本発明を実施するための形態について、図面に基づき説明する。尚、以下の説明においては、特に断りがない限り、図1、図4、図5、図7から図9に示す矢印Fの方向を「前」、矢印Bの方向を「後」として、図2、図3、図6、図8から図15に示す矢印Lの方向を「左」、矢印Rの方向を「右」とする。また、図1から図7、図10から図15に示す矢印Uの方向を「上」、矢印Dの方向を「下」とする。
〔アシスト器具の全体構成及び本体部〕
図1及び図2に示すように、アシスト器具A(本発明に係る「荷物保持装置」に相当)には、作業者の背中部に取り付けられる本体部1、本体部1の上部から上側に延出され前側に延出された左右の支持アーム2、本体部1の下部に設けられた左右の脚作用部3が備えられており、作業者への装着用の取付ベルト4、左右の肩ベルト5が備えられている。
本体部1は、左右の縦フレーム6、左右の縦フレーム6に亘って連結された支持板7等を備えて、枠状となっている。脚作用部3に取付ベルト4が取り付けられ、支持板7の前面の上部に肩ベルト5が取り付けられている。支持板7の後面の上下中間部に制御装置8が取り付けられており、支持板7の後面の下部にバッテリー9が取り付けられている。
図1及び図2に示すように、肩ベルト5に作業者の腕部(肩部)を入れ、取付ベルト4を作業者の腰部に巻き付けて固定することにより、作業者の背中部に本体部1が取り付けられる。
アシスト器具A及び荷物N(図12参照)の重量が取付ベルト4を介して主に作業者の腰部に掛かるのであり、アシスト器具A及び荷物Nの重量が作業者の腰部により安定して支持される。左右の肩ベルト5は、主に本体部1が作業者の背中部から後方に離れようとする状態を止める機能を発揮する。
〔左右の脚作用部〕
図1及び図2に示すように、脚作用部3は、駆動基部10、伝動ケース11、操作アーム12及び脚ベルト13等を備えている。支持板7の下部に左右方向にスライド可能な状態で駆動基部10が支持されており、駆動基部10の左右端部に伝動ケース11が前向きに連結されている。
伝動ケース11の前部の左右方向の横軸芯P1周りに、操作アーム12が揺動自在に支持されており、幅広のベルト状の脚ベルト13が操作アーム12に取り付けられている。複数の平ギヤにより構成された伝動機構(図示せず)が伝動ケース11の内部に備えられて、電動モータ(図示せず)が駆動基部10の内部に備えられており、電動モータにより伝動機構を介して操作アーム12が横軸芯P1周りに揺動駆動される。
作業者の背中部に本体部1を取り付ける場合、作業者が取付ベルト4を腰部に巻き付けて固定する際に、取付ベルト4と一緒に、左右の脚作用部3(駆動基部10)が支持板7に沿って左右方向に移動可能である。
取付ベルト4の作業者の腰部への巻き付け具合によって、作業者の体格に合わせるように左右の脚作用部3の間隔が決まるのであり、取付ベルト4により左右の脚作用部3の位置が決められる。
図1及び図2に示すように、作業者は脚ベルト13を太腿部に巻き付けて、面ファスナ(図示せず)により、脚ベルト13を太腿部に取り付ける。作業者がアシスト器具Aを装着した状態において、作業者の腰部の右側に右の脚作用部3(伝動ケース11)が位置し、作業者の腰部の左側に左の脚作用部3(伝動ケース11)が位置する。
〔左右の支持アーム〕
図1及び図2に示すように、左右の縦フレーム6の上部が、作業者の左右の肩部を越えて前上側に延出されて、左右の支持アーム2となっている。支持アーム2の上端部に左右の支持部材16が取り付けられており、左右のプーリー(図示せず)が支持部材16に回転自在に支持されている。
支持板7の後面の上部に昇降装置17が取り付けられている。昇降装置17から、右の2本のワイヤ18,19、及び左の2本のワイヤ18,19が延出されている。
支持板7の上部に第1アウター支持部15が連結され、支持部材16に第2アウター支持部16aが備えられている。ワイヤ18,19のアウター18b,19bの端部が、第1アウター支持部15及び第2アウター支持部16aに接続されて、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが昇降装置17に接続されている。
右の2本のワイヤ18,19のインナー18a,19aが右の支持部材16のプーリーに掛けられて下側に延出されている。また、左の2本のワイヤ18,19のインナー18a,19aが左の支持部材16のプーリーに掛けられて下側に延出されている。
〔昇降装置〕
図1及び図2に示すように、昇降装置17は支持板7に連結されている。伝動機構(図示せず)を内装する上下向きの伝動ケース25、伝動ケース25の上部に横向きに連結された支持ケース26、伝動ケース25の下部に横向きに連結された電動モータ27、支持ケース26の内部で横向きの軸芯周りに回転自在に支持された4個の回転体(図示せず)が、昇降装置17に備えられている。
左右のワイヤ18,19のインナー18a,19aが、支持ケース26の内部の4個の回転体の各々に接続されている。
制御装置8による制御によって、電動モータ27が作動する。電動モータ27の動力が伝動ケース25の内部の伝動機構を介して、支持ケース26の内部の回転体に伝達されるのであり、回転体が巻き取り側及び繰り出し側に回転駆動される。
〔ワイヤ接続部の構成〕
図3から図5に示すように、ワイヤ接続部21は平板状であり、ワイヤ18,19のインナー18a,19aの下部が、ワイヤ接続部21に前後揺動可能に接続されている。ワイヤ接続部21に、2本の頭付きのピン22が横向きに連結されており、ピン22に、丸棒状の軸部22aと、軸部22aよりも大径の頭部22bとが設けられている。
ワイヤ接続部21における2つのピン22の間の部分に、開口部21aが形成されている。外れ止め部材28が、ワイヤ接続部21における2つのピン22の間の部分に、連結ピン29により取り付けられている。
外れ止め部材28は、板バネを折り曲げて形成されており、ワイヤ接続部21に連結ピン29によって取り付けられた連結基部28aと、連結基部28aから延出された凸部28bとが設けられている。外れ止め部材28の凸部28bが、ワイヤ接続部21の開口部21aに入り込んで、ピン22の頭部22b側に突出している。
〔基部の構成〕
図2及び図5に示すように、アシスト器具Aは、左右の基部34を備えている。図5に示すように、各基部34の上部に、2個の第1開口部38が形成されている。第1開口部38の下側に位置して第1開口部38に接続されるように、第1開口部38よりも大径の第2開口部39が形成されている。そして、前後方向において2個の第2開口部39に挟まれる位置に、第3開口部35が形成されている。
そして、図5に示すように、ピン22が、第1開口部38に挿入されている。また、凸部28bが、第3開口部35に入り込んで、ピン22の頭部22b側に突出し、第3開口部35の下辺部に当たる。この構成により、ワイヤ接続部21は、基部34に取り付けられている。そして、これにより、ワイヤ18,19によって基部34が吊り下げられる。
〔保持部の構成〕
図6及び図7に示すように、アシスト器具Aは、装置本体部20を備えている。装置本体部20は、左右の保持部30を有している。
各保持部30は、板材が折り曲げられて構成されている。そして、各保持部30は、第1部位31と、第2部位32と、第3部位33(本発明に係る「板状部」に相当)と、を有している。
第1部位31は、水平姿勢の板状である。第2部位32は、板状であり、第1部位31の左右方向外側端部から、下側且つ左右方向内側へ延びている。第3部位33は、板状であり、第2部位32の下端部から、下側へ延びている。そして、左右の第3部位33は、互いに対向している。
このように、装置本体部20は、下側へ延びると共に互いに対向する左右の第3部位33を有している。
図8及び図9に示すように、左右の保持部30は、互いに接近及び離間可能である。即ち、左右の第3部位33は、互いに接近及び離間可能である。
そして、図10から図12に示すように、アシスト器具Aは、左右の第3部位33を互いに接近させることによって左右の第3部位33の間に荷物Nが保持されるように構成されている。
即ち、アシスト器具Aは、荷物Nを保持可能な装置本体部20を備えている。
また、図6及び図7に示すように、各第3部位33に、保持プレート60が取り付けられている。保持プレート60は、荷物接当部60aを有している。荷物接当部60aは、吸着性及び粘着性を有するゲル材又はゴム材により構成されている。
左右の荷物接当部60aは、互いに対向している。そして、左右の第3部位33の間に荷物Nが保持される際、左右の荷物接当部60aが、荷物Nに接当する。これにより、左右の第3部位33の間に荷物Nが保持された状態において、荷物Nは、左右の第3部位33に対して下側へ滑りにくい。
また、保持プレート60は、第3部位33に対して前後方向にスライド可能に構成されている。そして、作業者は、保持プレート60を前方または後方にスライドさせることにより、保持プレート60を取り外すことができる。この構成により、保持プレート60の交換作業を容易に行うことができる。
また、図6に示すように、左右の第3部位33の間に荷物Nが保持されていない状態において、左右の第3部位33の間隔Eは、下側ほど狭い。
〔姿勢維持機構の構成〕
図7から図9に示すように、アシスト器具Aは、姿勢維持機構48を備えている。姿勢維持機構48は、左右の保持部30の上部に亘る状態で設けられている。また、姿勢維持機構48は、4個の第1リンク51及び2個の第2リンク52等を有している。
図7及び図8に示すように、各第1部位31の上面に、前後に並ぶ2本の支持軸49が連結されている。各支持軸49は、上下方向に延びている。
また、各第1部位31の上面に、2個の接近阻止部50、及び、2個の離間阻止部53が連結されている。接近阻止部50及び離間阻止部53は、何れもピン状である。
第1リンク51の一方の端部にボス部51aが連結されており、第1リンク51の他方の端部に、ボス部51aと平行な支持軸51bが連結されている。また、第2リンク52の両端部にボス部52aが連結されている。
第1リンク51のボス部51aが、上下方向に沿う第1軸芯P11周りに揺動可能な状態で、支持軸49に支持されている。この構成により、各第1部位31の上方に、2個の第1リンク51が、前後に並んだ状態で配置される。
また、2つの第2リンク52は、前後に並んだ状態で設けられている。そして、4つの第1リンク51のうちの右前側に位置する第1リンク51の支持軸51bに、前側の第2リンク52の右のボス部52aが、上下方向に沿う第2軸芯P21周りに揺動可能に支持されている。
また、4つの第1リンク51のうちの左前側に位置する第1リンク51の支持軸51bに、前側の第2リンク52の左のボス部52aが、上下方向に沿う第2軸芯P21周りに揺動可能に支持されている。
また、4つの第1リンク51のうちの右後側に位置する第1リンク51の支持軸51bに、後側の第2リンク52の右のボス部52aが、上下方向に沿う第2軸芯P21周りに揺動可能に支持されている。
また、4つの第1リンク51のうちの左後側に位置する第1リンク51の支持軸51bに、後側の第2リンク52の左のボス部52aが、上下方向に沿う第2軸芯P21周りに揺動可能に支持されている。
〔姿勢維持機構の機能〕
図7から図12に示すように、姿勢維持機構48により、右の保持部30と左の保持部30とが互いに対向する姿勢に維持されている。
左右の保持部30が互いに接近するように操作されると、第1リンク51が接近阻止部50に向けて揺動するのであり、姿勢維持機構48において、左右の保持部30が互いに接近する状態が許容される。
左右の保持部30が接近操作された場合、第1リンク51が接近阻止部50に当たって止められることにより、左右の保持部30が、事前に設定された接近所定間隔を越えて接近することが阻止されるのであり、第1リンク51が揺動し過ぎる状態が防止される。
左右の保持部30が互いに離れるように操作されると、第1リンク51が離間阻止部53に向けて揺動するのであり、姿勢維持機構48において、左右の保持部30が互いに離れる状態が許容される。
左右の保持部30が離間操作された場合、第1リンク51が離間阻止部53に当たって止められることにより、左右の保持部30が事前に設定された離間所定間隔を越えて離れることが阻止されるのであり、第1リンク51が揺動し過ぎる状態が防止される。
〔接近操作機構の構成〕
図6及び図8に示すように、装置本体部20は、接近操作機構54を有している。接近操作機構54は、荷物Nからの下向きの荷重が左右の第3部位33に掛かることによって左右の第3部位33を互いに接近させる操作力FR,FL(図11及び図12参照)を発生する。
以下では、接近操作機構54について詳述する。図6に示すように、アシスト器具Aは、第1ベルト36、及び、第2ベルト37を有している。第1ベルト36及び第2ベルト37は、装置本体部20を吊り下げている。
図5に示すように、左右の基部34の下部に、ピン34aが取り付けられている。右の基部34のピン34aに、第1ベルト36が接続されている。また、左の基部34のピン34aに、第2ベルト37が接続されている。
図6及び図8に示すように、アシスト器具Aは、第1巻回部91、第2巻回部92、第3巻回部93、第4巻回部94、第5巻回部95、第6巻回部96を備えている。第1巻回部91、第2巻回部92、第3巻回部93、第4巻回部94、第5巻回部95、第6巻回部96は、何れも、前後方向に延びる円柱状の形状を有している。
第1ベルト36は、第1巻回部91に巻回されている。また、第2ベルト37は、第2巻回部92に巻回されている。
第1巻回部91及び第2巻回部92は、何れも、前後方向に沿う軸芯Q周りに回転可能である。また、図7及び図8に示すように、第1巻回部91において第1ベルト36が接する面に、第1滑り止め部91a(本発明に係る「滑り止め部」に相当)が設けられている。また、第2巻回部92において第2ベルト37が接する面に、第2滑り止め部92a(本発明に係る「滑り止め部」に相当)が設けられている。
本実施形態において、第1滑り止め部91a及び第2滑り止め部92aは、ローレット加工により設けられている。
また、図6及び図8に示すように、接近操作機構54は、右の案内部材55、及び、左の案内部材56を有している。
右の案内部材55は、第1案内支持部55a及び第1連結軸55bを有している。図7に示すように、第1案内支持部55aは、側面視において上側に開放されたU字状の形状を有している。第1案内支持部55aは、右の第1部位31の上面における前後方向中央位置に固定されている。
図6に示す第1連結軸55bは、前後方向に延びている。そして、第1連結軸55bは、第1案内支持部55aに固定されている。第2ベルト37の右端部は、第1連結軸55bに接続している。即ち、第2ベルト37は、第1連結軸55b及び第1案内支持部55aを介して、右の第3部位33に接続している。
また、図6及び図8に示すように、左の案内部材56は、第2案内支持部56a及び第2連結軸56bを有している。第2案内支持部56aは、第1案内支持部55aと同様に、側面視において上側に開放されたU字状の形状を有している。第2案内支持部56aは、左の第1部位31の上面における前後方向中央位置に固定されている。
第2連結軸56bは、前後方向に延びている。そして、第2連結軸56bは、第2案内支持部56aに固定されている。第1ベルト36の左端部は、第2連結軸56bに接続している。即ち、第1ベルト36は、第2連結軸56b及び第2案内支持部56aを介して、左の第3部位33に接続している。
そして、第1ベルト36は、第1下側部位36bと、第1上側部位36cと、を有している。第1下側部位36bは、左の第3部位33に接続すると共に、左の第3部位33に対して右側へ延びている。また、第1上側部位36cは、第1下側部位36bの右端部から上側へ延びている。
また、第2ベルト37は、第2下側部位37bと、第2上側部位37cと、を有している。第2下側部位37bは、右の第3部位33に接続すると共に、右の第3部位33に対して左側へ延びている。また、第2上側部位37cは、第2下側部位37bの左端部から上側へ延びると共に、第1上側部位36cよりも左側に位置している。
尚、図6に示すように、第2下側部位37bは、第1下側部位36bの下方に位置している。
また、第1巻回部91、第3巻回部93、第5巻回部95は、第1案内支持部55aに支持されている。即ち、第1巻回部91は、第1案内支持部55aを介して、右の第3部位33に連結されている。第3巻回部93及び第5巻回部95は、第1巻回部91よりも下側に位置している。より具体的には、第3巻回部93は、第1巻回部91の左下方に位置している。第5巻回部95は、第1巻回部91の右下方に位置している。また、第3巻回部93及び第5巻回部95は、第1案内支持部55aを介して、右の第3部位33に連結されている。
即ち、アシスト器具Aは、第1巻回部91よりも下側に位置すると共に右の第3部位33に連結された第3巻回部93を備えている。
第1巻回部91は、第1案内支持部55aに対して上下方向に移動可能に構成されている。即ち、第1巻回部91は、右の第3部位33に対して上下方向に移動可能に構成されている。また、第3巻回部93及び第5巻回部95は、第1案内支持部55aに対して上下方向に移動不能に構成されている。
図6に示すように、第1ベルト36のうち、第1巻回部91に巻回された部分と、第1ベルト36の左端部と、の間に位置する第1巻回部分36aが、第3巻回部93に巻回されている。
第1巻回部分36aは、第3巻回部93の下部に接している。即ち、第1ベルト36は、第3巻回部93の下部に接する状態で第3巻回部93に巻回されている。
また、第1ベルト36のうち、第1巻回部91に対して第1巻回部分36aとは反対側に位置する所定の部分が、第5巻回部95に巻回されている。即ち、第1ベルト36は、第1巻回部91、第3巻回部93、第5巻回部95に巻回されている。
また、第2巻回部92、第4巻回部94、第6巻回部96は、第2案内支持部56aに支持されている。即ち、第2巻回部92は、第2案内支持部56aを介して、左の第3部位33に連結されている。第4巻回部94及び第6巻回部96は、第2巻回部92よりも下側に位置している。より具体的には、第4巻回部94は、第2巻回部92の右下方に位置している。第6巻回部96は、第2巻回部92の左下方に位置している。また、第4巻回部94及び第6巻回部96は、第2案内支持部56aを介して、左の第3部位33に連結されている。
即ち、アシスト器具Aは、第2巻回部92よりも下側に位置すると共に左の第3部位33に連結された第4巻回部94を備えている。
第2巻回部92は、第2案内支持部56aに対して上下方向に移動可能に構成されている。即ち、第2巻回部92は、左の第3部位33に対して上下方向に移動可能に構成されている。また、第4巻回部94及び第6巻回部96は、第2案内支持部56aに対して上下方向に移動不能に構成されている。
図6に示すように、第2ベルト37のうち、第2巻回部92に巻回された部分と、第2ベルト37の右端部と、の間に位置する第2巻回部分37aが、第4巻回部94に巻回されている。
第2巻回部分37aは、第4巻回部94の下部に接している。即ち、第2ベルト37は、第4巻回部94の下部に接する状態で第4巻回部94に巻回されている。
また、第2ベルト37のうち、第2巻回部92に対して第2巻回部分37aとは反対側に位置する所定の部分が、第6巻回部96に巻回されている。即ち、第2ベルト37は、第2巻回部92、第4巻回部94、第6巻回部96に巻回されている。
以上の構成により、左右のワイヤ18,19の延出部分に、左右の基部34と、第1ベルト36及び第2ベルト37と、右の案内部材55及び左の案内部材56と、を介して、左右の保持部30が吊り下げられている。
図12に示すように、左右の保持部30により荷物Nが持ち上げられると、荷物Nからの下向きの荷重が左右の第3部位33に掛かり、第1ベルト36及び第2ベルト37に張力が発生する。
第1ベルト36に張力が発生すると、接近操作機構54において、左の保持部30を右の保持部30に接近させる操作力FRが発生する。また、第2ベルト37に張力が発生すると、接近操作機構54において、右の保持部30を左の保持部30に接近させる操作力FLが発生する。そして、操作力FR,FLは、左右の第3部位33を互いに接近させる方向の力である。
操作力FR,FLが発生することによって、右の保持部30の第3部位33が、荷物Nの右の横壁部に押圧され、左の保持部30の第3部位33が、荷物Nの左の横壁部に押圧される。これにより、左右の荷物接当部60aの吸着作用が、十分に発揮される。
このように、アシスト器具Aは、第1ベルト36及び第2ベルト37に張力が生じることによって左右の第3部位33が互いに接近し、左右の第3部位33の間に荷物Nが保持されるように構成されている。
〔把持部の構成〕
図6及び図7に示すように、アシスト器具Aは、左右の把持部70を備えている。作業者は、左右の把持部70を把持可能である。
各把持部70は、把持フレーム71及びスイッチ台座72を有している。把持フレーム71は、前後方向に延びている。また、スイッチ台座72は、把持フレーム71の上部及び横側部を覆うと共に、把持フレーム71の上部に載置支持されている。
また、図6に示すように、右のスイッチ台座72には、上昇操作スイッチ23が設けられている。また、左のスイッチ台座72には、下降操作スイッチ24が設けられている。
図1及び図2に示すように、制御装置8に接続された左右のハーネス14が、左右の支持アーム2の内部に入っており、支持アーム2の内部を通って支持アーム2の上端部に延出されている。支持アーム2の上端部の開口部から、ハーネス14が出て下側に延出されており、右のハーネス14が上昇操作スイッチ23に接続され、左のハーネス14が下降操作スイッチ24に接続されている。
また、図6及び図8に示すように、アシスト器具Aは、左右の接続機構80を備えている。各接続機構80は、第1接続部81、第2接続部82、第3接続部83を有している。
第1接続部81は、折り曲げられた棒状部材により構成されている。また、第1接続部81は、上下方向に延びている。第1接続部81の上端部は、把持フレーム71に固定されている。第1接続部81の下端部は、第2接続部82に固定されている。
第2接続部82は、前後方向に延びると共に、垂直姿勢の板状部材により構成されている。第2接続部82における左右方向内側面に、第3接続部83が固定されている。
第3接続部83は、互いに対向する2つの板状部材により構成されている。右の第3接続部83は、第1案内支持部55aを前後から挟む状態で配置されている。また、左の第3接続部83は、第2案内支持部56aを前後から挟む状態で配置されている。
図6及び図8に示すように、右の第3接続部83に、2つの第1押圧部41が固定されている。第1押圧部41は、前後方向に延びる棒状部材により構成されている。
この構成により、第1押圧部41は、右の把持部70に連係している。
また、第1押圧部41は、第1巻回部91よりも下側に位置している。より具体的には、右の第1押圧部41は、第1巻回部91の右下方に位置している。左の第1押圧部41は、第1巻回部91の左下方に位置している。また、第1押圧部41は、第3巻回部93及び第5巻回部95よりも上側に位置している。
また、第1案内支持部55aに、2つの第1長孔55cが形成されている。第1長孔55cは、上下方向に延びている。そして、第1押圧部41は、第1長孔55cに挿入されている。
また、左の第3接続部83に、2つの第2押圧部42が固定されている。第2押圧部42は、前後方向に延びる棒状部材により構成されている。
この構成により、第2押圧部42は、左の把持部70に連係している。
また、第2押圧部42は、第2巻回部92よりも下側に位置している。より具体的には、右の第2押圧部42は、第2巻回部92の右下方に位置している。左の第2押圧部42は、第2巻回部92の左下方に位置している。また、第2押圧部42は、第4巻回部94及び第6巻回部96よりも上側に位置している。
また、第2案内支持部56aに、2つの第2長孔56cが形成されている。第2長孔56cは、上下方向に延びている。そして、第2押圧部42は、第2長孔56cに挿入されている。
また、図6に示すように、アシスト器具Aは、第1バネ57R及び第2バネ57Lを備えている。第1バネ57Rは、右の把持フレーム71と、第1案内支持部55aと、に亘って設けられている。そして、第1バネ57Rは、右の把持フレーム71を、第1案内支持部55aへ向かって付勢する。
第2バネ57Lは、左の把持フレーム71と、第2案内支持部56aと、に亘って設けられている。そして、第2バネ57Lは、左の把持フレーム71を、第2案内支持部56aへ向かって付勢する。
以上の構成により、右の把持部70は、右の接続機構80及び第1押圧部41を介して、第1案内支持部55aに接続されている。また、右の把持部70は、第1バネ57Rを介して、第1案内支持部55aに接続されている。
即ち、右の把持部70は、右の第3部位33に接続されている。
また、左の把持部70は、左の接続機構80及び第2押圧部42を介して、第2案内支持部56aに接続されている。また、左の把持部70は、第2バネ57Lを介して、第2案内支持部56aに接続されている。
即ち、左の把持部70は、左の第3部位33に接続されている。
〔離間阻止機構の構成〕
図6から図8に示すように、アシスト器具Aは、離間阻止機構PMを備えている。離間阻止機構PMは、阻止状態と、許容状態と、の間で状態変更可能に構成されている。尚、阻止状態とは、左右の第3部位33の離間を阻止する状態である。また、許容状態とは、左右の第3部位33の離間を許容する状態である。
以下では、離間阻止機構PMの構成について詳述する。
図6から図8に示すように、離間阻止機構PMは、第1挟持部61及び第2挟持部62を有している。
第1巻回部91及び第1押圧部41は、第1挟持部61に含まれている。即ち、第1挟持部61は、第1ベルト36が巻回されると共に右の第3部位33に連結された第1巻回部91と、右の把持部70に連係すると共に第1巻回部91よりも下側に位置する第1押圧部41と、を有している。
この構成により、第1挟持部61は、右の第3部位33に連結されており、且つ、右の把持部70に連係している。
また、第2巻回部92及び第2押圧部42は、第2挟持部62に含まれている。即ち、第2挟持部62は、第2ベルト37が巻回されると共に左の第3部位33に連結された第2巻回部92と、左の把持部70に連係すると共に第2巻回部92よりも下側に位置する第2押圧部42と、を有している。
この構成により、第2挟持部62は、左の第3部位33に連結されており、且つ、左の把持部70に連係している。
ここで、右の把持部70に所定の大きさ以上の大きさを有する上向きの応力が作用した場合、右の把持部70は、第1バネ57Rの付勢力に抗して、第1案内支持部55aに対して上方へ移動する。
また、左の把持部70に所定の大きさ以上の大きさを有する上向きの応力が作用した場合、左の把持部70は、第2バネ57Lの付勢力に抗して、第2案内支持部56aに対して上方へ移動する。
即ち、右の把持部70は、右の把持部70に所定の大きさ以上の大きさを有する上向きの応力が作用した場合に右の第3部位33に対して上方へ移動するように構成されている。また、左の把持部70は、左の把持部70に所定の大きさ以上の大きさを有する上向きの応力が作用した場合に左の第3部位33に対して上方へ移動するように構成されている。
尚、第1バネ57R及び第2バネ57Lは、荷物Nからの下向きの荷重が左右の第3部位33に掛かっているときに作業者が左右の把持部70を把持して装置本体部20を持ち上げた場合に、長手方向に伸びるように構成されている。
また、第1バネ57R及び第2バネ57Lは、左右の第3部位33の間に荷物Nが保持されていないときに作業者が左右の把持部70を把持して装置本体部20を持ち上げた場合には、長手方向に伸びないように構成されている。即ち、第1バネ57R及び第2バネ57Lは、装置本体部20のみの重量によっては伸びないように構成されている。
そして、右の把持部70が上方へ移動する際、右の把持部70と、右の接続機構80と、第1押圧部41と、は一体的に上側へ移動する。即ち、第1押圧部41は、右の把持部70が右の第3部位33に対して上方へ移動することに伴って、上側へ移動するように構成されている。
また、左の把持部70が上方へ移動する際、左の把持部70と、左の接続機構80と、第2押圧部42と、は一体的に上側へ移動する。即ち、第2押圧部42は、左の把持部70が左の第3部位33に対して上方へ移動することに伴って、上側へ移動するように構成されている。
図13に示すように、右の把持部70に所定の大きさ以上の大きさを有する上向きの応力が作用していない場合、第1押圧部41は、第1長孔55cの下端に接している。また、このとき、第1ベルト36は、右の第1押圧部41と第1巻回部91との間を通過しており、且つ、左の第1押圧部41と第1巻回部91との間を通過している。そして、このとき、左右の第1押圧部41は、第1ベルト36から離間している。
図14に示すように、右の把持部70に所定の大きさ以上の大きさを有する上向きの応力が作用した場合、上述のように、左右の第1押圧部41は上側へ移動する。その結果、右の第1押圧部41と第1巻回部91との間に、第1ベルト36が挟持される。これと同時に、左の第1押圧部41と第1巻回部91との間に、第1ベルト36が挟持される。
即ち、第1押圧部41が上側へ移動することによって第1巻回部91と第1押圧部41との間に第1ベルト36が挟持される。
このように、第1挟持部61は、右の把持部70に所定の大きさ以上の大きさを有する上向きの応力が作用した場合に第1ベルト36を挟持するように構成されている。
同様に、左の把持部70に所定の大きさ以上の大きさを有する上向きの応力が作用していない場合、第2押圧部42は、第2長孔56cの下端に接している。また、このとき、第2ベルト37は、左の第2押圧部42と第2巻回部92との間を通過しており、且つ、右の第2押圧部42と第2巻回部92との間を通過している。そして、このとき、左右の第2押圧部42は、第2ベルト37から離間している。
また、左の把持部70に所定の大きさ以上の大きさを有する上向きの応力が作用した場合、上述のように、左右の第2押圧部42は上側へ移動する。その結果、左の第2押圧部42と第2巻回部92との間に、第2ベルト37が挟持される。これと同時に、右の第2押圧部42と第2巻回部92との間に、第2ベルト37が挟持される。
即ち、第2押圧部42が上側へ移動することによって第2巻回部92と第2押圧部42との間に第2ベルト37が挟持される。
このように、第2挟持部62は、左の把持部70に所定の大きさ以上の大きさを有する上向きの応力が作用した場合に第2ベルト37を挟持するように構成されている。
以上で説明した構成により、離間阻止機構PMは、第1ベルト36を挟持可能な第1挟持部61と、第2ベルト37を挟持可能な第2挟持部62と、を有している。
そして、左右の把持部70に所定の大きさ以上の大きさを有する上向きの応力が作用していない場合、第1挟持部61は第1ベルト36を挟持せず、且つ、第2挟持部62は第2ベルト37を挟持しない。そのため、この場合、左右の第3部位33の離間は許容される。即ち、この場合、離間阻止機構PMは許容状態である。
また、左右の把持部70に所定の大きさ以上の大きさを有する上向きの応力が作用した場合、第1挟持部61が第1ベルト36を挟持し、且つ、第2挟持部62が第2ベルト37を挟持する。この状態においては、第1挟持部61及び第2挟持部62により、左右の第3部位33の離間が阻止される。言い換えれば、左右の第3部位33の離間は、離間阻止機構PMによって阻止される。即ち、この場合、離間阻止機構PMは阻止状態となる。
このように、第1挟持部61が第1ベルト36を挟持し、且つ、第2挟持部62が第2ベルト37を挟持することにより、離間阻止機構PMは阻止状態となる。また、離間阻止機構PMは、左右の把持部70に所定の大きさ以上の大きさを有する上向きの応力が作用していない場合に許容状態となるように構成されていると共に、左右の把持部70に所定の大きさ以上の大きさを有する上向きの応力が作用した場合に阻止状態となるように構成されている。
また、図14に示すように、離間阻止機構PMが阻止状態となった時点では、第1押圧部41は、第1長孔55cの上端に接していない。即ち、第1押圧部41は、第1挟持部61が第1ベルト36を挟持した状態から、さらに上側へ移動することができる。同様に、第2押圧部42は、第2挟持部62が第2ベルト37を挟持した状態から、さらに上側へ移動することができる。
この構成により、左右の把持部70に所定の大きさ以上の大きさを有する上向きの応力が作用し続けると、離間阻止機構PMが阻止状態となった後、第1押圧部41及び第2押圧部42が、さらに上側へ移動する。
その結果、図15に示すように、第1押圧部41により、第1巻回部91が押し上げられる。同様に、第2押圧部42により、第2巻回部92が押し上げられる。
即ち、第1巻回部91と第1押圧部41との間に第1ベルト36が挟持された状態において、第1押圧部41が上側へ移動する場合、第1押圧部41によって第1巻回部91が押し上げられる。また、第2巻回部92と第2押圧部42との間に第2ベルト37が挟持された状態において、第2押圧部42が上側へ移動する場合、第2押圧部42によって第2巻回部92が押し上げられる。
〔第1押圧部及び第2押圧部の形状について〕
図14に示すように、右の第1押圧部41の左上部に、右上がりに傾斜した面が形成されている。また、左の第1押圧部41の右上部に、左上がりに傾斜した面が形成されている。そして、これらの面と、第1巻回部91と、の間に、第1ベルト36が挟持される。
この構成により、第1巻回部91と第1押圧部41との間に第1ベルト36が安定的に挟持される。
同様に、右の第2押圧部42の左上部に、右上がりに傾斜した面が形成されている。また、左の第2押圧部42の右上部に、左上がりに傾斜した面が形成されている。そして、これらの面と、第2巻回部92と、の間に、第2ベルト37が挟持される。
この構成により、第2巻回部92と第2押圧部42との間に第2ベルト37が安定的に挟持される。
〔上昇操作スイッチ及び下降操作スイッチについて〕
上昇操作スイッチ23(図1及び図2参照)が押し操作された場合、上昇操作スイッチ23が押し操作されている間、脚作用部3において、電動モータにより操作アーム12が下側に揺動操作されて、作業者の太腿部が下側に操作される。
脚作用部3の操作アーム12が下側に揺動操作された後において、上昇操作スイッチ23が押し操作された場合、上昇操作スイッチ23が押し操作されている間、昇降装置17において、電動モータ27により回転体が巻き取り側に回転駆動され、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが回転体に巻き取られる。これにより、左右の保持部30が上昇する。
下降操作スイッチ24が押し操作された場合、下降操作スイッチ24が押し操作されている間、昇降装置17において、電動モータ27により回転体が繰り出し側に回転駆動され、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが回転体から繰り出される。これにより、左右の保持部30が下降する。
上昇操作スイッチ23及び下降操作スイッチ24の押し操作が止められると、昇降装置17において、電動モータ27が停止する。
ここで、電動モータ27に、電磁ブレーキ(図示せず)が設けられている。電動モータ27の作動時に電磁ブレーキは自動的に解除状態となり、電動モータ27の停止時及び非通電時に電磁ブレーキは自動的に制動状態となる。
これにより、電動モータ27が停止した状態において、昇降装置17からワイヤ18,19のインナー18a,19aが繰り出されることはない。そのため、この状態において、図12に示すように、左右の保持部30に荷物Nの重量が掛かっても、左右の保持部30が下降することはない。
脚作用部3(図1及び図2参照)において、電動モータが停止状態になると、電動モータは自由回転状態となる。これにより、作業者が歩行する場合や、作業者が腰部を下に曲げたり、膝部を曲げて腰部を落としたりする場合、作業者の太腿部に追従するように操作アーム12が揺動するのであり、作業者の動作が妨げられることはない。
以下では、図10から図12を参照して、床に置かれた荷物Nが左右の保持部30によって保持される際の流れを説明する。
図10から図12に示す例では、荷物Nは、箱状である。荷物Nは、例えば、段ボール等である。
まず、作業者は、左右の把持部70を把持し、図10に示すように、左右の保持部30を互いに離間させる。そして、作業者は、左右の保持部30を互いに離間させたまま、下降操作スイッチ24を押し操作して、左右の保持部30を下降させる。このとき、作業者は、左右の第1部位31の下面が、荷物Nの上面に接する位置まで下降するように操作する。
次に、作業者は、上昇操作スイッチ23を押し操作する。これにより、第1ベルト36及び第2ベルト37に張力が発生する。その結果、図11に示すように、接近操作機構54において、左の保持部30を右の保持部30に接近させる操作力FRが発生する。また、接近操作機構54において、右の保持部30を左の保持部30に接近させる操作力FLが発生する。
操作力FR,FLが発生することによって、上述の通り、右の保持部30の第3部位33が、荷物Nの右の横壁部に押圧され、左の保持部30の第3部位33が、荷物Nの左の横壁部に押圧される。これにより、左右の荷物接当部60aの吸着作用が、十分に発揮される。
そして、作業者が、上昇操作スイッチ23をさらに押し操作すると、左右の保持部30が上昇する。これにより、図12に示すように、荷物Nが、左右の保持部30に保持された状態で上昇する。
以上で説明した構成によれば、左右の第3部位33の間に荷物Nが保持された状態において、作業者が左右の把持部70を把持し、左右の把持部70を持ち上げた場合、左右の把持部70に上向きの応力が作用することとなる。これにより、左右の把持部70に所定の大きさ以上の大きさを有する上向きの応力が作用すると、離間阻止機構PMは、阻止状態となる。その結果、左右の第3部位33の離間が阻止される。そのため、左右の第3部位33による荷物Nの保持力が低下しにくい。
従って、以上で説明した構成であれば、作業者が左右の把持部70を把持し、左右の把持部70を持ち上げた場合であっても、左右の第3部位33による荷物Nの保持力が低下することを回避しやすいアシスト器具Aを実現できる。
尚、以上に記載した実施形態は一例に過ぎないのであり、本発明はこれに限定されるものではなく、適宜変更が可能である。
〔その他の実施形態〕
(1)離間阻止機構PMは、第1挟持部61及び第2挟持部62を有していなくても良い。例えば、離間阻止機構PMは、第1挟持部61及び第2挟持部62に代えて、左右の把持部70に所定の大きさ以上の大きさを有する上向きの応力が作用した場合に左右の第3部位33を左右外側から内側へ向かって押圧する押圧機構を有していても良い。
(2)第1押圧部41は、第1巻回部91よりも上側に位置していても良い。この場合、第1押圧部41は、右の把持部70が右の第3部位33に対して上方へ移動することに伴って、下側へ移動するように構成されていても良い。さらに、第1押圧部41が下側へ移動することによって、第1巻回部91と第1押圧部41との間に第1ベルト36が挟持されるように構成されていても良い。
(3)第2押圧部42は、第2巻回部92よりも上側に位置していても良い。この場合、第2押圧部42は、左の把持部70が左の第3部位33に対して上方へ移動することに伴って、下側へ移動するように構成されていても良い。さらに、第2押圧部42が下側へ移動することによって、第2巻回部92と第2押圧部42との間に第2ベルト37が挟持されるように構成されていても良い。
(4)離間阻止機構PMは、電動アクチュエータによって作動するように構成されていても良い。
(5)第1押圧部41の設けられる個数は、1つでも良いし、3つ以上のいかなる個数であっても良い。
(6)第2押圧部42の設けられる個数は、1つでも良いし、3つ以上のいかなる個数であっても良い。