JP2021102280A - タイヤの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ユニフォミティに優れるタイヤの製造方法の提供。【解決手段】このタイヤの製造方法は、(A)タイヤ用カーカスプライ6と一対のビード部材4とを準備する工程、(B)カーカスプライ6の半径方向外側に一対のビード部材4を配置する工程、(C)それぞれのビード部材4にカーカスプライ6の外周面を当接させる工程、(D)ビード部材4に対してカーカスプライ6が軸方向内向きに移動することを抑制しつつ、一対のビード部材4の間に位置するカーカスプライ6の主部6aを半径方向外向きに膨張させる工程、及び(E)カーカスプライ6の当接部6bより軸方向外側の端部6eをビード部材4の周りに巻き上げる工程、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤの製造方法に関する。
特許文献1(特開2018−122547公報)には、タイヤの成形装置が開示されている。この成形装置は、筒状のカーカスプライと一対のビード部材を含むローカバーの製造に用いられる。この成形装置を用いた製造方法では、それぞれのビード部材にカーカスプライが半径方向内側から押し付けられて、ビード部材がカーカスプライの所定箇所に位置決めされる。位置決めされたビード部材の間で、カーカスプライの主部が膨張させられる。その後、カーカスプライの端部がビード部材の周りに巻き上げられる。巻き上げられた端部がビード部材とカーカスプライの膨張した主部とに圧着される。
特開2018−122547公報
このタイヤの製造方法では、ビード部材がカーカスプライの所定箇所に位置決めされる。しかしながら、このカーカスプライの主部が膨張することで、カーカスプライはビード部材に対して位置ずれを生じることがある。この位置ずれは、一対のビード間のカーカスプライの幅にバラツキを生じさせる。この位置ずれは、コードパスを損なう。この位置ずれは、得られるタイヤのユニフォミティを損なう。
本発明の目的は、ユニフォミティに優れるタイヤの製造方法の提供にある。
本発明に係るタイヤの製造法は、
(A)円筒状に巻回されたタイヤ用カーカスプライとそれぞれがリング形状を備える一対のビード部材とを準備する工程、
(B)前記カーカスプライの半径方向外側に前記一対のビード部材を配置する工程、
(C)それぞれのビード部材に前記カーカスプライの外周面を当接させる工程、
(D)前記ビード部材に対して前記カーカスプライの軸方向端部が軸方向内向きに移動することを抑制しつつ、前記一対のビード部材の間に位置する前記カーカスプライの主部を半径方向外向きに膨張させる工程
及び
(E)前記カーカスプライの前記端部を前記ビード部材の周りに巻き上げる工程
を含む。
好ましくは、前記工程(D)において、前記カーカスプライの前記端部を半径方向外向きに折り曲げつつ、前記カーカスプライの主部を半径方向外向きに膨張させる。
好ましくは、前記工程(D)において、前記カーカスプライの前記端部を軸方向外向きに引きつつ、前記カーカスプライの主部を半径方向外向きに膨張させる。
好ましくは、前記工程(D)において、前記カーカスプライの前記端部の半径方向内側に位置するターンアップブラダーを膨張させて前記カーカスプライの前記端部が軸方向内向きに移動することを抑制する。
好ましくは、前記工程(E)において、前記工程(D)で膨張した前記ターンアップブラダーを更に膨張させて前記端部を前記ビード部材の周りに巻き上げる。
好ましくは、前記工程(D)において、前記カーカスプライの前記主部の内側に0.2MPa以上の圧力で流体を充填して、前記主部を膨張させる。
好ましくは、このタイヤの製造方法は、
(F)前記工程(D)の後で前記工程(E)に先立って、前記主部の半径方向内側に配置されたドラムを拡径し、前記ドラムと前記ビード部材とで前記カーカスプライを挟持する工程、を更に含む。
好ましくは、前記工程(A)において、1枚の前記カーカスプライが巻回される。
本発明に係るタイヤの製造方法では、ビード部材に対してカーカスプライの端部が軸方向内向きに移動することを抑制しつつ、カーカスプライの主部を膨張させる。これにより、ビード部材に対してカーカスプライが位置ずれすることが抑制されている。この製造方法では、一対のビード部材の間のコードパスのバラツキが小さい。この製造方法は、得られるタイヤのユニフォミティに優れている。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤの製造方法のための成形装置が示された説明図である。 図2(A)は図1の成形装置の使用状態が示された説明図であり、図2(B)はこの成形装置の他の使用状態が示された説明図である。 図3(A)は図1の成形装置の更に他の使用状態が示された説明図であり、図3(B)はこの成形装置の更に他の使用状態が示された説明図である。 図4(A)は図1の成形装置の更に他の使用状態が示された説明図であり、図4(B)はこの成形装置の更に他の使用状態が示された説明図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1には、タイヤの成形装置2が示されている。図1には、一対のビード部材4とカーカスプライ6とが共に示されている。ビード部材4は、タイヤのビードを形成する部材である。カーカスプライ6は、タイヤのカーカスを形成する部材である。
この成形装置2は、一対の移動体8と一対のドラム10と軸部12とを備えている。図示されないが、この成形装置2は、更に、制御装置とビード部材保持具とを備えている。図1において、左右方向が成形装置2の軸方向であり、上下方向が成形装置2の半径方向であり、紙面に素直な方向が成形装置2の周方向である。
それぞれの移動体8は、本体14、シリンダー16、ピストン18、複数のロックセグメント20、ターンアップブラダー22、供給配管24、給気バルブ26、圧力センサー28、排出配管30及び排気バルブ32を備えている。移動体8は、軸部12に支持されている。移動体8は、軸方向に移動可能である。一対の移動体8は、互いに離れた位置と近付いた位置とに移動可能である。図1では、一対の移動体8は、互いに離れた位置にある。
本体14の内部に、シリンダー16が形成されている。このシリンダー16に、ピストン18が摺動可能に挿入されている。ピストン18は、テーパ面18aを備えている。このテーパ面18aは、軸方向外側から内側に向かって、半径方向外側から内側向きに傾斜している。このシリンダー16には、流体が、例えば圧縮空気が、充填排出可能である。ピストン18は、シリンダー16内で軸方向に摺動可能である。
複数のロックセグメント20は、本体14の周方向に並べられている。それぞれのロックセグメント20は、本体14に対して半径方向に移動可能である。ロックセグメント20の内端は、ピストン18のテーパ面18aに当接している。ピストン18の摺動によって、ロックセグメント20は、半径方向に移動しうる。
ターンアップブラダー22は、ロックセグメント20の軸方向外側に位置している。ターンアップブラダー22は、流体の充填排出によって、膨張収縮可能である。この成形装置2では、この流体として圧縮空気が用いられている。この流体は、特に圧縮空気に限定されない。
供給配管24は、ターンアップブラダー22に接続されている。供給配管24によって、圧縮空気がターンアップブラダー22に充填されうる。給気バルブ26によって、供給配管24の流路は、開閉可能である。
圧力センサー28は、供給配管24に取り付けられている。圧力センサー28は、給気バルブ26とターンアップブラダー22との間に位置している。圧力センサー28によって、給気バルブ26とターンアップブラダー22との間で、流路の内圧が測定可能である。この流路の内圧を測定することで、ターンアップブラダー22の内圧が測定可能である。
排出配管30は、ターンアップブラダー22に接続されている。この成形装置2では、排出配管30は、給気バルブ26とターンアップブラダー22との間で供給配管24に接続されている。排気バルブ32によって、排出配管30の流路は、開閉可能である。
図示されないが、一対の移動体8の間にも、他の流体流路が接続されている。この流体流路は、供給配管24、給気バルブ26、排出配管30及び排気バルブ32と同様に構成されている。この流体流路から、一対の移動体8の間に流体が充填されうる。また、この流体流路から、流体が排出されうる。この成形装置2では、流体として圧縮空気が用いられている。
それぞれのドラム10は、複数のセグメント34を備えている。これらのセグメント34が周方向に並べられている。これらのセグメント34によって、ドラム10は、円筒形状を備えている。それぞれのセグメント34は、半径方向に移動可能である。これにより、ドラム10は、拡径可能である。また、ドラム10は、軸方向に移動可能である。一対のドラム10は、互いに離れた位置と近付いた位置とに移動可能である。図1では、一対のドラム10は、互いに離れた位置にある。
図示されないビード部材保持具は、図示されないビード部材供給装置と成形装置2との間で移動可能である。ビード部材保持具は、ビード部材4をビード部材供給装置から成形装置2まで搬送する機能と、ビード部材4を移動体8の半径方向外側の所定の位置に保持する機能とを備えている。
図示されない制御装置は、一対の移動体8及び一対のドラム10を制御している。この制御装置は、演算処理をする演算部と、各機器の制御処理をする制御部と、データを記憶する記憶部と、情報を入力する入力部と、情報を出力する出力部と、入力機器の信号を入力し出力機器に信号を出力するインターフェース部とを備えている。この制御装置は、特に限定されないが、例えば、シーケンサーである。
図2(A)には、成形装置2の使用状態が示されている。この使用状態では、一対の移動体8は、互いに離れて位置している。ピストン18は、後退位置にある。ロックセグメント20は、半径方向内側の縮径位置にある。図示されないが、給気バルブ26によって供給配管24の流路は閉じられている。ターンアップブラダー22は収縮している。
カーカスプライ6は、一対の移動体8の半径方向外側に位置している。カーカスプライ6は、軸方向において、中央に位置する主部6aと、主部6aの外側に位置する一対の当接部6bと、それぞれの当接部6bの外側に位置する一対の端部6cとを備えている。主部6aは、一対のビード部材4の間に位置する部分である。それぞれの当接部6bは、ビード部材4の底面4aに当接する部分である。それぞれの端部6cは、当接部6bより軸方向外側の部分である。この主部6aは、軸方向において一対の移動体8の間に位置している。
一対のビード部材4は、カーカスプライ6の半径方向外側に位置している。それぞれのビード部材4は、図示されないビード部材保持具に保持されている。ビード部材4は、移動体8の半径方向外側に位置している。ビード部材4は、ロックセグメント20の外側に位置している。半径方向において、ビード部材4とロックセグメント20との間に、カーカスプライ6の当接部6bが位置している。
図2(B)の使用状態では、ピストン18は、前進位置にある。ロックセグメント20の内端は、ピストン18のテーパ面18aに当接している。ロックセグメント20はピストン18によって押し上げられている。ロックセグメント20は、半径方向外側の拡径位置にある。ロックセグメント20は、半径方向外向きに、カーカスプライ6の当接部6bをビード部材4の底面4aに押圧している。その他は、図2(A)の使用状態と同様である。
図3(A)の使用状態では、ターンアップブラダー22に圧縮空気が充填されている。このターンアップブラダー22は、所定の圧力Pb1で膨張させられている。このターンアップブラダー22によって、カーカスプライ6の端部6cは、ビード部材4の底面4aの縁で折り曲げられている。これにより、カーカスプライ6の端部6cは、半径方向外向きに押し広げられている。一対のドラム10は、軸方向において、図2(B)の位置より互いに近付いている。ドラム10は、拡径位置にある。一対の移動体8は、軸方向において、図2(B)の位置から互いに近付いている。一対の移動体8の間に、圧縮空気が充填されている。一対のビード部材4の間で、カーカスプライ6の主部6aは所定の圧力Pa1で膨張させられている。その他は、図2(B)の使用状態と同様である。
図3(B)の使用状態では、一対の移動体8は、軸方向において、図3(A)の位置より互いに近付いている。移動体8は、セグメント34の端面34aに向かって、ビード部材4を押圧している。この端面34aとビード部材4とがカーカスプライ6を挟持している。言い換えるとドラム10とビード部材4とがカーカスプライ6を挟持している。一対の移動体8の移動によって、カーカスプライ6の主部6aは、図3(A)の状態より更に半径方向外向きに膨らんでいる。その他は、図3(A)の使用状態と同様である。
図4(A)の使用状態では、一対の移動体8と一対のドラム10とは、軸方向において、図3(B)の位置より互いに近付いている。カーカスプライ6の主部6aは、圧力Pa1より高い圧力Pa2で膨張させられている。カーカスプライ6の主部6aは、図3(B)の状態より更に半径方向外向きに膨らんでいる。カーカスプライ6の主部6aは、トロイド状にされている。その他は、図3(B)の使用状態と同様である。
図4(B)の使用状態では、ターンアップブラダー22は、圧力Pb1より高い圧力Pb2で膨張させられている。ターンアップブラダー22は、図4(A)の状態より更に膨らんでいる。このカーカスプライ6の端部6cは、ビード部材4の周りを巻き上げられている。この端部6cは、ビード部材4及びトロイダル状のカーカスプライ6の主部6aに押圧されている。その他は、図4(A)の使用状態と同様である。
図1から図4を参照しつつ、成形装置2を用いたタイヤの製造方法が説明される。このタイヤの製造方法は、予備成形工程及び加硫工程を備えている。予備成形工程では、成形装置2を用いてローカバーが形成される。加硫工程では、このローカバーがモールド内で加圧及び加熱される。この加硫によって、このローカバーからタイヤが得られる。
この予備成形工程では、一対のビード部材4とカーカスプライ6とが準備される(STEP1)。それぞれのビード部材4は、リング状の形状を備えている。ビード部材4は、タイヤのビードを形成する部材である。カーカスプライ6は、円筒状に巻回されている。カーカスプライ6は、タイヤのカーカスを形成する部材である。
図1及び図2(A)に示される様に、一対の移動体8及び一対のドラム10の半径方向外側に、カーカスプライ6が配置される。カーカスプライ6の半径方向外側に一対のビード部材4が配置される(STEP2)。ビード部材4は、移動体8の半径方向外側に位置させられる。
シリンダー16に圧縮空気が充填される。ピストン18のテーパ面18aによって、ロックセグメント20が半径方向外向きに移動する。図2(B)に示される様に、ロックセグメント20が、カーカスプライ6の当接部6bにおいて、カーカスプライ6の外周面をビード部材4の底面4aに当接させる(STEP3)。これにより、ビード部材4は、カーカスプライ6の軸方向において、位置決めされる。
次に、ターンアップブラダー22に、所定の圧力Pb1で、圧縮空気が充填される。膨張したターンアップブラダー22は、カーカスプライ6の端部6cをビード部材4の底面4aの縁で折り曲げる。カーカスプライ6の端部6cを折り曲げつつ、一対の移動体8の間に圧縮空気が充填される。このカーカスプライ6の主部6aは、所定の圧力Pa1で圧縮空気が充填される。一対のドラム10が互いに近づきつつ、それぞれのセグメント34が拡径される。これにより、カーカスプライ6の主部6aは、半径方向外向きに膨張させられる。それぞれのセグメント34が半径方向外向きに移動して、ドラム10は拡径される(STEP4)。この様にして、カーカスプライ6は、図3(A)の状態にされる。
図3(A)の状態から、一対の移動体8は、互いに更に近づく。移動体8は、ビード部材4をドラム10に向かって押し当てる。拡径されたセグメント34の端面34aに、カーカスプライ6を間にしてビード部材4が押圧される。この様にして、ドラム10とビード部材4とがカーカスプライ6を挟持する(STEP5)。この様にして、カーカスプライ6は、図3(B)の状態にされる。
図3(B)の状態で、一対の移動体8の間に、圧力Pa1より高い圧力Pa2で圧縮空気が充填される。カーカスプライ6の主部6aに圧縮空気が充填される。一対のドラム10は、互いに更に近づく。これにより、カーカスプライ6の主部6aは、更に半径方向外向きに膨張させられる。この主部6aは、トロイド状にされる(STEP6)。この様にして、カーカスプライ6は、図4(A)の状態にされる。
図4(A)の状態で、ターンアップブラダー22に、圧力Pb1より高い圧力Pb2で圧縮空気が充填される。更に膨張したターンアップブラダー22は、カーカスプライ6の端部6cをビード部材4とカーカスプライ6の主部6aとに沿って、半径方向外向きに巻き上げる(STEP7)。この様にして、カーカスプライ6は、図4(B)の状態にされる。
図示されないが、トロイド状にされたカーカスプライ6がタイヤの各部を形成する他の部材と組み合わされて、ローカバーが形成される(STEP8)。タイヤの各部を形成する他の部材は、例えば、インナーライナーを形成するインナーライナー部材、クリンチを形成するクリンチ部材、サイドウォールを形成するサイドウォール部材、トレッドを形成するトレッド部材、ベルトを形成するベルト部材等が挙げられる。得られたローカバーは、加硫工程で加硫される。この加硫によって、ローカバーからタイヤが得られる。
このタイヤの製造方法のSTEP4では、カーカスプライ6の端部6cが折り曲げられつつ、カーカスプライ6の主部6aが膨張させられる。言い換えると、ビード部材4に当接したカーカスプライ6の当接部6bが軸方向内向きに移動することを抑制しつつ、カーカスプライ6の主部6aが膨張させられる。この主部6aが膨張するときに、ビード部材4に対してカーカスプライ6が位置ずれすることが抑制されている。ビード部材4とカーカスプライ6の当接部6bとの位置ずれが抑制されている。この製造方法では、一対のビード部材4の間における、カーカスプライ6の幅、即ちコードパスのバラツキが小さい。この製造方法で得られるタイヤは、ユニフォミティに優れる。
このSTEP4では、ターンアップブラダー22を膨張させることで、カーカスプライ6の端部6cが半径方向外向きに折り曲げられたが、この製造方法はこれに限られない。カーカスプライ6の主部6aを膨張さるときに、ビード部材4に対してカーカスプライ6が位置ずれすることが抑制されていればよい。カーカスプライ6の端部6cは、別に設けた押圧具でビード部材4に沿って折り曲げられてもよい。また、カーカスプライ6の主部6aを膨張さるときに、カーカスプライ6の端部6cが別に設けた治具で軸方向に固定されてもよく、また、外向きに引かれていてもよい。
また、このSTEP4では、カーカスプライ6の主部6aが膨張するときに、ビード部材4に対してカーカスプライ6が位置ずれすることが抑制されていればよい。従って、この成形装置2では、カーカスプライ6の主部6aが膨張するときに、これに先立って端部6cが折り曲げられてもよいし、これと同時に端部6cが折り曲げられてもよい。
従来の製造方法では、ロックセグメント20で、ビード部材4の底面4aにカーカスプライ6を半径方向外向きに押し付けていた。このロックセグメント20の押圧力は、カーカスプライ6の軸方向に直交する方向に作用する。これに対して、このタイヤの製造方法では、半径方向外向きの押圧力とは、別に、ターンアップブラダー22が、カーカスプライ6がビード部材4に対して軸方向内向きに移動することを抑制している。本発明での、ビード部材4に対してカーカスプライ6の端部6cが軸方向内向きに移動することを抑制するとは、ロックセグメント20の押圧力とは別に、軸方向内向きに移動することを抑制することを意味している。
このSTEP7では、ターンアップブラダー22に、圧力Pb1より高い圧力Pb2で圧縮空気が充填される。更に膨張したターンアップブラダー22が、カーカスプライ6の端部6cを巻き上げる。STEP4では、ターンアップブラダー22で、カーカスプライ6の端部6cが折り曲げられる。この製造方法は、ターンアップブラダー22を備える成形装置2であれば、新たな治具等を用いることなく、カーカスプライ6の位置ずれが容易に抑制できる。
このSTEP4では、カーカスプライ6の位置ずれが抑制されているので、従来より高い圧力Pa1で主部6aを膨張させることができる。高い圧力Pa1で膨張させることで、皺が寄ることなく主部6aは膨張する。これらの観点から、この圧力Pa1は、好ましくは0.2MPa以上である。一方で、高すぎる圧力Pa1は、ビード部材4に対してカーカスプライ6の位置ずれを生じさせる。低い圧力Pa1は、カーカスプライ6のコードパスのバラツキの抑制に寄与する。この観点から、この圧力Pa1は、好ましくは0.3MPa以下である。
このSTEP5では、ドラム10とビード部材4とがカーカスプライ6を挟持する。これにより、トロイド状に膨張するカーカスプライ6の主部6aの位置ずれが抑制されている。この製造方法では、従来より高い圧力Pa1で主部6aが膨張させられる。この圧力Pa1で膨張した主部6aは、STEP4において拡径されるドラム10との干渉が抑制される。この製造方法は、軸方向においてドラム10とビード部材4とでカーカスプライ6を挟持する工程を含む製造方法に、適している。
カーカスを形成するカーカスプライ6の枚数が1枚のタイヤの製造方法では、STEP1において、1枚のカーカスプライ6が巻回される。1枚のカーカスプライ6は、複数枚のカーカスプライ6が巻回されている場合に比べて、柔らかく皺が生じやすい。この製造方法では、STEP4で高い圧力Pa1で膨張させている。この製造方法では、皺の発生が抑制されている。この製造方法は、カーカスを形成するカーカスプライ6の枚数が少ないタイヤの製造に適している。この製造方法は、カーカスプライ6の枚数が2枚以下、更に1枚以下である、タイヤの製造方法に適している。
成形装置2では、ロックセグメント20によって、ビード部材4がカーカスプライ6に位置決めされている。このロックセグメント20は、拡径位置で、カーカスプライ6をビード部4に押し付けている。この構造上、複数のロックセグメント20が周方向に互いに間隔を開けて、カーカスプライ6をビード部材4の底面4aに押し付ける。この成形装置2では、カーカスプライ6を全周に亘ってビード部材4の底面4aに押し付ける場合に比べて、ビード部材4に対してカーカスプライ6の位置ずれが生じ易い。このSTEP4では、カーカスプライ6の軸方向内向きに移動が抑制されている。このタイヤの製造方法は、ロックセグメント20を備える成形装置2を用いた製造方法に適している。
ここでは、筒状にされたカーカスプライ6を用いて、本発明に製造方法が説明されたが、これに限られない。この製造方法では、カーカスプライ6と共に他の部材が巻回されていて筒状にされていてもよい。例えば、カーカスプライ6と共にインナーライナー部材が巻回されていてもよい。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1に示された成形装置を用いて、本発明に係る製造方法で、タイヤが得られた。STEP4での圧力Pa1は、表1に示される通りであった。
[比較例1]
STEP4において ターンアップブラダー22に空気を充填しなかった。カーカスプライ6の端部6cをビード部材4の底面4aの縁で折り曲げることなく、カーカスプライ6の主部6aを、半径方向外向きに膨張させた。STEP4での圧力Pa1は、表1に示される通りであった。その他は、実施例1と同様にして、タイヤが得られた。
[ユニフォミティ評価]
製造されたタイヤのLRO(Lateral Runout)が測定された。実施例1及び比較例1のそれぞれで、100本のタイヤの平均値及び標準偏差σが求められた。その結果が、比較例1を100とする指数で、表1に示されている。この指数は、小さいほど、LROに優れている。この指数は、小さいほど、ユニフォミティに優れている。
Figure 2021102280
表1に示されるように、このタイヤの製造方法では、比較例の製造方法に比べて評価が高い。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明されたタイヤの製造方法は、カーカスプライの主部を半径方向に膨張させて、カーカスプライの端部を巻き上げる、タイヤの製造方法に、広く適用されうる。
2・・・成形装置
4・・・ビード部材
4a・・・底面
6・・・カーカスプライ
6a・・・主部
6b・・・当接部
6c・・・端部
8・・・移動体
10・・・ドラム
20・・・ロックセグメント
22・・・ターンアップブラダー
34・・・セグメント
34a・・・端面

Claims (8)

  1. (A)円筒状に巻回されたタイヤ用カーカスプライとそれぞれがリング形状を備える一対のビード部材とを準備する工程、
    (B)前記カーカスプライの半径方向外側に前記一対のビード部材を配置する工程、
    (C)それぞれのビード部材に前記カーカスプライの外周面を当接させる工程、
    (D)前記ビード部材に対して前記カーカスプライの軸方向端部が軸方向内向きに移動することを抑制しつつ、前記一対のビード部材の間に位置する前記カーカスプライの主部を半径方向外向きに膨張させる工程
    及び
    (E)前記カーカスプライの前記端部を前記ビード部材の周りに巻き上げる工程
    を含む、タイヤの製造方法。
  2. 前記工程(D)において、前記カーカスプライの前記端部を半径方向外向きに折り曲げつつ、前記カーカスプライの主部を半径方向外向きに膨張させる、請求項1に記載のタイヤの製造方法。
  3. 前記工程(D)において、前記カーカスプライの前記端部を軸方向外向きに引きつつ、前記カーカスプライの主部を半径方向外向きに膨張させる請求項1又は2に記載のタイヤの製造方法。
  4. 前記工程(D)において、前記カーカスプライの前記端部の半径方向内側に位置するターンアップブラダーを膨張させて前記カーカスプライの前記端部が軸方向内向きに移動することを抑制する、請求項1から3のいずれかに記載のタイヤの製造方法。
  5. 前記工程(E)において、前記工程(D)で膨張した前記ターンアップブラダーを更に膨張させて前記端部を前記ビード部材の周りに巻き上げる、請求項4に記載のタイヤの製造方法。
  6. 前記工程(D)において、前記カーカスプライの前記主部の内側に0.2MPa以上の圧力で流体を充填して、前記主部を膨張させる、請求項1から5のいずれかに記載のタイヤの製造方法。
  7. (F)前記工程(D)の後で前記工程(E)に先立って、前記主部の半径方向内側に配置されたドラムを拡径し、前記ドラムと前記ビード部材とで前記カーカスプライを挟持する工程
    を更に含む、請求項6に記載のタイヤの製造方法。
  8. 前記工程(A)において、1枚の前記カーカスプライが巻回される、請求項1から7のいずれかに記載のタイヤの製造方法。
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