JP6417593B2 - 情報処理方法、印刷制御方法 - Google Patents

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Description

この発明は、プリンターの稼働情報を収集する技術に関する。
特許文献1には、ネットワークに接続された複数のオフィス機器をオフィス機器管理装置で管理する技術が記載されている。このオフィス機器管理装置は、オフィス機器それぞれの状態(トナー切れ)を示す状態情報を、ネットワークを介して各オフィス機器から収集する。そして、オフィス機器管理装置は、収集した状態情報が示す各オフィス機器の状態を管理者に向けて表示する。
特開2005−318326公報
なお、上記のように複数のプリンターから稼働情報(状態情報)を収集するためには、複数のプリンターのそれぞれにアクセスする必要がある。この際、各プリンターに対して適当なタイミングでアクセスできることが好適となる。
この発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、複数のプリンターのそれぞれに適当なタイミングでアクセスして、各プリンターから稼働情報を収集することを可能とする技術の提供を目的とする。
本発明にかかる情報処理方法は、上記目的を達成するために、複数のプリンターと通信可能な情報収集装置がプリンターの稼働に応じて変化する稼働情報をプリンターから収集するためにプリンターにアクセスするタイミングを、プリンター毎に決定する工程と、情報収集装置が決定されたタイミングでプリンターにアクセスして、プリンターから稼働情報を収集する工程とを備える。
本発明にかかる印刷制御方法は、上記目的を達成するために、複数のプリンターと通信可能な情報収集装置がプリンターの稼働に応じて変化する稼働情報をプリンターから収集するためにプリンターにアクセスするタイミングを、プリンター毎に決定する工程と、情報収集装置が決定されたタイミングでプリンターにアクセスして、プリンターから稼働情報を収集する工程と、収集した稼働情報に基づきプリンターによる印刷を制御する工程とを備える。
このように構成された発明(情報処理方法、印刷制御方法)では、複数のプリンターと通信可能な情報収集装置が、プリンターの稼働に応じて変化する稼働情報をプリンターから収集するためにプリンターにアクセスする。しかも、このアクセスのタイミングはプリンター毎に決定される。したがって、複数のプリンターのそれぞれに適当なタイミングでアクセスして、各プリンターから稼働情報を収集することが可能となっている。
ちなみに、プリンターへアクセスするタイミングを決定する際の基準は種々想定できる。例えば所定時間内にプリンターから収集すべき稼働情報の情報量に基づき、プリンターへアクセスするタイミングをプリンター毎に決定しても良い。あるいは、プリンターから情報収集装置への稼働情報の収集漏れが生じた可能性の有無を判断した結果に基づき、プリンターにアクセスするタイミングをプリンター毎に決定しても良い。
この際、情報収集装置が収集した稼働情報を取得履歴テーブルに記録する工程を備え、プリンターにアクセスして収集した稼働情報と、取得履歴テーブルに記録される稼働情報とを比較した結果に基づき、プリンターからの稼働情報の収集漏れが生じた可能性の有無を判断するように、情報処理方法を構成しても良い。これによって、稼働情報の収集漏れの可能性の有無を把握することができる。
また、稼働情報の収集漏れが生じた可能性が有ると判断したプリンターへアクセスする頻度を上げるように、情報処理方法を構成しても良い。これによって、稼働情報の収集漏れにより稼働情報が収集されないことを低減できる。
また、稼働情報の収集漏れが生じた可能性は無いと判断したプリンターへアクセスする頻度を下げるように、情報処理方法を構成しても良い。これによって、情報収集装置にかかる負荷を抑制することができる。
また、情報収集装置が通信可能な複数のプリンターの数を確認する工程と、確認されたプリンターの数が閾数より多い場合は、複数のプリンターのうちの所定のプリンターへアクセスする頻度を下げる工程を備えるように、情報処理方法を構成しても良い。かかる構成では、通信可能なプリンターの数が多い場合であっても、情報収集装置にかかる負荷を抑制することができる。
具体的には、情報収集装置はネットワーク管理プロトコルとしてSNMPを用いてプリンターから稼働情報を取得し、確認されたプリンターの数が閾数より多い場合は、複数のプリンターのうち拡張MIBによる稼働情報の取得に対応するプリンターへアクセスする頻度を下げるように、情報処理方法を構成しても良い。
また、情報収集装置からプリンターへのアクセスの履歴を記録した結果に基づき、プリンターへアクセスする頻度を下げるように、情報処理方法を構成しても良い。かかる構成では、プリンターへのアクセスの頻度を下げるにあたっては過去の実績が参照される。そのため、稼働情報の収集漏れの発生を抑制しつつ、プリンターへのアクセスの頻度を下げることができる。
本発明にかかる情報収集システムの一例を模式的に示す図。 プリンターの構成の一例を示すブロック図。 稼働情報バッファーにおける稼働情報の記憶態様を模式的に示す図。 仲介サーバーの構成の一例を示すブロック図。 取得履歴テーブルにおける稼働情報の記録態様を模式的に示す図。 管理サーバーの構成の一例を示すブロック図。 プリンターのMIBの確認動作を示すフローチャート。 プリンターへのアクセス頻度の初期設定動作を示すフローチャート。 プリンターへのアクセス頻度の設定動作を示すフローチャート。 プリンターへのアクセス頻度の低下の試行動作を示すフローチャート。
図1は、本発明にかかる情報収集システムの一例を模式的に示す図である。この情報収集システム1は、プリンター3の稼働情報を、仲介サーバー5を介して管理サーバー7に収集する。情報収集システム1では、複数のプリンター3および仲介サーバー5がLAN(Local Area Network)91に接続されており、LAN91を介して双方向に通信可能である。また、情報収集システム1では、仲介サーバー5および管理サーバー7がインターネット92に接続されており、インターネット92を介して双方向に通信可能である。なお、LAN91やインターネット92は通信回線の一例として示したものであり、プリンター3と仲介サーバー5との間、あるいは仲介サーバー5と管理サーバー7との間を接続する通信回線の具体的構成はこれらに限られない。
複数のプリンター3、LAN91および仲介サーバー5で構成される情報仲介システム10は、各プリンター3の稼働情報を仲介サーバー5により収集して、外部の管理サーバー7へ送信する。この仲介サーバー5は、例えば同一企業の施設内に構築され、当該企業で使用される情報収集システム1の稼働情報を収集して管理サーバー7に送信する。なお、同図では、1つの情報仲介システム10が記載されているが、複数の情報仲介システム10を管理サーバー7に接続して情報収集システム1を構成することもできる。
図2は、プリンターの構成の一例を示すブロック図である。プリンター3は、制御部31、インターフェース部33、印刷部35および記憶部37を備える。制御部31は、CPU(Central Processing Unit)およびRAM(Random
Access Memory)で構成されたコンピューターであり、プリンター3で実行される動作を統括的に制御する。したがって、インターフェース部33、印刷部35および記憶部37は、制御部31の制御を受けて動作する。
インターフェース部33は、外部装置あるいはユーザーとの間のインターフェース機能を担う。通信部331はLAN91に接続され、LAN91を介して仲介サーバー5との通信を実行する。また、操作部332は、ユーザーからの入力操作を受け付けるボタン等で構成され、表示部333はプリンター3に関する各種情報をユーザーに表示するディスプレイ等で構成される。なお、操作部332および表示部333は、例えばタッチパネルにより一体的に構成しても良い。
印刷部35は、印刷エンジン351、センサー352およびカウンター353を備える。印刷エンジン351は、印刷媒体への画像の印刷を実行する機械的構成である。この印刷エンジン351は、ロール・トゥ・ロールで搬送される巻取式の印刷媒体(ウェブ)に対してインクジェット方式の吐出ヘッドからインクを吐出することで、印刷媒体に画像を印刷する。なお、印刷エンジン351の具体的構成はここで例示したものに限られず、印刷エンジン351は枚葉式の印刷媒体に印刷するものでも構わないし、レーザー方式でトナーにより印刷するものでも構わない。そして、センサー352は、印刷エンジン351の稼働状態に関わる各種の物理量を検出し、カウンター353は、印刷エンジン351の稼働に伴って変化する各種の数値を計数する。
印刷エンジン351の稼働状態を示す物理量としては、例えば印刷エンジン351の電気部品に印加される電圧、印刷エンジン351内の温度および湿度、吐出ヘッドや印刷媒体の位置等がある。そしで、これらの物理量を検出するために、電圧センサー、温湿度センサー、位置センサー、加速度センサー等の各種のセンサー352が設けられる。また、印刷エンジン351の稼働に伴って変化する数値としては、例えば印刷エンジン351の電源投入後の経過時間、印刷された印刷媒体の積算長、インクの消費量(あるいは残量)、回転する機械部品(例えば印刷媒体を搬送するローラー)の積算回転量等がある。そして、これらの数値を計数するために各種のカウンター353が設けられる。
記憶部37は、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)あるいはRAMといった記憶媒体で構成され、センサー352およびカウンター353から出力されるデータをプリンター3の稼働状況を指標する稼働情報として、稼働情報バッファー371に記憶する。図3は、プリンターの稼働情報バッファーにおける稼働情報の記憶態様を模式的に示す図であり、特に時刻Ta1、Ta2、Ta3それぞれでの稼働情報バッファーの状態を例示する。
同図に示すように、稼働情報バッファー371は、それぞれに稼働情報が格納される所定数(ここでは10個)のアドレスで構成された記憶領域である。同図に示す例では、時刻Ta1において、稼働情報バッファー371の全アドレスa1〜a10に稼働情報v1〜v10が格納されており、稼働情報バッファー371は満杯となっている。なお、稼働情報v1〜v10は時間的にこの順で取得されて、稼働情報バッファー371に格納されたものである。すなわち、稼働情報バッファー371に格納される全稼働情報v1〜v10のうち、稼働情報v1が最先に稼働情報バッファー371に格納された稼働情報であり、稼働情報v10が最新に稼働情報バッファー371に格納された稼働情報である。
制御部31は、時刻Ta1の状態から新たな稼働情報v11を取得すると、稼働情報バッファー371において最先の稼働情報v1を記憶するアドレスa1に稼働情報v11を上書きする(時刻Ta2)。さらに、制御部31は、時刻Ta2の状態から新たな稼働情報v12を取得すると、稼働情報バッファー371において最先の稼働情報v2を記憶するアドレスa2に稼働情報v12を上書きする(時刻Ta3)。つまり、記憶部37には、所定量の稼働情報を蓄積できる稼働情報バッファー371が設けられており、制御部31は、取得した稼働情報を稼働情報バッファー371に順次書き込む。また、取得した稼働情報を書き込むための空き容量が稼働情報バッファー371に無い場合は、取得した稼働情報を稼働情報バッファー371に最先に書き込まれた稼働情報に上書きする。
また、図2に示すように記憶部37は、印刷を実行する際のプリンター3の動作を規定するファームウェア372を記憶する。そして、制御部31は、記憶部37に記憶されたファームウェア372を読み込んで、ファームウェア372を実行することで、印刷の実行に必要な各機能を内部に実現する。具体的には、通信部331が外部装置から受信した印刷ジョブを印刷データに変換するレンダリングを行う機能や、印刷エンジン351を印刷データに基づき制御する機能等が制御部31内に実現される。これによって、印刷ジョブが示す画像が印刷媒体に印刷される。
さらに、記憶部37は、MIB(Management Information Base)ファイル373を記憶する。このMIBファイル373は、後述するプリンター3と仲介サーバー5との通信を実行するために、プリンター3に実装されたものである。
図4は、仲介サーバーの構成の一例を示すブロック図である。仲介サーバー5は、制御部51、インターフェース部53および記憶部55を備え、複数のプリンター3それぞれの記憶部37の稼働情報バッファー371へアクセスして稼働情報を収集し、収集した稼働情報を管理サーバー7に送信する情報仲介動作を実行する。制御部51は、CPUおよびRAMで構成されたコンピューターであり、インターフェース部53および記憶部55を用いつつ情報仲介動作を主体的に実行する。
インターフェース部53は、外部装置あるいはユーザーとの間のインターフェース機能を担う。通信部531は、LAN91およびインターネット92に接続され、LAN91を介して各プリンター3との通信を実行するとともに、インターネット92を介して管理サーバー7との通信を実行する。また、操作部532は、ユーザーからの入力操作を受け付けるマウスおよびキーボード等で構成され、表示部533は、各種情報をユーザーに表示するディスプレイ等で構成される。なお、操作部532および表示部533は、例えばタッチパネルにより一体的に構成しても良い。
記憶部55は、ROM、HDDあるいはRAMといった記憶媒体で構成され、情報仲介動作を規定するプログラムPを記憶する。そして、制御部51は、記憶部55から読み込んだプログラムPを実行することで、記憶部55と次のように協働して情報仲介動作を実行する。
記憶部55には、プリンターテーブルTpが記憶されている。このプリンターテーブルTpは、仲介サーバー5に接続された各プリンター3に関する情報が記録したテーブルであり、例えば各プリンター3のIP(Internet Protocol)アドレス(以下、「プリンターIP」と称する)がユーザーの入力操作により予め記録されている。そして、制御部51は、プリンターIPに基づいてプリンター3にアクセスして、対象のプリンター3から稼働情報を取得する。
なお、仲介サーバー5とプリンター3との間の通信は、SNMP(Simple Network Management Protocol)を用いて実行される。つまり、マネージャーである仲介サーバー5ではSNMPマネージャーソフトウェアが動作し、エージェントであるプリンター3ではSNMPエージェントソフトウェアが動作する。上述のとおり。プリンター3には、MIBファイル373が実装されており、仲介サーバー5は、各プリンター3のMIBツリー(MIB構造)を例えばsnmpwalkコマンドを用いて取得する。そして、仲介サーバー5は、MIBツリーを参照することで対象情報のオブジェクト識別子(Object Identifier)を取得し、当該オブジェクト識別子に対する取得コマンドをプリンター3に発行する。一方、取得コマンドを受信したプリンター3は、当該取得コマンドのオブジェクト識別子に対応する対象情報を仲介サーバー5に返信する。このようにして仲介サーバー5は、プリンター3が対象情報を格納する記憶部37のアドレスから、対象情報を取得する。
したがって、仲介サーバー5の制御部51は、稼働情報に対応するオブジェクト識別子をプリンター3に発行することで、プリンター3の稼働情報バッファー371に格納される稼働情報を取得できる。こうして、稼働情報バッファー371に記録される最先の所定数の稼働情報を(例えば、全稼働情報)を取得する動作を所定頻度で繰り返すことで、稼働情報バッファー371に蓄積される稼働情報を所定数ずつ順次取得することができる。そして、制御部51は、取得した稼働情報を取得履歴テーブルToに記録・蓄積する。なお、仲介サーバー5は複数のプリンター3のそれぞれから稼働情報を収集するため、取得履歴テーブルToはプリンター3毎に設けられる。
図5は、仲介サーバーの取得履歴テーブルにおける稼働情報の記録態様を模式的に示す図であり、特に前回に稼働情報を取得してからの経過時間が異なる時刻Tb1、Tb2、Tb3で新たに10個の稼働情報を取得した各ケースについて、取得前後の取得履歴テーブルの状態を例示する。なお、前回に稼働情報を取得した時刻は各ケースで同一であるものとする。また、同図では、取得履歴テーブルToに記録される最新の10個の稼働情報が示されているが、取得履歴テーブルToは10個よりも多い稼働情報を記録することができる。
時刻Tb1で稼働情報を取得したケースにおいて、取得前と取得後の最新の10個の稼働情報を比較すると、新たに取得した10個の稼働情報v11〜v19、v10のうち最先の稼働情報v10は、取得前の稼働情報バッファー371に記録されている稼働情報v10と一致する。つまり、前回の取得時刻から今回の取得時刻Tb1の間において、プリンター3の稼働情報バッファー371によって9個の稼働情報v11〜v19が新たに上書きされ、これに伴い稼働情報v1〜v9が消去される。一方、稼働情報v10は上書きされずに残る。そのため、稼働情報v10については、前回と今回の両方で取得され、稼働情報バッファー371に記録される。なお、前回の稼働情報と新たに取得した稼働情報の差異が比較できれば、前回の稼働情報が記録されている稼働情報バッファー371を新たに取得した稼働情報で全て上書きしてもよい。その場合、上記取得時刻Tb1の例では、稼働情報v10も上書きされる。
時刻Tb1より遅い時刻Tb2で稼働情報を取得したケースにおいて、取得前と取得後の最新の10個の稼働情報を比較すると、新たに取得した10個の稼働情報v11〜v20のうちいずれも、取得前の稼働情報バッファー371に記録される稼働情報v1〜v10と一致しない。つまり、前回の取得時刻から今回の取得時刻Tb2の間において、プリンター3の稼働情報バッファー371では10個の稼働情報v11〜v20が新たに上書きされ、これに伴い稼働情報v1〜v10が消去される。そのため、前回と今回の両方で取得される稼働情報は存在しない。
時刻Tb2より遅い時刻Tb3で稼働情報を取得したケースにおいて、取得前と取得後の最新の10個の稼働情報を比較すると、新たに取得した10個の稼働情報v21、v12〜v20のうちいずれも、取得前の稼働情報バッファー371に記録される稼働情報v1〜v10と一致しない。しかも、プリンター3の稼働情報バッファー371において稼働情報v10、v12の間に記憶されたはずの稼働情報v11が、新たに取得した10個の稼働情報v21、v12〜v20の中に存在しない。これは次の理由による。
つまり、前回の取得時刻から今回の取得時刻Tb3の間において、プリンター3の稼働情報バッファー371では11個の稼働情報v11〜v21が新たに上書きされた。このように稼働情報バッファー371での稼働情報の最大記憶個数(10個)よりも多い個数の稼働情報v11〜v21が上書きされたため、稼働情報バッファー371では最先の稼働情報v11が最新の稼働情報v21の上書きにより消去された。そのため、前回と今回の両方で取得される稼働情報が存在しないだけでなく、稼働情報v11の取りこぼしが発生している。
このことから、仲介サーバー5がプリンター3にアクセスして、プリンター3の稼働情報バッファー371から稼働情報を取得する頻度が低いと、稼働情報の取りこぼしが生じ得ると判る。換言すれば、稼働情報の取りこぼしの発生を抑制し稼働情報の収集漏れを低減させるためには、仲介サーバー5がプリンター3にアクセスする頻度を、ある程度高くする必要がある。そこで、後述するように、仲介サーバー5の制御部51は、各プリンター3にアクセスする頻度をプリンター3毎に決定する。また、図4に示すように、仲介サーバー5では、記憶部55にアクセス履歴テーブルTaが記憶されており、制御部51は各プリンター3にアクセスした時刻をアクセス履歴テーブルTaに記録する。なお、仲介サーバー5は複数のプリンター3のそれぞれにアクセスするため、アクセス履歴テーブルTaはプリンター3毎に設けられる。
図6は、管理サーバーの構成の一例を示すブロック図である。管理サーバー7は、制御部71、インターフェース部73および記憶部75を備え、仲介サーバー5が収集した稼働情報を受信するとともに、仲介サーバー5からの問い合わせに答える。制御部71は、CPUおよびRAMで構成されたコンピューターである。この制御部71は、インターフェース部73および記憶部75を用いつつ、例えば収集した稼働情報に基づき仲介サーバー5を介して各プリンター3の印刷動作を制御する等の所定の動作を実行する。
インターフェース部73は、外部装置あるいはユーザーとの間のインターフェース機能を担う。通信部731は、インターネット92に接続され、インターネット92を介して仲介サーバー5との通信を実行する。また、操作部732は、ユーザーからの入力操作を受け付けるマウスおよびキーボード等で構成され、表示部733は、各種情報をユーザーに表示するディスプレイ等で構成される。なお、操作部732および表示部733は、例えばタッチパネルにより一体的に構成しても良い。
記憶部75は、ROM、HDDあるいはRAMといった記憶媒体で構成される。この記憶部75には、取得履歴テーブルToが記憶されている。この取得履歴テーブルToは、基本的に上述の取得履歴テーブルToと同様の構成を具備しており、仲介サーバー5から送信されてきた稼働情報を記録する。
ところで、図5を用いて説明したように、仲介サーバー5の情報仲介動作では、プリンター3へのアクセス頻度が低いと稼働情報の取りこぼしが生じるおそれがある。そこで、本実施形態の仲介サーバー5は、プリンター3へアクセスする頻度(換言すれば、アクセスする間隔)をプリンター3毎に設定する。すなわち、稼働頻度の高いプリンターほどアクセスする頻度も高くなる。
まず、プリンター3のアクセス頻度の設定に先立って、仲介サーバー5はプリンター3のMIBファイル373の種類を確認する。つまり、上述したように、仲介サーバー5とプリンター3との通信は、プリンター3に実装されたMIBファイル373(以下では、「MIB」と適宜称する)に基づき実行される。このMIBには、標準MIBと拡張MIB(プライベートMIB)との2種類がある。特に本実施形態の拡張MIBは、情報仲介動作で収集される各種の稼働情報の格納アドレスのうち、標準MIBには示されない格納アドレス等を示すものであり、例えばプリンター3の出荷時等にプリンター3のメーカーにより実装される。これらのMIBのうち、標準MIBは全プリンター3に実装されているが、拡張MIBは必ずしも全プリンター3に実装されているとは限らない。そこで、仲介サーバー5は、MIBの確認を実行する。
図7は、プリンターのMIBの確認動作を示すフローチャートである。図7のフローチャートは、プログラムPに基づき制御部51により実行される。ステップS101では、記憶部55のプリンターテーブルTpにアクセスして、確認対象となるプリンター3のプリンターIPを取得する。さらに、プリンターテーブルTpの記録内容を参照することで、当該プリンター3についてMIBツリーを取得済みであるか否かを判断する(ステップS102)。MIBツリーを取得済みである場合(ステップS102で「YES」の場合)は、そのままステップS104に進む一方、MIBツリーが未取得である場合(ステップS102で「NO」の場合)は、ステップS103でMIBツリーを取得してからステップS104に進む。
ステップS104では、プリンター3から取得したMIBツリーに基づき、当該プリンター3に拡張MIBが実装されているか否かを判断する。そして、拡張MIBが実装されている場合(ステップS104で「YES」の場合)は、その旨をプリンターテーブルTpに記録し(ステップS105)、拡張MIBが実装されていない場合(ステップS104で「NO」の場合)は、その旨をプリンターテーブルTpに記録する(ステップS106)。ステップS107では、仲介サーバー5に接続される全プリンター3について検索を終えたか否かを判断する。未検索のプリンター3が有る場合(ステップS107で「NO」の場合)は、ステップS101に戻って別のプリンター3についてステップS101〜S106を実行する。一方、全プリンター3を検索済みである場合(ステップS107で「YES」の場合)は、図7のフローチャートを終了する。こうして、標準MIBのみが実装されているのか、標準MIBおよび拡張MIBの両方が実装されているのかが、各プリンター3について確認されて、プリンターテーブルTpに記録される。
このようにプリンター3に実装されたMIBの種類を確認するのは、次の理由による。つまり、拡張MIBが実装されているプリンター3は、仲介サーバー5による情報仲介動作に最適化されて設計されており、稼働情報を蓄積する稼働情報バッファー371の容量が大きい可能性が高い。そのため、仲介サーバー5から当該プリンター3へアクセスする頻度が低くても、上述の稼働情報の取りこぼしが生じる可能性は低い。これに対して、拡張MIBが実装されていないプリンター3は、仲介サーバー5による情報仲介動作に必ずしも最適化されて設計されておらず、稼働情報を蓄積する稼働情報バッファー371の容量が小さい可能性が高い。そのため、仲介サーバー5からプリンター3へアクセスする頻度が低いと、上述の稼働情報の取りこぼしが生じる可能性が高い。そこで、後述するアクセス頻度の決定にあたってプリンター3に実装されるMIBの種類を参考にするために、MIBの種類を確認する。すなわち、稼働情報バッファー371の容量が小さい可能性が高いプリンターに関しては、稼働情報を収集する頻度を高くした方が、稼働情報の収集漏れを低減できる。
図8は、プリンターへのアクセス頻度の初期設定動作を示すフローチャートである。図8のフローチャートは、プログラムPに基づき制御部51により実行される。ステップ201では、仲介サーバー5に接続されるプリンター3の数を確認する。ステップS202では、確認したプリンター3の数が閾数(例えば100)より多いか否かを判断する。なお、この閾数は、操作部532を用いてユーザーにより予め設定され、記憶部55に記憶される。そして、プリンター3の数が閾数以下である場合(ステップS202で「NO」の場合)は、各プリンター3のアクセス頻度の設定値を現状から変更することなく、図8のフローチャートを終える。
一方、プリンター3の数が閾数より多い場合(ステップS202で「YES」の場合)は、各プリンター3へアクセスする仲介サーバー5の負担を軽減するために、ステップS203以後のステップを実行する。ステップS203では、仲介サーバー5に接続されたプリンター3のうち、拡張MIBを実装したプリンター3が存在するか否かを確認する。拡張MIBを実装したプリンター3が存在する場合(ステップS203で「YES」の場合)は、拡張MIBを実装したプリンター3へのアクセス頻度の設定値を下げて(ステップS204)、図8のフローチャートを終了する。これは、上述した通り、プリンター3が有する稼働情報バッファー371の容量が大きく、プリンター3へのアクセス頻度を下げる余地があると推測できることに基づく。一方、拡張MIBを実装したプリンター3が存在しない場合(ステップS203で「NO」の場合)は、アクセス頻度が上位のプリンター3(例えば、上位10台のプリンター3)へのアクセス頻度の設定値を下げて(ステップS205)、図8のフローチャートを終了する。
こうして、初期設定が終了すると、仲介サーバー5は、設定された頻度で各プリンター3にアクセスして、各プリンター3から稼働情報を収集する。また、稼働情報の収集を実行しつつ、各プリンター3へのアクセス頻度を適宜変更する。なお、アクセス頻度とは、所定の単位期間にプリンター3へアクセスする回数に相当する。したがって、アクセス頻度を上げるとは、単位期間にプリンター3へアクセスする回数を増やす(換言すれば、プリンター3へアクセスする間隔を短くする)ことに相当し、アクセス頻度を下げるとは、所定期間にプリンター3へアクセスする回数を減らず(換言すれば、プリンター3へアクセスする間隔を長くする)ことに相当する。
図9は、プリンターからの稼働情報の収集と並行して実行されるプリンターへのアクセス頻度の設定動作を示すフローチャートである。図9のフローチャートは、プログラムPに基づき制御部51により実行される。ステップS301では、プリンター3から稼働情報を取得したか否かを確認する。そして、稼働情報の取得が確認されると(ステップS301で「YES」)、取得した稼働情報と、当該稼働情報の取得対象となったプリンター3の取得履歴テーブルToに記録される稼働情報とを比較する。つまり、ステップS301で稼働情報を取得したプリンター3から過去に取得した稼働情報と、ステップS301で今回取得した稼働情報とを比較する。
具体的には、今回取得した稼働情報の個数をN個(Nは1以上の整数)とすると、当該稼働情報の取得前に取得履歴テーブルToに記録される稼働情報のうちの最新のN個の稼働情報と、今回取得したN個の稼働情報とが、少なくとも一部で一致するか否かを判断する。さらに言えば、今回取得したN個の稼働情報のうち最先の稼働情報が、稼働情報の取得前の取得履歴テーブルToの最新のN個の稼働情報のうちに存在するか否かを判断する。
ステップS302での比較の結果、少なくとも一部の稼働情報が一致している場合(ステップS303で「YES」の場合)は、図5の「Tb1」に例示した稼働情報の取得状況に相当し、稼働情報の取得漏れ(取りこぼし)の可能性は無いと判断する(ステップS304)。そして、プリンター3へのアクセス頻度の設定値を維持すると決定する(ステップS305)。
一方、ステップS302での比較の結果、全ての稼働情報が一致しない場合(ステップS303で「NO」の場合)は、図5の「Tb2」あるいは「Tb3」に例示した稼働情報の取得状況に相当する。前者では稼働情報の取得漏れは無いが、後者では稼働情報の取得漏れが発生している。したがって、この場合は、稼働情報の取得漏れの可能性が有ると判断する(ステップS306)。そして、プリンター3へのアクセス頻度を所定割合(例えば、2倍)上げる(ステップS307)。なお、アクセス頻度を上げる割合は、操作部532を用いてユーザーにより予め設定され、記憶部55に記憶される。
以上に説明したように本実施形態では、複数のプリンター3と通信可能な仲介サーバー5が、プリンター3の稼働に応じて変化する稼働情報をプリンター3から収集するためにプリンター3にアクセスする。しかも、このアクセスのタイミングはプリンター3毎に決定される。したがって、複数のプリンター3のそれぞれに適当なタイミングでアクセスして、各プリンター3から稼働情報を収集することが可能となっている。
また、プリンター3から仲介サーバー5への稼働情報の収集漏れが生じた可能性の有無を判断した結果に基づき、プリンター3にアクセスするタイミングをプリンター3毎に決定している。この際、仲介サーバー5が収集した稼働情報を取得履歴テーブルToに記録する。そして、プリンター3にアクセスして収集した稼働情報と、取得履歴テーブルToに記録される稼働情報とを比較した結果に基づき、プリンター3からの稼働情報の収集漏れが生じた可能性の有無を判断する。これによって、稼働情報の収集における稼働情報の収集漏れ(失敗)の可能性の有無を把握することが可能となっている。
また、稼働情報の収集漏れが生じた可能性が有ると判断したプリンター3へアクセスする頻度を上げる。これによって、稼働情報の収集漏れの発生を抑制することが可能となっている。
また、仲介サーバー5が通信可能な複数のプリンター3の数を確認する。そして、確認されたプリンター3の数が閾数より多い場合は、複数のプリンター3のうちの所定のプリンター3へアクセスする頻度を下げる。これによって、通信可能なプリンター3の数が多い場合であっても、仲介サーバー5にかかる負荷を抑制することが可能となっている。
このように本実施形態では、プリンター3が本発明の「プリンター」の一例に相当し、仲介サーバー5が本発明の「情報収集装置」の一例に相当し、取得履歴テーブルToが本発明の「取得履歴テーブル」の一例に相当する。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したものに対して種々の変更を加えることが可能である。そこで、例えばプリンターからの稼働情報の収集と並行してプリンター3へのアクセス頻度の低下を試みる図10のフローチャートを実行しても良い。ここで、図10は、プリンターへのアクセス頻度の低下の試行動作を示すフローチャートである。図10のフローチャートは、プログラムPに基づき制御部51により実行される。
ステップS401では、試行対象となるプリンター3へのアクセス頻度を所定割合(例えば半分)下げる。なお、アクセス頻度を下げる割合は、操作部532を用いてユーザーにより予め設定され、記憶部55に記憶される。ステップS402では、プリンター3から稼働情報を取得したか否かを確認する。そして、稼働情報の取得が確認されると(ステップS402で「YES」)、取得した稼働情報と、当該稼働情報の取得対象となったプリンター3の取得履歴テーブルToに記録される稼働情報とを比較する。かかる比較は上述のステップS302と同様にして実行する。
ステップS403での比較の結果、少なくとも一部の稼働情報が一致している場合(ステップS402で「YES」の場合)は、図5の「Tb1」に例示した稼働情報の取得状況に相当し、稼働情報の取得漏れ(取りこぼし)の可能性は無いと判断する(ステップS405)。そして、プリンター3へのアクセス頻度の設定値を維持すると決定する(ステップS406)。すなわち、試行対象のプリンター3へのアクセス頻度を下げると決定する。
一方、ステップS403での比較の結果、全ての稼働情報が一致しない場合(ステップS402で「NO」の場合)は、図5の「Tb2」あるいは「Tb3」に例示した稼働情報の取得状況に相当する。前者では稼働情報の取得漏れは無いが、後者では稼働情報の取得漏れが発生している。したがって、この場合は、稼働情報の取得漏れの可能性が有ると判断する(ステップS407)。そして、プリンター3へのアクセス頻度の設定値をステップS401の実行前の値に戻す(ステップS408)。すなわち、試行対象のプリンター3へのアクセス頻度を下げないと決定する。
図10に示す構成では、稼働情報の収集に漏れが生じた可能性は無いと判断したプリンター3へアクセスする頻度を下げる。これによって、仲介サーバー5にかかる負荷を抑制することが可能となっている。
ちなみに、アクセス頻度を下げる割合は、ユーザーの設定によらず、アクセス履歴テーブルTaを参照して行っても良い。つまり、アクセス履歴テーブルTaには、仲介サーバー5からプリンター3へのアクセスの履歴が記録されている。したがって、アクセス履歴テーブルTaを参照すれば、仲介サーバー5がプリンター3にアクセスした頻度の変遷を把握することができる。そこで、ステップS401では、所定期間(例えば過去3か月)の間で最低のアクセス頻度を取得履歴テーブルToから求め、この最低のアクセス頻度にまで下げるように構成しても良い。このような構成では、プリンター3へのアクセスの頻度を下げるにあたっては過去の実績が参照される。そのため、稼働情報の収集漏れの発生を抑制しつつ、プリンター3へのアクセスの頻度を下げることができる。
1…情報収集システム、3…プリンター、5…仲介サーバー、7…管理サーバー、10…情報仲介システム、371…稼働情報バッファー、373…MIBファイル、To…取得履歴テーブル、Ta…アクセス履歴テーブル

Claims (7)

  1. 複数のプリンターと通信可能な情報収集装置が前記プリンターの稼働に応じて変化する
    稼働情報を前記プリンターから収集するために前記プリンターにアクセスするタイミング
    を、前記プリンター毎に決定する工程と、
    前記プリンターから前記情報収集装置への前記稼働情報の収集漏れが生じた可能性の有
    無を判断した結果に基づき、前記情報収集装置が前記プリンターにアクセスして、前記プ
    リンターから前記稼働情報を収集する工程と
    前記情報収集装置が収集した前記稼働情報を取得履歴テーブルに記録する工程を備え、
    前記プリンターにアクセスして収集した前記稼働情報と、前記取得履歴テーブルに記録
    される前記稼働情報とを比較した結果に基づき、前記プリンターからの前記稼働情報の収
    集漏れが生じた可能性の有無を判断する情報処理方法。
  2. 前記稼働情報の収集漏れが生じた可能性が有ると判断した前記プリンターへアクセスす
    る頻度を上げる請求項1記載の情報処理方法。
  3. 前記稼働情報の収集漏れが生じた可能性は無いと判断した前記プリンターへアクセスす
    る頻度を下げる請求項1記載の情報処理方法。
  4. 前記情報収集装置が通信可能な前記複数のプリンターの数を確認する工程と、
    確認された前記プリンターの数が閾数より多い場合は、前記複数のプリンターのうちの
    所定の前記プリンターへアクセスする頻度を下げる工程を備える請求項1ないしのいず
    れか一項に記載の情報処理方法。
  5. 前記情報収集装置はネットワーク管理プロトコルとしてSNMPを用いて前記プリンタ
    ーから前記稼働情報を取得し、
    確認された前記プリンターの数が閾数より多い場合は、前記複数のプリンターのうち拡
    張MIBによる前記稼働情報の取得に対応する前記プリンターへアクセスする頻度を下げ
    る請求項に記載の情報処理方法。
  6. 前記情報収集装置から前記プリンターへのアクセスの履歴を記録した結果に基づき、前
    記プリンターへアクセスする頻度を下げる請求項ないしのいずれか一項に記載の情報
    処理方法。
  7. 複数のプリンターと通信可能な情報収集装置が前記プリンターの稼働に応じて変化する
    稼働情報を前記プリンターから収集するために前記プリンターにアクセスするタイミング
    を、前記プリンター毎に決定する工程と、
    前記プリンターから前記情報収集装置への前記稼働情報の収集漏れが生じた可能性の有
    無を判断した結果に基づき、前記情報収集装置が前記プリンターにアクセスして、前記プ
    リンターから前記稼働情報を収集する工程と、
    収集した前記稼働情報に基づき前記プリンターによる印刷を制御する工程と
    前記情報収集装置が収集した前記稼働情報を取得履歴テーブルに記録する工程を備え、
    前記プリンターにアクセスして収集した前記稼働情報と、前記取得履歴テーブルに記録
    される前記稼働情報とを比較した結果に基づき、前記プリンターからの前記稼働情報の収
    集漏れが生じた可能性の有無を判断する印刷制御方法。
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