JP2021109532A - 制御装置及び、制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】同期装置に所定以上の負荷が付与されるシフトダウン時に、同期装置の入出力回転数差を効果的に低減する。
【解決手段】変速機60が現在のギヤ段からシフトダウンされた場合に、同期装置70に所定以上の負荷が付与されるか否かを判定する判定部110と、変速機60のシフトダウン時に、判定部110により所定以上の負荷が付与されると判定されると、変速機60がシフトダウンを完了するよりも前のニュートラル状態の時に、クラッチ装置20を動力の伝達を遮断する断状態から動力を伝達する接状態に切り替えると共に、駆動力源10の出力回転数を上昇させることにより、同期装置70の入出力回転数差を低減させる回転数差低減制御を実施する制御部120とを備えた。
【選択図】図3

Description

本開示は、制御装置及び、制御方法に関し、特に、手動変速機の同期装置の保護に好適な技術に関するものである。
一般に、手動変速機の変速操作は、クラッチペダルの踏み込みによりクラッチ装置を動力の伝達を遮断する断状態に切り替えた後、シフト操作により同期装置をシフト作動させ、各変速段に対応する変速ギヤ(遊転ギヤ)をシャフトと同期結合させることにより、所望の変速段の動力伝達経路を確立させる。
例えば、特許文献1には、変速操作時に、変速機の入力軸回転数に基づいて同期装置への負荷を推定すると共に、該負荷がクラッチ装置の接続を許可する状態でない場合には、警告を行うようにした技術が開示されている。
国際公開第2012/140777号
上記のような変速操作時に、同期装置の入出力回転数差が大きい状態で同期装置をシフト作動させると、同期要素(例えば、シンクロナイザリング等)に大きな負荷(ダメージ)が付与されることにより、寿命を早めることになる。上記文献記載の技術では、警告を行うものであり、同期装置に大きな負荷が付与され得る状況で、同期装置の入出力回転数差を低減することまではできない。
本開示の技術は、上記事情に鑑みてなされたものであり、同期装置に所定以上の負荷が付与されるシフトダウン時に、同期装置の入出力回転数差を効果的に低減することを目的とする。
本開示の制御装置は、駆動力源の動力がクラッチ装置を介して伝達されると共に、遊転ギヤをシャフトと同期結合させる同期装置を備える変速機の制御装置であって、前記変速機が現在のギヤ段からシフトダウンされた場合に、前記同期装置に所定以上の負荷が付与されるか否かを判定する判定手段と、前記変速機のシフトダウン時に、前記判定手段により所定以上の負荷が付与されると判定されると、前記変速機がシフトダウンを完了するよりも前のニュートラル状態の時に、前記クラッチ装置を動力の伝達を遮断する断状態から動力を伝達する接状態に切り替えると共に、前記駆動力源の出力回転数を上昇させることにより、前記同期装置の入出力回転数差を低減させる回転数差低減制御を実施する制御手段と、を備えることを特徴とする。
また、前記制御手段は、前記回転数差低減制御を開始した後、前記入出力回転数差が所定の閾値以下に低下すると、前記回転数差低減制御を終了することが好ましい。
また、前記クラッチ装置は、運転者の操作に応じてアクチュエータを制御するマニュアルモードと、運転者の操作とは関係なくアクチュエータを制御する自動モードとにより、該クラッチ装置を断状態又は接状態に切り替え可能なバイワイヤ方式のクラッチ装置であり、前記制御手段は、前記回転数差低減制御を前記自動モードにより実行することが好ましい。
本開示の制御方法は、駆動力源の動力がクラッチ装置を介して伝達されると共に、遊転ギヤをシャフトと同期結合させる同期装置を備える変速機の制御方法であって、前記変速機が現在のギヤ段からシフトダウンされた場合に、前記同期装置に所定以上の負荷が付与されるか否かを判定し、前記変速機のシフトダウン時に、所定以上の負荷が付与されると判定されると、前記変速機がシフトダウンを完了するよりも前のニュートラル状態の時に、前記クラッチ装置を動力の伝達を遮断する断状態から動力を伝達する接状態に切り替えると共に、前記駆動力源の出力回転数を上昇させることにより、前記同期装置の入出力回転数差を低減させる回転数差低減制御を実施することを特徴とする。
本開示の技術によれば、同期装置に所定以上の負荷が付与されるシフトダウン時に、同期装置の入出力回転数差を効果的に低減することができる。
本実施形態に係る車両の動力伝達系を示す模式的な全体構成図である。 本実施形態に係る制御装置及び、関連する周辺構成を示す模式的な機能ブロック図である。 本実施形態に係る回転数差低減制御の処理を説明するフローチャートである。
以下、添付図面に基づいて、本実施形態に係る制御装置及び、制御方法を説明する。同一の部品には同一の符号を付してあり、それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
[全体構成]
図1は、本実施形態に係る車両1の動力伝達系を示す模式的な全体構成図である。
車両1には、駆動力源の一例としてエンジン10が搭載されている。エンジン10のクランクシャフト11には、クラッチ装置20を介して変速機60のインプットシャフト62が接続されている。変速機60のアウトプットシャフト63(本開示のシャフトの一例)には、プロペラシャフト13が接続されている。プロペラシャフト13には、デファレンシャルギヤ装置14及び、左右の駆動軸15L,15Rを介して左右の駆動輪16L,16Rがそれぞれ接続されている。
なお、車両1の駆動力源はエンジン10に限定されず、走行用モータ、或いは、これらを併用するものであってもよい。また、車両1は、後輪駆動、前輪駆動、四輪駆動、全輪駆動車の何れであってもよい。
クラッチ装置20は、例えば、乾式単板クラッチであって、クラッチハウジング21内には、クランクシャフト11の出力側端及び、インプットシャフト62の入力側端が配されている。
インプットシャフト62の入力端には、クラッチディスク22が軸方向に移動可能に設けられている。クラッチディスク22は、図示しないダンパースプリングと、クラッチフェーシング23とを備えている。
クランクシャフト11の出力端には、フライホイール12が固定され、フライホイール12の後側面には、クラッチカバー24が設けられている。これらフライホイール12とクラッチカバー24との間には、プレッシャープレート25及び、ダイヤフラムスプリング26が配されている。
レリーズベアリング27は、ダイヤフラムスプリング26の内周縁と後述する伝達機構28の一端部との間に位置して設けられおり、これらダイヤフラムスプリング26と伝達機構28とを相対回転可能にする。レリーズベアリング27は、クラッチ装置20が動力の伝達を遮断する「断状態」から動力を伝達する「接状態」に切り替わる際はダイヤフラムスプリング26の弾性力により出力側(図中右方向)に移動され、クラッチ装置20が「接状態」から「断状態」に切り替わる際は伝達機構28により押されて入力側(図中左方向)へ移動される。
クラッチ装置20は、所謂クラッチバイワイヤ方式のクラッチであって、クラッチアクチュエータ30(本開示のアクチュエータ)、マスターシリンダ40及び、クラッチペダル80等を備えている。
クラッチアクチュエータ30は、例えば、モータ式又は油圧式のアクチュエータであって、制御装置100からの指令に応じて作動する。クラッチアクチュエータ30は、歯車機構やワイヤ等の伝達機構28を介してレリーズベアリング27に接続されている。
マスターシリンダ40は、作動油を貯留するリザーブタンク41と、シリンダ本体42の内部に移動可能に収容されて油圧室を区画するピストン43と、基端側をピストン43に固定されると共に、先端側をクラッチペダル80に連結されたロッド44と、油圧室内に設けられてピストン43を付勢するリターンスプリング45とを備えている。
クラッチ装置20は、制御装置100からの指令に応じて、クラッチアクチュエータ30が「ON」にされると、クラッチアクチュエータ30から伝達機構28を介してレリーズベアリング27に押力が作用することにより、「接状態」から「断状態」に切り替えられるようになっている。一方、クラッチ装置20は、制御装置100からの指令に応じて、クラッチアクチュエータ30が「OFF」にされると、ダイヤフラムスプリング26の弾性力によりクラッチディスク22のクラッチフェーシング23がフライホイール12に押し付けられることで、「断状態」から「接状態」に切り替えられるようになっている。なお、以下において、フライホイール12とクラッチディスク22とが異なる回転数で回転しつつ、フライホイール12側からクラッチディスク22側に動力(トルク)が伝達される状態を単にクラッチ装置20の「半クラッチ状態」という。
本実施形態のクラッチ装置20では、(1)運転者によるクラッチペダル80の操作に応じてクラッチアクチュエータ30を制御する「マニュアルモード」と、(2)運転者によるクラッチペダル80の操作とは関係なくクラッチアクチュエータ30を制御する「自動モード」とにより、クラッチ装置20の「断状態」、「半クラッチ状態」、「接状態」が適宜に制御されるようになっている。
変速機60は、運転室内に設けられた変速操作装置82の運転者による操作に応じて変速作動する手動変速機であって、変速機ケース61内には、主として、インプットシャフト62、アウトプットシャフト63、カウンタシャフト64、入力ギヤ列65、複数の出力ギヤ列66及び、複数の同期装置70等が設けられている。なお、変速機60は、図示例のインプットリダクションタイプに限定されず、アウトプットリダクションタイプであってもよい。
入力ギヤ列65は、インプットシャフト62に一体回転可能に設けられた入力メインギヤ65Aと、カウンタシャフト64に一体回転可能に設けられて、入力メインギヤ65Aと常時噛合する入力カウンタギヤ65Bとを有する。
なお、入力ギヤ列65は、図示例の一列に限定されず、低速/高速を切り替え可能なスプリッタとして機能する二列を備えるように構成してもよい。また、入力メインギヤ65A及び、入力カウンタギヤ65Bの少なくとも一方を、シャフト62,64に相対回転可能な遊転ギヤとしてもよい。この場合は、後述する同期装置70を設ければよい。
複数の出力ギヤ列66は、アウトプットシャフト63に相対回転可能に設けられた出力メインギヤ67(本開示の遊転ギヤの一例)と、カウンタシャフト64に一体回転可能に設けられて、出力メインギヤ67と常時噛合する出力カウンタギヤ68とを有する。出力メインギヤ67は同期装置70によって、アウトプットシャフト63と選択的に同期結合される。
なお、図示例では、出力メインギヤ67を遊転ギヤとしているが、出力カウンタギヤ68を遊転ギヤとしてもよい。この場合は、カウンタシャフト64側に同期装置70を設ければよい。また、図示は省略するが、インプットシャフト62とアウトプットシャフト63とを結合させる直結段に対応する同期装置70をさらに備えてもよい。
同期装置70は、アウトプットシャフト63に一体回転可能に設けられたハブ71と、ハブ71の外周歯と常時噛合する内周歯を有するスリーブ72と、出力メインギヤ67に一体回転可能に設けられたドグギヤ73と、ドグギヤ73に設けられたテーパコーン部74と、ハブ71とドグギヤ73との間に設けられたシンクロナイザリング75とを備えている。
スリーブ72には、シフトロッド77に固定されたシフトフォーク76が一体移動可能に係合する。シフトロッド77は、シフトブロック78が固定されている。シフトブロック78の凹溝には、インターナルレバー79の先端がセレクト方向に移動可能、且つ、凹溝の側面と係合可能に受容されている。インターナルレバー79は、不図示のリンク機構等を介して変速操作装置82の操作レバー83に連結されている。
同期装置70は、変速操作装置82の操作レバー83が運転者によってニュートラル位置からシフト方向へシフト操作されると、リンク機構やインターナルレバー79、シフトブロック78、シフトロッド77、シフトフォーク76を介して伝達されるシフト推力により、スリーブ72がシフト方向へシフト移動する。スリーブ72のシフト移動に伴いシンクロナイザリング75が押圧されると、シンクロナイザリング75とテーパコーン部74との間に同期荷重が生じる。同期荷重によりスリーブ72とドグギヤ73とが回転同期すると、スリーブ72がさらにシフト移動してドグギヤ73と完全噛合することにより、出力メインギヤ67をアウトプットシャフト63と選択的に同期結合させるように構成されている。
なお、以下の説明では、スリーブ72がシフト移動してシンクロナイザリング75を押圧し、シンクロナイザリング75とテーパコーン部74との間に同期荷重が生じ始める時を、同期装置70の「同期開始」という。また、同期荷重によりスリーブ72とドグギヤ73の回転が同期した時、或いは、スリーブ72がドグギヤ73と完全噛合(ディテント)した時を同期装置70の「同期完了」という。また、スリーブ72がハブ71のみと噛合する状態を同期装置70又は変速機60の「ニュートラル状態」という。
車両1には、各種センサ類及び、スイッチ類が設けられている。エンジン回転数センサ90は、フライホイール12又はクランクシャフト11からエンジン回転数Neを検出する。アクセル開度センサ91は、アクセルペダル81の踏み込み量に応じたアクセル開度Acを検出する。変速機入力回転数センサ92は、入力ギヤ列65又は、インプットシャフト62から変速機入力回転数NTInを検出する。変速機出力回転数センサ93は、プロペラシャフト13又はアウトプットシャフト63から変速機出力回転数NTOut又は、車速Vを検出する。なお、車速Vは、駆動輪16L,16Rや不図示の操舵輪から取得してもよい。ニュートラルスイッチ95は、シフトロッド77のシフト移動から同期装置70のニュートラル状態(ON/OFF)を検出する。クラッチスイッチ96は、クラッチペダル80の踏み込みに伴いクラッチ装置20が動力を伝達し始める係合状態(半クラッチ状態)になると、OFFからONへと切り替わる。これらセンサ90〜93及び、スイッチ95,96の検出信号は、電気的に接続された制御装置100に送信される。
なお、車両1は、これらセンサ90〜93及び、スイッチ95,96の他に、シフトロッド77のシフト移動量を検出可能なシフトストロークセンサ、クラッチストローク量を検出可能なクラッチストロークセンサ、スリーブ72とドグギヤ73との完全噛合(ディテント)を検出可能なディテントスイッチ、変速操作装置82の操作位置を検知可能なシフトポジションセンサ等をさらに備えてもよい。
[制御装置]
図2は、本実施形態に係る制御装置100及び、関連する周辺構成を示す模式的な機能ブロック図である。
制御装置100は、例えば、コンピュータ等の演算を行う装置であり、互いにバス等で接続されたCPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入力ポート、出力ポート等を備え、プログラムを実行する。
また、制御装置100は、プログラムの実行により、負荷判定部110(判定手段)と、回転数差低減制御部120(制御手段)とを備える装置として機能する。これら各機能要素は、本実施形態では一体のハードウェアである制御装置100に含まれるものとして説明するが、これらのいずれか一部を別体のハードウェアに設けることもできる。
負荷判定部110は、車両1が変速機60をシフトダウン可能なギヤ段(2速以上)で走行中に、運転者が変速機60を現ギヤ段からシフトダウンした場合に、同期装置70の同期要素(例えば、シンクロナイザリング75)に所定以上の大きな負荷(ダメージ)が付与されるか否かを判定する。
具体的には、まず、負荷判定部110は、現ギヤ段からシフトダウンした場合のダウン後変速機入力回転数NTIn_Dを演算する。ダウン後変速機入力回転数NTIn_Dは、現ギヤ段やダウン後のギヤ段のギヤ比、各センサ92,93から入力されるシャフト回転数NTIn,NTOut、車速V等に基づいて演算すればよい。現ギヤ段は、入出力回転数比NTIn/NTOut、或いは、ニュートラルスイッチ95やディテントスイッチ、シフトポジションセンサ等から検知すればよい。
次いで、負荷判定部110は、運転者により変速機60がシフトダウン操作される場合において、演算した上記ダウン後変速機入力回転数NTIn_Dが所定の閾値回転数NT_Maxを超えているか否かを判定する。
具体的には、負荷判定部110は、ダウン後変速機入力回転数NTIn_Dが閾値回転数NT_Maxを超えていれば、ダウンシフトにより同期装置70に所定以上の負荷が付与されると判定する。一方、負荷判定部110は、ダウン後変速機入力回転数NTIn_Dが閾値回転数NT_Max以下であれば、シフトダウンしても同期装置70に所定以上の負荷が付与されないと判定する。閾値回転数NT_Maxは、同期要素(例えば、シンクロナイザリング75)の大きさやギヤ段のギヤ比等に応じて、具体的な同期要素の耐久性等を基準に設定すればよい。また、変速機60がシフトダウンされるか否かは、ニュートラルスイッチ95やディテントスイッチ、シフトポジションセンサ等から検知すればよい。負荷判定部110による判定結果は、回転数差低減制御部120に送信される。
回転数差低減制御部120は、負荷判定部110が同期装置70に所定以上の負荷が付与されると判定すると、対応する同期装置70の入力回転数NSInと出力回転数NSOutとの回転数差ΔNS(=NSOut−NSIn)を低減する回転数差低減制御を実施する。
具体的には、回転数差低減制御部120は、同期装置70に所定以上の負荷が付与されると判定され、且つ、変速機60がシフトダウンされる場合には、変速機60がニュートラル状態の時に、クラッチアクチュエータ30を自動モードでONとすることにより、クラッチ装置20を一旦接状態(半クラッチ状態を含む)とし、且つ、エンジン10の回転数を所定量上昇させることにより、同期装置70の回転数差ΔNSを低減させる。回転数差低減制御は、好ましくは、同期装置70の回転数差ΔNSが所定の閾値回転数差ΔNS_Min以下まで低下すると終了する。このように、シフトダウンに伴い同期装置70に所定以上の大きな負荷が付与されると予測される場合に、同期装置70の回転数差ΔNSを低減することにより、同期結合時の回転数差ΔNSに起因する同期装置70へのダメージ付与を効果的に抑制できるようになる。
ここで、閾値回転数差ΔNS_Minは、同期要素(例えば、シンクロナイザリング75)の大きさやギヤ段のギヤ比等、具体的な仕様に基づいて、同期装置70に付与される負荷が所定以下に抑えられる回数数差を実験或いはシミュレーション等で求めることにより設定すればよい。また、同期装置70の入力回転数NSInは、変速機入力回転数センサ92により取得される変速機入力回転数NTInやギヤ段のギヤ比等から求めればよく、同期装置70の出力回転数NSOutは、変速機出力回転数センサ93により取得される変速機出力回転数NTOutやギヤ段のギヤ比等から求めればよい。
次に、図3に基づいて、本実施形態に係るシフトダウン時の回転数差低減制御の処理フローを説明する。本ルーチンは、好ましくは、エンジン10の始動により開始し、エンジン10の停止により終了する。
ステップS100では、車両1が走行中か否かを判定する。車両1が走行中か否かは、変速機出力回転数センサ93により取得される車速Vに基づいて判定すればよい。車両1が走行中の場合(Yes)、本制御はステップS110の処理に進み、車両1が走行中でない場合(No)、本制御はステップS100の判定処理を繰り返す。
ステップS110では、現在のギヤ段を取得し、次いで、ステップS120では、現ギヤ段からシフトダウンした場合のダウン後変速機入力回転数NTIn_Dを演算する。
ステップS130では、クラッチスイッチ96の信号に基づいて、クラッチ装置20が断状態に切り替えられたか否かを判定する。クラッチスイッチ96がON(クラッチ装置20が断状態)の場合(Yes)は、ステップS135に進み、クラッチスイッチ96がOFF(クラッチ装置20が接状態)の場合(No)は、ステップS100の判定処理に戻される。
ステップS135では、変速機60がシフトダウンされるか否かを判定する。変速機60がシフトダウンされない場合(No)は、ステップS100の判定処理に戻され、変速機60がシフトダウンされる場合(Yes)は、ステップS140の判定処理に進む。
ステップS140では、ステップS120で演算したダウン後変速機入力回転数NTIn_Dが閾値回転数NT_Maxを超えているか否かを判定する。ダウン後変速機入力回転数NTIn_Dが閾値回転数NT_Max以下であれば(No)、ステップS170に進んで同期装置70に所定以上の負荷が付与されないと判定し、後述するステップS180以降のマニュアルモードに進む。
一方、ステップS140の判定にて、ダウン後変速機入力回転数NTIn_Dが閾値回転数NT_Maxを超えていれば(Yes)、ステップS150に進んで同期装置70に所定以上の負荷が付与されると判定し、ステップS155にて、クラッチ装置20を自動モードで接状態とし、且つ、エンジン10の回転数を所定量上昇させる回転数差低減制御を実行する。
次いで、ステップS160では、同期装置70の回転数差ΔNSが所定の閾値回転数差ΔNS_Min以下まで低下したか否かを判定する。回転数差ΔNSが閾値回転数差ΔNS_Min以下まで低下した場合(Yes)は、ステップS165でクラッチ装置20を自動モードにより断状態に戻す。一方、回転数差ΔNSが閾値回転数差ΔNS_Min以下まで低下していない場合(No)は、ステップS155の処理を繰り返す。
ステップS180では、変速機60のシフトダウン操作が完了したか否かを判定する。シフトダウン操作の完了は、ディテントスイッチ、或いは、変速機60の入出力回転数比NTIn/NTOut等に基づいて検知すればよい。シフトダウン操作が完了していない場合(No)は、ステップS180の判定処理を繰り返す。一方、シフトダウン操作が完了した場合(Yes)は、ステップS190に進み、マニュアルモードでクラッチ装置20を接状態とし、その後、本制御はリターンされる。
以上詳述した本実施形態によれば、現ギヤ段からのシフトダウンに伴い、同期装置70の同期要素に所定以上の負荷(ダメージ)が付与されると予測される場合には、クラッチアクチュエータ30を自動モードでONとすることにより、クラッチ装置20を一旦接状態とし、且つ、エンジン10の回転数を所定量上昇させることにより、同期装置70の回転数差ΔNSを低減するように構成されている。これにより、シフトダウン時の回転数差ΔNSを起因とした同期装置70へのダメージ付与を効果的に抑止できるようになり、同期装置70の寿命を確実に延ばすことが可能になる。
[その他]
なお、本開示は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜に変形して実施することが可能である。
例えば、上記回転数差低減制御の実行中に、当該制御が実行されていることを運転者に知らせる警報を行う機能を追加してもよい。警報は、スピーカによる音声、或いは、表示器への表示の何れであってもよい。
また、クラッチ装置20は、バイワイヤ方式の乾式単板クラッチを例示したが、他の構成のクラッチ装置にも広く適用することが可能である。また、変速機60のギヤ配列等は図示例に限定されず、他の構成の変速機にも広く適用することが可能である。また、変速機60は、手動式変速機に限定されず、機械式自動変速機であってもよい。機械式自動変速機の場合は、運転者によるマニュアル操作時に、上記回転数差低減制御を機能させるように構成すればよい。
1 車両
10 エンジン(駆動力源)
11 クランクシャフト
16L,16R 駆動輪
20 クラッチ装置
30 クラッチアクチュエータ(アクチュエータ)
60 変速機
62 インプットシャフト
63 アウトプットシャフト(シャフト)
64 カウンタシャフト
65 入力ギヤ列
66 出力ギヤ列
67 出力メインギヤ(遊転ギヤ)
70 同期装置
71 ハブ
72 スリーブ
73 ドグギヤ
74 テーパコーン部
75 シンクロナイザリング
76 シフトフォーク
77 シフトロッド
78 シフトブロック
79 インターナルレバー
80 クラッチペダル
82 変速操作装置
83 操作レバー
90 エンジン回転数センサ
92 変速機入力回転数センサ
93 変速機出力回転数センサ
95 ニュートラルスイッチ
96 クラッチスイッチ
100 制御装置
110 負荷判定部(判定手段)
120 回転数低減制御部(制御手段)

Claims (4)

  1. 駆動力源の動力がクラッチ装置を介して伝達されると共に、遊転ギヤをシャフトと同期結合させる同期装置を備える変速機の制御装置であって、
    前記変速機が現在のギヤ段からシフトダウンされた場合に、前記同期装置に所定以上の負荷が付与されるか否かを判定する判定手段と、
    前記変速機のシフトダウン時に、前記判定手段により所定以上の負荷が付与されると判定されると、前記変速機がシフトダウンを完了するよりも前のニュートラル状態の時に、前記クラッチ装置を動力の伝達を遮断する断状態から動力を伝達する接状態に切り替えると共に、前記駆動力源の出力回転数を上昇させることにより、前記同期装置の入出力回転数差を低減させる回転数差低減制御を実施する制御手段と、を備える
    ことを特徴とする制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記回転数差低減制御を開始した後、前記入出力回転数差が所定の閾値以下に低下すると、前記回転数差低減制御を終了する
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記クラッチ装置は、運転者の操作に応じてアクチュエータを制御するマニュアルモードと、運転者の操作とは関係なくアクチュエータを制御する自動モードとにより、該クラッチ装置を断状態又は接状態に切り替え可能なバイワイヤ方式のクラッチ装置であり、
    前記制御手段は、前記回転数差低減制御を前記自動モードにより実行する
    請求項1又は2に記載の制御装置。
  4. 駆動力源の動力がクラッチ装置を介して伝達されると共に、遊転ギヤをシャフトと同期結合させる同期装置を備える変速機の制御方法であって、
    前記変速機が現在のギヤ段からシフトダウンされた場合に、前記同期装置に所定以上の負荷が付与されるか否かを判定し、
    前記変速機のシフトダウン時に、所定以上の負荷が付与されると判定されると、前記変速機がシフトダウンを完了するよりも前のニュートラル状態の時に、前記クラッチ装置を動力の伝達を遮断する断状態から動力を伝達する接状態に切り替えると共に、前記駆動力源の出力回転数を上昇させることにより、前記同期装置の入出力回転数差を低減させる回転数差低減制御を実施する
    ことを特徴とする制御方法。
JP2020002475A 2020-01-09 2020-01-09 制御装置及び、制御方法 Pending JP2021109532A (ja)

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