JP7413956B2 - 電気自動車 - Google Patents

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Description

本発明は、車輪に伝達するトルクを出力する回転電機を備えた電気自動車に関する。
特許文献1には、駆動モータによって駆動される電気自動車において、疑似的なシフトチェンジを演出する技術が開示されている。この電気自動車では、疑似的なシフトチェンジを演出する所定の契機で、駆動モータのトルクを、設定変動量だけ減少させた後、増加させるトルク変動制御を所定時間で遂行することによって変速感を演出している。
特開2018-166386号公報
特許文献1に開示された電気自動車は、マニュアルトランスミッション車両(以下、「MT車両」と表記する)が備える変速操作用のクラッチ装置やシフト装置を有していない。そのため、運転者による変速操作を介在しない疑似的なシフトチェンジでは、MT車両を操る運転者の運転感覚に違和感を与える虞がある。そこで、電気自動車に変速操作用のクラッチ装置とシフト装置とを設けて、運転者によるクラッチ装置とシフト装置との変速操作に応じて疑似的なシフトチェンジを演出することが考えられる。
しかしながら、単にクラッチ装置とシフト装置とを設けただけの電気自動車では、エンジンを搭載した実際のMT車両とは異なりシフト装置の操作の際に操作ミスがあっても走行可能であるため、運転者がシフト装置の操作ミスを認識することができない虞がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、運転者がシフト装置の操作ミスを認識することのできる電気自動車を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる電気自動車は、インバータから電力が供給され、車輪に伝達するトルクを出力する回転電機と、運転者の操作に応じて、前記回転電機から前記車輪へのトルクの断接を疑似的に切り替え可能なクラッチ装置と、前記クラッチ装置が操作されている状態において操作することにより、模擬的に再現された複数のギア段からいずれか一つを選択可能なシフト装置と、前記シフト装置により選択されたギア段に対応する駆動トルクを出力するように前記回転電機を制御するトルク制御部と、前記シフト装置により選択されたギア段における前記回転電機の出力可能駆動トルクと、車両の走行状態に応じた前記回転電機の要求駆動トルクと、の差の絶対値に基づいて前記シフト装置の操作ミスを判定する制御部と、前記制御部の判定結果に基づいて、前記運転者に前記操作ミスを通知可能な出力装置と、を備える。
このような構成によれば、例えば、出力装置によって運転者がシフト装置の操作ミスを認識することができるようになる。その結果、例えば、運転者が実際の車両の走行状態に応じた最適な変速操作を学習したり訓練したりすることのできる電気自動車を提供することができる。
前記制御部は、前記絶対値が第一閾値を超えた場合に、前記運転者に前記シフト装置の操作により選択したギア段から他のギア段への変更を要求するように前記出力装置を制御するとよい。
このような構成によれば、例えば、出力装置によって運転者に他のギア段への変更を案内することができるため、車両の走行状態に応じた最適な変速操作をより学習しやすくなったり訓練しやすくなったりしうる。
前記制御部は、前記絶対値が前記第一閾値よりも大きい第二閾値を超えた場合に、前記運転者に前記シフト装置の操作により選択したギア段への変更がリジェクトされたことを通知するように前記出力装置を制御するとよい。
このような構成によれば、例えば、出力装置によって選択されたギア段への変更がリジェクトされたことを通知する場合と他のギア段への変更を要求する場合とで運転者が操作ミスを程度に応じて学習することができるため、走行状態に応じた最適な変速操作をより学習しやすくなったり訓練しやすくなったりしうる。
前記運転者が感知可能な振動を発生する振動発生装置を備え、前記制御部は、前記運転者に前記操作ミスを通知した後で前記シフト装置の操作により選択したギア段から他のギア段への変更が所定時間内に行われない場合に、前記クラッチ装置の操作戻し時に前記振動発生装置を駆動するとよい。
このような構成によれば、例えば、振動発生装置が発生する振動によって運転者が操作ミスを学習することができるため、走行状態に応じた最適な変速操作をより学習しやすくなったり訓練しやすくなったりしうる。
本発明によれば、制御部の判定結果に基づいて運転者に操作ミスを通知可能な出力装置を備えるため、運転者がシフト装置の操作ミスを認識することのできる電気自動車を提供することができる。
図1は、実施形態の電気自動車の例示的かつ模式的な構成図である。 図2は、実施形態の電気自動車の回転電機のトルク制御に関する制御装置の機能ブロックを示した図である。 図3は、実施形態の電気自動車の仮想エンジン出力トルクの算出マップを示した図である。 図4は、実施形態の電気自動車のトルク伝達ゲインの算出マップを示した図である。 図5は、実施形態の電気自動車のギア比の算出マップを示した図である。 図6は、実施形態の電気自動車の運転者によって実行される疑似的な手動変速動作の手順を示した動作フロー図である。 図7は、実施形態の電気自動車の運転者によって実行される疑似的な手動変速動作に応じたシフトチェンジのタイミングに制御装置によって実施される制御の一例を示したフローチャートである。 図8は、変形例の電気自動車の複数のモードに対応する回転電機のトルク特性を例示した図である。 図9は、変形例の電気自動車のトルク特性設定処理に関する構成及び機能を示したブロック図である。 図10は、変形例の電気自動車のタッチパネルを用いたトルク特性設定処理の一例を示した図である。
以下、本発明の例示的な実施形態および変形例が開示される。以下に示される実施形態および変形例の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および効果は、一例である。本発明は、以下の実施形態および変形例に開示される構成以外によっても実現可能である。また、本発明によれば、構成によって得られる種々の効果(派生的な効果も含む)のうち少なくとも一つを得ることが可能である。
また、以下に開示される実施形態および変形例には、同様の構成要素が含まれる。よって、以下では、それら同様の構成要素には共通の符号が付与されるとともに、重複する説明が省略される。なお、以下の実施形態および変形例において各要素の個数、数量、量、範囲などの数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に、本発明が限定されるものではない。また、以下の実施形態において説明する構造やステップなどは、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、本発明に必ずしも必須のものではない。
[実施形態]
図1は、実施形態の電気自動車10の例示的かつ模式的な構成図である。図1に示されるように、電気自動車10は、駆動源としての回転電機2を備えている。回転電機2は、例えば、三相交流モータである。回転電機2の出力軸3は、ギア機構4を介してプロペラシャフト5の一端に接続されている。プロペラシャフト5の他端は、デファレンシャルギア6を介して、車両前方のドライブシャフト7に接続されている。電気自動車10は、前車輪としての駆動輪8と、後車輪としての従動輪12と、を備えている。駆動輪8は、ドライブシャフト7の両端にそれぞれ設けられている。プロペラシャフト5には、シャフト回転速度Npを検出するための回転速度センサ40が配置されている。
電気自動車10は、バッテリ14と、インバータ16と、を備えている。バッテリ14は、回転電機2の駆動に利用する電気エネルギを蓄える。インバータ16は、例えば、パルス幅変調処理(PWM;Pulse Width Modulation)を行うことによってバッテリ14に蓄えられている直流電流を三相交流電流に変換する。また、インバータ16は、後述するECU(Electronic Control Unit)50から入力される目標駆動トルクに基づいて、回転電機2の駆動トルクを制御する機能を有している。
電気自動車10は、運転者が電気自動車10に対する動作要求を入力するための動作要求入力装置として、加速要求を入力するためのアクセルペダル22と、制動要求を入力するためのブレーキペダル24と、を備えている。アクセルペダル22には、アクセル開度Pap(%)を検出するためのアクセルポジションセンサ32が設けられている。また、ブレーキペダル24には、ペダル踏込量を検知するブレーキポジションセンサ34が設けられている。アクセルポジションセンサ32及びブレーキポジションセンサ34により検知された信号は、それぞれ後述するECU50に出力される。
電気自動車10は、動作要求入力装置として、更にシフトレバー26およびクラッチペダル28を備えている。シフトレバー26は、シフト装置の一例であり、クラッチペダル28は、クラッチ装置の一例である。ただし、本実施形態の電気自動車10は、回転電機2により駆動される車両でありエンジンを備えていないため、MT車両が備える変速機及びクラッチ機構を備えていない。そのため、シフトレバー26及びクラッチペダル28には、実際の変速機及びクラッチ機構を機械的に操作する機能に換えて以下の機能が与えられている。
シフトレバー26は、回転電機2の回転速度に対するトルク特性が段階的に規定された複数のモードの中から運転者が1つのモードを選択するためのシフト装置として機能する。ここでの複数のモードは、MT車両のギア段を模擬したシフトモードであり、例えば、模擬的に再現された複数のギア段である、前進段としての1速~6速、後進段としてのリバース、及びニュートラルに対応した各モードを含んでいる。各モードのトルク特性は、MT車両のギア段を模擬したトルク特性にプリセットされている。ただし、これらの各モードはあくまでもMT車両のギア段を模擬的に再現したものであるため、実際の固定ギア比に対応させるためのトルク特性の制約はない。つまり、複数のモードのそれぞれのトルク特性は、回転電機2の出力範囲内であれば自由にプリセットすることができる。
シフトレバー26は、MT車両が備えるシフトレバーを模擬した構造を有している。シフトレバー26の配置及び操作感は、実際のMT車両と同等である。シフトレバー26は、トルク特性の異なる複数のモードに対応した各ポジションが設けられている。シフトレバー26には、モードの位置を表すシフトポジションGpを検知するシフトポジションセンサ36が設けられている。シフトポジションセンサ36により検知された信号は、後述するECU50に出力される。
クラッチペダル28は、MT車両が備えるクラッチペダルを模擬した構造を有したクラッチ装置として機能する。クラッチペダル28は、運転者によって操作され、回転電機2から駆動輪8へのトルクの断接を疑似的に切り替え可能である。クラッチペダル28は、運転者がシフトレバー26を操作する際に踏み込まれる。クラッチペダル28の配置及び操作感は、実際のMT車両と同等である。クラッチペダル28には、クラッチペダル28の操作量であるクラッチペダル踏込量Pc(%)を検出するためのクラッチポジションセンサ38が設けられている。クラッチポジションセンサ38により検知された信号は、後述するECU50に出力される。
電気自動車10の回転電機2は、ECU50によって制御される。ECU50は、制御装置の一例である。ECU50の処理回路は、少なくとも入出力インタフェース52と、少なくとも1つのメモリ54と、少なくとも1つのCPU(Central Processing Unit)56と、を備えている。入出力インタフェース52は、電気自動車10に取り付けられた各種センサからセンサ信号を取り込むとともに、電気自動車10が備える各種アクチュエータに対して操作信号を出力するために設けられている。ECU50が信号を取り込むセンサには、上述した各種センサのほか、電気自動車10の制御に必要な各種のセンサが含まれる。ECU50が操作信号を出すアクチュエータには、上述した回転電機2等の各種アクチュエータが含まれる。メモリ54には、電気自動車10を制御するための各種の制御プログラム、最新のシフトポジションGp、マップ等が記憶されている。CPU(プロセッサ)56は、制御プログラム等をメモリから読み出して実行し、取り込んだセンサ信号に基づいて操作信号を生成する。
なお、ECU50の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。また、ECU50の処理回路が少なくとも1つの専用のハードウェアを備える場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらを組み合わせたものである。ECU50の各部の機能がそれぞれ処理回路で実現されても良い。また、ECU50の各部の機能がまとめて処理回路で実現されても良い。また、ECU50の各機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、他の一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現してもよい。このように、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって、ECU50の各機能を実現する。
ECU50により行われる電気自動車10の制御には、駆動輪8に伝達されるトルクを制御するトルク制御が含まれる。ここでのトルク制御では、プロペラシャフト5に伝達される回転電機2の駆動トルクTpが回転電機2の要求駆動トルクTpreqとなるように、回転電機2の駆動トルクTpを制御する。つまり、ECU50は、電気自動車10が備えるトルク制御部として機能する。
ここで、回転電機2のトルク制御では、ECU50は、電気自動車10の走行状態が仮想のエンジン及び変速機を搭載したMT車両により実現されている仮定した演算を行う。そして、ECU50は、変速機から出力される変速機出力トルクTgoutを算出し、算出された変速機出力トルクTgoutを回転電機2の要求駆動トルクTpreqとして使用する。以下の説明では、電気自動車10に仮想的に搭載されたエンジンを「仮想エンジン」を表記し、仮想エンジンのエンジン出力トルクを「仮想エンジン出力トルクTeout」と表記し、そして仮想エンジンの回転速度を「仮想エンジン回転速度Ne」と表記する。
図2は、回転電機2のトルク制御に関するECU50の機能ブロックを示した図である。図2に示されるように、ECU50は、回転電機2のトルク制御に関連する機能ブロックとしてトルク制御部520を有している。トルク制御部520は、例えば、仮想エンジン回転速度算出部500と、仮想エンジン出力トルク算出部502と、トルク伝達ゲイン算出部504と、クラッチ出力トルク算出部506と、ギア比算出部508と、変速機出力トルク算出部510と、を有している。以下、それぞれの機能ブロックについて詳細に説明する。
電気自動車10の走行中、ECU50は、運転状態に基づいて仮想エンジン回転速度Neを動的に演算している。例えば、ECU50は、プロペラシャフト5のシャフト回転速度Npと、シフトポジションGpに対応するギア比rと、クラッチペダル踏込量Pc等から演算されるクラッチ機構のスリップ率slipと、を用いた以下の式(1)から、走行中の仮想エンジン回転速度Neを逆算する。
Ne=Np×(1/r)×slip ・・・(1)
なお、エンジンから出力されたエネルギのうち、プロペラシャフト5へのトルク伝達に使用されない運動エネルギが、仮想エンジン回転速度Neの上昇に使用されたと仮定することができる。そこで、仮想エンジン回転速度Neは、運動エネルギをベースとした運動方程式に基づいて動的に算出する方法でもよい。
また、MT車両のアイドリング中は、エンジン回転速度を一定回転速度に維持するアイドルスピードコントロール制御(ISC制御)が行われる。そこで、ECU50は、仮想エンジンでのISC制御を考慮して、例えばシャフト回転速度Npが0(ゼロ)であり且つアクセル開度Papが0%であるときは、仮想エンジンがアイドリング中であることを想定して、仮想エンジン回転速度Neを所定のアイドリング回転速度(例えば1000rpm)として出力する。算出された仮想エンジン回転速度Neは、仮想エンジン出力トルク算出部502に出力される。
仮想エンジン出力トルク算出部502は、仮想エンジン出力トルクTeoutを算出する処理を実行する機能ブロックである。仮想エンジン出力トルク算出部502には、アクセル開度Papと仮想エンジン回転速度Neが入力される。ECU50のメモリ54は、仮想エンジン回転速度Neに対する仮想エンジン出力トルクTeoutがアクセル開度Pap毎に規定されたマップを記憶している。
図3は、仮想エンジン出力トルクTeoutの算出マップを示した図である。仮想エンジン出力トルク算出部502では、図3に示されるマップを用いて、入力されたアクセル開度Papと仮想エンジン回転速度Neに対応する仮想エンジン出力トルクTeoutが算出される。算出された仮想エンジン出力トルクTeoutは、クラッチ出力トルク算出部506に出力される。
トルク伝達ゲイン算出部504は、トルク伝達ゲインkを算出する処理を実行する機能ブロックである。トルク伝達ゲインkは、仮想エンジンのクラッチの踏込量に応じたトルク伝達度合を演算するためのゲインである。トルク伝達ゲイン算出部504には、クラッチペダル踏込量Pcが入力される。ECU50のメモリ54は、クラッチペダル踏込量Pcに対するトルク伝達ゲインkが規定されたマップを記憶している。
図4は、トルク伝達ゲインkの算出マップを示した図である。図4に示されるように、トルク伝達ゲインkは、クラッチペダル踏込量Pcがpc0からpc1の範囲では1となり、クラッチペダル踏込量PcがPc1からPc2の範囲では、クラッチペダル踏込量Pcが増大するほど0に向かって徐々に減少し、クラッチペダル踏込量PcがPc2からPc3の範囲では0となるように規定されている。ここで、Pc0はクラッチペダル踏込量Pcが0%の位置に対応し、Pc1はPc0からの踏み込み時の遊び限界の位置に対応し、Pc3はクラッチペダル踏込量Pcが100%の位置に対応し、Pc2はPc3からの戻し時の遊び限界の位置に対応している。トルク伝達ゲイン算出部504では、図4に示されるマップを用いて、入力されたクラッチペダル踏込量Pc対応するトルク伝達ゲインkが算出される。算出されたトルク伝達ゲインkは、クラッチ出力トルク算出部506に出力される。
なお、図4に示されるクラッチペダル踏込量Pcの増大に対するトルク伝達ゲインkの変化は、0に向かう広義単調減少(単調非増加)であればその変化曲線に限定はない。例えば、Pc1からPc2の範囲のトルク伝達ゲインkの変化は、直線的な単調減少に限らず、上に凸となる単調減少曲線でもよいし、また、下に凸となる単調減少曲線でもよい。
クラッチ出力トルク算出部506は、クラッチ出力トルクTcoutを算出する処理を実行する機能ブロックである。クラッチ出力トルクTcoutは、仮想エンジンに接続されたクラッチ機構から出力されるトルクである。トルク伝達ゲイン算出部504には、仮想エンジン出力トルクTeoutとトルク伝達ゲインkが入力される。クラッチ出力トルク算出部506では、仮想エンジン出力トルクTeoutにトルク伝達ゲインkを乗算する以下の式(2)を用いて、クラッチ出力トルクTcoutが算出される。算出されたクラッチ出力トルクTcoutは、変速機出力トルク算出部510に出力される。
Tcout=Teout×k ・・・(2)
なお、実際のクラッチ機構は、バネやダンパ等の減衰装置を含むことが多い。このため、クラッチ出力トルクTcoutは、各々の特性を加味して動的な伝達トルクを算出してもよい。
ギア比算出部508は、ギア比rを算出する処理を実行する機能ブロックである。ギア比rは、複数のモードに対応する回転電機2のトルク特性であり、変速機のギア比を模擬したものである。ギア比算出部508には、シフトポジションGpが入力される。ECU50のメモリ54は、シフトポジションGpに対するギア比rが規定されたマップを記憶している。
図5は、ギア比rの算出マップを示した図である。図5に示されるように、ギア比rは、シフトポジションGpがハイギアであるほどギア比rが低くなるように規定されている。ギア比算出部508では、図5に示されるマップを用いて、入力されたシフトポジションGp対応するギア比が算出される。算出されたギア比rは、変速機出力トルク算出部510に出力される。
変速機出力トルク算出部510は、変速機出力トルクTgoutを算出する処理を実行する機能ブロックである。変速機出力トルクTgoutは、変速機から出力されるトルクである。変速機出力トルク算出部510には、クラッチ出力トルクTcoutとギア比rとが入力される。変速機出力トルク算出部510では、クラッチ出力トルクTcoutにギア比rを乗算する以下の式(3)を用いて、変速機出力トルクTgoutが算出される。
Tgout=Tcout×r ・・・(3)
ECU50は、トルク制御において、仮想エンジン出力トルク算出部502、トルク伝達ゲイン算出部504、クラッチ出力トルク算出部506、ギア比算出部508、及び変速機出力トルク算出部510における処理を順に実行する。算出された変速機出力トルクTgoutは、回転電機2の要求駆動トルクTpreqとしてインバータ16へ出力される。インバータ16では、回転電機2の駆動トルクTpが算出された回転電機2の要求駆動トルクTpreqに近づくように、回転電機2への指令値を制御する。トルク制御では、このような処理が所定の制御周期で繰り返し実行されることにより、回転電機2の駆動トルクTpが回転電機2の要求駆動トルクTpreqに制御される。
図6は、運転者によって実行される疑似的な手動変速動作の手順を示した動作フロー図である。電気自動車10の運転者は、運転中の任意のタイミングで手動変速動作を行う。図6に示されるように、本実施形態の電気自動車10において運転者が疑似的な手動変速動作を行う場合、運転者は、先ずクラッチペダル28を踏み込む(ステップS100)。クラッチペダル踏込量PcがPc1を超えると、クラッチペダル踏込量Pcが大きくなるにつれてクラッチ出力トルクTcoutが0に向かって変化する。そして、クラッチペダル踏込量PcがPc2を超えると、クラッチ出力トルクTcoutが0になる。このようなクラッチペダル28の踏み込み動作によれば、クラッチペダル28の踏み込み動作に対応して回転電機2の駆動トルクTpが0に向かって変化するので、運転者は、MT車両のクラッチペダルを踏み込んだときのトルクが抜ける感覚を実感することができる。
次に、運転者は、クラッチペダル28を踏み込んだ状態でシフトレバー26を操作する(ステップS102)。ここでは、例えば、シフトレバー26のモードが1速から2速に操作される。このようなクラッチペダル28の踏み込みを伴うシフトレバー26の操作によれば、運転者は、MT車両の手動変速動作に近い感覚を得ることができる。
次に、運転者は、クラッチペダル28を戻す(ステップS104)。クラッチペダル踏込量PcがPc2を下回ると、クラッチペダル踏込量Pcが小さくなるにつれてクラッチ出力トルクTcoutが仮想エンジン出力トルクTeoutに向かって変化する。そして、クラッチペダル踏込量PcがPc1を下回ると、クラッチ出力トルクTcoutが仮想エンジン出力トルクTeoutになる。このようなクラッチペダル28の戻し動作によれば、クラッチペダル28の戻し動作に対応して回転電機2の駆動トルクTpが現在のモードが反映された回転電機2の駆動トルクTpに向かって変化するので、運転者は、MT車両のクラッチペダルを戻したときのトルクが繋がる感覚を実感することができる。
このように、本実施形態の電気自動車10によれば、クラッチペダル28の操作に応じてトルクが変化するので、運転者は手動変速動作によるMT車両の独特の挙動を疑似的に体感することができる。
また、本実施形態では、ECU50は、運転者の疑似的なシフトチェンジに関連する機能ブロックとして、図2に示される制御部530を有している。制御部530は、例えば、操作ミス判定部512と、出力制御部514と、振動制御部516と、を有している。以下、それぞれの機能ブロックについて詳細に説明する。
操作ミス判定部512は、シフトレバー26の操作ミスを判定する機能ブロックである。操作ミス判定部512には、シフトレバー26の操作により選択されたギア段における回転電機2の出力可能駆動トルクと、車両(電気自動車10)の走行状態に応じた回転電機2の要求駆動トルクTpreqと、が入力される。
出力可能駆動トルクは、例えば、上述した複数のモードに対応した回転電機2のトルク特性のプリセットパターン(図8,10参照)から算出される。また、要求駆動トルクTpreqは、例えば、上述した仮想エンジン出力トルク算出部502、トルク伝達ゲイン算出部504、クラッチ出力トルク算出部506、ギア比算出部508、及び変速機出力トルク算出部510における処理を順に実行することによって算出される。
操作ミス判定部512は、出力可能駆動トルクと要求駆動トルクTpreqとの差の絶対値が、所定値を超えた場合に操作ミスと判定する。ここで、本実施形態では、差の絶対値の所定値として、第一閾値と、第一閾値よりも大きい第二閾値と、の二段階に設定されている。
第一閾値は、模擬的に再現されたギア段において、所定の変速段よりも高速側へのアップシフトや低速側へのダウンシフトに対応する値であり、例えば、1速から4速への変速時や、2速から5速への変速時、3速から6速への変速時、4速から1速への変速時、5速から2速への変速時、6速から3速への変速時等である。
また、第二閾値は、模擬的に再現されたギア段において、第一閾値よりも大きな高速側へのアップシフトや低速側へのダウンシフトに対応する値であり、例えば、1速から5速以上への変速時や、2速から6速への変速時、5速から1速への変速時、6速から2速以下への変速時、車両の前進中における1~6速からリバースへの変速時等である。
出力制御部514は、操作ミス判定部512の判定結果に基づいて、スピーカー60や表示装置62等を制御する。スピーカー60および表示装置62は、例えば、操作ミス判定部512が操作ミスと判定した場合に、運転者に選択されたギア段から他のギア段への変更を要求したり、運転者に選択されたギア段への変更がリジェクトされたことを通知したりすること等によって、運転者に操作ミスを通知可能である。スピーカー60および表示装置62は、出力装置の一例である。
振動制御部516は、運転者に操作ミスを通知した後で選択されたギア段から他のギア段への変更が所定時間内に行われない場合に、振動発生装置64を駆動する。振動発生装置64は、車室内において運転者が感知可能な振動を発生可能である。振動発生装置64は、例えば、クラッチペダル28の踏み戻し時に、クラッチペダル28や、シフトレバー26、車体等を介して運転者に振動を付与可能に構成されている。
図7は、運転者の疑似的なシフトチェンジのタイミングにECU50によって実施される制御の一例を示したフローチャートである。図7に示されるように、まず、ECU50は、シフトレバー26の操作により選択されたギア段における回転電機2の出力可能駆動トルクと、実際の車両の走行状態に応じた回転電機2の要求駆動トルクTpreqと、の差の絶対値が第一閾値を超えたか否かを判定する(ステップS200)。
絶対値が第一閾値を超えていないと判定した場合(ステップS200にNo)、ECU50は、一連の制御を終了する。一方、絶対値が第一閾値を超えていると判定した場合(ステップS200にてYes)、ECU50は、絶対値が第二閾値を超えているか否かを判定する(ステップS202)。
絶対値が第二閾値を超えていないと判定した場合(ステップS202にNo)、ECU50は、選択されたギア段から他のギア段への変更を要求する(ステップS204)。この場合、例えば、表示装置62が矢印等でアップシフトまたはダウンシフトを示したり、スピーカー60が音声ガイド等でアップシフトまたはダウンシフトを教示したりすることによって、運転者に選択されたギア段から他のギア段への変更を要求することができる。
一方、絶対値が第二閾値を超えていると判定した場合(ステップS202にてYes)、ECU50は、選択されたギア段への変更をリジェクトする(ステップS206)。この場合、例えば、表示装置62が禁止マークを示したり、スピーカー60がリジェクト音を鳴らしたりすることによって、運転者に選択されたギア段への変更がリジェクトされたことを通知することができる。
次に、ECU50は、運転者に操作ミスを通知した後で選択されたギア段から他のギア段への変更が所定時間内に行われたか否かを判定する(ステップS208)。所定時間内に他のギア段への変更が行われたと判定した場合(ステップS208にYes)、ECU50は、一連の制御を終了する。
一方、所定時間内に他のギア段への変更が行われていないと判定した場合(ステップS208にてNo)、ECU50は、クラッチペダル28の踏み戻し時に運転者が振動を感知するよう振動発生装置64を駆動する(ステップS210)。そして、ECU50は、一連の制御を終了する。
以上のように、本実施形態では、電気自動車10は、シフトレバー26(シフト装置)により選択されたギア段に対応する駆動トルクを出力するように回転電機2を制御するトルク制御部520と、シフトレバー26により選択されたギア段における回転電機2の出力可能駆動トルクと、車両の走行状態に応じた回転電機2の要求駆動トルクTpreqと、の差の絶対値に基づいてシフトレバー26の操作ミスを判定する制御部530と、制御部530の判定結果に基づいて、運転者に操作ミスを通知可能なスピーカー60および表示装置62(出力装置)と、を備えている。
このような構成によれば、例えば、制御部530の判定結果に基づいて運転者に操作ミスを通知可能なスピーカー60および表示装置62によって、運転者がシフトレバー26の操作ミスを認識することができるようになる。その結果、例えば、運転者が実際の車両の走行状態に応じた最適な変速操作を学習したり訓練したりすることのできる電気自動車10を提供することができる。
また、本実施形態では、制御部530は、絶対値が第一閾値を超えた場合に、運転者にシフトレバー26の操作により選択したギア段から他のギア段への変更を要求するようにスピーカー60および表示装置62のうち少なくとも一方を制御する。
このような構成によれば、例えば、スピーカー60および表示装置62のうち少なくとも一方によって運転者に他のギア段への変更を案内することができるため、車両の走行状態に応じた最適な変速操作をより学習しやすくなったり訓練しやすくなったりしうる。
また、本実施形態では、制御部530は、絶対値が第一閾値よりも大きい第二閾値を超えた場合に、運転者にシフトレバー26の操作により選択したギア段への変更がリジェクトされたことを通知するようにスピーカー60および表示装置62のうち少なくとも一方を制御する。
このような構成によれば、例えば、スピーカー60および表示装置62のうち少なくとも一方によって選択されたギア段への変更がリジェクトされたことを通知する場合と他のギア段への変更を要求する場合とで運転者が操作ミスを程度に応じて学習することができるため、走行状態に応じた最適な変速操作をより学習しやすくなったり訓練しやすくなったりしうる。
また、本実施形態では、運転者が感知可能な振動を発生する振動発生装置64を備え、制御部530は、運転者に操作ミスを通知した後でシフトレバー26の操作により選択したギア段から他のギア段への変更が所定時間内に行われない場合に、クラッチペダル28の操作戻し時に振動発生装置64を駆動する。
このような構成によれば、例えば、振動発生装置64が発生する振動によって運転者が操作ミスを学習することができるため、走行状態に応じた最適な変速操作をより学習しやすくなったり訓練しやすくなったりしうる。
実施形態の電気自動車10は、以下のように変形した態様を採用してもよい。なお、以下に幾つかの変形例について説明するが、これらの変形例は、適宜組み合わせた構造としてもよい。
[変形例1]
電気自動車10は、疑似的な手動変速動作を伴う走行を行うMT走行モードと、疑似的な手動変速動作を伴わない一般的なEV走行を行うEV走行モードと、を切替可能に構成されていてもよい。この場合、電気自動車10は、MT走行モードとEV走行モードとをスイッチ等によって切り替える構成を備えていればよい。
また、電気自動車10が目的地までの自律走行を行う自動運転機能を備えている場合、MT走行モードとEV走行モードとに加えて、更に自律走行を行う自律走行モードを備えていてもよい。このような走行モードを切り替える構成によれば、使用目的に応じた走行モードの切り替えを行うことができるので、例えば当該電気自動車10を、父、母及び子の3人で使用している場合に、父の運転時はMT走行モードを選択し、母の運転時はEV走行モードを選択し、子の運転時は自律走行モードを選択する等、多様な使用形態に対応することが可能となる。
[変形例2]
MT車両では、クラッチペダルを踏み込まなければギア段を変更することができない。そこで、本変形例の電気自動車10では、MT車両の実際の操作感に近づけるために、シフトレバー26の操作によるモードの選択動作は、運転者がクラッチペダル28を踏み込んだときのみに許可する構成としてもよい。このような構成は、例えばECU50が、クラッチペダル踏込量Pcが所定の踏込量Pcthよりも大きい場合に入力されたシフトポジションGpのみ、最新のシフトポジションとしてメモリ54への書き込みを許可する構成とすればよい。
なお、MT車両では、ニュートラルポジションへのモードの変更はクラッチペダルを踏み込まなくとも行うことができるのが通常である。そこで、本変形例の電気自動車10では、MT車両と同様に、ニュートラルポジションへのモードの変更はクラッチペダル28の踏込み有無に限らず許可する構成としてもよい。これにより、MT車両の手動変速動作の操作感に更に近づけることができる。
[変形例3]
電気自動車10では、回転電機2の出力範囲内であれば、トルク特性を自由に設定することができる。そこで、本変形例の電気自動車10では、複数のモードに対応したトルク特性のプリセットパターンを複数種類備えることとし、これらのプリセットパターンの中から運転者が好みのプリセットパターンを選択可能とする構成を採用してもよい。
図8は、複数のモードに対応する回転電機2のトルク特性を例示した図である。この図では、トルク特性の第一プリセットパターンと、第一プリセットパターンよりもクロスレシオに設定されたトルク特性の第二プリセットパターンを例示している。ECU50のメモリ54には、第一プリセットパターンに対応したギア比の算出マップと、第二プリセットパターンに対応したギア比の算出マップとが、それぞれ記憶されている。運転者は、車内のモード切替スイッチを操作して、希望するパターンを選択する。パターン選択結果は、ECU50に出力される。なお、トルク特性のプリセットパターンの数及びそのパターン内容には限定はない。
ギア比算出部508には、シフトポジションGpに加えて、パターン選択結果が入力される。ギア比算出部508では、パターン選択結果に対応するギア比の算出マップを用いて、入力されたシフトポジションGpに対応するギア比が算出される。このような構成によれば、運転者は、その日の気分によってトルク特性のパターンを選択することができる。これにより、運転者の気分に合わせた運転感覚を実現することが可能となる。
[変形例4]
複数のモードに対応したトルク特性は、運転者が任意に設定可能に構成されていてもよい。以下の説明では、運転者によってトルク特性を設定する処理を「トルク特性設定処理」と表記し、設定されるトルク特性のパターンを「ユーザープリセットパターン」と表記する。
図9は、トルク特性設定処理に関する構成及び機能を示したブロック図である。図9に示されるように、ユーザープリセットパターンは、例えばタッチパネル70を用いて設定することができる。タッチパネル70は、ディスプレイ上の接触操作を入力情報として受信する入力装置72と、ディスプレイ上に出力情報を表示する出力装置74と、を備えている。ECU50は、トルク特性設定処理を実行する機能ブロックとしてトルク特性設定部518を備えている。トルク特性設定部518は、入力装置72から運転者によって入力された入力情報に基づいてユーザープリセットパターンを設定し、その結果を出力装置74に出力する。
図10は、タッチパネル70を用いたトルク特性設定処理の一例を示した図である。トルク特性設定処理では、トルク特性設定部518は、図9に示されるようなトルク特性曲線のベースパターンをタッチパネル70の出力装置74に表示させる。ベースパターンは、記憶されているプリセットパターンから運転者が選択する構成でもよいし、トルク特性設定部518が任意のベースパターンを表示させてもよい。
運転者がタッチパネル70に表示されているベースパターンのトルク曲線に対してタッチ・アンド・ドラッグ等の操作を行うと、その情報が入力情報としてトルク特性設定部518に入力される。トルク特性設定部518は、入力情報に基づいて、運転者がドラッグした方向にトルク曲線を変形させる。トルク特性設定部518は、変形後のトルク曲線を出力装置74に表示させる。図10では、運転者が6速の高回転領域を回転電機2の駆動力が増大する方向に変化させた場合を例示している。このようなトルク特性設定処理によれば、運転者は好みに合わせた任意のユーザープリセットパターンを設定することができる。
なお、上述の変形例では、運転者がベースパターンを任意のパターンに変形する例について説明したが、タッチパネル70の入力装置72を用いて運転者が0からパターンを設定する構成でもよい。また、入力装置72についてもタッチパネル70に限らず、釦による入力や音声入力等、他の入力手段を用いる構成でもよい。
[変形例5]
エンジン音を付加してエンジン搭載のMT車両を運転している感覚をさらに高めることとしてもよい。このような構成は、例えば、ECU50が仮想エンジン回転速度Neに応じたエンジン音を生成し、スピーカー60から出力する構成とすればよい。なお、エンジン音は、例えばエンジン型式に応じた複数種類の中から運転者が好みのエンジン音を選択可能に構成されていてもよい。この場合、ECU50は、運転者によって選択されたエンジン型式(例えばV8)と仮想エンジン回転速度Neに基づいて、選択されたエンジン型式のサウンドを模したエンジン音を生成すればよい。このような構成によれば、運転者は電気自動車10を運転しながらV8サウンドを楽しむといった多様な使い方が可能となる。また、仮想エンジン回転速度Neに応じてエンジン音を生成しているので、MT車両での空吹かしや半クラッチ等の状況のエンジン音も再現することができる。
[変形例6]
電気自動車10は、四輪のMT車両に限らず二輪のMT車両として構成されていてもよい。一般的な二輪のMT車両は、手で操作するクラッチレバーと、足で操作するシフトペダルと、を備えている。そこで、電気自動車10としての二輪車両では、四輪車両のシフトレバー26に換えてシフト装置の機能をシフトペダルに持たせ、四輪車両のクラッチペダル28に換えてクラッチ装置の機能をクラッチレバーに持たせるように構成すればよい。これにより、電気自動二輪車において、MT車両の手動変速動作を疑似的に再現することが可能となる。
以上、本発明の実施形態および変形例が例示されたが、上記実施形態および変形例は一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態および変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、等のスペック(構造や、種類、方向、形式、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。
2…回転電機
8…駆動輪(車輪)
10…電気自動車
16…インバータ
26…シフトレバー(シフト装置)
28…クラッチペダル(クラッチ装置)
50…ECU(制御装置)
60…スピーカー(出力装置)
62…表示装置(出力装置)
64…振動発生装置
520…トルク制御部
530…制御部

Claims (4)

  1. インバータから電力が供給され、車輪に伝達するトルクを出力する回転電機と、
    運転者の操作に応じて、前記回転電機から前記車輪へのトルクの断接を疑似的に切り替え可能なクラッチ装置と、
    前記クラッチ装置が操作されている状態において操作することにより、模擬的に再現された複数のギア段からいずれか一つを選択可能なシフト装置と、
    前記シフト装置により選択されたギア段に対応する駆動トルクを出力するように前記回転電機を制御するトルク制御部と、
    前記シフト装置により選択されたギア段における前記回転電機の出力可能駆動トルクと、車両の走行状態に応じた前記回転電機の要求駆動トルクと、の差の絶対値に基づいて前記シフト装置の操作ミスを判定する制御部と、
    前記制御部の判定結果に基づいて、前記運転者に前記操作ミスを通知可能な出力装置と、
    を備えた、電気自動車。
  2. 前記制御部は、前記絶対値が第一閾値を超えた場合に、前記運転者に前記シフト装置の操作により選択したギア段から他のギア段への変更を要求するように前記出力装置を制御する、請求項1に記載の電気自動車。
  3. 前記制御部は、前記絶対値が前記第一閾値よりも大きい第二閾値を超えた場合に、前記運転者に前記シフト装置の操作により選択したギア段への変更がリジェクトされたことを通知するように前記出力装置を制御する、請求項2に記載の電気自動車。
  4. 前記運転者が感知可能な振動を発生する振動発生装置を備え、
    前記制御部は、前記運転者に前記操作ミスを通知した後で前記シフト装置の操作により選択したギア段から他のギア段への変更が所定時間内に行われない場合に、前記クラッチ装置の操作戻し時に前記振動発生装置を駆動する、請求項1~3のうちいずれか一つに記載の電気自動車。
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