JP7294151B2 - 変速装置 - Google Patents

変速装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7294151B2
JP7294151B2 JP2020002474A JP2020002474A JP7294151B2 JP 7294151 B2 JP7294151 B2 JP 7294151B2 JP 2020002474 A JP2020002474 A JP 2020002474A JP 2020002474 A JP2020002474 A JP 2020002474A JP 7294151 B2 JP7294151 B2 JP 7294151B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shift
transmission
gear
restricting
synchronizer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020002474A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021110390A (ja
Inventor
貴宏 前本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Isuzu Motors Ltd filed Critical Isuzu Motors Ltd
Priority to JP2020002474A priority Critical patent/JP7294151B2/ja
Publication of JP2021110390A publication Critical patent/JP2021110390A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7294151B2 publication Critical patent/JP7294151B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

本開示は、変速装置に関し、特に、手動変速機の同期装置の保護に好適な技術に関するものである。
一般に、手動変速機の変速操作は、クラッチペダルの踏み込みによりクラッチ装置を動力の伝達を遮断する断状態に切り替えた後、シフト操作により同期装置をシフト作動させ、各変速段に対応する変速ギヤ(遊転ギヤ)をシャフトと同期結合させることにより、所望の変速段の動力伝達経路を確立させる。
例えば、特許文献1には、変速操作時に、変速機の入力軸回転数に基づいて同期装置への負荷を推定すると共に、該負荷がクラッチ装置の接続を許可する状態でない場合には、警告を行うようにした技術が開示されている。
国際公開第2012/140777号
上記のような変速操作時に、同期装置の入出力回転数差が大きい状態で同期装置をシフト作動させると、同期要素(例えば、シンクロナイザリング等)に大きな負荷(ダメージ)が付与されることにより、寿命を早めることになる。上記文献記載の技術では、警告を行うものであり、同期装置に大きな負荷が付与され得る状況で、同期装置のシフト作動を強制的に規制することまではできない。
本開示の技術は、上記事情に鑑みてなされたものであり、同期装置に所定以上の負荷が付与されるシフト作動を効果的に規制することにより、同期装置の保護を図ることを目的とする。
本開示の技術は、変速操作に応じてシフト作動することにより、遊転ギヤをシャフトと同期結合させる同期装置を備える変速機の変速装置であって、前記変速機が現在のギヤ段からシフトダウンされた場合に、前記同期装置に所定以上の負荷が付与されるか否かを判定する判定手段と、所定以上の負荷が付与されると判定されると、変速操作に応じた前記同期装置のシフト作動を規制する規制手段と、を備えることを特徴とする。
また、前記規制手段は、前記同期装置のシフト作動を規制した後、前記判定手段により所定以上の負荷が付与されないと判定されると、前記規制を解除することが好ましい。
また、前記規制手段は、変速操作に応じてシフト方向へ移動するシフトブロックに対して、該シフトブロックのシフト方向側の側面に当接可能なロッドを含むアクチュエータを備えており、該アクチュエータをONにして前記ロッドを前記側面に当接させることにより、前記同期装置のシフト作動を規制することが好ましい。
また、前記シフトブロックを複数備えると共に、該複数のシフトブロックが前記シフト方向と直交するセレクト方向に並列に配されており、前記規制手段は、前記アクチュエータを前記セレクト方向に移動させる移動機構をさらに備えていることが好ましい。
本開示の技術によれば、同期装置に所定以上の負荷が付与されるシフト作動を効果的に規制することにより、同期装置の保護を図ることができる。
本実施形態に係る車両の動力伝達系を示す模式的な全体構成図である。 本実施形態に係る変速装置が備えるシフト規制機構の模式図である。 他の実施形態に係るシフト規制機構の模式図である。 本実施形態に係る制御装置及び、関連する周辺構成を示す模式的な機能ブロック図である。 本実施形態に係るシフトダウンの規制処理を説明するフローチャートである。
以下、添付図面に基づいて、本実施形態に係る変速装置を説明する。同一の部品には同一の符号を付してあり、それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
[全体構成]
図1は、本実施形態に係る車両1の動力伝達系を示す模式的な全体構成図である。
車両1には、駆動力源の一例としてエンジン10が搭載されている。エンジン10のクランクシャフト11には、クラッチ装置20を介して変速機60のインプットシャフト62が接続されている。変速機60のアウトプットシャフト63(本開示のシャフトの一例)には、プロペラシャフト13が接続されている。プロペラシャフト13には、デファレンシャルギヤ装置14及び、左右の駆動軸15L,15Rを介して左右の駆動輪16L,16Rがそれぞれ接続されている。
なお、車両1の駆動力源はエンジン10に限定されず、走行用モータ、或いは、これらを併用するものであってもよい。また、車両1は、後輪駆動、前輪駆動、四輪駆動、全輪駆動車の何れであってもよい。
クラッチ装置20は、例えば、乾式単板クラッチであって、クラッチハウジング21内には、クランクシャフト11の出力側端及び、インプットシャフト62の入力側端が配されている。
インプットシャフト62の入力端には、クラッチディスク22が軸方向に移動可能に設けられている。クラッチディスク22は、図示しないダンパースプリングと、クラッチフェーシング23とを備えている。
クランクシャフト11の出力端には、フライホイール12が固定され、フライホイール12の後側面には、クラッチカバー24が設けられている。これらフライホイール12とクラッチカバー24との間には、プレッシャープレート25及び、ダイヤフラムスプリング26が配されている。
レリーズフォーク28は、支点29を中心に揺動可能に設けられている。レリーズフォーク28は、その一端側をクラッチハウジング21内に収容させると共に、その他端側をクラッチハウジング21の外側に突出させている。
レリーズベアリング27は、ダイヤフラムスプリング26の内周縁とレリーズフォーク28の一端部との間に位置して設けられおり、これらダイヤフラムスプリング26とレリーズフォーク28とを相対回転可能にする。レリーズベアリング27は、クラッチ装置20が動力の伝達を遮断する「断状態」から動力を伝達する「接状態」に切り替わる際はダイヤフラムスプリング26の弾性力により出力側(図中右方向)に移動され、クラッチ装置20が「接状態」から「断状態」に切り替わる際はレリーズフォーク28により押されて入力側(図中左方向)に移動される。
クラッチハウジング21の外側には、レリーズシリンダ30が設けられている。レリーズシリンダ30は、シリンダ本体31の内部に移動可能に収容されて油圧室を区画するピストン32と、基端側をピストン32に固定されると共に、先端側をレリーズフォーク28に当接させたプッシュロッド33と、シリンダ本体31内に設けられてプッシュロッド33をピストン32とレリーズフォーク28との間に保持させるスプリング34とを備えている。レリーズシリンダ30は、配管35を介してマスターシリンダ40に接続されている。
マスターシリンダ40は、作動油を貯留するリザーブタンク41と、シリンダ本体42の内部に移動可能に収容されて油圧室を区画するピストン43と、基端側をピストン43に固定されると共に、先端側をクラッチペダル80に連結されたロッド44と、油圧室内に設けられてピストン43を付勢するリターンスプリング45とを備えている。
クラッチ装置20は、運転者がクラッチペダル80を踏み込むと、マスターシリンダ40からレリーズシリンダ30に供給される作動油圧によりピストン32がプッシュロッド33と一体にストローク移動し、レリーズフォーク28が図中反時計回りに回動してレリーズベアリング27を押圧すことにより、「接状態」から「断状態」に切り替えられるようになっている。一方、クラッチ装置20は、運転者がクラッチペダル80を開放すると、ダイヤフラムスプリング26の弾性力によりクラッチディスク22のクラッチフェーシング23がフライホイール12に押し付けられることで、「断状態」から「接状態」に切り替えられるようになっている。なお、以下において、フライホイール12とクラッチディスク22とが異なる回転数で回転しつつ、フライホイール12側からクラッチディスク22側に動力(トルク)が伝達される状態をクラッチ装置20の「半クラッチ状態」という。
変速機60は、運転室内に設けられた変速操作装置82の運転者による操作に応じて変速作動する手動変速機であって、変速機ケース61内には、主として、インプットシャフト62、アウトプットシャフト63、カウンタシャフト64、入力ギヤ列65、複数の出力ギヤ列66及び、複数の同期装置70等が設けられている。なお、変速機60は、図示例のインプットリダクションタイプに限定されず、アウトプットリダクションタイプであってもよい。
入力ギヤ列65は、インプットシャフト62に一体回転可能に設けられた入力メインギヤ65Aと、カウンタシャフト64に一体回転可能に設けられて、入力メインギヤ65Aと常時噛合する入力カウンタギヤ65Bとを有する。
なお、入力ギヤ列65は、図示例の一列に限定されず、低速/高速を切り替え可能なスプリッタとして機能する二列を備えるように構成してもよい。また、入力メインギヤ65A及び、入力カウンタギヤ65Bの少なくとも一方を、シャフト62,64に相対回転可能な遊転ギヤとしてもよい。この場合は、後述する同期装置70を設ければよい。
複数の出力ギヤ列66は、アウトプットシャフト63に相対回転可能に設けられた出力メインギヤ67(本開示の遊転ギヤの一例)と、カウンタシャフト64に一体回転可能に設けられて、出力メインギヤ67と常時噛合する出力カウンタギヤ68とを有する。出力メインギヤ67は同期装置70によって、アウトプットシャフト63と選択的に同期結合される。
なお、図示例では、出力メインギヤ67を遊転ギヤとしているが、出力カウンタギヤ68を遊転ギヤとしてもよい。この場合は、カウンタシャフト64側に同期装置70を設ければよい。また、図示は省略するが、インプットシャフト62とアウトプットシャフト63とを結合させる直結段に対応する同期装置70をさらに備えてもよい。
同期装置70は、アウトプットシャフト63に一体回転可能に設けられたハブ71と、ハブ71の外周歯と常時噛合する内周歯を有するスリーブ72と、出力メインギヤ67に一体回転可能に設けられたドグギヤ73と、ドグギヤ73に設けられたテーパコーン部74と、ハブ71とドグギヤ73との間に設けられたシンクロナイザリング75とを備えている。
スリーブ72には、シフトロッド77に固定されたシフトフォーク76が一体移動可能に係合する。シフトロッド77は、シフトブロック78が固定されている。シフトブロック78の凹溝には、インターナルレバー79の先端がセレクト方向に移動可能、且つ、凹溝の側面と係合可能に受容されている。インターナルレバー79は、不図示のリンク機構等を介して変速操作装置82の操作レバー83に連結されている。
同期装置70は、変速操作装置82の操作レバー83が運転者によってニュートラル位置からシフト方向へシフト操作されると、リンク機構やインターナルレバー79、シフトブロック78、シフトロッド77、シフトフォーク76を介して伝達されるシフト推力により、スリーブ72がシフト方向へシフト移動する。スリーブ72のシフト移動に伴いシンクロナイザリング75が押圧されると、シンクロナイザリング75とテーパコーン部74との間に同期荷重が生じる。同期荷重によりスリーブ72とドグギヤ73とが回転同期すると、スリーブ72がさらにシフト移動してドグギヤ73と完全噛合することにより、出力メインギヤ67をアウトプットシャフト63と選択的に同期結合させるように構成されている。
なお、以下の説明では、スリーブ72がシフト移動してシンクロナイザリング75を押圧し、シンクロナイザリング75とテーパコーン部74との間に同期荷重が生じ始める時を、同期装置70の「同期開始」という。また、同期荷重によりスリーブ72とドグギヤ73の回転が同期した時、或いは、スリーブ72がドグギヤ73と完全噛合(ディテント)した時を同期装置70の「同期完了」という。また、スリーブ72がハブ71のみと噛合する状態を同期装置70又は変速機60の「ニュートラル状態」という。
車両1には、各種センサ類及び、スイッチ類が設けられている。エンジン回転数センサ90は、フライホイール12又はクランクシャフト11からエンジン回転数Neを検出する。アクセル開度センサ91は、アクセルペダル81の踏み込み量に応じたアクセル開度Acを検出する。変速機入力回転数センサ92は、入力ギヤ列65又は、インプットシャフト62から変速機入力回転数NTInを検出する。変速機出力回転数センサ93は、プロペラシャフト13又はアウトプットシャフト63から変速機出力回転数NTOut又は、車速Vを検出する。なお、車速Vは、駆動輪16L,16Rや不図示の操舵輪から取得してもよい。ニュートラルスイッチ95は、シフトロッド77のシフト移動から同期装置70のニュートラル状態(ON/OFF)を検出する。クラッチスイッチ96は、クラッチペダル80の踏み込みに伴いクラッチ装置20が動力を伝達し始める係合状態になると、OFFからONへと切り替わる。これらセンサ90~93及び、スイッチ95,96の検出信号は、電気的に接続された制御装置100に送信される。
なお、車両1は、これらセンサ90~93及び、スイッチ95,96の他に、シフトロッド77のシフト移動量を検出可能なシフトストロークセンサ、クラッチストローク量を検出可能なクラッチストロークセンサ、スリーブ72とドグギヤ73との完全噛合(ディテント)を検出可能なディテントスイッチ等をさらに備えてもよい。
[シフト規制機構]
図2は、本実施形態に係る変速装置が備えるシフト規制機構200の模式図である。
シフト規制機構200(本開示の規制手段の一部)は、任意のシフトブロック78A,78B,78Cのシフト移動を規制することにより、対応する同期装置70(図1参照)のシフト作動を規制する。なお、図示例において、シフトブロック78A,78B,78Cは、3個で示されているが、変速機60の具体的な段数等に応じて、2個、或いは、4個以上としてもよい。
各シフトブロック78A,78B,78Cは、シフト方向と直交するセレクト方向に並列に配されている。シフトブロック78A,78B,78Cの凹溝内には、変速操作装置82(図1参照)の操作に応じてセレクト移動/シフト移動するインターナルレバー79の先端が挿入されている。
シフト規制機構200は、各シフトブロック78A,78B,78Cのシフト方向側の外側面に当接可能なロッド220A,220Bを有するアクチュエータ210A,210Bを備えている。一対のアクチュエータ210A,210Bは、シフトブロック78A,78B,78Cを挟んでシフト方向に対向しており、スライド移動機構230A,230B(本開示の移動機構の一例)によってセレクト方向に移動可能に設けられている。
アクチュエータ210A,210Bは、流体圧作動式、又は、電磁作動式の何れであってもよい。また、スライド移動機構230A,230Bは、ラックアンドピニオン式やスライドリニアガイド式等を用いることができる。
シフト規制機構200は、制御装置100(図1参照)からの指令に応じてスライド移動機構230A,230Bがアクチュエータ210A,210Bをセレクト方向へ移動させ、任意のシフトブロック78A,78B,78Cと対峙させる。この状態で、アクチュエータ210A,210BがONされると、ロッド220A,220Bが対峙するシフトブロック78A,78B,78Cの外側面に当接することにより、シフトブロック78A,78B,78Cのシフト移動(同期装置70のシフト作動)を強制的に規制するようになっている。
なお、シフト規制機構200は、対象とするシフトブロック78A,78B,78Cをシフト移動させることなく、ニュートラル位置に保持することにより、同期装置70のシフト作動を規制してもよく、或いは、対象とするシフトブロック78A,78B,78Cのシフト移動を僅かに許容しつつ、対応する同期装置70(図1参照)が同期開始となる直前の位置にて当該シフトブロック78A,78B,78Cのシフト移動を規制するように構成してもよい。
また、シフト規制機構200の構成は、図示例に限定されず、アクチュエータ210を各シフトブロック78A,78B,78Cに対してそれぞれ一対備えるように構成してもよい。この場合は、最も高いギヤ段に対応するシフトブロック78A,78B,78Cに対しては、アクチュエータ210を一個としてもよい。
また、シフト規制機構200は、任意のシフトブロック78A,78B,78Cにシフト方向の外側から当接可能なブロック体やガード枠体をスライド移動機構230A,230Bによって移動させる構成、或いは、インターナルレバー79やシフトロッド77(図1参照)のシフト移動を規制する構成等、種々の構成を適用することが可能である。
シフトロッド77の移動を規制する場合には、図3に示すように、シフトロッド77の凹溝77A内に、該凹溝77のシフト方向の側面と当接可能なブロック体250を設ければよい。具体的には、ブロック体250を不図示の移動機構により、ニュートラル位置(実線参照)からシフト方向へ移動させ、凹溝77Aの側面と係合(破線参照)させることにより、シフトロッド77のシフト移動を規制するように構成すればよい。この場合、凹溝77のシフト方向の溝長さは、ブロック体250がニュートラル位置にある状態で同期装置70(図1参照)の作動を許容させるべく、スリーブ72のシフト方向への移動長さと同等か、或いは、当該移動長さよりも長く形成することが好ましい。
[制御装置]
図4は、本実施形態に係る制御装置100及び、関連する周辺構成を示す模式的な機能ブロック図である。
制御装置100は、例えば、コンピュータ等の演算を行う装置であり、互いにバス等で接続されたCPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入力ポート、出力ポート等を備え、プログラムを実行する。
また、制御装置100は、プログラムの実行により、負荷判定部110(判定手段)と、規制制御部120(規制手段の一部)とを備える装置として機能する。これら各機能要素は、本実施形態では一体のハードウェアである制御装置100に含まれるものとして説明するが、これらのいずれか一部を別体のハードウェアに設けることもできる。
負荷判定部110は、車両1が変速機60をシフトダウン可能なギヤ段(2速以上)で走行中に、運転者が変速機60を現ギヤ段からシフトダウンした場合に、同期装置70の同期要素(例えば、シンクロナイザリング75)に所定以上の大きな負荷(ダメージ)が付与されるか否かを判定する。
具体的には、まず、負荷判定部110は、現ギヤ段からシフトダウンした場合のダウン後変速機入力回転数NTIn_Dを演算する。ダウン後変速機入力回転数NTIn_Dは、現ギヤ段やダウン後のギヤ段のギヤ比、各センサ92,93から入力されるシャフト回転数NTIn,NTOut、車速V等に基づいて演算すればよい。現ギヤ段は、入出力回転数比NTIn/NTOut、或いは、ニュートラルスイッチ95やディテントスイッチ、シフトポジションセンサ等から検知すればよい。
次いで、負荷判定部110は、演算したダウン後変速機入力回転数NTIn_Dが、所定の閾値回転数T_Maxを超えているか否かを判定する。具体的には、負荷判定部110は、ダウン後変速機入力回転数NTIn_Dが閾値回転数T_Maxを超えていれば、ダウンシフトにより同期装置70に所定以上の負荷が付与されると判定し、ダウン後変速機入力回転数NTIn_Dが閾値回転数T_Max以下であれば、シフトダウンしても同期装置70に所定以上の負荷が付与されないと判定する。閾値回転数T_Maxは、同期要素(例えば、シンクロナイザリング75)の大きさやギヤ段のギヤ比等に応じて、具体的な同期要素の耐久性等を基準に設定すればよい。負荷判定部110による判定結果は、規制制御部120に送信される。
規制制御部120は、負荷判定部110が同期装置70に所定以上の負荷が付与されると判定すると、シフト規制機構200に作動信号を送信することにより、現ギヤ段からのシフトダウン先に対応するシフトブロック78A,78B,78Cのシフト移動を規制する規制制御を実施する。このように、シフトダウンに伴い同期装置70に所定以上の大きな負荷が付与されると予測される場合に、シフトダウンを強制的に規制することにより、シフトダウン時の回転数差を起因とした同期装置70へのダメージ付与を効果的に抑止できるようになる。規制制御部120による規制制御は、負荷判定部110が同期装置70に所定以上の負荷が付与されないと判定すると解除される。
次に、図5に基づいて、本実施形態に係るシフトダウンの規制処理のフローを説明する。本ルーチンは、好ましくは、エンジン10の始動により開始し、エンジン10の停止により終了する。
ステップS100では、車両1が走行中か否かを判定する。車両1が走行中か否かは、変速機出力回転数センサ93により取得される車速Vに基づいて判定すればよい。車両1が走行中の場合(Yes)、本制御はステップS110の処理に進み、車両1が走行中でない場合(No)、本制御はステップS100の判定処理を繰り返す。
ステップS110では、現在のギヤ段を取得し、次いで、ステップS120では、現ギヤ段からシフトダウンした場合のダウン後変速機入力回転数NTIn_Dを演算する。
ステップS130では、演算したダウン後変速機入力回転数NTIn_Dが閾値回転数T_Maxを超えているか否かを判定する。ダウン後変速機入力回転数NTIn_Dが閾値回転数T_Max以下であれば(No)、ステップS160に進んで同期装置70に所定以上の負荷が付与されないと判定し、ステップS170にて、シフト規制機構200のアクチュエータ210A,210BをOFFとする。その後、本制御はステップS100の処理に戻される。
一方、ステップS130の判定にて、ダウン後変速機入力回転数NTIn_Dが閾値回転数T_Maxを超えていれば(Yes)、ステップS140に進んで同期装置70に所定以上の負荷が付与されると判定し、ステップS150にて、シフトダウン先のシフトブロック78A,78B,78Cのシフト移動を規制する規制制御を実行(対応するアクチュエータ210A,210BをON)する。その後、本制御はステップS100の処理に戻され、ダウン後変速機入力回転数NTIn_Dが閾値回転数T_Max以下になるまでの間、規制制御が維持される。
以上詳述した本実施形態によれば、現ギヤ段からのシフトダウンに伴い、同期装置70の同期要素に所定以上の負荷(ダメージ)が付与されると予測される場合には、シフトダウン先に対応するシフトブロック78A,78B,78Cのシフト移動を強制的に規制することにより、同期装置70のシフト作動を禁止するように構成されている。これにより、シフトダウン時の回転数差を起因とした同期装置70へのダメージ付与を効果的に抑止できるようになり、同期装置70の寿命を確実に延ばすことが可能になる。
[その他]
なお、本開示は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜に変形して実施することが可能である。
例えば、上記規制制御の実行中に、当該制御が実行されていることを運転者に知らせる警報を行う機能を追加してもよい。警報は、スピーカによる音声、或いは、表示器への表示の何れであってもよい。
また、クラッチ装置20は、乾式単板クラッチを例示したが、運転者の操作に応じて断接作動する他のクラッチ装置にも広く適用することが可能である。また、変速機60のギヤ配列等は図示例に限定されず、他の構成の変速機にも広く適用することが可能である。また、変速機60は、手動式変速機に限定されず、機械式自動変速機であってもよい。機械式自動変速機の場合は、運転者によるマニュアル操作時に、上記規制制御を機能させるように構成すればよい。
1 車両
10 エンジン(駆動力源)
11 クランクシャフト
16L,16R 駆動輪
20 クラッチ装置
60 変速機
62 インプットシャフト
63 アウトプットシャフト(シャフト)
64 カウンタシャフト
65 入力ギヤ列
66 出力ギヤ列
67 出力メインギヤ(遊転ギヤ)
70 同期装置
71 ハブ
72 スリーブ
73 ドグギヤ
74 テーパコーン部
75 シンクロナイザリング
76 シフトフォーク
77 シフトロッド
78 シフトブロック
79 インターナルレバー
80 クラッチペダル
82 変速操作装置
83 操作レバー
90 エンジン回転数センサ
92 変速機入力回転数センサ
93 変速機出力回転数センサ
95 ニュートラルスイッチ
96 クラッチスイッチ
100 制御装置
110 負荷判定部(判定手段)
120 規制制御部(規制手段)
200 シフト規制機構(規制手段)
210A,210B アクチュエータ
220A,220B ロッド
230A,230B スライド移動機構(移動機構)

Claims (2)

  1. 変速操作に応じてシフト作動することにより、遊転ギヤをシャフトと同期結合させる同期装置を備える変速機の変速装置であって、
    前記変速機が現在のギヤ段からシフトダウンされた場合に、前記同期装置に所定以上の負荷が付与されるか否かを判定する判定手段と、
    所定以上の負荷が付与されると判定されると、変速操作に応じた前記同期装置のシフト作動を規制する規制手段と、を備え
    前記規制手段は、変速操作に応じてシフト方向へ移動するシフトブロックに対して、該シフトブロックのシフト方向側の側面に当接可能なロッドを含むアクチュエータを備えており、該アクチュエータをONにして前記ロッドを前記側面に当接させることにより、前記同期装置のシフト作動を規制し、
    前記シフトブロックを複数備えると共に、該複数のシフトブロックが前記シフト方向と直交するセレクト方向に並列に配されており、
    前記規制手段は、前記アクチュエータを前記セレクト方向に移動させる移動機構をさらに備えている
    ことを特徴とする変速装置。
  2. 前記規制手段は、前記同期装置のシフト作動を規制した後、前記判定手段により所定以上の負荷が付与されないと判定されると、前記規制を解除する
    請求項1に記載の変速装置。
JP2020002474A 2020-01-09 2020-01-09 変速装置 Active JP7294151B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020002474A JP7294151B2 (ja) 2020-01-09 2020-01-09 変速装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020002474A JP7294151B2 (ja) 2020-01-09 2020-01-09 変速装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021110390A JP2021110390A (ja) 2021-08-02
JP7294151B2 true JP7294151B2 (ja) 2023-06-20

Family

ID=77059529

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020002474A Active JP7294151B2 (ja) 2020-01-09 2020-01-09 変速装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7294151B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001330148A (ja) 2000-05-19 2001-11-30 Isuzu Motors Ltd 変速機のシフトアシスト装置
JP2014163393A (ja) 2013-02-21 2014-09-08 Toyota Motor Corp 車両の制御装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5845578B2 (ja) * 1977-06-03 1983-10-11 いすゞ自動車株式会社 エンジンのオ−バラン警告及び防止装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001330148A (ja) 2000-05-19 2001-11-30 Isuzu Motors Ltd 変速機のシフトアシスト装置
JP2014163393A (ja) 2013-02-21 2014-09-08 Toyota Motor Corp 車両の制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021110390A (ja) 2021-08-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI565892B (zh) 變速控制裝置
JP4229155B2 (ja) 自動変速機の制御装置
EP1826445B1 (en) Control device and method for vehicle automatic clutch
JP4092846B2 (ja) 車両の変速装置
JP7287213B2 (ja) 車両の制御装置及び、制御方法
JP6098530B2 (ja) クラッチ制御装置
JP7294151B2 (ja) 変速装置
JP2008256189A (ja) 自動クラッチのトルク伝達開始点学習方法及びトルク伝達開始点学習装置
JP2006292055A (ja) 複数クラッチ式変速機の制御装置
US10093319B2 (en) Variable speed control system
JP7276179B2 (ja) 判定装置及び、判定方法
US6971275B2 (en) Shift control apparatus of automatic vehicle transmission
JP7176542B2 (ja) 判定装置及び、判定方法
JP7176541B2 (ja) 判定装置及び、判定方法
JP2021109532A (ja) 制御装置及び、制御方法
JPS59103064A (ja) 車輌用動力伝達装置の減速時制御方法
JP2010096235A (ja) クラッチの制御装置
WO2021010289A1 (ja) 車両の発進制御装置及び、発進制御方法
JP2004017758A (ja) シフト制御装置
JP3303793B2 (ja) 自動クラッチ車両の制御装置
JP2004076841A (ja) 車両用自動変速制御装置
JP4210564B2 (ja) 車両用変速機の制御装置
JP6164174B2 (ja) トラクターの制御装置
US20050037894A1 (en) Servo system
JP2005036818A (ja) 手動変速機

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20210413

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220330

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221122

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230117

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20230117

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230509

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230522

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7294151

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150