JP2021122882A - 切削装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】搬送パッドの移動に使用される移動ユニットにかかる負荷を軽減して、該移動ユニットの損耗を抑制する。
【解決手段】被加工物を切削する切削装置であって、該被加工物をスピンドルに装着された切削ブレードで切削する切削ユニットと、該切削ユニットを移動させる移動ユニットと、該被加工物を搬送できる搬送パッドと、該搬送パッドに接続され、引き上げ力を該搬送パッドに印加するカウンターバランス部と、を備え、該搬送パッドは、該移動ユニットに着脱され、該移動ユニットに装着された状態で該被加工物を吸引保持でき、該被加工物を吸引保持した状態で該移動ユニットにより移動されることで該被加工物の搬送を実施する。
【選択図】図1

Description

本発明は、切削ブレードで被加工物を切削する切削装置に関する。
デバイスチップの製造工程において半導体ウェーハやパッケージ基板、セラミックス基板、ガラス基板等の基板をスピンドルに装着した切削ブレードで切削する切削装置が知られている。
切削装置は、切削ブレードを備える切削ユニットと、被加工物を保持するチャックテーブルと、を備える。切削装置のオペレータは、被加工物を切削装置に搬入し、チャックテーブル上面の保持面に載せる。そして、チャックテーブルに被加工物を吸引保持させ、切削ブレードを回転させながら被加工物に接触させて被加工物を切削する。切削が完了した後、オペレータは被加工物をチャックテーブルから搬出する。
このように、オペレータがチャックテーブルに被加工物を搬入出する切削装置は、マニュアルタイプの切削装置として知られている。これに対して、チャックテーブルへの被加工物の搬入出を自動で実施するフルオートタイプの切削装置が知られている。
フルオートタイプの切削装置は、加工前の被加工物が置かれる載置領域と、加工後の被加工物が置かれる搬出領域と、被加工物の搬入出を実施する搬送機構と、を備える。該搬送機構は、載置領域に置かれた加工前の被加工物をチャックテーブルに搬入し、加工後の被加工物をチャックテーブルから搬出領域に搬出する。さらに、フルオートタイプの切削装置は、加工後の被加工物を洗浄する洗浄ユニットを備える場合がある。
搬送機構を備えないマニュアルタイプの切削装置は、安価で構成が比較的シンプルであり、設置に要する面積が小さい。しかし、切削加工の前後の所定のタイミングでオペレータが被加工物を搬入出しなければならず、オペレータによる定期的な作業が必要となる。
その一方で、搬送機構を備えるフルオートタイプの切削装置では、オペレータは、被加工物の該切削装置への搬入出を切削加工の進行状況に関わらず任意のタイミングで実施できる。しかしながら、独立した搬送機構を備えるため装置構成が複雑となり、切削装置が高コストなる上、大型となるため比較的広い設置面積が必要となる。そこで、マニュアルタイプの切削装置に追加可能で、比較的簡略化された構成で被加工物の搬送を実施する搬送機構を備える切削装置が開発されている(特許文献1参照)。
特開2019−111628号公報
特許文献1に記載の切削装置は、切削ユニットを移動させる移動ユニットに着脱可能な搬送パッドを備える。移動ユニットに搬送パッドを装着し該搬送パッドで被加工物を保持し移動ユニットを作動させると、被加工物を搬送できる。しかしながら、移動ユニットは、該被加工物の保持機構を備え無視できない重量を有する搬送パッドを切削ユニットに加えて移動させるため、該移動ユニットにかかる負荷は従来と比して大きい。そのため、移動ユニットの損耗が進行しやすくなる。
移動ユニットは、被加工物の高精度な加工を実現するために、切削ユニットを精密に移動させる所定の性能が要求される。ところが、移動ユニットの損耗が進行すると該移動ユニットが所定の性能を発揮できなくなり、切削装置の加工精度が低下するとの問題を生じる。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、搬送パッドの移動に使用される移動ユニットにかかる負荷が軽減され、該移動ユニットの損耗が抑制された切削装置を提供することである。
本発明の一態様によれば、被加工物を切削ブレードで切削する切削装置であって、上方に露出した保持面を有し、該保持面上に載る該被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルの該保持面上で保持された該被加工物をスピンドルに装着された該切削ブレードで切削する切削ユニットと、該被加工物の切削が実施される加工領域と、該被加工物の搬入出が実施される搬入出領域と、の間で該チャックテーブルを該保持面に平行な加工送り方向に沿って移動させる加工送りユニットと、該切削ユニットを該保持面と平行で該加工送り方向に垂直な割り出し送り方向と、該保持面に垂直な方向と、に移動させる移動ユニットと、該搬入出領域に隣接し、切削前の該被加工物が載せられる載置領域と、切削後の該被加工物を支持でき、該搬入出領域の直上の領域と、該搬入出領域に隣接する搬出領域と、の間を移動する搬出テーブルと、該載置領域に載せられた切削前の該被加工物を該搬入出領域に位置する該チャックテーブルに搬送できるとともに、該チャックテーブルに載る切削後の該被加工物を該搬出テーブルに搬送できる搬送パッドと、該搬送パッドに接続され、引き上げ力を該搬送パッドに印加するカウンターバランス部と、を備え、該搬送パッドは、該搬入出領域に隣接する待機領域で該移動ユニットに着脱され、該移動ユニットに装着された状態で該被加工物を吸引保持でき、該被加工物を吸引保持した状態で該移動ユニットにより移動されることで該被加工物の搬送を実施できることを特徴とする切削装置が提供される。
好ましくは、該カウンターバランス部が該搬送パッドに印加する該引き上げ力の大きさは、該搬送パッドにかかる重力の大きさ以下である。
また、好ましくは、該カウンターバランス部は、一端が該搬送パッドの上部に固定されており、ピストンロッドの一部を収容するとともに該ピストンロッドの収容長さが可変なシリンダを備え、該シリンダへの該ピストンロッドの収容長さを変化させることで伸縮可能である。
本発明の一態様に係る切削装置では、被加工物の搬送に使用される搬送パッドにカウンターバランス部が接続されている。該カウンターバランス部は、引き上げ力を該搬送パッドに印加する。そのため、搬送パッドが装着された移動ユニットにかかる負荷が軽減され、移動ユニットの損耗が抑制される。
したがって、本発明により、搬送パッドの移動に使用される移動ユニットにかかる負荷が軽減され、該移動ユニットの損耗が抑制された切削装置が提供される。
被加工物及び切削装置を模式的に示す斜視図である。 図2(A)は、搬送パッドを移動ユニットに装着する様子を模式的に示す側面図であり、図2(B)は、搬送パッドにより被加工物をチャックテーブルに搬入する様子を模式的に示す側面図である。 図3(A)は、切削ユニットにより被加工物を切削する様子を模式的に示す側面図であり、図3(B)は、搬送パッドにより被加工物を搬出ユニットに載せる様子を模式的に示す側面図である。 図4(A)は、搬送パッドを移動ユニットに装着する様子を模式的に示す上面図であり、図4(B)は、搬送パッドが載置領域に載置された被加工物を吸引保持する様子を模式的に示す上面図である。 図5(A)は、搬送パッド及びカウンターバランス部を模式的に示す側面図であり、図5(B)は、カウンターバランス部の支持構造の変形例を模式的に示す側面図である。 図6(A)は、カウンターバランス部が伸長する際のシリンダを模式的に示す断面図であり、図6(B)は、カウンターバランス部が収縮する際のシリンダを模式的に示す断面図である。
図面を参照して、本発明の一態様に係る切削装置について説明する。まず、本実施形態に係る切削装置の被加工物について、図1を用いて説明する。図1は、被加工物及び切削装置を模式的に示す斜視図である。
該被加工物1は、例えば、シリコン、SiC(シリコンカーバイド)、若しくは、その他の半導体等の材料、または、サファイア、ガラス、石英、セラミックス等の材料からなる基板である。または、該被加工物は、デバイスが樹脂で覆われたパッケージ基板である。被加工物1には分割予定ラインが設定され、分割予定ラインに沿って切削することで被加工物1を分割すると、デバイスチップを形成できる。ただし、被加工物1はこれに限定されず、例えば、デバイスを備えない基板でもよい。
次に、本実施形態に係る切削装置2について説明する。切削装置2は、各構成を支持する装置基台4を備え、装置基台4の上面に被加工物1を吸引保持するチャックテーブル6と、被加工物1を切削する切削ユニット8と、を備える。切削装置2は、被加工物1をチャックテーブル6で吸引保持し、切削ユニット8により被加工物1を切削する。また、切削装置2は、切削ユニット8に隣接する位置に切削ユニット8のアライメントを実施するために被加工物1を撮影するカメラユニット10を備える。
チャックテーブル6は、一端が吸引源に接続された吸引路(不図示)を内部に有し、該吸引路の他端がチャックテーブル6の上部に配設された多孔質部材に接続されている。該多孔質部材は上方に露出しており、該多孔質部材の上面がチャックテーブル6の保持面6aとなる。換言すると、チャックテーブル6は、上方に露出した保持面6aを有する。
被加工物1を保持面6a上に載せ、吸引源を作動させて多孔質部材を通じて被加工物1に負圧を作用させると、被加工物1がチャックテーブル6に吸引保持される。また、チャックテーブル6は、保持面6aに垂直な方向に沿った軸の周りに回転可能である。
装置基台4の上面の中央部にはX軸方向に沿った長辺を有する開口16が設けられており、該開口16の内部にはX軸移動テーブル18と、一端がX軸移動テーブル18に取り付けられた防塵防滴カバー20と、が配設されている。X軸移動テーブル18の下方の防塵防滴カバー20で保護された領域には、X軸移動テーブル18をチャックテーブル6の保持面6aに平行なX軸方向に沿って移動させる加工送りユニット(不図示)が配設されている。
該加工送りユニットは、被加工物1の切削時にチャックテーブル6をX軸方向に加工送りする。すなわち、X軸方向が加工送り方向となる。また、該加工送りユニットは、切削ユニット8による被加工物1の切削が実施される加工領域40cと、チャックテーブル6への被加工物1の搬入出が実施される搬入出領域40bと、の間でチャックテーブル6を加工送り方向(X軸方向)に沿って移動させる。
装置基台4の上面の後部には、開口16の上部に伸長する突出部を有する支持構造22が立設されている。支持構造22の前側面には、Y軸方向に平行な一対のY軸ガイドレール24が設けられており、Y軸ガイドレール24にはY軸移動プレート26がスライド可能に取り付けられている。
Y軸移動プレート26の後面側には、ナット部(不図示)が設けられており、このナット部には、該Y軸ガイドレール24に平行なY軸ボールねじ28が螺合されている。Y軸ボールねじ28の一端には、Y軸パルスモータ30が連結されている。Y軸パルスモータ30でY軸ボールねじ28を回転させると、Y軸移動プレート26はY軸ガイドレール24に沿ってY軸方向に移動する。
一対のY軸ガイドレール24と、Y軸移動プレート26と、Y軸ボールねじ28と、Y軸パルスモータ30と、は、切削ユニット8及びカメラユニット10をY軸方向に割り出し送りする割り出し送りユニットとして機能する。すなわち、Y軸方向が割り出し送り方向となる。
Y軸移動プレート26の前面には、Z軸方向に伸長する一対のZ軸ガイドレール32と、それぞれのZ軸ガイドレール32にスライド可能に取り付けられたZ軸移動プレート34と、が配設されている。Z軸移動プレート34の裏面側(後面側)には、ナット部(不図示)が設けられており、このナット部には、Z軸ガイドレール32に平行なZ軸ボールねじ(不図示)が螺合されている。
Z軸ボールねじの一端には、Z軸パルスモータ38が連結されている。Z軸パルスモータ38でZ軸ボールねじを回転させれば、Z軸移動プレート34は、Z軸ガイドレール32に沿ってZ軸方向に移動する。Z軸移動プレート34の前面側下部には、切削ユニット8と、カメラユニット10と、が固定されている。
一対のZ軸ガイドレール32と、Z軸移動プレート34と、Z軸ボールねじ36と、Z軸パルスモータ38と、は、切削ユニット8及びカメラユニット10をチャックテーブル6の保持面6aに垂直なZ軸方向に移動させる昇降ユニットとして機能する。そして、該割り出し送りユニットと、該昇降ユニットと、は、切削ユニット8等を移動させる移動ユニットとして機能する。
切削ユニット8は、Y軸方向に沿ったスピンドル(不図示)と、スピンドルの先端に装着された円環状の切削ブレード8aと、を備える。該スピンドルの基端側には、該スピンドルをY軸方向の周りに回転させるスピンドルモータ(不図示)が接続されている。該スピンドルモータにより該スピンドルを回転させると、切削ブレード8aが回転する。
切削ブレード8aは外周部に切刃を備える。切刃は、例えば、砥粒と、該砥粒が分散された結合材と、を含む。回転する切削ブレード8aを所定の高さ位置に位置づけ、X軸移動テーブル18を加工送り方向に移動させると、切削ブレード8aにより被加工物1が切削される。すなわち、切削ユニット8は、加工領域40cにおいて、チャックテーブル6の保持面6a上で保持された被加工物1を切削ブレード8aで切削する。
切削ブレード8aにより被加工物1を切削すると、被加工物1から切削屑が発生して飛散してしまう。また、切削により加工熱が生じて、被加工物1や切削ブレード8aが高温となる。そこで、被加工物1を切削する間、被加工物1や切削ブレード8aには、切削液が供給される。切削ユニット8は、切削ブレード8aの側方にノズル8bを備えており、該ノズル8bから被加工物1の上面及び切削ブレード8aに切削液を供給する。
ノズル8bから供給される切削液は、例えば、純水である。切削液は、被加工物1や切削ブレード8aを冷却する機能を有する。また、切削加工により生じる切削屑等は、切削液により被加工物1の外部に流されて排除される。
装置基台4の上面の搬入出領域40bに隣接した位置には、切削前の被加工物1が載せられる載置領域40aが設定される。該切削装置2のオペレータは、任意のタイミングで切削前の被加工物1を載置領域40aに載せる。
また、装置基台4の上面の搬入出領域40bに隣接した他の位置には、切削後の被加工物1を搬出する搬出ユニット50が設けられている。搬出ユニット50は、被加工物1が載せられ該被加工物1を支持できる搬出テーブル52を備える。搬出テーブル52は、搬入出領域40bの直上の領域40dと、搬入出領域40bに隣接する搬出領域40eと、の間を移動できる。
加工領域40cにおいて切削ユニット8により切削された被加工物1は、チャックテーブル6ごと搬入出領域40bに移動され、後述の搬送パッド44によりチャックテーブル6から持ち上げられる。その後、搬出テーブル52を搬出領域40eから該直上の領域40dに移動させ、被加工物1を搬出テーブル52に降ろし、搬出テーブル52を該直上の領域40dから搬出領域40eに移動させる。オペレータは、搬出領域40eに位置する搬出テーブル52から切削後の被加工物1を任意のタイミングで搬出できる。
切削装置2は、加工領域40cと、搬入出領域40bと、の間のチャックテーブル6の移動経路の上方に、開口16を割り出し送り方向(Y軸方向)に跨るパイプ状の洗浄ノズル54を備える。洗浄ノズル54には、下方に向いた複数の噴出口(不図示)が設けられており、洗浄ノズル54は該噴出口から洗浄液を噴出できる。チャックテーブル6が加工領域40cから搬入出領域40bに移動する際に洗浄ノズル54から洗浄液を噴出させると、切削ユニット8により切削された被加工物1を洗浄できる。
なお、洗浄の効果を高めるために、洗浄ノズル54からは高圧な洗浄液が被加工物1に噴出されてもよい。また、洗浄ノズル54からは、例えば、洗浄液として純水が噴出されてもよく、エアー及び洗浄液が混合された2流体(混合された流体)が噴出されてもよい。
また、切削装置2は、搬入出領域40bの直上の領域40dと、搬出領域40eと、の間の搬出テーブル52の移動経路の上方に、該移動経路を割り出し送り方向(Y軸方向)に跨るパイプ状の乾燥ノズル56を備える。乾燥ノズル56には下方に向いた複数の噴出口(不図示)が設けられており、乾燥ノズル56は該噴出口から乾燥空気等の気体を噴出できる。搬出テーブル52が該直上の領域40dから搬出領域40eに移動する際に該乾燥ノズル56から気体を噴出させると、被加工物1を乾燥できる。
切削装置2は、載置領域40aに載せられた切削前の被加工物1を搬入出領域40bに位置するチャックテーブル6に搬送できるとともに、該チャックテーブル6に載る切削後の被加工物1を搬出テーブル52に搬送できる搬送パッド44を備える。搬送パッド44は、該移動ユニットに着脱され、該移動ユニットに支持されて移動する。図2(A)等には、搬送パッド44及び移動ユニットを構成するZ軸移動プレート34を模式的に示す側面図が含まれている。
移動ユニットを構成するZ軸移動プレート34の前面側には、X軸方向に延びたアーム部42が固定されている。アーム部42は、先端下部に搬送パッド44の被係合部46に係合する係合部48を備える。アーム部42の内部には、一端が該係合部48に通じる2つの吸引路(不図示)を備える。2つの該吸引路の他端には、それぞれ独立した吸引源(不図示)が接続されている。
搬送パッド44は、一端が下面に達する吸引路(不図示)を内部に備える。搬送パッド44は、上部にブラケット状の被係合部46を備え、該吸引路の他端は該被係合部46に達する。
搬送パッド44を移動ユニットに装着する際には、搬送パッド44の被係合部46をアーム部42の先端の係合部48に接触させ、アーム部42の内部に設けられた2つの該吸引路の一方と、搬送パッド44の内部に設けられた吸引路と、を連通させる。このとき、アーム部42の他方の吸引路の端部は、搬送パッド44の被係合部46に対面するため、該他方の吸引路を通じて該被係合部46に負圧を作用させると搬送パッド44が移動ユニットに吸引固定される。
また、搬送パッド44の下面は、被加工物1を吸引保持できる吸着面となる。搬送パッド44は、アーム部42の該一方の吸引路及び該搬送パッド44の該吸引路を通じて該吸着面に接する被加工物1に負圧を作用させることで被加工物1を吸引保持できる。
なお、アーム部42及び被係合部46は、軽量化のために、例えば、アルミニウムを主成分とする金属材料で形成される。ただし、被係合部46と係合部48との密着性を向上させるために、例えば、互いの接触部分にはステンレス鋼が用いられてもよく、接触面は研磨されてもよい。さらに、該接触部分の気密性を高めるために、Oリング等のシール部材が該接続部分の周囲を囲むように設けられてもよい。
切削装置2は、搬入出領域40bに隣接する載置領域40a及び搬出領域40eに加え、搬入出領域40bに隣接したさらに他の位置に搬送パッド44が置かれるテーブル状の待機領域40fを備える。搬送パッド44は、移動ユニットを構成するZ軸移動プレート34に装着されていないとき待機領域40fに置かれ、保管される。例えば、切削ユニット8による被加工物1の切削が実施される際には、移動ユニットの負荷軽減のために待機領域40fに搬送パッド44が置かれる。
次に、切削装置2への被加工物1の搬入出と、被加工物1の切削について、図面を参照して説明する。まず、図1に示すように切削装置2のオペレータは、載置領域40aに被加工物1を載せる。切削装置2は、載置領域40aに載せられた被加工物1を搬送パッド44によりチャックテーブル6の保持面6a上に搬送する。
被加工物1を搬送パッド44により搬送させる際は、該搬送パッド44を移動ユニットのZ軸移動プレート34に装着する。装着される前の搬送パッド44は待機領域40fに置かれているため、まず、移動ユニットを作動させてアーム部42の先端下部の係合部48を搬送パッド44の被係合部46の直下に位置付ける。そして、Z軸移動プレート34をZ軸方向に移動させて係合部48と、被係合部46と、を接触させる。
図2(A)は、搬送パッドを移動ユニットに装着する様子を模式的に示す側面図であり、図4(A)は、搬送パッドを移動ユニットに装着する様子を模式的に示す上面図である。図2(A)及び図4(A)には、係合部48と、被係合部46と、を接触させた際の状態が模式的に示されている。この状態で係合部48から被係合部46に負圧を作用させると、搬送パッド44が移動ユニットに装着される。
次に、移動ユニットを作動させて割り出し送り方向(Y軸方向)に移動させ搬送パッド44を載置領域40aに移動させる。そして、搬送パッド44を下降させて吸着面を被加工物1に接触させる。その後、搬送パッド44から被加工物1に負圧を作用させると、被加工物1が搬送パッド44に吸引吸着される。図4(B)は、搬送パッド44が載置領域40aに載置された被加工物1を吸引保持する様子を模式的に示す上面図である。
その後、搬送パッド44を上昇させて割り出し送り方向(Y軸方向)に移動させ、搬入出領域40bの上方に位置付ける。そして、加工送りユニットを作動させてチャックテーブル6を搬入出領域40bに移動させ、搬送パッド44を下降させる。
図2(B)は、搬送パッド44により被加工物1をチャックテーブル6に搬入する様子を模式的に示す側面図である。被加工物1がチャックテーブル6の保持面6aに接触するときに搬送パッド44の下降を停止させる。搬送パッド44による被加工物1の吸引吸着を解除するとともに、チャックテーブル6に被加工物1を吸引保持させると、搬送パッド44による被加工物1の搬入が完了する。
このように、移動ユニットにより搬送パッド44を移動させることで被加工物1を搬送できるため、本実施形態に係る切削装置2では、被加工物1を移動させる独立した移動機構が不要である。
図3(A)は、切削ユニット8により被加工物1を切削する様子を模式的に示す側面図である。搬送パッド44が移動ユニットに装着されていると切削ユニット8を加工送り及び割り出し送りする該移動ユニットの負荷が大きくなるため、被加工物1を切削する前に搬送パッド44を移動ユニットから脱離させ待機領域40fで保管する。
図3(A)には、待機領域40fに置かれた搬送パッド44が示されている。搬送パッド44を待機領域40fに置く際は、移動ユニットを作動させて搬送パッド44を待機領域40fに接触させ、搬送パッド44の吸引保持を解除する。
被加工物1を切削する際には、X軸移動テーブル18を加工領域40cに移動させる。そして、切削ユニット8の切削ブレード8aを回転させながら被加工物1の切削に適した所定の高さに位置付ける。その後、X軸移動テーブル18を加工送り方向(X軸方向)に移動させると、チャックテーブル6の保持面6a上に保持された被加工物1が切削される。被加工物1を切削する際は、カメラユニット10で被加工物1を撮像し、被加工物1の切削予定位置を確認しアライメントを実施する。
一つの切削予定ラインに沿って被加工物1を切削した後、切削ユニット8を割り出し送り方向(Y軸方向)に移動させ、再びチャックテーブル6を加工送りし、被加工物1を切削ブレード8aに切削させる。そして、一つの方向に沿った被加工物1の切削が完了した後、チャックテーブル6を保持面6aに垂直な軸の周りに回転させて、他の方向に沿って被加工物1を切削する。
被加工物1を切削する際は、ノズル8bから切削液を噴出させ、切削ブレード8a及び被加工物1に切削液を供給する。切削により被加工物1から生じる切削屑は該切削液により洗い流される。また、被加工物1と、切削ブレード8aと、の摩擦により生じる熱は、該切削液により除去される。
なお、切削装置2のオペレータは、被加工物1が切削されている間に新たな被加工物1を載置領域40aに載せてもよい。すなわち、オペレータは、任意のタイミングで新たな被加工物1を切削装置2に搬入できる。
被加工物1の切削が完了した後、チャックテーブル6を搬入出領域40bに移動させる。この際、洗浄ノズル54から洗浄液を被加工物1に噴出させると、被加工物1の被加工面側が洗浄される。
次に、被加工物1をチャックテーブル6から搬出する。被加工物1をチャックテーブル6から搬出する際には、再び搬送パッド44を移動ユニットのZ軸移動プレート34のアーム部42に装着する。まず、移動ユニットを作動させて搬送パッド44を移動し、該搬送パッド44に被加工物1を吸引保持させる。そして、被加工物1を保持面6aに垂直な方向(Z軸方向)に移動させ、被加工物1を持ち上げる。
その後、搬出ユニット50の搬出テーブル52を加工送り方向(X軸方向)に移動させ、該搬入出領域40bの直上の領域40dに位置付ける。次に、搬送パッド44を下降させ被加工物1を搬出テーブル52に接触させ、搬送パッド44による被加工物1の吸引吸着を解除する。
すると、搬出テーブル52に被加工物1が載る。図3(B)は、搬送パッド44により被加工物1を搬出テーブル52に載せる様子を模式的に示す側面図である。その後、搬出ユニット50の搬出テーブル52を搬出領域40eに移動させると、被加工物1が搬出される。
なお、切削装置2から搬出される被加工物1には、切削液や洗浄液等の液体が付着している。該液体は、切削装置2の外部で床面や被加工物1の収容容器内等に飛散して、汚染の原因となる場合がある。また、被加工物1に該液体が付着していると、被加工物1の劣化の原因となる場合もある。そこで、搬出ユニット50の搬出テーブル52を搬出領域40eに移動させる際、乾燥ノズル56から高圧の気体を被加工物1に噴出させることで被加工物1を乾燥し、該液体を除去する。
切削装置2では、被加工物1が搬出テーブル52から搬出される前に、搬送パッド44による新たな被加工物1の搬送を開始できる。すなわち、加工された被加工物1は、切削装置2のオペレータが任意のタイミングで搬出テーブル52から搬出できる。
切削装置2では、移動ユニットに着脱可能な搬送パッド44により被加工物1を搬送できる。搬送パッド44は、切削ユニット8等を移動させる移動ユニットにより移動できるため、切削装置2では独立した搬送機構を使用せずに被加工物1を搬送できる。すなわち、切削装置2では、被加工物1の搬送用の独立した移動機構が不要であり、切削装置2の構成が複雑化せず、切削装置2の大型化や高コスト化を抑制できる。
このように、搬送パッド44は、被加工物1の保持機構を備えており、無視できない重量を有する。ここで、被加工物1を高精度に切削するために、切削ユニット8を高精度に移動させる必要がある。しかしながら、移動ユニットは、切削ユニット8及びカメラユニット10に加えて搬送パッド44を移動させるため、該移動ユニットにかかる負荷は従来と比して大きくなる。そのため、移動ユニットの損耗が進行しやすくなる。
移動ユニットの損耗が過度に進行すると、移動ユニットの動作の精度が低下する。例えば、切削ユニット8を高精度に割り出し送りできなければ、切削ブレード8aが被加工物1に形成されたデバイスを切り込むおそれがある。また、切削ユニット8を適切な高さに位置付けられなければ、被加工物1に予定された深さの切削溝を形成できない。例えば、切削ブレード8aで被加工物1を分割したいときに切削ブレード8aの最下端が被加工物1の底面よりも下方に達していなければ、被加工物1が適切に分割されない。
そこで、本実施形態に係る切削装置2は、移動ユニットにかかる搬送パッド44の重量に起因する負荷を軽減するために、搬送パッド44に接続され、引き上げ力を搬送パッド44に印加するカウンターバランス部60をさらに備える。該引き上げ力は、搬送パッド44に働く重量に抗するように、チャックテーブル6の保持面6aに垂直な方向(Z軸方向)に沿った成分を有する。
図1に示す通り、切削装置2の装置基台4の上面には、カウンターバランス部60を支持する支持枠58が構築されている。支持枠58は、装置基台4の上面に立設された複数の支持柱58aと、各支持柱58aの上端の間を接続する複数の支持梁58bと、を備える。一部の支持梁58bは、例えば、搬入出領域40bの上方を通るように組まれている。そして、カウンターバランス部60は、例えば、搬入出領域40bの上方において支持梁58bに接続され、該支持梁58bに支持される。
カウンターバランス部60は、シリンダ62を備える。シリンダ62は、例えば、エアシリンダである。図6(A)及び図6(B)には、カウンターバランス部60のシリンダ62を模式的に示す断面図が含まれている。
シリンダ62は、上端部に収容口62aを備える。シリンダ62の上側の収容口62aには支持梁58bとシリンダ62を接続するピストンロッド64の下端がスライド可能に収容される。また、シリンダ62の下側には搬送パッド44の上部とシリンダ62を接続するロッド66の上端が固定される。
図1等に示す通り、シリンダ62に下端が収容されたピストンロッド64の上端は、接続部68を介して支持梁58bに固定される。接続部68は、ピストンロッド64がY軸方向に沿ってスイング可能な態様で該ピストンロッド64を支持梁58bに固定する。例えば、接続部68は、図5(A)等に示される通り、ピストンロッド64の上端を固定する軸72を備える。ピストンロッド64は、軸72の周りにスイング可能である。
同様に、シリンダ62に上端が固定されたロッド66の下端は、接続部70を介して搬送パッド44の上部に固定される。接続部70は、ロッド66がY軸方向に沿ってスイング可能な態様で該ロッド66を搬送パッド44の該上端に固定する。例えば、接続部70は、図5(A)等に示される通り、ロッド66の下端を固定する軸74を備える。ロッド66は、軸74の周りにスイング可能である。
シリンダ62は、図6(A)及び図6(B)に示す通り、ピストンロッド64の下端に接続されたピストン76を内部空間78に有し、内部空間78がピストン76により上部屋78a及び下部屋78bに隔てられている。ピストン76は、シリンダ62の内部空間78を上下方向に移動可能である。ピストン76は、内部空間78の上部屋78aと、下部屋78bと、の一方または両方が給気または排気されることで移動する。
シリンダ62の内部空間78の上部屋78aと、下部屋78bと、の一方または両方には、配管84,86と、電磁弁82と、調圧器(レギュレータ)88と、を介してポンプ等の給気源80が接続されている。カウンターバランス部60は、シリンダ62の機能により伸縮可能である。
例えば、図6(A)に示す通り、電磁弁82を操作し、給気源80を下部屋78bに接続すると、下部屋78bの圧力が高まりピストン76が上昇し、ピストンロッド64のシリンダ62への収容長さが短くなる。すなわち、カウンターバランス部60の長さが増大する。
その一方で、図6(B)に示す通り、電磁弁82を操作し、給気源80を上部屋78aに接続すると、上部屋78aの圧力が高まりピストン76が下降し、ピストンロッド64のシリンダ62への収容長さが長くなる。すなわち、カウンターバランス部60の長さが短くなる。
移動ユニットに搬送パッド44を装着し該搬送パッド44を移動させると、接続部68と、接続部70と、の距離は変化する。カウンターバランス部60の長さが接続部68と、接続部70と、の距離に一致するように電磁弁82を制御して該カウンターバランス部60を伸縮させると、移動ユニットによる搬送パッド44の移動が妨げられない。電磁弁82は、例えば、切削装置2の制御ユニット(不図示)により制御される。
なお、切削装置2の制御ユニットは、例えば、切削装置2の各構成要素を所定の条件で制御する。制御ユニットは、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置と、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の主記憶装置と、フラッシュメモリ等の補助記憶装置と、を含むコンピュータによって構成される。補助記憶装置に記憶されるソフトウェアに従い処理装置等を動作させることによって、該制御ユニットの機能が実現される。
該制御ユニットは、移動ユニットを制御して搬送パッド44を移動させるとともに、接続部68と、接続部70と、の距離の予定された変化に合わせて電磁弁82を制御してカウンターバランス部60の長さを変化させる。
図5(A)は、Y軸方向及びZ軸方向を含む面内において移動ユニットにより移動する搬送パッド44と、移動する搬送パッド44に追従して形態が変化するカウンターバランス部60と、を模式的に示す側面図である。また、図2(A)、図2(B)、図3(A)及び図3(B)には、移動する搬送パッド44に追従してカウンターバランス部60の形態が変化する様子が示されている。さらに、常に、カウンターバランス部60が支持梁58bと、搬送パッド44の上部と、の接続を維持する様子が模式的に示されている。
そして、カウンターバランス部60は、搬送パッド44にZ軸方向上向きの成分を有する引き上げ力を印加し、搬送パッド44の重量に起因して移動ユニットにかかる力を軽減する。ここで、カウンターバランス部60が搬送パッド44に印加する力の大きさは、例えば、シリンダ62の内部空間78に供給される気体の圧力により制御される。内部空間78に供給される気体の圧力は、例えば、調圧器(レギュレータ)88により制御される。
例えば、カウンターバランス部60が搬送パッド44に印加する引き上げ力の大きさは、好ましくは、搬送パッド44にかかる重力の大きさ以下とする。なお、カウンターバランス部60が搬送パッド44に印加する力の大きさが搬送パッド44にかかる重力の大きさを超えると、搬送パッド44が移動ユニットから浮き上がってしまう。これでは、移動ユニットにより搬送パッド44を精密に移動できなくなる。
その一方で、カウンターバランス部60が搬送パッド44に印加する力の大きさが搬送パッド44にかかる重力の大きさと比べて極端に小さいと、移動ユニットにかかる負荷を十分に軽減できない。そこで、カウンターバランス部60が搬送パッド44に印加する引き上げ力の大きさは、搬送パッド44にかかる重力の5割〜7割程度の大きさとするとよい。
換言すると、搬送パッド44が移動ユニットに装着されている間、カウンターバランス部60が搬送パッド44に印加する引き上げ力が常に所定の範囲の大きさとなるように、制御ユニットにより電磁弁82及び調圧器88が絶えず制御されてもよい。
そして、搬送パッド44に印加する引き上げ力の大きさを管理するために、シリンダ62の内部空間78や配管84,86等には、圧力計(不図示)が設けられてもよい。この場合、制御ユニットは、該圧力計で示される内部空間78等の圧力の値を参照して電磁弁82及び調圧器88を制御する。
または、調圧器88は、リリーフ機構を備えてもよい。そして、搬送パッド44の移動に追従してシリンダ62が伸縮してもよく、このときにシリンダ62の内部空間78の圧力の値が所定の設定値に保たれてもよい。例えば、内部空間78の圧力が設定値より高くなる場合に、内部空間78の圧力が該設定値となるまで調圧器88の該リリーフ機構により内部空間78が排気される。また、例えば、内部空間78の圧力が該設定値よりも低い場合に、内部空間78の圧力が該設定値となるまで内部空間78にエアーが供給される。
なお、搬送パッド44は、移動ユニットから切り離されて待機領域40fで保管される間も、カウンターバランス部60に接続され続ける。そこで、待機領域40fで保管される搬送パッド44が予期せず移動して待機領域40fから脱落するのを防止するために、カウンターバランス部60から搬送パッド44にZ軸方向下方に向いた力を作用させてもよい。なお、搬送パッド44の待機領域40fからの脱落の要因は、例えば、X軸移動テーブル18や搬出テーブルの移動時や、移動ユニットの作動時に生じる振動である。
例えば、制御ユニットは、被係合部46と、係合部48と、が離れる直前に電磁弁82を制御することにより、図6(A)に示すようにカウンターバランス部60が伸びる方向に力を生じさせる。この場合、搬送パッド44がテーブル状の待機領域40fに押し付けられ、待機領域40fの上面に向けて搬送パッド44から該搬送パッド44にかかる重力以上の力が印加される。そのため、待機領域40fと、搬送パッド44の下面と、の間に生じる摩擦力が増大し、搬送パッド44が移動しにくくなる。
その一方で、制御ユニットは、被係合部46と、係合部48と、が接続された直後に電磁弁82を制御することにより、図6(B)に示すようにカウンターバランス部60が縮む方向に力を生じさせる。この場合、カウンターバランス部60がその機能を発揮する状態となる。
なお、図2(A)等に示す通り、カウンターバランス部60を支持梁58bに接続する接続部68及び、カウンターバランス部60を搬送パッド44の上部に接続する接続部70の機能により、搬送パッド44のX軸方向への移動は抑制されている。すなわち、カウンターバランス部60が搬送パッド44を待機領域40fに押し付けるように力を印加しなくても、本実施形態に係る切削装置2では、予定されない方向への搬送パッド44の移動が抑制されている。
さらに、待機領域40fの搬送パッド44の載置面に、搬送パッド44と嵌め合う位置決めピンが設けられてもよい。この場合、待機領域40fに置かれた搬送パッド44の予定されない方向への移動がより確実に抑制される。
以上に説明する切削装置2では、カウンターバランス部60は、搬送パッド44の移動を妨げず、移動する搬送パッド44に常に接続され続ける。そして、カウンターバランス部60を介して搬送パッド44の重量の一部が支持されるため、搬送パッド44の重量に起因して移動ユニットにかかる負荷が軽減される。したがって、該移動ユニットの損耗が抑制される。
なお、本発明は上記実施形態の記載に限定されず、種々変更して実施可能である。例えば、上記実施形態では、カウンターバランス部60の上端部が装置基台4の上面に組み上げられた支持枠58の支持梁58bに接続部68を介して接続される場合について説明したが、本発明の一態様はこれに限定されない。すなわち、搬送パッド44を支持するカウンターバランス部60の上部は、他の態様で支持梁58bに接続されてもよい。
図5(B)は、カウンターバランス部60の支持構造の変形例を模式的に示す側面図である。カウンターバランス部60の該支持構造は、支持梁58bの下面に固定されたY軸方向に沿ったレール68bと、該レール68bにスライド可能に取り付けられた移動体68aと、を備える。該移動体68aには、カウンターバランス部60のピストンロッド64の上端が固定されている。
この場合、移動ユニットにより搬送パッド44をY軸方向に沿って移動させると、カウンターバランス部60と、移動体68aと、が搬送パッド44と同様にY軸方向に沿って移動する。そのため、搬送パッド44の移動が妨げられることはない。
また、この場合、カウンターバランス部60は、Z軸方向上向きの成分のみを有する力を搬送パッド44に印加して搬送パッド44を支持することとなる。そのため、シリンダ62への気体の供給及び停止を切り替える電磁弁82を制御する制御ユニットは、一定の力でカウンターバランス部60が搬送パッド44を支持するように電磁弁82を制御できる。そのため、制御ユニットによる電磁弁82の制御動作が単純化され、搬送パッド44はより安定的に支持され、移動ユニットにかかる負荷の変動が小さくなる。
さらに、本発明の一態様に係る切削装置2では、カウンターバランス部60を支持する構造は、支持枠58に限定されない。例えば、カウンターバランス部60は、装置基台4を覆う装置筐体(不図示)に支持されてもよい。この場合、カウンターバランス部60を支持するための専用の支持枠58を装置基台4の上に構築する必要がない。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
1 被加工物
2 切削装置
4 装置基台
6 チャックテーブル
6a 保持面
8 切削ユニット
8a 切削ブレード
8b ノズル
10 カメラユニット
16 開口
18 X軸移動テーブル
20 防塵防滴カバー
22 支持構造
24,32 ガイドレール
26,34 移動プレート
28 ボールねじ
30,38 パルスモータ
40a 載置領域
40b 搬入出領域
40c 加工領域
40d 直上の領域
40e 搬出領域
40f 待機領域
42 アーム部
44 搬送パッド
46 被係合部
48 係合部
50 搬出ユニット
52 搬出テーブル
54 洗浄ノズル
56 乾燥ノズル
58 支持枠
58a 支持柱
58b 支持梁
60 カウンターバランス部
62 シリンダ
64 ピストンロッド
66 ロッド
68,70 接続部
68a 移動体
68b レール
72,74 軸
76 ピストン
78 内部空間
78a,78b 部屋
80 給気源
82 電磁弁
84,86 配管
88 調圧器

Claims (3)

  1. 被加工物を切削ブレードで切削する切削装置であって、
    上方に露出した保持面を有し、該保持面上に載る該被加工物を保持するチャックテーブルと、
    該チャックテーブルの該保持面上で保持された該被加工物をスピンドルに装着された該切削ブレードで切削する切削ユニットと、
    該被加工物の切削が実施される加工領域と、該被加工物の搬入出が実施される搬入出領域と、の間で該チャックテーブルを該保持面に平行な加工送り方向に沿って移動させる加工送りユニットと、
    該切削ユニットを該保持面と平行で該加工送り方向に垂直な割り出し送り方向と、該保持面に垂直な方向と、に移動させる移動ユニットと、
    該搬入出領域に隣接し、切削前の該被加工物が載せられる載置領域と、
    切削後の該被加工物を支持でき、該搬入出領域の直上の領域と、該搬入出領域に隣接する搬出領域と、の間を移動する搬出テーブルと、
    該載置領域に載せられた切削前の該被加工物を該搬入出領域に位置する該チャックテーブルに搬送できるとともに、該チャックテーブルに載る切削後の該被加工物を該搬出テーブルに搬送できる搬送パッドと、
    該搬送パッドに接続され、引き上げ力を該搬送パッドに印加するカウンターバランス部と、を備え、
    該搬送パッドは、該搬入出領域に隣接する待機領域で該移動ユニットに着脱され、該移動ユニットに装着された状態で該被加工物を吸引保持でき、該被加工物を吸引保持した状態で該移動ユニットにより移動されることで該被加工物の搬送を実施できることを特徴とする切削装置。
  2. 該カウンターバランス部が該搬送パッドに印加する該引き上げ力の大きさは、該搬送パッドにかかる重力の大きさ以下であることを特徴とする請求項1記載の切削装置。
  3. 該カウンターバランス部は、
    一端が該搬送パッドの上部に固定されており、ピストンロッドの一部を収容するとともに該ピストンロッドの収容長さが可変なシリンダを備え、
    該シリンダへの該ピストンロッドの収容長さを変化させることで伸縮可能であることを特徴とする請求項1又は2記載の切削装置。
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