードSENの電圧が、時刻t6の処理によって放電された状態を維持している。そして、ノードSENの電圧は、第1実施形態と同様の時刻t9の処理によって、この状態から続けて放電される。このため、第3実施形態では、読み出し電圧ARに対応する第2オンセルに接続されたノードSENの電圧が、第1実施形態と同様に、時刻t9の処理によってトランジスタ26の閾値電圧よりも低くなる。
同様に、第3実施形態におけるDLA読み出し動作の第2読み出しでは、例えば時刻t15のノードSENの電圧が、時刻t12の処理によって放電された状態を維持している。そして、ノードSENの電圧は、第1実施形態と同様の時刻t15の処理によって、この状態から続けて放電される。このため、第3実施形態では、読み出し電圧ERに対応する第2オンセルに接続されたノードSENの電圧が、第1実施形態と同様に、時刻t15の処理によってトランジスタ26の閾値電圧よりも低くなる。第3実施形態におけるその他の動作は、第1実施形態と同様である。
尚、図21では、時刻t9及びt15のそれぞれの処理おけるノードSENの放電時間が“T2”である場合が示されているが、これに限定されない。第3実施形態のDLA読み出し動作では、第2読み出しにおける各ステートの読み出し処理において、1回目のデータ判定処理に関連するノードSENの放電時間“T1”が第1実施形態と同様であり、2回目のデータ判定処理に関連するノードSENの放電時間と“T1”との和が、少なくとも第1実施形態における放電時間“T2”以上に設定されていれば良い。
[3−2]第3実施形態の効果
以上のように、第3実施形態に係る半導体記憶装置1のDLA読み出し動作は、第2読み出しにおけるノードSENの充電処理を一部省略している。そして、第3実施形態におけるDLA読み出し動作の第2読み出しの各ステートの読み出し処理では、2回目のデータ判定処理に関連付けられたノードSENの放電が、1回目のデータ判定処理に関連付けられたノードSENの放電状態から開始する。
このような場合においても、第3実施形態に係る半導体記憶装置1は、第1実施形態と同様に、第1読み出しの結果に基づいて、読み出しデータの演算に使用する第2読み出しの読み出し結果を選択的に利用することが出来る。また、第3実施形態における第2読み出しの処理時間は、一部の処理が省略されているため短縮され得る。従って、第3実施形態に係る半導体記憶装置1は、第1実施形態と同様に読み出しエラーの発生を抑制し、且つ第1実施形態よりもDLA読み出し動作の時間を短縮することが出来る。
[4]その他の変形例等
上記実施形態では、DLAデータが1ビットデータである場合について例示したが、これに限定されない。DLA読み出し動作は、複数ビットのDLAデータを使用しても良い。この場合。DLA読み出し動作における第1読み出しでは、複数ビットの読み出し処理が実行される。この複数ビットの読み出し処理で使用される読み出し電圧は、通常の読み出し動作で使用される読み出し電圧と同じであっても良いし、異なっていても良い。例えば、複数ビットのDLAデータが使用される場合の第2読み出しにおいてシーケンサ13は、各ステートの読み出し処理で3回以上のデータ判定処理を実行する。第2読み出しによる各ステートの複数の読み出し結果は、複数ビットのDLAデータと関連付けられる。そして、シーケンサ13が、複数ビットのDLAデータに基づいて、読み出しデータの演算に使用する第2読み出しの読み出し結果を選択し、読み出しデータを確定させる。これにより、半導体記憶装置1は、隣接メモリセルの閾値電圧の検出精度を向上させることが出来、より精密に選択メモリセルの実効的な閾値電圧を補正することが出来る。
上記実施形態及び変形例は、可能な範囲で組み合わされても良い。例えば、第1実施形態の第2変形例のようにDLA読み出し動作における第1読み出し及び第2読み出しの順番を入れ替えることは、第2及び第3実施形態のそれぞれにも適用され得る。第1実施形態の第3変形例のように第2読み出しにおける読み出し電圧を印加する順番を変えることは、第2及び第3実施形態のそれぞれにも適用され得る。また、3種類以上の実施形態及び変形例が組み合わされても良い。これにより、半導体記憶装置1は、組み合わされた実施形態及び変形例のそれぞれの効果を得ることが出来る。
上記実施形態では、通常の読み出し動作とDLA読み出し動作とがコマンドシーケンスによって使い分けられる場合について例示したが、これに限定されない。DLA読み出し動作は、半導体記憶装置1のモードに応じて実行されても良い。この場合、メモリコントローラ2が、読み出し動作においてDLA読み出し動作を実行するモードへの変更を、半導体記憶装置1に指示する。そして、DLA読み出し動作を実行するモードである半導体記憶装置1は、例えば第1実施形態で説明された通常の読み出し動作に用いるコマンドシーケンスを受信したことに基づいて、DLA読み出し動作を実行する。
上記実施形態で書き込み動作の説明に用いたタイミングチャートは、あくまで一例である。例えば、各時刻において信号及び配線のそれぞれの電圧が制御されるタイミングは、ずれていても良い。DLA読み出し動作において、時刻t0及びt1間の動作と、時刻t4及びt5間の動作とは、省略されても良い。上記実施形態において、メモリセルアレイ10内の各種配線に印加される電圧は、ドライバモジュール14及びロウデコーダモジュール15間の信号線の電圧に基づいて推測されても良い。例えば、ワード線WLselに印加される電圧は、信号線CGの電圧に基づいて推測され得る。
本明細書において、“トランジスタの一端”は、MOSトランジスタのドレイン又はソースのことを示している。“トランジスタの他端”は、MOSトランジスタのソース又はドレインのことを示している。“接続”とは、電気的に接続されている事を示し、例えば間に別の素子を介することを除外しない。“オフ状態”は、対応するトランジスタのゲートに当該トランジスタの閾値電圧未満の電圧が印加されていることを示し、例えばトランジスタのリーク電流のような微少な電流が流れることを除外しない。
本明細書において、“H”レベルの電圧は、ゲートに当該電圧が印加されたN型のMOSトランジスタがオン状態になり、ゲートに当該電圧が印加されたP型のMOSトランジスタがオフ状態になる電圧である。“L”レベルの電圧は、ゲートに当該電圧が印加されたN型のMOSトランジスタがオフ状態になり、ゲートに当該電圧が印加されたP型のMOSトランジスタがオン状態になる電圧である。“アサートする”は、シーケンサ13が、対象の制御信号を一時的に“L”レベルから“H”レベルにすることに対応している。“センスノードをトランジスタ23を介して放電している時間”は、例えば制御信号XXLが“H”レベルであり、トランジスタ23がオン状態になっている期間に対応している。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことが出来る。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…半導体記憶装置、2…メモリコントローラ、10…メモリセルアレイ、11…コマンドレジスタ、12…アドレスレジスタ、13…シーケンサ、14…ドライバモジュール、15…ロウデコーダモジュール、16…センスアンプモジュール、BLK…ブロック、SU…ストリングユニット、SAU…センスアンプユニット、RD…ロウデコーダ、BL…ビット線、WL…ワード線、SGD,SGS…選択ゲート線、MT…メモリセルトランジスタ、ST1,ST2…選択トランジスタ

Claims (12)

  1. 直列に接続された第1及び第2メモリセルと、
    前記第1メモリセルに接続された第1ワード線と、
    前記第2メモリセルに接続された第2ワード線と、
    前記直列に接続された第1及び第2メモリセルに接続されたビット線と、
    センスノードと、前記センスノードと前記ビット線との間に接続されたトランジスタと、を含むセンスアンプと、
    第1読み出しと第2読み出しとを含む読み出し動作を実行するコントローラと、
    を備え、
    前記第1ワード線が選択された前記読み出し動作において、前記コントローラは、
    前記第1読み出しの際に、前記第2ワード線に第1読み出し電圧を印加し、
    前記第1読み出し電圧を印加している間に、前記センスノードを前記トランジスタを介して放電し、放電された前記センスノードの電圧に基づいて前記第2メモリセルの読み出し結果を確定し、
    前記第2読み出しの際に、前記第1ワード線に第2読み出し電圧を印加し、
    前記第2読み出し電圧を印加している間に、
    前記センスノードを前記トランジスタを介して第1時間放電し、前記第1時間放電された前記センスノードの電圧に基づいて前記第1メモリセルの第1読み出し結果を確定し、
    前記センスノードを前記トランジスタを介して前記第1時間と異なる第2時間放電し、前記第2時間放電された前記センスノードの電圧に基づいて前記第1メモリセルの第2読み出し結果を確定し、
    前記第2メモリセルの前記読み出し結果に基づいて、前記第1メモリセルの前記第1読み出し結果又は前記第2読み出し結果に基づいた読み出しデータを、外部のメモリコントローラに出力する、
    半導体記憶装置。
  2. 前記読み出し動作において、前記コントローラは、
    前記第1読み出しの際に、前記センスノードを前記トランジスタを介して放電している間に、前記第1ワード線に前記第1及び第2読み出し電圧のそれぞれよりも高い第1読み出しパス電圧を印加し、
    前記第2読み出しの際に、前記センスノードを前記第1時間放電している間と、前記センスノードを前記第2時間放電している間とのそれぞれに、前記第2ワード線に前記第1及び第2読み出し電圧のそれぞれよりも高い第2読み出しパス電圧を印加する、
    請求項1に記載の半導体記憶装置。
  3. 前記読み出し動作において、前記コントローラは、
    前記第1メモリセルの前記第1読み出し結果を確定した後に、前記第1メモリセルの前記第2読み出し結果を確定し、
    前記センスノードを前記第1時間放電してから前記第2時間放電するまで、前記第2ワード線に前記第2読み出しパス電圧を連続的に印加する、
    請求項2に記載の半導体記憶装置。
  4. 前記第2読み出しの際に、前記コントローラは、
    前記センスノードを前記第1時間放電する前に、前記センスノードを充電し、
    前記第1メモリセルの前記第1読み出し結果を確定した後、且つ前記センスノードを前記第2時間放電する前に、前記センスノードを充電しない、
    請求項3に記載の半導体記憶装置。
  5. 前記第2メモリセルは、前記第1メモリセルと前記ビット線との間に接続され、
    前記第2メモリセルは、前記第1メモリセルの隣に配置されている、
    請求項1に記載の半導体記憶装置。
  6. 前記読み出し動作において、複数の前記第2メモリセルに書き込まれたデータは、複数の前記第1メモリセルよりも後に書き込まれたデータである、
    請求項5に記載の半導体記憶装置。
  7. 前記第2時間は、前記第1時間よりも長く、
    前記読み出し動作において、前記コントローラは、
    前記第2メモリセルの前記読み出し結果によって、前記第2メモリセルの閾値電圧が前記第1読み出し電圧以下であることが示された場合に、前記第1メモリセルの前記第1読み出し結果に基づいた読み出しデータを、前記メモリコントローラに出力し、
    前記第2メモリセルの前記読み出し結果よって、前記第2メモリセルの閾値電圧が前記第1読み出し電圧より高いことが示された場合に、前記第1メモリセルの前記第2読み出し結果に基づいた読み出しデータを、前記メモリコントローラに出力する、
    請求項1に記載の半導体記憶装置。
  8. 前記読み出し動作において、前記コントローラは、前記第1読み出しと前記第2読み出しとを、この順番に実行する、
    請求項1に記載の半導体記憶装置。
  9. 前記読み出し動作において、前記コントローラは、前記第2読み出しと前記第1読み出しとを、この順番に実行する、
    請求項1に記載の半導体記憶装置。
  10. 前記読み出し動作において、前記コントローラは、
    前記第1読み出しの際に、前記センスノードを前記トランジスタを介して放電している間に、前記第1ワード線に前記第1及び第2読み出し電圧のそれぞれよりも高い第1読み出しパス電圧を印加し、
    前記第2読み出しの際に、前記センスノードを前記第1時間放電している間に、前記第2ワード線に第2読み出しパス電圧を印加し、前記センスノードを前記第2時間放電している間に、前記第2ワード線に前記第2読み出しパス電圧と異なる第3読み出しパス電圧を印加する、
    請求項1に記載の半導体記憶装置。
  11. 前記第2時間は、前記第1時間よりも長く、
    前記第3読み出しパス電圧は、前記第2読み出し電圧よりも高く、
    前記読み出し動作において、前記コントローラは、
    前記第2メモリセルの前記読み出し結果によって、前記第2メモリセルの閾値電圧が前記第1読み出し電圧以下であることが示された場合に、前記第1メモリセルの前記第1読み出し結果に基づいた読み出しデータを、前記メモリコントローラに出力し、
    前記第2メモリセルの前記読み出し結果によって、前記第2メモリセルの閾値電圧が前記第1読み出し電圧よりも高いことが示された場合に、前記第1メモリセルの前記第2読み出し結果に基づいた読み出しデータを、前記メモリコントローラに出力する、
    請求項10に記載の半導体記憶装置。
  12. 半導体記憶装置の読み出し方法であって、
    n(nは1以上の整数)本目のワード線の後に書き込まれたn+1本目のワード線を少なくとも1回読み出す第1のステップと、
    前記n本目のワード線を1ステートあたり少なくとも2回読み出す第2のステップと、
    を含み、
    前記n本目のワード線と前記n+1本目のワード線とは同じブロックに含まれ、
    前記第2のステップでは、1回目に読み出す際にセンスノードを放電する時間と、2回目に読み出す際に前記センスノードを放電する時間とが異なる、
    半導体記憶装置の読み出し方法。
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