JP7076399B2 - アシスト器具 - Google Patents
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Description
特許文献1では、作業者に取り付けられる本体部、本体部から前側に延出された右及び左のアーム部が備えられている。右及び左のワイヤがアーム部から下側に延出されて、ワイヤの延出部分に右及び左のハンド部が接続されている。
これにより、作業者は、右及び左のハンド部の姿勢が変化しないように、右手及び左手で右及び左のハンド部を持ちながら、右及び左のハンド部の姿勢を維持する必要があるので、作業性の面で改善の余地がある。
これにより、作業者は、右手及び左手だけで右及び左のハンド部の姿勢を安定させる必要はなく、右手及び左手と姿勢維持機構との共同によって、右及び左のハンド部の姿勢を安定させることができるので、作業者に掛かる負担が軽減されて、アシスト器具の作業性が向上する。
次に、荷物の大きさに合わせて右及び左のハンド部を荷物に接近させて、右及び左のハンド部により荷物を容易に保持することができるのであり、アシスト器具の作業性が向上する。
本発明によると、姿勢維持機構により、右のハンド部の横側部と左のハンド部の横側部とが対向するように、右及び左のハンド部の姿勢が維持されるので、右及び左のハンド部の横側部により荷物の右及び左の横壁部が安定して保持されるようになって、アシスト器具の作業性が向上する。
これにより、前述のように、ハンド部の横側部を荷物の横壁部に対向させ、ハンド部の上側部を荷物の上面部に対向させると、姿勢維持機構が荷物の上面部に沿って配置されるので、姿勢維持機構が荷物に接触することが少なくなるのであり、右及び左のハンド部による荷物の保持に対して姿勢維持機構が影響を及ぼすことは少ない。
同様に、第2リンクがハンド部の上側部と直交する方向に沿った第2軸芯周りに揺動可能であることにより、第1リンクに対して、第2リンクが第2軸芯と異なる軸芯周りに揺動しようとする状態が阻止される。
これにより、本発明によると、第1リンク及び第2リンクにより、姿勢維持機構の機能を無理なく得ることができる。
これにより、姿勢維持機構において、右及び左のハンド部を互いに対向する姿勢に維持する機能が、右及び左のハンド部に偏りなく発揮されるようになる。
図1,2,3に示すように、アシスト器具に、作業者の背中部に取り付けられる本体部1、本体部1の上部から上側に延出され前側に延出された右及び左のアーム部2、本体部1の下部に支持された右及び左の脚作用部3が設けられており、作業者への装着用の取付ベルト4、右及び左の肩ベルト5が設けられている。
図1,2,3に示すように、脚作用部3に、基部10、伝動ケース11、操作アーム12及び脚ベルト13等が設けられている。基部10が、支持板7の下部の前部に、左右方向に取付位置を変更可能に支持されており、基部10の外端部に伝動ケース11が前向きに連結されている。
図1,2,3に示すように、右及び左の縦フレーム6の上部が、作業者の右及び左の肩部を越えて斜め上側に延出され斜め前側に延出されて、右及び左のアーム部2となっている。
図4及び図5に示すように、取付部21は平板状であり、ワイヤ18,19のインナー18a,19aの下部が、取付部21に揺動可能に接続されている。取付部21に、2本の頭付きのピン22が横向きに連結されており、ピン22に、丸棒状の軸部22aと、軸部22aよりも大径の頭部22bとが設けられている。
図1及び図2に示すように、昇降装置17に、伝動機構(図示せず)を内装する上下向きの伝動ケース25、伝動ケース25の上部に横向きに連結された支持ケース26、伝動ケース25の下部に横向きに連結された電動モータ27、支持ケース26の内部で横向きの軸芯周りに回転可能に支持された4個の回転体(図示せず)が設けられている。
図7~図10に、右及び左のハンド部20が示されており、右及び左のハンド部20は同じ形状である。
図7~図10に示すように、4個の第1リンク51及び2個の第2リンク52等を有する姿勢維持機構48が、右及び左のハンド部20の上側部32に亘って取り付けられている。
図7~図10に示すように、姿勢維持機構48において、比較的長い支持軸49が、第1リンク51の比較的長いボス部51aに挿入されていること、及び、第1リンク51の比較的長い支持軸51bが、第2リンク52の比較的長いボス部52aに挿入されていることにより、姿勢維持機構48により、右のハンド部20と左のハンド部20とが互いに対向する姿勢に維持されている。
図9及び図10に示すように、右及び左の接続部34、ベルト36,37、右及び左の案内部材55,56等を有する接近操作機構54が設けられている。
図7,9,10に示すように、右及び左のハンド部20の持ち手部30に取り付け及び取り外し可能な右及び左のスイッチ操作部40が設けられている。スイッチ操作部40において、合成樹脂により一体的に形成された外側部41と、金属製の内側部42とが設けられており、外側部41の内面に内側部42がビスにより連結されている。
図4,5,6に示すように、接続部34の第1開口部38及び第2開口部39と、取付部21のピン22の軸部22a及び頭部22bとにおいて、第1開口部38はピン22の軸部22aよりも少し大径であり、ピン22の頭部22bよりも小径である。第2開口部39はピン22の頭部22bよりも大径である。
図7,9,10に示すように、右のスイッチ操作部40の面ファスナ47が、右のハンド部20の面ファスナ46に取り付けられることにより、右のスイッチ操作部40が、右のハンド部20の持ち手部30に取り付けられる。上昇操作スイッチ23が、右のスイッチ操作部40を介して右のハンド部20の持ち手部30に取り付けられる。
図1及び図2に示すように、上昇操作スイッチ23が押し操作された場合、後述する(アシスト器具の作業形態)に記載のように、上昇操作スイッチ23が押し操作されている間、脚作用部3において、電動モータにより操作アーム12が下側に揺動操作されて、作業者の太腿部が下側に操作される。
電動モータ27に電磁ブレーキ(図示せず)が設けられている。電動モータ27の作動時に電磁ブレーキは自動的に解除状態となり、電動モータ27の停止時及び非通電時に電磁ブレーキは自動的に制動状態となる。
例えば段ボール箱等のような比較的軟らかい素材の箱状の荷物Bがあり、図13に示すように、パレットや床に荷物Bが置かれていたとする。
前述の(ハンド部による荷物の保持操作)、図15及び図16に示すように、ハンド部20により荷物Bが持ち上げられると、荷物Bの重量がハンド部20に掛かり、接近操作機構54においてベルト36,37に張力が発生する。
例えば、パレットや床に置かれた荷物Bを高い棚やトラックの荷台に置くような場合、作業者が腰部を下に曲げたり、膝部を曲げて腰部を落としたりして、パレットや床の荷物Bを手で持つ。次に手を下に延ばした状態で荷物Bを持ちながら、腰部を上側に延ばしたり、立ち上がったりした後、次に手で荷物Bを持ち上げて、荷物Bを高い棚やトラックの荷台に置くような状態が想定される。
これにより、前述の(ハンド部による荷物の保持操作)に記載のように、ハンド部20により荷物Bがパレットや床から持ち上げられる。
第1リンク51及び第2リンク52を有する姿勢維持機構48に代えて、姿勢維持機構48を以下の説明のように構成してもよい。
接近操作機構54が設けられなくてもよい。
この構成によると、接続部34をハンド部20に設けて、取付部21とハンド部20の接続部34とを接続すればよい。
脚作用部3の操作アーム12が下側に揺動操作される前の状態(作業者が、腰部を下に曲げたり、膝部を曲げて腰部を落としたりしている状態)において、上昇操作スイッチ23が押し操作されると、昇降装置17において電動モータ27により回転体が巻き取り側に回転駆動されてハンド部20が上昇操作されるように構成されてもよい。
上昇操作スイッチ23及び下降操作スイッチ24が、取付部21に設けられてもよい。この構成によると、スイッチ操作部40は不要になる。
上昇操作スイッチ23及び下降操作スイッチ24の両方が、右又は左の一方のスイッチ操作部40や、右又は左の一方の取付部21に設けられてもよい。
右及び左のアーム部2が廃止されて、1本のアーム部2が設けられてもよい。
この構成によると、1本のアーム部2から2本のワイヤ18が延出されて、2本のワイヤ18の一方に右の取付部21(右のハンド部20の接続部34)が接続され、2本のワイヤ18の他方に左の取付部21(左のハンド部20の接続部34)が接続される。
又は、1本のアーム部2から1本のワイヤ18が延出され、1本のワイヤ18の端部が二股状に分岐されて、分岐部分の一方に右の取付部21(右のハンド部20の接続部34)が接続され、分岐部分の他方に左の取付部21(左のハンド部20の接続部34)が接続される。
昇降装置17、上昇操作スイッチ23及び下降操作スイッチ24が廃止されて、ワイヤ18,19が本体部1やアーム部2に連結され、ハンド部20の位置が固定されて、ハンド部20の昇降が行われないように構成されてもよい。
脚作用部3が設けられなくてもよい。本体部1が、作業者の背中部ではなく、作業者の肩部に取り付けられるように構成されてもよい。
ワイヤ18,19に代えて、合成樹脂製のベルト(図示せず)(吊り下げ部に相当)や金属製のチェーン(図示せず)(吊り下げに相当)が使用されてもよい。
2 アーム部
18 ワイヤ(索状体)
19 ワイヤ(索状体)
20 ハンド部
31 横側部
31a 凹部
32 上側部
48 姿勢維持機構
50 接近阻止部
53 離間阻止部
57a 長孔(接近阻止部)(離間阻止部)
58a 係止ピン(接近阻止部)(離間阻止部)
51 第1リンク
51b 支持軸(揺動端部)
52 第2リンク
54 接近操作機構
B 荷物
FR 操作力
FL 操作力
P11 第1軸芯
P21 第2軸芯
Claims (10)
- 作業者に取り付けられる本体部と、前記本体部から前側に延出されたアーム部と、前記アーム部から下側に延出された右及び左の索状体と、
前記索状体の延出部分に接続され吊り下げられて、荷物を保持する右及び左のハンド部とが備えられ、
右及び左の前記ハンド部に亘って取り付けられて、右及び左の前記ハンド部が互いに接近する状態及び互いに離れる状態を許容しながら、右及び左の前記ハンド部を互いに対向する姿勢に維持する姿勢維持機構が備えられているアシスト器具。 - 前記ハンド部により荷物が保持された状態で荷物の横壁部に対向する横側部が、前記ハンド部に設けられ、
前記姿勢維持機構は、右の前記ハンド部の前記横側部と左の前記ハンド部の前記横側部とが対向するように、右及び左の前記ハンド部の姿勢を維持する請求項1に記載のアシスト器具。 - 前記姿勢維持機構は、前記ハンド部により荷物が保持された状態で、前記横側部の下部が荷物から離れる側への移動を阻止することにより、右の前記ハンド部の前記横側部と左の前記ハンド部の前記横側部とを対向させて、右及び左の前記ハンド部の姿勢を維持する請求項2に記載のアシスト器具。
- 前記ハンド部により荷物が保持された状態で荷物の上面部に対向する上側部が、前記横側部の上部に連結され、
前記姿勢維持機構が、右及び左の前記ハンド部の前記上側部に亘って取り付けられている請求項2又は3に記載のアシスト器具。 - 前記姿勢維持機構に、
右及び左の前記ハンド部の前記上側部に、前記上側部と直交する方向に沿った第1軸芯周りに揺動可能に支持された第1リンクと、
右の前記ハンド部の前記第1リンクの揺動端部と、左の前記ハンド部の前記第1リンクの揺動端部とに亘って接続されて、前記第1軸芯と平行な第2軸芯周りに揺動可能に、右及び左の前記ハンド部の前記第1リンクの揺動端部に支持された第2リンクとが設けられている請求項4に記載のアシスト器具。 - 2個の前記第1リンクが、前記横側部に沿った方向に並ぶように、右の前記ハンド部の前記上側部に支持され、
2個の前記第1リンクが、前記横側部に沿った方向に並ぶように、左の前記ハンド部の前記上側部に支持され、
右の前記ハンド部の一方の前記第1リンクの揺動端部と左の前記ハンド部の一方の前記第1リンクの揺動端部とに亘って接続された前記第2リンクと、
右の前記ハンド部の他方の前記第1リンクの揺動端部と左の前記ハンド部の他方の前記第1リンクの揺動端部とに亘って接続された前記第2リンクとが設けられている請求項5に記載のアシスト器具。 - 荷物の重量が右及び左の前記ハンド部に掛かることにより右及び左の前記ハンド部を互いに接近させる操作力を発生する接近操作機構が、右の前記ハンド部の前記上側部における前記第1リンクの間の部分と、左の前記ハンド部の前記上側部における前記第1リンクの間の部分とに亘って取り付けられている請求項6に記載のアシスト器具。
- 前記横側部と前記上側部との連結部分に、前記横側部から前記上側部の反対側に出る凹部が形成されている請求項7に記載のアシスト器具。
- 右及び左の前記ハンド部が、事前に設定された接近所定間隔を越えて接近することを阻止する接近阻止部が備えられている請求項1~8のうちのいずれか一項に記載のアシスト器具。
- 右及び左の前記ハンド部が、事前に設定された離間所定間隔を越えて離れることを阻止する離間阻止部が備えられている請求項1~9のうちのいずれか一項に記載のアシスト器具。
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