JP2021123750A - Cr−Ni系合金部材およびその製造方法 - Google Patents

Cr−Ni系合金部材およびその製造方法 Download PDF

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欣也 青田
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Abstract

【課題】 耐食性と耐摩耗性に優れ、且つ機械的特性を有するCr−Ni系合金部材およびCr−Ni系合金部材の製造方法を提供する。【解決手段】質量%で、40.0%超65.0%以下のCrと、0%以上30.0%以下のFeと、0.5%以上2.0%以下のCと、0%超え20.0%以下のNbと、を含み、残部がNiおよび不可避不純物からなるCr−Ni系合金であって、fcc相とbcc相を有する母相中に、平均粒径10μm以下の粒状の炭化物粒子が分散析出している積層造形体からなるCr−Ni系合金部材である。【選択図】図3

Description

本発明は、耐食性と耐摩耗性に優れ、且つ高機械的特性を有するCr−Ni系合金部材およびCr−Ni系合金部材の製造方法に関する。
原油・天然ガス等の採掘や流体輸送に用いる機器においては、他材料との接触、摺動を
伴う部材に高い機械的特性と耐摩耗性および耐食性に優れた部品を用いて、長寿命化することが要望されている。このような要望に対して、クロム(Cr)を主成分とするCr基合金が提案されている。たとえば特許文献1では、質量%で、40.0%超65.0%以下のCrと、0%以上35.0%以下のFeと、0%以上2.0%未満のMnと、次の(1)〜(3)の何れかと、を含み、(1)1.1%超4.0%以下のC、(2)0.7%以上3.0%以下のB、(3)0.5%以上2.5%以下のCと、0%超20%以下のNb、を含み、残部がNiおよび不可避不純物からなり、前記Niは15%以上であるCr−Ni系合金が開示されている。
国際公開2019/189531号パンフレット
上述の特許文献1で開示されたCr−Ni系合金は、優れた耐食性と耐摩耗性を有するものである。しかしながら、機械的特性が十分ではないという課題があった。過酷な環境で使用する機械設備の構造部材・部品としては更に高く、優れた機械的特性が要求されていた。
そこで、本発明は、耐食性と耐摩耗性に優れ、且つ機械的特性も高いCr−Ni系合金部材およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のCr−Ni系合金部材は、質量%で、40.0%超65.0%以下のCrと、0%以上30.0%以下のFeと、0.5%以上2.5%以下のCと、0%超え20.0%以下のNbと、を含み、残部がNiおよび不可避不純物からなるCr−Ni系合金であって、fcc相とbcc相からなる母相中に、平均粒径10μm以下の粒状の炭化物粒子が分散析出している積層造形体であることを特徴とする。
本発明のCr−Ni系合金部材において、前記炭化物粒子は、Nb系炭化物およびCr系炭化物を有することが好ましい。
また、前記Cr系炭化物の粒径は1〜10μmであり、前記Nb系炭化物の粒径は0.1〜2μmであり、且つ、前記Cr系炭化物が前記Nb系炭化物より粒径が大きいことが好ましい。
本発明のCr−Ni系合金部材において、断面観察における前記母相中のbcc相の面積割合が50%以上であることが好ましい。
本発明のCr−Ni系合金部材の製造方法は、質量%で、40.0%超65.0%以下のCrと、0%以上30.0%以下のFeと、0.5%以上2.5%以下のCと、0%超え20.0%以下のNbと、を含み、残部がNiおよび不可避不純物からなる、融点が1600℃以下のCr−Ni系合金粉末を用いて積層造形体を形成する積層造形工程と、前記積層造形体に900〜1200℃で熱処理を行う熱処理工程と、を有することを特徴とする。
また、前記積層造形工程は、粉末床溶融結合方式の電子ビーム溶融法を用いることが好ましい。このとき、前記合金粉末を800〜1100℃に予熱することが好ましい。
本発明によれば、機械的特性を向上できる。よって、耐食性と耐摩耗性に優れ、且つ機械的特性も高いCr−Ni系合金部材およびその製造方法を提供することができる。
電子ビーム溶融法による積層造形装置および積層造形方法の概略構成を例示する断面模式図である。 実施例における熱処理前(熱処理なし)の積層造形体の組織を示すSEM観察像(3000倍)である。 図2の組織の拡大SEM観察像(10000倍)である。 実施例における熱処理後(熱処理あり)の積層造形体の組織を示すSEM観察像(3000倍)である。 図4の組織の拡大SEM観察像(10000倍)である。 鋳造成形体の組織を示すSEM観察像である。
以下、本発明の一実施形態について説明する。
先ず、本発明の実施形態で用いる積層造形方法と化学組成について述べ、続いてCr−Ni系合金からなるCr−Ni系合金部材(以下、積層造形体と言うことがある。)について説明する。その後、積層造形体の製造方法と積層造形体の組織について説明する。
[積層造形方法]
上述のCr−Ni系合金を用いた機械部品や配管部材では、鋳造や粉末冶金による素形材に機械加工や溶接等を施すことにより所定形状の部材や部品を成形している。しかし、機械加工や溶接等では部材に精度の高い複雑形状を付与することは困難である。また、ネットシェイプまたはニアネットシェイプで三次元形状の部材を得ることができれば、設計自由度も上がり軽量化や低コスト化も図られる。
近年、3Dプリンタと呼ばれる付加製造法(Additive Manufacturing:AM法)の技術により、低コストで複雑形状の付与が可能になってきている。付加製造方法は、原料粉末に熱源を供給して原料粉末を溶融、凝固させることを繰り返してネットシェイプまたはニアネットシェイプの三次元形状の付加製造体(本発明では積層造形体と言う。)を得ることができる(例えば、特表2016−502596号参照)。
金属材料を対象とする付加製造法(本発明では積層造形法と言う。)としては、粉末床溶融結合方式(PBF:Powder Bed Fusion)と指向性エネルギー堆積方式(DED:Directed Energy Deposition)に区分することができるが、本実施形態の積層造形体はいずれの方式でも造形できる。粉末床溶融結合方式(パウダーベッド方式)は、金属粉末を敷き詰め、熱源となるレーザビームや電子ビームで造形する部分を局所的に溶融し凝固させる(以下、溶融・凝固と言う。)方法である。金属粉末を敷き詰め、溶融・凝固を繰り返すことで凝固層を積層し造形する。パウダーベット方式は局所の溶融・凝固であるため、冷却速度が速く、粒状の微細な炭化物を有した組織を得て、良好な機械的特性を得るにはこの方式が好ましい。パウダーベッド方式には、以下のレーザビーム熱源方式と電子ビーム熱源方式がある。
レーザビーム熱源方式は、敷き詰められた金属粉材料にレーザビームを照射して、溶融・凝固または溶融・焼結させて積層造形するものであり、粉末レーザ溶融法(Selective Laser Melting:SLM)と、粉末レーザ焼結法(Selective Laser Sintering:SLS)が知られている。レーザビーム熱源方式は窒素などの不活性雰囲気中で溶融・凝固、あるいは溶融・焼結がなされる。電子ビーム熱源方式は、敷き詰められた金属粉末に電子ビームを高真空中で照射し衝突させることで、運動エネルギーを熱に変換し粉末を溶融させる。電子ビーム方式は真空中で溶融・凝固がなされる。電子ビーム熱源方式は、粉末電子ビーム溶融法(Selective Electron Beam Melting:SEBM)あるいは電子ビーム溶融法(EBM)と称される。このようなパウダーベッド方式によれば、得ようとする部材や部品を積層造形体で構成することができる。
指向性エネルギー堆積方式はメタルデポジッション方式と呼ばれ、レーザビーム又は電子ビームを移動させる方向の前方位置に金属粉末を連続的に噴射し、供給された金属粉末にレーザビーム又は電子ビームを照射して溶融凝固させて造形する。
パウダーベッド方式は、積層造形体の形状精度が高いという利点があるのに対して、メタルデポジッション方式は高速造形が可能であるという利点がある。パウダーベッド方式の中でSLMは、積層厚さが数十μm単位の粉末床に対して、微細なレーザビームを用いて選択的に溶融・凝固させ、その凝固層を積層させることで造形する方法であり、他の積層造形法と比較して精密部品が造形可能であるという特徴を有している。一方、EBMは積層厚さが数十μm単位の粉末床に対して、微細な電子ビームを用いて選択的に溶融・凝固させ、その凝固層を積層させることで造形する方法であり、他の積層造形法と比較して真空中で造形可能であり、出力を大きくできる特徴を有している。そのため、造形中に造形体が放熱しにくく、高出力の電子ビームで高温予熱しながら粉末を溶融・凝固して造形することができる。造形中に造形物の3次元形状に適した予熱条件を制御することで予熱温度を制御できるため品質が安定し、高温予熱により凝固割れ感受性を低減できる。Cr−Ni系合金は、融点が高く高温での溶融が必要である。その為に割れ等も起こしやすい。このようなことから本実施形態の積層造形体の製造には、パウダーベット方式の中でも高温度で予熱しながら造形できるEBMを採用することが好ましい。
[化学組成]
次に、成分組成の限定理由について説明する。以下の説明において%は質量%を示す。また、本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。また、上限値と下限値は任意に組み合わせることができる。
(Cr:40.0%超65.0%以下)
Crは、腐食環境における耐食性向上に効果があり、良好な耐食性を得るために重要な主成分である。Crの酸化被膜により耐食性を向上させる。Cr含有率が40.0%以下になると耐食性が低下する。一方、Cr含有量が65.0%超えになると合金の融点が上昇して、一般的な溶解炉での溶解が難しくなり、原料の粉末の製造が困難になる。そこで、Cr含有量は40.0%超65.0%以下とした。好ましいCrの上限は、60%であり、さらに好ましくは55%である。また、好ましいCrの下限は、45%であり、さらに好ましくは47%である。
(Fe:0%〜30.0%)
Feの添加により母相であるfcc相が晶出し、延性が向上する。一方、Feの含有量を増やすと脆化相であるシグマ相が生成し、機械的特性を損なうことがある。さらに、Crの含有量が減り、耐食性低下の要因となる。そこで、機械的特性と耐食性のバランスを考慮してFeの含有量は0%〜30.0%とした。好ましいFeの上限は、25%であり、さらに好ましくは20%である。また、好ましいFeの下限は、5%であり、さらに好ましくは10%である。
(C:0.5%〜2.0%)
Cは、炭化物として析出して合金を硬化させる効果がある。耐摩耗性の改善効果を得るにはCの含有率を0.5%以上として、Nb系炭化物を形成することが好ましい。また、Cの含有率が大きくなると硬質なNb系炭化物粒子が増加して耐摩耗性をより向上させるが、Cの含有量が増えすぎるとCr炭化物の形成が増え、結果として母相中のCr含有量を減少させ、耐食性を低下させる原因になる。そこで、耐摩耗性と耐食性とのバランスを考慮してCの含有量は0.5%〜2.0%とした。好ましいCの上限は、1.8%であり、さらに好ましくは1.5%である。また、好ましいCの下限は、0.7%であり、さらに好ましくは0.8%である。
(Nb:0%超20.0%以下)
Nbは、Nb系炭化物として析出することで耐摩耗性を向上させる効果がある。Nbの含有率を0%超として、Nbを主成分とするNb系炭化物を形成することが好ましい。Nb系炭化物は、Cr系炭化物より硬く、耐摩耗性を大きく向上させる。一方、Nbの含有量が増えすぎると、相対的にCr、Ni、Feの含有量を減らすことになり、耐食性の低下、延性の低下が生じる。そこで耐摩耗性と耐食性・延性とのバランスを考慮してNbの含有量は0%超20.0%以下とした。好ましいNbの上限は、15%であり、さらに好ましくは10%である。また、好ましいNbの下限は、3%であり、さらに好ましくは5%である。
(Ni:残部)
Niは、炭化物以外の母相中に固溶し、炭化物にはほとんど固溶しない。母相中にNiが固溶することで、母相を構成するfcc相を安定化させ、延性を向上させる。耐食性の点からNiの含有率が前述のFeの含有率を超える範囲が好ましい。そこで、Niの含有量は10%以上が良く、好ましくは15%以上であり、より好ましくは20%以上である。一方で、Niの含有量が過度に増えると上記したCrの効果が損なわれる恐れがあることからNiの上限はCrの含有量未満とすることが好ましい。好ましいNiの上限は、35%であり、さらに好ましくは30%である。
(不可避不純物)
さらに、残部には不可避不純物が含まれる。不可避不純物は、原料に混入した微量元素や、製造過程において接触する各種部材との反応等に起因し、技術的に除去することが難しい微量の不純物を意味する。これらの不純物のうち、特に制限すべき不純物はP、S、O、Nなどである。Pは0.02%以下、Sは0.005%未満、Oは0.02%以下、Nは0.04%以下がよい。無論これら不可避不純物の含有量は少ないほうが好ましく、0%であっても良い。さらに、残部にはMn、Siなどの脱酸作用のある微量元素などがさらに含まれていてもよい。この微量元素は1.0%以下が好ましい。さらに好ましくは0.5%以下である。
なお、積層造形体の組成は、たとえば高周波誘導結合プラズマ(IPC)発光分析法を用いて分析することができる。
[積層造形体の製造方法]
図1にEBM造形法による積層造形装置の概略構成を示す。図中、1は原料となる合金粉末、2はリコーター、3はスタートプレート、4は積層造形体、5は造形ステージ、6はフィラメント、7は磁場コイル、8は電子ビーム。9はホッパーである。積層造形方法の概略は、造形ステージ5を所定の距離だけ―Z方向に下降させ、両側のホッパー9に充填された合金粉末1を、リコーター2がX方向に移動することで造形ステージ5の上に供給し、スキージして厚さ40〜150μm、好ましくは50〜100μm程度の粉末層を形成する。この敷き詰められた領域にフラメント6で発生させた電子ビーム8を、磁場コイル7で照射位置や照射ビーム径を制御して、敷き詰められた粉末層に照射し、選択的に溶融・凝固して凝固層を積層する。この工程を繰り返すことで、3次元の積層造形体を造形する。積層造形の条件としては、たとえば、電子ビーム出力は100〜2000W、走査速度200〜2000mm/s、走査ピッチ0.01〜0.5mm、層厚さ40〜200μmから選択することができる。
(原料合金粉末)
本実施形態に係る積層造形体は、上述した組成を有するが、積層造形体を造形するために上記組成を有する原料合金粉末(以下、単に合金粉末と言う)が用意される。合金粉末の化学組成は基本的に積層造形体の化学組成と同じである。合金粉末の製造は、ガスアトマイズ法、水アトマイズ法、ジェットアトマイズ法などを用いることができる。ただし、合金粉末は球状であることが好ましいのでガスアトマイズ法で作製することが好ましい。
なお、ガスアトマイズ法において、るつぼに原料を投入して高周波溶解で溶解して液滴にガスを吹き付けて粉末を製造する際に、合金の融点か高いと、るつぼと原料が反応して原料組成が変化する場合がある。そのため、原料の融点は低いことが望ましい。例えばNb系炭化物の融点は単体では3800℃以上もあるが、上記組成にすることでその融点を1600℃以下に下げることができる。好ましくは1500℃以下、さらに好ましくは1400℃以下とすることがよい。
また、積層造形法は、個々の粉末について溶融・凝固を繰り返すことにより所望の形状を得る造形法であるが、合金粉末の粒径が小さすぎると流動性が低下して、敷詰めむらが生じる場合がある。逆に、合金粉末の粒径が大きすぎると、積層造形体の表面粗さが粗くなる。このようなことから、本実施形態で用いる合金粉末の粒径は、およそ5〜500μmの範囲で用いられるが、パウダーベッド方式でもSLMとEBMでは求められる粒度分布が異なる。レーザ回折法によって求められる、粒子径と小粒子径側からの体積積算との関係を示す積算分布曲線において、SLMでは粉末の積算頻度50体積%に対応する粒子径d50が10μm〜60μm、より好ましくは20μm〜40μm程度である。EBMでは同じく粒子径d50が30μm〜250μm、より好ましくは60μm〜120μm程度である。また、メタルデポジッション方式では、同じく粒子径d50が30〜250μm、より好ましくは60μm〜150μm程度である。
なお、上述した粉末の粒径d50については、レーザ回折式粒度分布測定装置を用いて測定できる。その際、粒子径と小粒子径側からの体積積算との関係を示す積算分布曲線において、積算頻度の体積%に対応する粒子径から得られる値である。
(熱処理)
本実施形態に係る積層造形体は、熱処理を施すことにより、後述する実施例に示されるように機械的特性をより向上させることができる。よって、より高い機械的特性が要求される場合には、積層造形体を熱処理することが好ましい。この熱処理は、大気中で900℃〜1200℃、より好ましくは1050℃〜1150℃で行われる。熱処理は、この温度範囲で1時間以上保持すればよい。なお、造形サイズが小さい場合は、生産性の観点から1時間以下でも可能である。熱処理後の組織は、図4に示すようにbcc相の割合が増えているのが分かる。fcc相より硬いbcc相の割合が増えることで引張強度、耐力および硬度の向上が得られる。強度特性を向上させるにはbcc相の割合を50%以上にするのが好ましい。さらに好ましくは55%以上である。
[積層造形体の組織]
本実施形態に係るCr−Ni系合金部材(積層造形体)は、同じ化学組成を有するCr−Ni系合金であっても、後述する実施例に示されるように、鋳造成形体に比べて引張強さや耐力が向上する。これらの機械的特性が向上した積層造形体は、図2に示すように、その組織において母相中に平均粒径が10μm以下の粒状の炭化物粒子が分散析出している。母相はfcc相とbcc相からなる2相構造となっている。また炭化物粒子は、Nb系炭化物およびCr系炭化物を有している。これらは、粒径0.1〜2μm程度のNb系炭化物粒子と、粒径1〜10μm程度のCr系炭化物粒子であり、粒状の粒子が夫々分散析出していることが好ましい。なお、Nb系とは質量比でNbが最多の元素、Cr系とは質量比でCrが最多の元素であることを示している。
熱力学計算によれば、液相線温度から凝固時にNb系炭化物が生成し、次に、bcc相が生成して、固相線温度付近でfcc相とCr系炭化物が生成する。凝固時は液相中にNb系炭化物が凝固核生成して成長するため、均一で微細な粒状のNb系炭化物になると推察される。一方、Cr系炭化物は生成機構が異なり、液相からCr系炭化物とfcc相に分離して生成するため、凝固核生成は生じず、Nb系炭化物より大きな炭化物になると推察される。炭化物は耐摩耗性を向上させる効果があるが、反面脆さが現われる。特許文献1のように羽毛状、樹枝状、線状など炭化物の形態よりも粒状であることで脆さを補い、耐摩耗性と共に機械的特性を向上させることができる。平均粒子径が10μm以下の大きさであることも機械的強度の向上に寄与していると考えられる。SEM像で観察したとき、炭化物粒子の最大粒径は30μm程度迄であり、20μm以下が好ましい。下限側は0.5μm未満のものも含んでいるが、その下限は0.1μm、好ましくは0.2μm程度である。炭化物粒子の平均粒子径としては、小さくても、また大きくても機械的強度の向上に寄与しにくくなると言えるので、0.5〜10μm程度である。なお、平均粒径はSEM写真において0.1μm以上の粒子20個の円相当径を算出し、その平均値とした。
以下、本発明を実施例および比較例に基づき、より具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
まず、原料となる、Crのブロック、Niのブロック、Feのブロック、Nbのブロック、Cの粉末をそれぞれ用意し、50質量%のCrと、25質量%のNiと、16質量%のFeと、8質量%のNbと、1質量%のCとなるように秤量し、50Cr−25Ni-16Fe−8Nb−1Cの組成の合金粉末1をガスアトマイズ装置で作製した。熱力学計算では合金粉末の融点(液相線温度)は1262℃であり、温度ばらつきを考慮して1400℃に加熱した溶湯にガスを噴き付けアトマイズして粉末を作製した。ここで溶融温度が1400℃程度の比較的低い温度にできる組成としたことにより、るつぼ(ジルコニア製)と反応することなく均質な合金粉末を作製できた。この合金粉末を分析した結果、Crは50.1質量%、Feは15.4質量%、Nbは7.8質量%、Cは1.21質量%、残りはNiであった。ほぼ狙いどおりの組成の粉末を製作できた、この合金粉末の粒子径d50は77μmであった。
(付加製造工程)
合金粉末1を用いて、下記する製造方法と条件で積層造形体を作製した。
(1)積層造形方式と装置:電子ビーム積層造形法、ARCAM社製(型番A2X)
(2)造形条件;出力:480W、送り:1250mm/s、走査ピッチ:0.1mm
、造形ステージ5の移動量を1層あたり75μmとした。
以下、真空中で200層にわたって積層造形し、15mm×15mm×15mmの積層造形体を得た。このとき粉末敷詰め、粉末を電子ビームで予熱、粉末溶融凝固、溶融凝固部の周囲の粉末を電子ビームで予熱するという工程を繰り返して造形を行った。よって、前記2回の予熱条件を制御して予熱温度が900℃になるようにして造形したものである。予熱温度を上げると予熱時間が長くなり造形速度が低下する。予熱温度を下げると割れ感受性が高くなるため、適正な予熱温度に設定することが好ましい。予熱温度は800℃〜1100℃が好ましい。Cr−Ni系合金は、炭化物を多く生成するため割れやすい材料であるが、上記条件で造形して積層造形体に割れがないことを確認した。
(熱処理工程)
上記積層造形体を大気中で1100℃、1時間の熱処理をした後に空冷した。熱力学計算では熱処理温度が高いほどbcc相の割合が増えるため、強度特性が向上すると予想されるが、固相線温度1262℃であるため熱処理炉内の製造安定性を考慮して熱処理温度は1100℃とした。
[比較例1]
比較例として、実施例1と同じ50Cr−25Ni-16Fe−8Nb−1Cの合金粉末を用いて、減圧Ar雰囲気中で高周波溶解した溶湯を鋳造して鋳造成形体を作製した。
次に、機械的特性と耐摩耗性および耐食性の評価方法について説明する。
<機械的特性の評価方法>
積層造形体は15mm×15mm×65mmとした。65mmの方向で造形した。この積層造形体をJIS Z 2241に準じて機械加工し、3本の引張試験を実施し、引張強度、耐力の平均値で評価した。
硬さ測定は、15mm×15mm×15mmの積層造形体を2つに切断し、切断面を鏡面研磨して、研磨面の5個所の硬さをJIS Z 2242に準じて測定し、その平均値で評価した。
<耐摩耗性の評価方法>
原油採掘向けの機器中において、例えば原油などの被搬送物が流れる搬送経路に用いる配管部材の表面は接触する被搬送物中に含まれる、例えば珪砂などの固形物や腐食成分による減肉もしくは摩耗を受ける。そこで、耐摩耗性評価として固形物を珪砂と想定し、土砂摩耗試験を実施した。試験方法はASTM規格G65に準拠した。11mm×14mm×58mmの積層造形体を作製し(11mmの方向で造形)、7mm×10mm×54mmのサイズに機械加工して試験片を作製した。試験片の重量を測定後、回転するゴムディスクを試験片の10×54の面に所定の荷重(64.5N)で押し当て、この状態で両者の接触面間に固形物を模擬した珪砂を350g/分の条件で10分間連続供給した。その後、試験片重量を測定して試験前後の質量変化を求め、比重で割って体積に換算して、土砂摩耗体積(mm)を算出した。なお、3個の試験片の平均値で評価した。
<耐食性の評価方法>
原油採掘向けの機器中において、例えば原油などの被搬送物が流れる搬送経路に用いる配管部材の表面は、接触する被搬送物中に含まれる硫化水素や、無機塩化物が分解して発生した塩酸などの腐食成分の影響によって、強い酸腐食環境に曝される。そこで、強酸性評価として腐食成分を硫酸と想定し、沸騰硫酸浸漬試験を実施した。4mm×9mm×14mm(14mmの方向で造形)の積層造形体を2mm×5mm×10mmに機械加工して試験片とした。試験方法はJIS規格G0591:ステンレス鋼の硫酸腐食試験方法に準拠し、腐食成分の模擬溶液としてはpH1の硫酸を濃度5質量%になるよう純水で希釈したものを用いた。この試験片の試験前重量を測定した後、沸騰状態の腐食成分模擬溶液中に6時間浸漬した。その後、浸漬後の各試験片の質量を測定して試験前後の質量変化を求め、これを試験前の試験片表面積および試験時間で除した値を腐食速度(単位:g/(m ・h))として算出した。なお、3個の試験片の平均値で評価した。
表1に強度特性の測定結果を示す。
本実施例の積層造形体の引張強度は、熱処理なしの積層造形体のままでは1366MPa、耐力は988MPa、ビッカース硬さはHv442であった。また、造形後に1100℃で1時間の熱処理をした積層造形体では、引張強度は1450MPa、耐力は1155MPa、硬さはHv553となり、引張強度で約6%、耐力で約17%、硬さで25%の向上がみられた。一方、同じ組成の鋳造成形体では引張強度は1014MPa、耐力については引張試験開始直後から塑性変形が生じたため測定できなかった。硬さはHv400であった。
以上の結果より、同じ組成であっても従来の鋳造成形体に比べて、積層造形体は引張強度が高く、25%〜43%の向上が図られる。また耐力と硬さも高く、鋳造成形体では得られない特性である。積層造形体(熱処理なし)では1300MPa以上、積層造形体(熱処理あり)では1400MPa以上の高い引張強度が得られる。機械的特性が必要な構造部品は、一般に、耐力以下の応力が作用する環境で使用するため、積層造形体は極めて有利であると言える。
Figure 2021123750
表2に耐食性試験と耐摩耗性試験の結果を示す。
本実施例の積層造形体の耐食性は、熱処理なしの場合、熱処理ありの場合、さらに鋳造成形体の場合のいずれの試験片も腐食速度が0.1g/(m ・h)以下であり、良好な耐食性を示した。また、土砂摩耗体積についても、いずれの試験片も150mm前後の値であり、良好な耐摩耗性を示した。このように積層造形体と鋳造成形体において、耐食性と耐摩耗性については、差が見られなかった。耐食性と耐摩耗性の特性は、合金組成に由来するところが大きいと考えられる。
Figure 2021123750
図2と図3に熱処理前(熱処理なし)の積層造形体の組織を示す。尚、図2は3000倍のSEM観察像、図3は10000倍の拡大SEM観察像である。
50Cr−25Ni-16Fe−8Nb−1Cの組成の合金粉末1を用いて積層造形した積層造形体4の組織を走査型電子顕微鏡で観察した。母相はfcc相とbcc相からなる。組織内には、0.1〜2μmの粒状のNb系炭化物が分散析出しており、その平均粒径は0.6μmであった。また、1〜10μmの粒状のCr系炭化物も分散析出しており、その平均粒径は2.1μmであった。このようにNb炭化物とCr炭化物の2種の炭化物が分散析出し、その平均粒径は1.1μmであった。
特許文献1では、鋳造成形体で製作した場合に羽毛状炭化物、樹枝状炭化物、線状炭化物が生成していることが報告されている。これに対して、本実施形態では、粒状の炭化物を析出分散させることで強度特性を向上することができている。積層造形で製作することで、溶融・凝固過程は鋳造より冷却速度が速い点が、強度特性向上に寄与していると考えられる。積層造形では、積層厚さ75μmの厚さで薄く敷き詰めた粉末1を高エネルギー密度の熱源で局部的に溶融・凝固させるため、冷却速度が極めて速い。さらに、ビーム径は250μm、出力は480Wでエネルギー密度が高く、1250mm/sの高速でスキャンさせるため速い冷却速度が得られる。熱源には電子ビームもしくはレーザビームが好ましい。安価に得られる高密度エネルギー源であるからである。
また、炭化物は耐摩耗性を向上させるが、脆いため、羽毛状炭化物、樹枝状炭化物、線状炭化物の炭化物よりも延性の観点からすれば粒状の方が好ましい。高い機械的特性が要求される部品には、本実施形態のように粒状の炭化物生成が好ましいと言える。また、冷却速度が速いと、割れ感受性が高くなり、造形時に割れが発生することがある。そこで本実施形態では、造形時に予熱をしながら造形を行っている。予熱の手段としては、電子ビームもしくはレーザビームを用いて、造形時に粉末を溶かさない程度にビーム径を造形時(溶融・凝固時)よりも大きくして、造形ステージ5の上に敷き詰められた粉末に照射して、造形エリア全体の温度を高くして、高温状態を保持している。このように粉末の敷き詰め、粉末加熱、予熱、溶融凝固、粉末予熱の工程を繰り返して積層造形体およびその周囲の粉末を造形することが好ましい。本実施例では高密度エネルギーに電子ビームを用い、900℃で予熱して造形した。その結果、割れの発生はなかった。
表3に熱処理前の組織の成分分析結果を示す。数値は質量%である。
電子線マイクロアナライザー(EPMA)を用いてbcc相、fcc相、Nb炭化物、Cr炭化物の成分を測定した。bcc相はCr主体の成分であり、fcc相はNi、Cr、Feが多く含まれる成分であった。Nb系炭化物、Cr系炭化物のいずれもそれぞれNb、Crを80%以上含み、Nb、Cr主体の炭化物であることを確認した。なお、fcc相とbcc相の区別は電子線後方散乱回折法(Electron backscatter diffraction:EBSD)で判別した。
Figure 2021123750
図4と図5に1100℃で1時間の熱処理後の積層造形体の組織を示す。尚、図4は3000倍のSEM観察像、図5は10000倍の拡大SEM観察像である。
熱処理後の組織は、熱処理前と同じくfcc相、bcc相、粒状のNb系炭化物、粒状のCr系炭化物から構成され、Nb系炭化物の平均粒径は0.8μm、Cr系炭化物の平均粒径は2.2μm、両者の平均粒径は1.3μmであった。
また、表4に組織写真より画像処理して求めた組織の面積比率を示す。熱処理前はNb系炭化物およびCr系炭化物の割合はほぼ同じであるが、熱処理によりfcc相が減り、bcc相が増えることがわかった。具体的には、熱処理によりbcc相の面積割合は50%以上となり、fcc相よりもbcc相が多くなった。



Figure 2021123750
そこで、fcc相とbcc相の硬さをナノインテンダーで測定した。その結果、fcc相は約4GPa、bcc相は8GPaであった。硬いbcc相の割合が増えることで熱処理前に比べて引張強度と耐力の向上が得られたと考える。強度特性を向上させるにはbcc相の割合を50%以上にするのが好ましい。さらに好ましくは55%以上である。
表5に熱処理後の組織の成分分析結果を示す。
電子線マイクロアナライザー(EPMA)を用いてbcc相、fcc相、Nb炭化物、Cr炭化物の成分を測定した。bcc相はCr主体の成分であり、fcc相はNi、Cr、Feが多く含まれる成分であった。Nb系炭化物、Cr系炭化物のいずれもそれぞれNb、Cr主体の炭化物であることを確認した。
Figure 2021123750
熱処理温度が高くなるほどbcc相の割合は増えるが、熱力学計算では固相線温度が1262℃であることから、製造安定性を考慮して1100℃とした。より高い機械的特性が要求される場合には、積層造形体を熱処理することが好ましい。
1:合金粉末、2:リコーター、3:スタートプレート、4:積層造形体、5:造形ステージ、6:フィラメント、7:磁場コイル、8:電子ビーム。9:ホッパー

Claims (6)

  1. 質量%で、
    40.0%超65.0%以下のCrと、
    0%以上30.0%以下のFeと、
    0.5%以上2.5%以下のCと、
    0%超え20.0%以下のNbと、を含み、
    残部がNiおよび不可避不純物からなるCr−Ni系合金部材であって、
    fcc相とbcc相からなる母相中に、平均粒径10μm以下の粒状の炭化物粒子が分散析出している積層造形体であることを特徴とするCr−Ni系合金部材。
  2. 前記炭化物粒子は、Nb系炭化物およびCr系炭化物を有することを特徴とする請求項1に記載のCr−Ni系合金部材。
  3. 前記Cr系炭化物の粒径は1〜10μmであり、前記Nb系炭化物の粒径は0.1〜2μmであり、且つ、前記Cr系炭化物が前記Nb系炭化物より粒径が大きいことを特徴とする請求項2に記載のCr−Ni系合金部材。
  4. 断面観察における前記母相中のbcc相の面積割合が50%以上であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のCr−Ni系合金部材。
  5. 質量%で、
    40.0%超65.0%以下のCrと、
    0%以上30.0%以下のFeと、
    0.5%以上2.5%以下のCと、
    0%超え20.0%以下のNbと、を含み、
    残部がNiおよび不可避不純物からなる、融点が1600℃以下のCr−Ni系合金粉末を用いて積層造形体を形成する積層造形工程と、
    前記積層造形体に900〜1200℃で熱処理を行う熱処理工程と、
    を有することを特徴とするCr−Ni系合金部材の製造方法。
  6. 前記積層造形工程は、粉末床溶融結合方式の電子ビーム溶融法を用いることを特徴とする請求項5に記載のCr−Ni系合金部材の製造方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2024070987A1 (ja) * 2022-09-26 2024-04-04 株式会社プロテリアル Fe基合金、合金部材、製造物及び合金部材の製造方法

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