JP2021121883A - 情報処理装置、情報処理プログラム、情報処理端末および情報処理方法 - Google Patents

Abstract

【課題】印刷に使用された印刷メディア毎の使用効率を特定することが困難であった。【解決手段】複数のプリンターから、前記プリンターで発生したエラーと前記プリンターで使用された印刷メディアとを示す履歴情報を取得する履歴情報取得部と、前記履歴情報に基づいて、前記印刷メディア毎に前記エラーを統計した統計情報を取得する統計情報取得部と、表示部において、前記印刷メディア毎に前記統計情報を出力させる出力制御部と、を備える情報処理装置を構成する。【選択図】図１

Description

本発明は、情報処理装置、情報処理プログラム、情報処理端末および情報処理方法に関し、特にユーザー認証に関する。

従来、複数のプリンターを稼働させる工場等でプリンターを管理するために情報を収集する技術が知られている。例えば、特許文献１には、複数のプリンターのそれぞれの稼働に応じて変化する稼働情報を、通信によって収集する技術が開示されている。

特開２０１６−１３６３０９号公報

上述の従来技術においては複数のプリンターのそれぞれの稼働情報を把握できる一方、受注したオーダーに対応するサイネージ等の印刷成果物を得るために多種多様な印刷メディアを印刷する工場等において、印刷に使用された印刷メディア毎の使用効率を特定することが困難であった。

上記課題を解決するための情報処理装置は、複数のプリンターから、プリンターで発生したエラーとプリンターで使用された印刷メディアとを示す履歴情報を取得する履歴情報取得部と、履歴情報に基づいて、印刷メディア毎にエラーを統計した統計情報を取得する統計情報取得部と、表示部において、印刷メディア毎に統計情報を出力させる出力制御部と、を備える。

情報処理装置を含む情報収集システムを示すブロック図。 プリンターの構成を示すブロック図。 履歴情報を示す図。 仲介装置の構成を示すブロック図。 情報処理装置の構成を示すブロック図。 情報処理端末の構成を示すブロック図。 統計情報の表示例を示す図。 履歴情報送信処理のフローチャート。 情報出力処理のフローチャート。 情報出力処理のフローチャート。

ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
（１）システム構成：
（１−１）プリンターの構成：
（１−２）仲介装置の構成：
（１−３）情報処理装置の構成：
（１−４）情報処理端末の構成：
（２）履歴情報送信処理：
（３）情報出力処理：
（４）他の実施形態：

（１）システム構成：
図１は、情報処理装置を含む情報収集システムの一例を模式的に示す図である。情報収集システム１は、情報処理装置１０，情報処理端末２０，プリンター３０，仲介装置４０を備える。本実施形態において、情報処理装置１０，情報処理端末２０，仲介装置４０は、インターネットＮＴを介して互いに通信することが可能である。

本実施形態において、情報処理装置１０は、プリンター３０によって印刷が行われた履歴を示す履歴情報を収集し、記録する。仲介装置４０は、複数のプリンター３０に接続されており、各プリンター３０で収集された履歴情報を取得し、インターネットＮＴを介して情報処理装置１０に対して送信する。仲介装置４０やプリンター３０の台数は限定されず、異なる施設に設置されたプリンター３０のそれぞれから異なる仲介装置４０が履歴情報を収集してもよい。

本実施形態において、情報処理装置１０は、既定のトリガー（例えば、一定時間毎、情報送信要求の発生毎等）に応じて履歴情報を統計し、統計情報を生成する。情報処理端末２０は、情報処理装置１０で生成された統計情報を閲覧することが可能なタブレット端末等の端末である。すなわち、情報処理端末２０の利用者が、情報処理端末２０を操作して統計情報の閲覧要求を行うと、情報処理装置１０から統計情報が送信される。情報処理端末２０は、統計情報を受信し、表示部に表示させる。図７は、表示部に表示される画面の例を示している（詳細は後述）。

（１−１）プリンターの構成：
図２は、プリンター３０の構成を示すブロック図である。プリンター３０は、プロセッサー３０ａと、通信部３０ｂと、不揮発性メモリー３０ｃと、印刷部３０ｄと、ＵＩ部３０ｅと、を備える。プロセッサー３０ａは、図示しないＣＰＵやＲＯＭやＲＡＭ等を備え、不揮発性メモリー３０ｃに記録された種々のプログラムを実行しプリンター３０の各部を制御することができる。なお、プロセッサー３０ａは、単一のチップで構成されていても良いし、複数のチップで構成されていても良い。また、例えばＣＰＵに変えてＡＳＩＣが採用されても良いし、ＣＰＵとＡＳＩＣとが協働する構成であっても良い。

通信部３０ｂは、外部機器と有線または無線の各種の通信プロトコルに従って通信するための通信インターフェースを含む。また、通信部３０ｂは、プリンター３０に装着された各種のリムーバブルメモリーと通信するためのインターフェースを含む。プリンター３０は、当該通信部３０ｂを介して仲介装置４０と通信することが可能である。

印刷部３０ｄは、本実施形態においては、インクジェット方式や電子写真方式等の各種の印刷方式で各種の印刷媒体に印刷を実行するためのアクチュエーターや各種装置、センサー３０ｄ１、駆動回路、機械部品等を備えている。センサー３０ｄ１は、プリンター３０において変化し得る各種の検出対象を検出するセンサーを含む。具体的には、本実施形態おいてセンサー３０ｄ１には、温度センサー、湿度センサー、気圧センサーが含まれる。プリンター３０は、温度センサー、湿度センサー、気圧センサーによって、プリンター３０が設置された場所の温度、湿度、気圧を検出することができる。これらのセンサーは例であり、他のセンサーによって他の検出対象が検出されてもよいし、センサーの少なくとも一部が省略されてもよい。

ＵＩ部３０ｅは、タッチパネルディスプレイや各種のキーやスイッチ等を含む。タッチパネルディスプレイは、プロセッサー３０ａの制御に基づいて様々な情報を表示する表示パネルと、当該表示パネルに重ねられたタッチ検出パネルとを備え、人の指等によるタッチ操作を検出する。プロセッサー３０ａは、ＵＩ部３０ｅを介してユーザーの操作内容を取得することができる。また、プロセッサー３０ａは、ＵＩ部３０ｅのディスプレイに各種の情報を表示し利用者に通知することができる。

本実施形態においては、利用者がＵＩ部３０ｅを操作することにより、各種の設定を行うことが可能である。例えば、利用者は、印刷に使用される印刷メディアの名称を指定することが可能であり、当該印刷メディアを使用して実行される印刷の際のアクチュエーターの状態を設定可能である。例えば、プリンター３０が印刷後のインクを乾燥させるためのヒーターを備えている場合、ヒーター温度（目標温度）を設定可能である。

プリンター３０が備えるアクチュエーターにおいても、各種の設定が可能である。例えば、印刷領域において印刷メディアとキャリッジとの距離を調整するプラテンギャップの調整が可能である場合、当該距離に対応した調整値を設定可能である。また、ロール紙等のように巻いてある状態の印刷メディアを印刷領域に供給するプリンター３０においては、印刷メディアに作用する張力（メディアテンション）を調整可能である。これらの各種の調整は、公知の各種の機構によって実現可能であり、利用者は、ＵＩ部３０ｅに対する操作によって各種の設定を行うことができる。

むろん、各種の設定は、少なくとも一部が自動的に行われてもよい。例えば、印刷メディア名が設定されると、他の設定項目に対しては自動的に印刷メディアに合わせた設定値が設定される構成であってもよい。この場合においても、任意の項目の設定が変更可能であってよい。プリンター３０は、プリンター３０に接続された記録印刷メディアから文書や画像データ等を読み出して印刷ジョブを実行してもよいし、プリンター３０に接続されたコンピューターから指示された印刷ジョブを実行してもよい。後者であれば、各種の設定はコンピューターで実行されるプリンタードライバーによって特定されてもよい。

本実施形態においてプリンター３０は、印刷業者が有する施設内に複数台設置され、印刷業者が受注した各種の印刷依頼に応じて並行して印刷が実施され得る。また、印刷業者は複数の施設を所有し得るとともに、各施設に複数台にプリンター３０が設置され得る。さらに、異なる複数の印刷業者が各印刷業者の施設内で複数のプリンター３０を稼働させ得る。

本実施形態において、各プリンター３０は、印刷ジョブを実行すると、印刷の履歴を示す履歴情報を生成し、仲介装置４０に対して送信する。このために、本実施形態においては、図示しない履歴情報送信プログラムが記録されており、印刷ジョブが実行されると、プロセッサー３０ａは、当該履歴情報送信プログラムに従って送信処理を実行する。

図３は、プリンター３０から送信される履歴情報ＨＩの例を示す図である。本実施形態において履歴情報ＨＩは、印刷ジョブ毎に生成される。履歴情報ＨＩには、ジョブ情報、エラー情報、印刷メディア設定情報、設置環境情報が含まれている。ジョブ情報は、印刷ジョブを識別するための情報であり、本実施形態においては印刷ジョブを識別するジョブＩＤである。プロセッサー３０ａは、予め決められた規則に基づいてジョブＩＤを特定し、履歴情報ＨＩに含める。むろんジョブ情報は他の態様の情報、例えば、印刷ジョブの実行日時等であってもよい。

エラー情報は、印刷ジョブの過程で発生したエラーの種類を示す情報である。プロセッサー３０ａは、印刷ジョブの終了を検知可能（例えば、既定量の印刷後に既定量の印刷メディアの搬送が実行されたことを検知する等）である。また、印刷の過程でプリンター３０においてエラーが発生した場合、プロセッサー３０ａは、エラーの発生を検出し、その種類を特定可能である。すなわち、エラーの態様は予め決められており、印刷メディアの搬送停止やインク吐出の不具合など、エラーの態様毎に予めエラーＩＤが付与されている。プロセッサー３０ａは、各種の態様のエラーが発生したことを検出可能であり、検出されたエラーの態様に対応したエラーＩＤを特定し、履歴情報ＨＩに含める。

印刷メディア設定情報は、印刷メディアの設定に関する情報であり、ＵＩ部３０ｅに対する操作等で設定された印刷メディアに関する設定を示している。具体的には、本実施形態においては、印刷メディア名、印刷メディア使用量、印刷メディア残量、印刷メディア幅、ヒーター温度設定、メカパラメーターが印刷メディア設定情報に含まれる。

すなわち、印刷ジョブが実行されると、プロセッサー３０ａは、設定された印刷メディア名を特定し、履歴情報ＨＩに含める。また、プロセッサー３０ａは、印刷ジョブによる印刷で搬送された印刷メディアの搬送量（搬送方向の長さ）を特定し、印刷メディア使用量として取得する。なお、印刷メディアの搬送量は、センサーによって検出されてもよいし、搬送ローラーの回転量等によって検出されてもよいし、印刷領域の大きさに基づいて特定されてもよいし、種々の態様であってよい。エラーによって印刷が停止した場合に未印刷領域を使用していない領域とみなすためには、センサーや搬送ローラーの回転量など、実際の使用量が特定可能な態様が採用されることが好ましい。

さらに、プロセッサー３０ａは、印刷ジョブ開始前の印刷メディア残量から印刷メディア使用量を減じることで印刷メディア残量を特定し、履歴情報ＨＩに含める。なお、印刷ジョブ開始前の印刷メディア残量は、不揮発性メモリー３０ｃに記録されており、プリンター３０に対する印刷メディアの蓄積開始後、初めての印刷の場合、印刷メディア残量は初期蓄積量である。むろん、印刷メディア使用量および印刷メディア残量の単位は任意であり長さ以外にも種々の単位、例えば、枚数等であってもよい。また、印刷メディア残量センサーによって印刷メディアの残量が特定されてもよい。

さらに、プロセッサー３０ａは、使用された印刷メディアの印刷メディア幅（搬送方向と直交する方向の長さ）を特定し、履歴情報ＨＩに含める。印刷メディア幅は、種々の手法で特定されてよい。例えば、印刷メディア名に対して予め印刷メディア幅が対応づけられて、不揮発性メモリー３０ｃに記録されており、プロセッサー３０ａが当該印刷メディア幅を取得する構成を採用可能である。また、センサー等によって印刷メディア幅が検出されてもよい。

さらに、プロセッサー３０ａは、印刷後のインクを乾燥させるためのヒーターに対する設定温度を特定し、履歴情報ＨＩに含める。さらに、プロセッサー３０ａは、プリンター３０の機構のメカパラメーター（メディアテンション、プラテンギャップ、印刷メディア送り量、乾燥時間等）を特定し、履歴情報ＨＩに含める。

設置環境情報は、印刷メディアに影響を与え得る環境に関する情報であり、プロセッサー３０ａは、センサー３０ｄ１に含まれる温度センサー、湿度センサー、気圧センサーの検出値を取得する。そして、温度、湿度、気圧の検出値を履歴情報ＨＩに含める。プロセッサー３０ａは、印刷ジョブが終了すると、または、エラーによって中断すると、以上のような履歴情報ＨＩを生成する。さらに、プロセッサー３０ａは、通信部３０ｂを介して、当該履歴情報ＨＩを仲介装置４０に対して送信する。

（１−２）仲介装置の構成：
図４は、仲介装置４０の構成を示すブロック図である。仲介装置４０は、プロセッサー４０ａと、通信部４０ｂと、不揮発性メモリー４０ｃと、を備える。プロセッサー４０ａは、図示しないＣＰＵやＲＯＭやＲＡＭ等を備え、不揮発性メモリー４０ｃに記録された種々のプログラムを実行し仲介装置４０の各部を制御することができる。なお、プロセッサー４０ａは、単一のチップで構成されていても良いし、複数のチップで構成されていても良い。また、例えばＣＰＵに変えてＡＳＩＣが採用されても良いし、ＣＰＵとＡＳＩＣとが協働する構成であっても良い。

通信部４０ｂは、外部機器と有線または無線の各種の通信プロトコルに従って通信するための通信インターフェースを含む。仲介装置４０は、当該通信部４０ｂを介してプリンター３０および情報処理装置１０と通信することが可能である。本実施形態においてプロセッサー４０ａは、不揮発性メモリー４０ｃに記録された図示しない情報仲介プログラムを実行する。当該情報仲介プログラムが実行されると、プロセッサー４０ａは、履歴情報ＨＩの送信要求がプリンター３０から出力されることを待機する。送信要求が行われると、プロセッサー４０ａは、要求を行ったプリンター３０から通信部４０ｂを介して履歴情報ＨＩを取得し、不揮発性メモリー４０ｃに記録する。

さらに、プロセッサー４０ａは、通信部４０ｂを介して、履歴情報ＨＩを情報処理装置１０に送信する。この結果、情報処理装置１０は、履歴情報ＨＩを蓄積する。なお、履歴情報ＨＩの送信タイミングは種々のタイミングであってよく、一定期間毎等であってもよい。また、仲介装置４０からプリンター３０に履歴情報ＨＩの送信要求を行い、プリンター３０が当該送信要求に応じて履歴情報ＨＩを送信する構成等であってもよい。

（１−３）情報処理装置の構成：
図５は、情報処理装置１０の構成を示すブロック図である。情報処理装置１０は、プロセッサー１０ａと、通信部１０ｂと、不揮発性メモリー１０ｃと、を備える。プロセッサー１０ａは、図示しないＣＰＵやＲＯＭやＲＡＭ等を備え、不揮発性メモリー１０ｃに記録された種々のプログラムを実行し情報処理装置１０の各部を制御することができる。なお、プロセッサー１０ａは、単一のチップで構成されていても良いし、複数のチップで構成されていても良い。また、例えばＣＰＵに変えてＡＳＩＣが採用されても良いし、ＣＰＵとＡＳＩＣとが協働する構成であっても良い。

通信部１０ｂは、外部機器と有線または無線の各種の通信プロトコルに従って通信するための通信インターフェースを含む。情報処理装置１０は、当該通信部１０ｂを介して仲介装置４０および情報処理端末２０と通信することが可能である。履歴情報ＨＩは、仲介装置４０によって複数のプリンター３０から収集され、情報処理装置１０に送信されることによって情報処理装置１０に記録される。情報処理装置１０は、当該履歴情報ＨＩを解析することによってプリンター３０に関連する種々の分析を行うことができる。

本実施形態においては、当該解析により、プリンター３０で使用される印刷メディアの選定を支援するための統計情報を生成する。このためにプロセッサー１０ａは、不揮発性メモリー１０ｃに記録された図示しない情報処理プログラムを実行する。情報処理プログラムが実行されると、プロセッサー１０ａは、履歴情報取得部１０ａ１，統計情報取得部１０ａ２，出力制御部１０ａ３として機能する。

履歴情報取得部１０ａ１は、複数のプリンターから、プリンターで発生したエラーとプリンターで使用された印刷メディアとを示す履歴情報ＨＩを取得する機能である。すなわち、プロセッサー１０ａは、履歴情報取得部１０ａ１の機能により、通信部１０ｂを介して、履歴情報ＨＩを仲介装置４０から受信する。履歴情報ＨＩが取得されると、プロセッサー１０ａは、履歴情報取得部１０ａ１の機能により、当該履歴情報ＨＩを不揮発性メモリー１０ｃに記録する。なお、履歴情報ＨＩの収集タイミングは種々のタイミングであってよく、一定期間毎等であってもよい。また、仲介装置４０、情報処理装置１０のいずれか一方から履歴情報ＨＩの送信要求を行い、当該送信要求に応じて履歴情報ＨＩの授受のための通信が行われる構成等であってもよい。

統計情報取得部１０ａ２は、履歴情報ＨＩに基づいて、印刷メディア毎にエラーを統計した統計情報ＳＩを取得する機能である。プロセッサー１０ａは、統計情報取得部１０ａ２の機能により、予め決められたトリガー毎（例えば、一定期間毎、統計情報要求時等）に履歴情報ＨＩに基づいて統計情報ＳＩを生成する。統計情報は、印刷メディア毎にエラーを統計した情報であれば良く、本実施形態においてプロセッサー１０ａは、統計情報取得部１０ａ２の機能により、履歴情報ＨＩを参照し、履歴情報ＨＩを同一の印刷メディア名毎の情報に変換して統計情報ＳＩとする。この際、プロセッサー１０ａは、統計情報取得部１０ａ２の機能により、既定の項目についての統計値を算出する。

本実施形態においてプロセッサー１０ａは、統計情報取得部１０ａ２の機能により、ジョブ実行数、エラー実行数、エラーの発生率を算出する。すなわち、プロセッサー１０ａは、同一の印刷メディア名の印刷メディアが使用された印刷ジョブの数（同一の印刷メディア名の印刷メディアに対応づけられたジョブＩＤの数）をカウントしてジョブ実行数とする。プロセッサー１０ａは、当該ジョブ実行数を当該印刷メディア名に対応づける。

また、プロセッサー１０ａは、統計情報取得部１０ａ２の機能により、同一の印刷メディア名の印刷メディアに対応づけられたエラーＩＤの数をカウントしてエラー数とする。プロセッサー１０ａは、当該エラー数を当該印刷メディア名に対応づける。さらに、プロセッサー１０ａは、統計情報取得部１０ａ２の機能により、エラー数をジョブ実行数で除した値をエラーの発生率として取得する。プロセッサー１０ａは、当該エラーの発生率を当該印刷メディア名に対応づける。プロセッサー１０ａは、統計情報取得部１０ａ２の機能により、履歴情報ＨＩから同一の印刷メディア名毎の情報に変換された結果に対して、さらに、ジョブ実行数と、エラー数と、エラーの発生率とを対応づけて統計情報ＳＩとし、不揮発性メモリー１０ｃに記録する。

出力制御部１０ａ３は、表示部において、印刷メディア毎に統計情報を出力させる機能である。プロセッサー１０ａは、出力制御部１０ａ３の機能により、情報処理端末２０からの統計情報の送信要求に応じ、通信部１０ｂを介して統計情報を情報処理端末２０に送信する。この結果、情報処理端末２０が備える表示部２０ｄに統計情報が出力（表示）される。

（１−４）情報処理端末の構成：
図６は、情報処理端末２０の構成を示すブロック図である。情報処理端末２０は、プロセッサー２０ａと、通信部２０ｂと、不揮発性メモリー２０ｃと、表示部２０ｄと、を備える。プロセッサー２０ａは、図示しないＣＰＵやＲＯＭやＲＡＭ等を備え、不揮発性メモリー２０ｃに記録された種々のプログラムを実行し情報処理端末２０の各部を制御することができる。なお、プロセッサー２０ａは、単一のチップで構成されていても良いし、複数のチップで構成されていても良い。また、例えばＣＰＵに変えてＡＳＩＣが採用されても良いし、ＣＰＵとＡＳＩＣとが協働する構成であっても良い。

通信部２０ｂは、外部機器と有線または無線の各種の通信プロトコルに従って通信するための通信インターフェースを含む。情報処理端末２０は、当該通信部２０ｂを介して情報処理装置１０と通信することが可能である。表示部２０ｄは、任意の画像を表示するディスプレイであり、本実施形態にかかる表示部２０ｄは入力部としてのタッチパネルを備えている。従って、プロセッサー１０ａは、表示部２０ｄのタッチパネルに対する操作に応じた入力内容を取得することができる。

本実施形態においてプロセッサー２０ａは、不揮発性メモリー２０ｃに記録された図示しない情報処理プログラムを実行する。情報処理プログラムが実行されると、プロセッサー２０ａは、制御部２０ａ１として機能する。制御部２０ａ１は、履歴情報ＨＩに基づいて取得された統計情報ＳＩを、印刷メディア毎に表示部に出力させる機能である。

本実施形態において情報処理端末２０の利用者は、表示部２０ｄのタッチパネルに対する操作等によって統計情報の開始を指示する。プロセッサー２０ａが制御部２０ａ１の機能により当該指示を受け付けると、プロセッサー２０ａは制御部２０ａ１の機能により通信部２０ｂを介して統計情報の送信要求を出力する。当該送信要求に応じて情報処理装置１０が統計情報ＳＩを送信すると、プロセッサー２０ａは、制御部２０ａ１の機能により通信部２０ｂを介して統計情報ＳＩを受信し、不揮発性メモリー２０ｃに記録する。

そして、プロセッサー２０ａは、制御部２０ａ１の機能により、統計情報ＳＩを表示部２０ｄに表示させる。図７は、表示部２０ｄにおける統計情報ＳＩの表示例を示す図である。図７に示す表示例においては、下部に印刷メディア名毎に各種の情報が一覧表に示されている。また、上部に印刷メディア名毎の情報がグラフによって示されている。

具体的には、図７に示す一覧表においては最も左の列に印刷メディア名が示されている。また、印刷メディア名より右の列においては、印刷面積、ジョブ実行数、エラー数、エラー発生率、印刷メディアジャムが示されている。すなわち、プロセッサー２０ａは、表示部２０ｄを制御し、統計情報ＳＩを参照し、各印刷メディア名に対応づけられたジョブ実行数、エラー数、エラー発生率の数値を一覧表に表示させる。また、プロセッサー２０ａは、統計情報ＳＩから、印刷メディア名毎に印刷メディア使用量の和を算出し、算出された和に印刷メディア幅を乗じることで印刷面積を算出する。さらに、プロセッサー２０ａは、統計情報ＳＩから、印刷メディア名毎に特定のエラーの種類の発生数（図７に示す例においては印刷メディアジャムの発生数）を取得する。プロセッサー２０ａは、表示部２０ｄを制御し、これらの印刷面積および印刷メディアジャムを一覧表に表示させる。

さらに、プロセッサー２０ａは、一覧表に表示された情報の１項目についての円グラフを生成し、表示部２０ｄを制御して上部に円グラフで表示させる。図７に示す例においては、印刷メディア名毎の印刷面積が円グラフで表示されている。図７に示す例においては、特定の印刷メディア名についての特定の項目が円グラフの右側に併記される。すなわち、図７に示す例においては、印刷メディア名が「写真用紙（薄 光沢）」という印刷メディアのエラー数、エラー発生率、印刷メディアジャムの発生数が表示されている。

なお、印刷メディア名における厚、薄は印刷メディアの厚さが厚い印刷メディア、薄い印刷メディアを示しており、印刷メディア名におけるロールは巻かれた状態で蓄積される印刷メディアであることを示している。図７は、統計情報ＳＩの表示例であり、むろん、統計情報ＳＩに含まれる他の項目が表示されてもよいし、図７に示す項目の少なくとも一部が表示されなくてもよい。さらに、統計情報ＳＩに基づいて加工された情報（例えば、特定の種類のエラーの発生率等）が表示されてもよい。

利用者は、表示部２０ｄに対する入力操作によって表示内容を変化させる指示を行うことができ、プロセッサー２０ａは、入力操作に応じた内容に表示内容を変化させる。変化の態様は種々の態様であってよい。例えば、円グラフとして表示させる表示対象の項目を変更させることが可能であってよい。より具体的には、利用者が表示部２０ｄに対する入力操作によってエラー数を選択することにより、印刷メディア名毎のエラー数の円グラフを表示させる構成等が採用されてもよい。むろん、グラフの態様は円グラフに限定されない。さらに、一覧表において、ソートが可能であってよい。例えば、利用者が表示部２０ｄに対する入力操作によって、ソートの際のキーとなる項目および昇順（または降順）を指示することで、任意の項目をキーとした一覧表が表示される構成であってもよい。

以上のような本実施形態によれば、利用者は、複数のプリンター３０によって実行された印刷におけるエラーの発生状況を印刷メディア毎に認識することができる。従って、印刷業者等の利用者がサイネージなどの新たな印刷成果物を受注した場合など、印刷ジョブを開始する段階において、どの印刷メディアであればエラーの発生率が低いのか特定することができ、受注した印刷成果物の印刷を行うために適切な印刷メディアを容易に特定することが可能である。また、エラーの種類に関する情報が表示されていれば、特定の種別のエラーが発生しそうな印刷成果物においてそのエラーが発生しそうな印刷メディア名を避ける等の対応を取ることが容易になる。

（２）履歴情報送信処理：
図８は、プロセッサー３０ａが実行する履歴情報送信処理を示すフローチャートである。履歴情報送信処理は、プリンター３０が起動されると実行される。履歴情報送信処理が実行されると、プロセッサー３０ａは、印刷ジョブが終了したか否か判定する（ステップＳ１００）。すなわち、プロセッサー３０ａは、印刷ジョブの終了コマンドまで実行し、各コマンドによる処理が最後まで実施された場合に印刷ジョブが終了したと判定する。

ステップＳ１００において、印刷ジョブが終了したと判定されない場合、プロセッサー３０ａは、エラーが発生したか否かを判定する（ステップＳ１０５）。すなわち、プロセッサー３０ａは、印刷ジョブの終了コマンドまでの全ての処理が最後まで実行されずに印刷が停止した場合、エラーが発生したとみなす。ステップＳ１０５において、エラーが発生したと判定されない場合、プロセッサー３０ａはステップＳ１００以降の処理を繰り返す。

ステップＳ１０５において、エラーが発生したと判定された場合、プロセッサー３０ａは、印刷部３０ｄの各部の状態に基づいてエラーの種別を取得する（ステップＳ１１０）。ステップＳ１００において印刷ジョブが終了したと判定された場合、または、ステップＳ１１０においてエラー種別が取得された場合、プロセッサー３０ａは、直前に実行開始された印刷ジョブに関する履歴情報ＨＩを生成する（ステップＳ１１５）。すなわち、プロセッサー３０ａは、ジョブＩＤを生成し履歴情報ＨＩに対応づける。また、プロセッサー３０ａは、印刷ジョブの実行時の設定を参照し、印刷メディア名、印刷メディア幅、ヒーター温度設定、メカパラメーターを取得し、履歴情報ＨＩに対応づける。

さらに、プロセッサー３０ａは、印刷ジョブによる印刷で搬送された印刷メディアの搬送量（搬送方向の長さ）に基づいて印刷メディア使用量を特定する。また、印刷メディア使用量に基づいて印刷メディア残量を特定する。プロセッサー３０ａは、印刷メディア使用量および印刷メディア残量を履歴情報ＨＩに対応づける。さらに、プロセッサー３０ａは、センサー３０ｄ１の出力に基づいてプリンター３０の設置環境の温度、湿度、気圧を取得し、履歴情報ＨＩに対応づける。

さらに、ステップＳ１１０を経てステップＳ１１５が実行された場合、プロセッサー３０ａは、さらに、エラー情報を履歴情報ＨＩに対応づける。すなわち、プロセッサー３０ａは、ステップＳ１１０で取得されたエラーの種別に対応するエラーＩＤを履歴情報ＨＩに対応づける。

次に、プロセッサー３０ａは、履歴情報ＨＩを送信する（ステップＳ１２０）。すなわち、プロセッサー３０ａは、通信部３０ｂを介して仲介装置４０に対して送信要求を出力する。仲介装置４０から当該送信要求に対する応答があると、プロセッサー３０ａは、通信部３０ｂを介して履歴情報ＨＩを仲介装置４０に送信する。以後、プロセッサー３０ａは、ステップＳ１００以降の処理を繰り返す。なお、仲介装置４０においてプロセッサー４０ａは、既定のタイミングで通信部４０ｂを介して、履歴情報ＨＩを情報処理装置１０に送信する。この際、仲介装置４０は、前回、情報処理装置１０に対して履歴情報ＨＩを送信した後に、新たに取得された履歴情報ＨＩを情報処理装置１０に対して送信する。この結果、情報処理装置１０は、複数のプリンター３０のそれぞれで実行された印刷ジョブのそれぞれの履歴の履歴情報ＨＩを収集することができる。

（３）情報出力処理：
図９は、プロセッサー１０ａが実行する情報出力処理を示すフローチャートである。情報出力処理は、履歴情報ＨＩが情報処理装置１０の不揮発性メモリー１０ｃに記録されている状態で実行される。情報処理端末２０において、利用者が表示部２０ｄのタッチパネルに対する操作等によって統計情報の開始を指示すると、プロセッサー２０ａは、通信部２０ｂを介して統計情報の送信要求を情報処理装置１０に送信する。

プロセッサー１０ａは、統計情報取得部１０ａ２の機能により、当該送信要求を受け付けたか否か、通信部１０ｂを介して監視する（ステップＳ２００）。ステップＳ２００において、送信要求を受け付けたと判定された場合、プロセッサー１０ａは、履歴情報ＨＩに基づいて印刷メディア毎にエラーを統計し、統計情報ＳＩを生成する（ステップＳ２０５）。

すなわち、プロセッサー１０ａは、統計情報取得部１０ａ２の機能により、不揮発性メモリー１０ｃに記録された履歴情報ＨＩを参照し、同一の印刷メディア名が対応づけられた情報を抽出し、当該印刷メディア名に対応づけられた情報に変換して印刷メディア名毎の統計情報ＳＩを生成する処理を、各印刷メディア名について実施する。さらに、プロセッサー１０ａは、統計情報取得部１０ａ２の機能により、統計情報ＳＩに基づいて、印刷メディア名毎のジョブ実行数、エラー実行数、エラーの発生率を算出する。プロセッサー１０ａは、算出されたジョブ実行数、エラー実行数、エラーの発生率を統計情報ＳＩの各印刷メディア名に対応づける。

次に、プロセッサー１０ａは、出力制御部１０ａ３の機能により、統計情報ＳＩを送信する（ステップＳ２１０）。すなわち、プロセッサー１０ａは、通信部１０ｂを介して、統計情報ＳＩを情報処理端末２０に対して送信する。統計情報ＳＩを受信すると、情報処理端末２０は、プロセッサー２０ａが表示部２０ｄを制御し、統計情報ＳＩを表示する。この結果、図７に示されるような統計情報ＳＩの表示が行われる。

（４）他の実施形態：
以上の実施形態は本発明を実施するための一例であり、他にも種々の実施形態を採用可能である。例えば、上述の実施形態においては、仲介装置４０が履歴情報を収集して情報処理装置１０に対して送信する構成であるが、履歴情報は、仲介装置４０を介さずに、プリンター３０から直接、情報処理装置１０に対して送信されてもよい。また、上述の実施形態においては、情報処理装置１０において履歴情報が記録され、統計情報が生成されるが、これらの処理の少なくとも一部が情報処理端末２０で実施されてもよい。さらに、情報処理装置１０が備える表示部において統計情報の表示が行われてもよい。

さらに、情報処理端末２０の態様はタブレット端末に限定されず、他の可搬型の端末であってもよいし、据置型であってもよい。また、情報処理端末２０の機能が情報処理装置１０や仲介装置４０に組み込まれていてもよい。

履歴情報取得部は、複数のプリンターから、プリンターで発生したエラーとプリンターで使用された印刷メディアとを示す履歴情報を取得することができればよい。すなわち、履歴情報取得部は、複数のプリンターで実際に印刷された場合に発生したエラーと、エラーが発生した印刷メディアとを対応づけた履歴情報を取得することができればよい。履歴情報は、印刷メディア毎にエラーを統計するための基になる情報であり、少なくともエラーとエラーが発生した印刷メディアとを示す情報を含む。エラーを示す情報の態様は、種々の態様であってよい。例えば、エラーの有無、発生したエラーの種類の識別情報（ＩＤや名称等）等が挙げられる。印刷メディアを示す情報の態様は、種々の態様であってよい。例えば、印刷メディアの識別情報（ＩＤや名称等）が挙げられる。

履歴情報は、エラーが発生した場合の履歴を含んでいればよく、エラーが発生しなかった場合の履歴（印刷メディア情報等）を含んでいてもよい。また、履歴情報は、プリンターでの印刷に関する各種履歴（印刷メディア設定情報や設置環境情報、プリンターの状態に関する情報等）を含んでいてもよい。

エラーは、印刷メディア毎のエラーの統計が印刷メディアの選定に寄与するように定義されていればよい。例えば、印刷メディアが無駄になるような印刷の失敗（印刷結果が成果物とならない状態）をエラーとしてもよい。また、印刷メディアが無駄にはならかったが印刷が中断され、再印刷が必要であった事象はエラーとされてもよいし、エラーとされなくてもよい。また、エラーの有無は、既定の単位毎に計測されればよい。例えば、印刷ジョブ毎にエラーの有無が定義されてもよいし、一定長の印刷メディアに対する印刷毎にエラーの有無が定義されてもよい。

印刷メディアは、プリンターで使用され、印刷が行われる対象である。従って、紙に限定されず、布や各種の樹脂など、印刷可能なあらゆる対象が印刷メディアとなり得る。また、エラーに対応づけられる印刷メディアとしては、印刷メディアの選定に寄与するように定義されていればよい。例えば、印刷メディアの識別情報（ＩＤや名称等）によって印刷メディアが定義されてもよい。また、プリンターに対する印刷メディアの選択肢毎に印刷メディアが定義されてもよい。具体的には、同一種類の印刷メディアの供給態様がカット紙とロール紙のように異なる場合、両者は異なる印刷メディアとして定義されてもよい。

印刷メディアは、種々の態様で定義可能である。例えば、印刷メディアの特徴（印刷メディア自体の素材、コート材の種類、厚さ、供給態様等）によって印刷メディアの種類を分類することで定義されてもよい。また、印刷メディアの用途（写真印刷、文字印刷、ポスター印刷等）によって印刷メディアの種類を分類することで定義されてもよい。さらに、印刷メディアのメーカーによって印刷メディアの種類を分類することで定義されてもよい。むろん、これらの組み合わせであってもよい。

統計情報取得部は、履歴情報に基づいて、印刷メディア毎にエラーを統計した統計情報を取得することができればよい。すなわち、統計情報取得部は、少なくとも、印刷メディア毎にエラーの多寡に関する情報を統計情報として取得することができればよい。統計は、種々の態様で実施されてよく、エラーの発生数が統計されてもよいし、エラーの発生比率が統計されてもよい。むろん、印刷メディア毎にエラーが統計されることに加え、さらに、詳細な統計、例えば、エラーの種類毎の統計が実施されてもよい。

出力制御部は、表示部において、印刷メディア毎に統計情報を出力させることができればよい。すなわち、出力制御部は、印刷メディアの選定に関与する者が視認する表示部に対して、印刷メディア毎の統計情報を出力することができればよい。表示部は、情報処理装置と一体の装置であってもよく、別の装置であってもよい。また、上述の実施形態のように、表示部と情報処理装置とは、物理的に離れた位置に設置されてもよいし、近接した位置（例えば、同一の部屋内等）に設置されてもよい。

統計情報は、印刷メディアの選定を支援することができればよく、出力態様は上述の実施形態のような態様に限定されない。例えば、画面上の表示態様は上述の実施形態の態様に限定されないし、音声等で出力されてもよい。表示部も、典型的なディスプレイに限定されず、ＨＭＤ（Head Mounted Display）などの任意の表示部であってよい。

印刷メディアの設定は、プリンターに対して設定する可変のパラメーターの中で、印刷メディア毎に変化し得るパラメーターの設定の少なくとも一つである。例えば、プリンターに対して印刷ジョブを投入する場合に、プリンタードライバーに与えるパラメーターとして印刷メディアの種類（ＩＤや名称等）を設定可能である。さらに、印刷メディアの種類に応じて自動で他のパラメーターが設定されてもよい。他のパラメーターの少なくとも一部は、利用者によって設定されてもよい。他のパラメーターとしては、印刷メディアの残量、使用量、印刷メディアヒーターの温度、プリンターの機構のパラメーター（メカパラメーター：メディアテンション、プラテンギャップ、印刷メディア送り量、乾燥時間等）が挙げられる。

プリンターの設置環境情報は、印刷メディアに影響を与え得る環境に関する情報であり、上述の温度、湿度、気圧の中から選択された一部の情報であってもよいし、他の情報、例えば、プリンターが設置された面の傾斜の有無や、振動、騒音の有無、明るさ等であってもよい。

上述の実施形態では印刷メディア設定情報に含まれる印刷メディア名毎に統計情報が取得され、表示されたが、他の情報に基づいて統計情報が取得され、表示される態様であってもよい。例えば、上述の実施形態において、履歴情報ＨＩには、エラー情報と、印刷メディア設定情報と、設置環境情報とが含まれている。そこで、プロセッサー１０ａが、統計情報取得部１０ａ２の機能により、履歴情報ＨＩの中の少なくとも一つの情報毎に統計情報ＳＩを取得してもよい。

この場合、プロセッサー１０ａは、出力制御部１０ａ３の機能により、エラー情報と、印刷メディア設定情報と、設置環境情報との中の少なくとも一つの情報毎に統計された統計情報ＳＩを表示部２０ｄに出力させる。この結果、利用者は、履歴情報ＨＩに含まれる各種の情報を選択するための検討をすることができる。例えば、履歴情報ＨＩに含まれるメカパラメーター毎にエラーが統計され、表示されれば、利用者は、エラーが発生しにくいメカパラメーターを選択するための検討をすることができる。

さらに、統計情報は、印刷業務における各種の要素の改善提案に利用されても良い。例えば、プロセッサー１０ａが、出力制御部１０ａ３の機能により、エラーが少なくなるような改善提案を表示部２０ｄに表示させてもよい。このために、プロセッサー１０ａは、改善すべき項目を特定する。項目は履歴情報ＨＩ（統計情報ＳＩ）に含まれる種々の項目であってよい。例えば、印刷メディアの変更を行う際には印刷メディア名が改善すべき項目となる。この場合、プロセッサー１０ａは、出力制御部１０ａ３の機能により、統計情報ＳＩに基づいて、エラーの発生率が相対的に高い印刷メディアを特定する。すなわち、プロセッサー１０ａは、統計情報ＳＩに基づいて、エラーの発生率を印刷メディア名毎に比較する。

図１０は、このような比較に基づいて改善提案を行うための処理例を示すフローチャートである。この例は、印刷ジョブを実行しようとしているプリンター３０にセットされた印刷メディアを基準とし、当該基準の印刷メディアよりもエラーの発生率を抑制できる印刷メディアを提案する場合の例である。具体的には、プロセッサー１０ａは、出力制御部１０ａ３の機能により、印刷ジョブを実行しようとしているプリンター３０にセットされた印刷メディア名を受け付けたか否か判定する（ステップＳ３００）。印刷メディア名の特定は、種々の態様で行われてよく、情報処理端末２０の利用者が表示部２０ｄのタッチパネルを利用して特定してもよいし、印刷しようとしているプリンター３０の設定情報が参照されることで特定されてもよい。

ステップＳ３００において、印刷メディア名を受け付けたと判定された場合、プロセッサー１０ａは、出力制御部１０ａ３の機能により、履歴情報ＨＩに基づいて印刷メディア毎にエラーを統計し、統計情報ＳＩを生成する（ステップＳ３０５）。当該処理は、上述のステップＳ２０５と同様である。次に、プロセッサー１０ａは、受け付けた印刷メディア名のエラーの発生率よりエラーの発生率が低い印刷メディア名を特定する（ステップＳ３１０）。すなわち、プロセッサー１０ａは、ステップＳ３０５で生成した統計情報ＳＩを参照し、ステップＳ３００で受け付けた印刷メディア名を基準とした場合に、よりエラーの発生率が低い印刷メディア名を特定する。この結果、プリンター３０にセットされた印刷メディア名の印刷メディアのエラーの発生率より相対的にエラーの発生率が低い印刷メディア名が特定される。

例えば、統計情報ＳＩとして、図７に示す５種類の印刷メディアに関する統計情報ＳＩが得られている場合を想定する。この例において、プリンター３０にセットされた印刷メディア名が写真用紙（薄 光沢）である場合、写真用紙（厚 光沢）、マット紙（厚 ロール）、マット紙（薄 ロール）のエラーの発生率が相対的に低いことが特定される。すなわち、写真用紙（薄 光沢）のエラーの発生率が相対的に高いことが特定される。

次に、プロセッサー１０ａは、エラーの発生率が相対的に低いと特定された印刷メディア名を送信する（ステップＳ３１５）。すなわち、プロセッサー１０ａは、出力制御部１０ａ３の機能により、通信部１０ｂを介して、エラーの発生率が相対的に低いと特定された印刷メディア名を送信し、当該印刷メディア名の印刷メディアへの変更を促す画面を表示部２０ｄに表示させる。すなわち、エラーの発生率が相対的に低い印刷メディア（印刷メディア名）が表示されることで改善提案が行われる。なお、改善提案の表示態様は種々の態様であってよく、図７に示された印刷メディア名やエラーの発生率を強調する表示や、印刷メディア名をレコメンドする表示等が挙げられる。以上の構成によれば、利用者は、より容易にエラーの発生率を改善することが可能である。

さらに、改善提案は、種々の提案であってよい。例えば、プリンター３０において特定の印刷メディアの使用が想定されている場合に、印刷メディアの変更を行わずエラーの発生率を低減させるための改善提案が行われてもよい。この場合、プロセッサー１０ａは、履歴情報ＨＩ（統計情報ＳＩ）に含まれる印刷メディア名以外の情報に基づいて改善提案を行う。例えば、プロセッサー１０ａが、ヒーター温度設定やメカパラメーター、温度、湿度、気圧等を変更するように促すための情報を表示部２０ｄに表示させる構成等を採用可能である。

すなわち、エラーの発生率が相対的に高い印刷メディアの設定から、エラーの発生率が相対的に低い印刷メディアの設定への変更が改善提案として提示されてもよい。また、エラーの発生率が相対的に高い設置環境情報から、エラーの発生率が相対的に低い設置環境情報への変更が改善提案として提示されてもよい。表示部２０ｄにおいては、単に変更を促す項目が示されてもよいし、変更の方針が示されてもよい。後者は、例えば、プロセッサー１０ａが、プリンター３０において使用が想定されている印刷メディア名と同一の印刷メディア名の統計情報ＳＩから、ヒーター温度設定やメカパラメーター、温度、湿度、気圧毎の統計情報を生成し、相対的にエラーの発生率が少ない条件を特定する。そして、プロセッサー１０ａが、当該条件を表示部２０ｄに表示させる構成等を採用可能である。

なお、以上のような改善提案に替えて、または、改善提案とともに、プリンター３０の設定変更を行ってもよい。この場合、プロセッサー１０ａは、通信部１０ｂを介してプリンター３０を制御し、印刷ジョブを印刷する際の設定を、エラーの発生率がより少なくなる設定に変更させる。むろん、以上の改善提案のための解析や制御は、情報処理端末２０において実行されてもよい。

なお、エラーの発生率が相対的に高い印刷メディアは、発生率が比較対象よりも高い印刷メディアであれば良い。比較対象は、種々の手法で特定されてよい。例えば、同種の２個の印刷メディアについてエラーの発生率が比較された場合、発生率が低い方の印刷メディアが比較対象となる。また、発生率に閾値が設けられた場合、閾値が比較対象となる。

さらに、改善提案は、特定の種別のエラーの発生を避けるための提案であってもよい。例えば、エラー情報が、印刷メディアのジャムの発生を示している場合に、ジャムの発生率を低減させるための提案が行われてもよい。具体的には、情報処理装置１０のプロセッサー１０ａは、統計情報取得部１０ａ２の機能により、履歴情報ＨＩに基づいて印刷メディア名毎にジャムの発生率を取得し、統計情報ＳＩとする。ジャムの発生率は、例えば印刷メディア名毎に、ジャムの発生数を印刷ジョブの実行数で除することで取得可能である。

ジャムの発生率が得られると、プロセッサー１０ａは、出力制御部１０ａ３の機能により、ジャムの発生率に基づいて改善提案、すなわち、変更内容を特定する。例えば、プロセッサー１０ａは、統計情報ＳＩに基づいて、印刷ジョブを実行しようとしているプリンター３０にセットされた印刷メディアの印刷メディア名におけるジャムの発生率よりジャムの発生率が相対的に低い印刷メディア名を特定する。この場合、プロセッサー１０ａは、出力制御部１０ａ３の機能により、印刷ジョブを実行しようとしているプリンター３０にセットされたジャムの発生率が相対的に高い印刷メディアから、ジャムの発生率が相対的に低い印刷メディアへの変更を促す画面を表示部２０ｄに表示させる。

なお、改善提案は、印刷メディアの変更に限定されない。例えば、プロセッサー１０ａがメカパラメーターのメディアテンション毎にジャムの発生率を統計すれば、プリンター３０に設定されたメディアテンションよりジャムの発生率が相対的に低いメディアテンションを特定することができる。この場合、プロセッサー１０ａは、出力制御部１０ａ３の機能により、プリンター３０に設定されたメディアテンションから、ジャムの発生率が相対的に低いメディアテンションへの変更を促す画面を表示部２０ｄに表示させる。

また、プロセッサー１０ａがメカパラメーターのプラテンギャップ毎にジャムの発生率を統計すれば、プリンター３０に設定されたプラテンギャップよりジャムの発生率が相対的に低いプラテンギャップを特定することができる。この場合、プロセッサー１０ａは、出力制御部１０ａ３の機能により、プリンター３０に設定されたプラテンギャップから、ジャムの発生率が相対的に低いプラテンギャップへの変更を促す画面を表示部２０ｄに表示させる。以上の構成によれば、ジャムの発生率を低減させるための改善提案を行うことができる。むろん、印刷メディアの変更やメカパラメーターの変更を促す際に解析対象となるエラーの種類は、ジャムに限定されず、他のエラーであってもよい。

さらに、エラーの経時的な変化に応じた改善提案が行われてもよい。例えば、エラー情報が、印刷メディアのジャムの発生を示している場合に、ジャムの発生率の時間変化からジャムの発生率が増加することが予想されてもよい。具体的には、情報処理装置１０のプロセッサー１０ａは、統計情報取得部１０ａ２の機能により、履歴情報ＨＩに基づいて印刷メディア名毎にジャムの発生率を取得し、統計情報ＳＩとする。ジャムの発生率は、例えば印刷メディア名毎に、ジャムの発生数を印刷ジョブの実行数で除することで取得可能である。

プロセッサー１０ａは、当該ジャムの発生率を定期的に取得し、都度、不揮発性メモリー１０ｃに記録することで当該ジャムの発生率の時間変化を特定する。ジャムの発生率の時間変化が得られると、プロセッサー１０ａは、出力制御部１０ａ３の機能により、当該時間変化に基づいてジャムの発生率の増加が発生し得るか否か推定する。例えば、プロセッサー１０ａは、統計情報ＳＩに基づいて、ジャムの発生率が基準を満たした印刷メディアを特定する。

基準を満たしたか否かは種々の手法で定義可能であり、例えば、単位時間あたりのジャムの発生率が閾値以上である場合に基準を満たしたとみなされる例を採用可能である。また、時間に対する発生率の変化が閾値以上である場合、すなわち、発生率が急激に変化した場合に基準を満たしたとみなされる例を採用可能である。ジャムの発生率が基準を満たした印刷メディアが存在する場合、プロセッサー１０ａは、当該印刷メディアと同じ種類の印刷メディアでもジャムの発生率が増加すると推定する。すなわち、印刷メディアのジャムは、印刷メディアの吸湿による膨張など、環境の影響を受けて発生率が増加し得る。

従って、特定の印刷メディアにおいてジャムの発生率が増加した場合、同じ種類の印刷メディアでもジャムの発生率が増加すると推定することができる。そこで、プロセッサー１０ａは、出力制御部１０ａ３の機能により、ジャムの発生率が基準を満たした印刷メディアと同じ種類の印刷メディア（印刷メディア名）を特定し、当該同じ種類の印刷メディアにおけるジャムの発生について警告する画面を表示部２０ｄに表示させる。以上の構成によれば、ジャムの発生率が増加する可能性を低減させるための提案を行うことができる。なお、同じ種類であるか否かは、ジャムの発生率の変化傾向が同傾向であるか否かに基づいて予め決められていればよい。また、印刷メディアの素材や用途に応じて印刷メディアの種類が予め分類されていてもよい。むろん、印刷メディアの変更やメカパラメーターの変更を促す際に解析対象となるエラーの種類は、ジャムに限定されず、他のエラーであってもよい。

さらに、本発明は、コンピューターが実行するプログラムや方法としても適用可能である。また、以上のようなシステム、プログラム、方法は、単独の装置として実現される場合もあれば、複数の装置が備える部品を利用して実現される場合もあり、各種の態様を含むものである。また、一部がソフトウェアであり一部がハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。さらに、システムを制御するプログラムの記録媒体としても発明は成立する。むろん、そのプログラムの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし半導体メモリーであってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。

１…情報収集システム、１０…情報処理装置、１０ａ…プロセッサー、１０ａ１…履歴情報取得部、１０ａ２…統計情報取得部、１０ａ３…出力制御部、１０ｂ…通信部、１０ｃ…不揮発性メモリー、２０…情報処理端末、２０ａ…プロセッサー、２０ａ１…制御部、２０ｂ…通信部、２０ｃ…不揮発性メモリー、２０ｄ…表示部、３０…プリンター、３０ａ…プロセッサー、３０ｂ…通信部、３０ｃ…不揮発性メモリー、３０ｄ…印刷部、３０ｄ１…センサー、３０ｅ…ＵＩ部、４０…仲介装置、４０ａ…プロセッサー、４０ｂ…通信部、４０ｃ…不揮発性メモリー、ＨＩ…履歴情報、ＮＴ…インターネット、ＳＩ…統計情報

Claims (12)

1. 複数のプリンターから、前記プリンターで発生したエラーと前記プリンターで使用された印刷メディアとを示す履歴情報を取得する履歴情報取得部と、
   前記履歴情報に基づいて、前記印刷メディア毎に前記エラーを統計した統計情報を取得する統計情報取得部と、
   表示部において、前記印刷メディア毎に前記統計情報を出力させる出力制御部と、
   を備える情報処理装置。
2. 前記履歴情報は、
   前記エラーの種類を示すエラー情報と、前記印刷メディアの設定に関する印刷メディア設定情報と、を含み、
   前記統計情報取得部は、
   前記エラー情報と、前記印刷メディア設定情報との中の少なくとも一つの情報毎に前記統計情報を取得し、
   前記出力制御部は、
   前記エラー情報と、前記印刷メディア設定情報との中の少なくとも一つの情報毎に前記統計情報を前記表示部に出力させる、
   請求項１に記載の情報処理装置。
3. 前記履歴情報は、
   前記プリンターの設置環境を示す設置環境情報を含み、
   前記統計情報取得部は、
   前記エラー情報と、前記印刷メディア設定情報と、前記設置環境情報との中の少なくとも一つの情報毎に前記統計情報を取得し、
   前記出力制御部は、
   前記エラー情報と、前記印刷メディア設定情報と、前記設置環境情報との中の少なくとも一つの情報毎に前記統計情報を前記表示部に出力させる、
   請求項２に記載の情報処理装置。
4. 前記出力制御部は、
   前記統計情報に基づいて、前記エラーの発生率が相対的に高い前記印刷メディアを特定し、特定された前記印刷メディアの変更と、特定された前記印刷メディアを使用する場合の前記印刷メディアの設定の変更と、の少なくとも一つを促す画面を前記表示部に出力させるか、または、前記プリンターを制御して変更を実行する、
   請求項２に記載の情報処理装置。
5. 前記出力制御部は、
   前記統計情報に基づいて、前記エラーの発生率が相対的に高い前記印刷メディアを特定し、特定された前記印刷メディアの変更と、特定された前記印刷メディアを使用する場合の前記印刷メディアの設定の変更と、特定された前記印刷メディアを使用する場合の前記設置環境情報が示す環境の変更と、の少なくとも一つを促す画面を前記表示部に出力させるか、または、前記プリンターを制御して変更を実行する、
   請求項３に記載の情報処理装置。
6. 前記印刷メディアの変更は、
   前記エラーの発生率が相対的に高い前記印刷メディアから、前記エラーの発生率が相対的に低い前記印刷メディアへの変更であり、
   前記印刷メディアの設定の変更は、
   前記エラーの発生率が相対的に高い前記印刷メディアの設定から、前記エラーの発生率が相対的に低い前記印刷メディアの設定への変更である、
   請求項４に記載の情報処理装置。
7. 前記印刷メディアの変更は、
   前記エラーの発生率が相対的に高い前記印刷メディアから、前記エラーの発生率が相対的に低い前記印刷メディアへの変更であり、
   前記印刷メディアの設定の変更は、
   前記エラーの発生率が相対的に高い前記印刷メディアの設定から、前記エラーの発生率が相対的に低い前記印刷メディアの設定への変更であり、
   前記設置環境情報の変更は、
   前記エラーの発生率が相対的に高い前記設置環境情報から、前記エラーの発生率が相対的に低い前記設置環境情報への変更である、
   請求項５に記載の情報処理装置。
8. 前記エラー情報が、前記印刷メディアのジャムの発生を示している場合、
   前記統計情報取得部は、
   前記ジャムの発生率を取得し、
   前記出力制御部は、
   前記ジャムの発生率が相対的に高い前記印刷メディアから、前記ジャムの発生率が相対的に低い前記印刷メディアへの変更を促す画面、
   前記ジャムの発生率が相対的に高いメディアテンションから、前記ジャムの発生率が相対的に低い前記メディアテンションへの変更を促す画面、
   前記ジャムの発生率が相対的に高いプラテンギャップから、前記ジャムの発生率が相対的に低い前記プラテンギャップへの変更を促す画面、の少なくとも一つを前記表示部に出力させる、
   請求項２〜請求項７のいずれか一項に記載の情報処理装置。
9. 前記エラー情報が、前記印刷メディアのジャムの発生を示している場合、
   前記統計情報取得部は、
   前記ジャムの発生率の時間変化を取得し、
   前記出力制御部は、
   前記ジャムの発生率が基準を満たした前記印刷メディアと同じ種類の前記印刷メディアにおける前記ジャムの発生について警告する画面を前記表示部に出力させる、
   請求項２〜請求項８のいずれか一項に記載の情報処理装置。
10. コンピューターを、
    複数のプリンターから、前記プリンターで発生したエラーと前記プリンターで使用された印刷メディアとを示す履歴情報を取得する履歴情報取得部、
    前記履歴情報に基づいて、前記印刷メディア毎に前記エラーを統計した統計情報を取得する統計情報取得部、
    表示部において、前記印刷メディア毎に前記統計情報を出力させる出力制御部、
    として機能させる情報処理プログラム。
11. 表示部と制御部とを備える情報表示端末であって、
    前記制御部は、
    複数のプリンターで発生したエラーと前記プリンターで使用された印刷メディアとを示す履歴情報に基づいて取得された、前記印刷メディア毎に前記エラーを統計した統計情報を、前記印刷メディア毎に前記表示部に出力させる、
    情報処理端末。
12. 複数のプリンターから、前記プリンターで発生したエラーと前記プリンターで使用された印刷メディアとを示す履歴情報を取得し、
    前記履歴情報に基づいて、前記印刷メディア毎に前記エラーを統計した統計情報を取得し、
    表示部において、前記印刷メディア毎に前記統計情報を出力させる、
    情報処理方法。

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