JP2021128108A - ガスセンサ素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れたフラット性を有するガスセンサ素子を提供すること。
【解決手段】複数のセラミック層を積層してなると共に、所定の電圧を印加したとき被測定ガス中の特定ガス濃度に依存した限界電流値を出力するよう構成された限界電流式のガスセンサ素子1。ガスセンサ素子1は、酸素イオン伝導性を有する固体電解質体2と、固体電解質体2を加熱するヒータ5と、固体電解質体2に設けられた測定電極31及び基準電極32と、測定電極31に面し被測定ガスが導入されるチャンバ4と、長手方向Yにおいてチャンバ4の先端側に設けられたガス導入口150と、ガス導入口150に設けられた拡散抵抗部15と、を有する。ヒータ5の発熱中心5Cは、測定電極31の電極中心31Cよりも先端側に配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、積層型のガスセンサ素子に関する。
被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサ素子として、測定電極と基準電極との間に所定の電圧を印加したときに生じる電流値である限界電流値を出力するよう構成されたガスセンサ素子がある。かかる限界電流式のガスセンサ素子においては、被測定ガス中の特定ガスの濃度に応じて、印加電圧と出力電流との関係曲線(これを、以下VI曲線という)が定まる。そして、VI曲線は、ある印加電圧の区間において、印加電圧が変化しても出力電流値の変化が殆ど生じないフラット部が存在する。このフラット部の電流値である限界電流値に基づいて、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出することができる。一般に、フラット部における電流値は、極力一定であることが好ましく、印加電圧によって極力変動しないような状態が望ましい。フラット部における印加電圧による出力電流の変動のし難さを、フラット性という。
また、ガスセンサ素子においては、固体電解質体におけるセンサセルを構成する部位を所定の温度に加熱し、活性化させることで、酸素イオンの伝導が可能となり、特定ガス濃度の測定が可能となる。そのために、ガスセンサ素子は、固体電解質体を加熱するためのヒータを有する。
そして、複数のセラミック層を積層してなる積層型のガスセンサ素子として、素子の長手方向の先端側からチャンバに被測定ガスを導入するよう構成されたものが、例えば特許文献1に開示されている。
特開2016−20894号公報
しかしながら、先端側からチャンバに被測定ガスを導入するよう構成されたガスセンサ素子においては、以下のような課題がある。
すなわち、先端側からチャンバに導入される被測定ガスは、測定電極の先端部付近に、まず到達する。ところが、測定電極の先端部付近における固体電解質体の温度が充分に高くなっていないと、当該部位における酸素イオン伝導度が低くなる場合がある。そうすると、チャンバ内の特定ガス濃度にばらつきが生じ、優れたフラット性を確保することが困難となることが懸念される。フラット性が低いと、印加電圧によって出力電流に差が生じやすくなり、測定誤差が生じやすくなることとなる。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、優れたフラット性を有するガスセンサ素子を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、複数のセラミック層を積層してなると共に、所定の電圧を印加したとき被測定ガス中の特定ガス濃度に依存した限界電流値を出力するよう構成された限界電流式のガスセンサ素子(1)であって、
酸素イオン伝導性を有する固体電解質体(2)と、
上記固体電解質体を加熱するヒータ(5)と、
上記固体電解質体に設けられた測定電極(31)及び基準電極(32)と、
上記測定電極に面し被測定ガスが導入されるチャンバ(4)と、
上記ガスセンサ素子の長手方向(Y)において上記チャンバの先端側に設けられたガス導入口(150)と、
上記ガス導入口に設けられた拡散抵抗部(15)と、を有し、
上記ヒータの発熱中心(5C)は、上記測定電極の電極中心(31C)よりも先端側に配置されている、ガスセンサ素子にある。
上記ガスセンサ素子においては、ヒータの発熱中心が、測定電極の電極中心よりも先端側に配置されている。それゆえ、測定電極の先端部付近における固体電解質体の温度を充分に高くしやすくなる。つまり、固体電解質体における、測定電極の先端部付近の部位を充分に活性化することができる。その結果、先端側のガス導入口から拡散抵抗部を介してチャンバに導入された被測定ガスを、測定電極の先端部付近において、充分に処理することができる。つまり、測定電極の先端部付近に到達した特定ガスの成分を、充分な処理速度にて、酸素イオンとして固体電解質体を基準電極側へ伝導させることができる。
それゆえ、先端側からチャンバに測定ガスを導入する構成であっても、ガスセンサ素子のフラット性を高くすることができる。
以上のごとく、上記態様によれば、優れたフラット性を有するガスセンサ素子を提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1における、ガスセンサ素子の断面図。 図1のII−II線矢視断面図。 (a)図1のIIIa−IIIa線矢視断面図、(b)図1のIIIb−IIIb線矢視断面図。 長手方向におけるヒータの温度分布を示す線図。 VI曲線の説明図。 比較形態のガスセンサ素子における、酸素イオン電流の移動の仕方を表す模式図、及びチャンバ内の酸素濃度の分布を示す線図。 実施形態1のガスセンサ素子における、酸素イオン電流の移動の仕方を表す模式図、及びチャンバ内の酸素濃度の分布を示す線図。 比較形態における、ガスセンサ素子の説明図。 図8のIX−IX線矢視断面図。 比較形態における、ガスセンサ素子によるVI曲線を示す線図。 実験例1における、発熱中心位置とフラット性との関係の測定結果を示す線図。 実験例1における、ガスセンサ素子の各部の寸法を示す説明図。 発熱中心の位置を電極中心としたガスセンサ素子によるVI曲線を示す線図。 発熱中心の位置を電極中心よりも先端側としたガスセンサ素子によるVI曲線を示す線図。 実施形態2における、発熱基端部も測定電極の先端より先端側に配されたヒータの平面説明図。 実施形態2における、発熱基端部が電極中心より先端側に配されたヒータの平面説明図。 実施形態2における、発熱基端部が電極基端部より先端側に配されたヒータの平面説明図。 実施形態2における、発熱基端部が電極基端部より基端側に配されたヒータの平面説明図。 実施形態3における、ヒータの平面説明図。 実施形態3における、他のヒータの平面説明図。 実施形態4における、ヒータの平面説明図。 実施形態4における、他のヒータの平面説明図。 実施形態4における、さらに他のヒータの平面説明図。 実施形態5における、折返し回数を変更したヒータの平面説明図。 実施形態5における、幅方向に凹凸形状が表れるように折り返したヒータの平面説明図。 実施形態5における、一部の配線幅を小さくしたヒータの平面説明図。 実施形態5における、一部の配線厚みを小さくしたヒータの平面説明図。 実施形態5における、複数の分岐配線部を設けたヒータの平面説明図。 実施形態6における、センサセルを複数備えたガスセンサ素子の展開説明図。
(実施形態1)
ガスセンサ素子に係る実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。
本形態のガスセンサ素子1は、複数のセラミック層を積層してなる。また、本形態のガスセンサ素子1は、限界電流式のガスセンサ素子である。すなわち、ガスセンサ素子1は、所定の電圧を印加したとき被測定ガス中の特定ガス濃度に依存した限界電流値を出力するよう構成されている。
ガスセンサ素子1は、図1〜図3に示すごとく、固体電解質体2と、ヒータ5と、測定電極31及び基準電極32と、チャンバ4と、ガス導入口150と、拡散抵抗部15と、を有する。
固体電解質体2は、酸素イオン伝導性を有する。ヒータ5は、固体電解質体2を加熱する。測定電極31及び基準電極32は、固体電解質体2に設けられている。チャンバ4は、測定電極31に面し被測定ガスが導入される空間である。ガス導入口150は、ガスセンサ素子1の長手方向Yにおいてチャンバ4の先端側に設けられている。拡散抵抗部15は、ガス導入口150に設けられている。
図1、図3に示すごとく、ヒータ5の発熱中心5Cは、測定電極31の電極中心31Cよりも先端側に配置されている。ここで、ヒータ5の発熱中心5Cは、ヒータ5への通電制御を行って最高温度部位の温度を700℃にて安定させたときの当該最高温度部位として、定義することができる。
すなわち、ヒータ5の温度は、図4に示すごとく、長手方向Yの位置Y0によって異なり、分布を有する。ヒータ5の最高温度部位を700℃にて安定させても、他の部位は、700℃未満となる。そこで、ヒータ5の最高温度部位が700℃にて安定させたときに、当該最高温度部位となる、長手方向Yの位置を、発熱中心5Cと定義する。
なお、図4の横軸は、ガスセンサ素子1の先端からの長手方向Yの距離Y0を示し、縦軸が温度Tを示す。同図の曲線M1は、本形態のガスセンサ素子1におけるヒータ5の温度分布を示す。また、同図の曲線M2は、後述する比較形態のガスセンサ素子9におけるヒータ5の温度分布を示す。
上述したヒータ5の最高温度部位の700℃は、あくまでもヒータ5の発熱中心5Cを定義する際の温度であり、ガスセンサ素子1の使用時の温度を規定するものではない。ガスセンサ素子1を使用する場合、最高温度部位の温度は適宜設定することができる。ガスセンサ素子1の使用時における最高温度部位の温度は、例えば、600℃〜950℃の範囲にて適宜設定することができる。
また、ヒータ5の温度は、ガスセンサ素子1を、積層方向Zにおいてヒータ5に近い側の主面(本形態においては、後述するヒータ層14の主面)から、サーモグラフにて測定することにより得られる温度である。このとき、ガスセンサ素子1が、その表面を覆う多孔質層(例えば、被毒物質を捕捉するトラップ層)を備える場合は、当該多孔質層を剥がして、緻密なセラミック層を露出させた状態にて、温度測定を行う。
ガスセンサ素子1は長尺形状を有し、その長手方向Yの一端に近い位置に、測定電極31及び基準電極32が形成されている。長手方向Yにおける、測定電極31及び基準電極32が設けられた側を、先端側、その反対側を基端側という。また、長手方向Y及び積層方向Zの双方に直交する方向を、幅方向Wという。
図1、図3に示すごとく、本形態において、ヒータ5の発熱中心5Cは、測定電極31の先端31AからL/4基端側の位置31Dよりも先端側に配置されている。ここで、Lは、長手方向Yにおける測定電極31の全長である。
ヒータ5の先端5Aは、測定電極31の先端31Aよりも先端側に配置されている。なお、本形態において、ヒータ5の先端5Aは、発熱中心5Cの温度を700℃に維持しているときの温度が600℃以上となる。
ヒータ5の発熱基端部5Bは、測定電極31の基端31Bよりも基端側に配置されている。ここで、発熱基端部5Bは、ヒータ5における、発熱中心5Cの温度を700℃に維持しているときの温度が600℃以上となる部位のうち最も基端側の部位である。
すなわち、図4において、曲線M1が、直線T=600と交わる点における距離Y1が、発熱基端部5Bの素子先端からの距離に相当する。
本形態のガスセンサ素子1においては、図1、図2に示すごとく、固体電解質体2における測定電極31を設けた側の面に、チャンバ形成層11と遮蔽層12とを順次積層してある。また、固体電解質体2における基準電極32を設けた側の面に、ダクト形成層13とヒータ層14とが順次積層してある。
チャンバ形成層11は、積層方向Zに直交する方向からチャンバ4を囲むように形成されたセラミック層である。チャンバ形成層11と、固体電解質体2と遮蔽層12との間に、チャンバ4が形成される。なお、図1、図3(a)に示すごとく、チャンバ形成層11の一部には、拡散抵抗部15が設けられている。拡散抵抗部15は、被測定ガスを拡散させながらチャンバ4に導入する部位である。
ガス導入口150は、ガスセンサ素子1の先端部に形成されている。そして、ガス導入口150は、ガスセンサ素子1の先端側に開口している。このガス導入口150に、拡散抵抗部15が設けられている。すなわち、チャンバ4の先端側に拡散抵抗部15が配置されている。拡散抵抗部15は、多孔質のセラミックからなる。これにより、素子の先端側から被測定ガスをチャンバ4に導入するよう構成されている。
ダクト形成層13は、図1,図2に示すごとく、ダクト6を固体電解質体2と反対側から覆うと共に、積層方向Zに直交する方向からダクト6を囲むように形成されたセラミック層である。ただし、ダクト形成層13は、ダクト6の基端側を塞いでいない。すなわち、ダクト6は、ガスセンサ素子1の基端部に開口している。これにより、基準ガスは、ガスセンサ素子1の基端側からダクト6に導入される。そして、基準ガスは、ダクト6に面して形成された基準電極32に接する。本形態において、基準ガスは大気である。
固体電解質体2は、ジルコニアを主成分とするセラミック層である。チャンバ形成層11、遮蔽層12、ダクト形成層13、ヒータ層14は、いずれもアルミナを主成分とするセラミック層である。拡散抵抗部15も、アルミナを主成分とする。ただし、被測定ガスを透過させることができるよう、多孔質のセラミック体からなる。
ヒータ5は、ヒータ層14に形成されている。すなわち、ヒータ層14におけるダクト形成層13側の面に、ヒータパターンが形成されている。図3(b)に示すごとく、ヒータ5は、ヒータ発熱部51とヒータリード部52とを有する。ヒータリード部52は、ヒータ発熱部51の基端側に接続され、基端側へ延設されている。ヒータ発熱部51は、ヒータリード部52よりも導通抵抗が大きい。これにより、ヒータ5に通電したとき、主にヒータ発熱部51が発熱する。
本形態においては、ヒータ発熱部51は、先端側にて2回、基端側にて1回折り返した形状を有する。ヒータ5の発熱中心5Cは、ヒータ発熱部51の中でも、先端に近い位置に存在する。ヒータ発熱部51の熱の一部は、基端側に接続されたヒータリード部52を介して放熱される。また、ガスセンサ素子1において、ヒータ発熱部51よりも先端側の部位は比較的体積が小さい。すなわち、ヒータ発熱部51よりも先端側の部位は、熱容量が比較的小さい。このような要因から、ヒータ発熱部51の中でも先端に近い位置に発熱中心5Cが存在することとなる。
ガスセンサ素子1は、複数のセラミック層を積層してなるが、完成品の状態において、各セラミック層の間の境界が存在しない場合もある。例えば、チャンバ形成層11と遮蔽層12との間の境界、ダクト形成層13とヒータ層14との境界は、存在しない場合がある。
上述のように、ガスセンサ素子1は、基準電極32が面するダクト6を有する(図1、図2参照)。本形態のガスセンサ素子1は、固体電解質体2と測定電極31と基準電極32とによって構成されたセンサセル16によって、チャンバ4内の酸素がダクト6にポンピングされるよう構成されている。
本形態において、ガスセンサ素子1は、A/Fセンサ素子である。すなわち、被測定ガスは、空気と燃料との混合気を燃焼させる内燃機関の排ガスである。そして、限界電流値を基に混合気における空気と燃料との混合比を測定することができるよう構成されている。
本形態のガスセンサ素子1は、例えば車両の内燃機関の排気系に取り付けて用いられる。なお、ガスセンサ素子1は、図示を省略するハウジング、素子カバー等を備えたガスセンサ内に組付けられたうえで、排気系に設置される。そして、排気系を流通する排ガスが、被測定ガスとして、ガスセンサ素子1のガス導入口150から拡散抵抗部15を介してチャンバ4に導入される。この状態において、測定電極31と基準電極32との間に電圧を印加したときに電極間に流れる電流値を測定することにより、排ガス中の酸素の濃度を検出する。
この電圧値と電流値との関係は、図5に示すようなVI曲線(L1〜L3)を描く。すなわち、被測定ガス中の酸素濃度の分圧によって異なるVI曲線(L1〜L3)を描くが、各VI曲線において、電圧値が上昇しても電流値がほとんど変化しないフラット部Fが存在する。したがって、このフラット部Fにおける電流値(すなわち限界電流値)が測定できるような電圧を測定電極31と基準電極32との間に印加することにより、安定した電流値が得られる。そして、この電流値から酸素濃度を検出することができ、ひいては空燃比を導き出すことができる。
これらの電流値の測定や空燃比の導出は、ガスセンサ素子1にて得られた検出信号を基に、例えば、車両に搭載されたECU(電子制御ユニットの略)にて行うことができる。また、電極間への電圧印加の制御、ヒータ5への通電制御等も、ECUにて行うことができる。
次に、本実施形態の作用効果につき説明する。
上記ガスセンサ素子1においては、ヒータ5の発熱中心5Cが、測定電極31の電極中心31Cよりも先端側に配置されている。それゆえ、測定電極31の先端部付近における固体電解質体2の温度を充分に高くしやすくなる。つまり、固体電解質体2における、測定電極31の先端部付近の部位を充分に活性化することができる。その結果、先端側のガス導入口150から拡散抵抗部15を介してチャンバ4に導入された被測定ガスを、測定電極31の先端部付近において、充分に処理することができる。つまり、測定電極31の先端部付近に到達した特定ガスの成分を、充分な処理速度にて、酸素イオンとして固体電解質体2を基準電極32側へ伝導させることができる。
それゆえ、先端側からチャンバ4に測定ガスを導入する構成であっても、ガスセンサ素子1のフラット性を高くすることができる。
また、チャンバ4の先端側にガス導入口150及び拡散抵抗部15を設けているため、ガスセンサ素子1の応答性が、測定箇所に対するガスセンサ(すなわち、ガスセンサ素子1を内蔵したセンサモジュール)の取付姿勢に影響され難くすることができる。すなわち、上述のように、ガスセンサ素子1は、内燃機関の排気系に取り付けて用いられる。かかる場合において、ガスセンサ素子1は、ガス流れに対して長手方向Yが直交するような状態にて、取り付けられる。このとき、ガス流れの向きに対して、ガスセンサ素子1の幅方向Wの向きが、取付状態によって変わることはある。しかし、ガス流れの向きに対する先端部の向きが取付状態によって大きく変わることはない。それゆえ、先端部にガス導入口150及び拡散抵抗部15を有するガスセンサ素子1は、取付姿勢が応答性に影響し難い。
これに対して、後述の図8、図9に示す比較形態のガスセンサ素子9のように、ガス導入口150及び拡散抵抗部15が、チャンバ4に対して幅方向Wの外側に形成されている場合には、配管に対するガスセンサ素子9の取付姿勢によって、応答性が変わりやすい。つまり、ガスセンサ素子9の幅方向Wの向きが取付姿勢によって変わるため、取付姿勢によって、ガス流れに対するガス導入口150の向きが変わることとなる。そして、ガス導入口150の向きが、ガス流れの上流側を向いた場合には、被測定ガスがチャンバ4に導入されやすくなる。一方、ガス導入口150の開口方向がガス流れに対して直交するように配された場合には、比較的被測定ガスがチャンバ4に導入され難くなる。つまり、取付姿勢によって、チャンバ4への被測定ガスの入りやすさが変動し、これに伴い、応答性が変動することとなる。
ガス導入口150が先端側に開口しているガスセンサ素子は、上記のような応答性のバラツキが生じにくく、応答性の観点では有利となる。なお、応答性は、測定箇所における被測定ガス中の特定ガス濃度の変動を、ガスセンサ素子が検出する速度にて評価される性能である。この検出速度、すなわち応答速度が速いほど、応答性に優れている。
ところが、先端側からガスがチャンバ4に導入される構造の場合、被測定ガスはチャンバ4に導入された後、測定電極31の先端部付近に到達することとなる。この測定電極31の先端部付近において、仮に固体電解質体2の温度が充分に高くなっていないと、当該部位の活性が不充分となる。それゆえ、図6に示すごとく、単位面積当たりの酸素イオンの移動速度が小さくなり、チャンバ4内において、特定ガス濃度の分布が、長手方向Yに生じてしまう。図6に示す矢印O2-は、酸素イオンの移動を表し、矢印の太さが単位面積当たりの酸素イオンの移動速度をイメージしている。後述する図7に示す矢印O2-についても同様である。
つまり、測定電極31の先端部付近において、充分な処理速度にて酸素をポンピングできなくなる。そうすると、チャンバ4内において、酸素濃度の傾斜が生じるおそれがある。かかる酸素濃度の傾斜が生じると、上述したVI曲線のフラット性が低下する。つまり、VI曲線のフラット部が、傾斜しやすくなる。
そこで、本形態のガスセンサ素子1においては、ヒータ5の発熱中心5Cを、測定電極31の電極中心31Cよりも先端側に配置している。それゆえ、測定電極31の先端部付近における固体電解質体2の温度を高くしやすい。そうすると、図7に示すごとく、単位面積当たりの酸素イオンの移動速度が充分に大きくなり、測定電極31の先端部付近において充分な処理速度にて酸素をポンピングすることができる。それゆえ、図7に示すごとく、チャンバ4内における酸素濃度の傾斜が生じにくくなる。その結果、フラット性を向上させることができる。
なお、図6、図7は、説明の便宜上、拡散抵抗部15の基端と測定電極31の先端31Aとが、長手方向Yの同位置に設けた構成を示している。そして、ガスセンサ素子が酸素濃度20%の被測定ガスに曝されたときのチャンバ4内の酸素濃度の分布をグラフにて併記している。また、あくまでも、図6、図7は、説明の便宜のための模式図であり、これらに併記したグラフも概略図である。
なお、ヒータ5の発熱中心5Cが、電極中心31Cと同じ位置もしくはそれよりも基端側であっても、ヒータ発熱部51の発熱量を大きくすることで、測定電極31の先端部付近の温度を充分に高めることが可能な場合もある。しかし、このような手法にて測定電極31の先端部付近の温度を高めることは、ヒータ5の耐久性、消費電力等の観点において、不利となる。そこで、本形態においては、上述のように、発熱中心5Cを電極中心31Cよりも先端側に配置することで、効果的にフラット性を向上させている。
本形態においては、図1、図2に示すごとく、ヒータ5の発熱中心5Cは、測定電極31の先端31AからL/4基端側の位置31Dよりも先端側に配置されている。これにより、測定電極31の先端部付近の温度を高くしやすくなる。その結果、フラット性をより向上させやすくすることができる。
ヒータ5の先端5Aは、測定電極31の先端31Aよりも先端側に配置されている。これにより、測定電極31の先端部付近の温度をより確実に高くすることができる。その結果、フラット性をより向上させることができる。
ヒータ5の発熱基端部5Bは、測定電極31の基端31Bよりも基端側に配置されている。これにより、測定電極31の全体にわたり、固体電解質体2の温度を高く維持しやすくなる。その結果、センサセル16のうち、充分な酸素ポンピング能力を有する領域の面積を大きくすることができる。その結果、VI曲線におけるフラット部に至るまでの抵抗値Ri(すなわちΔV/ΔI)を抑制することができる。これにより、VI曲線におけるフラット部を大きくすることができる。このフラット部が大きくなると、ガスセンサ素子1の耐久性が向上し、長寿命化を図ることができる。すなわち、ガスセンサ素子1の使用の継続により、抵抗値Riは徐々に大きくなり、フラット部が徐々に小さくなる。フラット部が小さくなりすぎると、限界電流値を測定することが困難となる。それゆえ、フラット部を極力大きくしておくことが、ガスセンサ素子1の長寿命化につながる。
なお、本形態においては、長手方向Yにおいてヒータ5の先端5Aと発熱基端部5Bとの間に測定電極31が収まる。これにより、フラット部を大きくし、長寿命化が図られている。ただし、発熱中心5Cを電極中心31Cより先端側に設けたうえで、ヒータ5の先端5Aを測定電極31の先端31Aより基端側としたり、発熱基端部5Bを測定電極31の基端31Bより先端側としたりすることもできる(例えば、後述する実施形態2、3、4に示すバリエーションの一部を参照)。これにより、消費電力を抑制しつつ測定電極31の先端部付近の温度を充分に上昇させることができる。
また、本形態のガスセンサ素子1は、固体電解質体2と測定電極31と基準電極32とによって構成されたセンサセル16が、チャンバ4内の酸素をダクト6にポンピングすることができるよう構成されている。かかる構成のガスセンサ素子1は、一般に、印加電圧のずれが、測定精度の誤差に影響しやすい。それゆえ、上述のような発熱中心5Cの位置の改善により、フラット性を向上させる意義が特に大きい。
また、本形態において、ガスセンサ素子1は、A/Fセンサ素子である。A/Fセンサ素子は、一般に、早期活性が重要な要素となり、昇温速度を高くする傾向にある。そのため、耐熱応力を高めるべく、積層方向Zのチャンバ4の高さを低くする。例えば、チャンバ4の高さを50μm以下、さらに好ましくは30μm以下と、低くする。そうすると、上述のような、チャンバ4内における酸素濃度の傾斜が生じやすくなり、フラット性において不利となりやすい。そこで、上述のように、発熱中心5Cの位置の改善により、フラット性を向上させる意義が特に大きい。
以上のごとく、本形態によれば、優れたフラット性を有するガスセンサ素子を提供することができる。
(比較形態)
本形態は、図8、図9に示すごとく、ガス導入口150及び拡散抵抗部15が、チャンバ4に対して幅方向Wの外側に形成されているガスセンサ素子9の形態である。
ガスセンサ素子9においては、チャンバ4の先端側にはガス導入口を設けていない。また、ヒータ5の発熱中心5Cは、長手方向Yにおいて、測定電極31の電極中心31Cと同等の位置に配置されている(図4の曲線M2参照)。
なお、図10に、本形態のガスセンサ素子9によるVI曲線を示す。このVI曲線は、ガスセンサ素子を大気中に配置した状態において、電極間への印加電圧を1V近くまで徐々に上昇させた後、印加電圧を徐々に下降させて、出力電流の変化を測定することにより得たものである。電圧上昇時と電圧下降時とでは、出力電流の変化の仕方が若干異なることがあり、そのずれが、図10のVI曲線において表れている。なお、後述する図13、図14についても、同様の手法にて、それぞれのガスセンサ素子によるVI曲線を得たものである。
その他は、実施形態1と同様である。なお、本形態において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
本形態においては、被測定ガスは、幅方向Wの外側からチャンバ4内に導入される。それゆえ、拡散抵抗部15を介してチャンバ4に導入された直後の被測定ガスは、測定電極31における、長手方向Yの中央部付近に接する。この部分は、ヒータ5の発熱中心5C付近でもあるため、充分に活性化した状態にある。それゆえ、図10に示すごとく、VI曲線のフラット性に関しては優れている。ただし、上述したように、排気系への取付姿勢によって応答性が変動しやすいという課題を有している。
(実験例1)
本例においては、図11に示すごとく、ヒータ5の発熱中心5Cの位置と、フラット性との関係につき調べた。
すなわち、発熱中心5Cの位置以外は、実施形態1のガスセンサ素子1と同様の構成の種々のガスセンサ素子を、試料として用意した。
具体的に試料として作製したガスセンサ素子において、チャンバ4、測定電極31、ガス導入口150、拡散抵抗部15等は、図12に示す寸法関係を有する。チャンバ4の積層方向Zの高さは20μmとした。そして、発熱中心5Cの位置を、素子先端からの長手方向Yの距離Y1として、1.25〜2.7mmの間にて変更した複数水準の試料を用意した。なお、距離Y1=2.7mmの位置は、測定電極31の電極中心31Cの位置でもある。また、ヒータ発熱部51の幅W2は、2.5mmとした。
各水準の試料につき、フラット性を評価した。フラット性の評価にあたっては、図13、図14に示すようなVI曲線を、各試料について取得することにより行った。VI曲線の取得の仕方は、上述した図10のVI曲線と同様である。なお、図13は、Y1=2.7mmのガスセンサ素子によるVI曲線を示す。図14は、Y1=1.25mmのガスセンサ素子によるVI曲線を示す。
そして、印加電圧0.6Vのときの出力電流値と、印加電圧0.7Vのときの出力電流値との差ΔIL(図13参照)を、フラット性の指標とした。なお、VI曲線によっては電圧上昇時と電圧下降時とで、曲線が若干ずれることもあるが、その場合は、両者の平均の曲線を用いてΔILを測定した。また、各水準5回ずつ、上記の測定を行った。評価結果を、図11に示す。同図に示す一点鎖線31A、31D、31Bは、測定電極31の各位置31A、31D、31B(図1、図3参照)に相当する距離Y1を示している。
同図に示すように、発熱中心5Cの位置がガスセンサ素子の先端部に近付くほど、ΔILが小さくなっている。すなわち、発熱中心5Cの位置がガスセンサ素子の先端部に近付くほど、フラット性が向上することが分かる。そして、発熱中心5Cの位置が電極中心31Cの位置にあるものよりも、発熱中心5Cの位置が電極中心31Cより先端側にあるものの方が、フラット性が向上することが分かる。
さらには、発熱中心5Cの位置が、測定電極31の先端31Aから測定電極31の全長Lの1/4の位置31Dより先端側にあるものは、フラット性の指標となるΔILを0.036mA以下とすることができる。ここで、ΔI≦0.036mAは、本例にて用いたガスセンサ素子の限界電流値1.8mAの±1%の幅に相当する。つまり、ΔI≦0.036mAを満たすガスセンサ素子は、誤差1%以内の測定精度を実現できるものであると考えられる。
(実施形態2)
本形態は、図15〜図18に示すごとく、ヒータ5の発熱中心5Cを測定電極31の先端31Aよりも先端側に配置した形態である。
図15〜図18は、それぞれ、ヒータ5のパターンのバリエーションを、測定電極31との位置関係を示しつつ、表したものである。
図15に示すヒータ5は、発熱中心5Cと共に、発熱基端部5Bも、測定電極31の先端31Aより先端側に配置している。
図16に示すヒータ5は、発熱基端部5Bが、測定電極31の先端31Aより基端側であって、測定電極31の電極中心31Cより先端側に配置している。
図17に示すヒータ5は、発熱基端部5Bが、測定電極31の電極中心31Cより基端側であって、測定電極31の基端31Bより先端側に配置している。
図18に示すヒータ5は、発熱基端部5Bが、測定電極31の基端31Bより基端側に配置している。なお、図18に示すヒータ5は、ヒータ発熱部51の先端部側ほど、ヒータパターンの線幅が狭くなる形状を有する。これにより、ヒータ発熱部51の先端に近い位置において、よりジュール熱が発生しやすくなる。これにより、発熱中心5Cを測定電極31の先端31Aよりも先端側となるようにしている。
その他は、実施形態1と同様である。なお、実施形態2以降において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
本形態のガスセンサ素子においても、測定電極31の先端部付近を充分に昇温することができる。そのため、フラット性を向上させることができる。なお、図18に示すヒータ5は、特にフラット部を広く確保しやすい。それゆえ、長寿命化を図りやすい。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態3)
本形態は、図19、図20に示すごとく、ヒータ5の発熱中心5Cを測定電極31の先端31Aと測定電極31の電極中心31Cとの間に配置しつつ、発熱基端部5Bを測定電極31の基端31Bよりも先端側に配置した形態である。
図19、図20は、それぞれ、ヒータ5のパターンのバリエーションを、測定電極31との位置関係を示しつつ、表したものである。
図19に示すヒータ5は、発熱基端部5Bが、測定電極31の電極中心31Cよりも先端側に配置されている。
図20に示すヒータ5は、発熱基端部5Bが、測定電極31の電極中心31Cよりも基端側であって、測定電極31の基端31Bよりも先端側に配置されている。
その他は、実施形態1と同様である。
本形態のガスセンサ素子においても、測定電極31の先端部付近を充分に昇温することができる。そのため、フラット性を向上させることができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態4)
本形態は、図21〜図23に示すごとく、ヒータ5の先端5Aを測定電極31の先端31Aよりも基端側に配置した形態である。
図21〜図23は、それぞれ、ヒータ5のパターンのバリエーションを、測定電極31との位置関係を示しつつ、表したものである。
図21に示すヒータ5は、先端5Aと発熱基端部5Bとのいずれもが、測定電極31の先端31Aと電極中心31Cとの間に配置されている。
図22に示すヒータ5は、先端5A及び発熱中心5Cが測定電極31の先端31Aと電極中心31Cとの間に配置され、発熱基端部5Bが測定電極31の電極中心31Cと基端31Bとの間に配置されている。
図23に示すヒータ5は、先端5A及び発熱中心5Cが測定電極31の先端31Aと電極中心31Cとの間に配置され、発熱基端部5Bが測定電極31の基端31Bより基端側に配置されている。
その他は、実施形態1と同様である。
本形態のガスセンサ素子においても、測定電極31の先端部付近を充分に昇温することができる。そのため、フラット性を向上させることができる。なお、図23に示すヒータ5は、特にフラット部を広く確保しやすい。それゆえ、長寿命化を図りやすい。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態5)
本形態においては、図24〜図28に示すごとく、ヒータ5のヒータ発熱部51におけるパターンのバリエーションを示す。
図24に示すヒータ発熱部51は、実施形態1にて示したヒータ発熱部51(図3参照)に対し、折返し回数を変更した形態である。すなわち、図24のヒータ5は、先端側の折返し回数を3回、基端側の折返し回数を2回としている。この折返し回数を種々変更したものを採用することもできる。
図25に示すヒータ発熱部51は、幅方向Wに凹凸形状が表れるように折り返した形状を有する。この折返し回数も、種々変更することができる。
図26に示すヒータ発熱部51は、一部の配線幅を特に小さくしたものである。配線幅を細くした細線部511の先端と基端との間が、発熱中心5Cとなるようにすることができる。
図27に示すヒータ発熱部51は、一部の配線厚みを小さくしたものである。配線厚みを薄くした薄線部512の先端と基端との間が、発熱中心5Cとなるようにすることができる。
図28に示すヒータ発熱部51は、互いに並列接続された複数の分岐配線部513を有する。図28においては、分岐配線部513が2つの形態を示したが、3つ以上の分岐配線部513を設けたものとすることもできる。
(実施形態6)
本形態は、図29に示すごとく、電気化学セル(16、16N、16M)を複数備えたガスセンサ素子1の形態である。
本形態において、ガスセンサ素子1の固体電解質体2における、チャンバ4側の面には、複数の電極が形成されている。
これら複数の電極は、それぞれ、基準電極32と固体電解質体2と共に、電気化学セルを構成している。すなわち、本形態のガスセンサ素子1は、複数の電気化学セルを有する。このように複数の電気化学セルを有する場合、長手方向Yにおいて最も拡散抵抗部15に近い位置に設けられた電気化学セルであるセンサセル16を構成する測定電極31との関係において、ヒータ5の発熱中心5Cを規定する。
本形態においては、長手方向Yにおいて最も先端側に配されたセンサセル16は、チャンバ4内の酸素をダクト6へポンピングするポンプセルでもある。このポンプセルにて、チャンバ4内の酸素濃度を調整している。このポンピング時に流れる電流値を測定して、限界電流値を測定することで、排ガス中の酸素濃度を測定している。そして、この酸素濃度に基づいて、内燃機関の空燃比(すなわちA/F)を測定することができる。
また、上記電気化学セルのうち、センサセル16以外は、例えば、NOx用セル16Nと、モニタセル16Mとすることができる。NOx用セル16Nは、NOx(すなわち窒素酸化物)に活性なNOx用電極31Nを有する。モニタセル16Mは、酸素に活性なモニタ用電極31Mを有する。モニタセル16Mは、チャンバ4内の酸素濃度を検出する。NOx用セル16Nに流れる酸素イオン電流とモニタセル16Mに流れる酸素イオン電流とに基づいて、被測定ガス中のNOx濃度を検出することができる。
すなわち、本形態のガスセンサ素子は、NOx濃度の検出機能とともに、空燃比(すなわちA/F)の検出機能を併せ持つ。
そして、上述のように、発熱中心5Cは、最も先端側に配された電気化学セルであるセンサセル16(ポンプセルでもある)における測定電極31の電極中心31Cよりも、先端側に配置されている。また、発熱基端部5Bは、測定電極31の基端31Bよりも基端側に配置されている。発熱基端部5Bは、NOx用電極31Nの基端よりも基端側に配されている。さらには、発熱基端部5Bは、モニタ用電極31Mの基端よりも基端側に配されている。
その他は、実施形態1と同様である。
本形態のように、複数の電気化学セルを有するガスセンサ素子1においても、発熱中心5Cの位置を測定電極31の電極中心31Cよりも先端側に配置することで、フラット性に優れたガスセンサ素子を得ることができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。
1 ガスセンサ素子
15 拡散抵抗部
150 ガス導入口
2 固体電解質体
31 測定電極
31C 電極中心
32 基準電極
4 チャンバ
5 ヒータ
5C 発熱中心

Claims (6)

  1. 複数のセラミック層を積層してなると共に、所定の電圧を印加したとき被測定ガス中の特定ガス濃度に依存した限界電流値を出力するよう構成された限界電流式のガスセンサ素子(1)であって、
    酸素イオン伝導性を有する固体電解質体(2)と、
    上記固体電解質体を加熱するヒータ(5)と、
    上記固体電解質体に設けられた測定電極(31)及び基準電極(32)と、
    上記測定電極に面し被測定ガスが導入されるチャンバ(4)と、
    上記ガスセンサ素子の長手方向(Y)において上記チャンバの先端側に設けられたガス導入口(150)と、
    上記ガス導入口に設けられた拡散抵抗部(15)と、を有し、
    上記ヒータの発熱中心(5C)は、上記測定電極の電極中心(31C)よりも先端側に配置されている、ガスセンサ素子。
  2. 上記ヒータの発熱中心は、長手方向における上記測定電極の全長をLとしたとき、上記測定電極の先端(31A)からL/4基端側の位置(31D)よりも先端側に配置されている、請求項1に記載のガスセンサ素子。
  3. 上記ヒータの先端(5A)は、上記測定電極の先端(31A)よりも先端側に配置されている、請求項1又は2に記載のガスセンサ素子。
  4. 上記ヒータの発熱基端部(5B)は、上記測定電極の基端(31B)よりも基端側に配置されており、
    上記発熱基端部は、上記ヒータにおける、上記発熱中心の温度を700℃に維持しているときの温度が600℃以上となる部位のうち最も基端側の部位である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のガスセンサ素子。
  5. 上記被測定ガスは、空気と燃料との混合気を燃焼させる内燃機関の排ガスであって、上記ガスセンサ素子は、上記限界電流値を基に上記混合気における空気と燃料との混合比を測定することができるよう構成された、A/Fセンサ素子である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のガスセンサ素子。
  6. 上記基準電極が面するダクト(6)を有し、上記固体電解質体と上記測定電極と上記基準電極とによって構成されたセンサセル(16)によって、上記チャンバ内の酸素が上記ダクトにポンピングされるよう構成された、請求項1〜5のいずれか一項に記載のガスセンサ素子。
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