JP2014163393A - 車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】手動による変速操作に応答してギヤ段の切り替えが可能な変速機を備える車両の制御装置において、変速機にかかる負荷が大きくなるような変速操作が行われることを抑制可能にする。
【解決手段】変速機がニュートラルポジションである場合に、エンジン回転速度Neと被駆動側回転速度Ntとの差が前記変速機の同期機構に過負荷がかかる回転速度差よりも大きくなるシフト位置への変速操作を回避するための報知処理を実行する。
【選択図】図5

Description

本発明は、手動による変速操作(シフトチェンジ)に応答してギヤ段の切り替えが可能な変速機(マニュアルトランスミッション)を備える車両の制御装置に関する。
手動による変速操作が可能な変速機を搭載する車両は、運転者の意思に従い任意のギヤ段を選択する操作(シフトアップやシフトダウン)を行うことができるので、運転者の個人差により走行状態に適したギヤ段を選択できていないことが有り得る。
例えば特許文献1には、シフト位置が走行状態に適していない場合に警報する技術が開示されている。また、本願出願人は、例えば特許文献2に示すように、走行中の意図しない変速操作を運転者に報知する技術を出願している。
一般に、前記変速機には、エンジン回転速度(入力回転速度)と被駆動側回転速度(出力回転速度)とを同期させるための同期機構を備えている。この同期機構の負荷能力は、例えばいわゆる「スキップシフト」と称される変速操作を想定して設計される。なお、前記スキップシフトとは、公知であるが、例えば「1速→3速」、「2速→5速」、「6速→2速」というように隣り合うギヤ段を飛び越えてシフトアップまたはシフトダウンすることを意味している。
特開昭61−16144号公報 特開2008−121701号公報
上記特許文献1では、例えば走行中にニュートラルポジションにすることにより、しばらく惰性で走行した後、シフトアップまたはシフトダウンを行うようなときに、変速機の入力回転速度と出力回転速度との差が、前記スキップシフトを行った場合の前記差よりも大きくなることがある。
そのような場合には、前記同期機構にかかる負荷が大きくなるので、当該同期機構に用いる摩擦材の負担が大きくなる。これに対しては、同期機構の負荷能力を大きくするか、あるいは前記摩擦材を高強度かつ高価なものとすることで対処できるが、製造コストが嵩むことが懸念される。
このような事情に鑑み、本発明は、手動による変速操作に応答してギヤ段の切り替えが可能な変速機を備える車両の制御装置において、前記変速機にかかる負荷が大きくなるようなシフト位置への変速操作が行われることを回避可能とすることを目的としている。
本発明は、手動による変速操作に応答してギヤ段の切り替えが可能な変速機を備える車両の制御装置であって、前記変速機がニュートラルポジションである場合に、エンジン回転速度と被駆動側回転速度との差が前記変速機の同期機構に過負荷がかかる回転速度差よりも大きくなるシフト位置への変速操作を回避するための報知処理を実行する、ことを特徴としている。
なお、「前記変速機がニュートラルポジションである場合に、エンジン回転速度と被駆動側回転速度との差が前記変速機の同期機構に過負荷がかかる回転速度差よりも大きくなるシフト位置への変速操作」とは、「不適切なシフト位置への変速操作」と言い換えることができる。
このことから、本発明では、前記変速機がニュートラルポジションである場合において不適切なシフト位置への変速操作を回避するための報知処理を実行するように構成している。
これにより、前記不適切なシフト位置への変速操作が行われることを回避できる可能性が高くなるので、前記変速機の同期機構に過負荷がかかることを回避可能になる。その結果、前記変速機の耐久性を向上させることが可能になり、ひいては前記変速機に備える同期機構の能力を大きくする必要がなくなるなど、変速機の製造コストの上昇を抑制することが可能になる。
好ましくは、前記エンジン回転速度と被駆動側回転速度との差が前記変速機の同期機構に過負荷がかかる回転速度差よりも大きくなるシフト位置への変速操作とは、エンジン回転速度と被駆動側回転速度との差がスキップシフトを行った場合のエンジン回転速度と被駆動側回転速度との差よりも大きくなるシフト位置への変速操作のこととされる。
ここでは、「前記変速機の同期機構に過負荷がかかる回転速度差よりも大きくなるシフト位置への変速操作」を特定している。これにより、「前記変速機がニュートラルポジションである場合に、エンジン回転速度と被駆動側回転速度との差がスキップシフトを行った場合のエンジン回転速度と被駆動側回転速度との差よりも大きくなるシフト位置への変速操作」についても、「不適切なシフト位置への変速操作」と言うことができる。
好ましくは、前記報知処理としては、前記エンジン回転速度と前記被駆動側回転速度との差がスキップシフトを行った場合の前記エンジン回転速度と前記被駆動側回転速度との差よりも大きくなるシフト位置以外への変速指示を運転者に報知する処理とする、ことができる。
この場合、報知処理を具体的に特定している。この特定により不適切なシフト位置を運転者に認識させることが可能になる。
好ましくは、前記報知処理の実行許可条件として、前記ニュートラルポジションである状態が所定時間以上継続した場合を加える、ことができる。
この場合、報知処理の実行条件を増やすように特定している。この特定により報知処理を実行することの正当性を高めることが可能になる。
好ましくは、前記報知処理の実行許可条件として、前記エンジン回転速度が前記ニュートラルポジションにおけるアイドル回転速度以下になった場合を加える、ことができる。
この場合、報知処理の実行条件を増やすように特定している。この特定により報知処理を実行することの正当性を高めることが可能になる。
さらに、前記車両の制御装置は、変速指示を運転者に報知するための報知部と、走行中において前記変速機がニュートラルポジションである状態が所定時間以上継続したか否かを判定する時間判定部と、この時間判定部で所定時間以上継続したと判定した場合に、エンジン回転速度と被駆動側回転速度との差がスキップシフトを行った場合のエンジン回転速度と被駆動側回転速度との差よりも大きいか否かを判定する状況判定部と、この状況判定部で大きいと判定した場合に、前記変速機がニュートラルポジションであるときの前記エンジン回転速度と被駆動側回転速度との差を前記変速機の同期機構で同期させるのに適したシフト位置を推定し、この推定した適切なシフト位置を前記報知部で報知させる指令部とを含む、構成とすることが好ましい。
さらに、前記車両の制御装置は、変速指示を運転者に報知するための報知部と、走行中において前記変速機がニュートラルポジションである状態が所定時間以上継続したか否かを判定する時間判定部と、この時間判定部で所定時間以上継続したと判定した場合に、エンジン回転速度と被駆動側回転速度との差がスキップシフトを行った場合のエンジン回転速度と被駆動側回転速度との差よりも大きいか否かを判定する状況判定部と、この状況判定部で大きいと判定した場合に、前記エンジン回転速度と被駆動側回転速度との差がスキップシフトを行った場合のエンジン回転速度と被駆動側回転速度との差よりも大きくなるシフト位置以外への変速指示を前記報知部で報知させる指令部とを含む、構成とすることが好ましい。
本発明は、手動による変速操作に応答してギヤ段の切り替えが可能な変速機を備える車両の制御装置において、前記変速機の同期機構にかかる負荷が大きくなるようなシフト位置への変速操作が行われることを回避することが可能になる。これにより、前記変速機の耐久性を向上させるうえで有利になる。
本発明の適用対象となる車両の一実施形態の概略構成を示す図である。 図1のクラッチ装置の概略構成を示す図である。 図1の手動変速機のシフトゲートのパターンを示す図である。 図1の制御装置の概略構成を示すブロック図である。 図1の制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明を実施するための最良の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1から図5に、本発明の一実施形態を示している。この実施形態では、本発明の適用対象としてFR(フロントエンジン、リアドライブ)方式のパワートレーンを例に挙げている。
図中、1は駆動源としてのエンジン(内燃機関)、2は手動変速機、3はクラッチ装置、100は制御装置としてのエレクトリックコントロールユニット(ECU)である。
図1に示すパワートレーンでは、エンジン1で発生した回転駆動力を、クラッチ装置3を介して手動変速機2に入力し、この手動変速機2で適宜の変速比(運転者の変速操作により要求されるギヤ段での変速比)に変速して、プロペラシャフト4及びデファレンシャル5を介して左右の後輪(駆動輪)6,6に伝達するようになっている。
エンジン1は、ガソリンエンジンあるいはディーゼルエンジンなどとされる。但し、駆動源としては、エンジンと電動機(例えば走行用モータまたはモータジェネレータ等)とを組み合わせたものとすることが可能である。
手動変速機2は、例えば公知の前進6速段、後進1速段の常時噛み合い式の変速機と同様の構成とされるので、その詳細な図示を割愛している。この手動変速機2には、詳細に図示していないが、エンジン1の回転速度Ne(または手動変速機2の入力回転速度Nin)と被駆動側回転速度Nt(または手動変速機2の出力回転速度Nout)とを同期させるための同期機構7が設けられている。
クラッチ装置3は、エンジン1のクランクシャフト13と手動変速機2のインプットシャフト21との間に設けられ、クランクシャフト13からインプットシャフト21へ駆動力を伝達または遮断するもので、図2に示すように、クラッチ機構部30、クラッチ作動部40などを備えている。
クラッチ機構部30は、例えば乾式単板式の摩擦クラッチとされており、クラッチレリーズシリンダ31、フライホイール32、クラッチカバー33、クラッチディスク34、プレッシャープレート35、ダイアフラムスプリング36、レリーズベアリング37、レリーズフォーク38などを備えている。なお、このクラッチ機構部30は乾式単板式の摩擦クラッチ以外の構成を採用することが可能である。
具体的に、フライホイール32およびクラッチカバー33はクラッチ機構部30の入力軸となるクランクシャフト13に一体回転可能に取り付けられている。クラッチディスク34は、クラッチ機構部30の出力軸となる手動変速機2のインプットシャフト21に例えばスプライン結合されることによりインプットシャフト21と一体回転可能かつ軸方向(図2の左右方向)スライド可能に連結されている。
プレッシャープレート35は、ダイアフラムスプリング36が自然状態のときにフライホイール32側へ付勢されている。このダイアフラムスプリング36が自然状態のときには、その付勢力によってクラッチディスク34がプレッシャープレート35とフライホイール32との間に強く挟まれた状態(クラッチ継合状態)になっている。
レリーズベアリング37は、インプットシャフト21に軸方向に沿ってスライド可能に装着されている。レリーズフォーク38は、その長手方向中間が支軸38aにより傾動可能に支持されており、先端部がレリーズベアリング37の軸方向一端面に当接させられており、基端部にはクラッチレリーズシリンダ31のピストンロッド31aの外端が連結されている。クラッチレリーズシリンダ31は、そのピストンロッド31aをシリンダボディ31bから出し入れすることによりレリーズフォーク38を支軸38aを支点として傾動させる。
クラッチ作動部40は、図2に示すように、クラッチペダル41、クラッチマスターシリンダ42などを備えている。
クラッチペダル41は、運転者により踏み込み操作されるものであり、支軸43を支点として傾動される。クラッチマスターシリンダ42は、シリンダボディ44の内部にピストンロッド45を組み込んだ構成になっている。ピストンロッド45の外端は、クラッチペダル41の長手方向途中に連結されている。
このクラッチ装置3の動作を説明する。まず、運転者がクラッチペダル41を所定位置を越えるまで踏み込むと、クラッチマスターシリンダ42のピストンロッド45がシリンダボディ44内に押し込まれて、シリンダボディ44内のオイルが配管46を経てクラッチレリーズシリンダ31のシリンダボディ31b内に送出されることになる。
これにより、ピストンロッド31aがシリンダボディ31bから押し出されることになって、レリーズフォーク38が傾動されてレリーズベアリング37を手動変速機2のインプットシャフト21上でエンジン1側にスライドさせるので、ダイアフラムスプリング36が弾性変形されてプレッシャープレート35がフライホイール32から引き離されることになり、クラッチディスク34がフライホイール32およびプレッシャープレート35から引き離される状態(クラッチ解放状態)になる。
この状態から運転者が踏み込んでいるクラッチペダル41を徐々に戻すことにより踏み込み操作量を徐々に小さくすると、前記と逆にクラッチレリーズシリンダ31のシリンダボディ31b内のオイルが配管46を経てクラッチマスターシリンダ42のシリンダボディ44内に徐々に戻されることになる。
これにより、レリーズフォーク38が元の位置に徐々に戻されるように傾動されるとともに、レリーズベアリング37がダイアフラムスプリング36の弾性復元力によって手動変速機2側に徐々にスライドされることになる。このようにして、クラッチディスク34をフライホイール32とプレッシャープレート35とで挟む力が徐々に弱められることになるので、クラッチディスク34が滑る状態(クラッチ半継合状態)になる。
そして、運転者がクラッチペダル41をさらに所定位置を越えるまで戻す(踏み込み操作量をゼロにする)と、ダイアフラムスプリング36の弾性復元力によってプレッシャープレート35がフライホイール32側に押されることになるので、クラッチディスク34をフライホイール32とプレッシャープレート35とで強く挟む状態(クラッチ継合状態)になる。
このように、クラッチペダル41の踏み込み操作量に応じてクラッチ継合力(クラッチ伝達容量)が変更される。
次に、図3を参照して、手動変速機2の変速操作を手動で行うためのシフト装置8を説明する。
シフト装置8は、公知の構成と同様であるので、ここでの説明は簡単にする。つまり、シフト装置8は、車室内に設置されており、シフトレバー81、シフトゲート82、図示していない動力伝達機構などを備えている。
シフトレバー81は、シフトゲート82に案内されて変位しうるようになっている。シフトゲート82は、図3に示すように、H型と呼ばれるパターンとされており、1つのセレクト溝83と、複数(ここでは3つ)の前進変速段選択用のシフト溝(1−2シフト溝84、3−4シフト溝85、5−6シフト溝86)と、1つの後進変速段選択用のリバースシフト溝87とを備えている。
1つのセレクト溝83は、図3の矢印Xで示す左右方向(車両幅方向、セレクト操作方向ともいう)に沿って一直線に延びるように設けられている。3つのシフト溝84,85,86は、セレクト溝83の長手方向所定間隔おきの3箇所をそれぞれ直交方向に横切るように図3の矢印Yで示す前後方向(車両前後方向、シフト操作方向ともいう)に沿って一直線に延びるように設けられている。1つのリバースシフト溝87は、セレクト溝83の長手方向一端から直交方向の一方(車両前方向)に沿って一直線に延びるように設けられている。
前記動力伝達機構は、シフトレバー81の動きを手動変速機2に装備する変速段切り替え用の同期機構7に伝達するものであって、公知の構成と同様とされるので、ここでの説明は簡単にする。
この動力伝達機構は、例えばケーブルあるいはロッド、リンクなどを備える機構とすることが可能であるが、その他にも、シフトアクチュエータとすることが可能である。このシフトアクチュエータは、シフトレバー81の動きを検出するための検出要素(スイッチあるいはセンサなど)と、この検出要素からの出力信号の入力に基づいて制御要素(例えば制御装置100)により動作が制御されて手動変速機2の同期機構7を作動させるためのモータあるいは油圧シリンダとを備えるような構成が挙げられる。
そして、運転者による変速操作は、シフトレバー81をシフトゲート82のセレクト溝83の一方向へ変位させるセレクト操作を行ってから、任意のシフト溝84〜87の一方向に変位させるシフト操作を行う形態とされる。このようなセレクト操作力やシフト操作力は前記動力伝達機構を介して手動変速機2の同期機構7に伝達され、手動変速機2の適宜の変速段が選択されるようになる。
具体的に、図3を参照して、シフトレバー81をセレクト溝83において1−2シフト溝84と交差する位置P1に配置すると、1−2シフト溝84の前端の1速(1st)位置と後端の2速(2nd)位置とにシフト操作することが可能になる。また、シフトレバー81をセレクト溝83において3−4シフト溝85と交差する位置P2に配置すると、3−4シフト溝85の前端の3速(3rd)位置と後端の4速(4th)位置とにシフト操作することが可能になる。さらに、シフトレバー81をセレクト溝83において5−6シフト溝86と交差する位置P3に配置すると、5−6シフト溝86の前端の5速(5th)位置と後端の6速(6th)位置とにシフト操作することが可能になる。さらにまた、シフトレバー81をセレクト溝83においてリバースシフト溝87と交差する位置P4に配置すると、リバースシフト溝87の前端のリバースギヤ(REV)位置にシフト操作することが可能になる。
制御装置100は、図4に示すように、一般に公知のエレクトロニックコントロールユニット(ECU)とされており、CPU101、ROM102、RAM103及びバックアップRAM104などを備えている。この制御装置100が請求項に記載の各要素の機能を実現する。
ROM102には、エンジン1の制御プログラムを記憶している他、ニュートラルポジションから不適切なシフト位置への変速操作を回避するための制御プログラムが記憶されている。この制御プログラムの具体的な内容については後で説明する。
CPU101は、ROM102に記憶された前記プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。また、RAM103はCPU101での演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAM104はエンジン1の停止時にその保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。
これらCPU101、ROM102、RAM103ならびにバックアップRAM104はバス106を介して互いに接続されているとともに、インターフェース105と接続されている。
インターフェース105には、エンジン1の制御に必要なアクセル開度センサ61、スロットル開度センサ62、クランクシャフト13の回転速度を検出するためのエンジン回転速度センサ63が接続されている。
さらに、このインターフェース105には、車輪速センサ71、クラッチスイッチ72、ニュートラルポジションスイッチ73、ニュートラルポジションランプ74、シフトインジケータ75などが少なくとも接続されている。これらのセンサやスイッチは、本発明に関係するもののみを例示している。
なお、車輪速センサ71は、一般に、車両のアンチスキッドブレーキシステム(ABS)の制御に用いるために装備されているものであって、例えば4つの車輪(前輪および後輪6,6)の回転速度を個別に検出するように設置されている。
クラッチスイッチ72は、クラッチペダル41がクラッチ機構部30を完全解放させる位置まで踏み込まれたときにオン信号を制御装置100に入力し、踏み込まれているクラッチペダル41がクラッチ機構部30を完全継合させる位置まで戻されたときにオフ信号を制御装置100に入力する。制御装置100がクラッチスイッチ72から出力されるオン・オフ信号に基づいてクラッチペダル41の踏み込み操作に応答するクラッチ装置3の解放、継合状態を認識するようになっている。
ニュートラルポジションスイッチ73は、手動変速機2がニュートラルポジションになっているときにオン信号を制御装置100に入力し、ニュートラルポジションになっていないときにオフ信号を制御装置100に入力する。
ニュートラルポジションランプ74は、ニュートラルポジションになっているときに作動(点灯または点滅)され、ニュートラルポジションになっていないときに作動停止(消灯)される。シフトインジケータ75は、現在の走行状態に適したシフト位置を表示するための表示装置であって、前記シフト位置に対応する数字が表示される。ニュートラルポジションランプ74およびシフトインジケータ75は、運転者の視認しやすい場所(例えば車室内のメータパネルなど)に設置される。
この実施形態では、手動変速機2がニュートラルポジションのまま惰性で走行している状況において、不適切なシフト位置への変速操作を回避するための報知処理を実行するようにしている。
前記不適切なシフト位置への変速操作とは、例えば「手動変速機2の同期機構7に過負荷がかかる可能性の高いシフト位置への変速操作」のことである。この「手動変速機2の同期機構7に過負荷がかかる可能性の高いシフト位置への変速操作」としては、例えば「スキップシフトを行った場合のエンジン回転速度と被駆動側回転速度との差よりも大きくなるシフト位置への変速操作」が挙げられる。なお、前記スキップシフトとは、例えば「1速→3速」、「2速→5速」、「6速→2速」というように隣り合うギヤ段を飛び越えてシフトアップまたはシフトダウンすることを意味している。
具体的に、図5のフローチャートを参照して制御装置100による動作を詳細に説明する。このフローチャートの処理は、例えばエンジン1が始動されることに伴い実行開始される。
まず、ステップS1において、現在の車速Vが所定の閾値V1より大きいか否かを判定する。車速Vは、車輪速センサ71からの出力信号に基づいて検出することができる。閾値V1は、前記しているようにニュートラルポジションから不適切なシフト位置への変速操作をすることに伴い同期機構7に与える負荷が所定の上限値を超える状況を予め実験またはシミュレーションなどで調べ、その結果に基づき適宜に設定される。
ここで、車速Vが閾値V1未満である場合には前記ステップS1で否定判定し、前記ステップS1に戻る。一方、車速Vが所定の閾値V1より大きい場合には前記ステップS1で肯定判定し、続くステップS2に進む。
このステップS2では、ニュートラルポジションスイッチ73からの出力信号に基づいて手動変速機2がニュートラルポジションになっているか否かを判定する。
ここで、ニュートラルポジションになっている場合には前記ステップS2で否定判定し、前記ステップS1に戻る。一方、ニュートラルポジションになっている場合には前記ステップS2で肯定判定し、続くステップS3に進む。
このステップS3では、ニュートラルポジションの状態が所定時間以上経過したか否かを判定する。具体的に、制御装置100は、例えばニュートラルポジションスイッチ73からの出力信号に基づいてニュートラルポジションになったことを検出した時点からの経過時間を計測し、この計測結果が所定の閾値以上になったか否かを監視し、前記閾値以上になったときにフラグを「1」にするようにしている。つまり、前記ステップS3では、このフラグが「1」であるか否かを調べることにより行える。
ここで、前記経過時間が前記閾値以上でない場合には前記ステップS3で否定判定し、前記ステップS1に戻る。一方、前記経過時間が前記閾値以上である場合には前記ステップS3で肯定判定し、続くステップS4に進む。
このステップS4では、現在の車速Vが所定の閾値V2より大きいか否かを判定する。この閾値V2は、前記閾値V1よりも小さい値に適宜に設定される。このステップS4では、惰性走行に伴う減速分を調べている。
ここで、車速Vが閾値V2未満である場合には前記ステップS4で否定判定し、前記ステップS1に戻る。一方、車速Vが所定の閾値V2より大きい場合には前記ステップS4で肯定判定し、続くステップS5に進む。
このステップS5では、現在、ニュートラルポジションになっていること(または車輪のトラクションが発生していない状態であること)を運転者に報知するための処理を実行する。この報知処理としては、例えばニュートラルポジションランプ74を作動(点灯または点滅)させるようにする。
この後、ステップS6において、エンジン回転速度Neが所定の閾値N1以下であるか否かを判定する。この閾値N1は、例えばアイドル回転速度に設定される。
ここで、エンジン回転速度Neが閾値N1より大きい場合には前記ステップS6で否定判定し、前記ステップS1に戻る。一方、エンジン回転速度Neが閾値N1以下である場合には前記ステップS6で肯定判定し、続くステップS7に進む。
このステップS7では、被駆動側回転速度Ntを検出する。この被駆動側回転速度Ntは、図示していないが、センサで手動変速機2の出力回転速度Noutを直接検出することにより認識できる他、現在の車速Vとデファレンシャル5の最小減速比とに基づいて算出することができる。
この後、続くステップS8においてエンジン回転速度Neと被駆動側回転速度Ntとの差の絶対値を算出し、続くステップS9において前記算出した値が所定の閾値N2以上であるか否かを判定する。なお、閾値N2は、手動変速機2の同期機構7に過負荷が作用する回転速度差を予め実験またはシミュレーションなどで調べ、その結果に基づき適宜に設定される。
ここで、前記算出した値が所定の閾値N2未満である場合には前記ステップS9で否定判定し、前記ステップS1に戻る。一方、前記算出した値が所定の閾値N2以上である場合には前記ステップS9で肯定判定し、続くステップS10に進む。
このステップS10では、現在のニュートラルポジションから手動変速機2の同期機構7に過負荷がかかるような不適切なシフト位置への変速操作を回避するための報知処理を実行する。
この報知処理としては、例えば手動変速機2がニュートラルポジションであるときの前記回転速度差を手動変速機2の同期機構7で同期させるのに適したシフト位置(同期機構7に過負荷がかからない適切なシフト位置)を推定し、この推定した適切なシフト位置をシフトインジケータ75に表示させるようにする。
なお、前記適切なシフト位置の推定する手法としては、例えば前記算出した値を図示していない変速マップに照合することにより、適切なシフト位置を推定することができる。前記変速マップは、エンジン回転速度Neと被駆動側回転速度Ntとの差の絶対値と、エンジン回転速度Neと被駆動側回転速度Ntとの差を同期機構7で同期させるのに適したシフト位置とを対応付けたデータを示すものであって、制御装置100の不揮発性メモリ(RAM103あるいはバックアップRAM104)などに記憶される。
以降、エンジン1が停止するまでの間、前記ステップS1〜S10を繰り返す。
以上説明したように本発明を適用した実施形態では、手動変速機2がニュートラルポジションである場合に、手動変速機2の同期機構7に過負荷がかかるような不適切なシフト位置への変速操作を回避するための報知処理を行うようにしている。
これにより、ニュートラルポジションから不適切なシフト位置への変速操作が行われることを回避する可能性が高くなるので、手動変速機2の同期機構7に過負荷がかかることを回避可能になる。
その結果、同期機構7の耐久性を向上させることが可能になり、ひいては同期機構7の能力を大きくする必要がなくなるなど、手動変速機2の製造コストの上昇を抑制することが可能になる。
なお、本発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内および当該範囲と均等の範囲内で適宜に変更することが可能である。
(1)上記実施形態では、FR方式の車両に本発明を適用した例に挙げているが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、図示していないが、例えばフロントエンジン、フロントドライブ(FF)方式の車両にも適用することが可能である。
(2)上記実施形態では、不適切なシフト位置への変速操作を回避させるための報知処理として、図5のステップS10に示すように適切なシフト位置をシフトインジケータ75に表示させる形態にした例を挙げているが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば前記不適切なシフト位置への変速操作を回避させるための報知処理として、例えば不適切なシフト位置をすべて表示する形態にすることも可能である。
本発明は、手動による変速操作に応答してギヤ段の切り替えが可能な変速機を備える車両の制御装置に好適に利用することが可能である。
1 エンジン
2 手動変速機
3 クラッチ装置
7 同期機構
8 シフト装置
63 エンジン回転速度センサ
71 車輪速センサ
73 ニュートラルポジションスイッチ
74 ニュートラルポジションランプ
75 シフトインジケータ
100 制御装置

Claims (5)

  1. 手動による変速操作に応答してギヤ段の切り替えが可能な変速機を備える車両の制御装置であって、
    前記変速機がニュートラルポジションである場合に、エンジン回転速度と被駆動側回転速度との差が前記変速機の同期機構に過負荷がかかる回転速度差よりも大きくなるシフト位置への変速操作を回避するための報知処理を実行する、ことを特徴とする車両の制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両の制御装置において、
    前記エンジン回転速度と被駆動側回転速度との差が前記変速機の同期機構に過負荷がかかる回転速度差よりも大きくなるシフト位置への変速操作とは、エンジン回転速度と被駆動側回転速度との差がスキップシフトを行った場合のエンジン回転速度と被駆動側回転速度との差よりも大きくなるシフト位置への変速操作のこととされる、ことを特徴とする車両の制御装置。
  3. 請求項2に記載の車両の制御装置において、
    前記報知処理は、前記エンジン回転速度と被駆動側回転速度との差がスキップシフトを行った場合のエンジン回転速度と被駆動側回転速度との差よりも大きくなるシフト位置以外への変速指示を運転者に報知する処理とされる、ことを特徴とする車両の制御装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の車両の制御装置において、
    前記報知処理の実行許可条件として、前記ニュートラルポジションである状態が所定時間以上継続した場合を加える、ことを特徴とする車両の制御装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の車両の制御装置において、
    前記報知処理の実行許可条件として、前記エンジン回転速度が前記ニュートラルポジションにおけるアイドル回転速度以下になった場合を加える、ことを特徴とする車両の制御装置。
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