JP2021126083A - タンパク質凝固剤、タンパク質含有飲食品、タンパク質含有飲食品の物性改善剤、及びタンパク質含有飲食品の物性を改善する方法 - Google Patents

タンパク質凝固剤、タンパク質含有飲食品、タンパク質含有飲食品の物性改善剤、及びタンパク質含有飲食品の物性を改善する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、タンパク質含有飲食品の物性を改善できるタンパク質凝固剤を提供することである。【解決手段】本発明は、グルコン酸を構成糖として含む重合度2以上の糖カルボン酸、前記糖カルボン酸と2価のミネラルとの塩、及び、前記糖カルボン酸のラクトンからなる群から選択される少なくとも1つ以上の成分を含む、タンパク質凝固剤を提供する。前記糖カルボン酸は、マルトビオン酸及びセロビオン酸からなる群から選択される少なくとも1つ以上を含んでいてもよい。【選択図】図1

Description

本発明は、タンパク質凝固剤、タンパク質含有飲食品、タンパク質含有飲食品の物性改善剤、及びタンパク質含有飲食品の物性を改善する方法に関する。
タンパク質含有飲食品のうち、豆腐等は、凝固剤によって原料中のタンパク質を凝固(ゲル化等)させることで得られる。凝固剤としては、にがり(塩化マグネシウムを主成分として含むもの)、ミネラル塩(塩化カルシウム、硫酸カルシウム等)、酸(グルコノデルタラクトン等)が知られる。
他方で、凝固剤は、得られる飲食品の物性や味へ大きな影響を及ぼすことが知られる。
例えば、風味等の良好な飲食品を得るための凝固剤に関する技術として、グルコースオキシダーゼ及び金属含有酵母(鉄含有酵母等)を用いた豆腐類の製造方法(特許文献1)や、有機酸、油脂、乳化剤、及び水を含み、乳化状である、豆腐用凝固剤(特許文献2)が提案されている。
特第6577721号公報 特開2015−50970公報
しかし、タンパク質含有飲食品の物性をより向上させることができるタンパク質凝固剤に対するさらなるニーズがある。
本発明は、以上の実情に鑑みてなされたものであり、タンパク質含有飲食品の物性を改善できるタンパク質凝固剤の提供を目的とする。
本発明者らは、所定の糖カルボン酸をタンパク質凝固剤として用いることで、上記課題を解決できる点を見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下を提供する。
(1) グルコン酸を構成糖として含む重合度2以上の糖カルボン酸、前記糖カルボン酸と2価のミネラルとの塩、及び、前記糖カルボン酸のラクトンからなる群から選択される少なくとも1つ以上の成分を含む、タンパク質凝固剤。
(2) 前記糖カルボン酸が、マルトビオン酸及びセロビオン酸からなる群から選択される少なくとも1つ以上を含む、(1)に記載のタンパク質凝固剤。
(3) 前記糖カルボン酸が、マルトオリゴ糖酸化物、セロオリゴ糖酸化物、水飴酸化物、粉飴酸化物又はデキストリン酸化物の形態である、(1)又は(2)に記載のタンパク質凝固剤。
(4) 前記2価のミネラルが、カルシウム又はマグネシウムである、(1)から(3)のいずれかに記載のタンパク質凝固剤。
(5) (1)から(4)のいずれかに記載のタンパク質凝固剤を含む、タンパク質含有飲食品。
(6) タンパク質の質量(B)に対する、前記タンパク質凝固剤の質量(A)の質量比(A/B)が0.01以上1.5以下である、(5)に記載のタンパク質含有飲食品。
(7) (1)から(4)のいずれかに記載のタンパク質凝固剤からなる、タンパク質含有飲食品の物性改善剤。
(8) (1)から(4)のいずれかに記載のタンパク質凝固剤をタンパク質含有飲食品に配合する工程を含む、タンパク質含有飲食品の物性を改善する方法。
本発明によれば、タンパク質含有飲食品の物性を改善できるタンパク質凝固剤を提供することができる。
クエン酸、乳酸、グルコン酸、及びマルトオリゴ糖酸化物のそれぞれの添加量と、ゲル化処理された豆乳の硬さ(荷重平均)との関係を示した図である。 塩化カルシウム、乳酸カルシウム、及びマルトオリゴ糖酸化カルシウムのそれぞれの添加量と、ゲル化処理された豆乳の硬さ(荷重平均)との関係を示した図である。 乳酸カルシウム、又はマルトオリゴ糖酸化カルシウムを用いた場合の豆乳100gに対する加水量と、ゲル化処理された豆乳の硬さ(荷重平均)との関係を示した図である。 豆乳ゲルの離水量を示した図である。
以下、本発明の具体的な実施形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の要旨を限定するものではない。
<タンパク質凝固剤>
本発明のタンパク質凝固剤(以下、「本発明の凝固剤」ともいう。)は、グルコン酸を構成糖として含む重合度2以上の糖カルボン酸、該糖カルボン酸と2価のミネラルとの塩、及び、該糖カルボン酸のラクトンからなる群から選択される少なくとも1つ以上の成分を含む。なお、以下、「グルコン酸を構成糖として含む重合度2以上の糖カルボン酸」を「本発明の糖カルボン酸」ともいう。
タンパク質の硬さは、通常、凝固剤の添加量の増加にともなって増加する。しかし、硬さがある程度まで増加すると、タンパク質と水との間で分離が起こり、タンパク質の凝固物(ゲル等)が壊れ急激に硬さが低下し、ざらざらとした食感に変化してしまう。
他方で、本発明の糖カルボン酸は、クエン酸等の有機酸と比較して酸度が低く、穏やかな酸であるため、タンパク質と急激な反応を起こし難く、緩やかにタンパク質の凝固が進行し、ゲル強度等を徐々に高めることができる。
そのため、本発明の糖カルボン酸によれば、硬さや強度が良好な凝固物が得られ、さらには、食感をも向上させ得る。
また、本発明の糖カルボン酸は、タンパク質と急激な反応を起こし難く、緩やかにタンパク質の凝固が進行するうえ、呈味性が良好であることから、従来知られる凝固剤よりも多く使用しても、得られる凝固物にもたらされる悪影響(呈味性の低下、ゲル強度の低下等)が抑えられ得る。
有機酸(クエン酸や乳酸等)等の従来知られる凝固剤は、凝固物(ゲル等)が形成された状態を保つための添加量(臨界点)の幅が狭い。しかし、本発明の糖カルボン酸は、該幅が広いため、添加量のブレによる不良商品の発生を抑制できる点で、凝固剤としての大きなメリットを有し得る。このようなメリットは、工業プロセスにおいて特に意義がある。
本発明の糖カルボン酸が、2価のミネラルとの塩の形態である場合、本発明の糖カルボン酸が有する官能基(1つのカルボキシ基及び複数の水酸基)が、該ミネラルと相互作用する。その結果、本発明の糖カルボン酸がミネラル成分とタンパク質との反応を制御し、均一なネットワークを形成するため、凝固物(ゲル等)の強度が向上したり、離水が抑制されたりする等の効果を奏し得る。
他方、糖カルボン酸が、2価のミネラルとの塩ではなく、1価のミネラルとの塩(マルトビオン酸ナトリウム等)等の形態である場合、ミネラル成分とタンパク質との相互作用が生じにくく、タンパク質がゲル化しない。そのため、凝固物(ゲル等)の強度が向上したり、離水が抑制されたりする等の効果が奏されにくい。
本発明の糖カルボン酸が糖カルボン酸のラクトンの形態(マルトビオノラクトン等)である場合、水に溶かすと速やかに糖カルボン酸(マルトビオン酸等)となる。
本発明の糖カルボン酸は、従来知られる凝固剤(にがり、ミネラル塩、有機酸等)と比べて、苦味、えぐみ、酸味等が弱いことから、口どけが良好ななめらかな食感を有し、呈味性も良好であるという利点も有する。
以下、本発明の凝固剤の詳細について説明する。
(糖カルボン酸)
本発明の凝固剤は、本発明の糖カルボン酸(グルコン酸を構成糖として含む重合度2以上の糖カルボン酸)、該糖カルボン酸と2価のミネラルとの塩、及び、該糖カルボン酸のラクトンからなる群から選択される少なくとも1つ以上の成分を含む。これらは、単独で使用してよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の糖カルボン酸としては、マルトビオン酸、イソマルトビオン酸、マルトトリオン酸、イソマルトトリオン酸、マルトテトラオン酸、マルトヘキサオン酸、セロビオン酸等が挙げられる。
これらのうち、タンパク質含有飲食品の物性改善効果が高い点で、マルトビオン酸、セロビオン酸が好ましく、マルトビオン酸がより好ましい。
本発明の糖カルボン酸の形態は、特に限定されない。例えば、遊離の酸であってもよく、本発明の糖カルボン酸と2価のミネラルとの塩や、本発明の糖カルボン酸のラクトンであってもよい。
本発明の糖カルボン酸がミネラル塩の形態である場合、ミネラルとしては、飲食品に配合され得るものであれば特に限定されないが、タンパク質含有飲食品の硬さを高めやすいという点から、カルシウム、又はマグネシウム等が好ましい。換言すれば、本発明の糖カルボン酸と2価のミネラルとの塩は、カルシウム塩、マグネシウム塩等であることが好ましい。
本発明の糖カルボン酸の形態は、マルトオリゴ糖酸化物、セロオリゴ糖酸化物、水飴酸化物、粉飴酸化物又はデキストリン酸化物の形態であってもよい。
本発明の糖カルボン酸の形態は、液体(シロップ等)であっても粉末であってもよい。
(糖カルボン酸の製造方法)
本発明の糖カルボン酸は、常法に従って製造することができる。糖カルボン酸の製造方法としては、例えば、(1)澱粉分解物又はセルロース分解物を化学的な酸化反応により酸化する方法、(2)澱粉分解物又はセルロース分解物に対し、オリゴ糖酸化能を有する微生物又は酸化酵素を作用させる反応による方法等が挙げられる。
上記のうち、(2)の方法としては、例えば、Acremonium chrysogenum等の、オリゴ糖酸化能を有する微生物から酸化酵素を抽出し、該酵素を作用させる方法等が挙げられる。
本発明の糖カルボン酸と2価のミネラルとの塩は、特に限定されないが、マルトビオン酸にミネラル(塩類)を添加することで製造することができる。
例えば、マルトビオン酸カルシウムを製造する場合、マルトビオン酸溶液に炭酸カルシウム等のカルシウム源を2:1のモル比となるように添加し、溶解させることで、マルトビオン酸カルシウムを調製することができる。この際に使用されるカルシウム源は、可食性のカルシウムであれば特に限定されず、例えば、天然素材(卵殻粉末、サンゴ粉末、骨粉末、貝殻粉末等)、化学合成品(炭酸カルシウム、塩化カルシウム等)のいずれであってもよい。
本発明の糖カルボン酸のラクトンは、特に限定されないが、公知の脱水操作により製造することができる。
例えば、マルトビオン酸を脱水操作することで、マルトビオノラクトンを調製することができる。
(その他の成分)
本発明の凝固剤は、本発明の効果を阻害しない範囲で、任意の成分を配合できる。このような成分としては、例えば、水、香料、増粘剤、甘味料(砂糖、異性化糖、ぶどう糖、果糖、果糖ぶどう糖液糖、ぶどう糖果糖液糖、はちみつ、水飴、粉飴、マルトデキストリン、ソルビトール、マルチトール、還元水飴、マルトース、トレハロース、黒糖等)、食物繊維、タンパク質(乳、豆、ビーフエキス、チキンエキス、ポークエキス、魚肉エキス、ゼラチン等)、酸味料(クエン酸、酢酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸等の有機酸)、ミネラル類(カルシウム、マグネシウム、鉄、カリウム、亜鉛、銅等)、アミノ酸類(アルギニン、バリン、ロイシン、イソロイシン等)、香辛料(ニンニク、ショウガ、ごま、唐辛子、わさび、山椒、ミョウガ等)、乳化剤、酵素、機能性成分、保存料、安定剤、酸化防止剤、ビタミン類等が挙げられる。これらの成分の添加量は、得ようとする効果に応じて適宜調整できる。
本発明の凝固剤は、果実、野菜、種子等、従来公知の固形物やその粉砕物(粉末等)を含んでいてもよく、含んでいなくともよい。
本発明の凝固剤は、従来知られる凝固剤を含んでいてもよく、含んでいなくともよい。従来知られる凝固剤としては、にがり(塩化マグネシウムを主成分として含むもの)、カルシウム塩(塩化カルシウム、硫酸カルシウム等)、酸(グルコノデルタラクトン等)が挙げられる。
本発明の凝固剤は、糖カルボン酸と、2価のミネラル以外のミネラルとの塩(マルトビオン酸ナトリウム等)を含んでいてもよく、含んでいなくともよい。本発明の効果が奏されやすいという観点から、本発明の凝固剤は、糖カルボン酸と、2価のミネラル以外のミネラルとの塩が含まれる場合、その量は極少量(例えば、本発明の凝固剤に対して0.001質量%以下)であることが好ましい。
本発明の凝固剤は、従来知られる豆腐等の製造方法で用いられる成分を含んでいてもよく、含んでいなくともよい。このような成分として、酵母、乳化剤等が挙げられる。これらの成分が本発明の凝固剤に含まれる場合、その量は極少量(例えば、本発明の凝固剤に対して0.001質量%以下)であることが好ましい。
本発明の凝固剤は、好ましくは、上記のようなその他の成分を含まず、グルコン酸を構成糖として含む重合度2以上の糖カルボン酸、該糖カルボン酸と2価のミネラルとの塩、及び、該糖カルボン酸のラクトンからなる群から選択される少なくとも1つ以上の成分からなる。
<タンパク質含有飲食品>
本発明のタンパク質含有飲食品は、本発明の凝固剤を含む。本発明の凝固剤の作用により、タンパク質含有飲食品中のタンパク質が凝固することで、本発明のタンパク質含有飲食品が得られる。
本発明において「タンパク質が凝固する」とは、本発明の凝固剤によるタンパク質の変性作用によってもたらされる諸変化を意味し、ゲル化、固化、半固化(ゼリー状化等)、ペースト状化等が挙げられる。
タンパク質含有飲食品に含まれるタンパク質の由来等は特に限定されず、任意の植物由来タンパク質、任意の動物由来タンパク質、及びこれらの組み合わせであってもよい。
タンパク質含有飲食品に含まれるタンパク質としては、大豆タンパク質、エンドウ豆タンパク質、乳タンパク質、乳清タンパク質、米タンパク質、小麦タンパク質、大麦タンパク質、畜肉タンパク質、魚肉タンパク質等が挙げられる。これらのタンパク質は、1種単独で含まれていてもよく、2種以上が含まれていてもよい。
タンパク質含有飲食品としては、特に限定されないが、菓子類やデザート類(ゼリー、プリン、ムース、ヨーグルト、アイス、シャーベット等)、クリーム類(ホイップ、カスタード等)、ソース類、大豆やおからの加工品(豆腐、がんもどき、油揚げ、豆腐ハンバーグ、大豆肉等)、畜肉加工品(ハンバーグ、ソーセージ、ハム等)、乳加工飲食品(チーズ、ホワイトソース等)、水産加工品(煮魚、塩辛、魚肉ソーセージ、かまぼこ、缶詰製品等)、卵加工品等(卵焼き、だし巻卵、煮卵、厚焼き卵等、オムレツ、スクランブルエッグ等)が挙げられる。
タンパク質含有飲食品に含まれるタンパク質の量は特に限定されない。例えば、タンパク質の含有量は、タンパク質含有飲食品に対して、好ましくは1質量%以上99質量%以下、より好ましくは2質量%以上50質量%以下であってもよい。
タンパク質含有飲食品に配合される本発明の凝固剤の量は特に限定されず、タンパク質含有飲食品の種類や、実現しようとする物性等に応じて適宜選択される。
例えば、タンパク質の質量(B)に対する、本発明の凝固剤の質量(A)の質量比(A/B)が0.01以上1.5以下となるように本発明の凝固剤をタンパク質含有飲食品に配合してもよい。(A/B)が0.01以上であると、タンパク質含有飲食品に好ましい物性(硬さ等)を付与しやすい。質量比(A/B)が1.5以下であると、タンパク質含有飲食品に付与される硬さ等の物性が適度となりやすい。
タンパク質の質量(B)に対する、本発明の凝固剤の質量(A)の質量比(A/B)の下限は、0.05以上が好ましく、0.1以上がより好ましい。
タンパク質の質量(B)に対する、本発明の凝固剤の質量(A)の質量比(A/B)の上限は、1以下が好ましく、0.8以下がより好ましい。
本発明のタンパク質含有飲食品を製造するに際して、タンパク質含有飲食品に本発明の凝固剤を配合するタイミングは特に限定されず、タンパク質含有飲食品の種等に応じて適宜選択される。
例えば、本発明の糖カルボン酸を、タンパク質含有飲食品の原料中に予め混合してもよく、タンパク質含有飲食品の製造工程や加工工程における任意のタイミングで配合してもよい。
本発明のタンパク質含有飲食品は、必要に応じて殺菌処理や容器詰めしてもよい。殺菌処理や容器詰めの方法や順序は特に限定されない。
本発明のタンパク質含有飲食品を容器詰めする場合、容器としては、ポリエチレンテレフタラート(PET)等の樹脂製品(レトルトパウチ容器、プラスチックボトル等)、スチールやアルミ等の金属製品(缶等)、紙パック等が挙げられる。
本発明のタンパク質含有飲食品中に含まれる、本発明の糖カルボン酸の含有量は、HPAED−PAD法(パルスドアンペロメトリー検出器、CarboPac PA1カラム)により特定される。
HPAED−PAD法の測定条件は以下のとおりである。
溶出:35℃、1.0ml/min
水酸化ナトリウム濃度:100mM
酢酸ナトリウム濃度:0分−0mM、5分−0mM、55分−40mM
<タンパク質含有飲食品の物性改善剤>
本発明のタンパク質含有飲食品の物性改善剤(以下、「本発明の物性改善剤」ともいう。)は、本発明の凝固剤からなる。本発明の凝固剤は、上記のとおり、タンパク質含有飲食品中のタンパク質を凝固させ、好ましい硬さ等を付与できるため、タンパク質含有飲食品の物性改善剤として好適に利用できる。
本発明において「タンパク質含有飲食品の物性を改善する」とは、タンパク質含有飲食品中のタンパク質の凝固によって、タンパク質含有飲食品の物性が、本発明の物性改善剤を配合しない場合と比較して向上することを意味する。
本発明の物性改善剤が改善させる物性としては、タンパク質の凝固がもたらす各種物性が挙げられ、例えば、以下の改善効果がもたらされ得る;タンパク質含有飲食品の硬さの向上効果、タンパク質含有飲食品の硬さの向上効果の維持効果、タンパク質含有飲食品の弾力性の向上効果、タンパク質含有飲食品の食感の向上効果、タンパク質含有飲食品の強度の向上効果、タンパク質含有飲食品の離水量の抑制効果、タンパク質含有飲食品のふやけの抑制効果、等。
本発明の物性改善剤によれば、上記のうち、特に、タンパク質含有飲食品の硬さの向上効果がもたらされ得る。
本発明の物性改善剤によって改善される物性は、飲食品の種類に応じて異なるが、例えば、タンパク質含有飲食品が豆腐である場合、ゲル強度(荷重平均)が好ましくは40gf以上、より好ましくは80gf以上になり得る。荷重平均は実施例に示した方法で特定される。
<タンパク質含有飲食品の物性を改善する方法>
本発明のタンパク質含有飲食品の物性を改善する方法(以下、「本発明の物性改善方法」ともいう。)は、本発明の凝固剤をタンパク質含有飲食品に配合する工程を含む。
本発明の物性改善方法において、本発明の凝固剤をタンパク質含有飲食品に配合するタイミングや配合量は、飲食品の種類や、実現しようとする物性に応じて適宜選択でき、特に限定されない。例えば、上記<タンパク質含有飲食品>の項で挙げた条件を採用できる。
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<試験1:タンパク質のゲル化試験−有機酸との比較>
以下の糖カルボン酸又は有機酸を用いて、豆乳中のタンパク質を凝固(ゲル化)させ、その硬さを評価した。
(材料)
豆乳のゲル化に用いた材料は以下のとおりである。
[糖カルボン酸]
マルトビオン酸シロップ(70質量%):サンエイ糖化株式会社製
セロビオン酸(粉末):サンエイ糖化株式会社製
マルトオリゴ糖酸化物(ラクトン混合粉末):商品名「サワーオリゴ(70質量%)」を粉末化したもの、サンエイ糖化株式会社製
デキストリン酸化物(粉末):DE19、商品名「NSD700」、サンエイ糖化株式会社製
[有機酸]
クエン酸:磐田化学工業株式会社製
50%乳酸:関東化学株式会社製
グルコン酸液(50%):扶桑化学工業株式会社製
なお、上記のマルトオリゴ糖酸化物は、マルトビオン酸70質量%、グルコン酸1質量%、マルトトリオン酸15質量%、及びマルトテトラオン酸(重合度4)以上のマルトオリゴ糖酸14質量%を含む(HPLC法(固形分換算)によって特定した。)。
したがって、マルトオリゴ糖酸化物100g中、糖カルボン酸成分の含有量(g)は、単糖であるグルコン酸を糖質成分から除いた、二糖類以上の糖カルボン酸の合計量(g)であるため、99gと算出される。
(ゲル化処理された豆乳の作製)
市販の豆乳(タンパク質含量3.95質量%、キッコーマン飲料株式会社製)及び上記糖カルボン酸又は有機酸を用い、表1〜4に示す組成を有する、ゲル化処理された豆乳を調製した。
なお、以下、表中、「A/B」は、組成物中の糖カルボン酸、その塩類及びそのラクトンの成分の総含量を(A)g、組成物中のタンパク質含量を(B)gとした場合の質量比を意味する。
ゲル化処理された豆乳の調製方法は以下のとおりである。
(1)水に豆乳以外の材料を溶解させた試験液を調製し、これを豆乳に添加して撹拌した後、30gずつ50ml容ビーカーに分注した。
(2)分注後、アルミホイルで蓋をして85℃のスチームコンベクションオーブンで20分間スチーム加熱して豆乳をゲル化処理した。
(3)加熱後、常温で30分静置し、25℃の環境試験機に2時間置き、後述する硬さ測定に供した。
(硬さの測定)
ゲル化処理された豆乳の硬さを以下の方法で測定した。測定は3回繰り返し、平均値を算出した。その結果を表1〜4の「荷重平均」の項に示す。
硬さの測定にはレオメータ(株式会社山電製)を用い、Φ30mmの円柱プランジャーにて圧縮速度1mm/sでサンプル高さの50%まで圧縮した際の最大荷重を各豆乳ゲルの硬さとみなした。ゲル化処理された豆乳のうち、最大荷重が10gf以上であるものをゲル化した豆乳であると評価した。
また、図1に、クエン酸、乳酸、グルコン酸、及びマルトオリゴ糖酸化物のそれぞれの添加量と荷重平均との関係を示した。
Figure 2021126083
Figure 2021126083
Figure 2021126083
Figure 2021126083
表1〜2に示されるとおり、豆乳ゲルの硬さは、有機酸の添加量増加にともなって上昇するが、ある点を過ぎると急激に硬さが低下し、水が分離すると共に、なめらかな食感からざらざらとした食感に変化する傾向にあった。他方、表3〜4に示されるとおり、このような急激な変化にともなう食感の劣化は、糖カルボン酸を添加した場合にはほぼ認められず、糖カルボン酸によれば、ゲルの硬さを容易に調整でき、好ましい食感を実現しやすいことがわかった。
図1に示されるとおり、マルトビオン酸シロップはクエン酸、乳酸、グルコン酸に比べて豆乳ゲルの硬さを2倍以上高くすることができるだけではなく、なめらかな食感のゲルを形成できる添加量の数値の幅が広いことが確認された。
<試験2:タンパク質のゲル化試験−ミネラル塩との比較>
有機酸の代わりにミネラル塩を用いて、試験1と同様の方法で豆乳中のタンパク質をゲル化させ、その硬さを評価した。
(材料)
豆乳のゲル化に用いた材料は以下のとおりである。
[糖カルボン酸]
マルトオリゴ糖酸化カルシウム:商品名「サワーオリゴC」、サンエイ糖化株式会社製
マルトビオン酸ナトリウム(粉末):サンエイ糖化株式会社製
[ミネラル塩]
塩化カルシウム:関東化学株式会社製
乳酸カルシウム:扶桑化学工業株式会社製
なお、上記のマルトオリゴ糖酸化カルシウムは、マルトオリゴ糖酸化物と同様の糖質成分に加え、カルシウム4.1質量%を含む(HPLC法(固形分換算)によって特定した。)。
したがって、マルトオリゴ糖酸化カルシウム100g中、糖カルボン酸成分の含有量(g)は、単糖であるグルコン酸を糖質成分から除いた、二糖類以上の糖カルボン酸の合計量(g)であるため、99gと算出される。
ゲル化処理された豆乳の組成、及びその硬さを表5〜6に示す。また、図2に、塩化カルシウム、乳酸カルシウム、及びマルトオリゴ糖酸化カルシウムのそれぞれの添加量と荷重平均との関係を示した。
Figure 2021126083
Figure 2021126083
図2に示されるとおり、マルトオリゴ糖酸化カルシウムを用いた場合、塩化カルシウムや乳酸カルシウムと比べ、豆乳ゲルの硬さを上昇させるだけではなく、なめらかで口どけのよい食感のゲルを形成した。
他方、マルトオリゴ糖酸化ナトリウムを用いた場合、豆乳ゲルの硬さを上昇させる効果は確認できなかった。
<試験3:タンパク質のゲル化試験−加水量による影響の検討>
ゲル化処理に用いる水の量を変え、試験1と同様の方法で豆乳中のタンパク質をゲル化させ、その硬さを評価した。
(材料)
豆乳のゲル化に用いた材料は以下のとおりである。
[糖カルボン酸]
マルトオリゴ糖酸化カルシウム:商品名「サワーオリゴC」、サンエイ糖化株式会社製
[ミネラル塩]
乳酸カルシウム:扶桑化学株式会社製
ゲル化処理された豆乳の組成、及びその硬さを表7〜8に示す。また、図3に、乳酸カルシウム、又はマルトオリゴ糖酸化カルシウムを用いた場合の豆乳100gに対する加水量と、荷重平均との関係を示した。
Figure 2021126083
Figure 2021126083
通常、加水量が多いと、豆乳ゲルの強度が低下してしまう傾向がある。しかし、表8に示されるとおり、加水量を増やしても、ゲル強度は維持される傾向にあった。そのため、本発明の凝固剤によれば、少ない豆乳量で強固なゲルが得られることや、製造費のコストダウンが期待できる。
<試験4:豆乳ゲルにおける離水抑制効果の検討>
以下の糖カルボン酸又はミネラル塩を用いて、試験1と同様の方法で豆乳中のタンパク質をゲル化させ、得られた豆乳ゲルの硬さ、さらには離水量を評価した。
(材料)
豆乳のゲル化に用いた材料は以下のとおりである。
[糖カルボン酸]
マルトオリゴ糖酸化物シロップ(70質量%):商品名「サワーオリゴ」、サンエイ糖化株式会社製
マルトオリゴ糖酸化カルシウム:商品名「サワーオリゴC」、サンエイ糖化株式会社製
[ミネラル塩]
塩化マグネシウム:富士フィルム和光純薬工業株式会社製
乳酸カルシウム:扶桑化学工業株式会社製
[その他]
グラニュー糖:日新製糖株式会社製
ゲル化処理された豆乳の組成、及びその硬さを表9に示す。
(離水量の測定)
豆乳30gをプラスチックカップに充填してシールした後、85℃20分間のスチーム加熱によって豆乳ゲルを作製し、これを冷蔵1日保管後、離水量を測定した。測定は3回繰り返し、平均値を算出した。その結果を、表9の「離水量平均」の項、及び図4に示す。
Figure 2021126083
表9に示されるとおり、マルトオリゴ糖酸化物シロップ又はマルトオリゴ糖酸化カルシウムを用いた場合は、豆乳ゲルの硬さが向上するだけではなく、離水が抑制されていた。
他方、塩化マグネシウムを用いた場合、豆乳ゲルの硬さは向上するものの、離水量が多かった。また、乳酸カルシウムを用いた場合、豆乳ゲルの硬さに劣り、離水量が多かった。
なお、糖カルボン酸を用いると、ミネラル塩を用いた場合と比較して、苦味やえぐみが弱く、豆乳本来の風味を有するゲルが得られた。
<試験5:豆腐ハンバーグの評価−1>
比較例2−5、及び実施例2−4で作成した豆乳ゲルを用いて、表10の処方にて豆腐ハンバーグを作製し、離水の有無や程度を目視観察した。
(豆腐ハンバーグの作製)
豆腐ハンバーグは以下の方法で作製した。
きざみニンジン、及び、きざみ玉ねぎを炒め、塩コショウで味付けした後、豆乳ゲル、溶き卵、及び片栗粉を混ぜ合わせてまとめ、フライパンで両面がきつね色になるまで焼き、豆腐ハンバーグを得た。
Figure 2021126083
比較例の豆腐ハンバーグは離水量が多かったのに対して、マルトオリゴ糖酸化カルシウムを含む実施例の豆腐ハンバーグは、ふっくらとして離水量が少なかった。
<試験6:豆腐ハンバーグの評価−2>
豆乳ゲルの代わりに市販の豆腐及びマルトオリゴ糖酸化カルシウム(商品名「サワーオリゴC」、サンエイ糖化株式会社製)を用いて、試験5と同様の方法で、表11の処方にて豆腐ハンバーグを作製し、離水の有無や程度を目視観察した。
Figure 2021126083
比較例の豆腐ハンバーグは離水量が多かったのに対して、マルトオリゴ糖酸化カルシウムを含む実施例の豆腐ハンバーグは、ふっくらとして離水量が少なかった。
<試験7:卵ゲルの評価>
以下の糖カルボン酸又はミネラル塩を用いて、卵中のタンパク質をゲル化させ、得られた卵ゲルの硬さを評価した。
(材料)
卵ゲルの材料を表12に示す。卵のゲル化に用いた糖カルボン酸及びミネラル塩は以下のとおりである。
[糖カルボン酸]
マルトオリゴ糖酸化カルシウム:商品名「サワーオリゴC」、サンエイ糖化株式会社製
[ミネラル塩]
乳酸カルシウム:扶桑化学工業株式会社製
グルコン酸カルシウム:扶桑化学工業株式会社製
(卵ゲルの作製)
卵ゲルは以下の方法で作製した。
すべての材料を混合し、50mlビーカーに30gずつ分注した後、アルミホイルを被せて85℃のスチームコンベクションオーブンで20分間スチーム加熱して卵ゲルを調製した。加熱後、常温で30分静置し、20℃の環境試験機に2時間置いた後、Φ40mm高さ15mmのアルミカップに充填した卵ゲルを硬さ測定に供した。
(硬さの測定)
卵ゲルの硬さを以下の方法で測定した。測定は3回繰り返し、平均値を算出した。その結果を表12の「荷重平均」の項に示す。
硬さの評価にはレオメータ(株式会社山電製)を用い、Φ20mmの円柱プランジャーにて圧縮速度10mm/s、クリアランス5mmで圧縮した際の最大荷重を各卵ゲルの硬さとみなした。
Figure 2021126083
比較例27、28に示されるとおり、加水量が多くなると、卵ゲルは形成されにくくなる。他方で、糖カルボン酸を用いた場合、加水量が多いにもかかわらず、卵ゲルが形成されることがわかった。
比較例23、24に示されるとおり、グルコン酸カルシウム、乳酸カルシウムを用いた場合、卵ゲルが形成するものの、糖カルボン酸を用いた場合と比べて硬さの値は低かった。
以上から、糖カルボン酸は、卵のゲル化においても硬さを付与する効果に優れていることが示された。
<試験8:さつま揚げの評価>
以下の糖カルボン酸を用いて、さつま揚げを作製し、得られたさつま揚げの煮込み時のふやけを評価した。
(材料)
さつま揚げの材料を表13に示す。さつま揚げの調製に用いた糖カルボン酸は以下のとおりである。
[糖カルボン酸]
マルトオリゴ糖酸化物シロップ:商品名「サワーオリゴ」、サンエイ糖化株式会社製
マルトオリゴ糖酸化カルシウム:商品名「サワーオリゴC」、サンエイ糖化株式会社製
(さつま揚げの作製)
さつま揚げは以下の方法で作製した。
冷凍すり身を半解凍し、白醤油、食塩、及び氷水ともに擦り混ぜた後、その他の材料を添加してさらに擦り混ぜたものを成型し、150℃で6分フライしてさつま揚げを作製した。
(ふやけの評価−吸水率)
さつま揚げをおでんだしで煮込み(2時間又は6時間)、煮込む前後の重量変化を測定し、吸水率(単位:%)を下式に基づき算出した。その結果を表13の「吸水率」の項に示す。なお、下式で算出される吸水率は、煮込み開始前のさつま揚げの重量を「100」とした場合の、煮込み後のさつま揚げの重量の増加量に相当する。
吸水率(%)=(煮込み後のさつま揚げの重量÷煮込み開始時のさつま揚げの重量×100)−100(煮込み開始前を100%として)
(ふやけの評価−硬さ維持率)
さつま揚げをおでんだしで煮込み(2時間又は6時間)、煮込む前後の硬さをレオメータ(株式会社山電製)を用いて、Φ20mmの円柱プランジャーにて圧縮速度10mm/s、クリアランス5mmで圧縮した際の最大荷重を測定し、煮込み前の硬さを100とした場合の煮込んだ後の硬さを、硬さ維持率(単位:%)として特定した。その結果を表13の「硬さ維持率」の項に示す。
Figure 2021126083
表13に示されるとおり、マルトオリゴ糖酸化物シロップやマルトオリゴ糖酸化カルシウムには、水産練り製品のふやけを抑制しつつ、硬さを維持できる効果を有することがわかった。
<試験9:ソーセージの評価>
マルトオリゴ糖酸化カルシウム(商品名「サワーオリゴC」、サンエイ糖化株式会社製)を用い、表14に示す処方にてソーセージを作製し、その硬さを評価した。
(ソーセージの作製)
すべての材料を混ぜ合わせ、羊腸にケーシングした後、100℃5分ボイルしてソーセージを作製した。
(硬さの評価)
ソーセージの硬さを以下の方法で測定した。その結果を表14の「硬さ」の項に示す。
硬さの評価にはレオメータ(株式会社山電製)を用い、Φ20mmの円柱プランジャーにて圧縮速度10mm/s、クリアランス5mmで圧縮した際の最大荷重を各ソーセージの硬さとみなした。
Figure 2021126083
表14に示されるとおり、マルトオリゴ糖酸化カルシウムを用いることでソーセージの硬さが増し、肉感の強いソーセージを仕上げることができた。

Claims (8)

  1. グルコン酸を構成糖として含む重合度2以上の糖カルボン酸、前記糖カルボン酸と2価のミネラルとの塩、及び、前記糖カルボン酸のラクトンからなる群から選択される少なくとも1つ以上の成分を含む、タンパク質凝固剤。
  2. 前記糖カルボン酸が、マルトビオン酸及びセロビオン酸からなる群から選択される少なくとも1つ以上を含む、請求項1に記載のタンパク質凝固剤。
  3. 前記糖カルボン酸が、マルトオリゴ糖酸化物、セロオリゴ糖酸化物、水飴酸化物、粉飴酸化物又はデキストリン酸化物の形態である、請求項1又は2に記載のタンパク質凝固剤。
  4. 前記2価のミネラルが、カルシウム又はマグネシウムである、請求項1から3のいずれかに記載のタンパク質凝固剤。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のタンパク質凝固剤を含む、タンパク質含有飲食品。
  6. タンパク質の質量(B)に対する、前記タンパク質凝固剤の質量(A)の質量比(A/B)が0.01以上1.5以下である、請求項5に記載のタンパク質含有飲食品。
  7. 請求項1から4のいずれかに記載のタンパク質凝固剤からなる、タンパク質含有飲食品の物性改善剤。
  8. 請求項1から4のいずれかに記載のタンパク質凝固剤をタンパク質含有飲食品に配合する工程を含む、タンパク質含有飲食品の物性を改善する方法。
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