JP2023071145A - 金属粉末 - Google Patents

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JP2023071145A JP2022087488A JP2022087488A JP2023071145A JP 2023071145 A JP2023071145 A JP 2023071145A JP 2022087488 A JP2022087488 A JP 2022087488A JP 2022087488 A JP2022087488 A JP 2022087488A JP 2023071145 A JP2023071145 A JP 2023071145A
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Abstract

【課題】積層造形に適用した時に、割れや反りが少なく、かつ、耐熱性に優れた積層造形物を得ることが可能な金属粉末を提供すること。【解決手段】金属粉末は、0.001≦C≦0.45mass%、0.01≦Si≦3.50mass%、Mn≦2.0mass%、7.5≦Cr≦21.0mass%、1.5≦Ni≦7.0mass%、Mo≦1.3mass%、0.05≦V≦2.0mass%、Al≦0.015mass%、N≦0.20mass%、及び、0.05≦C+N≦0.58mass%を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなり、10<15C+Mn+0.5Cr+Ni<20、及び、Creq/Nieq<5.6を満たす。但し、Creq=Cr+Mo+1.5Si+0.5Nb、Nieq=Ni+30C+30N+0.5Mn。【選択図】図4

Description

本発明は、金属粉末に関し、さらに詳しくは、積層造形に適用した時に、割れや反りが少なく、かつ、耐熱性に優れた積層造形物を得ることが可能な金属粉末に関する。
近年、金属の積層造形技術が注目されている。これは、
(a)複雑形状の金属部品を最終形状に近い形状で成形できる、
(b)設計の自由度が向上する、
(c)従来の削り出し加工に比べて削りしろが小さくなる、
などの利点があるためである。
ここで、「積層造形法」とは、立体的な構造物を水平方向に輪切りにした構造に相当する薄片状の層を種々の方法を用いて積層することにより、立体的な構造物を作製する方法をいう。薄片状の層の積層方法としては、例えば、
(a)金属粉末からなる薄い層を形成する工程と、レーザー光、電子ビームなどのエネルギービームを照射して粉末層を局所的に溶融及び凝固させる工程とを繰り返す方法、
(b)所定の形状を有する薄板を重ね合わせ、拡散接合する方法
などがある。
これらの中でも、敷き詰められた金属粉末にレーザー光を照射し、粉末層を局所的に溶融及び凝固させる方式の積層造形法は、「SLM(Selective Laser Melting)方式」とも呼ばれている。SLM方式の積層造形法は、レーザー光の照射位置を変えるだけで複雑な立体的形状を容易に形成できるという利点がある。そのため、これを例えばダイカスト金型の作製に適用すると、金型の内部に非直線的又は三次元的な水冷回路を自由に配置することができる。
SLM方式の3Dプリンタを用いて積層造形を行う場合、造形物の上面のみが急速加熱されるために、冷却後に造形物の上面に引張の残留応力が発生する。その結果、造形物が下に凸となるように変形しやすい。造形物の変形が大きくなると、造形物の寸法精度が低下するだけでなく、造形後に3Dプリンタから造形物を取り出すのが困難となる。
そこでこの問題を解決するために、従来から種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1には、
造形領域に、炭素鋼又はマルテンサイト系ステンレス鋼の粉末からなる材料層を形成するリコート工程と、
材料層の所定の照射領域にレーザー光を照射し、固化層を形成する固化工程と、
1→T2→T1(但し、T1≧Mf(固化層のマルテンサイト変態終了温度)、T1>T2、T2≦Ms(固化層のマルテンサイト変態開始温度)となるように、固化層の温度を調節する温度調節工程と
を備えた積層造形物の製造方法が開示されている。
同文献には、
(a)積層造形においては、一般に固化層の冷却過程において固化層の体積が収縮するために、固化層には引張応力が残留する点、
(b)マルテンサイト変態が起こる材料を用いて積層造形した場合、固化層がマルテンサイト変態を起こす時に体積膨張を起こすために、固化層の冷却時に生じる体積収縮及びこれに起因する引張応力が軽減され、造形物の変形を抑制できる点、
(c)温度調節工程におけるT1及びT2を制御することにより、変態量(=膨張量)を制御できる点、並びに、
(d)Ms及びMfは材料中の炭素含有量により上下するので、材料中の炭素含有量を調節することで、多様な材料に対して同文献に記載の方法を適用できる点
が記載されている。
特許文献2には、所定量のCr、Ni、C、Si、Mn、N、Mo、Cu、Nb、P、及び、Sを含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる金属粉末が開示されている。
同文献には、ステンレス鋼粉末を用いて積層造形を行う場合において、ステンレス鋼粉末に含まれる各元素量を所定の範囲内とし、かつ、P及びSの量を制御すると、凝固割れが生じにくくなり、良好な造形性を示す点が記載されている。
さらに、特許文献3には、積層造形用の金属粉末ではないが、所定量のC、Si、Mn、Cr、Mo、V、及び、Nを含み、残部がFe及び不純物からなるステンレス鋼が開示されている。
同文献には、各元素の含有量を所定の範囲とすると、高温アニール後も高い硬度、高い靱性、及び、良好な耐食性を有するステンレス鋼が得られる点が記載されている。
特許文献1には、Ms点近傍で固化層の温度を上下させると、造形後の冷却過程で生じた引張残留応力がマルテンサイト変態による体積膨張によって緩和される点、及び、これによって歪の少ない造形物が得られる点が記載されている。しかし、現状の3Dプリンタでは、装置上の制約から、到達可能な造形領域の温度に上限がある。そのため、特許文献1に記載の方法を適用できるのは、Ms点が約300℃以下である鋼種に限られる。
また、耐熱性が求められる用途には、SUH1、SUH3、SUH11などのマルテンサイト系耐熱鋼が用いられている。この種の耐熱鋼の場合、通常、耐熱性を高めるために炭素量が高くなっている。このような炭素量が高い粉末を積層造形に適用した場合、造形まま硬さが非常に高くなりやすい。その結果、造形物に割れが発生し、造形物の製作が困難となる場合がある。
この問題を解決するために、耐熱鋼の炭素量を低減することも考えられる。しかしながら、炭素量の低下はMs点の上昇を招くため、Ms点が造形装置の到達可能な温度範囲を超過する場合がある。その結果、炭素量を低減した耐熱鋼粉末を用いて積層造形を行うと、造形物の残留応力が大きくなるという問題がある。
特許第6295001号公報 特開2019-119913号公報 特表2020-536169号公報
本発明が解決しようとする課題は、積層造形に適用した時に、割れや反りが少なく、かつ、耐熱性に優れた積層造形物を得ることが可能な金属粉末を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る金属粉末は、
0.001≦C≦0.45mass%、
0.01≦Si≦3.50mass%、
Mn≦2.0mass%、
7.5≦Cr≦21.0mass%、
1.5≦Ni≦7.0mass%、
Mo≦1.3mass%、
0.05≦V≦2.0mass%、
Al≦0.015mass%、及び、
N≦0.20mass%、及び、
0.05≦C+N≦0.58mass%
を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなり、
次の式(1)及び式(2)を満たす。
10<15C+Mn+0.5Cr+Ni<20 …(1)
Creq/Nieq<5.6 …(2)
但し、
Creq=Cr+Mo+1.5Si+0.5Nb
Nieq=Ni+30C+30N+0.5Mn
所定の元素を含み、かつ、式(1)を満たす金属粉末を用いて積層造形を行うと、造形後の冷却過程で生じた引張の残留応力がマルテンサイト変態による体積膨張により緩和される。その結果、割れ及び歪みの少ない積層造形物を得ることができる。
さらに、式(2)を満たすように金属粉末の成分を最適化する(特に、Si量、Cr量、及び、Ni量を最適化)すると、耐熱性に優れた積層造形物を得ることができる。
変態点測定用試料を所定の冷却速度で冷却したときの温度と寸法変化との関係の一例を示す図である。 反り量の測定方法の模式図である。 変数AとMs点との関係を示す図である。 Ms点と造形後の歪との関係を示す図である。
以下に、本発明の一実施の形態について詳細に説明する。
[1. 金属粉末]
[1.1. 主構成元素]
本発明に係る金属粉末は、以下のような元素を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなる。添加元素の種類、その成分範囲、及びその限定理由は、以下の通りである。
(1)0.001≦C≦0.45mass%:
Cは、各種の元素と炭化物を形成し、硬さ及び強度の向上に有効な元素である。また、Cは、Ms点の低減にも有効な元素である。このような効果を得るためには、C量は、0.001mass%以上である必要がある。C量は、好ましくは、0.01mass%以上、さらに好ましくは、0.05mass%以上である。
一方、金属粉末を用いて積層造形を行った場合において、積層造形直後の造形物の硬さは、CとNの総量に比例する。そのため、C量が過剰になると、積層造形直後の造形物の硬さが高くなりすぎ、割れ発生の原因となる場合がある。従って、C量は、0.45mass%以下である必要がある。C量は、好ましくは、0.40mass%以下である。C量は、さらに好ましくは、0.09mass%以下、あるいは、0.06mass%以下である。
(2)0.01≦Si≦3.50mass%:
Siは、脱酸剤として有効な元素である。また、Siは、造形物の耐熱性及び耐酸化性の向上に有効な元素でもある。このような効果を得るためには、Si量は、0.01mass%以上である必要がある。Si量は、好ましくは、0.1mass%以上、さらに好ましくは、0.3mass%以上である。
一方、Si量が過剰になると、造形物の靱性が低下する場合がある。従って、Si量は、3.50mass%以下である必要がある。Si量は、好ましくは、3.2mass%以下である。
(3)Mn≦2.0mass%:
Mnは、脱酸元素及び脱硫元素として有効な元素である。また、Mnは、靱性及び引張強さの向上に有効な元素である。さらに、Mnは、Ms点の低減に有効な元素でもある。そのため、金属粉末は、必要に応じてMnを含んでいても良い。上述したような効果を得るためには、Mn量は、0.01mass%以上が好ましい。Mn量は、さらに好ましくは、0.2mass%以上である。
一方、Mnは、オーステナイト安定化元素でもある。そのため、Mn量が過剰になると、残留オーステナイト量が過剰となり、造形物の硬さや耐食性が低下する場合がある。従って、Mn量は、2.0mass%以下である必要がある。Mn量は、好ましくは、1.8mass%以下、さらに好ましくは、1.6mass%以下である。
(4)7.5≦Cr≦21.0mass%:
Crは、高温耐酸化性の向上に有効な元素である。また、Crは、炭化物形成による造形物の焼入れ硬さの向上に有効な元素である。さらに、Crは、造形物の表面に不動態皮膜を形成させ、耐食性を確保するのに有効な元素でもある。このような効果を得るためには、Cr量は、7.5mass%以上である必要がある。Cr量は、好ましくは、10.5mass%以上である。
一方、Cr量が過剰になると、焼入れ組織においてもフェライト組織が残存し、高温強度の低下につながる場合がある。従って、Cr量は、21.0mass%以下である必要がある。Cr量は、好ましくは、20.0mass%以下、さらに好ましくは、18.5mass%以下である。
(5)1.5≦Ni≦7.0mass%:
Niは、耐食性及び熱間強度の向上に有効な元素である。また、Niは、Ms点を効果的に低下させる元素でもある。このような効果を得るためには、Ni量は、1.5mass%以上である必要がある。
一方、Ni量が過剰になると、Ms点が著しく低下する。その結果、残留オーステナイト量が過剰となり、焼戻し硬さが低下する場合がある。従って、Ni量は、7.0mass%以下である必要がある。
(6)Mo≦1.3mass%:
Moは、不動態皮膜の再生を促し、耐食性を高める効果がある。そのため、金属粉末は、必要に応じてMoを含んでいても良い。このような効果を得るためには、Mo量は、0.01mass%以上が好ましい。Mo量は、さらに好ましくは、0.2mass%以上である。
一方、Mo量が過剰になると、造形物の破壊靱性が低下する場合がある。従って、Mo量は、1.3mass%以下である必要がある。Mo量は、好ましくは、1.1mass%以下である。
(7)0.05≦V≦2.0mass%:
Vは、C及び/又はNと結合して炭化物及び/又は窒化物を生成し、硬さの向上に寄与する元素である。また、Vは、焼入れ時の結晶粒粗大化を防止し、靱性の向上に寄与する元素でもある。このような効果を得るためには、V量は、0.05mass%以上である必要がある。V量は、好ましくは、0.1mass%以上である。
一方、V量が過剰になると、多量の炭化物及び/又は窒化物が残存し、靱性が低下する場合がある。従って、V量は、2.0mass%以下である必要がある。V量は、好ましくは、1.3mass%以下、さらに好ましくは、0.8mass%以下である。
(8)Al≦0.015mass%:
Alは、脱酸元素として有効な元素である。また、微量のAlは、焼入れ時の結晶粒粗大化を抑制し、靱性の向上に寄与する場合がある。そのため、金属粉末は、必要に応じてAlを含んでいても良い。このような効果を得るためには、Al量は、0.002mass%超が好ましい。Al量は、さらに好ましくは、0.005mass%以上である。
一方、Al量が過剰になると、粗大なAlNが生成し、靱性及び疲労特性の著しい低下を招く場合がある。従って、Al量は、0.015mass%以下である必要がある。
(9)N≦0.20mass%:
Nは、溶湯を窒素噴霧で粉末化する際に混入する元素である。また、Nは、積層造形直後の造形物の硬さを増加させる作用がある。そのため、金属粉末は、必要に応じてNを含んでいても良い。このような効果を得るためには、N量は、0.01mass%以上が好ましい。
一方、N量が過剰になると、積層造形直後の造形物の硬さが高くなりすぎ、割れ発生の原因となる場合がある。従って、N量は、0.20mass%以下である必要がある。N量は、好ましくは、0.1mass%以下、さらに好ましくは、0.07mass%以下である。
(10)0.05≦C+N≦0.58mass%:
C及びNは、いずれも、硬さ及び強度の向上に有効な元素である。また、C及びNは、Ms点の低減にも有効な元素である。C+Nが少なくなりすぎると、必要な硬さが得られない。従って、C+Nは、0.05mass%以上である必要がある。
一方、C+Nが過剰になると、積層造形直後の造形物の硬さが高くなりすぎ、割れの発生の原因となる場合がある。従って、C+Nは、0.58mass%以下である必要がある。C+Nは、好ましくは、0.45mass%以下である。
(11)不可避的不純物:
本発明に係る金属粉末において、以下に示す成分が以下に示す量で含まれる場合がある。このような場合、本発明においては、これらの成分を不可避的不純物として扱う。
Cu≦0.30mass%、O≦0.1mass%、Co≦0.3mass%、
Ta≦0.05mass%、Ti≦0.05mass%、
Zr≦0.05mass%、B≦0.005mass%、Ca≦0.005mass%、
Se≦0.03mass%、Te≦0.005mass%、Bi≦0.01mass%、
Pb≦0.03mass%、Mg≦0.02mass%、REM≦0.01mass%。
[1.2. 副構成元素]
本発明に係る金属粉末は、上述した主構成元素に加えて、以下のような1種又は2種以上の元素をさらに含んでいても良い。添加元素の種類、その成分範囲、及びその限定理由は、以下の通りである。
(1)0.1≦Nb≦1.0mass%:
Nbは、Vと同様に、C及び/又はNと結合して炭化物及び/又は窒化物を生成し、硬さの向上に寄与する元素である。また、Nbは、焼入れ時の結晶粒粗大化を防止し、靱性の向上に寄与する元素でもある。このような効果を得るためには、Nb量は、0.1mass%以上が好ましい。
一方、Nb量が過剰になると、粗大な炭化物及び/又は窒化物が析出し、焼き割れを助長する場合がある。従って、Nb量は、1.0mass%以下が好ましい。
(2)0.1≦W≦1.5mass%:
Wは、耐食性を向上させる効果がある。このような効果を得るためには、W量は、0.1mass%以上が好ましい。
一方、W量が過剰になると、コストの上昇を招くだけでなく、M6C型の粗大な炭化物を生成し、焼き割れを助長する場合がある。従って、W量は、1.5mass%以下が好ましい。
(3)P≦0.03mass%:
Pは、不可避的不純物であるが、凝固割れの抑制の観点から、できるだけ低減するのが好ましい。凝固割れを抑制するためには、P量は、0.03mass%以下が好ましい。
但し、必要以上の低減は、製造コストの上昇を招く。従って、P量は、これらの点を考慮して最適な含有量を選択するのが好ましい。
(4)S≦0.03mass%:
Sは、不可避的不純物であるが、凝固割れの抑制の観点から、できるだけ低減するのが好ましい。凝固割れを抑制するためには、S量は、0.03mass%以下が好ましい。
但し、必要以上の低減は、製造コストの上昇を招く。従って、S量は、これらの点を考慮して最適な含有量を選択するのが好ましい。
[1.3. 成分バランス]
本発明に係る金属粉末は、次の式(1)及び式(2)を満たしている必要がある。
10<15C+Mn+0.5Cr+Ni<20 …(1)
Creq/Nieq<5.6 …(2)
但し、
Creq=Cr+Mo+1.5Si+0.5Nb
Nieq=Ni+30C+30N+0.5Mn
[1.3.1. 式(1)]
式(1)の「15C+Mn+0.5Cr+Ni」(以下、これを「変数A」ともいう)は、金属粉末のMs点と相関がある。変数Aに含まれる元素は、いずれもMs点を下げる作用がある。本発明に係る金属粉末において、式(1)を満たすように変数Aを最適化すると、金属粉末のMs点を積層造形に適した範囲(具体的には、約50℃~280℃)にすることができる。
なお、変数Aは、各元素の含有量(mass%)に所定の係数を乗算し、これらを足し合わせたものである。金属粉末が変数Aを構成する元素の一部を含まない時は、当該元素の含有量をゼロとして変数Aを計算する。
金属粉末のMs点が低くなりすぎると、積層造形後の残留オーステナイトが過剰となり、必要な硬さが得られない。また、積層造形後に室温まで冷却してもマルテンサイト変態量が少ないために、変態膨張による歪低減の効果が得られない場合がある。従って、Ms点は、50℃以上が好ましい。これと同等以上のMs点を実現するためには、変数Aは、20未満が好ましい。
一方、変態膨張により歪低減効果を得るためには、積層造形後に積層造形物を、Ms点より低い温度で、かつ、マルテンサイト変態が完全に終了する温度(Mf点)より高い温度に加熱する必要がある。現状の積層造形装置では、設備の制約上、200℃までしか加熱できない。造形物の加熱温度が200℃である場合において、金属粉末のMs点が280℃超である時には、加熱温度が低すぎるために、積層造形直後にマルテンサイト変態がほとんど完了してしまい、変態膨張による歪低減効果が得られない。
また、積層造形物を200℃以上に加熱できるようになったとしても、Ms点が280℃以上では加熱に必要な温度がベイナイト変態を生じる温度以上となるため、造形中にベイナイト変態による膨張が発生し、変態膨張による歪低減効果が得られない。従って、Ms点は、280℃以下が好ましい。これと同等以下のMs点を実現するためには、変数Aは、10超が好ましい。
[1.3.2. 式(2)]
式(2)は、Ni当量(Nieq)に対するCr当量(Creq)の比(以下、これを「当量比」ともいう)を表す。「Creq」とは、ステンレス鋼におけるフェライトの形成されやすさを表す指標である。また、「Nieq」とは、ステンレス鋼におけるオーステナイトの形成されやすさを表す指標である。
なお、Creqは、フェライト安定化元素の含有量(mass%)に所定の係数を乗算し、これらを足し合わせたものである。また、Nieqは、オーステナイト安定化元素の含有量(mass%)に所定の係数を乗算し、これらを足し合わせたものである。金属粉末がCreq又はNieqを構成する元素の一部を含まない時は、当該元素の含有量をゼロとしてCreq又はNieqを計算する。
当量比が大きくなりすぎると、全相フェライト組織となり、高温強度が低下する場合がある。従って、当量比は、5.6未満である必要がある。当量比は、特に、次の(2’)を満たしているのが好ましい。
Creq/Nieq<2.5 …(2’)
一方、当量比が小さくなりすぎると、残留オーステナイトの量が過剰となり、造形物の硬さや耐食性が低下する場合がある。従って、当量比は、0.3以上が好ましい。当量比は、さらに好ましくは、0.4以上、さらに好ましくは、0.6以上である。
[1.4. 粉体特性]
SLM方式の3Dプリンタでは、レーザーで造形する前に金属粉末を均一に敷き詰める必要がある。金属粉末を均一に敷き詰めるためには、金属粉末の流動性が重要である。この流動性を確保するためには、金属粉末の粉体特性(特に、個数頻度D50及び雪崩角)を最適化する必要がある。
[1.4.1. 個数頻度D50
「個数頻度D50(μm)」とは、粉末の累積50個数%粒子径(メディアン径)をいう。D50の測定方法としては、例えば、
(a)レーザー回折・散乱法に基づく粒子分布測定装置を用いて測定する方法、
(b)粒子画像分析装置を用いて測定する方法、
(c)コールターカウンターを用いて測定する方法、
などがある。
本発明において、「D50」というときは、粒子画像分析装置により測定されたメディアン径をいう。
一般に、D50が小さくなるほど、相対的に微粉(粒径が10μm以下の粉末)の含有量が多くなる。ファンデルワールス力や静電気力のような粒子間に生じる付着力は、粒径が小さくなるほど、高くなる。そのため、D50が小さくなりすぎると、粉末が凝集しやすくなり、流動性が低下する。従って、D50は、10μm以上が好ましい。D50は、好ましくは、20μm以上、さらに好ましくは、30μm以上である。
一方、D50が大きくなりすぎると、粒子間に生じる付着力よりも粉体表面に生じる摩擦力の支配が大きくなる。そのため、粉末流動時のせん断抵抗が高くなり、流動性が阻害される。従って、D50は、50μm以下が好ましい。
[1.4.2. 雪崩角]
金属粉末の流動性評価方法としては、例えば、
(a)JIS Z2502:2012に規定される金属粉-流動度測定方法、
(b)ASTM B213 Standard Test Methods for Flow Rate of Metal Powders Using the Hall Flowmeter Funnl、
(c)ASTM B964 Standard Test Methods for Flow Rate of Metal Powders Using the Carney Funnel、
などがある。
一方、金属3Dプリンタにおける粉末敷き詰め工程に適した流動性評価方法として、Mercury Scientific社のRevolution Powder Analyzerで測定可能な雪崩角(Avalance angle)がある。本発明においては、金属粉末の流動性の指標として、この雪崩角を用いる。
一般に、雪崩角が小さいことは、粒子間の付着力が小さく、金属粉末の流動性が良好であることを表す。また、雪崩角は、金属粉末のD50にもよるが、通常、30~60°の値を取る。3Dプリンタの造形領域に金属粉末をより均一に敷き詰めるためには、雪崩角は、雪崩角は、45°以下が好ましい。雪崩角は、好ましくは、43°以下、より好ましくは、40°以下、さらに好ましくは、35°以下である。
[1.4.3. 見掛密度、タップ密度、及びHausner比]
見掛密度の測定方法としては、例えば、
(a)JIS Z2504:2012に規定される金属粉-見掛密度測定方法、
(b)ASTM B212 Standard Test Method for Apparent Density of Free-Flowing Metal Powders Using the Hall Flowmeter Funnelに準じた方法、
などがある。
本発明において、「見掛密度ρbulk」というときは、JIS Z2504:2012に規定される金属粉-見掛密度測定方法により得られる値をいう。金属粉末の場合、見掛密度は、通常、3.0~6.0g/cc程度の値を取り得る。
タップ密度の測定方法としては、例えば、
(a)JIS Z2512:2012に規定される金属粉-タップ密度測定方法、
(b)ASTM B527 Standard Test Method for Tap Density of Metal Powders and Compoundsに準じた方法、
などがある。
本発明において、「タップ密度ρtapped」というときは、JIS Z2512:2012に規定される金属粉-タップ密度測定方法により得られる値をいう。金属粉末の場合、タップ密度は、通常、3.0~6.0g/cc程度の値を取り得る。
「Hausner比」とは、金属粉末の見掛密度(ρbulk)に対する、タップ密度(ρtapped)の比(=ρtapped/ρbulk)をいう。Hausner比が小さいことは、一般的には、粒子間相互作用が弱く、流動性が高いことを意味する。逆に、Hausner比が大きいことは、一般に、粒子間相互作用が強く、流動性が低いことを表す。金属粉末の場合、Hausner比は、通常、~1.25の値を取り得る。
[1.4.4. 粒子形状]
金属粉末の粒子形状は、球形でも良く、あるいは、不規則形状でも良い。一般に、球形の粒子の集合体からなる金属粉末は、不規則形状の粒子の集合体からなる金属粉末に比べて高い流動性を示す。
[1.5. 用途]
本発明に係る金属粉末は、種々の用途に用いることができるが、特に、積層造形用の金属粉末として好適である。
本発明に係る金属粉末を用いて製造された積層造形物の造形まま硬さは、主として金属粉末の組成に依存する。造形まま硬さが高くなり過ぎると、割れ発生の原因となる。造形時の割れを抑制するためには、造形まま硬さは、58HRC以下が好ましい。造形まま硬さは、さらに好ましくは、55HRC以下である。金属粉末の組成を最適化すると、このような造形まま硬さを有する積層造形物を得ることができる。
[2. 金属粉末の製造方法]
本発明において、金属粉末の製造方法は、特に限定されない。金属粉末の製造方法としては、例えば、ガスアトマイズ法、水アトマイズ法、プラズマアトマイズ法、プラズマ回転電極法、遠心力アトマイズ法などがある。
例えば、ガスアトマイズ法を用いて金属粉末を製造する場合、溶湯をタンディッシュの底部から落下させながら、溶湯に高圧ガスを吹き付け、溶湯を粉砕・凝固させる。この場合、高圧ガスには、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスが用いられる。ガスアトマイズ法により粉末を製造する場合、P、S、Cu、Co、Ti、Zr、Nbなどの不純物が不可避的に混入することがある。
さらに、2種以上の金属粉末を混合し、メカニカルアロイングなどの方法により金属粉末を製造しても良い。
また、いずれかの方法を用いて金属粉末を製造した後、さらに、金属粉末に対して還元性熱プラズマによる球状化処理を施しても良い。あるいは、金属粉末の流動性向上のため、粉末製造後に表面にナノ粒子を適量被覆しても良い。さらに、金属粉末の粒度分布は、製造条件によって制御することもできるが、湿式サイクロン、乾式サイクロン、乾式ふるい、超音波ふるいなどの分級法を用いて制御することもできる。
[3. 積層造形物の製造方法]
金属3Dプリンタを用いた積層造形の方式としては、例えば、粉末床溶融結合法、指向性エネルギー堆積法、バインダージェッティング法などがある。また、造形中に積層造形物の切削加工を行っても良い。本発明に係る金属粉末は、いずれの方式に対しても適用することができる。
例えば、粉末床溶融結合法の一種である選択的レーザー溶融法(SLM法)の場合、積層造形は、
(a)3D-CAD等により生成させた3次元形状データ(例えば、STLデータ)を元に数十μm単位のスライスデータを作成し、
(b)スライスデータを用いて、粉末床に対して熱源を選択的に走査させながら照射し、焼結層を積層させる
ことにより行われる。
[4. 作用]
鋼中のC、Mn、Cr、及びNiは、いずれもMs点を低下させる作用がある。そのため、C量を相対的に少なくすると同時に、式(1)を満たすように、これらの元素の含有量を最適化すると、造形まま硬さを過度に上昇させることなく、Ms点を積層造形物の低歪化に適した範囲(約50℃~280℃)に維持することができる。
また、式(2)を満たすように各元素の含有量を最適化すると、耐熱性の低下をもたらすフェライト相の生成を抑制することができる。また、式(2)に含まれる元素の内、特に、Si、Cr及びNiは、積層造形物の耐熱性を向上させる効果がある。そのため、式(2)を満たしつつ、式(2)中の各元素の含有量を最適化することで、積層造形物の耐熱性を維持できる。
(実施例1~24、比較例1~7)
[1. 試料の作製]
[1.1. 金属粉末の作製]
ガスアトマイズ法を用いて、表1及び表2に示す31種類の鋼の粉末を作製した。なお、表1及び表2に記載した鋼の粉末には、表中に記載されていない元素が不純物として規定した量の範囲内で含まれている場合がある。また、表1及び表2中、空欄は、Mn、Ni、Mo、V、S、Nb、及び、Wについては0.01mass%未満、Alについては0.002mass%未満であることを表す。さらに、比較例1はマルテンサイト系耐熱鋼(SUH11)に、比較例2はマルテンサイト系耐熱鋼(SUH1)に、それぞれ相当する。
Figure 2023071145000002
Figure 2023071145000003
[1.2. 積層造形物の作製]
コンセプトレーザー社製の金属3DプリンターM2を用いて、Ms点、及び、造形まま硬さを測定するための積層造形物(15×15×15mmの立方体)を作製した。
また、コンセプトレーザー社製の金属3DプリンターM2を用いて、縦20mm×横150mm×高さ15mmの短冊状ベースプレート上に、造形後の反り量を測定するための積層造形物(縦18mm×横30mm×高さ10mmの直方体)を作製した。
積層造形は、加熱ヒーターを用いて積層造形物をMs-30℃~Ms-80℃の温度に予熱しながら行った。造形時の雰囲気は、窒素雰囲気とした。
[2. 試験方法]
[2.1. Ms点]
造形ままの積層造形物より、変態点測定用の試験片(φ4mm×10mm)を切り出した。試験片を1000℃~1300℃に加熱した後、100℃/minの冷却速度で20℃まで冷却し、冷却中の温度変化及び寸法変化を測定した。
図1に、変態点測定用試料を所定の冷却速度で冷却したときの温度と寸法変化との関係の一例を示す。図1に示すように、熱収縮から熱膨張に転じた温度をマルテンサイト変態開始温度(Ms)とした。
[2.2. 造形まま硬さ]
造形ままの積層造形物の中心部付近より、硬さ測定用の試験片を切り出した。得られた試験片を用いて、ロックウェル硬さ(JIS Z2245)を測定した。
[2.3. 造形後の歪、及び、割れの有無]
図2に、反り量の測定方法の模式図を示す。積層造形終了後、金属3DプリンターM2から積層造形物付きベースプレートを取り出し、積層造形物付きベースプレートを定盤の上に載せた。水平方向から造形物の全体が映るように撮影した外観写真から、画像解析により積層造形物の曲率半径Rと造形物の厚さtを算出した。そして、以下の式(3)を用いて、造形後の歪を算出した。
造形後の歪(%)=t×100/(2R+t) …(3)
なお、曲率半径Rは、ベースプレートを定盤の上に乗せて、レーザー変位計又は触針式の寸法測定器で定盤からの寸法を造形体長手方向に一定間隔に測定し、これらの変位を円形として近似して算出することもできる。
反り量を測定した造形物に対して、積層方向に対して直角をなす面に平行に5等分した。5枚の試料の断面を研磨後、光学顕微鏡で観察し、亀裂の有無を確認した。
[3. 結果]
表3に結果を示す。図3に、変数AとMs点との関係を示す。図4に、Ms点と造形後の歪との関係を示す。表3及び図3~図4より、以下のことがわかる。
Figure 2023071145000004
(1)比較例1は、積層造形物に大きな割れが発生し、造形物の作製ができなかった。これは、C量が多いため造形まま硬さが非常に大きくなり、凝固時に割れが発生しやすくなったためと考えられる。
(2)比較例2は、積層造形物に割れが発生した。これは、C量が多いために造形まま硬さが大きくなり、凝固時に割れが発生しやすくなったためと考えられる。
(3)比較例3は、Ms点が280℃を超えていた。これは、Ni量が少なく、変数Aの値が10未満であるためと考えられる。さらに、比較例3は、造形後の歪の絶対値が0.3%を超えていた。これは、Ms点が高いため、加熱温度200℃の設備では、熱源の照射が完了したと同時にマルテンサイト変態が完了してしまい、変態膨張による歪の抑制効果が効率的に得られなかったためと考えられる。
(4)比較例4は、Ms点が50℃未満であった。これは、Ni量が過剰であるために変数Aが20を超えているためと考えられる。さらに、比較例4は、造形後の歪の絶対値が0.3%を超えていた。これは、Ms点が室温付近であるため、マルテンサイト変態が造形中に進行せず、熱収縮によって造形物が下に凸に大きく変形したためと考えられる。
(5)比較例5は、造形物の組織が全相フェライト組織となった。これは、Cr量が過剰であり、当量比が5.6を超えていたためと考えられる。
(6)比較例6は、Ms点が50℃未満であった。これは、Si量及びMn量が過剰であるために変数Aが20を超えているためと考えられる。さらに、比較例6は、造形後の歪の絶対値が0.3%を超えていた。これは、Ms点が室温付近であるため、マルテンサイト変態が造形中に進行せず、熱収縮によって造形物が下に凸に大きく変形したためと考えられる。
(7)比較例7は、Ms点が280℃を超えていた。これは、Cr量が少なく、変数Aの値が10未満であるためと考えられる。また、比較例7は、造形後の歪の絶対値が0.3%を超えていた。これは、Ms点が高いため、加熱温度200℃の設備では、熱源の照射が完了したと同時にマルテンサイト変態が完了してしまい、変態膨張による歪の抑制効果が効率的に得られなかったためと考えられる。
さらに、比較例7は、造形物に割れが発生した。これは、Ms点が280℃を超えていることに加えて、造形まま硬さが59HRCと高いためと考えられる。加熱温度200℃の設備では、熱源の照射が完了したと同時にマルテンサイト変態が完了して硬化するため、凝固時に割れが発生しやすくなったためと考えられる。
(8)実施例1~24は、いずれも、造形後の歪の絶対値が0.3%以内であり、割れも認められなかった。これは、変数Aが所定の範囲内となるように成分が最適化されているため、及び、これによってMs点が適正範囲となったためと考えられる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。
本発明に係る金属粉末は、積層造形法を用いて、冷却を必要とする金型(例えば、ダイカスト用金型、ホットスタンピング用金型、テイラードダイクエンチ用金型)を製造するための粉末原料として用いることができる。

Claims (17)

  1. 0.001≦C≦0.45mass%、
    0.01≦Si≦3.50mass%、
    Mn≦2.0mass%、
    7.5≦Cr≦21.0mass%、
    1.5≦Ni≦7.0mass%、
    Mo≦1.3mass%、
    0.05≦V≦2.0mass%、
    Al≦0.015mass%、
    N≦0.20mass%、及び、
    0.05≦C+N≦0.58
    を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなり、
    次の式(1)及び式(2)を満たす金属粉末。
    10<15C+Mn+0.5Cr+Ni<20 …(1)
    Creq/Nieq<5.6 …(2)
    但し、
    Creq=Cr+Mo+1.5Si+0.5Nb
    Nieq=Ni+30C+30N+0.5Mn
  2. 0.1≦Nb≦1.0mass%をさらに含む請求項1に記載の金属粉末。
  3. 0.1≦W≦1.5mass%をさらに含む請求項1又は2に記載の金属粉末。
  4. P≦0.03mass%、及び/又は、
    S≦0.03mass%、
    をさらに含む請求項1に記載の金属粉末。
  5. P≦0.03mass%、及び/又は、
    S≦0.03mass%、
    をさらに含む請求項2に記載の金属粉末。
  6. P≦0.03mass%、及び/又は、
    S≦0.03mass%、
    をさらに含む請求項3に記載の金属粉末。
  7. 次の式(2’)を満たす請求項1、2又は4に記載の金属粉末。
    Creq/Nieq<2.5 …(2’)
  8. 次の式(2’)を満たす請求項3に記載の金属粉末。
    Creq/Nieq<2.5 …(2’)
  9. 次の式(2’)を満たす請求項5に記載の金属粉末。
    Creq/Nieq<2.5 …(2’)
  10. 次の式(2’)を満たす請求項6に記載の金属粉末。
    Creq/Nieq<2.5 …(2’)
  11. 積層造形に用いられる請求項1、2、4、又は5に記載の金属粉末。
  12. 積層造形に用いられる請求項3に記載の金属粉末。
  13. 積層造形に用いられる請求項6に記載の金属粉末。
  14. 積層造形に用いられる請求項7に記載の金属粉末。
  15. 積層造形に用いられる請求項8に記載の金属粉末。
  16. 積層造形に用いられる請求項9に記載の金属粉末。
  17. 積層造形に用いられる請求項10に記載の金属粉末。
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