JP2021085260A - 杭の継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】強度が高くボルト本数が少ない杭の機械式継手を提供する。【解決手段】杭の端部に嵌合のためのテーパー部を有する端部リング2を設け、一対の端部リング2のテーパー部に周方向に分割された接合リング3を嵌合させ、接合リング3と端部リング2をボルト5で接合し、端部リング2と接合リング3の嵌合接触面であるテーパー部の摩擦係数を0.4以上にする。加えて接合リング3の周方向引張強度を向上させるために嵌合プレート4を接合リング3の接合部に嵌合する。【選択図】図8

Description

杭を長手方向に接続するための杭の継手に関するものである。
杭は溶接で接合することがかつては一般的であった。近年、溶接工不足及びその技量の低下により機械式継手が多く用いられている。機械式継手には大別するとネジ式と嵌合式がある。
ネジ式継手の特許文献としては「特開2003-105751鋼管杭のネジ継ぎ手構造」、「特開平9-165744テーパーネジ継ぎ手式杭」、「特開平9-132913ネジ継ぎ手式杭」等があり、主に鋼管杭に使用されている。嵌合式継手としては「特開平10-121467杭の継手構造」が代表的であり主にコンクリート杭に使用されている。
ネジ式継手はネジ山の精度が必要なため加工コストが高いという欠点がある。嵌合式継手は特許文献に示したものが多くのPHC杭に使用されているが以下のような欠点を有す。嵌合部は加工精度誤差を吸収するためにテーパーを付けているため、引っ張り力がかかると(曲げの場合は引張側に)接合金物を半径方向外側に押し出そうとする力(押し出し力という)と周方向の引っ張り力(フープテンションという)が発生する。それに抵抗するために多くのボルトが必要となり材料コストや施工コストが増加する。またボルトの強度は限界があるため接合強度も小さく、大きな曲げ強度が必要なSC杭や鋼管杭の継手には適さない。
課題解決の第一の手段は、接合される杭の端部に嵌合のためのテーパー部を有する端部リングを設け、一対の端部リングのテーパー部に周方向に分割された接合リングを嵌合させ、接合リングと端部リングをボルトで接合し、前記端部リングと接合リングの嵌合接触面であるテーパー部の摩擦係数を0.4以上にする、ことにある。第二の手段は、第一の手段の部材に加えて接合リング同士を接合する嵌合プレートを用いること、にある。第三の手段は嵌合プレートと接合プレートのテーパー部の摩擦係数を0.4以上にすることにある。
端部リングと接合リングのテーパー部の摩擦係数を0.4以上にすることにより、押し出し力とフープテンションを小さくすることができる。その結果、ボルト本数が少なくなりかつ端部リングと接合リングの接合強度が向上させることができる。ボルト本数が少なくなると部材費が削減できるとともに施工時間も短縮できる。接合リングを接合する嵌合プレートを用いること及びそのテーパー部の摩擦係数を0.4以上にすることは、さらにボルト本数を減らすこと及び強度を向上することができる。その結果、高性能、低コストの継手が実現できる。
実施例1の継手の平面図である。 実施例1の継手の立面図である。 実施例1の継手の軸方向断面図である。 実施例1の継手の接合リングのボルト接合部の立面詳細図である。 実施例1の継手の接合リングのボルト接合部の水平断面図である。 くさびのつり合い図である。 f/Qとθの関係図である。 実施例2の継手の平面図である。 実施例2の継手の立面図である。 実施例2の継手の軸方向断面図である。 実施例2の継手の接合リングと嵌合プレートの接合部の立面詳細図である。 実施例2の継手の接合リングと嵌合プレートの接合部の水平断面図である。 実施例2の継手の接合リングと嵌合プレートの嵌合部が複数になった接合部の水平断面図である。 実施例2の継手の接合リングと嵌合プレートが一体になった接合部の水平断面図である。
図1、図2に実施例1の正面図と立面図を示す。実施例1は杭(鋼管)、端部リング、四分割された接合リング、ボルトより構成される。端部リングは鋼管に溶接等で接合される。端部リングにはネジ加工した穴があり、接続リングにはネジを貫通する穴がある。図3、図4、図5に端部リングと接合リングの嵌合状態を示す。
継手の接続施工は次の要領で行う。
(1)埋設した杭の頭部の端部リングの上に継杭下部の端部リングを当接し、軸心を合わせる。
(2)端部リングの嵌合部に接合リングを側面からから嵌合させる。
(3)接合リングのネジ穴にボルトを挿入し、端部リングにねじ込み、端部リングと接合リングを接合する。
杭の軸方向圧縮力は端部リング端面のメタルタッチで伝達される。軸方向引っ張り力が作用した場合はテーパー部の支圧力で接合リングに引っ張り力が伝達される。その際、クサビ効果で接合リングに押し出し力とフープテンションが発生する。押し出し力とフープテンションにはボルトが抵抗するためボルトの強度で接合部の強度が決まる場合もある。
図6に嵌合部の力のつり合いを模擬したクサビのつり合いを示す。μは接触面の摩擦係数、θはクサビの角度である。Qはクサビに作用する力で、端部リングに作用する単位長さ当たりの引っ張り力に相当する。fはクサビ効果によるQと直角方向の反力であり、接合リングに作用する単位長さ当たりの押し出し力に相当する。Nは接触面に作用する抗力でありμNは接触面には作用する摩擦力である。
xy方向の力のつり合いよりNを消去すると、f/Qは下式で表すことができる。
f/Q=(cosθ-μsinθ)/(sin+μcosθ) (1)
図7は(1)式より得られるf/Qとθの関係をμをパラメターに表した図である。θが大きくなるほど、μが大きくなるほど、f/Qが小さくなる。つまり押し出し力が小さくなる。また押し出し力はθがある値を超えると0になり、そのθは摩擦係数が大きいほど小さい。摩擦係数μとクサビ角度θを調整することにより押し出し力をゼロにすることも可能である。μは継手においてはテーパー部1とテーパー部2間の摩擦係数である。θは継手に置いてはテーパー部1とテーパー部2の軸心に対する角度βである(図3に示す)。
一般的に嵌合部においてθ(β)を大きくすることは嵌合の余裕度がなくなり、テーパー部により高い寸法精度を要求されるため加工コストが上昇する。したがって摩擦係数を大きくしθを小さくすることは加工コストの削減にも貢献する。精度の悪い鋳造品等が活用できる可能性がある。一般に鋼材間の摩擦係数は0.2〜0.3程度であるが、表面処理することにより容易に0.4以上にすることができる。鋼材の摩擦係数を向上させる表面処理方法としては(1)赤錆の発生、(2)無機ジンクリッチペイントの塗布、(3)金属溶射、(4)粉体塗装等があげられる。
一例として摩擦係数μを0.4とした場合、θを66度以上にするとfはゼロになる。つまり端部リングと接合リングの接触部の摩擦係数を0.4以上にし、テーパー角度βを66度以上にすることにより押し出し力をゼロにすることができる。極論すると、ある安全率を確保できるμとβであれば、接合リングの接合面の圧着と脱落の防止に必要なボルトのみで接合が可能となる。押し出し力がゼロであるのでフープテンションも発生しない。
実施例1における端部リングのテーパー部は1か所(1段)であるが軸方向に複数か所(複数段)有ってもよい。
図8、図9に実施例2の正面図と立面図を示す。実施例2は実施例1の継手の構成部材と嵌合プレートより構成される。端部リングは実施例1と同じである。接続リングには端部リングとの嵌合部に加えて、嵌合プレートとの嵌合部を有す。嵌合プレートは接続リングを接合する嵌合部を有したプレートである。図10、図11、図12に端部リング、接合リング、嵌合プレートの嵌合状態を示す。端部リングと接合リングの嵌合部だけでなく接合リングと嵌合プレートの嵌合部のテーパー部の摩擦係数も0.4以上にすることによりボルトの径をより小さく本数をより少なくすることができる。
実施例2の継手の施工は次の要領で行う。
(1)埋設した杭の頭部の端部リングの上に継杭下部の端部リングを当接し、軸心を合わせる。
(2)端部リングの嵌合部に接合リングを側面からから嵌合させる。
(3)接合リングの端部を嵌合する嵌合プレートを側面から嵌合する。
(4)嵌合プレートと接合リングのネジ穴にボルトを挿入し、端部リングにねじ込み、端部リングと接合リングと嵌合プレートを接合する。
嵌合プレートを用いることにより円周方向の強度が増加するとともに、ねじを締めることによるクサビ効果でプレストレスが導入でき、実施例1より径の小さいボルトあるいは少ないボルト本数でより大きな接合強度を実現できる。
嵌合プレートの嵌合部は本例では片側1か所であるが図13に示すように複数個所あってもよい。また図14に示すように接合リングと嵌合プレートは一体であってもよい。
現場の技術者の技術力や天候に左右されず低コストの杭の接合が可能となり、建築土木構造物において利用される可能性が高い。
1 杭(鋼管)
2 端部リング
21 テーパー部1
3 接合リング
31 テーパー部2
33 テーパー部3
4 嵌合プレート
42 テーパー部4
5 ボルト
6 ボルト穴
記号の説明
f クサビの直行方向の反力(接合リングに発生する押し出し力)
N 接触面の抗力(継手のテーパー部に作用する接触力)
Q クサビに作用する力(継手に作用する引っ張り力)
β テーパー部の軸心に対する角度
μ クサビの接触面の摩擦係数(継手のテーパー部の摩擦係数)
θ クサビの角度

Claims (3)

  1. 接合される一対の杭の端部に備わる嵌合用のテーパー部を有する端部リングと、前記一対の端部リングと嵌合するテーパー部を有する周方向に分割された接合リングと、端部リングと接合リングを接合するボルトからなる継手であって、前記端部リングと接合リングのテーパー部の摩擦係数が0.4以上であることを特徴とする杭の継手。
  2. 接合される一対の杭の端部に備わる嵌合用のテーパー部を有する端部リングと、前記一対の端部リングと嵌合するテーパー部と後記嵌合プレートと嵌合するテーパー部を有する周方向に分割された接合リングと、前記接合リングを周方向に互いに嵌合するテーパー部を有する嵌合プレートと、端部リングと接合リングと嵌合プレートを重ねてを接合するボルトからなることを特徴とする杭の継手。
  3. 請求項2に記載の継手であって、端部リングと接合リングおよび接合リングと嵌合プレートのテーパー部の摩擦係数が0.4以上であることを特徴とする杭の継手。
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