以下に図面を参照して、本開示の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本開示が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。また、実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。
[第1実施形態]
第1実施形態では、本開示の印刷装置および輪転印刷機を新聞用オフセット輪転印刷機に適用して説明する。
[新聞用オフセット輪転印刷機]
図8は、新聞用オフセット輪転印刷機を表す概略構成図である。新聞用オフセット輪転印刷機は、印刷装置の版胴のサイズが4頁幅×1頁周長に設定された4×1輪転印刷機である。
第1実施形態において、図8に示すように、新聞用オフセット輪転印刷機10は、給紙装置Rと、インフィード装置Iと、印刷装置Uと、ウェブパス装置Dと、折機Fとを備える。給紙装置Rは、複数(本実施形態では、7台)の給紙ユニットR1〜R7を有する。インフィード装置Iは、複数(本実施形態では、7台)のインフィードユニットI1〜I7を有する。印刷装置Uは、複数(本実施形態では、6台)の印刷ユニットU1〜U6を有する。ウェブパス装置Dは、複数(本実施形態では、2台)のウェブパスユニットD1,D2を有する。折機Fは、複数(本実施形態では、2台)の折ユニットF1,F2を有する。
なお、印刷ユニットU1〜U6を6台として説明したが、各印刷ユニットU1〜U6は、4色刷りが可能であると共に、上下に分割して12台の2色刷りが可能な印刷ユニットU11,U12,U21・・・U61,U62として用いることができる。また、2つの折ユニットF1,F2を上下に並べて記載したが、実際には、紙面に直交する方向に並んで配置される操作側折ユニットF1と駆動側折ユニットF2となっている。更に、印刷装置Uを2つの部分から記載したが、機能上2つに分けて記載しただけであり、実際には、1つの装置となっている。
給紙装置Rにおいて、給紙ユニットR1〜R7は、ほぼ同様の構成をなし、ウェブWがロール状に巻かれた3つの巻取紙を保持する保持アームを有する。保持アームを回動することで、巻取紙を給紙位置に回動することができる。インフィード装置Iにおいて、インフィードユニットI1〜I7は、ほぼ同様の構成をなし、印刷装置Uの各印刷ユニットU1〜U6に送り込むウェブWの張力を調整する。これにより、印刷装置Uで走行するウェブWの張力を適正値に安定して維持することができる。なお、給紙装置Rからインフィード装置IまでのウェブWの張力は、給紙ユニットR1〜R7に設けられた後述するブレーキ装置により行われる。
印刷装置Uにおいて、印刷ユニットU1〜U6は、両面4色印刷を行うことができる多色刷印刷ユニットである。但し、各印刷ユニットU1〜U6は、上下に分割することで、両面2色印刷が可能な印刷ユニットU11〜U62とすることができる。印刷ユニットU11〜U62は、ほぼ同様の構成をなし、インキ供給装置、版胴、ブランケット胴などを有する。本実施形態では、各印刷ユニットU1〜U6は、版胴の周長が新聞(印刷物)の1頁の縦の長さに設定され、ブランケット胴の周長が版胴の周長の整数倍に設定される。なお、各印刷ユニットU1〜U6にて、版胴の周長(直径)とブランケット胴の周長(直径)を同じに設定してもよい。
ウェブパス装置Dにおいて、ウェブパスユニットD1は、印刷ユニットU1〜U3に対して設けられ、ウェブパスユニットD2は、印刷ユニットU4〜U6に対して設けられる。ウェブパスユニットD1,D2は、ほぼ同様の構成をなし、ウェブWを縦方向(ウェブWの搬送方向)に沿ってその幅方向の中央部で裁断するスリッタ、縦裁断したウェブWの搬送経路を設定するターンバー、ウェブWにおける天地長手方向における搬送位置を調整するコンペンセータなどを有する。
印刷ユニットU1〜U3で印刷が施された各ウェブWは、ウェブパスユニットD1にて、スリッタにより縦裁断され、ターンバーにより搬送経路が変更され、コンペンセータにより搬送位置が調整されてから所定の順番に重ね合わされる。また、印刷ユニットU4〜U6で印刷が施された各ウェブWは、ウェブパスユニットD2にて、スリッタにより縦裁断され、ターンバーにより搬送経路が変更され、コンペンセータにより搬送位置が調整されてから所定の順番に重ね合わされる。
折機Fにて、2つの折ユニットF1,F2は、操作側と駆動側に配設される。ウェブパスユニットD1から複数のウェブW1が重ねられて導入されると、折ユニットF1は、ウェブW1を三角板により縦折りし、所定の長さで横裁断し、横折りして折帖を形成し、新聞として排紙する。また、ウェブパスユニットD2から複数のウェブW2が重ねられて導入されると、折ユニットF2は、ウェブW2を縦折りし、所定の長さで横裁断し、横折りして折帖を形成し、新聞として排紙する。
[印刷ユニット]
ここで、印刷装置Uにおける印刷ユニットU1について詳細に説明する。印刷ユニットU2〜U6も同様の構成であり、説明は省略する。図9は、新聞用オフセット輪転印刷機における印刷ユニットを表す概略構成図である。
図9に示すように、印刷ユニットU1は、4色印刷が可能となるように、H型のタワーユニットである。印刷ユニットU1は、ウェブWの搬送方向(図9にて、下から上に向かう方向)に沿って、墨、藍、紅、黄ごとの4つのスタック21,22,23,24が配置されて構成される。スタック21,22,23,24は、それぞれ左右対称であるローラ配列となっている。
スタック21,22,23,24は、左右方向に対向してブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bがウェブWの搬送経路を挟んで対接可能である。ブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bは、版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44bが対接する。スタック21,22,23,24は、版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44bに対して、インキ供給装置51a,51b,52a,52b,53a,53b,54a,54bが設けられる。また、版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44bに対して、湿し装置61a,61b,62a,62b,63a,63b,64a,64bが設けられる。
[印刷装置の概略構成]
図1は、第1実施形態の印刷装置を表す概略構成図である。
図1に示すように、給紙装置Rは、保持アーム101が複数(例えば、3個)の巻取紙WRを保持する。巻取紙WRから繰り出されたウェブWは、ガイドローラ102、フローティングローラ103、ガイドローラ104、テンションピックアップローラ105、ガイドローラ106を介してインフィード装置Iに送られる。保持アーム101は、巻取紙WRから繰り出されるウェブWに対して制動するブレーキ装置107が設けられる。
インフィード装置Iは、給紙装置Rから供給されたウェブWを受け取り、ガイドローラ108、インフィードドラグローラ109および紙押えローラ110、テンションピックアップローラ111を介して印刷装置Uに送る。インフィードドラグローラ109は、駆動モータ112により駆動回転可能である。
印刷装置Uは、上述したように、ブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bと版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44bを有し、インフィード装置Iから供給されたウェブWに対して両面印刷を行う。ブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bと版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44bは、駆動モータ113,114,115,116により独立して駆動回転可能である。印刷済のウェブWは、テンションピックアップローラ117、出口ドラグローラ118および紙押えローラ119、ガイドローラ120を介してウェブパス装置Dに送られる。出口ドラグローラ118は、駆動モータ121により駆動回転可能である。
ウェブパス装置Dは、印刷装置Uから供給されたウェブWをスリッタナイフ122およびスリッタドラグローラ123により幅方向の中央部で裁断され、ターンバー124により搬送経路が変更されると共に、コンペンセータ125,126により経路長が変更される。スリッタドラグローラ123は、駆動モータ127により駆動回転可能である。その後、ウェブWは、中間ドラグローラ128,129および紙押えローラ130,131、テンションピックアップローラ132,133、三角板ドラグローラ134および紙押えローラ135を介して折機Fに送られる。中間ドラグローラ128,129は、駆動モータ136により駆動回転可能であり、三角板ドラグローラ134は、駆動モータ137により駆動回転可能である。なお、中間ドラグローラ128,129に対して紙押えローラ130,131を設けなくてもよい。
制御装置140は、ブレーキ装置107を制御することで、巻取紙WRからのウェブWの繰り出し速度を調整することができる。また、制御装置140は、駆動モータ112,113,114,115,116,121,127,136,137を制御することで、インフィードドラグローラ109、ブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34b、版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44b、出口ドラグローラ118、スリッタドラグローラ123、中間ドラグローラ128,129、三角板ドラグローラ134の回転速度を制御することができる。更に、制御装置140は、テンションピックアップローラ105,111,117,132,133から検出値が入力される。
新聞用オフセット輪転印刷機10による印刷運転時、印刷装置Uは、ブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bの外周面がウェブWの表裏に接触した胴入れ状態にある。一方、新聞用オフセット輪転印刷機10における紙通し作業時、印刷装置Uは、ブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bの一部の外周面がウェブWの表裏から離脱した胴抜き状態にある。
図2は、印刷ユニットの胴入れ状態を表す概略図、図3は、印刷ユニットの胴抜き状態を表す概略図である。
図2に示すように、印刷ユニットU1の胴入れ状態では、ブランケット胴31a,32a,33a,34aの外周面と、ブランケット胴31b,32b,33b,34bの外周面が、ウェブWを挟んで対接している。ブランケット胴31a,32a,33a,34aとブランケット胴31b,32b,33b,34bとは、鉛直方向に所定距離だけずれて配置されており、印刷ユニットU1の胴入れ状態では、ウェブWがブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bの外周面に所定角度だけ巻き付いた状態にある。
一方、図3に示すように、印刷ユニットU1の胴抜き状態では、ブランケット胴31a,32a,33a,34aの外周面と、ブランケット胴31b,32b,33b,34bの外周面が、ウェブWを間にして離間している。このとき、印刷ユニットU1内のウェブWは、鉛直方向に沿った直線状態となる。しかし、ウェブWは、インフィードドラグローラ109および紙押えローラ110からテンションピックアップローラ111を介してブランケット胴31aとブランケット胴31bとの間に搬送される。ここで、テンションピックアップローラ111とブランケット胴31a,31bは、水平方向にずれて配置されている。そのため、ウェブWは、テンションピックアップローラ111からブランケット胴31aとブランケット胴31bとの間に搬送されるとき、ブランケット胴31bの外周面に所定角度だけ巻き付いた状態となる。また、ウェブWが印刷ユニットU1を通過するとき、一部のブランケット胴32a,33b,34aに接触する。
また、新聞用オフセット輪転印刷機10における紙通し作業は、紙通し装置を用いて実施される。図4は、紙通し装置を表す概略図、図5は、紙通し装置の要部を表す斜視図である。
図4および図5に示すように、印刷形態に応じて予めウェブWが走行する走行経路(紙通し経路)が設定される。紙通し装置200は、給紙装置Rにおける給紙ユニットR1に支持されたウェブWが走行経路を通るように、インフィード装置I、印刷装置U、ウェブパス装置D、折機Fに導くものである。
紙通し装置200は、給紙装置Rから折機Fまでの走行経路に沿って付設されるガイドレール201と、ガイドレール201に沿って移動自在な走行体202と、走行体202を移動する駆動装置203とを有する。
ガイドレール201は、給紙装置Rの給紙位置にある巻取紙WRの近傍に始端部201aが配置される。始端部201aからインフィード装置Iを介して印刷装置U(印刷ユニットU1)まで第1ガイドレール201bが配置される。印刷装置Uの出口から連続してウェブパス装置Dにおけるスリッタドラグローラ123まで第2ガイドレール201cが配置される。スリッタドラグローラ123から折機Fまで2個の第3ガイドレール201d,201eが配置される。すなわち、給紙装置Rから送られたウェブWは、インフィード装置Iおよび印刷装置U(印刷ユニットU1)を通ってウェブパス装置Dに至り、スリッタドラグローラ123で縦裁断された後、ターンバー124により2個の走行経路に分岐されて折機Fに送られて重ねられる。
また、ガイドレール201は、2個の第3ガイドレール201d,201eが、折機Fの直前で合流し、1個の第4ガイドレール201fとなる。そして、ガイドレール201は、折機Fの下流側に下流端(出口)201gが配置される。
ガイドレール201は、給紙装置Rからウェブパス装置Dのスリッタドラグローラ123までの第1、第2ガイドレール201b,201cが走行経路の両側にそれぞれ配置される。そして、ガイドレール201は、ウェブパス装置Dのスリッタドラグローラ123から折機Fまでの第3ガイドレール201d,201eと折機Fの第4ガイドレール201fは、走行経路の一方側だけに配置される。
走行体202は、可撓性を有する帯状のプレート部材であり、ガイドレール201に沿って移動自在である。走行体202は、紙通し作業前に、給紙装置Rのガイドレール201の始端部201aに挿入され、紙通し作業終了後に、折機Fの下流端201gから排出される。駆動装置203は、駆動モータを有し、駆動ローラが走行体202に噛み合う。駆動モータにより駆動ローラを回転することで、走行体202をガイドレール201に沿って移動することができる。
駆動装置203は、ガイドレール201の長手方向に沿って所定間隔で複数配置されており、駆動装置203の配置間隔は、走行体202の長さよりも短い間隔である。そのため、ガイドレール201に沿って所定間隔で配置された複数の駆動装置203は、少なくとも1個が必ずガイドレール201内の走行体202を駆動可能である。
紙通し装置200によりウェブWの紙通し作業を実施する前に、ウェブWの先端部に走行体202を連結する仕立て作業を実施する。ウェブWの仕立処理とは、給紙装置Rから繰り出されたウェブWの先端部に、紙通しを行うための2個の案内部材211,212を固定し、案内部材211,212を紐213,214により左右の走行体202に連結する。その後、駆動装置203により走行体202をガイドレール201に沿って走行させると、走行体202に紐213,214及び案内部材211,212を介して連結されたウェブWがガイドレール201に沿って牽引され、給紙装置Rから折機Fまで紙通しが行われる。
なお、ウェブWの紙通し作業を実施するとき、上述の説明では、ガイドレール201を走行する走行体202にウェブWを連結し、走行体202の走行によりウェブWをガイドレール201に沿って牽引して紙通しを行ったが、この方法に限定されるものではない。例えば、作業者が手動によりウェブWを牽引して紙通しを行ってもよい。
上述したように、新聞用オフセット輪転印刷機10は、印刷開始前、まず、紙通し装置200を用いてウェブWを給紙装置Rから折機Fまで通す紙通し作業を実施する。次に、印刷装置Uの印刷ユニットU1〜U6にて、版交換作業や胴洗浄作業などの印刷準備作業を実施する。その後、色合わせ作業やウェブWの張力調整作業などを実施した後、印刷作業を開始する。近年、印刷作業の効率化が求められており、印刷準備作業を短縮化したいという要望がある。
そこで、第1実施形態では、新聞用オフセット輪転印刷機10による印刷開始前に、紙通し装置200を用いてウェブWの紙通し作業を実施するとき、印刷装置Uにおける版交換作業、胴洗浄作業、インキ巻作業などの印刷準備作業を並行して実施する。
第1実施形態の印刷装置は、図1に示すように、ブランケット胴(印刷胴)31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bと、インフィードドラグローラ(上流側駆動ローラ)109と、出口ドラグローラ(下流側駆動ローラ)118と、ウェブWの張力を調整する張力調整装置と、紙通し作業中にウェブWの下流側端部が出口ドラグローラ118を通過したことを検出する第1ウェブ位置検出センサ(第1ウェブ位置検出器)141と、第1ウェブ位置検出センサ141がウェブWの下流側端部を検出すると張力調整装置によりウェブWの張力を予め設定された所定張力に調整した後にウェブWの搬送を停止する制御装置140とを備える。
ここで、張力調整装置は、出口ドラグローラ118と、紙押えローラ(下流側紙押えローラ)119と、ブレーキ装置107とを有する。制御装置140は、第1ウェブ位置検出センサ141が搬送されるウェブWの下流側端部を検出すると、出口ドラグローラ118と紙押えローラ119との間でウェブWを挟持すると共に、出口ドラグローラ118の回転速度とブレーキ装置107のブレーキ力の少なくとも一方を制御する。ここで、ウェブWの下流側端部とは、例えば、紙通し装置200の走行体202である。また、印刷ユニットU1と出口ドラグローラ118との間にウェブWの張力を検出する張力検出センサ144が設けられる。
そのため、制御装置140は、ウェブWの張力を所定張力に調整した後に、ブランケット胴(印刷胴)31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bと、版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44bと、インフィードドラグローラ109と、出口ドラグローラ118の回転を停止することで、ウェブWの搬送を停止する。
インフィードドラグローラ109と出口ドラグローラ118は、回転停止時に現在の回転停止位置を保持可能なモータ(例えば、サーボモータ)により回転可能である。制御装置140は、第1ウェブ位置検出センサ141が搬送されるウェブWの下流側端部を検出すると、モータを停止する。モータのサーボロック機能は、モータの停止時における保持機能である。位置制御において指令パルスがないとき、外力により1パルスでもずれが生じると、その誤差を修正しようと位置ループが動作してモータに電流を流し、外力に対して抵抗するトルクを発生することで、停止位置を保持することができる。
そして、印刷準備作業(例えば、版交換作業)を実施可能であることを知らせる警報装置143を有する。制御装置140は、張力調整装置によりウェブWの張力が所定張力に到達すると、警報装置143を作動させる。ここで、警報装置143とは、表示ランプ、表示画面、スピーカ、ブザーなどである。
新聞用オフセット輪転印刷機10にて、印刷装置Uは、複数の印刷ユニットU1〜U6を有する。張力調整装置、第1ウェブ位置検出センサ141と、第2ウェブ位置検出センサ142は、複数の印刷ユニットU1〜U6に設けられる。ウェブWの搬送を再開し、制御装置140は、複数の印刷ユニットトU1〜U6の第2ウェブ位置検出センサ142が搬送されるウェブWの下流側端部を検出すると、ウェブWの搬送を停止すると共に、ウェブWの張力を所定張力に維持する。
ウェブWの下流側端部が折機Fの三角板に到達したことを検出する第2ウェブ位置検出センサ(第2ウェブ位置検出器)142を有し、制御装置140は、第2ウェブ位置検出センサ142が搬送されるウェブWの下流側端部を検出すると、三角板駆動ローラ134の紙押えローラ135を着とし、張力調整装置(出口ドラグローラ118と、紙押えローラ119と、ブレーキ装置107)によるウェブWの張力調整制御(ウェブテンション制御)を解除する。
また、第1実施形態の版交換方法は、ウェブWを挟持するブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bの少なくとも一方だけをウェブWから離間させた胴抜き状態としてウェブWを搬送する工程と、ウェブWの搬送方向の下流側端部が出口ドラグローラ118を通過したことを検出する工程と、ウェブWの下流側端部が出口ドラグローラ118を通過するとウェブWの張力を予め設定された所定張力に調整する工程と、ウェブWの張力が所定張力に調整されるとウェブWの搬送を停止する工程と、ウェブWの搬送を停止すると版交換作業を実施する工程とを有する。
以下、第1実施形態の印刷装置の作動について詳細に説明する。図6は、第1実施形態の印刷装置の制御を表すフローチャート、図7は、第1実施形態の印刷装置の制御を表すタイムチャートである。
図1および図6に示すように、ステップS11にて、制御装置140は、紙通し装置200を作動してウェブWの紙通し作業を開始する。すなわち、ウェブWの先端部に走行体202を連結し、駆動装置203により走行体202をガイドレール201に沿って走行させ、走行体202に連結されたウェブWをガイドレール201に沿って牽引し、給紙装置Rから搬送を開始する。このとき、制御装置140は、インフィードドラグローラ109と出口ドラグローラ118と三角板ドラグローラ134を駆動回転する。また、制御装置140は、一部がウェブWと接触状態にあるブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bを回転する。このとき、紙通し作業で搬送されるウェブWに対しては、張力がほとんど作用しない状態に維持する。また、このウェブWの紙通し作業の処理は、全ての印刷ユニットU1〜U6で実施する。
ステップS12にて、制御装置140は、ウェブWが出口ドラグローラ118を通過したかどうかを判定する。具体的には、第1ウェブ位置検出センサ141がウェブWの下流側端部に連結された走行体202を検出したかどうかを判定する。ここで、ウェブWが出口ドラグローラ118を通過していない(第1ウェブ位置検出センサ141が走行体202を検出していない)と判定(No)されると、ステップS12の状態を維持する。一方、ウェブWが出口ドラグローラ118を通過した(第1ウェブ位置検出センサ141が走行体202を検出した)と判定(Yes)されると、ステップS13にて、脱位置にあった下流側の紙押えローラ119を着位置に移動する。すると、出口ドラグローラ118と紙押えローラ119によりウェブWが保持される。
ステップS14にて、制御装置140は、出口ドラグローラ118の回転速度とブレーキ装置107のブレーキ力を制御することで、印刷ユニットU1を搬送されるウェブWの張力(ウェブテンション)を調整する。具体的に、出口ドラグローラ118の回転速度に対してインフィードドラグローラ109の回転速度を若干低速とし、ブレーキ装置107によりウェブWにブレーキ力を付与する。すると、印刷ユニットU1を搬送されるウェブWの張力が上昇する。
ステップS15にて、制御装置140は、張力検出センサ144が検出した印刷ユニットU1でのウェブWの張力が予め設定された所定張力(目標紙張りテンション)に到達したかどうかを判定する。所定張力とは、ウェブWが張らず緩まずのほぼゼロテンション状態(例えば、0N〜10Nまで)であり、ブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bを回転しても、ウェブWを巻き戻さないような状態で、且つ、ブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bにウェブWが巻き付いている状態であっても、ウェブWが巻かれずに逃げて行くような状態である。このとき、ウェブWの経路長さと、ウェブWの実際の長さがほぼ同等である。ここで、ウェブWの張力が所定張力(目標紙張りテンション)に到達していないと判定(No)されると、ステップS15の状態を維持する。一方、ウェブWの張力が所定張力(目標紙張りテンション)に到達したと判定(Yes)されると、ステップS16にて、紙通し装置200を停止して紙通し作業を一時停止する。また、ステップS17にて、各ドラグローラ109,118,134およびブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bの回転を停止する。ステップS18にて、印刷ユニットU1でのウェブWの張力を所定張力に維持する。そして、ステップS19にて、警報装置143により版交換可能ランプを点灯する。
そのため、作業者は、版交換可能ランプが点灯したことを確認し、ステップS20にて、印刷ユニットU1に対して版交換作業を開始することができる。なお、自動版交換装置を設置し、ブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bの回転が停止すると、自動版交換装置が自動的に作動するようにしてもよい。また、版交換作業以外の印刷準備作業を実施してもよい。また、このとき、印刷ユニットU1以外の印刷ユニットでも、紙通し作業が実施され、前述と同様に、版交換作業が実施される。
ステップS21にて、制御装置140は、紙通し作業が再開されたかどうかを判定する。ここで、紙通し作業が再開されていないと判定(No)されると、ステップS21の状態を維持する。一方、紙通し作業が再開された判定(Yes)されると、ステップS22にて、各ドラグローラ109,118,134を駆動し、ウェブWの搬送を再開する。
ステップS23にて、制御装置140は、ウェブWが三角板ドラグローラ134を通過したかどうかを判定する。具体的には、第2ウェブ位置検出センサ142がウェブWの下流側端部に連結された走行体202を検出したかどうかを判定する。ここで、ウェブWが三角板ドラグローラ134を通過していない(第2ウェブ位置検出センサ142が走行体202を検出していない)と判定(No)されると、ステップS23の状態を維持する。一方、ウェブWが三角板ドラグローラ134を通過した(第2ウェブ位置検出センサ142が走行体202を検出した)と判定(Yes)されると、ステップS24にて、インフィードドラグローラ109と出口ドラグローラ118と三角板ドラグローラ134の回転を停止し、ウェブWの搬送を停止する。
ステップS25にて、制御装置140は、印刷作業に使用する対象の印刷ユニットU1〜U6にて、版交換作業が終了したかどうかを判定する。この場合、例えば、作業者は、版交換作業を開始するときに版交換作業ランプを点灯し、版交換作業が終了すると版交換作業ランプを消灯する。制御装置140は、版交換作業ランプの点灯状態に基づいて印刷ユニットU1〜U6での版交換作業の終了を判定する。ここで、印刷作業に使用する対象の印刷ユニットU1〜U6での版交換作業が終了していないと判定(No)されると、ステップS25の状態を維持する。一方、印刷作業に使用する対象の印刷ユニットU1〜U6での版交換作業が終了したと判定(Yes)されると、ステップS26に移行する。なお、印刷作業に使用する対象の一部の印刷ユニットU1〜U6での版交換作業が終了したとき、ステップS26に移行するようにしてもよい。
ステップS26にて、制御装置140は、印刷作業に使用する対象の印刷ユニットU1〜U6にて、紙通し作業が終了したかどうかを判定する。紙通し作業の終了は、印刷作業に使用する対象の印刷ユニットU1〜U6にて、印刷するウェブWが三角板ドラグローラ134を通過したかどうか、つまり、印刷作業に使用する対象の第2ウェブ位置検出センサ142がウェブWの下流側端部に連結された走行体202を検出したかどうかで判定する。ここで、印刷作業に使用する対象の印刷ユニットU1〜U6での紙通し作業が終了していないと判定(No)されると、ステップS26の状態を維持する。一方、印刷作業に使用する対象の印刷ユニットU1〜U6での紙通し作業が終了したと判定(Yes)されると、ステップS27に移行する。ステップS27にて、制御装置140は、三角板ドラグローラ134の紙押えローラ135を着とし、ステップS28にて、ウェブWを所定張力に維持するテンション制御を解除する。そして、ステップS29にて、制御装置140は、三角板まで到達した複数のウェブWを重ねた状態で、折機Fへの紙入れ作業を開始する。すなわち、印刷作業に使用する対象の印刷ユニットU1〜U6にて、インフィードドラグローラ109と出口ドラグローラ118と三角板ドラグローラ134を駆動回転し、複数のウェブWを重ねた状態で折機Fに搬送する。その後、ステップS30にて、印刷を開始する。
また、図1および図7に示すように、時間t1にて、胴抜き状態にあるブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34b(版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44b)が回転を開始する。また、時間t1にて、紙通し装置200が駆動すると共に、インフィードドラグローラ109と出口ドラグローラ118と三角板ドラグローラ134が回転を開始する。このとき、給紙装置Rのブレーキ装置107が作動し、ウェブWの弛みを抑制する。
時間t2にて、ウェブWが出口ドラグローラ118を通過し、第1ウェブ位置検出センサ141が走行体202を検出してOFFからONになると、脱位置にあった下流側の紙押えローラ119を着位置に移動し、出口ドラグローラ118と紙押えローラ119によりウェブWを保持する。そして、出口ドラグローラ118の回転速度に対してインフィードドラグローラ109の回転速度を若干低速とし、ブレーキ装置107によりウェブWにブレーキ力を大きくする。すると、印刷ユニットU1を搬送されるウェブWの張力(ウェブテンション)が上昇する。
時間t3にて、張力検出センサ144が検出した印刷ユニットU1でのウェブWの張力が予め設定された所定張力(目標紙張りテンション)に到達すると、ブレーキ装置107によるウェブWのブレーキ力を保持する。そして、紙通し装置200を停止すると共に、インフィードドラグローラ109と出口ドラグローラ118と三角板ドラグローラ134とブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bの回転を停止する。また、警報装置143により版交換可能ランプを点灯する。すると、作業者は、版交換可能ランプが点灯したことを確認し、時間t4にて、印刷ユニットU1に対して版交換作業を開始し、版交換作業ランプを点灯する。版交換作業は、ブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34b(版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44b)を正転逆転駆動して実施する。そして、時間t5にて、版交換作業が終了すると、版交換作業ランプが消灯する。
時間t6にて、紙通し装置200による紙通し作業が再開されると、紙通し装置200、各ドラグローラ109,118,134およびブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34b(版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44b)を駆動し、ウェブWの搬送を再開する。
時間t7にて、ウェブWが三角板ドラグローラ134を通過し、第2ウェブ位置検出センサ142が走行体202を検出してOFFからONになると、各ドラグローラ109,118,134およびブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34b(版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44b)の駆動を停止する。また、脱位置にあった三角板ドラグローラ134の紙押えローラ135を着位置に移動し、出口ドラグローラ118と、紙押えローラ119と、ブレーキ装置107によるウェブWの張力調整制御(ウェブテンション制御)を解除する。
時間t8から時間t9の間にて、三角板まで到達した複数のウェブWを重ねた状態で、ブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bとインフィードドラグローラ109と出口ドラグローラ118と三角板ドラグローラ134の回転を開始し、複数のウェブWを重ねた状態で折機Fに搬送する。そして、時間t10にて、版交換可能ランプが消灯し、印刷を開始する。
[第2実施形態]
図10は、第2実施形態の印刷装置の制御を表すフローチャート、図11は、第2実施形態の印刷装置の制御を表すタイムチャートである。なお、上述した第1実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第2実施形態の印刷装置は、図1に示すように、第1実施形態と同様に、制御装置140は、第1ウェブ位置検出センサ141がウェブWの下流側端部を検出すると、張力調整装置によりウェブWの張力を予め設定された所定張力に調整した後にウェブWの搬送を停止する。
ここで、張力調整装置は、インフィードドラグローラ109と、紙押えローラ(上流側紙押えローラ)110と、出口ドラグローラ118と、紙押えローラ(下流側紙押えローラ)119とを有する。制御装置140は、第1ウェブ位置検出センサ141が搬送されるウェブWの下流側端部を検出すると、インフィードドラグローラ109と紙押えローラ110との間でウェブWを挟持すると共に、出口ドラグローラ118と紙押えローラ119との間でウェブWを挟持し、インフィードドラグローラ109と出口ドラグローラ118の回転速度の少なくとも一方を制御する。
以下、第2実施形態の印刷装置の作動について詳細に説明する。図1および図10に示すように、ステップS11にて、制御装置140は、紙通し装置200を作動してウェブWの紙通し作業を開始する。ステップS12にて、制御装置140は、ウェブWが出口ドラグローラ118を通過したかどうかを判定する。ここで、ウェブWが出口ドラグローラ118を通過していない(第1ウェブ位置検出センサ141が走行体202を検出していない)と判定(No)されると、ステップS12の状態を維持する。一方、ウェブWが出口ドラグローラ118を通過した(第1ウェブ位置検出センサ141が走行体202を検出した)と判定(Yes)されると、ステップS13にて、脱位置にあった上流側の紙押えローラ110を着位置に移動すると共に、脱位置にあった下流側の紙押えローラ119を着位置に移動する。すると、インフィードドラグローラ109と紙押えローラ110によりウェブWが保持されると共に、出口ドラグローラ118と紙押えローラ119によりウェブWが保持される。
ステップS14にて、制御装置140は、インフィードドラグローラ109の回転速度と出口ドラグローラ118の回転速度を制御することで、印刷ユニットU1を搬送されるウェブWの張力(ウェブテンション)を調整する。具体的に、出口ドラグローラ118の回転速度に対してインフィードドラグローラ109の回転速度を低速とする。すると、印刷ユニットU1を搬送されるウェブWの張力が上昇する。なお、ウェブWの弛みを抑制するため、ブレーキ装置107によりウェブWに対して低いブレーキ力を付与する。
ステップS15にて、制御装置140は、張力検出センサ144が検出した印刷ユニットU1でのウェブWの張力が予め設定された所定張力(目標紙張りテンション)に到達したかどうかを判定する。ここで、ウェブWの張力が所定張力(目標紙張りテンション)に到達していないと判定(No)されると、ステップS15の状態を維持する。一方、ウェブWの張力が所定張力(目標紙張りテンション)に到達したと判定(Yes)されると、ステップS16にて、紙通し装置200を停止して紙通し作業を一時停止する。また、ステップS17にて、各ドラグローラ109,118,134およびブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bの回転を停止する。ステップS18にて、印刷ユニットU1でのウェブWの張力を所定張力に維持する。そして、ステップS19にて、警報装置143により版交換可能ランプを点灯する。そのため、作業者は、版交換可能ランプが点灯したことを確認し、ステップS20にて、印刷ユニットU1に対して版交換作業を開始することができる。
なお、ステップS21以降の処理は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
また、図1および図11に示すように、時間t1にて、胴抜き状態にあるブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34b(版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44b)が回転を開始する。また、時間t1にて、紙通し装置200と共に、インフィードドラグローラ109と出口ドラグローラ118と三角板ドラグローラ134が回転を開始する。このとき、給紙装置Rのブレーキ装置107が作動し、ウェブWの弛みを抑制する。
時間t2にて、ウェブWが出口ドラグローラ118を通過し、第1ウェブ位置検出センサ141が走行体202を検出してOFFからONになると、脱位置にあった上流側の紙押えローラ110を着位置に移動すると共に、脱位置にあった下流側の紙押えローラ119を着位置に移動する。すると、インフィードドラグローラ109と紙押えローラ110によりウェブWが保持されると共に、出口ドラグローラ118と紙押えローラ119によりウェブWを保持される。そして、出口ドラグローラ118の回転速度に対してインフィードドラグローラ109の回転速度を低速とする。すると、印刷ユニットU1を搬送されるウェブWの張力(ウェブテンション)が上昇する。
時間t3にて、張力検出センサ144が検出した印刷ユニットU1でのウェブWの張力が予め設定された所定張力(目標紙張りテンション)に到達すると、出口ドラグローラ118とインフィードドラグローラ109の回転速度を定速としてウェブWのブレーキ力を保持する。そして、紙通し装置200を停止すると共に、インフィードドラグローラ109と出口ドラグローラ118と三角板ドラグローラ134とブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bの回転を停止する。また、警報装置143により版交換可能ランプを点灯する。すると、作業者は、版交換可能ランプが点灯したことを確認し、時間t4にて、印刷ユニットU1に対して版交換作業を開始し、版交換作業ランプを点灯する。
なお、時間t5以降の処理は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
[第3実施形態]
図12は、第3実施形態の印刷装置の制御を表すフローチャート、図13は、第3実施形態の印刷装置の制御を表すタイムチャートである。なお、上述した第1実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第3実施形態の印刷装置は、図1に示すように、第1実施形態と同様に、制御装置140は、第1ウェブ位置検出センサ141がウェブWの下流側端部を検出すると、張力調整装置によりウェブWの張力を予め設定された所定張力に調整した後にウェブWの搬送を停止する。
ここで、インフィードドラグローラ109と出口ドラグローラ118と三角板ドラグローラ134は、サーボロック機能を有するモータにより回転可能である。
以下、第3実施形態の印刷装置の作動について詳細に説明する。図1および図12に示すように、ステップS11にて、制御装置140は、紙通し装置200を作動してウェブWの紙通し作業を開始する。ステップS12にて、制御装置140は、ウェブWが出口ドラグローラ118を通過したかどうかを判定する。ここで、ウェブWが出口ドラグローラ118を通過していない(第1ウェブ位置検出センサ141が走行体202を検出していない)と判定(No)されると、ステップS12の状態を維持する。一方、ウェブWが出口ドラグローラ118を通過した(第1ウェブ位置検出センサ141が走行体202を検出した)と判定(Yes)されると、ステップS13にて、脱位置にあった上流側の紙押えローラ110を着位置に移動すると共に、脱位置にあった下流側の紙押えローラ119を着位置に移動する。すると、インフィードドラグローラ109と紙押えローラ110によりウェブWが保持されると共に、出口ドラグローラ118と紙押えローラ119によりウェブWが保持される。
ステップS14にて、制御装置140は、インフィードドラグローラ109の回転速度と出口ドラグローラ118の回転速度を制御することで、印刷ユニットU1を搬送されるウェブWの張力(ウェブテンション)を調整する。具体的に、出口ドラグローラ118の回転速度に対してインフィードドラグローラ109の回転速度を低速とする。すると、印刷ユニットU1を搬送されるウェブWの張力が上昇する。なお、ウェブWの弛みを抑制するため、ブレーキ装置107によりウェブWに対して低いブレーキ力を付与する。
ステップS15にて、制御装置140は、張力検出センサ144が検出した印刷ユニットU1でのウェブWの張力が予め設定された所定張力(目標紙張りテンション)に到達したかどうかを判定する。ここで、ウェブWの張力が所定張力(目標紙張りテンション)に到達していないと判定(No)されると、ステップS15の状態を維持する。一方、ウェブWの張力が所定張力(目標紙張りテンション)に到達したと判定(Yes)されると、ステップS16にて、紙通し装置200を停止して紙通し作業を一時停止する。また、ステップS17にて、各ドラグローラ109,118,134およびブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bの回転を停止する。ステップS31にて、制御装置140がインフィードドラグローラ109と出口ドラグローラ118をそれぞれ駆動する各モータを停止したとき、サーボロック機能が作動する。そのため、ステップS18にて、印刷ユニットU1でのウェブWの張力が所定張力に維持される。そして、ステップS19にて、警報装置143により版交換可能ランプを点灯する。そのため、作業者は、版交換可能ランプが点灯したことを確認し、ステップS20にて、印刷ユニットU1に対して版交換作業を開始することができる。
ステップS21にて、制御装置140は、紙通し作業が再開されたかどうかを判定する。ここで、紙通し作業が再開されていないと判定(No)されると、ステップS21の状態を維持する。一方、紙通し作業が再開された判定(Yes)されると、ステップS32にて、モータのロックを解除(サーボロック機能の作動停止)し、ステップS22にて、各ドラグローラ109,118,134を駆動し、ウェブWの搬送を再開する。
ステップS23にて、制御装置140は、ウェブWが三角板ドラグローラ134を通過したかどうかを判定する。具体的には、第2ウェブ位置検出センサ142がウェブWの下流側端部に連結された走行体202を検出したかどうかを判定する。ここで、ウェブWが三角板ドラグローラ134を通過していない(第2ウェブ位置検出センサ142が走行体202を検出していない)と判定(No)されると、ステップS23の状態を維持する。一方、ウェブWが三角板ドラグローラ134を通過した(第2ウェブ位置検出センサ142が走行体202を検出した)と判定(Yes)されると、ステップS24にて、インフィードドラグローラ109と出口ドラグローラ118と三角板ドラグローラ134の回転を停止し、ステップS33にて、モータをロック(サーボロック機能の作動)し、ウェブWの搬送を停止する。
ステップS25にて、制御装置140は、印刷作業に使用する対象の印刷ユニットU1〜U6にて、版交換作業が終了したかどうかを判定する。この場合、例えば、作業者は、版交換作業を開始するときに版交換作業ランプを点灯し、版交換作業が終了すると版交換作業ランプを消灯する。制御装置140は、版交換作業ランプの点灯状態に基づいて印刷ユニットU1〜U6での版交換作業の終了を判定する。ここで、印刷作業に使用する対象の印刷ユニットU1〜U6での版交換作業が終了していないと判定(No)されると、ステップS25の状態を維持する。一方、印刷作業に使用する対象の印刷ユニットU1〜U6での版交換作業が終了したと判定(Yes)されると、ステップS26に移行する。なお、印刷作業に使用する対象の一部の印刷ユニットU1〜U6での版交換作業が終了したとき、ステップS26に移行するようにしてもよい。
ステップS26にて、制御装置140は、印刷作業に使用する対象の印刷ユニットU1〜U6にて、紙通し作業が終了したかどうかを判定する。紙通し作業の終了は、印刷作業に使用する対象の印刷ユニットU1〜U6にて、印刷するウェブWが三角板ドラグローラ134を通過したかどうか、つまり、印刷作業に使用する対象の第2ウェブ位置検出センサ142がウェブWの下流側端部に連結された走行体202を検出したかどうかで判定する。ここで、印刷作業に使用する対象の印刷ユニットU1〜U6での紙通し作業が終了していないと判定(No)されると、ステップS26の状態を維持する。一方、印刷作業に使用する対象の印刷ユニットU1〜U6での紙通し作業が終了したと判定(Yes)されると、ステップS27に移行する。ステップS27にて、制御装置140は、三角板ドラグローラ134の紙押えローラ135を着とし、ステップS28にて、ウェブWを所定張力に維持するテンション制御を解除し、ステップS34にて、モータのロックを解除(サーボロック機能の作動停止)し、ステップS29にて、制御装置140は、三角板まで到達した複数のウェブWを重ねた状態で、折機Fへの紙入れ作業を開始する。すなわち、印刷作業に使用する対象の印刷ユニットU1〜U6にて、インフィードドラグローラ109と出口ドラグローラ118と三角板ドラグローラ134を駆動回転し、複数のウェブWを重ねた状態で折機Fに搬送する。その後、ステップS30にて、印刷を開始する。
また、図1および図13に示すように、時間t1にて、胴抜き状態にあるブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34b(版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44b)が回転を開始する。また、時間t1にて、紙通し装置200と共に、インフィードドラグローラ109と出口ドラグローラ118と三角板ドラグローラ134が回転を開始する。このとき、給紙装置Rのブレーキ装置107が作動し、ウェブWの弛みを抑制する。
時間t2にて、ウェブWが出口ドラグローラ118を通過し、第1ウェブ位置検出センサ141が走行体202を検出してOFFからONになると、脱位置にあった上流側の紙押えローラ110を着位置に移動すると共に、脱位置にあった下流側の紙押えローラ119を着位置に移動する。すると、インフィードドラグローラ109と紙押えローラ110によりウェブWが保持されると共に、出口ドラグローラ118と紙押えローラ119によりウェブWを保持される。そして、出口ドラグローラ118の回転速度に対してインフィードドラグローラ109の回転速度を若干低速とし、ブレーキ装置107によりウェブWにブレーキ力を大きくする。すると、印刷ユニットU1を搬送されるウェブWの張力(ウェブテンション)が上昇する。
時間t3にて、張力検出センサ144が検出した印刷ユニットU1でのウェブWの張力が予め設定された所定張力(目標紙張りテンション)に到達すると、出口ドラグローラ118とインフィードドラグローラ109の回転速度を定速としてウェブWのブレーキ力を保持する。そして、紙通し装置200を停止すると共に、インフィードドラグローラ109と出口ドラグローラ118と三角板ドラグローラ134とブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bの回転を停止する。このとき、インフィードドラグローラ109と出口ドラグローラ118をそれぞれ駆動する各モータを停止することで、サーボロック機能が作動し、印刷ユニットU1でのウェブWの張力が所定張力に維持される。また、警報装置143により版交換可能ランプを点灯する。すると、作業者は、版交換可能ランプが点灯したことを確認し、時間t4にて、印刷ユニットU1に対して版交換作業を開始し、版交換作業ランプを点灯する。版交換作業は 、ブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34b(版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44b)を正転逆転駆動して実施する。そして、時間t5にて、版交換作業が終了すると、版交換作業ランプが消灯する。
時間t6にて、紙通し装置200による紙通し作業が再開されると、モータのロックを解除(サーボロック機能の作動停止)し、紙通し装置200、各ドラグローラ109,118,134およびブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34b(版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44b)を駆動し、ウェブWの搬送を再開する。
時間t7にて、ウェブWが三角板ドラグローラ134を通過し、第2ウェブ位置検出センサ142が走行体202を検出してOFFからONになると、各ドラグローラ109,118,134およびブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34b(版胴41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44b)の駆動を停止し、モータをロック(サーボロック機能の作動)する。また、脱位置にあった三角板ドラグローラ134の紙押えローラ135を着位置に移動し、出口ドラグローラ118と、紙押えローラ119と、ブレーキ装置107によるウェブWの張力調整制御(ウェブテンション制御)を解除する。
時間t8から時間t9の間にて、モータのロックを解除(サーボロック機能の作動停止)し、三角板まで到達した複数のウェブWを重ねた状態で、ブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bとインフィードドラグローラ109と出口ドラグローラ118と三角板ドラグローラ134の回転を開始し、複数のウェブWを重ねた状態で折機Fに搬送する。そして、時間t10にて、版交換可能ランプが消灯し、印刷を開始する。
[本実施形態の作用効果]
第1の態様に係る印刷装置は、ウェブWを挟んで配置される一対のブランケット胴(印刷胴)31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bと、ブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bよりウェブWの搬送方向の上流側に配置されるインフィードドラグローラ(上流側駆動ローラ)109と、ブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bよりウェブWの搬送方向の下流側に配置される出口ドラグローラ(下流側駆動ローラ)118と、インフィードドラグローラ109と出口ドラグローラ118との間におけるウェブWの張力を調整する張力調整装置と、紙通し作業中にウェブWの搬送方向の下流側端部が出口ドラグローラ118を通過したことを検出する第1ウェブ位置検出センサ(第1ウェブ位置検出器)141と、第1ウェブ位置検出センサ141が搬送されるウェブWの下流側端部を検出すると張力調整装置によりウェブWの張力を予め設定された所定張力に調整した後にウェブWの搬送を停止する。
第1の態様に係る印刷装置は、ブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bとインフィードドラグローラ109と出口ドラグローラ118が回転してウェブWの紙送り作業を実施しているとき、ウェブWの下流側端部が出口ドラグローラ118を通過したとき、張力調整装置によりウェブWの張力を所定張力に調整した後、ウェブWの搬送を停止する。張力調整装置によりインフィードドラグローラ109と出口ドラグローラ118との間におけるウェブWの張力が所定張力に維持されることで、ブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bの回転を停止しても、ウェブWの搬送に支障をきたすことはない。そのため、紙通し作業に並行して版交換作業などの印刷準備作業を実施することができ、印刷準備作業の短縮化を図ることができる。
第2の態様に係る印刷装置は、制御装置140は、ウェブWの張力を調整した後に、ブランケット胴31a,31b,32a,32b,33とインフィードドラグローラ109と出口ドラグローラ118の回転を停止することで、ウェブWの搬送を停止する。これにより、張力調整装置によりウェブWの張力を所定張力に維持することができる。
第3の態様に係る印刷装置は、インフィードドラグローラ109および出口ドラグローラ118は、回転停止時に現在の回転停止位置を保持可能なモータにより回転可能であり、制御装置140は、第1ウェブ位置検出センサ141が搬送されるウェブWの下流側端部を検出すると、モータを停止する。これにより、ウェブWが出口ドラグローラ118に到達し、ウェブWの搬送を停止したとき、インフィードドラグローラ109および出口ドラグローラ118の回転がロックされることとなり、ウェブWを所定張力に適切に維持することができる。
第4の態様に係る印刷装置は、張力調整装置として、インフィードドラグローラ109と、紙押えローラ(上流側紙押えローラ)110と、出口ドラグローラ118と、紙押えローラ(下流側紙押えローラ)119とを有する。制御装置140は、第1ウェブ位置検出センサ141が搬送されるウェブWの下流側端部を検出すると、インフィードドラグローラ109と紙押えローラ110との間でウェブWを挟持すると共に、出口ドラグローラ118と紙押えローラ119との間でウェブWを挟持し、インフィードドラグローラ109の回転速度と出口ドラグローラ118の回転速度の少なくとも一方を制御する。これにより、インフィードドラグローラ109と出口ドラグローラ118との間で搬送されるウェブの張力を、所定張力に維持することができ、この状態で版交換作業などの印刷準備作業を実施しても、ウェブWがブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bに巻き付いて切断されることはなく、印刷準備作業を安定して実施することができる。
第5の態様に係る印刷装置は、張力調整装置として、出口ドラグローラ118と、紙押えローラ(下流側紙押えローラ)119と、給紙装置Rのブレーキ装置107とを有し、制御装置140は、第1ウェブ位置検出センサ141が搬送されるウェブWの下流側端部を検出すると、出口ドラグローラ118と紙押えローラ119との間でウェブWを挟持すると共に、出口ドラグローラ118の回転速度とブレーキ装置107のブレーキ力の少なくとも一方を制御する。これにより、ブレーキ装置107と出口ドラグローラ118との間で搬送されるウェブの張力を、所定張力に維持することができ、この状態で版交換作業などの印刷準備作業を実施しても、ウェブWがブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bに巻き付いて切断されることはなく、印刷準備作業を安定して実施することができる。
第6の態様に係る印刷装置は、印刷準備作業を実施可能であることを知らせる警報装置143を有し、制御装置140は、張力調整装置によりウェブWの張力が所定張力に到達すると、警報装置143を作動させる。これにより、ウェブWの張力が所定張力に維持されたとき、印刷準備作業を実施可能である警報装置143が作動することとなり、作業者は、適正時期に版交換作業などの印刷準備作業を実施することができる。
第7の態様に係る印刷装置は、ウェブWの下流側端部が出口ドラグローラ118よりウェブWの搬送方向の下流側に配置される三角板に到達したことを検出する第2ウェブ位置検出センサ(第2ウェブ位置検出器)142を有し、制御装置140は、ウェブWの搬送を再開し、第2ウェブ位置検出センサ142が搬送されるウェブWの下流側端部を検出すると、ウェブWの搬送を停止すると共に、所定張力を維持する。これにより、ウェブWが三角板に到達すると、ウェブWの搬送を一時的に停止することから、ウェブWを下流側端部が三角板に到達した位置で停止しても、ウェブWが所定張力に維持されることから、ウェブWが弛んで版交換作業などの印刷準備作業に悪影響を及ぼすことがない。
第8の態様に係る印刷装置は、複数の印刷ユニットU1〜U6が設けられ、制御装置140は、複数の印刷ユニットU1〜U6の第2ウェブ位置検出センサ142が搬送されるウェブWの下流側端部を検出すると、三角板ドラグローラ134の紙押えローラ135を着とし、張力調整装置によるウェブWの張力調整制御を解除する。これにより、張力調整装置がウェブWを所定張力に維持しなくても、三角板ドラグローラ134に到達したウェブWの張力を適正に維持することができることから、ウェブWが弛んで版交換作業などの印刷準備作業に悪影響を及ぼすことがない。
第9の態様に係る印刷装置は、制御装置140は、三角板ドラグローラ134の紙押えローラ135を脱としたとき、張力調整装置によるウェブの張力調整制御を再開する。これにより、ウェブWが断紙したときや印刷終了後にウェブWを一部挿入するとき、三角板ドラグローラ134の紙押えローラ135を脱とする必要が生じるが、張力調整装置によるウェブWの張力調整制御を再開することで、追加の紙張り作業中に印刷準備作業が実施できる状態となり、作業性を向上することができる。例えば、ウェブWが断紙したときに新しいウェブWを再度挿入する場合や現在のジョブ(16頁印刷)から次のジョブ(24頁印刷)に変更される場合に、1枚のウェブWを追加するようなとき、次のジョブの印刷用に紙通し作業の途中で待ち状態とし、待ち状態を解除するときにこの処理を実施する。このようにウェブWを後から追加する場合であっても、印刷準備作業の効率化が図られる。
第10の態様に係る輪転印刷機は、印刷装置としての新聞用オフセット輪転印刷機10は、給紙装置Rと、インフィード装置Iと、印刷装置Uと、ウェブパス装置Dと、折機Fとを備える。これにより、紙通し作業に並行して版交換作業などの印刷準備作業を実施することができ、印刷準備作業の短縮化を図ることができる。
第11の態様に係る版交換方法は、ウェブWを挟持するブランケット胴31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34bを胴抜き状態としてウェブWを搬送する工程と、ウェブWの搬送方向の下流側端部が出口ドラグローラ118を通過したことを検出する工程と、ウェブWの下流側端部が出口ドラグローラ118を通過するとウェブWの張力を予め設定された所定張力に調整する工程と、ウェブWの張力が所定張力に調整されるとウェブWの搬送を停止する工程と、ウェブWの搬送を停止すると版交換作業を実施する工程とを有する。これにより、紙通し作業に並行して版交換作業などの印刷準備作業を実施することができ、印刷準備作業の短縮化を図ることができる。
なお、上述した実施形態では、第1ウェブ位置検出器として第1ウェブ位置検出センサ141を適用し、第2ウェブ位置検出器として第2ウェブ位置検出センサ142を適用したが、この構成に限定されるものではない。給紙装置Rから出口ドラグローラ118までのウェブWの搬送時間を予め計測しておき、ウェブ位置検出器としてタイマーを適用し、給紙装置RからのウェブWの搬送開始から所定時間が経過したら、制御装置140が各種の処理を実行してもよい。
また、上述した実施形態では、張力調整装置として、ブレーキ装置107、インフィードドラグローラ109、出口ドラグローラ118を適用したが、この構成に限定されるものではない。例えば、印刷ユニットU1〜U6の入口側と出口側に別途ブレーキ装置を設け、このブレーキ装置により張力調整装置を構成してもよい。
また、上述した実施形態では、本発明の印刷機を新聞用オフセット輪転印刷機に適用して説明したが、商業用オフセット輪転印刷機など、ウェブを使用するその他の印刷機に適用してもよく、両面印刷機であっても、片面印刷機であってもよい。