JP2020106438A - ガスセンサ素子及びガスセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】電極活性時間が短く、応答性に優れたガスセンサ素子及びガスセンサを提供する。【解決手段】固体電解質体20と測定電極膜31と測定ガス取込口15とを有するガスセンサ素子10、このガスセンサ素子を備えるガスセンサである。測定電極膜31は、貴金属領域と固体電解質領域と混在領域とを有する。混在領域は、貴金属と固体電解質とが入り混じった領域である。測定電極膜31は、第1領域内に存在する混在領域の平均厚さが、測定ガスの取込方向DGに沿う方向において第1領域よりも測定電極膜31の中心寄りの領域内に存在する混在領域の平均厚さよりも大きくなる分布構造を有する。第1領域は、測定ガス取込口15側の電極端から、測定ガスの取込方向DGに沿う方向での測定電極膜31の全長の1/4までの領域である。【選択図】図5

Description

本発明は、ガスセンサ素子及びガスセンサに関する。
例えば内燃機関から排出される排ガスの検出には、ガスセンサ素子を備えたガスセンサが用いられる。ガスセンサ素子は、酸素イオン伝導性を有する固体電解質体と、固体電解質体の一方面に設けられた測定電極膜と、固体電解質体の他方面に設けられた基準電極膜とを有する。測定電極膜は、Pt等の貴金属粒子と、酸素イオン伝導性を有する固体電解質粒子とを含んでいる。
特許文献1には、貴金属と、固体電解質と、貴金属及び固体電解質が相互に入り込んだ混在領域を有するガスセンサ用電極が開示されている。電極中に混在領域を形成することにより、貴金属領域と、固体電解質領域と、測定ガスの気相領域との三相界面が増大するため、電極の活性が高くなる。その結果、電極界面抵抗が小さくなり、センサ出力のばらつきを抑制できる。
特開2014−122878号公報
測定電極膜の混在領域は、三相界面の増大につながる一方で、静電容量の増大にもつながる。静電容量の増大は、例えば排ガスにおける空燃比の切り替わりに対する応答性のように、測定ガスの変化に対する応答性の低下要因となりうる。したがって、ガスセンサの応答性には更なる改良の余地がある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、電極活性時間が短く、応答性に優れたガスセンサ素子及びガスセンサを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、固体電解質体(20)と、
上記固体電解質体の主面(21)に形成され、測定ガス(G)に曝される測定電極膜(31)と、
上記測定ガスを導入する測定ガス取込口(15)と、を有するガスセンサ素子(10)であって、
上記測定電極膜は、貴金属からなる貴金属領域(311)と、固体電解質からなる固体電解質領域(312)と、上記貴金属と上記固体電解質とが入り混じった混在領域(313)とを有し、
上記測定電極膜は、上記測定ガス取込口側の電極端(314)から、上記測定ガスの取込方向(DG)に沿う方向での上記測定電極膜の全長Lの1/4までの第1領域(315)内に存在する上記混在領域の平均厚さD1が、上記取込方向に沿う方向において上記第1領域よりも上記測定電極膜の中心(O1)寄りの領域内に存在する上記混在領域の平均厚さよりも大きくなる分布構造を有する、ガスセンサ素子にある。
本発明の他の態様は、上記ガスセンサ素子を備える、ガスセンサ(1)にある。
上記ガスセンサ素子の測定電極膜は、貴金属と固体電解質とが入り混じった混在領域を有する。混在領域は、貴金属と固体電解質と測定ガスとの反応部分となる三相界面の量を増大させる。その結果、測定ガスの電極活性時間が短くなり、ガスセンサ素子は、早期に測定ガスを検出することが可能になる。
さらに、測定電極膜は、混在領域の厚さに分布を有し、測定ガス取込口側に位置する第1領域内に存在する混在領域の平均厚さD1が、第1領域よりも中心寄りの領域内に存在する混在領域の厚さよりも大きくなっている。つまり、測定電極では、三相界面の量に分布が形成されており、測定ガス取込口側における三相界面の量が多い。測定ガスは、測定ガス取込口からガスセンサ素子内に導入されるため、取込方向に沿って測定電極膜上を通過する。このとき、上記構成のガスセンサ素子においては、混在領域の厚さが大きい測定ガス取込口側の電極端で電極反応が十分に進行し、電極端から取込方向に沿う方向へは、電極反応により酸素が消費された測定ガスが通過する。したがって、分布構造を有していても電極活性は十分高く維持される。
さらに、分布構造により、第1領域よりも中心よりの領域では、混在領域の厚さを小さくすることができるため、電極活性を高く維持しながら測定電極膜の全体の静電容量を小さくすることができる。そのため、充放電が速くなり、測定ガスの変化に対する応答性の低下が抑制される。
このように、上記ガスセンサ素子は、第1領域と、第1領域よりも中心寄りの領域との間で混在領域の厚さに分布構造を有している。これにより、電極活性に必要な混在領域量が維持されながらも、測定電極膜全体の混在領域量の抑制が可能になり、静電容量の低減になる。したがって、ガスセンサ素子及びこれを備えるガスセンサの電極活性時間を短くしつつも、応答性を向上させることができる。
以上のごとく、上記態様によれば、高い電極活性と優れた応答性とを兼ね備えるガスセンサ素子及びガスセンサを提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1のガスセンサの断面図である。 実施形態1のガスセンサ素子の長手方向の断面図である。 実施形態1のガスセンサ素子の短手方向の断面図である。 実施形態1のガスセンサ素子における固体電解質体の測定電極膜形成面を示す平面図である。 実施形態1にかかる、測定電極膜に有効電極面積が存在するメカニズムを示す説明図である。 実施形態1にかかる、測定電極膜における混在領域の分布構造を模式的に示した説明図である。 実施形態1にかかる、第1領域の混在領域の厚さを模式的に示した説明図である。 実施形態1にかかる、第2領域の混在領域の厚さを模式的に示した説明図である。 実施形態1にかかる、ガスセンサ素子におけるガス反応モデルを模式的に示した説明図である。 図9のガス反応モデルにおけるガス切り替わり時の等価回路モデルを示した説明図である。 図11(a)は、測定電極膜の第1領域内の混在領域を示す走査型電子顕微鏡像であり、図11(b)は、測定電極膜の第2領域内の混在領域を示す走査型電子顕微鏡像である。 実施形態2のガスセンサ素子の短手方向の断面図である。 実施形態2のガスセンサ素子の長手方向の断面図である。 実施形態2のガスセンサ素子における固体電解質体の測定電極膜形成面を示す平面図である。 変形例1のガスセンサ素子の短手方向の断面図である。 比較形態1にかかる、測定電極膜における混在領域の分布を模式的に示した説明図である。 実施形態3のガスセンサ素子の長手方向の断面図である。 実施形態3のガスセンサ素子の短手方向の断面図である。 実施形態4にかかる、先端に測定ガス取込口を有するガスセンサ素子におけるヒータの発熱体形成面に、拡散抵抗層、測定電極膜を投影した平面図である。 実施形態4にかかる、側面に測定ガス取込口を有するガスセンサ素子におけるヒータの発熱体形成面に、拡散抵抗層、測定電極膜を投影した平面図である。 実験例1にかかる、測定電極膜の走査型電子顕微鏡像である。 実験例1にかかる、輝度のしきい値による2値化の設定を示す図である。 実験例1にかかる、輝度に基づいて2値化された貴金属領域を示す走査型電子顕微鏡像である。 実験例1にかかる、輝度に基づいて2値化された混在領域を示す走査型電子顕微鏡像である。 実験例1にかかる、第1領域の混在領域の平均厚さD1と、ガスセンサの活性時間比との関係を示すグラフである。 実験例1にかかる、測定電極膜全体の混在領域の平均厚さD3と、ガスセンサのインバランス比との関係を示すグラフである。
(実施形態1)
ガスセンサ素子及びガスセンサに係る実施形態について、図1〜図11を参照して説明する。図2〜図4に例示されるように、ガスセンサ素子10は、固体電解質体20と、測定電極膜31と、測定ガス取込口15とを少なくとも有する。
測定電極膜31は、固体電解質体20の表面に形成されている。測定ガス取込口15は、ガスセンサ素子10内への測定ガスGの入口であり、この取込口15から測定ガスGがガスセンサ素子10内に導入される。本実施形態では、測定ガス取込口15は、ガスセンサ素子10の長手方向Xの先端13に形成されている。先端13は、測定ガスGに晒される側のガスセンサ素子の端部である。ガスセンサ素子の先端13とは反対側の端部を基端14という。ガスセンサ素子10は、図2及び図3に例示されるように、さらに基準電極膜32、ヒータ5などを備えることができる。また、ガスセンサ1は、ガスセンサ素子10を備える。以下、詳細を説明する。
図1〜図4に示されるように、本形態のガスセンサ1は、内燃機関から排気される排ガスを測定ガスGとし、大気を基準ガスAとして、測定ガスG中の酸素濃度、特定ガス成分濃度等を測定する排気系センサである。ガスセンサ1、ガスセンサ素子10は、長尺状で、長手方向Xに長い形状である。
具体的には、本形態のガスセンサ1は、内燃機関としてのエンジンの排気管に配置され、排気管を通過する排ガスを測定ガスGとするとともに、大気を基準ガスAとして、測定ガスGの酸素濃度を求め、この酸素濃度に基づいてエンジンにおけるA/F(空燃比)を求めるA/Fセンサである。より具体的には、ガスセンサ1は、測定ガスGの拡散律速に基づく限界電流特性を利用して、エンジンの空燃比を定量的に求めるA/Fセンサとすることができる。ガスセンサ1は、エンジンにおける燃料と空気との混合比である空燃比が、理論空燃比に対して燃料過剰なリッチ状態にあるか空気過剰なリーン状態にあるかを検出する濃淡電池式のものとすることもできる。
ガスセンサ1は、A/Fセンサ以外のガスセンサ1として構成することもできる。つまり、測定電極膜31に混在領域313を有し、上述のD1>D2の関係を満足する構成を適用できるガスセンサ素子10を備えるガスセンサ1であれば、A/Fセンサ、酸素センサ、NOxセンサ等のガスセンサにも適用可能である。
本実施形態のガスセンサ1は、ガスセンサ素子10と、絶縁碍子62と、ハウジング61と、内側カバー7と、外側カバー8とを備える。絶縁碍子62はガスセンサ素子を保持している。ハウジング61は絶縁碍子62を保持している。内側カバー7および外側カバー8は、ハウジングに保持されている。
ガスセンサ素子10は、絶縁碍子62から突出する突出部11を有している。内側カバー7および外側カバー8は、ガスセンサ素子10の突出部11を覆っている。突出部11には、測定ガスGに晒されており、測定ガスGにおける酸素濃度が測定されるガス測定部12が設けられている。
内側カバー7には、測定ガスGが通過する内側通過孔711、721が形成され、外側カバー8には、測定ガスGが通過する外側通過孔811、821が形成されている。なお、内側カバー7および外側カバー8の二重の保護カバーを用いる代わりに、一重の保護カバーを用いることもできる。また、内側通過孔711、721、外側通過孔811、821の配置は、特に限定されない。
図2及び図3に示されるように、ガス測定部12は、測定ガス取込口15と、測定電極膜31と、基準電極膜32と、これらの電極膜に挟まれる固体電解質体20の一部とを有している。測定電極膜31は、測定ガスGに晒され、基準電極膜32は基準ガスAに晒される。ガスセンサ素子10における固体電解質体20には、固体電解質体20、測定電極膜31および基準電極膜32を加熱して活性化させるためのヒータ5が積層されている。
ガスセンサ素子10、固体電解質体20の形状は、ガスセンサ素子10内において測定ガスGが取込方向DGに沿って測定電極膜31上を通過する構成とすることが可能な形状とすることができる。ガスセンサ素子の形状は、図2〜図4に例示されるように例えば長手方向Xを有する板状である。板状のガスセンサ素子10では、長手方向X、短手方向Y、厚さ方向Zを有する。長手方向X、短手方向Y、厚さ方向Zは、これらのうち1方向が他の2方向に直交する。
固体電解質体20は、希土類金属元素またはアルカリ土類金属元素を含む安定化ジルコニア、部分安定化ジルコニアなどの固体電解質より構成されている。本実施形態では、固体電解質体20は、具体的には、イットリア部分安定化ジルコニアより構成されている。
板状の固体電解質体20は、2つの主面21を有する。第1主面211には、測定ガスGが導入される測定ガス空間41が形成されており、第2主面212には、基準ガスAが導入される基準ガス空間42が形成されている。つまり、第1主面211は、測定ガス空間41に面し、第2主面212は基準ガス空間42に面する。第1主面211と第2主面212は、固体電解質体20における相互に反対側の面である。
測定電極膜31は測定ガス空間41に配置されている。測定ガス空間41は、固体電解質体20、絶縁体43、拡散抵抗層44によって囲まれて形成されている。拡散抵抗層44は、測定ガスGを所定の拡散速度で通過させる。本実施形態では、拡散抵抗層44は、測定ガス取込口15となるガスセンサ素子10の長手方向Xの先端13に設けられている。
図2に例示されるように、測定電極膜31は、ガスセンサ素子10の長手方向Xの両端に第1電極端319と第2電極端317とを有する。第1電極端319は、先端13側の電極端であり、第2電極端317は基端側の電極端である。本実施形態では、測定ガス取込口15がガスセンサ素子10の先端13に形成されているため、測定電極膜の第1電極端319が測定ガス取込口15側の電極端314になり、第2電極端317は、測定ガス取込口15側とは反対側の電極端になる。第2電極端317には電極リード318が接続される。
図6〜図8、図11(a)、図11(b)に例示されるように、測定電極膜31は、貴金属領域311と固体電解質領域312と混在領域313とを有する。貴金属領域311は、貴金属からなり、貴金属は、Pt、Pd、Rh、Au、Ag、Irなどである。高温腐食環境における耐久性に優れるという観点から、貴金属はPtが好ましい。固体電解質領域312は、例えば固体電解質体20と同様の固体電解質からなる。混在領域313は、貴金属と固体電解質とが入り混じった領域である。具体的には、混在領域313は、貴金属と固体電解質とが、ナノレベルで三次元的に相互に入り込んだ状態にある領域である。貴金属領域311と固体電解質領域312と混在領域313は、走査型電子顕微鏡(SEM)による画像解析により区別することができる。詳細は実験例にて説明するが、図11(a)のSEM画像においては、白い〜薄いグレーの領域が貴金属領域であり、濃いグレーの領域が点線で囲った領域が混在領域である。なお、黒い部分は気孔である。
図2〜図8に例示されるように、測定電極膜31は、混在領域313の厚みに分布構造を有する。具体的には、測定電極膜31は、第1領域315内に存在する混在領域313の平均厚みが、取込方向DGに沿う方向において第1領域315よりも中心O1寄りの領域内に存在する混在領域313の厚みよりも大きくなるという分布構造を有する。分布構造は、D1>D2の関係により定義され、この関係について以下説明する。
図2は、ガスセンサ素子の長手方向Xと厚み方向Zの両方に沿う面での断面図であり、ガスセンサ素子の積層方向(つまり、厚み方向Z)と取込方向DGに沿う面での断面図でもある。図2に例示されるように、測定電極膜31は、第1領域315と第2領域316とを有する。第1領域315は、測定ガスGの取込方向DGに沿う方向において、測定電極膜31の測定ガス取込口15側の電極端314から、測定電極膜31の全長Lの1/4までの領域である。第2領域316は、測定ガスGの取込方向DGに沿う方向において、測定電極膜31の全長Lの1/4の位置から測定電極膜31の全長Lの中心O1までの領域である。なお、測定電極膜31の全長Lの中心O1は、測定電極膜31の全長Lの1/2の位置である。
測定電極膜31の全長Lは、取込方向DGに沿う方向における測定電極膜31の長さである。測定電極膜31の全長Lには、電極リード318の長さは含まない。本実施形態のようにガスセンサ素子10の長手方向Xの先端13に測定ガス取込口15が形成されている場合には、測定電極膜31の全長Lは、ガスセンサ素子10の長手方向Xにおける測定電極膜31の長さとなる。取込方向DGは、ガスセンサ素子10内に測定ガスGが取り込まれる方向であり、測定電極膜31の形成面に沿う方向である。本実施形態のように、ガスセンサ素子10の長手方向Xの先端13に測定ガス取込口15が形成されている場合には、取込方向DGは、長手方向Xに沿う方向となる。「〜方向に沿う方向」は、「〜方向と平行な方向」と同義である。
混在領域313の分布構造は、第1領域315における混在領域313の平均厚みD1が第2領域316における混在領域313の平均厚みD2よりも大きいことにより定義される。つまり、D1>D2の関係がある。図7に例示されるように、第1領域315では、混在領域313の厚みD11が大きく、また、混在領域313の形成箇所が多いため、平均厚みD1が大きくなると考えられる。図8に例示されるように、第2領域316では、混在領域313の厚みD11が小さく、また、混在領域313の形成箇所が少ないため、平均厚みD2が小さくなると考えられる。混在領域313の平均厚みは、混在領域313の量と相関関係があり、混在領域313の平均厚みが大きいほど混在領域313の含有量が高くなると考えられる。混在領域313の平均厚みの測定方法は実験例にて説明する。活性時間と応答性との双方をより高いレベルで向上させるという観点から、D1−D2が0.01μm以上であることが好ましく、D1−D2が0.02μm以上であることがより好ましい。
測定電極膜31では、混在領域313の平均厚みD1と、測定電極膜31内に存在する混在領域313の平均厚みD3とが、D1>D3の関係を満足することが好ましい。活性時間と応答性との双方をより高いレベルで向上させるという観点から、D1−D3が0.01μm以上であることが好ましく、D1−D3が0.02μm以上であることがより好ましい。
1>D2の関係を満足する形態、D1>D3の関係を満足する形態としては、図6には、測定ガス取込口15側から取込方向DGに沿う方向に中心O1に向けて混在領域313の厚みが小さくなる分布構造が例示されるが、この構造に限定されない。少なくともD1>D2の関係を満足する構造であれば、分布構造に該当する。
電極活性時間がより短縮されるという観点や、電極活性時間のばらつきが小さくなるという観点から、第1領域315における混在領域313の平均厚みD1は0.1μm以上であることが好ましく、0.17μm以上であることがより好ましい。一方、混在領域313の厚みを大きくしすぎると固体電解質の還元の進行により、測定電極膜31の強度が低下するおそれがある。測定電極膜の強度を十分に維持するという観点から、平均厚みD1は、0.3μm以下であることが好ましい。
ガスセンサ1の応答性がより高まるという観点から、平均厚みD3は0.08μm以下であることが好ましく、0.03μm以下であることがより好ましい。混在領域313の厚さにばらつきが発生することを抑制し、ガスセンサ1の応答性にばらつきが発生することを抑制できるという観点から、平均厚みD3は0.01μm以上であることが好ましい。
図2に例示されるように、基準電極膜32は、ガスセンサ素子10の長手方向Xの両端に第1電極端329と第2電極端327とを有する。第1電極端329は、先端13側の電極端であり、第2電極端327は基端側の電極端である。本実施形態では、測定ガス取込口15がガスセンサ素子10の先端13に形成されているため、基準電極膜32の第1電極端319が測定ガス取込口15側の電極端324になり、第2電極端327は、測定ガス取込口15側とは反対側の電極端になる。第2電極端327には電極リード328が接続される。
基準電極膜32は基準ガス空間42に配置されている。固体電解質体20の第2主面212側には、ヒータ5が積層されている。ヒータ5は、通電によって発熱する発熱体52と、発熱体52を埋設するセラミック基板51とを備える。基準ガス空間42は、固体電解質体20、セラミック基板51によって囲まれて形成されている。基準ガスAは、基準ガス取込口16から基準ガス空間42内に取り込まれる。基準ガス取込口16は、例えばガスセンサ素子10の長手方向Xの基端14に設けられる。ガスセンサ素子10の長手方向Xにおいて、基準ガス取込口16は、測定ガス取込口15と反対側の位置に形成されている。
ガスセンサ素子10を製造するに当たっては、固体電解質のセラミックシートに、各電極膜31、32、電極リード318,328を構成する電極材料のペーストを塗布して、固体電解質シートを形成する。また、絶縁体43、拡散抵抗層44、スペーサとなる絶縁体45、ヒータ5を形成するための各シートと、固体電解質シートを積層して積層体を形成し、積層体の積層方向に圧力を加えた状態で、積層体を焼成する。積層方向は、ガスセンサ素子の厚さ方向Zに沿う方向である。円盤形状の切削刃により、焼成前のヒータ基板に予め溝を形成しておくことにより、積層体に基準ガス空間が形成される。焼成によりガスセンサ素子10を得ることができる。
ガスセンサ素子10の測定電極膜31と基準電極膜32との間やヒータ5に通電させることにより、混在領域313が形成される。このとき、測定電極膜31と基準電極膜32との位置関係、ヒータ5による発熱分布を調整することにより、混在領域313の厚さに上述の分布構造を形成することができる。詳細は、実施形態3、実施形態4にて説明する。
測定電極膜31が、混在領域313の分布構造を有する場合に、ガスセンサ素子10の電極活性時間が短くなり、応答性が向上する理由について説明する。電極活性時間は測定電極膜31の活性反応点数に大きく依存している。活性反応点数は、貴金属と固体電解質とガスとの三相界面量のことである。活性反応点数を増加させる手法としては、例えば通電処理により混在領域313を形成する方法が知られている。しかし、電極膜の静電容量は貴金属と固体電解質と界面のコンデンサ容量に依存するため、混在領域313量に依存し静電容量も増加する。
図5に示されるように、測定ガス取込口15から導入される測定ガスGは取込方向DGに拡散される。測定電極膜31上での反応機構を考慮すると、測定ガス取込口15付近から酸素ポンピング反応が開始されるため、酸素ガス拡散と酸素ポンピングにより、測定電極膜31上では酸素濃度分布が生じる。これにより、測定ガス取込口15から取込方向DGに沿って遠ざかるに伴いポンピングによる酸素処理量は減少していく。つまり、測定電極膜31には、電極活性として有効電極面積が存在し、その領域は、取込方向DGに沿う方向において、測定ガス取込口15側の電極端314から測定電極膜31の全長Lの1/4までの領域である。つまり、有効電極面積が存在する領域は、第1領域315である。なお、図5では、測定ガス空間41内の測定電極膜31上における酸素濃度分布をドットハッチングによる濃淡により表し、ポンピングによる酸素処理量を紙面下向きの矢印の太さにて表している。
本形態の測定電極膜31は、上記のごとく混在領域の厚さに分布構造を有する。つまり、電極活性に必要となる第1領域315における混在領域313の厚さが周囲よりも大きくなっている。このように、混在領域313に分布をつけることにより活性に必要な混在領域313の量を維持しつつ、測定電極膜31全体の混在領域313の量を抑制できるため静電容量を低くすることができる。これにより、ガスセンサの電極活性時間が短くなり、応答性が向上する。これは、以下の理由によるものと考えられる。
図9に示されるように、測定電極膜31側ではO2+2e-→2O2-の反応が生じ、発生したO2-が固体電解質体20内を通って基準電極膜32側まで移動し、基準電極膜32側で2O2-→O2+2e-の反応が生じることで、センサ出力電流Isが流れるというガス反応モデルを考える。また、このガス反応モデルを等価回路に置き換えると図10に示されるような等価回路モデルとなる。なお、図10の等価回路モデルにおいて、Cdlは、電極反応のコンデンサ成分である静電容量、Rfは、電極膜内の界面抵抗、Zwは、ガス拡散抵抗、Ipは、酸素ポンピング電流、Isは、センサ出力電流、Irは、逆電流である。図10の等価回路モデルによると、ガス切り替わり時には、ガス拡散抵抗Zwが変動するため、電極反応のコンデンサ成分である静電容量Cdlへ逆電流Irが流れ、この逆電流Irによりコンデンサ成分において充放電が発生する。このコンデンサ成分における充放電にかかる時間が長くなるほど、ガス切り替わり時のガスセンサ1の応答性が悪くなる。しかし、上述したように分布構造を有する場合には、電極活性に有効な第1領域315では混在領域313の平均厚みが大きく、その周囲の第2領域316では混在領域313の平均厚みが小さいため、測定電極膜31全体の静電容量を小さくできる。したがって、測定電極膜31の全体のガス切り替わり時におけるコンデンサ成分の充放電が早くなされる。その結果、ガス切り替わり時のガスセンサ1の応答性が向上するものと推定される。
実際の測定ガス側電極膜のSEM画像により、分布構造の様子を図11(a)及び図11(b)に示す。図11(a)は、第1領域315内の測定ガス取込口15付近の混在領域状態を示し、図11(b)は、第1領域315よりも中心O1寄りにある領域の混在領域状態を示す。図11(a)、図11(b)より知られるように、測定ガス取込口15付近では混在領域313が多く、大きな厚みで形成されており、第1領域315よりも中心O1側では混在領域313がほとんど形成されていない。
図5に例示されるように、基準電極膜32も、測定電極膜31と同様の構成にすることができる。つまり、基準電極膜32が、貴金属領域311と、固体電解質領域312と、混在領域313とを有し、基準電極膜32は、混在領域313に分布構造を有していてもよい。なお、基準電極膜32が分布構造を有していなくても、測定電極膜31が上記分布構造を有していれば、ガスセンサ1の電極活性時間が短く、応答性が向上するという所望の効果が得られる。
以上のように、測定電極膜31の混在領域313の厚みに分布を設けることにより、高い電極活性と優れた応答性とを兼ね備えるガスセンサ素子10及びガスセンサ1を提供することができる。
(実施形態2)
測定ガス取込口15がガスセンサ素子10の側面に設けられた実施形態について説明する。実施形態2以降において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。また、実施形態2以降の構成等に関して、特に言及しない構成、矛盾しない構成等については、既出の実施形態と同様である。
図12〜図14に例示されるように、本形態のガスセンサ素子10は、板状のガスセンサ素子10の側面、つまり、短手方向Yの端部19に測定ガス取込口15を有する。図12は、ガスセンサ素子10の短手方向Yと厚み方向Zの両方に沿う面での断面図であり、ガスセンサ素子10の積層方向(つまり、厚み方向Z)とガス取込方向DGに沿う面での断面図でもある。測定ガス取込口15には拡散抵抗層44が形成され、拡散抵抗層44はガスセンサ素子10の短手方向Yの端部19に形成されている。本形態のように、ガスセンサ素子10の短手方向Yの端部に測定ガス取込口15が形成されている場合には、測定ガスGの取込方向DGは、短手方向Yに沿う方向となる。測定ガス取込口15は、ガスセンサ素子10の短手方向Yの両端に形成してもよいし、短手方向Yの2つの端部のうちの一方に形成してもよい。測定ガス取込口15は、例えば、長手方向Xの先端13側寄りに形成される。
測定電極膜31は、実施形態1と同様に、取込方向DGに沿う方向に分布構造を有する。具体的には、D1>D2の関係を満足する第1領域315と第2領域316とを有する。本実施形態のようにガスセンサ素子10の短手方向Yの端部19(つまり、ガスセンサ素子10の側面)に測定ガス取込口15が形成されている場合には、測定電極膜31の全長Lは、ガスセンサ素子10の短手方向Yにおける測定電極膜31の長さとなる。
測定ガス取込口15が側面に形成されているため、第1領域315及び第2領域316は、短手方向Yに沿うように形成されている。本形態では、ガスセンサ素子10の短手方向Yの端部19に設けられた測定ガス取込口15から測定ガスGが取り込まれるが、実施形態1と同様に取込方向DGに沿う方向に混在領域313の分布構造を有する。測定ガス取込口15を短手方向の両端に設ける場合には、各測定ガス取込口15にそれぞれ分布構造を形成することができ、測定電極膜31内に分布構造を例えば2つ形成することができる。同様の観点から、複数の測定ガス取込口15を有するガスセンサ素子10においては、各取込方向DGに沿う複数の分布構造を形成することができる。その他は、実施形態1と同様の構成にすることができ、本形態のガスセンサ素子10、ガスセンサ1は、実施形態1と同様の効果を発揮できる。
(変形例1)
本例は、測定ガス取込口15が側面に形成されたガスセンサ素子の変形例である。図15は、ガスセンサ素子10の短手方向Yと厚み方向Zの両方に沿う面での断面図であり、ガスセンサ素子10の積層方向(つまり、厚み方向Z)とガス取込方向DGに沿う面での断面図でもある。
図15に例示されるように、本例のガスセンサ素子10は、固体電解質体20と、絶縁体45と、拡散抵抗層44に囲まれた測定ガス空間を有する。拡散抵抗層44は、ガスセンサ素子10の厚さ方向Zに、固体電解質体20の一部と対向するように積層形成されている。ガス取込口15には、多孔質保護層18が形成されている。この多孔質保護層18により、測定ガスG中の被毒成分がトラップされる。
本例のガスセンサ素子10の測定ガスGの取込方向DGは、実施形態2と同様に、ガスセンサ素子10の短手方向Yとなる。したがって、ガスセンサ素子10の短手方向Yに沿うように測定電極膜31に上述の分布構造を形成することにより、実施形態1、実施形態2と同様の効果が得られる。その他は、実施形態1と同様の構成にすることができる。
(比較形態)
次に、測定電極膜に混在領域の分布構造を有さないガスセンサ素子90について説明する。図16に例示されるように、本形態のガスセンサ素子90は、測定電極膜91に混在領域313有するが、測定ガスGの取込方向DGに沿う方向に混在領域313の厚みが小さくなっておらず、上述の第1領域315における混在領域313の平均厚さと、第2領域316における混在領域313との平均厚さとに差がない。具体例としては、測定電極膜91の全体にわたって均等な厚みで混在領域313が形成された場合が挙げられる。
本形態では、取込方向DGにおいて測定電極膜91における混在領域313が例えば均一な厚みで形成されており、例えば第2領域316のように酸素ポンピングによる酸素処理量の低い第1領域315以外の領域にも実施形態の比べて大きな厚みで混在領域313が存在する。したがって、測定電極膜91の静電容量が大きくなり、ガス切り替わり時の充放電時間が長くなり、ガスセンサの応答性が悪くなる。
(実施形態3)
次に、測定ガス取込口15側において、基準電極膜32の電極端324と測定電極膜31の電極端314との位置が異なるガスセンサ素子10について説明する。図17、図18に例示されるように、本形態のガスセンサ素子10では、基準電極膜32の測定ガス取込口15側の電極端324が、測定電極膜31の測定ガス取込口15側の電極端314よりも測定ガス取込口15寄りに配置されている。つまり、測定電極膜31の測定ガス取込口15側の電極端314よりも、基準電極膜32の測定ガス取込口15側の電極端324が測定ガス取込口15側へ延設されている。
図17に例示されるように、測定ガス取込口15がガスセンサ素子10の先端13側に設けられている場合には、基準電極膜32の測定ガス取込口15側の電極端324が、測定電極膜31の測定ガス取込口15側の電極端314よりもガスセンサ素子10の先端13寄りに延設されている。図18に例示されるように、測定ガス取込口15がガスセンサ素子10の側面(つまり、短手方向Yの端部19)に設けられている場合には、基準電極膜32の測定ガス取込口15側の電極端324が、測定電極膜31の測定ガス取込口15側の電極端314よりもガスセンサ素子10の側面19寄りに延設されている。いずれの場合においても、測定電極膜31の電極端314と基準電極膜32の電極端324との間にずれ幅ΔWを有している。
本形態の構成では、測定電極膜31と基準電極膜32との間に通電処理を行うことにより、電流分布が測定電極膜31の測定ガス取込口15側の電極端314に集中する。この電流集中により、測定電極膜31の測定ガス取込口15側の電極端314における還元反応量が周囲よりも増加する。その結果、測定電極膜31の測定ガス取込口15側の電極端314ではその他の領域よりも混在領域313が大きな厚みで形成される。したがって、本形態の構成によれば、通電処理により、上述の混在領域313の分布構造を形成することができる。
(実施形態4)
次に、図19、図20を参照しながら、測定電極膜31における発熱分布の最高温度位置が測定電極膜31の中心O1よりも測定ガス取込口15寄りになるように構成されたガスセンサ素子10について説明する。図19、図20は、ガスセンサ素子のヒータ5の発熱体形成面に、拡散抵抗層44、測定電極膜31を厚み方向Zに投影した図を示している。
ガスセンサ素子10は、ガスセンサ素子10を加熱するヒータ5を備える。ヒータ5は、発熱体52と、発熱体52に通電させるリード部53と、発熱体52及びリード部53とを埋設するセラミック基板51とを有する。発熱体52は、セラミック基板51に印刷形成された電極パターンにより形成される。発熱分布の最高温度位置は、発熱体52の形状により調整することができる。発熱体52は、一般に、ガスセンサ素子10の長手方向Xに振幅を有する波形状で形成される。
図19に例示されるように、従来の発熱体52は、長手方向Xにおいて測定電極膜31の形成範囲を超える大きな振幅を有する波形状の繰り返しパターンにて形成されていた。測定ガス取込口15がガスセンサ素子10の先端13にある場合において、発熱分布の最高温度位置を測定ガス取込口15の測定ガス取込口15寄りにするためには、例えば、測定電極膜31の先端13側の電極端314(つまり第1電極端319)とは反対側の電極端(つまり第2電極端317)よりも、波形状の発熱体52の基端側の振幅端529を先端13寄りにしたり、波形状の繰り返しパターンからなる発熱体52における取込方向DGの中心位置O2を、測定電極膜31の取込方向DGにおける中心位置O1よりも先端13寄りに配置させたりすればよい。なお、中心位置O2は、繰り返しパターンの取込方向DGにおける中心位置である。
測定ガス取込口15がガスセンサ素子10の側面にある場合においては、短手方向Yにおいて、測定電極膜31の形成範囲を超える大きな波形状の繰り返しパターンにより、従来の発熱体52が形成されていた。測定ガス取込口15がガスセンサ素子10の側面にある場合において、発熱分布の最高温度位置を測定ガス取込口15の測定ガス取込口15寄りにするためには、図20に例示されるように、例えば、波形状の繰り返しパターンの間隔d1、d2を測定ガス取込口15側において狭くすればよい。具体的には、長手方向Xに振幅を有する波形状の繰り返しパターンの間隔を不均一にし、短手方向Yの中心位置における間隔d1よりも、測定ガス取込口15側における間隔d2を小さくする。また、図20に例示されるように、例えば、短手方向Yに振幅を有する波形状の繰り返しパターンにより発熱体52を形成し、測定電極膜31の測定ガス取込口15側の電極端314(具体的にはその投影線314a)を挟む振幅を有する、波形状の繰り返しパターンを形成すればよい。投影線314aは、ガスセンサ素子10の厚さ方向Zにおいて、測定電極膜31を発熱体52の形成面に投影したときに形成される仮想の線である。
このように、発熱体52の形成パターンを変更することにより、測定電極膜31における発熱分布の最高温度位置を、測定ガス取込口15の中心O1よりも測定ガス取込口15寄りにすることができる。これにより、ヒータ5を通電発熱させたときに、混在領域313の分布構造が形成される。
通電発熱による混在領域313の形成は、次の(1)〜(3)のステップにて起こる。
(1)ヒータを通電発熱による固体電解質の還元。
(2)還元した固体電解質と貴金属との相互拡散による固溶状態の形成。
(3)還元した固体電解質が酸化されることによる混在領域313の形成。
したがって、(1)のステップにおいて充分な還元量が存在する状態であれば、(2)のステップにおける固溶量によって混在領域313の量が決まる。混在領域313の量が増えることは厚みが大きくなることを意味する。
本形態のように、測定電極膜31における発熱分布の最高温度位置を測定ガス取込口15の中心O1よりも測定ガス取込口15寄りにすることにより、測定電極膜31の高温度域が測定ガス取込口15寄りになる。高温度域では還元電位が低減するため、固体電解質の還元量が増加し、相互拡散速度も上昇し固溶量が増加する。したがって、高温度域となる測定電極膜31の測定ガス取込口15側では、還元量、固溶量の増加の効果により混在領域313厚さが厚く形成される。
測定電極膜31の発熱分布、その最高温度位置は、サーモグラフィにより測定される。サーモグラフィとしては、NEC社製のTH9100PMVが用いられる。具体的には、ガスセンサ素子10のヒータ面の温度分布をライン分析によって測定する。ヒータ面は、ガスセンサ素子10に内蔵されたヒータ5にもっとも近く、かつ積層方向(つまり、厚み方向Z)と平行なガスセンサ素子の外面500のことである。ライン分析による分析位置は、測定ガス取込口を含む取込方向に沿って行い、ヒータ面に測定電極膜31が投影される範囲にて行う。なお、ヒータ面の温度分布は、測定電極膜31の発熱分布と一致するため、ヒータ面の温度分布の最高温度位置が、測定電極膜31における発熱分布の最高温度位置となる。このようにして、発熱分布の最高温度位置を求めることができる。
また、図19に例示される構成により、測定電極膜31における発熱分布の最高温度位置を、ガスセンサ素子10の長手方向Xの先端13に設けられた測定ガス取込口15に近づけることにより、さらに以下の効果が得られる。この場合には、例えば側面に形成する場合に比べて排ガスなどの測定ガスGの流れに対する指向性の低減が可能になる。そして、ガスセンサ素子10では、先端13から取り込まれる測定ガスGを有効的に見知するために、センサセルを含むガス測定部12をガスセンサ素子10の先端13側に配置し、素子の先端13側を集中し発熱させる構造がよい。このような構造では、ガスセンサ素子10の長手方向Xの長さを短くすることができる。したがって、ガスセンサ1を短くすることができ、設置スペースを小さくできる。これにより、排ガス管が複雑化する傾向にある将来のガスセンサ1の搭載環境にも対応可能になる。また、一般的には、ガスセンサ素子10を短くすると、ガスセンサ素子10外の周囲の環境温度の影響をガスセンサ素子10が受けやすくなり、熱ひけ抑制が困難になる。しかし、測定電極膜31における発熱分布の最高温度位置を、ガスセンサ素子10の長手方向Xの先端13に近づけることにより、測定ガス取込口15付近を優先的、集中的に発熱させることができるため、測定ガス取込口15付近の温度が環境温度の影響を受け難くなる。つまり、測定ガス取込口15付近の温度が環境温度の変化による熱ひけの影響を受けづらくなり、安定して活性状態を保つことができる。
(実験例1)
本例では、測定電極膜31の第1領域315及び測定電極膜31全体における混在領域313の平均厚みと、電極活性時間及び応答性との関係を比較評価する。まず、画像解析による混在領域313の平均厚みの測定方法について説明する。
走査型電子顕微鏡により、例えば第1領域315、第2領域316などの測定対象領域における測定電極膜31断面の反射電子像(つまり、BSE像)を得る。BSE像の実際の測定領域は、幅2.5μm、厚さ方向Zにおける長さ4μmの領域である。走査型電子顕微鏡倍率の倍率は例えば30000倍である。
図21にBSE像を例示する。本例では、走査型電子顕微鏡として、HITACHI社製のSU8220を用いた。次に、輝度に基づいて、BSE像を貴金属領域311、混在領域313と分けた。具体的には、輝度に基づいた2値化により分離を行うが、図22に例示されるように、貴金属領域311と混在領域313とは輝度により明確に区別される。分離後の貴金属領域311のBSE像を図23に示し、混在領域313のBSE像を図24に示す。
貴金属領域311のBSE像に基づいて、貴金属領域311の周長L1を算出する。周長L1は、単位断面積あたりの貴金属領域311の周長(単位:μm/μm2)である。また、混在領域313のBSE像に基づいて、混在領域313の面積S1を算出する。面積S1は、単位断面積あたりの混在領域313の面積(単位:μm2/μm2)である。周長L1、面積S1は、分離後の各BSE像の画像解析により測定される。画像解析には、三谷商事社製の解析ソフトWinROOFを用いた。周長L1と面積S1から下記式Iに基づいて、測定領域内の混在領域313の平均厚さDSが算出される。測定対象領域内の合計5つの測定領域について上述の平均厚さDSをそれぞれ算出し、各測定領域の平均厚さDSの算術平均値を測定対象領域の混在領域313の平均厚さとする。
S=S1/L1 ・・・式I
測定電極膜31の測定ガス取込口15側の電極端314から、測定電極膜の全長Lの1/4までの第1領域315における混在領域313の平均厚さD1が異なるガスセンサ素子10を備えるガスセンサ1の複数準備し、各ガスセンサ1によって測定ガスG中の酸素濃度を測定する際の活性時間を求めた。具体的には、ガスセンサ素子10のヒータ5に電圧を印加して発熱させ、制御温度時のセンサ出力値を基準として、基準の50%の出力値が得られるまでにかかる時間を測定した。なお、平均厚さD1は、上述の測定対象領域が第1領域315の場合の混在領域313の平均厚さである。
活性時間比は、第1領域315の混在領域313の平均厚みが0.01μmとなるガスセンサの活性時間に対する、各ガスセンサ1の活性時間の比率である。第1領域315の混在領域313の平均厚さD1と活性時間比との関係を図25に示す。
また、測定電極膜31内の混在領域313の平均厚さD3が異なるガスセンサ素子10を備えるガスセンサ1を複数準備し、各ガスセンサ1の応答性を評価した。平均厚さD3は、測定電極膜31全体の混在領域313の平均厚さである。つまり、平均厚さD3は、上述の測定対象領域が測定電極膜31全体の場合の混在領域313の平均厚さである。平均厚さD3は、測定電極膜31の取込方向DGの断面から、上述の5つの測定領域を決定して測定される。測定領域の決定にあたっては、測定ガス取込口15側の端部だけでなく、取込方向DGにおける測定電極膜31の中心、測定ガス取込口15側の端部から測定電極膜31中心との間などから、偏りなく測定領域を決定する。
ガスセンサ1の応答性は、各ガスセンサ1によって測定ガスG中の酸素濃度を測定する際のインバランス応答性を測定することにより評価した。インバランス応答性は、ガスセンサ1へ供給される測定ガスG中の酸素濃度の変化による理論上の空燃比(A/F)の振幅A1と、ガスセンサ1によって実際に出力される空燃比の振幅A2との比(A2/A1)で表され、エンジンの気筒間に生じる空燃比の差であるインバランスを求めるための応答の速さを表す。測定電極膜31内の混在領域313の平均厚さが0.01μmとなるガスセンサのインバランス応答性に対する、各ガスセンサ1の活性時間の比率からインバランス比を算出した。測定電極膜31内の混在領域313の平均厚さD3とインバランス比との関係を図26に示す。
図25より知られるように、第1領域315の混在領域313の平均厚さD1は、活性時間に影響し、平均厚さD1を大きくすることにより、活性時間比が低下することわかる。図25に示されるように、平均厚さD1を0.1μm以上にすることにより、活性時間の大幅な短縮化が可能になる。
図26より知られるように、混在領域313の平均厚さD3は、インバランス応答性に影響し、平均厚さD3を小さくすることにより、応答性が向上することがわかる。図26に示されるように、平均厚さD3を0.08μm以下にすることにより、応答性の大幅な向上が可能になる。
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。例えば、実施形態のガスセンサ素子10では、固体電解質体20と、測定電極膜31と、基準電極膜32とがセンサセル25を形成している(図2、図12参照)。このセンサセル25の酸素ポンピング反応により、測定ガスG中の特定ガスを検出することができる。ガスセンサ素子10は、さらに図示しないポンプセルを有することができる。
ポンプセルは、固体電解質体と、固体電解質体に形成される一対のポンプ電極とにより形成される。ポンプ電極は、センサセル25と同じ固体電解質体に形成することもできるが、センサセル25を構成する固体電解質体20と別体に設けられた、図示しない固体電解質体に形成してもよい。この場合には、ガスセンサ素子は、センサセルを形成する第1固体電解質体20と、ポンプセルを形成する、図示しない第2固体電解質体とを有する。ポンプセルを有するガスセンサ素子においても、測定電極膜31に混在領域313の分布構造を形成することにより、電極活性時間が短く、応答性が向上するという効果が得られる。ポンプ電極は、必ずしも混在領域の分布構造を有していなくてもよいが、ポンプ電極に分布構造を形成することも可能である。
1 ガスセンサ
10 ガスセンサ素子
20 固体電解質体
15 測定ガス取込口
31 測定電極膜
311 貴金属領域
312 固体電解質領域
313 混在領域
315 第1領域

Claims (8)

  1. 固体電解質体(20)と、
    上記固体電解質体の主面(21)に形成され、測定ガス(G)に曝される測定電極膜(31)と、
    上記測定ガスを導入する測定ガス取込口(15)と、を有するガスセンサ素子(10)であって、
    上記測定電極膜は、貴金属からなる貴金属領域(311)と、固体電解質からなる固体電解質領域(312)と、上記貴金属と上記固体電解質とが入り混じった混在領域(313)とを有し、
    上記測定電極膜は、上記測定ガス取込口側の電極端(314)から、上記測定ガスの取込方向(DG)に沿う方向での上記測定電極膜の全長Lの1/4までの第1領域(315)内に存在する上記混在領域の平均厚さD1が、上記取込方向に沿う方向において上記第1領域よりも上記測定電極膜の中心(O1)寄りの領域内に存在する上記混在領域の平均厚さよりも大きくなる分布構造を有する、ガスセンサ素子。
  2. 上記第1領域内の上記混在領域の平均厚さD1と、上記測定電極膜の全体に存在する上記混在領域の平均厚さD3とが、D1>D3の関係を満足する、請求項1に記載のガスセンサ素子。
  3. 上記第1領域内の上記混在領域の平均厚さD1が0.1μm以上である、請求項1又は2に記載のガスセンサ素子。
  4. 上記測定電極膜の全体に存在する上記混在領域の平均厚さD3が0.08μm以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のガスセンサ素子。
  5. 上記主面が第1主面(211)であり、上記固体電解質体は、上記第1主面とは反対側に位置する第2主面(212)を有し、該第2主面には基準ガス(A)に晒される基準電極膜(32)が形成されており、上記基準電極膜の上記測定ガス取込口側の電極端(324)が、上記測定電極膜の上記測定ガス取込口側の上記電極端よりも上記測定ガス取込口寄りに配置されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のガスセンサ素子。
  6. さらに、上記ガスセンサ素子は、該ガスセンサ素子を加熱するヒータ(5)を備え、該ヒータは、上記測定電極膜における発熱分布の最高温度位置が上記測定電極膜の上記取込方向に沿う方向おける上記中心よりも上記測定ガス取込口寄りになるように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載のガスセンサ素子。
  7. 上記ガスセンサ素子は、上記測定ガス取込口から上記測定ガスが導入される測定ガス空間(41)と、
    上記基準ガスが導入される基準ガス取込口(16)と、
    該基準ガス取込口(16)から上記基準ガスが導入される基準ガス空間(42)と、を有し、
    上記固体電解質体は、上記測定ガス空間と上記基準ガス空間との間に配置され、上記固体電解質体の上記第1主面が上記測定ガス空間に面し、上記第2主面が上記基準ガス空間に面し、
    上記ガスセンサ素子は長手方向に長い形状を有し、上記測定ガス取込口は、上記ガスセンサ素子の上記長手方向の先端に形成されており、上記基準ガス取込口は、上記長手方向における上記先端とは反対側に形成されている、請求項5又は6に記載のガスセンサ素子。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の上記ガスセンサ素子を備える、ガスセンサ(1)。
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