JP2021104458A - 物品払出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】物品の取り扱いについての使い勝手の向上を図れる物品払出装置を提供する。【解決手段】物品払出装置は、収容箱と、収容箱がセットされるセット部と、繰出部材を有する繰出部と、繰出部材によって繰り出された物品を機外へ払い出す払出部と、繰出姿勢変更機構とを含む。収容箱は、複数の物品が積層状態で収容される複数の収容空間と、収容空間から物品を繰り出すための開口部とを有する。繰出部材は、セット部にセットされた収容箱の開口部に受け入れられて収容空間から物品を繰り出す。繰出姿勢変更機構は、セット部にセットされた収容箱内の物品が繰出部側に露出され、かつ開口部が繰出部材を受け入れ可能となるように、セット部にセットされた収容箱の姿勢を変更する。【選択図】図9A

Description

この発明は、物品を払い出す物品払出装置に関する。
特許文献1において遊技施設内に設置された景品払出機は、そのキャビネット内に収納された複数の払出ユニットを備え、各払出ユニットには、複数の景品カセットが収容される。景品カセットには、複数の景品が上下に積み重ねられた状態で収納される。景品カセットに収納された景品は、キャビネットの上面において各払出ユニットの上方位置に形成された払出口から払い出される。
特許第5208698号公報
景品等の物品を通い箱に収容した状態で市場に流通させることが知られている。特許文献1の場合、問屋から遊技施設に卸された景品を使用者の手作業によって通い箱から取り出して景品払出機の各景品カセットに移し替える作業には、手間がかかる。
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、物品の取り扱いについての使い勝手の向上を図れる物品払出装置を提供することを目的とする。
本発明は、複数の物品が積層状態で収容される複数の収容空間と、前記収容空間から物品を繰り出すための開口部とを有する収容箱と、前記収容箱がセットされるセット部と、前記セット部にセットされた前記収容箱の前記開口部に受け入れられて前記収容空間から物品を繰り出す繰出部材を有する繰出部と、前記繰出部材によって繰り出された物品を機外へ払い出す払出部と、前記セット部にセットされた前記収容箱内の物品が前記繰出部側に露出され、かつ前記開口部が前記繰出部材を受け入れ可能となるように、前記セット部にセットされた前記収容箱の姿勢を変更する繰出姿勢変更機構とを含む、物品払出装置である。また、本発明は、前記物品払出装置が、前記セット部にセットされた前記収容箱に収容された状態にある物品を計数する計数部を含むことを特徴とする。また、本発明は、前記物品払出装置が、前記セット部にセットされた前記収容箱内の物品が前記計数部側に露出されるように、前記セット部にセットされた前記収容箱の姿勢を変更する計数姿勢変更機構を含むことを特徴とする。また、本発明は、前記物品払出装置が、前記セット部にセットされた前記収容箱に収容された状態にある物品を識別する識別部を含むことを特徴とする。
図1は、通い箱の斜視図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る物品払出装置の模式的な斜視図である。 図3は、物品払出装置を構成する収納ユニットの模式的な斜視図である。 図4は、物品払出装置を構成する繰出払出ユニットの模式的な斜視図である。 図5Aは、物品の補充処理が可能な状態における物品払出装置の内部の模式的な平面図である。 図5Bは、補充処理が可能な状態における物品払出装置の内部の模式的な右側面図である。 図6Aは、物品の識別計数処理が可能な状態における物品払出装置の内部の模式的な右側面図である。 図6Bは、識別計数処理が可能な状態における物品払出装置の内部の模式的な平面図である。 図7は、物品払出装置における識別部の変形例を示す模式的な右側面図である。 図8は、変形例に係る識別部が物品を識別したときの出力結果を示すグラフである。 図9Aは、物品の繰出払出処理が可能な状態における物品払出装置の内部の模式的な右側面図である。 図9Bは、繰出払出処理が可能な状態における物品払出装置の内部の模式的な平面図である。 図10は、傾いた姿勢にある通い箱と繰出ユニットとを前後方向から見た図である。 図11は、一部が反った状態にある通い箱と繰出ユニットとを前後方向から見た図である。 図12Aは、繰出ユニットにおける変形例に係る繰出部を右側から見た模式図である。 図12Bは、変形例に係る繰出部を右側から見た模式図である。 図12Cは、変形例に係る繰出部を右側から見た模式図である。 図12Dは、変形例に係る繰出部を右側から見た模式図である。 図13は、物品払出装置の電気的構成を示すブロック図である。 図14は、物品払出装置において実施される処理の手順を示すフローチャートである。 図15は、物品払出装置において実施される別の処理の手順を示すフローチャートである。 図16Aは、物品払出装置の表示操作部における表示内容を示す模式図である。 図16Bは、表示操作部における表示内容を示す模式図である。 図16Cは、表示操作部における表示内容を示す模式図である。 図16Dは、表示操作部における表示内容を示す模式図である。 図16Eは、表示操作部における表示内容を示す模式図である。 図17は、変形例に係る物品払出装置の模式的な正面図である。 図18は、変形例に係る物品払出装置の内部の模式的な平面図である。 図19は、変形例に係る物品払出装置の内部の模式的な平面図である。 図20は、変形例に係る物品払出装置の模式的な正面図である。 図21は、変形例に係る物品払出装置の内部の模式的な平面図である。 図22は、変形例に係る物品払出装置の内部の模式的な平面図である。
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。図1は、この実施形態で用いられる通い箱1の斜視図である。通い箱1は、所定方向(図1では左右方向)に長手のボックス状に形成されていて、例えば樹脂製である。通い箱1は、対向配置された一対の側壁2と、一対の側壁2間に架設された少なくとも2つ(図1では6つ)の区画壁3と、通い箱1の底をなす1つの閉塞壁4とを一体的に含む。
一対の側壁2は、通い箱1の長手方向Lにおいて長手の略長方形の板状に形成されていて、それぞれの板厚方向に沿って対向するように平行に配置されている。一対の側壁2の対向方向は、通い箱1において長手方向Lに直交する短手方向Sである。また、通い箱1の深さ方向Dは、長手方向Lおよび短手方向Sの両方に直交している。
各区画壁3は、長手方向Lに一致した板厚方向を有する略矩形の板状に形成されている。区画壁3は、一対の側壁2において長手方向Lにおける一端縁間と他端縁間とに1つずつ架設され、残りの区画壁3は、長手方向Lに等間隔で並んだ状態で一対の側壁2の途中部間に架設されている。そのため、通い箱1には、大きさの等しい略直方体状の5つの収容空間5が、長手方向Lに等間隔で並んで形成されている。
閉塞壁4は、深さ方向Dに一致した板厚方向を有し、長手方向Lにおいて長手の略長方形の板状に形成されている。閉塞壁4は、深さ方向Dにおける一方側(図1では下側)から各側壁2および各区画壁3Aに対して接続されていて、各収容空間5を当該一方側から塞いでいる。各収容空間5において深さ方向Dにおける他方側(図1では上側)の端部は、略矩形状の出入口6として、当該他方側へ開放されている。
通い箱1は、出入口6とは別に設けられた開口部7を含む。開口部7は、長手方向Lにおいて各収容空間5と同じ位置に一対ずつ、この実施形態では5対設けられている。つまり、開口部7は、短手方向Sにおける通い箱1の両側において、5つずつ長手方向Lに等間隔で並んで設けられている。各対における2つの開口部7は、長手方向Lで同じ位置にあって、短手方向Sにおける通い箱1の中心を基準として対称になるように構成されている。各開口部7は、収容空間5を外部に露出させるスリット状であり、短手方向Sにおける閉塞壁4の端部を切り欠きつつ、短手方向Sにおいて当該端部と同じ側にある側壁2を切り欠いて、当該側壁2において深さ方向Dに沿って出入口6の手前まで直線状に延びている。なお、開口部7の形状は、任意に変更できる。
通い箱1は、物品Pを収容することができる。物品Pの一例は、パチンコ店等の遊技施設において遊技客によって獲得される厚さが数mm程度のカード状の賞品であって、例えば物品Pの表面の色は物品Pの種類毎に異なっている。物品Pは、通い箱1に収容された状態で市場に流通する。賞品である場合の物品Pは、遊技施設と、遊技客によって獲得された物品Pを現金と交換する交換所と、交換所から物品Pを買い取って遊技施設に卸す問屋と、交換所から買い取られた物品Pをシャッフルしてから各問屋に分配する互換所とを経由するように、通い箱1に収容された状態で流通する。遊技施設には、以下に説明する物品払出装置10(図2参照)が設置され、交換所には、物品Pを読み取る物品読取装置(図示せず)が設置され、互換所には、物品Pを検査する物品検査装置(図示せず)が設置されていて、物品Pを収容した状態の通い箱1は、物品払出装置10や物品読取装置や物品検査装置において共用できる。
物品Pを収容して流通しているときの通い箱1の姿勢は、図1に示すように出入口6が上を向いた基本姿勢である。物品Pは、使用者により、出入口6を介して各収容空間5に収容される。各収容空間5の大きさが等しいので、物品Pは、所定数ずつ(この実施形態では20枚ずつ)、各収容空間5に収容される。複数の物品Pは、それぞれの板厚方向が短手方向Sと一致して閉塞壁4から起立した姿勢で、各収容空間5に積層状態で収容され、各物品Pでは、出入口6側の部分が出入口6からはみ出ている。また、前述した所定数の物品Pが収容された収容空間5(図1における右端の収容空間5を参照)では、短手方向Sの両端に位置する物品Pの一部が、短手方向Sにおける同じ側の開口部7から露出されている。
次に、物品払出装置10について説明する。図2は、物品払出装置10の模式的な斜視図である。図2の紙面の左右方向は、物品払出装置10の左右方向Xと一致し、図2の紙面に略直交する方向は、物品払出装置10の前後方向Yと一致し、図2の紙面の上下方向は、物品払出装置10の上下方向Zと一致している。左右方向Xは、左側X1と右側X2とを含み、前後方向Yは、前側Y1と後側Y2とを含み、上下方向Zは、上側Z1と下側Z2とを含む。
物品払出装置10は、収納ユニット11と繰出払出ユニット12とを含む。収納ユニット11は、単数でもよいが、この実施形態では、前後方向Yに並んで2つ存在し、これらの収納ユニット11の間に繰出払出ユニット12が配置されている。2つの収納ユニット11のうち、前側Y1のものを前側収納ユニット11Aといい、後側Y2のものを後側収納ユニット11Bということがある。図2では、各収納ユニット11と繰出払出ユニット12との境界が1点鎖線で図示されている。収納ユニット11と繰出払出ユニット12とは一体化されていてもよいし、別々に存在して組み合わされることによって物品払出装置10を構成してもよい。また、物品払出装置10は、2つの収納ユニット11と1つの繰出払出ユニット12とによって構成された組を複数備え、複数の組が左右方向Xに並んで配置されてもよい。
各収納ユニット11は、その外殻をなすボックス状に形成されたユニット本体13を含む。ユニット本体13の上面には、略矩形状の装填口13Aと、装填口13Aを開閉する略矩形板状の蓋14とが設けられている。蓋14は、前後方向Yにおいて繰出払出ユニット12から最も離れた端部に設けられたヒンジ15を介してユニット本体13に連結されていて、ヒンジ15を中心として上下に回動することによって開閉される。
繰出払出ユニット12は、その外殻をなすボックス状に形成されたユニット本体16を含む。ユニット本体16の上面には、左右方向Xに等間隔で並んだ略矩形状の複数(ここでは5つ)の払出口16Aと、前後方向Yにスライドすることによって各払出口16Aを開閉する略矩形板状のシャッタ17とが設けられている。シャッタ17は、モータ等の駆動部(図示せず)の駆動力によって開閉される。
図3を参照して収納ユニット11について詳説する。収納ユニット11のユニット本体13において左右方向Xにおける少なくともいずれかの側面には、メンテナンスの際にユニット本体13の内部にアクセスするための開口部13Bが形成されている。ユニット本体13において繰出払出ユニット12に対向する側面(前側収納ユニット11Aの場合は後面であり、後側収納ユニット11Bの場合は前面)は、開放されている。ユニット本体13の内部には、左右一対の搬送体18と、複数(ここでは6つ)のセット部19とが設けられている。
各搬送体18は、無端状のチェーンまたはベルト(ここではチェーン)によって構成されており、ユニット本体13の左右の側壁の近傍に1つずつ配置され、左右方向Xから見て例えば略矩形の環状をなしている。左右一対の搬送体18は、モータ(図示せず)等の駆動部の駆動力を受けることによって、左右方向Xから見て時計回りの方向および反時計回りの方向のそれぞれへ向けて、同期したタイミングで周回移動する。
各セット部19は、左右方向Xに長手のトレイ状に形成されている。図3において前側上端に位置する上向き姿勢のセット部19を参照して、セット部19は、前後一対の側壁19Aと、これらの側壁19Aの左端縁間および右端縁間に1つずつ架設された左右一対の側壁19Bと、これらの側壁19Aおよび側壁19Bに対して下側Z2から接続された底壁19Cとを含む。上向き姿勢のセット部19には、その上面を全域に亘って開放した出入口19Dと、各側壁19Aに形成されたスリット状の開口部19Eとが形成されている。各開口部19Eは、通い箱1の各側壁2における開口部7(図1参照)と同数(ここでは5つ)ずつ各側壁19Bに形成され、左右方向Xに等間隔で並んで配置されている。上向き姿勢のセット部19において、各開口部19Eでは、上端部は、出入口19Dまで到達していないが、下端部は、底壁19Cの一部を切り取っている。
各セット部19において一対の側壁19Aと一対の側壁19Bと底壁19Cとによって囲まれて出入口19Dから露出された内部空間は、左右方向Xに長手となった通い箱1をちょうど収容できる大きさを有する。上向き姿勢のセット部19の各側壁19Bにおいてセット部19の内部空間を臨む内面とは反対側の外面の上端部には、左右方向Xの外側へ突出した3つの被ガイド部20が前後方向Yに等間隔で並んで設けられている。各被ガイド部20は、例えば自転自在なベアリングで構成されている。
これらのセット部19は、左右一対の搬送体18の周回方向Rに沿って環状に等間隔で並んで配置された状態で、これらの搬送体18の間に架設され、各側壁19Aおよび各側壁19Bの少なくともいずれかにおいて搬送体18に連結されている。そのため、左右の搬送体18が周回移動すると、これらのセット部19は、隣り合うセット部19の間隔を一定に維持した状態で、搬送体18とともに周回移動する。また、各セット部19は、搬送体18との連結部分において、左右方向Xに延びる回動軸線まわりに回動自在である。そのため、各セット部19は、原則として、上向き姿勢を維持するように回動しながら、ゴンドラのように周回移動する。
図4を参照して繰出払出ユニット12について詳説する。繰出払出ユニット12のユニット本体16は、左右一対の側板25と、これらの側板25の下端縁間に架設された底板26と、各側板25によって直接的または間接的に支持された繰出ユニット27および払出ユニット28とを含む。各側板25および底板26は、ユニット本体16の外壁を構成してもよい。一対の側板25の上端縁間に、前述した5つの払出口16Aが左右方向Xに等間隔で並んで配置されている。
繰出ユニット27は、左右一対設けられている。左右2つの繰出ユニット27のうち、左側X1のものは、前側収納ユニット11A用の繰出ユニット27Aであり、右側X2のものは、後側収納ユニット11B用の繰出ユニット27Bである。これらの繰出ユニット27は、左右の側板25によって挟まれたユニット本体16の内部空間16Bにおける略下半分の領域に配置されている。各繰出ユニット27は、ユニット本体16の例えば側板25側に連結された支持部29と、支持部29によって支持された繰出部30とを含む。支持部29は、図4では板状に簡略化して図示されているが、支持部29の形状は、ボックス形状等のように任意に設定できる(後述する図10参照)。
繰出部30は、各繰出ユニット27において、単数または複数存在し、この実施形態では左右に並んで2つ存在する。各繰出部30は、左右方向Xから見て支持部29側へ突出した略三角形の環状をなす無端状の繰出ベルト31と、繰出ベルト31の内側において略三角形の各頂点部分に1つずつ配置されたローラ32と、例えばウレタンで構成された外周面を有する繰出ローラ33と、繰出ベルト31の外周面に設けられた繰出部材34とを含む。繰出ベルト31は、少なくもいずれかのローラ32がモータ等の駆動部(図示せず)により駆動回転されることによって、周回移動する。繰出部材34は、繰出ベルト31の外周面から突出した爪状に形成され、各繰出ベルト31において、複数の繰出部材34が繰出ベルト31の周回方向に沿って等間隔で設けられている。
図4に示す待機位置にある各繰出ユニット27では、支持部29が上下方向Zに沿って配置され、各繰出部30において支持部29側のローラ32とは別の2つのローラ32が上下方向Zに並び、繰出ベルト31においてこれら2つのローラ32に掛かって平坦に延びる平坦部分31Aが上下方向Zに沿っている。待機位置にあるときの繰出ユニット27Aでは、平坦部分31Aが支持部29よりも前側Y1に位置し、待機位置にあるときの繰出ユニット27Bでは、平坦部分31Aが支持部29よりも後側Y2に位置している。繰出ローラ33は、平坦部分31Aの一端部(図4では上端部)に対向していて、モータ等の駆動部(図示せず)の駆動力を受けて駆動回転される。なお、各繰出部30は、各ローラ32おとび繰出ローラ33を回転可能に支持したフレーム35(後述する図10参照)を含む。
各繰出ユニット27は、モータ等の駆動部(図示せず)の駆動力を受けることによって、支持部29の上端部を回動中心として、前述した待機位置と繰出位置との間で前後方向Yに回動することができる。繰出位置にあるときの繰出ユニット27Aでは、各繰出部30がユニット本体16の内部空間16Bから前側Y1へはみ出して、各繰出部30における繰出ベルト31の平坦部分31Aが前後方向Yに沿って水平になっている。繰出位置にあるときの繰出ユニット27Bでは、各繰出部30が内部空間16Bから後側Y2へはみ出して、各繰出部30における繰出ベルト31の平坦部分31Aが前後方向Yに沿って水平になっている。繰出位置にあるときの各繰出ユニット27では、繰出部30が、モータ等の駆動部(図示せず)の駆動力を受けることによって、平坦部分31Aが水平になった姿勢を維持しながら、左右方向Xにスライドすることができる。
払出ユニット28は、ユニット本体16の内部空間16Bにおける略上半分の領域に配置されていて、枠部40と、複数の払出部41とを含む。枠部40は、左右方向Xに延びて左右の側板25間に架設されたベース部40Aと、ベース部40Aから立ち上がった複数の板状の仕切部40Bとを含む。この実施形態では、仕切部40Bは、6枚存在し、左右方向Xに等間隔で並んでいる。隣り合う仕切部40Bの間には、ベース部40Aの上面によって下側Z2から塞がれた縦長の繰出空間40Cが区画されている。繰出空間40Cは、通い箱1の収容空間5と同数(ここでは5つ)存在し、左右方向Xに等間隔で並んでいる。つまり、仕切部40Bは、通い箱1において物品Pの払出位置として区分けされた5つの収容空間5に対応して設けられている。各繰出空間40Cは、ユニット本体16の上面において左右方向Xで同じ位置にあるいずれか1つの払出口16Aの真下に位置している。
枠部40は、左右の側板25によって支持されていて、モータ等の駆動部(図示せず)の駆動力を受けることによって、ユニット本体16の内部空間16Bにおいて、実線で示す待機位置と、破線で示す上限位置との間で昇降する。上限位置の枠部40は、待機位置にあるときよりも上側Z1に位置し、上限位置の枠部40では、各仕切部40Bの上端が、ユニット本体16の上面の各払出口16Aよりも下側Z2に位置している。枠部40は、バネ等の弾性部材(図示せず)によって側板25につながれていて、この弾性部材を伸ばしながら待機位置から上限位置まで上昇する。枠部40が上限位置に到達すると、この弾性部材が伸びきっているので、枠部40は、上限位置よりも上側Z1へ移動できない。
払出部41は、上下方向Zに一致した板厚方向を有する略矩形の板状であり、各繰出空間40Cに1つずつ配置されている。各払出部41における左右の両端縁には、左右方向Xにおける内側へ窪んだ窪み41Aが1つずつ形成されている(右端の払出部41を参照)。払出ユニット28は、全ての払出部41を一括して保持する保持部(図示せず)を含む。全ての払出部41は、モータ等の駆動部(図示せず)の駆動力を受けることによって、繰出空間40Cにおいて、実線で示す待機位置と、破線で示す払出位置との間で、保持部と一体となって昇降する。待機位置の払出部41は、繰出空間40Cの下端に位置してベース部40Aの上面に載っている。払出位置の払出部41は、繰出空間40Cの上端に位置している。点線で示すように、枠部40が上限位置にあり、かつ、払出部41が払出位置にあるときの払出部41の上面は、左右方向Xで同じ位置にある払出口16Aから上側Z1へ露出され、ユニット本体16の上面から数mm程度浮いている。
各払出部41の上面には、板厚方向が上下方向Zに一致した水平の姿勢の物品Pを載せることができる。各払出部41には、各払出部41上の物品Pの残留を検知するための残留検知センサ42が設けられている(待機位置の各払出部41を参照)。残留検知センサ42として、払出部41の上面から露出されて上下に移動可能なプッシャ(図示せず)と、プッシャの上下の動きを検知するフォトインタラプタ(図示せず)とを含む構成を用いてもよい。この場合、物品Pが払出部41上に載せられると、物品Pの重さによってプッシャが下がるので、残留検知センサ42は、フォトインタラプタによりプッシャの下降を検知することによって、払出部41上の物品Pの残留を検知する。図示しないバネ等の付勢力によってプッシャが元の位置まで上昇すると、残留検知センサ42は、払出部41上に物品Pが残留していないことを検知する。
図5Aを参照して、各収納ユニット11の内部において前後方向Yにおける外側の端部(前側収納ユニット11Aの場合は前端部であり、後側収納ユニット11Bの場合は後端部)には、識別計数ユニット51が配置されている。識別計数ユニット51は、左右方向Xに延びるホルダ52と、ホルダ52において繰出払出ユニット12を臨む側面(前側収納ユニット11Aの場合は後面であり、後側収納ユニット11Bの場合は前面)に設けられた識別部53および計数部54とを含む。左右方向Xに隣り合った識別部53および計数部54が1つの組を構成し、各識別計数ユニット51では、この組が、左右方向Xに等間隔で5組並んでいる。識別計数ユニット51は、収納ユニット11のユニット本体13によって支持されており、ステッピングモータ等の駆動部(図示せず)の駆動力を受けて昇降する。
識別部53の一例は、発光部(図示せず)および受光部(図示せず)を含んだカラーセンサである。この場合、発光部が、被検知物である物品Pに対して光を照射し、その反射光を受光部が受光する。識別部53は、この反射光をRGB値に変換して分析することによって物品Pの表面の色を検知し、この検知結果に基づいて物品Pの真偽や種類を識別する。なお、識別情報を記憶したICチップが物品Pに内蔵されていて、識別部53は、非接触でICチップから識別情報を読み取ることによって、物品Pの真偽や種類を識別してもよい。
計数部54の一例は、発光部(図示せず)および受光部(図示せず)を含んだ光学式の反射型センサである。この場合、発光部が、物品Pに対して光を照射し、その反射光を受光部が受光する。計数部54は、識別計数ユニット51の昇降に伴い、上下方向Zに積層された物品Pの端部の凸形状を、発光部からの光によってなぞる。これによって、連続する複数の凸形状の輪郭にほぼ一致する波形データが得られるので、計数部54は、この波形データにおける凸形状の数を数えることによって、物品Pを計数することができる。
図5Bを参照して、各収納ユニット11のユニット本体13の左右の側壁のそれぞれにおいてユニット本体13の内部に臨む内面には、前後一対のガイド部材55が設けられている。これらのガイド部材55は、左右方向Xから見たときに環状の搬送体18の内側に収まるように配置されている。前後一対のガイド部材55のうち、繰出払出ユニット12から遠いものを第1ガイド部材55Aといい、繰出払出ユニット12に近いものを第2ガイド部材55Bということがある。各ガイド部材55は、上下方向Zに沿って平行に延びる一対のレール56を含む。
第1ガイド部材55Aの一対のレール56のうち、第2ガイド部材55Bに近いレール56Aの真上には、レバー状の第1変更部材57が設けられている。第1変更部材57は、ユニット本体13によって支持されており、ソレノイド等の駆動部(図示せず)の動作に応じて、第1変更部材57の下端部を回動中心として、実線で示す待機位置と、破線で示す傾斜位置との間で前後に回動できる。待機位置にある第1変更部材57は、上下方向Zに沿ってレール56Aと同一直線上に配置され、傾斜位置にある第1変更部材57は、第2ガイド部材55B側へ傾斜している。
第2ガイド部材55Bの一対のレール56のうち、第1ガイド部材55Aに近いレール56Bの真上には、レバー状の第2変更部材58が設けられている。第2変更部材58は、ユニット本体13によって支持されており、ソレノイド等の駆動部(図示せず)の動作に応じて、第2変更部材58の下端部を回動中心として、実線で示す待機位置と、破線で示す傾斜位置との間で前後に回動できる。待機位置にある第2変更部材58は、上下方向Zに沿ってレール56Bと同一直線上に配置され、傾斜位置にある第2変更部材58は、第1ガイド部材55A側へ傾斜している。
通常の第1変更部材57および第2変更部材58のそれぞれは、待機位置にある。この場合において、各収納ユニット11において周回移動するセット部19が、搬送体18において垂直に延びる垂直部分18Aに沿って昇降すると、当該セット部19の左右両側にそれぞれ設けられた3つの被ガイド部20のうちの真ん中の被ガイド部20だけが、第1ガイド部材55Aまたは第2ガイド部材55Bにおける一対のレール56の間を通過する。この場合、昇降しているセット部19は、搬送体18の水平部分18Bに沿って前後に移動している他のセット部19と同様に、上向き姿勢を維持している。物品払出装置10は、物品Pを補充する補充処理と、内部の物品Pを識別および計数する識別計数処理と、内部の物品Pを繰り出して機外に払い出す繰出払出処理とを実行できる。
補充処理の場合には、図5Bの後側収納ユニット11Bを参照して、まず、使用者が蓋14を開いて装填口13Aを上側Z1に開放する。蓋14が開くのに先立って搬送体18が周回移動し、これにより、通い箱1がセットされていない2つの空のセット部19が、
搬送体18における上側Z1の水平部分18Bにおいて前後に並んだ状態で装填口13Aの真下に配置される。装填口13Aの真下に配置されたときのセット部19の位置をセット位置という。
使用者は、物品Pを収容した状態の通い箱1を、白抜き矢印で示すように基本姿勢の状態で下降させて装填口13Aを通過させ、セット位置にある上向き姿勢のセット部19の出入口19Dに上側Z1から挿入し、これにより、通い箱1を、セット位置のセット部19にセットする。セット位置のセット部19に通い箱1がセットされると、他の空のセット部19がセット位置に配置されるように搬送体18が周回移動する。そして、他の空のセット部19にも通い箱1がセットされて、使用者が蓋14を閉じると、補充処理が終了する。通い箱1がセットされたセット部19では、開口部19E(図3参照)と通い箱1の開口部7(図1参照)とが1つずつ整合した状態にある。なお、通い箱1およびセット部19の一方に設けられた位置決めリブ(図示せず)が、他方に設けられた位置決め溝(図示せず)に嵌まり込むことによって、通い箱1と、この通い箱1がセットされたセット部19とが互いに位置決めされている。
識別計数処理の場合には、図6Aを参照して、前側収納ユニット11Aでは搬送体18が右側面視において反時計回りに方向に周回移動し、後側収納ユニット11Bでは搬送体18が右側面視において時計回りに方向に周回移動する。各収納ユニット11では、識別計数処理の対象となるセット部19が第1変更部材57に上側Z1から接近すると、第1変更部材57が一時的に待機位置から傾斜位置まで傾く。これにより、識別計数処理の対象となるセット部19の左右両側にそれぞれ設けられた3つの被ガイド部20は、傾斜位置の第1変更部材57に沿って傾いた状態で並び、下側Z2の被ガイド部20から順に、第1ガイド部材55Aの一対のレール56の間に進入する。その結果、当該セット部19は、3つの被ガイド部20が全て一対のレール56の間に入り込むことによって、出入口19Dが横を向いた横向き姿勢になる。
前側収納ユニット11Aでは、前側下端にあるセット部19が横向き姿勢にあって、このセット部19の出入口19Dが前側Y1を向いている。また、このセット部19にセットされた通い箱1も、出入口6が前側Y1を向いた横向き姿勢にあって、通い箱1内の物品Pは、上下方向Zに積層された状態で、出入口6から前側Y1へはみ出しており、当該物品Pの前端面が識別計数ユニット51側を向いている。後側収納ユニット11Bでは、後側下端にあるセット部19が横向き姿勢にあって、このセット部19の出入口19Dが後側Y2を向いている。また、このセット部19にセットされた通い箱1も、出入口6が後側Y2を向いた横向き姿勢にあって、通い箱1内の物品Pは、上下方向Zに積層された状態で、出入口6から後側Y2へはみ出しており、当該物品Pの後端面が識別計数ユニット51側を向いている。なお、横向き姿勢のセット部19では、セットされた通い箱1の出入口6からの物品Pの脱落を防止するために、出入口19Dが真横でなく、僅かに斜め上側へ向いていることが好ましい。
図6Aに示すようにセット部19が上向き姿勢から横向き姿勢に変わって識別計数ユニット51に上側Z1から接近すると、搬送体18の周回移動が停止する。このとき、各収納ユニット11では、識別計数ユニット51における識別部53および計数部54の組が、横向き姿勢のセット部19にセットされた通い箱1の各収容空間5に対して1組ずつ左右方向Xにおいて同じ位置にある(図6B参照)。この状態で、識別計数ユニット51が下端の待機位置から上昇する。その際、各組における識別部53および計数部54が、当該通い箱1において左右方向Xで同じ位置にある収容空間5に前後方向Yから対向しながら上昇する。識別部53は、左右方向Xで同じ位置にある収容空間5に収容されて上下方向Zに積層された状態にある物品Pを下側Z2から順に1つずつ非接触で識別し、計数部54は、当該収容空間5に収容されて上下方向Zに積層された状態にある物品Pを下側Z2から順に1つずつ非接触で計数する。横向き姿勢のセット部19にセットされた通い箱1の各収容空間5における全ての物品Pについての識別および計数が完了して識別計数ユニット51が待機位置まで下降すると、識別計数処理が終了する。識別計数処理により、通い箱1に収容された各物品Pについての種類や真偽を把握したり、通い箱1に収容された物品Pの数を把握したりすることができる。
以上のように、セット部19の被ガイド部20と、傾斜位置まで傾く第1変更部材57と、一対のレール56の間に3つの被ガイド部20を受け入れる第1ガイド部材55Aとは、識別計数ユニット51に接近してきたセット部19にセットされた通い箱1内の物品Pが識別計数ユニット51側に露出されるように、当該セット部19の姿勢を横向き姿勢に変更する計数姿勢変更機構59を構成する。この場合、識別計数ユニット51の計数部54は、この通い箱1に収容されて識別計数ユニット51側に露出された物品Pを確実に計数することができる。
なお、識別計数ユニット51では、識別部53および計数部54というように、物品Pを識別するための構成と、物品Pを計数するための構成とが別々に設けられているが、例えば、識別部53が計数部54の機能を兼ねてもよい。その場合の識別部53の一例は、図7において模式的に示すように、赤色光の光源(図示せず)を有して赤色の反射光を検知する第1反射センサ53Aと、緑色光の光源(図示せず)を有して緑色の反射光を検知する第2反射センサ53Bと、青色光の光源(図示せず)を有して青色の反射光を検知する第3反射センサ53Cとを含む。第1反射センサ53A、第2反射センサ53Bおよび第3反射センサ53Cは、上下方向Zに並んで配置されている。
ステッピングモータで構成された駆動部(図示せず)の動作に応じて識別計数ユニット51が待機位置から上昇すると、識別部53が、横向き姿勢の通い箱1の収容空間5に前後方向Yから対向しながら上昇し、当該収容空間5に収容されて上下方向Zに積層された状態にある物品Pの色を下側Z2から順に1つずつ識別する。識別部53を構成する各反射センサの出力波形は、図8に示される。図8において、横軸は、ステッピングモータに与えられるステッピングパルスの数(換言すれば識別部53の上昇量)であり、縦軸は、識別部53の出力結果となるRGB値である。ステッピングパルス数とRGB値とは同期して出力される。上下に隣り合う物品Pの境界では、反射光が少ないことによってRGB値が極端に大きくなる(図8において破線円で囲った部分を参照)。そこで、識別部53は、RGB値が急上昇する度に物品Pの境界を検知し、隣り合う境界間のRGB値から1つの物品Pの色(つまり物品Pの種類)を検知するとともに、物品Pの境界をカウントすることによって物品Pを計数することもできる。
このように識別部53が計数部54の機能を兼ねることにより、部品点数低減や省スペース化を図れる。また、識別計数処理では、通い箱1における全ての物品Pが識別されるので、対象外の物品Pが通い箱1に混入することを確実に検知できる。さらに、補充処理の直後に識別計数処理が実行されることによって、対象外の物品Pの混入を早期に検知できる。また、第1反射センサ53A、第2反射センサ53Bおよび第3反射センサ53Cという3つの反射センサによって計数部54の機能を兼ねることによって、計数機能の冗長性を向上できる。また、上下方向Zに積層された各物品Pでは、長手方向(物品Pの板厚方向に直交する方向)における一部だけが識別部53による検知対象なので、物品Pの表面における汚れや模様等が各反射センサの検知に与える影響を最小限にし、誤検知を抑制できる。
繰出払出処理は、通い箱1から物品Pを1つずつ繰り出す繰出処理と、繰り出された物品Pを機外へ払い出す払出処理とを含む。図9Aを参照して、まず、繰出処理として、前側収納ユニット11Aでは搬送体18が右側面視において時計回りに方向に周回移動し、後側収納ユニット11Bでは搬送体18が右側面視において反時計回りに方向に周回移動する。各収納ユニット11では、繰出処理の対象となるセット部19が第2変更部材58に上側Z1から接近すると、第2変更部材58が一時的に待機位置から傾斜位置まで傾く。これにより、繰出処理の対象となるセット部19の左右両側にそれぞれ設けられた3つの被ガイド部20は、傾斜位置の第2変更部材58に沿って傾いた状態で並び、下側Z2の被ガイド部20から順に、第2ガイド部材55Bの一対のレール56の間に進入する。その結果、当該セット部19は、3つの被ガイド部20が全て一対のレール56の間に入り込むことによって、出入口19Dが横を向いた横向き姿勢になる。
前側収納ユニット11Aでは、後側上端にあるセット部19が横向き姿勢にあって、このセット部19の出入口19Dが後側Y2を向いている。また、このセット部19にセットされた通い箱1も、出入口6が後側Y2を向いた横向き姿勢にあって、通い箱1内の物品Pは、上下方向Zに積層された状態で、出入口6から後側Y2へはみ出していて、当該物品Pの後端面が繰出払出ユニット12側を向いている。後側収納ユニット11Bでは、前側上端にあるセット部19が横向き姿勢にあって、このセット部19の出入口19Dが前側Y1を向いている。また、このセット部19にセットされた通い箱1も、出入口6が前側Y1を向いた横向き姿勢にあって、通い箱1内の物品Pは、上下方向Zに積層された状態で、出入口6から前側Y1へはみ出していて、当該物品Pの前端面が繰出払出ユニット12側を向いている。なお、横向き姿勢のセット部19では、セットされた通い箱1の出入口6からの物品Pの脱落を防止するために、出入口19Dが真横でなく、僅かに斜め上側へ向いていることが好ましい。
図9Aに示すように、横向き姿勢のセット部19にセットされた通い箱1内における最下位の物品Pが払出ユニット28の払出部41の上面と上下方向Zにおいてほぼ同じ位置になると、搬送体18の周回移動が停止する。このとき、払出ユニット28では、枠部40および払出部41の両方が待機位置にあるが、必要に応じて払出部41が昇降することによって、払出部41と通い箱1との上下の相対位置が調整されてもよい。各払出部41は、横向き姿勢のセット部19にセットされた通い箱1の各収容空間5と、左右方向Xにおいて1つずつ同じ位置にある(図9B参照)。
搬送体18の周回移動が停止した後に、繰出払出ユニット12における各繰出ユニット27が、今までの待機位置から、図9Aに示す繰出位置まで回動する。なお、搬送体18の周回移動が停止する直前に、繰出ユニット27が繰出位置まで回動してもよい。繰出位置の繰出ユニット27Aでは、各繰出部30が、前側収納ユニット11Aのユニット本体13の内部空間に後側Y2から進入し、横向き姿勢のセット部19にセットされた通い箱1における左寄りの2つの収容空間5の真下に1つずつ配置されている(図9B参照)。繰出位置の繰出ユニット27Bでは、各繰出部30が、後側収納ユニット11Bのユニット本体13の内部空間に前側Y1から進入し、横向き姿勢のセット部19にセットされた通い箱1における右寄りの2つの収容空間5の真下に1つずつ配置されている(図9B参照)。
繰出位置の各繰出ユニット27では、支持部29(図4参照)が、横向き姿勢のセット部19に下側Z2から接触して、このセット部19を下側Z2から支えている。なお、セット部19および支持部29の一方に設けられた位置決め突起(図示せず)が、他方に設けられた位置決め穴(図示せず)に嵌まり込むことによって、セット部19と支持部29とが互いに位置決めされている。また、各繰出部30では、繰出ベルト31の平坦部分31Aが、横向き姿勢のセット部19における下側Z2の側壁19Aに沿っている。なお、図9Aでは、図示の都合上、繰出ベルト31を破線で示している。
次に、繰出位置の繰出ユニット27の各繰出部30において、繰出ベルト31が周回移動し、繰出ローラ33が駆動回転される。このとき、繰出ユニット27Aでは、右側面視において繰出ベルト31が時計回りに方向に周回移動して繰出ローラ33が反時計回りに回転し、繰出ユニット27Bでは、右側面視において繰出ベルト31が反時計回りに方向に周回移動して繰出ローラ33が時計回りに回転する。
繰出ベルト31の周回移動によって、繰出ベルト31に設けられた繰出部材34が、繰出ベルト31の平坦部分31Aにおいて払出部41側へ水平移動する。その際、繰出部材34は、横向き姿勢のセット部19における下側Z2の側壁19Aの開口部19E(図3参照)と、このセット部19にセットされた通い箱1において当該開口部19Eに整合した開口部7(図1参照)とに進入して、当該通い箱1の収容空間5内の最下位の物品Pを引っ掛けて払出部41側へ繰り出す。払出部41側へ繰り出された物品Pは、駆動回転される繰出ローラ33に接触することによって払出部41側へ押し出され、左右方向Xで同じ位置にある1つの払出部41上に載る。そして、繰出ベルト31の周回移動と繰出ローラ33の回転が繰り返されることによって、横向き姿勢のセット部19にセットされた通い箱1において各繰出部30の真上に位置する収容空間5内の物品Pが、下側Z2の物品Pから順に1つずつ繰り出されて、払出部41上に集積される。なお、払出部41は、繰り出された物品Pが上側Z1に集積されるように、物品Pの繰り出しの度に、待機位置から徐々に下降してもよい。
各繰出ユニット27には、繰出部30が2つ存在するので、横向き姿勢のセット部19にセットされた通い箱1において左右に隣り合う2つの収容空間5から一度に物品Pを繰り出すことができる。これらの収容空間5からの物品Pの繰り出しが終了すると、各繰出部30は、左右方向Xにスライドすることによって、別の収容空間5の真下まで移動し、当該別の収容空間5から物品Pを繰り出すことができる。また、通い箱1における全ての収容空間5が空になると、繰出ユニット27が一旦待機位置に戻った後に搬送体18が周回移動し、別の通い箱1がセットされたセット部19が横向き姿勢になる。その後、繰出ユニット27が繰出位置まで回動して、当該別の通い箱1から物品Pが繰り出される。なお、前述した識別計数処理において対象外と識別された物品Pは、繰り出されずに通い箱1に残されて、その後に使用者によって回収されてもよい。
以上の繰出処理が完了すると、払出処理が開始される。具体的には、払出ユニット28の枠部40が、全ての払出部41を伴って上限位置まで上昇し、その後、全ての払出部41が、破線で示す払出位置まで上昇する。これにより、各払出部41上に繰り出された物品Pが、ユニット本体16の上面における払出口16Aから上側Z1に露出されることによって機外へ払い出されるので、使用者は、払出部41上の物品Pを受け取ることができる。
使用者は、各払出部41における左右の両端縁の窪み41A(図9B参照)に指を掛けることによって、払出部41上の物品Pを容易に掴むことができる。また、全ての払出部41が払出位置まで上昇することにより、各払出部41上の物品Pを一度に払い出すことができるので、払い出しのスピードアップを図れる。また、各払出部41の左右の両隣には、枠部40の仕切部40Bが存在し、払出部41によって払い出される物品Pの間(隣り合う払出部41の間)を仕切るので(図4参照)、払出部41が払出位置まで上昇するまでの間に払出部41上の物品Pが崩れて、隣り合う払出部41上の物品P同士が衝突することを防止できる。つまり、仕切部40Bによって、物品Pを、隣り合う払出部41上の物品P同士が重ならないように、各払出部41上において別々に積層された状態で払い出すことができる。また、枠部40が上限位置まで移動した後は、払出部41だけが枠部40からずれて単独で払出位置まで上昇し、払出部41が払出位置に到達したときには、各仕切部40Bは払出口16Aから上側Z1へはみ出していない。そのため、使用者は、払出位置の払出部41上にある物品Pを、仕切部40Bに邪魔されずに容易に受け取ることができる。
払出部41上の物品Pが取り出された後に、枠部40および払出部41が、それぞれの待機位置まで下降し、各繰出ユニット27が繰出位置から待機位置(図5B参照)まで戻ると払出処理が終了し、一連の繰出払出処理が完了する。
以上のように、セット部19の被ガイド部20と、傾斜位置まで傾く第2変更部材58と、一対のレール56の間に3つの被ガイド部20を受け入れる第2ガイド部材55Bとは、繰出部30に接近してきたセット部19にセットされた通い箱1内の物品Pが繰出部30側に露出されるように、当該セット部19の姿勢を横向き姿勢に変更する繰出姿勢変更機構60を構成する。この場合、繰出部30は、この通い箱1から繰出部30側に露出された物品Pを確実に繰り出すことができる。
物品払出装置10では、物品Pを収容する通い箱1をセット部19にセットすれば、繰出部30が、この通い箱1から物品Pを繰り出し、払出部41が、繰り出された物品Pを機外へ払い出す。つまり、通い箱1に収容された物品Pを、手作業によって通い箱1から取り出して物品払出装置10内に移し替えなくても、物品Pを収容した通い箱1をセット部19にセットすれば、物品払出装置10は、物品Pの繰り出しおよび払い出しが可能な状態になる。また、遊技施設の営業終了後には、払い出されなかった物品Pを収容した通い箱1をセット部19から取り出せば、この物品Pを通い箱1に収容された状態で速やかに回収できる。そのため、通い箱1に収容された状態で流通する物品Pの取り扱いについての使い勝手の向上を図れる。
そして、物品払出装置10では、搬送体18とともに周回移動する複数のセット部19が、セット位置と、繰出部30と、識別計数ユニット51の識別部43および計数部54との間で巡回する。そのため、搬送体18と、搬送体18を周回移動させる前述した駆動部(図示せず)とは、これらのセット部19を巡回するように移動させる移動機構61を構成する。移動機構61によって複数のセット部19を巡回させる構造であれば、物品払出装置10内においてデッドスペースを減らして多くのスペースを物品Pの収納のために有効利用できるし、セット位置、繰出部30、識別部53および計数部54のそれぞれを、それぞれに対する要求に沿った場所に設定できる。また、使用者は、セット位置ならびに繰出部30、識別部53および識別計数ユニット51のそれぞれの位置さえ把握していれば、各種の処理を実行するための物品払出装置10に対する操作を迷うことなく実施できる。
図10および図11は、繰出位置にある繰出ユニット27と、この繰出ユニット27の繰出部30に上から臨むセット部19(図示せず)にセットされた通い箱1とを前後方向Yから見た図である。繰出位置にある繰出ユニット27の繰出部30において、前述したフレーム35の一部は、セット部19の開口部19E(図3参照)に下側Z2から挿通されて、このセット部19内の通い箱1の外面1A(下側Z2の側壁2の下面)に下側Z2から接触している。
各繰出ユニット27は、支持部29と繰出部30との間に介在された変更部63を含む。変更部63は、例えばバネ等の弾性体であってもよいし、繰出部30のフレーム35に設けられた挿通穴(図示せず)に対して遊びを持って挿入された軸であってもよい。いずれにせよ、変更部63を介することにより、繰出部30は、支持部29によってフローティング支持されていて、上下前後左右に数mm程度揺動できる。この場合、繰出位置にある繰出ユニット27上の通い箱1が、例えば図10に示すように水平に沿わずに上下に傾いていたり、この通い箱1における下側Z2の側壁2が、例えば図11に示すように反ったりしていても、繰出部30は、この通い箱1において水平でない下側Z2の外面1Aに沿うように柔軟に姿勢変更できる。そのため、通い箱1の外面1Aが傾いたり反ったりしていても、繰出部30は、姿勢変更によって通い箱1の外面1Aの傾きや反りに追従した姿勢となることにより、繰出部30の繰出部材34が通い箱1内の物品Pに確実に係合できる。よって、繰出部30は、この通い箱1から物品Pを確実に安定して繰り出すことができる。
また、繰出部30において通い箱1を支えるものは、フレーム35であるので、繰出部30において物品Pの繰り出しに直接関わる繰出ベルト31および繰出部材34には、通い箱1の重さが負担にならない。これにより、繰出ベルト31および繰出部材34は、通い箱1の重さを抵抗として受けることなく動作できるので、繰出部材34はいつでも同じ大きさの力で物品Pを繰り出すことができる。これにより、繰出ベルト31および繰出部材34への過負荷や繰出部材34の空振りによる繰出不良を抑制できる。また、通い箱1の各収容空間5内における各物品Pには、その上に積層された物品Pの重さ(最大でも19個分の物品Pの重さ)に相当する小さな負荷しか作用しないので、繰り出しの際に、上下に隣り合う物品Pの表面間における擦り傷の発生を抑制できる。なお、待機位置の繰出ユニット27では、繰出部30が通い箱1の下側Z2に配置されて、通い箱1の物品Pを下から順に繰り出すが、繰出部30が通い箱1の上側Z1に配置されて、通い箱1の物品Pを上から順に繰り出してもよい。
図12A〜図12Dは、待機位置にある繰出ユニット27における各繰出部30の内部構造の右側面図である。図12Aを参照して、各繰出部30は、繰出ローラ33よりも繰出空間40C側に配置されて上下に並んだ上板65および下板66を含む。上板65の下端と下板66の上端との間には、左右に細長いスリット状の出口67が区画されている。出口67は、物品Pを1つだけ通せる大きさを有し、繰出ローラ33と、繰出ベルト31を挟んで繰出ローラ33に対向したローラ32との間に繰出空間40C側から臨んでいる。各繰出部30は、繰出ローラ33の周辺において、カウントレバー68、フラッパー69、付勢部材70およびカウントセンサ71を含む。カウントレバー68、フラッパー69、付勢部材70およびカウントセンサ71は、出口67に対して繰出空間40C側とは反対側に位置しており、上板65および下板66とともにフレーム35(図10参照)によって支持されている。
カウントレバー68は、左右方向Xに延びた回動軸68Aと、回動軸68Aから出口67へ向けて斜め上側に延びた第1レバー部68Bと、回動軸68Aから下側Z2へ延びた第2レバー部68Cとを含み、回動軸68Aまわりに回動可能である。フラッパー69は、第1レバー部68Bに連結されていて、第1レバー部68Bから出口67へ延びた後に上側Z1へ屈曲している。フラッパー69は、カウントレバー68とともに回動する。フラッパー69は、出口67を塞いだ閉位置(図12A参照)と、出口67から下側Z2へずれて出口67を開放した開位置(図12B参照)との間で回動する。付勢部材70は、下板66と第2レバー部68Cとの間に架設されていて、フラッパー69が閉位置に配置されるように、第2レバー部68Cを繰出空間40C側へ引っ張っている。
カウントセンサ71は、例えばフォトインタラプタである。フラッパー69が閉位置にあるときには、第2レバー部68Cの下端部がカウントセンサ71の検知領域から外れていることによって、カウントセンサ71は、フラッパー69が閉位置にあることを検知する(図12A参照)。フラッパー69が開位置にあるときには、第2レバー部68Cの下端部がカウントセンサ71の検知領域内に位置することによって、カウントセンサ71は、フラッパー69が開位置にあることを検知する(図12B参照)。
図12Aは、繰出処理の開始直前における繰出部30が図示されている。繰出処理が開始されると、繰出ベルト31が周回移動することによって、繰出部材34が、繰出ベルト31の平坦部分31A上における最下位の物品Pを引っ掛けて繰出空間40C側へスライドする。この物品Pは、図12Bに示すように、繰出ローラ33と、繰出ローラ33に下側Z2から対向したローラ32との間を通過して、カウントレバー68の第1レバー部68Bを押し下げる。これにより、カウントレバー68が回動してフラッパー69が開位置に到達する。そのため、第1レバー部68Bを押し下げた物品Pは、開放された出口67を通って繰出空間40Cに進入する。図12Cに示すように物品Pが完全に出口67を通過すると、フラッパー69が閉位置に戻る。これにより、出口67を通過した物品Pが出口67に戻って後続の物品Pに衝突することが防止される。
例えば図12Dに示すように繰出途中の物品Pが出口67に詰まる不具合(いわゆるジャム)が発生することが想定される。ジャム発生時において、開位置にあるフラッパー69は、出口67に詰まった物品Pの下側Z2に隠れているので、繰出空間40C側から物品Pを引っ張ってジャムを解除しようとする使用者に触られることによってフラッパー69が変形することを抑制できる。また、フラッパー69を付勢する付勢部材70は、下板66の裏に隠れているので、繰出空間40C側からジャムを解除しようとする使用者に触れられることによって付勢部材70が損傷することを抑制できる。また、カウントレバー68の第1レバー部68Bを延長させてフラッパー69を構成すれば、フラッパー69を開位置から閉位置へ動かすアクチュエータを別途設けなくても、カウントレバー68用の付勢部材70が当該アクチュエータを兼用するので、部品点数の低減および省スペース化を図れる。もちろん、当該アクチュエータによってフラッパー69をカウントレバー68と連動させてもよい。
図13は、物品払出装置10の電気的構成を示すブロック図である。物品払出装置10は、抽出手段、第1移動手段、特定手段、第2移動手段および移行手段の一例としての制御部75を含む。制御部75は、CPUやROMやRAM等で構成され、収納ユニット11および繰出払出ユニット12の少なくともいずれかに設けられている。制御部75には、各収納ユニット11におけるシャッタ17、搬送体18、識別計数ユニット51、第1変更部材57および第2変更部材58、ならびに、繰出払出ユニット12における繰出ユニット27および払出ユニット28のそれぞれに関連した電気部品(例えば、前述した駆動部やセンサ等)が電気的に接続されている。制御部75は、これらの電気部品の動作を制御することによって、前述した補充処理、識別計数処理および繰出払出処理を実行する。
また、物品払出装置10は、例えば液晶のタッチパネルによって構成された表示操作部76と、把握手段の一例としての記憶部77とを含み、表示操作部76および記憶部77は、制御部75に対して電気的に接続されている。制御部75は、表示操作部76に必要な情報を表示したり、使用者による表示操作部76の操作に応じて使用者からの指示を受け付けたりする。記憶部77は、識別計数処理を受けた各セット部19にセットされた通い箱1内の物品Pの種類および収容数等を記憶することによって、これらの情報を把握している。
次に、図14を参照して、制御部75が実行する処理について説明する。まず、使用者による表示操作部76の操作によって補充処理実行の指示があった場合において、制御部75は、記憶部77に記憶された情報に基づいて、空のセット部19があるか否かを確認する(ステップS1)。空のセット部19とは、通い箱1がセットされていないセット部19、または、空の通い箱1がセットされたセット部19である。ここでの空の通い箱1は、物品Pの収容数が零である通い箱1だけに限らず、収容数が所定数を下回ったニアエンプティの通い箱1も含む。制御部75は、各セット部19の収容数についての記憶部77による把握内容に基づいて、収容数が所定数を下回った通い箱1がセットされた空のセット部19(つまり、補充の優先度が高いセット部19)を抽出する。空のセット部19がなければ(ステップS1でNO)、制御部75は、通常の補充処理を実行し(ステップS2)、空のセット部19があれば(ステップS1でYES)、制御部75は、特別な補充処理である優先補充処理を実行する(ステップS3)。
通常の補充処理(以下では通常補充処理という)の場合、セット位置にセット部19が存在すれば、制御部75は、このセット部19に通い箱1のセットされるように待機し、セット位置にセット部19が存在しなければ、制御部75は、前述した移動機構61を制御して、セット位置に最も近いセット部19をセット位置まで移動させる。優先補充処理の場合、制御部75は、移動機構61を制御して、先ほど抽出された空のセット部19を優先してセット位置まで移動させることによって、このセット部19についての補充処理が優先されるようにする。そのため、物品Pの収容数が所定値を下回った通い箱1が存在する状態を速やかに解消できる。そのため、物品払出装置10では、物品Pのスムーズな払い出しが可能になるので、運用効率の向上を図れる。
通常補充処理または優先補充処理が完了すると(ステップS4でYES)、制御部75は、今回の補充処理によってセット位置において通い箱1が新たにセットされたセット部19についての識別計数処理を実行する(ステップS5)。つまり、制御部75は、セット位置において通い箱1が新たにセットされたセット部19を特定し、その特定結果に基づいて、移動機構61を制御して当該セット部19を識別計数ユニット51へ移動させて、当該セット部19にセットされた通い箱1内の物品Pについての識別および計数を実行する。この識別計数処理が完了すると(ステップS6でYES)、制御部75は、物品払出装置10を、物品Pの払い出しが可能な待機状態に移行させる(ステップS7)。待機状態の物品払出装置10の各収納ユニット11では、いつでも繰出払出処理を開始できるように、第1変更部材57および第2変更部材58のそれぞれが待機位置にあって、搬送体18は静止している。また、待機状態の物品払出装置10の各収納ユニット11では、通い箱1がセットされたいずれかのセット部19が既に横向き姿勢にて待機していて、出入口19Dを繰出空間45Cへ向けていてもよい。これにより、その後の繰出払出処理を速やかに開始できる。
このように、セット部19に通い箱1が新たにセットされた場合には、この通い箱1内の物品Pについての識別および計数が完了すれば、物品払出装置10は、速やかに待機状態に移行して物品Pの払い出しが可能になる。そのため、物品払出装置10では、セット部19に通い箱1が新たにセットされた後のタイミングでも、物品Pのスムーズな払い出しが可能になるので、運用効率の向上を図れる。また、他の通い箱1の物品Pを計数等するための無駄な動作が行われずに済むので、この動作に起因した誤計数や誤作動等の異常の発生を低減できる。なお、物品払出装置10では、このように物品Pが補充されたセット部19だけ識別計数処理を実行するのとは別に、全てのセット部19における物品Pを識別および計数する精査処理も実施される。
なお、ステップS5での識別計数処理の最中において、使用者による表示操作部76の操作等によって物品Pの払出指示が有れば、制御部75は、識別計数処理を中断して繰出払出処理を優先して実行してもよい。この場合、識別計数処理の対象であったセット部19は、繰出払出処理の対象から外れる。そして、繰出払出処理後に、識別計数処理が、使用者による表示操作部76の操作等によって再開されてもよいし、自動的に再開されてもよい。これにより、セット部19に通い箱1をセットした直後の段階において、いつでも物品Pの払い出しが可能である。そのため、使用者にとって、スムーズな物品Pの払出ができることにより、精神的な負担を軽減できる。また、精査処理中においても、物品Pの払出指示が有れば、制御部75は、精査処理を中断して繰出払出処理を優先して実行し、その後、必要に応じて精査処理を再開してもよい。
次に、図15を参照して、制御部75が実施する別の処理について説明する。まず、使用者による表示操作部76の操作によって繰出払出処理の指示があったことに応答して、制御部75は、まず繰出処理を実行する(ステップS11)。繰出処理の後に、制御部75は、繰出払出ユニット12のシャッタ17を開いて、払出処理を開始する(ステップS12)。これにより、払出ユニット28では、枠部40が待機位置から上限位置まで上昇し、繰出処理によって繰り出された物品Pが載せられた払出部41は、待機位置から払出位置まで上昇するので、払出部41上の物品Pは、使用者によって取り出されるはずである(図4参照)。
制御部75は、シャッタ17を開いた後に、各払出部41上における物品Pの残留を残留検知センサ42(図4参照)によって監視している(ステップS13)。いずれかの払出部41上に物品Pが残留していて(ステップS13でNO)、各払出部41が払出位置にあれば(ステップS14でYES)、使用者による物品Pの取り出しが未だなので、制御部75は待機する。一方、いずれかの払出部41上に物品Pが残留していて(ステップS13でNO)、各払出部41が払出位置になければ(ステップS14でNO)、払出部41が払出位置に到達していないことによって使用者による物品Pの取り出しができない。そのため、制御部75は、払出部41を払出位置まで上昇させて(ステップS15)、使用者による物品Pの取り出しを待つ。
いずれの払出部41上にも物品Pが残留していなければ(ステップS13でYES)、使用者による物品Pの取り出しが完了したので、制御部75は、払出部41を払出位置から規定量だけ一旦下降させて、例えば払出口16Aの僅か下方に配置する(ステップS16)。払出部41が規定量だけ下降したときに、引き続き払出部41上に物品Pが残留していなければ(ステップS17でYES)、制御部75は、シャッタ17を閉じて(ステップS18)、払出部41を待機位置までさらに下降させて(ステップS19)、枠部40も待機位置まで下降させる。これにより、払出処理が完了する。一方、払出部41が規定量だけ下降したときに、払出部41上に物品Pが残留していれば(ステップS17でNO)、一旦取り出された物品Pが落下して払出部41に載った可能性があるので、制御部75は、払出部41を払出位置まで上昇させて(ステップS15)、使用者による物品Pの取り出しを待つ。
このように、物品Pの払出後に払出部41を待機位置まで一度に下降させずに一旦停止させることによって、外からの物品Pが払出口16Aから紛れ込んで払出部41に落下していないかどうかを早い段階で確認できる。確認の結果、問題があれば、引き続き払出口16Aが開放されているので、速やかなリトライ処理によって払出部41を払出位置まで上昇させて、払出部41上の物品Pを払出口16Aから取り出して、素早く遊技客に渡すことができる。確認の結果、問題が無ければ、シャッタ17を速やかに閉じて払出口16Aを塞いでから、払出部41を待機位置まで下降させる。なお、制御部75は、シャッタ17を閉じた後も、払出部41上に物品Pが残留していないか常に監視している。
図16Aを参照して、表示操作部76には、物品払出装置10をメンテナンスする使用者向けのメンテナンス画面が表示される。メンテナンス画面には、その見出しの下に、複数のメニューを選択するためのタッチキー78が表示される。タッチキー78は、例えば、物品払出装置10におけるログを閲覧するためにタッチされるタッチキー78Aと、物品払出装置10における時計(図示せず)を設定するためにタッチされるタッチキー78Bと、物品払出装置10におけるその他の設定をするためにタッチされるタッチキー78Cと、物品払出装置10の使い方についてのトレーニングを受けるためにタッチされるタッチキー78Dとを含む。
使用者がタッチキー78Dにタッチすると、表示操作部76には、図16Bに示すトレーニングモード画面が表示される。トレーニングモード画面には、トレーニングを開始するか否かを問う案内文と、トレーニングを開始するか否かを選択するためにタッチされるタッチキー79(Noキー79AまたはYesキー79B)が表示される。
使用者が、トレーニングを受けるためにYesキー79Bにタッチすると、表示操作部76には、図16Cに示すエラーコード入力画面が表示される。エラーコードとは、物品払出装置10において想定されるエラー毎に割り当てられたコードであり、エラーコード毎のトレーニングプログラムが予め記憶部77に記憶されている。なお、運用中に新たなエラーが発生した場合には、このエラーを再現するための新たなトレーニングプログラムが記憶部77に追加で記憶される。エラーコード入力画面には、エラーコードの入力を促す旨の案内文と、2つのタッチキー81とが表示される。使用者が、表示操作部76等に設けられたテンキー等の入力部によってエラーコードを入力すると、入力されたエラーコードが、エラーコード入力画面における入力欄80に表示される。使用者は、入力したエラーコードでOKであれば、エラーコード入力画面において「登録」と表示されたタッチキー81Aにタッチする。使用者は、直前の画面に戻りたければ、エラーコード入力画面において「戻る」と表示されたタッチキー81Bにタッチする。
使用者が、エラーコード入力画面において所望のエラーコードを入力してからタッチキー81Aにタッチすると、制御部75は、当該エラーコードに対応するエラープラグラムを実行して、実際にエラー(例えば物品Pのジャム)を発生させるとともに、表示操作部76に、図16Dに示すエラー確認画面を表示させる。エラー確認画面には、エラーが発生した旨と、このエラーの解除を促す旨と、エラーの前後に機外へ排出された物品Pを元の収納ユニット11に戻すことを促す旨とが表示される。ここでのエラーは、本当のエラーではなく、トレーニング用に意図的に再現されたエラーであるが、エラー確認画面は、本番のエラーが発生したときに表示されるものである。なお、制御部75は、エラーを再現する前に、物品払出装置10内の全ての物品Pを計数し、現時点の物品Pの収容数を把握する。
使用者が、エラー確認画面において「確認」と表示されたタッチキー82にタッチして、実際にエラーを解除する処理を実行する。この際、表示操作部76には、エラー解除の手順が表示されてもよい。使用者によるエラー解除処理の完了後において、制御部75は、物品払出装置10内の全ての物品Pを再計数し、再計数で得られた収容数と、事前に把握していた収容数とを比較して、これらの収容数が一致しているか否かを確認する。一致していなければ、表示操作部76には図16Dに示すエラー確認画面が引き続き表示され、使用者は、再度のエラー解除が促される。一方、制御部75が、各セット部19における通い箱1の物品Pの収容数が今回のエラーの前後で一致することを確認すると、表示操作部76に、図16Eに示す終了画面を表示させる。使用者は、トレーニングを終了したければ、終了画面において「確認」と表示されたタッチキー83Aにタッチする。これにより、表示操作部76には待機画面が表示される。一方、使用者は、別のエラーコードでのトレーニングを受けたければ、終了画面において「戻る」と表示されたタッチキー83Bにタッチする。これにより、表示操作部76にはエラーコード入力画面(図16C参照)が表示される。
このように、エラーを再現して、使用者にエラー解除を疑似体験させことができるので、本番のエラーが発生したときに、使用者は、スムーズにエラー解除することができる。そのため、エラー発生時に、遊技客を待たせる時間を短縮できるし、保守の担当者を呼ばなくても現場の使用者だけでエラー解除できる。
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項に記載の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、前述した実施形態に係る物品払出装置10は、1つの繰出払出ユニット12を2つの収納ユニット11によって前後方向Yから挟んだ構成を含むが、前述したように、当該構成が、左右方向Xに並んで複数組設けられてもよい。もちろん、収納ユニット11および繰出払出ユニット12を1つずつ含んだ最小構成の物品払出装置10もあり得る。また、物品払出装置10は、収納ユニット11および繰出払出ユニット12を収納した装置本体(図示せず)を含み、補充処理の際にセット部19に通い箱1をセットするために収納ユニット11が装置本体から引き出されてもよい。その場合、セット部19に通い箱1がセットされた後に、収納ユニット11が装置本体内に戻される。また、この場合、繰出払出ユニット12の払出口16Aおよびシャッタ17(図2参照)は、装置本体の上面に露出されている。
また、物品払出装置10には、音声ガイダンス機能が設けられてもよい。また、払出口16Aを開閉する各シャッタ17(図2参照)の上面には、カラーの液晶画面等で構成された表示部(図示せず)が設けられてもよい。この場合、各払出口16Aに対応するシャッタ17の表示部には、これから払い出される物品Pの色および枚数といった払出情報が目視可能に表示されるので、使用者(遊技客も含む)にとって、払い出される物品Pの詳細をイメージしやすい。また、どの払出口16Aからどの色の物品Pが何枚払い出されるのかが、音声ガイダンスによって使用者に報知されてもよい。また、各セット部19にセットされた通い箱1に収容された物品Pの色および枚数(収容数)の在庫情報が、音声ガイダンスによって使用者に報知されてもよく、使用者は、別の作業をしながら在庫を把握できる。なお、在事情報には、物品Pの在庫が少なくなったり無くなったりした旨も含まれる。また、エラーが発生したときには、その旨や、エラー解除の手順等が、音声ガイダンスによって使用者に報知されてもよく、使用者は、表示操作部76の画面等を見なくても、エラー解除ができる。
また、図17以降に示す変形例に係る物品払出装置10Aもあり得る。なお、図17の紙面に直交する方向(図18では上下方向)が物品払出装置10Aの前後方向Yであり、図17の紙面の手前側(図18では下側)が物品払出装置10Aの前側Y1であり、図17の紙面の奥側(図18では上側)が物品払出装置10Aの後側Y2である。
図17を参照して、物品払出装置10Aは、その外殻をなすボックス状の装置本体85を含む。装置本体85の内部空間は、略前半分を占める補充領域85Aと、略後半分を占める払出領域85Bとに区画されている(図18参照)。補充領域85Aには、複数の補充ユニット86と、識別計数ユニット87とが配置されている。
これらの補充ユニット86は、例えば上下に3つ並ぶことによって1つの縦の列を構成し、この列が補充領域85Aにおいて左右に2列配置されている。装置本体85の前面において各補充ユニット86と重なる位置には、補充ユニット86と同様に格子状に並んで配置された複数(ここでは6つ)の装填口85Cが形成されている。各装填口85Cから、その後ろにある補充ユニット86の内部にアクセスできる。なお、装置本体85の前面には、各装填口85Cを開閉する扉(図示せず)が設けられてもよい。
各補充ユニット86は、前後方向Yに長手のトレイ状のセット部88と、セット部88を支持する枠体状に形成された支持部89とを含む。セット部88は、支持部89によって支持された状態において、前後方向Yに延びる回動軸線まわりに支持部89内で回動可能である。セット部88は、その内部を露出させる開口部88Aが上側Z1を向いたセット位置(図17参照)と、開口部88Aが横を向いた横向き位置(図20における右側X2のセット部88を参照)との間で回動可能である。また、セット位置のセット部88は、支持部89によって支持された状態において、装填口85Cから前側Y1へ引き出すことができる。各補充ユニット86は、セット部88を回動させるモータ等の駆動部(図示せず)を含む。
識別計数ユニット87は、補充ユニット86の縦の2列の間に配置されている。識別計数ユニット87は、上下方向Zに延びる支持部90と、支持部90の左右両側のそれぞれに配置された検知部91とを含む。検知部91は、前述した識別部53および計数部54と同じ機能を有するセンサである。各検知部91は、支持部90によって支持されており、モータ等の駆動部(図示せず)の駆動力を受けることによって昇降する。
図18を参照して、払出領域85Bの前端部において各補充ユニット86に後側Y2から隣接する位置には、繰出部92が1つずつ配置されている。繰出部92の上面には、例えば左右方向Xに延びるエンドレスベルトで構成された繰出部材93が配置されている。繰出部材93は、モータ等の駆動部(図示せず)の駆動力を受けることによって周回移動する。装置本体85の上面において平面視で繰出部92の後側Y2に位置する部分には、払出口85Dが形成されている。
払出領域85Bには、払出ユニット94が、例えば左右一対をなして配置されている。払出ユニット94は、ボックス状のケーシング95と、ケーシング95内に収容された払出部96とを含み、アーム状の連結部97を介して装置本体85の側壁に連結されている。ケーシング95の上面は開放されていて、その内部空間は上側Z1へ露出されている。払出部96は、上下方向Zに一致した板厚方向を有する板状に形成されていて、モータ等の駆動部(図示せず)の駆動力を受けることによってケーシング95内で昇降する。各払出ユニット94は、アクチュエータ等の駆動部(図示せず)の駆動力を受けることによって、払出領域85B内で上下前後左右のそれぞれに移動することができる。このように、装置本体85の内部では、物品Pの繰り出しおよび払い出しのための構成が、払出領域85Bに集約されている。
図19を参照して、使用者は、いずれかの補充ユニット86のセット部88を前側Y1に引き出す。そして、使用者は、起立姿勢の物品Pを収容した通い箱1を、前後に横長になって出入口6が上側Z1を向いた基本姿勢にして、引き出したセット部88にセットする。このときのセット部88はセット位置にあり、通い箱1は、基本姿勢のまま、セット部88の開口部88Aに上側Z1からセットされる。その後、使用者は、このセット部88を、白抜き矢印で示すように後側Y2に押し込んで補充領域85A内に戻す。ここでの処理は、前述した補充処理に相当する。
通い箱1がセットされたセット部88は、補充領域85A内において、横向き位置まで約90度回動し、このセット部88の開口部88Aは、識別計数ユニット87側を向く(図19および図20における右側X2のセット部88を参照)。なお、使用者による手作業によって、セット部88を横向き位置まで回動させてもよい。横向き位置まで回動したセット部88にセットされた通い箱1の各収容空間5における物品Pは、上下方向Zに積層された状態で、通い箱1の出入口6から識別計数ユニット87側にはみ出している。この状態において識別計数ユニット87における検知部91が、待機位置から上昇し、その際に、各収容空間5(検知部91と左右方向Xで同じ位置にある収容空間5)に収容された状態にある物品Pを識別したり計数したりする。ここでの処理は、前述した識別計数処理に相当する。
物品払出装置10Aにおいて繰出払出処理を実行する場合には、図21における右側X2の補充ユニット86を参照して、まず、繰出払出処理の対象となるセット部88(図21には図示せず)が横向き位置まで回動する。そして、このセット部88にセットされた通い箱1が、モータ等の駆動部(図示せず)の駆動力を受けることによって後側Y2へスライドする。これにより、この通い箱1における後端の収容空間5が、払出領域85Bに進入して繰出部92の真上に配置され、この繰出部92における繰出部材93が、当該収容空間5における最下位の物品Pに下側Z2から接触する。なお、繰出部92が昇降することによって、繰出部92と収容空間5との上下の相対位置が調整されてもよい。また、この繰出部92に対応する払出ユニット94が、繰出部92に対して左右方向Xから隣接する位置まで移動する。その後、繰出部材93が周回移動することによって、当該収容空間5における物品Pが下側Z2から順に1つずつ払出ユニット94のケーシング95内に繰り出されて収容され、ケーシング95内の払出部96上に集積される。
なお、繰り出しによって収容空間5が空になると、図22に示すように、この収容空間5を有する通い箱1が後側Y2へさらにスライドする。これにより、このセット部88にセットされた通い箱1における別の収容空間5(図22では後側Y2から2番目の収容空間5)が、繰出部92の真上に配置され、この繰出部92における繰出部材93が、当該別の収容空間5における物品Pをケーシング95内に繰り出す。もちろん、後側Y2の収容空間5から順に物品Pを繰り出す必要はなく、任意の収容空間5から物品Pを繰り出してもよい。また、通い箱1における全ての収容空間5が空になると、この通い箱1が元の位置まで前進した後に、別の通い箱1(例えば1段下にある通い箱1)が後側Y2へスライドし、繰出部92は、当該別の通い箱1から物品Pを繰り出す。
このように物品Pがケーシング95内に繰り出された払出ユニット94は、装置本体85の払出口85Dの真下まで移動する。その後、ケーシング95内で物品Pが集積された払出部96が払出口85Dまで上昇し、払出部96上の物品Pが機外へ払い出される。
変形例に係る物品払出装置10Aでは、前述した物品払出装置10と同様に、物品Pを収容した通い箱1をそのままセットできるので、物品Pの取り扱いに関する使い勝手の向上を図れる。さらに、物品払出装置10Aでは、物品払出装置10A全体を休止させなくても、各補充ユニット86のセット部88に対して個別に通い箱1をセットしたり、各払出ユニット94のセット部88から個別に通い箱1を取り外したりすることができる。また、全ての補充ユニット86を物品払出装置10Aの装置本体85から引き出さなくても、各補充ユニット86のセット部88を1つずつ引き出すことによって容易に通い箱1をセットしたり取り外したりすることができるので、作業上の負担を減らすことができる。
また、物品払出装置10Aでは、物品Pを繰り出す通い箱1だけが繰出部92側へ移動し、他の通い箱1は、補充領域85Aで待機している。そのため、通い箱1から物品Pが不意に脱落する不具合を抑制できるし、使用者は、待機中の通い箱1にいつでもアクセスできる。また、複数の補充ユニット86が正面視で格子状に配置されるので、各補充ユニット86におけるセット部88の位置と、各セット部88にセットされる通い箱1に収容される物品Pの種類との関連性を分かりやすく設定できるので、目的の通い箱1を各セット部88に間違えずにセットできる。
なお、物品払出装置10における各収納ユニット11や、物品払出装置10Aにおいて補充領域85Aに存在する構成を、計数機能付きの物品保管庫として単独で使用してもよい。この場合の物品保管庫は、持ち運びされてもよい。また、物品払出装置10において通い箱1をセットできる機能や、セットされた通い箱1に収容された物品Pを識別および計数する機能は、前述した物品読取装置や物品検査装置に適用されてもよい。この場合、物品Pを通い箱1に収容されたままの状態で流通させるとともに、遊技施設、交換所、問屋および互換所のそれぞれにおける識別および計数によって物品Pを厳正に管理できる。
また、前述した物品Pは、遊技施設で取り扱われる賞品でなく、その他のカードや通帳等であってもよい。また、物品払出装置10および10Aは、床面に直接設置される据え置きタイプであってもよいし、カウンタ等に載せられる卓上タイプであってもよい。また、計数識別処理では、計数および識別のいずれか一方の処理が省略されてもよい。
また、通い箱1(図1参照)において各側壁2、各区画壁3および閉塞壁4の少なくともいずれかの外表面に、通い箱1をセット部19や88に位置決めするための位置決め部(図示せず)が形成されてもよい。位置決め部は、例えば、通い箱1をセット部19や88にセットする方向に延びるリブや突起であってもよい。この場合、セット部19や88には、この位置決め部を受け入れる溝や穴等の受入部が形成される。このように位置決め部および受入部を設けることによって、通い箱1をセット部19や88に確実かつ正確にセットできる。
1 通い箱
1A 外面
10 物品払出装置
10A 物品払出装置
19 セット部
30 繰出部
40B 仕切部
41 払出部
53 識別部
54 計数部
59 計数姿勢変更機構
60 繰出姿勢変更機構
61 移動機構
63 変更部
75 制御部
77 記憶部
88 セット部
92 繰出部
96 払出部
P 物品

Claims (4)

  1. 複数の物品が積層状態で収容される複数の収容空間と、前記収容空間から物品を繰り出すための開口部とを有する収容箱と、
    前記収容箱がセットされるセット部と、
    前記セット部にセットされた前記収容箱の前記開口部に受け入れられて前記収容空間から物品を繰り出す繰出部材を有する繰出部と、
    前記繰出部材によって繰り出された物品を機外へ払い出す払出部と、
    前記セット部にセットされた前記収容箱内の物品が前記繰出部側に露出され、かつ前記開口部が前記繰出部材を受け入れ可能となるように、前記セット部にセットされた前記収容箱の姿勢を変更する繰出姿勢変更機構とを含む、物品払出装置。
  2. 前記セット部にセットされた前記収容箱に収容された状態にある物品を計数する計数部を含む、請求項1に記載の物品払出装置。
  3. 前記セット部にセットされた前記収容箱内の物品が前記計数部側に露出されるように、前記セット部にセットされた前記収容箱の姿勢を変更する計数姿勢変更機構を含む、請求項2に記載の物品払出装置。
  4. 前記セット部にセットされた前記収容箱に収容された状態にある物品を識別する識別部を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の物品払出装置。
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