JP2021112127A - 膵β細胞の傷害検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、1型糖尿病患者の早期発見のために膵β細胞の傷害の程度を簡便に検査できる方法を開発することである。【解決手段】被験者の血清から膵β細胞に由来するcfDNAを単離し、バイサルファイト処理を行った後、ARMS−PCR法により、膵β細胞由来のインスリン遺伝子の非メチル化CpG部分を検出・確認できることを見出した。本発明の方法により、より簡便に1型糖尿病患者の早期症状を検出できるようになった。これにより、1型糖尿病患者の早期発見と早期治療だけでなく、1型糖尿病の膵島移植等の治療の有効性を確認する手段としても使用できることが明らかとなった。【選択図】なし

Description

本発明は、血中の膵β細胞由来のDNAを検出して、膵β細胞の傷害程度や進行状況を評価する検査方法に関するものである。
糖尿病患者の数は近年、非常に増加しており、2016年に国内では1,000万人を超えたと報告されている。糖尿病は、膵臓のβ細胞から分泌されるインスリン作用が相対的に減少する病気である。血中のインスリン量の減少や、インスリン作用の減弱のため、血糖値が上昇し、その結果血管障害を来し、動脈硬化症や腎臓障害など多様な糖尿病合併症が進行する。
糖尿病は、1型糖尿病と2型糖尿病に大別され、1型糖尿病は膵β細胞が死滅するため、インスリンが産生されなくなる疾患である。2型糖尿病は、インスリンの効果が減弱したり、分泌のタイミングが遅れ、患者に膵β細胞傷害が進行する疾患であって、肥満・運動不足・ストレスなど環境因子の増悪を契機に発症し、疾患感受性遺伝子変異の集積した人に起こりやすい。
特に、1型糖尿病は、主に自己免疫応答によって、膵β細胞特異的に細胞死が誘導され、80%以上の膵β細胞が傷害をうけた結果、高血糖に至り診断される。そこで、1型糖尿病の早期診断、早期治療を行い、β細胞機能を少しでも保護することが求められている。その早期発見のために、膵島関連自己抗体であるGAD抗体やIA−2抗体等の検出が行われている。しかし、これらの抗体はその抗体価による重症度分類はできず、膵β細胞傷害の程度を反映するものでないことが課題であった。このため、膵β細胞の死滅の状況を的確に検出する方法が不可欠となっている。
また、1型糖尿病の根治医療として膵臓移植あるいは膵島移植が行われているが、移植された膵臓や膵島は拒絶反応を起こしやすく、また自己免疫応答の再燃が生じる危険もある。現在は血清アミラーゼの上昇や血糖値の上昇など間接的指標によりグラフト傷害を診断しているため、適切な免疫抑制治療の強化が行えずグラフト喪失に至る場合が多い。このことからも、直接的な膵β細胞傷害の臨床的指標が望まれている。
1型糖尿病の早期からの免疫寛容療法の導入とその効果検証および、重症患者への膵臓・膵島移植後の拒絶反応など臓器障害の検出から的確な治療介入のためには、より直接的に膵β細胞の死滅の状況を検出する必要がある。
そこで、血液中を循環するゲノムDNAの中に含まれる膵β細胞由来の遊離DNA(cfDNA:cell−free DNA)の検出を検討した。β細胞が死滅すれば、β細胞由来のDNAが体内に放出され、血液に流入して、血液中を循環することになるからである。
現在、膵β細胞由来のcfDNAを効率的に検出するために、DNAのメチル化の有無に着目した研究が進められている(非特許文献1、2)。膵β細胞がインスリンを選択的に分泌していることから、インスリンの産生に係るDNA領域は、他の体細胞と比べてCpGのメチル化が少ないことが報告されている。特に、図1に示されるように、インスリンのプロモーター領域のメチル化の割合は、膵β細胞特異的にきわめて低いと報告されている(非特許文献3)。
上記インスリンのプロモーター領域のメチル化の有無を指標にして、膵β細胞のcfDNAの確認が種々検討されている。DNAのメチル化の識別には、色々な解析手法が使用されるが、例えばDNAのバイスルファイト処理を行い、第1のNested PCRを行い、次にDNA塩基配列特異的なPCRを行って、増幅したDNAを電気泳動し検出することなどが行われている(特許文献1)。使用されるPCRの方法にも工夫がなされ、特定のプローブを用いるDroplet Digital法(非特許文献4,5)が報告されている。更に、次世代シークエンサーによるMiSeq法(非特許文献6)なども行われている。
しかし、非特許文献1−5の方法はCpG配列のメチル化状態を検討する部位が少ないため特異性が低く、非特許文献6の方法の検査費用は高額であり、臨床検査で汎用することは困難である。それ故、臨床検査に使用するために、より簡便で安価かつ特異性の高い方法が強く求められている。
再表2011−132798号公報
Herold KC.et al,J.Clin.Invest.,2015,125(3):1163−1173 John A.Olsen et al,PLOS ONE,2016,Apr 25:11(4)e0152662 Husseiny MI,et PLOS ONE,2014,Apr 10:9(4)e94591 Sahar U−B. et al. Endocrinology 2014,155(9):3694−3698 Marisa M. F. et al. 2015 Diabates Jul;db150430 Lehmann−wherman et al.E1826−E1834,PNAS,March 14,2016
本発明の課題は、膵β細胞由来のcfDNAに関する簡便で安価かつ特異性の高い臨床検査方法(血中cfDNAの検出方法)を提供することである。
従来の分析方法では、メチル化されたDNAの存在確認を行うことが中心であった(特開2010−158240、特開2010−68775、特開2006−42641)。そして、DNAのメチル化された部位やメチル化のパターンを解析することにより、癌の診断や治療マーカーとして使用できると報告されている(特開2005−536229、特開2009−232761)。
しかし、これらの方法では、所望の位置のメチル化と非メチル化のデータの識別が困難であり、その識別操作に時間が掛かり、高額の機器を使用する等のことがあり、汎用と言えないものである。また、既知の膵β細胞由来のcfDNA検出方法(非特許文献1〜5)でも方向性は示されているが、実際にその方法を追試しても偽陽性を排除することが困難であり、臨床検査方法として、簡易で安価に使用できるものではなかった。
そこで、本発明者らは、PCRの手法を用い、膵β細胞由来のcfDNAを高精度で検出する方法を検討した。その結果、インスリン遺伝子のエクソン2領域の非メチル化DNAをPCR法で増幅して確認することがより適切であることを見出した。
従来、健常人と患者(1型糖尿病患者や膵島移植患者など)の識別が困難であり、PCR法の更なる改良が必要であった。本発明者らは、種々検討の結果、色々なPCR法の中でも膵β細胞由来の非メチル化DNAの定量性を向上させるためには、ARMS(amplification refractory mutation system)−PCR法を適用し、2段階で遺伝子増幅することが好ましいことを見出した。
ARMS法のプライマーとして、更に種々検討の結果、多くのプライマーの組合せの中から、第一段階のプライマーとしては、次の表1のプライマーセットが最も適切であることを見出した。
Figure 2021112127
また、第二段階のプライマーとしては、次の表2のプライマーセットが最も適切であることを見出した。
Figure 2021112127
本発明者らは、表1と表2のプライマーセットを用いた2段階ARMS−PCR法を使用して、1型糖尿病患者と健常人の血中のcfDNAの検査を実施したところ、図10に示されるように、1型糖尿病患者では特別に高い陽性反応を示すが大多数では陰性であり、健常人では弱陽性を示す場合も認めた。本発明者らは、上記の知見に基づいて、本発明を完成した。
本発明の要旨は以下の通りである。
(1)被験者の血中cfDNAの中の膵β細胞由来のインスリン遺伝子の検出方法であって、
a)2段階のARMS−PCR法でインスリン遺伝子エクソン2領域の遺伝子増幅を行い、
b)第一段階で次のプライマーセットを使用し、
Forward側:5‘−TAGTTTTTGTGAATTAATATTTGTTTG−3’(配列番号1)、
Reverse側:5‘−CCTACAAATCCTCTACCTCCGAA−3’(配列番号2)、
c)第二段階で次のプライマーセットを使用する
Forward側:5‘−TTTGGTGGAAGTTTTTTATTTAGTGTCTG−3’(配列番号3)、
Reverse側:5‘−AATCTTAAATATATAAAAAAAACCTGAT−3’(配列番号4)、
ことを特徴とする、膵β細胞由来インスリン遺伝子の血中cfDNAの検出方法。
(2)上記2段階のARMS−PCR法に先立ち、インスリン遺伝子cfDNAのエクソン2領域(+301〜+429部分)の遺伝子増幅を次のプライマーセットで行う
Forward側:5‘−AGTTGTAGTTTTTGTGAATTAATATTTG−3’(配列番号5)、
Reverse側:5‘−TCACCCTACAAATCCTCTACC−3’(配列番号6)、
ことを特徴とする、上記(1)に記載の膵β細胞由来インスリン遺伝子の血中cfDNAの検出方法。
(3)第一段階のプライマーセットが、
Forward側が少なくとも、5‘−AATTAATATTTGTTTG−3’(配列番号7)の塩基配列であり、
Reverse側が少なくとも、5‘−ATCCTCTACCTCCGAA−3’(配列番号8)の塩基配列である、
第二段階のプライマーセットが、
Forward側が少なくとも、5‘−TTTTATTTAGTGTCTG−3’(配列番号9)の塩基配列であり、
Reverse側が少なくとも、5‘−ATAAAAAAAACCTGAT−3’(配列番号10)の塩基配列である
ことを特徴とする、上記(1)又は(2)に記載の膵β細胞由来インスリン遺伝子の血中cfDNAの検出方法。
(4)2段階のARMS−PCR法において、第一段階のPCRを15サイクルで行い、第二段階のPCRを40回で行うことを特徴とする、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の膵β細胞由来インスリン遺伝子の血中cfDNAの検出方法。
(5)血中の膵β細胞由来のcfDNAを検出するための2段階ARMS−PCR法のプライマーセットであって、
a)第一段階のプライマーセットとして、
Forward側が、5‘−TAGTTTTTGTGAATTAATATTTGTTTG−3’(配列番号1)の塩基配列であり、
Reverse側が、5‘−CCTACAAATCCTCTACCTCCGAA−3’(配列番号2)の塩基配列である、
b)第二段階のプライマーセットとして、
Forward側が、5‘−TTTGGTGGAAGTTTTTTATTTAGTGTCTG−3’(配列番号3)の塩基配列であり、
Reverse側が、5‘−AATCTTAAATATATAAAAAAAACCTGAT−3’(配列番号4)の塩基配列である
ことを特徴とする、プライマーセット。
(6)血中の膵β細胞由来のcfDNAを検出するための2段階ARMS−PCR法のプライマーセットであって、
a)第一段階のプライマーセットが、
Forward側が少なくとも、5‘−AATTAATATTTGTTTG−3’(配列番号7)の塩基配列であり、
Reverse側が少なくとも、5‘−ATCCTCTACCTCCGAA−3’(配列番号8)の塩基配列である、
b)第二段階のプライマーセットが、
Forward側が少なくとも、5‘−TTTTATTTAGTGTCTG−3’(配列番号9)の塩基配列であり、
Reverse側が少なくとも、5‘−ATAAAAAAAACCTGAT−3’(配列番号10)の塩基配列である
ことを特徴とする、上記(5)に記載のプライマーセット。
(7)血中の膵β細胞由来のcfDNAを検出するために、ヒトインスリン遺伝子のエクソン2領域の遺伝子配列(+301〜+429)を増幅するためのプローブであって、
Forward側:5‘−AGTTGTAGTTTTTGTGAATTAATATTTG−3’(配列番号5)、
Reverse側:5‘−TCACCCTACAAATCCTCTACC−3’(配列番号6)、
であることを特徴とする、プライマーセット。
(8)以下のa)、b)から、少なくともa)を含む、血中の膵β細胞インスリン遺伝子由来のcfDNAを検出方法するための試薬又はキット。
1)上記(5)又は(6)に記載のプライマーセット
2)上記(7)に記載のプライマーセット
本発明の検出方法の特徴は、膵β細胞インスリン遺伝子に由来するcfDNAの中で、インスリン遺伝子エクソン2領域の非メチル化DNAに着目して、ARMS−PCR法で遺伝子増幅し、非メチル化DNA増幅産物を検出する方法である。この遺伝子増幅には、偽陽性も多く起き、プライマーセットの良否がその結果の成否を決めるものとなっている。本発明のARMS−PCR法のプライマーセットは、非メチル化DNA増幅産物の陽性者と陰性者を的確に区別できるものであることが示されている。
本発明のプライマーセットを用いた検出方法で、膵β細胞インスリン遺伝子に由来するcfDNAが検出できることは、膵β細胞が損傷を受け、膵β細胞に由来する遺伝子がcfDNAとして血液中に流出していることを表している。従って、本発明の検出方法を用いることにより、膵β細胞の損傷の様子をモニターすることができる。また、本発明の検出方法は、これまでの公知の次世代シークエンサー法と比較し、技術的に汎用されているPCR法を使用するものであり、そのため安価な検出方法となっている。
インスリン遺伝子のエクソン2領域のCpG配列では、他の体細胞(血液、乳腺、結腸、腎臓、肝臓、肺、脾臓、胃)と比べて、膵β細胞のCpGのメチル化の割合が低いことを表した図である。PLoS ONE 9(4)e94591(2014)の図3を改変して使用した。 インスリン遺伝子のエクソン2領域を遺伝子増幅するためのPCR用プライマーの位置を表した図である。 ARMS法で使用するプライマーにおいて、ミスマッチ部分の適切な種類を選択するために作製された各3種のプライマーを表した図である。 上記図3で作製されたプライマーの効率を検証した図である。最初のPCRでは、F2とR2の組合せ、F3とR1の組合せ、R3とR2の組合せが良好であることが示された。 図4と同様に、図3で作製されたプライマーの効率を検証した図である。第二のPCRでは、F1とR1の組合せが良好であることが示された。 1型糖尿病患者(T1D)と健常人(Normal)の各cfDNA、ECプラスミド(EC)、ETプラスミド(ET)を用いて、プライマーとして、F3とR1、F3とR2、F2とR2の組合せで遺伝子増幅した場合の増幅効率を検証した図である。F3R1の組み合わせがT1Dの検出能が最も高いことが示された。 図6のECプラスミド、ETプラスミドに代えて、血液genomeDNAを用いて、プライマーの増幅効率を検証した図である。ネガティブコントロールである血液genomeDNAよりもF3R1を用いたPCRではCq値が低くより陽性であるデータを示した。 最初のPCRのプライマーとして、F2R2、F3R2、F3R1の3種の組合せの中で、F3R1の組合せが、血中膵β細胞のcfDNAを的確に遺伝子増幅できることを検証した図である。 最初のPCRのプライマーとして、F2R1とF3R1の組合せを用いた場合の遺伝子増幅効率を比較した図である。F3R1の組み合わせの方がF2R1の組み合わせよりも陽性サンプルであるT1DとNormalのPCRのCq値の差がより大きく検出できていることが示された。 本発明のプライマーのセットとして、最初にF3R1、次にF1R1を使用することにより、1型糖尿病患者のcfDNAと健常人のcfDNAから膵β細胞に由来するインスリン遺伝子を検出でき、患者と健常人の区別ができることを検証した図である。健常人のサンプルでは21検体中1検体で強陽性であったが、小児1型糖尿病患者のサンプルでは10検体中9検体で強陽性であった。また、成人1型糖尿病患者のサンプルでは54検体中4検体で強陽性であった。
本発明の「cfDNA」とは、血清中に存在するセルフリーDNAのことである。
本発明では常法により、血清中のcfDNAを採取し、バイスルファイト処理を行って非メチル化シトシンをウラシルに変換する。そのことにより、膵β細胞インスリン遺伝子由来のDNAの非メチル化シトシンはチミン(T)に変換され増幅されているので、CとTの相違の識別が容易になる。その後、検体に含まれるDNAコピー数が大変少量であるためバイスルファイト処理を行ったDNAのPCRによる遺伝子増幅をARMS−PCRの前に行っている。
本発明の「ARMS−PCR法」とは、常法のARMS(Amplification Refractory Mutation system)法のことをいう。ARMS−PCR法では、3’末端をミスマッチのない塩基として設定し、3’末端から2塩基目にメチル化が入っているシトシン(C)と非メチル化シトシン由来のチミン(T)が来るように設定する。また、プライマーがミスマッチを起こして、PCRが起こらなくなるように、更に5’側にもう1塩基のミスマッチを作る。このことにより、塩基1個のミスマッチである場合には、PCRの増幅が起こるが、塩基2個のミスマッチがあれば、PCRが増幅しない。このような遺伝子増幅システムがARMS−PCR法というものである。
本発明のARMS−PCR法における「プライマーセット」とは、バイスルファイト処理を行ったDNAのPCRによる遺伝子増幅後に2段階に分けてエクソン2領域の非メチル化シトシン部位含むDNAを効率的に遺伝子増幅させるためのプライマーの組合せを言う。なお、上記表1と表2に記載されたプライマーは、3’末端から3番目の塩基の設定が重要であり、プライマーの長さは大きな影響を与えない。従って、プライマーの長さは、アニーリングを起こすために必要な長さがあればよく、塩基数として16以上あればよい。それ故、本発明のプライマーは、表1と表2のプライマーに限定されるものではなく、5’端末までの長さは目的に応じて適宜調節できるものである。例えば、第一段階のプライマーセットでは、Forward側が少なくとも、5‘−AATTAATATTTGTTTG−3’(配列番号7)の塩基配列、Reverse側が少なくとも、5‘−ATCCTCTACCTCCGAA−3’(配列番号8)の塩基配列があればよい。また、第二段階のプライマーセットでは、Forward側が少なくとも、5‘−TTTTATTTAGTGTCTG−3’(配列番号9)の塩基配列、Reverse側が少なくとも、5‘−ATAAAAAAAACCTGAT−3’(配列番号10)の塩基配列があればよい。
本発明のエクソン2領域を遺伝子増幅する「プライマーセット」とは、本発明の場合、+301〜+429部分のDNA領域を増幅するものであるが、これを含む領域を増幅するためのプライマーであれば使用可能である。それ故、本発明で記載したプライマーセットに限定されるものではない。
次に実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)cell free DNA (cfDNA)の分離精製
血中にエクソソーム等の形で微小量循環する膵β細胞のインスリン遺伝子を検出するため、まず、被験者の血液から、膵β細胞のインスリン遺伝子のエクソン2部分の遺伝子を増幅して採取することを行った。
(1)方法
a)cfDNAの採取とバイスルファイト処理:
被験者から採血し、血清分離のために30分以上室温で保存する。血清を4℃ 1350Gで12分遠心し、上清を新たな15mLチューブに移す。さらに血清を4℃ 3000Gで12分遠心して上清(約3mL)を1mLずつ分注した。血清1mLより、BIOO SCIENTIFIC CORRPORATION社のNextPrep―Mag cfDNA Isolation Kitを用いてcfDNAを精製、12μLで溶出した。溶出液10μLを用いてinnuCONVERT Bisulfite Basic Kit(Analytik Jena社)を用いてバイスルファイト処理を行い、50μLにて溶出した。
b)膵β細胞のインスリン遺伝子のエクソン2部分の増幅:
上記溶出液を用いて、cfDNAのインスリン遺伝子のエクソン2部分をCpGのメチル化の有無にかかわらず、遺伝子増幅した。PCRの機材はBIO−RAD社のT100TMThermal Cyclerを使用した。
QIAGEN推奨プロトコール (cat.Nos.203643)に基づき、表3のプライマーを用いて、上記バイスルファイト処理液(1本差DNA)5μL、PCRマスターミックス(Qiagen社HotStar Taq polymerase)10μL、表1のプライマーミックス(5μMea.)1μL、Cara I Load 2μL、無菌蒸留水2μLを使用し、95℃で5分間した後、94℃で30秒、50℃で30秒、72℃で30秒の反応処理を15サイクル行った。その後、72℃で10分間の反応を行った。
Figure 2021112127
(2)結果
増幅されたエクソン2部分のDNAの中には、膵β細胞のインスリン遺伝子由来のDNAが含まれると、図2に示されるように、+331位、+367位、+374位、+401位、+404位の5カ所がチミン(T)に変化した二本鎖DNAが存在する。
(実施例2)ARMS法による選択的な膵β細胞のインスリン遺伝子(エクソン2部分)の増幅のためのプライマー検討
(1)プライマーの作成
実施例1で得られたエクソン2部分の増幅二本鎖DNAを用いて、+331、+404bpのCpGの脱メチル化の有無を確認することを行った。脱メチル化されていれば、遺伝子増幅が可能であり、膵β細胞のインスリン遺伝子由来のDNAが選択的に遺伝子増幅されることになる。
PCR処理を行うために、図3に示すようなプライマーを作製した。まず、Foward側及びReverse側のプライマーとして、3‘末端から3つ目の塩基をミスマッチさせた各3種類のプライマーを作製した。そして、各プライマーの特異度(ミスマッチに関するプライマーの特異性)と組合せを検討した。なお、逆側のプライマーは膵β細胞でも非膵β細胞でも増幅するプライマーを用いて、それぞれのプライマーの検出精度の高いものを選択した。
(2)方法
PCRのプライマーの最適化を目指して、以下のモデル反応を行った。使用するインスリン遺伝子のDNAは次のものである。
a)膵β細胞をバイスルファイト処理したときのインスリン遺伝子のCpG配列が同じ(TG)であるETプラスミド
b)非膵β細胞をバイスルファイト処理したときのインスリン遺伝子のCpG配列が同じ(CG)であるECプラスミド
これらプラスミドのPCRを行うことで、プライマーのミスマッチの特異度が、どれだけETで増幅されやすく、ECで増幅されにくいかで評価できると考えた。
PCRの方法としては、Roche Lightcycler 96推奨プロトコールに基づき行った。第1段階のARMS法としては、ETプラスミドとECプラスミドの0.018ng/mLを1μL、PCRマスターミックス(FastStart Taq DNA polymerase)10μL、図3のプライマーミックス(5μMea.)1μL、無菌蒸留水8μLを使用し、95℃で10分間処理した後、95℃で10秒、56℃で10秒、72℃で10秒の反応処理を15サイクル行った。第2段階のARMS法としては、上記の第1段階の方法と同様に35サイクル行った。
(3)結果
図4で示されるように、第1段階のARMS法で使用するプライマーでは、Forward側でF2, F3、Reverse側でR1, R2で良好な分離が得られた。一方、図5で示されるように、第2段階のARMS法で使用するプライマーでは、Forward側ではF1が最もCqの分離が良好であり、Reverse側ではR1のみがPCRで増幅することが示された。従って、第2段階のARMS法で使用するプライマーはF1とR1の組み合わせとなった。
(実施例3)第1段階のARMS法で用いるプライマーの検討
実施例2の第1段階のARMS法で使用されるプライマーの中で、どの組み合わせが実際の患者および健常者の血清から取り出した陽性および陰性のcfDNAで差が出るかについて検討した。
(1)方法
次の試料を用いて、プライマーの組合せ(F3R1、F3R2、F2R2、F2R1、F1R2)の効果を確認した。
a)1型糖尿病患者血清から実施例1に準じて得られたcfDNA溶液
b)健常人血清から実施例1に準じて得られたcfDNA溶液
c)実施例2で用いたETプラスミドとECプラスミドの溶液
d)血液のゲノムDNA(Blood Genome DNA)の溶液
なお、PancreasゲノムDNAは、Bio Chain社のヒト成人の正常組織(膵臓)由来のゲノムDNAを用い、BloodゲノムDNAはPromega社 のヒト ゲノムDNAを用いた。各5μgを上記の方法でバイスルファイト処理を行い、50μLで溶出した。Promega社のQuantusTMFluorometerで一本鎖DNA量の濃度測定を行い、1ngを用いた。
第1段階のARMS法を行った後、第2段階のARMS法をF1R1のプライマーの組み合わせで行った。
(2)結果
図6〜7に示されるように、膵β細胞由来のインスリン遺伝子の増幅が高いプライマーの組合せは、F3R1であり、次にF3R2、F2R2であった。
また、F1R2、F2R1のプライマーの組合せについても、遺伝子増幅が高いものであったが、F1R2の場合、陰性となるべきECプラスミドで陽性の電気泳動が示されたことから不適と判断した。図8に示されるように、F2R2、F3R2のプライマーの組み合わせでは陽性検体であるT1Dの検体で陽性を示さなかった。また、図9に示されるように、F2R1、F3R1の場合には、1型糖尿病患者サンプル(39番)で陽性であったが、健常人(7番)でも陽性となった。更に検討の結果、電気泳動では陽性であったが、融解温度曲線の結果から、いずれも異なるものが増幅されていることが確認された。
なお、陽性サンプルと陰性サンプルのCq値の差は、F3R1がF2R1よりも小さいことから、PCRの特異度はF3R1の方が優れていると考えられた。
(実施例4)第1段階でF3R1を使用し、第2段階でF1R1のプライマーの組合せを使用する、患者および健常者のcfDNAのインスリン遺伝子評価
(1)患者および健常者のcfDNAサンプル
a)健常人のcfDNA溶液
健常人21名の血清から実施例1に準じてcfDNA溶液を作製した。
b)成人1型糖尿病患者血清のcfDNA溶液
成人1型糖尿病患者54名の血清から実施例1に準じてcfDNA溶液を作製した。
患者背景は男性/女性:14/40例、平均年齢:46.9±15.2才、罹病期間:11.9±9.9年、HbA1c: 8.1±1.8%、血清Cペプチド0.52±1.33ng/mL、GAD抗体:2643±13910U/mL
c)小児1型糖尿病患者のcfDNA溶液
徳島大学病院に通院中の小児1型糖尿病患者10名の血清から実施例1に準じてcfDNA溶液を作製した。患者背景は男児/女児:7/3例、平均年齢:12.5±6.0才、罹病期間:5.0±3.6年、HbA1c: 7.8±1.0%、血清Cペプチド1.45±0.32ng/mL、GAD抗体:226±426U/mL
(2)方法
上記の各cfDNAを使用し、実施例2に準じて、ARMS法のPCR処理を行った。
まず、上記cfDNA溶液(精製処理済み)1μLと、PCRマスターミックス(FastStart Taq DNA polymerase)10μL、表1のプライマーミックス(5μMea.)1μL、無菌蒸留水8μLを使用し、95℃で10分間処理した後、95℃で10秒、56℃で10秒、72℃で10秒の反応処理を15回サイクル行った。
第1段階のARMS・PCR増幅処理液(精製処理済み)1μL、PCRマスターミックス(FastStart Taq DNA polymerase)10μL、表2のプライマーミックス(5μMea.)1μL、無菌蒸留水8μLを使用し、95℃で10分間処理した後、95℃で10秒、56℃で10秒、72℃で10秒の反応処理を40回サイクル行った。
(3)結果
図10に示されるように、1型糖尿病患者の血清では、健常人の血清と比較すると、膵β細胞由来のインスリン遺伝子に基づくcfDNAが血中に認められた。
最終的なPCRを40サイクル増幅していることから、PCRの元の溶液に1コピー陽性サンプルが存在すると理論上28サイクルで陽性になる。従って、PCR溶解波形解析で膵β細胞、CpGが膵β細胞と同じ配列をしたプラスミドと同じパターンを呈しているものを陽性とした。
成人1型糖尿病患者のサンプルでは、54検体中4検体で強陽性、17例で弱陽性で、シークエンス解析でこれら21例の陽性のサンプル中19例で陽性となった。これらシークエンス解析の結果から2回目のPCRでは35サイクル以下で陽性となることが示された。
小児1型糖尿病患者のサンプルでは10検体中9検体で強陽性、1例で弱陽性となった。
一方、健常人のサンプルでは21検体中1検体で強陽性、6検体で弱陽性となった。
以上の結果から、平均罹病期間の短く、残存インスリン分泌を表すとされる血中Cペプチド濃度の保たれている小児1型糖尿病検体で強陽性が多く、平均罹病期間の長く、血中Cペプチド濃度の低下した成人1型糖尿病検体で陽性例が少ないのは病態と反映していると考えられた。健常人でも陽性になるのは健常な膵β細胞のリニューアルに伴うもの、あるいは1型糖尿病前段階であることも否定できないが、循環血中に膵β細胞に由来するインスリン遺伝子を検出できるということは、高血糖に先行して膵β細胞が破壊されることを示すと考えられた。従って、本発明の検出方法により、全体の約80%以上の膵β細胞の破壊による高血糖前段階から膵β細胞傷害を検出できるということを示している。
以上のように、本発明のARMS法(第1段階でF3R1を使用し、第2段階でF1R1のプライマーの組合せを使用する方法)により、患者および健常者のcfDNAから膵β細胞に由来するインスリン遺伝子を的確に検出し評価できることが明らかとなった。
本発明の膵β細胞由来のcfDNAの検出方法により、1型糖尿病患者の早期発見が可能となり、早期治療が可能になった。しかも、本発明の検出方法では、膵β細胞の損傷改善の状況が確認できることから、1型糖尿病に対する治療の適合性を評価する方法としても使用できる。更には、膵臓あるいは膵島移植された1型糖尿病患者における移植後の膵β細胞傷害を評価できる指標として、本発明の検出方法を用いることができると考えられる。

Claims (8)

  1. 被験者の血中cfDNAの中の膵β細胞由来のインスリン遺伝子の検出方法であって、
    a)2段階のARMS−PCR法でインスリン遺伝子エクソン2領域の遺伝子増幅を行い、
    b)第一段階で次のプライマーセットを使用し、
    Forward側:5‘−TAGTTTTTGTGAATTAATATTTGTTTG−3’(配列番号1)、
    Reverse側:5‘−CCTACAAATCCTCTACCTCCGAA−3’(配列番号2)、
    c)第二段階で次のプライマーセットを使用する
    Forward側:5‘−TTTGGTGGAAGTTTTTTATTTAGTGTCTG−3’(配列番号3)、
    Reverse側:5‘−AATCTTAAATATATAAAAAAAACCTGAT−3’(配列番号4)、
    ことを特徴とする、膵β細胞由来インスリン遺伝子の血中cfDNAの検出方法。
  2. 上記2段階のARMS−PCR法に先立ち、インスリン遺伝子cfDNAのエクソン2領域(+301〜+429部分)の遺伝子増幅を次のプライマーセットで行う
    Forward側:5‘−AGTTGTAGTTTTTGTGAATTAATATTTG−3’(配列番号5)、
    Reverse側:5‘−TCACCCTACAAATCCTCTACC−3’(配列番号6)、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の膵β細胞由来インスリン遺伝子の血中cfDNAの検出方法。
  3. 第一段階のプライマーセットが、
    Forward側が少なくとも、5‘−AATTAATATTTGTTTG−3’(配列番号7)の塩基配列であり、
    Reverse側が少なくとも、5‘−ATCCTCTACCTCCGAA−3’(配列番号8)の塩基配列である、
    第二段階のプライマーセットが、
    Forward側が少なくとも、5‘−TTTTATTTAGTGTCTG−3’(配列番号9)の塩基配列であり、
    Reverse側が少なくとも、5‘−ATAAAAAAAACCTGAT−3’(配列番号10)の塩基配列である
    ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の膵β細胞由来インスリン遺伝子の血中cfDNAの検出方法。
  4. 2段階のARMS−PCR法において、第一段階のPCRを15サイクルで行い、第二段階のPCRを40回で行うことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の膵β細胞由来インスリン遺伝子の血中cfDNAの検出方法。
  5. 血中の膵β細胞由来のcfDNAを検出するための2段階ARMS−PCR法のプライマーセットであって、
    a)第一段階のプライマーセットとして、
    Forward側が、5‘−TAGTTTTTGTGAATTAATATTTGTTTG−3’(配列番号1)の塩基配列であり、
    Reverse側が、5‘−CCTACAAATCCTCTACCTCCGAA−3’(配列番号2)の塩基配列である、
    b)第二段階のプライマーセットとして、
    Forward側が、5‘−TTTGGTGGAAGTTTTTTATTTAGTGTCTG−3’(配列番号3)の塩基配列であり、
    Reverse側が、5‘−AATCTTAAATATATAAAAAAAACCTGAT−3’(配列番号4)の塩基配列である
    ことを特徴とする、プライマーセット。
  6. 血中の膵β細胞由来のcfDNAを検出するための2段階ARMS−PCR法のプライマーセットであって、
    a)第一段階のプライマーセットが、
    Forward側が少なくとも、5‘−AATTAATATTTGTTTG−3’(配列番号7)の塩基配列であり、
    Reverse側が少なくとも、5‘−ATCCTCTACCTCCGAA−3’(配列番号8)の塩基配列である、
    b)第二段階のプライマーセットが、
    Forward側が少なくとも、5‘−TTTTATTTAGTGTCTG−3’(配列番号9)の塩基配列であり、
    Reverse側が少なくとも、5‘−ATAAAAAAAACCTGAT−3’(配列番号10)の塩基配列である
    ことを特徴とする、プライマーセット。
  7. 血中の膵β細胞由来のcfDNAを検出するために、ヒトインスリン遺伝子のエクソン2領域の遺伝子配列(+301〜+429)を増幅するためのプローブであって、
    Forward側:5‘−AGTTGTAGTTTTTGTGAATTAATATTTG−3’(配列番号5)、
    Reverse側:5‘−TCACCCTACAAATCCTCTACC−3’(配列番号6)、
    であることを特徴とする、プライマーセット。
  8. 以下のa)、b)から、少なくともa)を含む、血中の膵β細胞インスリン遺伝子由来のcfDNAを検出方法するための試薬又はキット。
    1)請求項5又は6に記載のプライマーセット
    2)請求項7に記載のプライマーセット

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