JP2021077854A - 積層セラミックキャパシタ - Google Patents

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Abstract

【課題】機械的強度の向上、高温及び耐湿信頼性の改善が可能な高容量積層セラミックキャパシタ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】
本発明の一実施形態は、互いに対向する第1面及び第2面、第1面及び第2面を連結する第3面及び第4面を含むセラミック本体と、セラミック本体の内部に配置され、第1及び第2面に露出し、且つ第3面又は第4面に一端が露出する複数の内部電極と、第1面及び第2面に露出する内部電極の端部上に配置された第1サイドマージン部及び第2サイドマージン部と、を含み、第1及び第2サイドマージン部はチタン酸バリウム系母材粉末及び副成分を含み、副成分は、ランタン系希土類元素を含む第1副成分として、テルビウム(Tb)を含み、テルビウム(Tb)を除いた第1副成分(RE)の含有量に対するテルビウム(Tb)の含有量の割合が0.110≦Tb/RE≦2.333を満たす積層セラミックキャパシタを提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、積層セラミックキャパシタ及びその製造方法に関するものであって、より詳細には、機械的強度の向上、高温及び耐湿信頼性の改善が可能な積層セラミックキャパシタ及びその製造方法に関するものである。
一般に、キャパシタ、インダクタ、圧電体素子、バリスタ又はサーミスタなどのセラミック材料を用いる電子部品は、セラミック材料からなるセラミック本体と、セラミック本体の内部に形成された内部電極と、上記内部電極と接続されるように、セラミック本体の表面に設けられた外部電極と、を備える。
最近では、電子製品の小型化及び多機能化に伴い、チップ部品も小型化及び高機能化しつつあるため、積層セラミックキャパシタに対してもサイズが小さく、容量が大きい高容量製品が要求されている。
積層セラミックキャパシタの小型化及び高容量化のためには、高い誘電特性及び優れた耐電圧特性を有する誘電体材料の確保が必要である。
これとともに、誘電体の薄層化及び電極の有効面積の最大化(容量の実現に必要な有効体積分率を増加)が要求されている。
但し、誘電体の薄層化及びマージン部の段差により、局部的な誘電体の厚さの減少現象が発生する可能性がある。かかる現象が伴う耐電圧低下の現象を最小限に抑えることができる構造的設計変更が必要である。
上記のように小型及び高容量の積層セラミックキャパシタを実現し、且つ耐電圧の低下現象を防止するために、積層セラミックキャパシタを製造するにあたり、内部電極が本体の幅方向に露出するようにすることにより、マージンのない設計を介して、内部電極の幅方向の面積を最大化し、且つかかるチップを製作してから焼成する前の段階において、チップの幅方向の電極の露出面にサイドマージン部を別に付着して完成する方法が適用されている。
一方、上記のように積層セラミックキャパシタを製作する場合、従来は、サイドマージン部を形成するための誘電体組成をセラミック本体の誘電体組成と差別化することなく、セラミック本体の誘電体組成物をそのまま用いた。
その結果、サイドマージン部内における誘電体の物理的充填密度が低く、サイドマージン部の緻密化の低下現象の問題、及び焼結過程におけるサイドマージン部の誘電体と内部電極との焼結駆動ミスマッチング(mismatching)現象によって不可避に生成される電極先端部とマージン部の接合面との間の界面空隙を満たさないという問題が発生した。
また、上記従来技術は、マージン部なしに切断されたグリーンチップにマージン部の役割を果たすセラミック誘電体シートを物理的圧着により付着した後、高温熱処理を介して堅固な本体を有する焼結体を構成するようにするため、焼結前の段階におけるマージン部形成用シートと電極の露出面との間の接着力が不足する場合、マージン部の着脱による外観不良及び界面クラックにつながる深刻な不良を引き起こす可能性がある。
尚、高温熱処理過程における内部電極の収縮により、チップ内部への体積変化を伴うと、電極先端部とマージン部の界面との間にボイド(void)が生成され、クラック発生の始発点として作用するか、又は耐湿浸透経路になって耐湿信頼性の低下を引き起こす可能性がある。
さらに、上記のような問題を解決するために、一般的な方法である焼結駆動力の高い材料を適用する際に、過度な粒成長が伴われ、結果として、界面隣接部の最外側内部電極の凝集現象が深刻化し、電極と誘電体層との不均一に起因する耐電圧の低下現象が加速化する可能性もある。
そのため、マージン部領域の誘電体は、焼結駆動力に優れて低い物理的充填密度を有しても、セラミック本体と同一レベルの素体緻密度の確保が可能となるようにして積層セラミックキャパシタの強度の低下を最小限に抑える必要がある。
また、マージン部領域に用いられる誘電体は、高温でより活発な物質移動が可能となって、界面ボイド(void)を満たすことができるようにする必要がある。
尚、内部電極との反応によって先端部の接合面に酸化層を形成することにより、界面接合力を向上させる必要がある。
韓国公開特許第2010−0136917号公報
本発明は、機械的強度の向上、高温及び耐湿信頼性の改善が可能な高容量積層セラミックキャパシタ及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態は、互いに対向する第1面及び第2面、上記第1面及び第2面を連結する第3面及び第4面を含むセラミック本体と、上記セラミック本体の内部に配置され、上記第1及び第2面に露出し、且つ上記第3面又は第4面に一端が露出する複数の内部電極と、上記第1面及び第2面に露出する上記内部電極の端部上に配置された第1サイドマージン部及び第2サイドマージン部と、を含み、上記第1及び第2サイドマージン部はチタン酸バリウム系母材粉末及び副成分を含み、上記副成分は、ランタン系希土類元素を含む第1副成分として、テルビウム(Tb)を含み、上記テルビウム(Tb)を除いた第1副成分(RE)の含有量に対する上記テルビウム(Tb)の含有量の割合が0.110≦Tb/RE≦2.333を満たす積層セラミックキャパシタを提供する。
本発明の他の実施形態は、互いに対向する第1面及び第2面、上記第1面及び第2面を連結する第3面及び第4面を含むセラミック本体と、上記セラミック本体の内部に配置され、上記第1及び第2面に露出し、且つ上記第3面又は第4面に一端が露出する複数の内部電極と、上記第1面及び第2面に露出する上記内部電極の端部上に配置された第1サイドマージン部及び第2サイドマージン部と、を含み、上記第1及び第2サイドマージン部はチタン酸バリウム系母材粉末及び副成分を含み、上記副成分は、ランタン系希土類元素を含む第1副成分として、テルビウム(Tb)を含み、上記テルビウム(Tb)を除いた第1副成分(RE)の含有量に対する上記テルビウム(Tb)の含有量の割合が0.110≦Tb/RE≦2.333を満たし、上記第1及び第2サイドマージン部が含む誘電体組成と上記セラミック本体が含む誘電体組成とが互いに異なり、上記第1及び第2サイドマージン部に含まれる上記テルビウム(Tb)の含有量は、上記セラミック本体に含まれるテルビウム(Tb)の含有量よりも多い積層セラミックキャパシタを提供する。
本発明の一実施形態によると、内部電極が本体の幅方向に露出するように、チップを製作してから焼成する前の段階において、チップの幅方向の電極の露出面にマージン部を別に付着する積層セラミックキャパシタの製造工程の際に発生する内部電極とマージン部の間における界面密着力の低下を防止することができる。
また、上記製造工程によって製作された積層セラミックキャパシタにおいて、内部電極とマージン部の間に発生する空隙の生成を防止することで、信頼性を向上させることができる。
尚、内部電極の先端に均一な酸化層及び絶縁層を確保することができるため、ショート不良を改善させることができる。
さらに、マージン部の緻密度を向上させることができるため、積層セラミックキャパシタの機械的強度の向上及び高温/耐湿信頼性の改善の効果がある。
上記内部電極は、誘電体層の幅方向において全体的に形成され、且つ本体の幅方向の側面に露出した後、マージン部を別に付着するため、内部電極間の重なり面積を最大化して高容量の積層セラミックキャパシタを実現するとともに、内部電極による段差の発生を低減させることができる。
本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタを示す概略的な斜視図である。 図1のI−I'線に沿った断面図である。 図1のII−II'線に沿った断面図である。 図1に示された積層セラミックキャパシタを構成する一誘電体層を示す上部平面図である。 本発明の他の実施形態による積層セラミックキャパシタの製造方法を概略的に示す図である。 本発明の他の実施形態による積層セラミックキャパシタの製造方法を概略的に示す図である。 本発明の他の実施形態による積層セラミックキャパシタの製造方法を概略的に示す図である。 本発明の他の実施形態による積層セラミックキャパシタの製造方法を概略的に示す図である。 本発明の他の実施形態による積層セラミックキャパシタの製造方法を概略的に示す図である。 本発明の他の実施形態による積層セラミックキャパシタの製造方法を概略的に示す図である。
以下では、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために拡大縮小表示(又は強調表示や簡略化表示)がされることがあり、図面上の同一の符号で示される要素は同一の要素である。
図1は本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタを示す概略的な斜視図であり、図2は図1のI−I'線に沿った断面図であり、図3は図1のII−II'線に沿った断面図であり、図4が図1に示された積層セラミックキャパシタを構成する一誘電体層を示す上部平面図である。
図1〜図4を参照すると、本実施形態による積層セラミックキャパシタは、セラミック本体110と、上記セラミック本体110の内部に形成される複数の内部電極121、122と、上記セラミック本体110の外表面に形成される外部電極131、132と、を含む。
上記セラミック本体110は、互いに対向する第1面1及び第2面2、上記第1面及び第2面を連結する第3面3及び第4面4、ならびに上面及び下面である第5面5及び第6面6を有することができる。
上記第1面1及び第2面2は、セラミック本体110の幅方向に向かい合う面、上記第3面3及び第4面4は、長さ方向に向かい合う面と定義されることができる。また、上記第5面5及び第6面6は、厚さ方向に向かい合う面と定義されることができる。
上記セラミック本体110の形状に特に制限はないが、図面に示すように、直方体状であることができる。
上記セラミック本体110の内部に形成された複数の内部電極121、122は、セラミック本体の第3面3又は第4面4に一端が露出する。
上記内部電極121、122は、互いに異なる極性を有する第1内部電極121及び第2内部電極122を一対にすることができる。
第1内部電極121の一端は第3面3に露出し、第2内部電極122の一端は第4面4に露出することができる。
上記第1内部電極121及び第2内部電極122の他端は第3面3又は第4面4に一定の間隔を置いて形成される。これについてのより具体的な事項は、後述する。
上記セラミック本体の第3面3及び第4面4には、第1及び第2外部電極131、132が形成され、上記内部電極と電気的に連結されることができる。
本発明の一実施形態による積層セラミックキャパシタは、上記セラミック本体110の内部に配置され、上記第1及び第2面1、2に露出し、且つ上記第3面3又は第4面4に一端が露出する複数の内部電極121、122と、上記第1面1及び第2面2に露出する上記内部電極121、122の端部上に配置された第1サイドマージン部113及び第2サイドマージン部114と、を含む。
上記セラミック本体110の内部には、複数の内部電極121、122が形成され、上記複数の内部電極121、122の各末端は、上記セラミック本体110の幅方向である第1面1及び第2面2に露出し、露出する端部上に第1サイドマージン部113及び第2サイドマージン部114が配置される。
第1サイドマージン部113及び第2サイドマージン部114の厚さd1は18μm以下であることができる。
本発明の一実施形態によると、上記セラミック本体110は、複数の誘電体層112が積層された積層体111、及び上記積層体の両側面に形成される第1サイドマージン部113及び第2サイドマージン部114で構成されることができる。
上記積層体111を構成する複数の誘電体層112は、焼結された状態であって、隣接する誘電体層同士の境界は確認できないほど一体化することができる。
上記積層体111の長さは、上記セラミック本体110の長さに該当し、上記セラミック本体110の長さは、上記セラミック本体の第3面3から第4面4までの距離に該当する。すなわち、セラミック本体110の第3及び第4面は、積層体111の第3面及び第4面として理解されることができる。
上記積層体111は、複数の誘電体層112の積層によって形成されるものであり、上記誘電体層112の長さは、セラミック本体の第3面3と第4面4の間の距離を形成する。
これに制限されるものではないが、本発明の一実施形態によると、セラミック本体の長さは、400〜1400μmであることができる。より具体的には、セラミック本体の長さは、400〜800μmであってもよく、600〜1400μmであってもよい。
上記誘電体層上に内部電極121、122が形成されることができ、内部電極121、122は、焼結を介して、一誘電体層を間に挟んで上記セラミック本体の内部に形成されることができる。
図4を参照すると、誘電体層112に第1内部電極121が形成される。上記第1内部電極121は、誘電体層の長さ方向には全体的に形成されない。すなわち、第1内部電極121の一端は、セラミック本体の第4面4から所定の間隔d2を置いて形成されることができ、第1内部電極121の他端は、第3面3まで形成され、第3面3に露出することができる。
積層体の第3面3に露出する第1内部電極の他端は、第1外部電極131と連結される。
第1内部電極とは逆に、第2内部電極122の一端は、第3面3から所定の間隔を置いて形成され、第2内部電極122の他端は、第4面4に露出して第2外部電極132と連結される。
上記誘電体層112は、第1内部電極121の幅と同一の幅を有することができる。すなわち、上記第1内部電極121は、誘電体層112の幅方向において全体的に形成されることができる。
これに制限されるものではないが、本発明の一実施形態によると、誘電体層及び内部電極の幅は、100〜900μmであることができる。より具体的には、誘電体層及び内部電極の幅は、100〜500μmであってもよく、100〜900μmであってもよい。
セラミック本体が小型化するほど、サイドマージン部の厚さが積層セラミックキャパシタの電気的特性に影響を与えることができる。本発明の一実施形態によると、サイドマージン部の厚さが18μm以下に形成され、小型化した積層セラミックキャパシタの特性を向上させることができる。
本発明の一実施形態において、内部電極及び誘電体層は同時に切断されて形成されるものであって、内部電極及び誘電体層の幅は同一に形成されることができる。これについてのより具体的な事項は後述する。
本実施形態において、誘電体層の幅は、内部電極の幅と同一に形成される。これにより、セラミック本体110の幅方向の第1及び第2面に内部電極121、122の末端が露出することができる。
上記内部電極121、122の末端が露出するセラミック本体110の幅方向両の側面には、第1サイドマージン部113及び第2サイドマージン部114が形成されることができる。
上記第1サイドマージン部113及び第2サイドマージン部114の厚さは18μm以下であることができる。上記第1サイドマージン部113及び第2サイドマージン部114の厚さが小さいほど、相対的にセラミック本体内に形成される内部電極の重なり面積が広くなることができる。
上記第1サイドマージン部113及び第2サイドマージン部114の厚さは、セラミック本体110の側面に露出する内部電極のショートを防止することができる厚さを有することができれば、特に制限されないが、例えば、2μm以上であってもよい。
上記第1及び第2サイドマージン部の厚さが2μm未満の場合には、外部衝撃に対する機械的強度が低下するおそれがあり、上記第1及び第2サイドマージン部の厚さが18μmを超えると、相対的に内部電極の重なり面積が減少して積層セラミックキャパシタの高容量を確保することが難しくなり得る。
積層セラミックキャパシタの容量を最大化するためには、誘電体層を薄膜化する方法や薄膜化された誘電体層を高積層化する方法、内部電極のカバレッジを向上させる方法などが考慮されている。
尚、容量を形成する内部電極の重なり面積を向上させる方法も考慮されている。
内部電極の重なり面積を増やすためには、内部電極が形成されていないマージン部の領域を最小限に抑える必要がある。
特に、積層セラミックキャパシタが小型化するほど、内部電極の重なり領域を増やすためには、マージン部の領域を最小限に抑える必要がある。
本実施形態によると、誘電体層の幅方向全体に内部電極が形成され、且つサイドマージン部の厚さが18μm以下に設定されて、内部電極の重なり面積が広いという特徴を有する。
一般に、誘電体層が高積層化するほど、誘電体層及び内部電極の厚さは薄くなる。その結果、内部電極がショートする現象が頻繁に発生することがある。また、誘電体層の一部にのみ内部電極が形成される場合には、内部電極による段差が発生し、絶縁抵抗の加速寿命又は信頼性が低下する可能性がある。
しかし、本実施形態によると、薄膜の内部電極及び誘電体層を形成しても、内部電極が誘電体層の幅方向において全体的に形成されるため、内部電極の重なり面積が大きくなり、積層セラミックキャパシタの容量を大きくすることができる。
また、内部電極による段差を減少させ、且つ絶縁抵抗の加速寿命を向上させることにより、容量特性及び信頼性に優れた積層セラミックキャパシタを提供することができる。
一方、上記のように積層セラミックキャパシタを製作する場合、従来は、サイドマージン部を形成するための誘電体組成をセラミック本体の誘電体組成と差別化することなく、セラミック本体の誘電体組成物をそのまま用いた。
その結果、サイドマージン部内における誘電体の物理的充填密度が低く、サイドマージン部の緻密化の低下現象の問題、及び焼結過程におけるサイドマージン部の誘電体と内部電極との焼結駆動ミスマッチング(mismatching)現象によって不可避に生成される電極先端部とマージン部の接合面との間の界面空隙を満たさないという問題が発生した。
また、マージン部なしに切断されたグリーンチップにマージン部の役割を果たすセラミック誘電体シートを物理的圧着により付着した後、高温熱処理を介して堅固な本体を有する焼結体を構成するようにするため、焼結前の段階におけるマージン部形成用シートと電極の露出面との間の接着力が不足する場合、マージン部の着脱による外観不良及び界面クラックにつながる深刻な不良を引き起こす可能性がある。
尚、高温熱処理過程における内部電極の収縮により、チップ内部への体積変化を伴うと、電極先端部とマージン部の界面との間にボイド(void)が生成され、クラック発生の始発点として作用するか、又は耐湿浸透経路になって耐湿信頼性の低下を引き起こす可能性がある。
そのため、マージン部領域の誘電体は、焼結駆動力に優れて低い物理的充填密度を有しても、セラミック本体と同一レベルの素体緻密度の確保が可能となるようにして積層セラミックキャパシタの強度の低下を最小限に抑える必要がある。
また、マージン部領域に用いられる誘電体は、高温でより活発な物質移動が可能となって、界面ボイド(void)を満たすことができるようにする必要がある。
尚、内部電極との反応によって先端部の接合面に酸化層を形成することにより、界面接合力を向上させる必要がある。
一方、本発明の一実施形態によると、上記第1及び第2サイドマージン部113、114に含まれる誘電体組成とセラミック本体110に含まれる誘電体組成とが互いに異なる。
また、上記第1及び第2サイドマージン部113、114は、チタン酸バリウム系母材粉末及び副成分を含み、上記副成分は、ランタン系希土類元素を含む第1副成分として、テルビウム(Tb)を含み、上記テルビウム(Tb)を除いた第1副成分(RE)の含有量に対する上記テルビウム(Tb)の含有量の割合が0.110≦Tb/RE≦2.333を満たす。
上記第1及び第2サイドマージン部113、114は、チタン酸バリウム系母材粉末及び副成分を含み、上記副成分は、ランタン系希土類元素を含む第1副成分として、テルビウム(Tb)を含み、上記テルビウム(Tb)を除いた第1副成分(RE)の含有量に対する上記テルビウム(Tb)の含有量の割合が0.110≦Tb/RE≦2.333を満たすように調整することにより、上記問題を解決することができる。
具体的には、本発明の一実施形態によると、内部電極とマージン部の間の界面密着力の低下を防止することができ、内部電極とマージン部の間に発生する空隙の生成を防止することで、信頼性を向上させることができる。
尚、内部電極の先端に均一な酸化層及び絶縁層を確保することができるため、ショート不良を改善させるとともに、マージン部の緻密度を向上させることができることから、積層セラミックキャパシタの機械的強度の向上及び高温/耐湿信頼性の改善の効果がある。
上記テルビウム(Tb)を除いた第1副成分(RE)の含有量に対する上記テルビウム(Tb)の含有量の割合(Tb/RE)が0.110未満の場合には、テルビウム(Tb)の含有量が少なく、内部電極とマージン部の間に発生する空隙を効果的に満たすことができず、信頼性が低下する可能性がある。
尚、上記テルビウム(Tb)を除いた第1副成分(RE)の含有量に対する上記テルビウム(Tb)の含有量の割合(Tb/RE)が2.333を超えると、テルビウム(Tb)の含有量が多すぎるようになり、欠陥化学反応式によって生成される電子放出現象による漏れ電流(Leakage Current)が増加して誘電体層の絶縁抵抗の低下を伴うという副作用がある。
本発明の一実施形態によると、上記第1及び第2サイドマージン部113、114に含まれる上記テルビウム(Tb)の含有量は、上記母材粉末100モルに対して0.15モル≦Tb≦1.35モルを満たすことができる。
上記第1及び第2サイドマージン部113、114に含まれる上記テルビウム(Tb)の含有量が、上記母材粉末100モルに対して0.15モル≦Tb≦1.35モルを満たすようにすることにより、内部電極とマージン部の間の界面密着力の低下を防止するとともに、内部電極とマージン部の間に発生する空隙の生成を防止することで、信頼性を向上させることができる。
尚、内部電極先端に均一な酸化層及び絶縁層を確保することができるため、ショート不良を改善させるとともに、マージン部の緻密度を向上させることができることから、積層セラミックキャパシタの機械的強度の向上及び高温/耐湿信頼性の改善の効果がある。
上記テルビウム(Tb)の含有量は、上記母材粉末100モルに対して0.15モル未満の場合には、テルビウム(Tb)の含有量が少なく、内部電極とマージン部の間に発生する空隙を効果的に満たすことができず、信頼性が低下する可能性がある。
尚、上記テルビウム(Tb)の含有量は、上記母材粉末100モルに対して1.35モルを超えると、テルビウム(Tb)の含有量が多すぎるようになり、欠陥化学反応式によって生成される電子放出現象による漏れ電流(Leakage Current)が増加して誘電体層の絶縁抵抗の低下を伴うという副作用がある。
本発明の一実施形態によると、上記副成分は、マグネシウム(Mg)及びバリウム(Ba)を含み、上記バリウム(Ba)の含有量に対する上記マグネシウム(Mg)の含有量の割合が0.125≦Mg/Ba≦0.500を満たすことができる。
上記副成分がマグネシウム(Mg)及びバリウム(Ba)を含み、上記バリウム(Ba)の含有量に対する上記マグネシウム(Mg)の含有量の割合が0.125≦Mg/Ba≦0.500を満たすように調整することにより、内部電極とマージン部の間の界面密着力の低下を防止するとともに、内部電極とマージン部の間に発生する空隙の生成を防止することで、信頼性を向上させることができる。
尚、内部電極の先端に均一な酸化層及び絶縁層を確保することができるため、ショート不良を改善させるとともに、マージン部の緻密度を向上させることができることから、積層セラミックキャパシタの機械的強度の向上及び高温/耐湿信頼性の改善の効果がある。
上記バリウム(Ba)の含有量に対する上記マグネシウム(Mg)の含有量の割合(Mg/Ba)が0.125未満の場合には、マージン部の緻密度低下、界面ボイドの発生、及び誘電体と内部電極先端部の厚さ不均一などの問題が発生し、信頼性が低下する可能性がある。
尚、上記バリウム(Ba)の含有量に対する上記マグネシウム(Mg)の含有量の割合(Mg/Ba)が0.500を超えると、誘電特性が低下する可能性がある。
上記マグネシウム(Mg)の含有量は、上記母材粉末100モルに対して0.25モル≦Mg≦1.0モルを満たすことができる。
上記マグネシウム(Mg)の含有量が上記母材粉末100モルに対して0.25モル≦Mg≦1.0モルを満たすように調整することにより、内部電極とマージン部の間の界面密着力の低下を防止するとともに、内部電極とマージン部の間に発生する空隙の生成を防止することで、信頼性を向上させることができる。
尚、内部電極の先端に均一な酸化層及び絶縁層を確保することができるため、ショート不良を改善させるとともに、マージン部の緻密度を向上させることができることから、積層セラミックキャパシタの機械的強度の向上及び高温/耐湿信頼性の改善の効果がある。
上記マグネシウム(Mg)の含有量が上記母材粉末100モルに対して0.25モル未満の場合には、マージン部の緻密度低下、界面ボイドの発生、及び誘電体と内部電極先端部の厚さ不均一などの問題が発生し、信頼性が低下する可能性がある。
尚、上記マグネシウム(Mg)の含有量が上記母材粉末100モルに対して1.0モルを超えると、誘電特性が低下する可能性がある。
上述のように、内部電極が本体の幅方向に露出するようにすることにより、マージンのない設計を介して、内部電極の幅方向の面積を最大化し、かかるチップを製作してから焼成する前の段階において、チップの幅方向の電極の露出面にマージン部を別に付着する方法により積層セラミックキャパシタを製作する場合、内部電極の露出面の切断工程における内部電極の露出面のすべり現象が原因となって、上下層の電極が連結され、ショート不良及び耐電圧の低下の問題が発生する可能性がある。
また、金属とセラミックの異種接合の際に、界面における焼結過程のうち比表面積の減少による表面エネルギーを下げようとする自発反応が原因となって界面が広がる物理的/化学的現象が発生する可能性がある。
したがって、この二つの問題をともに解決するために、内部電極に用いられるニッケル(Ni)と最も親和度が高く、容易に固溶され、2次相が生成されることなく、均一な酸化層を形成することができる元素を選定する必要がある。
本発明の一実施形態によると、陽イオンと陰イオンの割合が1:1であるNaCl構造で構成されるNiOと同一の構造を有するとともに、酸素親和度の高いMg酸化物の絶対含有量の割合を調整することにより、ニッケル(Ni)電極先端に均一な絶縁層及び酸化層の生成によるサイドマージン部のセラミックとの結合力を増加させることができる。
このとき、Mg含有量の割合が最適組成比を超える場合、過度なMg添加による焼結性の低下や2次相生成による耐電圧の低下を招く可能性があるため、その含有量の割合の選定が非常に重要である。
また、さらに求められる特性として、耐湿信頼性を含む積層セラミックキャパシタの耐電圧の改善及びクラック発生の抑制のために、サイドマージン部の緻密度を確保するとともに、電極先端部のボイド(Void)を効果的に充填することが挙げられる。このためには、何よりもセラミックの焼結駆動力の向上及び高温における活発な物質移動(mass transport)の誘導が必要である。
上記バリウム(Ba)の含有量は、上記母材粉末100モルに対して0.5モル≦Ba≦3.0モルを満たすことができる。
上記バリウム(Ba)の含有量についての詳細な説明は後述する。
本発明の一実施形態によると、上記副成分は、上記Baを含む酸化物又は炭酸塩である第2副成分と、上記母材粉末100モルに対して、Si及びAlのうち少なくとも一つを含む酸化物又は炭酸塩、あるいはSiを含むガラス(Glass)化合物のうち少なくとも一つを0.0超過4.5モル未満含む第3副成分と、を含み、上記バリウム(Ba)及びケイ素(Si)の合計含有量に対する上記マグネシウム(Mg)の含有量の割合が0.09≦Mg/(Ba+Si)≦0.19を満たすことができる。
上記バリウム(Ba)及びケイ素(Si)の合計含有量に対する上記マグネシウム(Mg)の含有量の割合が0.09≦Mg/(Ba+Si)≦0.19を満たすように調整することにより、内部電極とマージン部の間に発生する空隙の生成を防止することで、信頼性を向上させることができる。
また、内部電極先端に均一な酸化層及び絶縁層を確保することができるため、ショート不良を改善させるとともに、マージン部の緻密度を向上させることができることから、積層セラミックキャパシタの機械的強度の向上及び高温/耐湿信頼性の改善の効果がある。
バリウム(Ba)及びケイ素(Si)の合計含有量に対する上記マグネシウム(Mg)の含有量の割合(Mg/(Ba+Si))が0.09未満の場合には、マージン部の緻密度の低下や界面ボイドの発生などの問題が発生し、信頼性が低下する可能性がある。
尚、バリウム(Ba)及びケイ素(Si)の合計含有量に対する上記マグネシウム(Mg)の含有量の割合(Mg/(Ba+Si))が0.19を超えると、活性誘電体層内へのマグネシウム(Mg)の過度な拡散によって誘電特性が低下する可能性がある。
特に、バリウム(Ba)及びケイ素(Si)は、上記2元素のシステム(system)における2元系相図(binary phase diagrams)の融解ライン(Eutectic Line)を根拠に、液状焼結による低温緻密化又はテルビウム(Tb)、マグネシウム(Mg)などのBaTiOの格子内における溶解限界(solubility limit)を決定する重要な副成分であるため、上記テルビウム(Tb)及びマグネシウム(Mg)との添加割合に対する相互関係が重要である。
本発明の一実施形態によると、上記第1及び第2サイドマージン部113、114に含まれる誘電体組成とセラミック本体110に含まれる誘電体組成とが互いに異なる。以下では、上記第1及び第2サイドマージン部113、114に含まれる誘電体組成について説明する。
a)母材主成分
本発明の一実施形態による第1及び第2サイドマージン部113、114に含まれる誘電体磁器組成物は、Ba及びTiを含む母材主成分を含むことができる。
本発明の一実施形態によると、上記母材主成分は、BaTiO又はCa、Zr、Snなどが一部固溶された(Ba,Ca)(Ti,Ca)O、(Ba,Ca)(Ti,Zr)O、Ba(Ti,Zr)O、(Ba,Ca)(Ti,Sn)Oで表される主成分を含む。上記母材主成分は、粉末の形で含まれることができる。
b)第1副成分
本発明の一実施形態によると、ランタン系希土類元素を含む第1副成分として、テルビウム(Tb)を含む。これに加えて、上記母材粉末100モルに対して、Y、Dy、Ho、Er、Gd、Ce、Nd、Sm、La、Yb、及びPrのうち少なくとも一つを含む酸化物又は炭酸塩である0.0超過4.0モル以下の含有量を有する第1副成分を含むことができる。
上記第1副成分の含有量は、酸化物又は炭酸塩のような添加形態を区別することなく、第1副成分に含まれるTb、Y、Dy、Ho、Er、Gd、Ce、Nd、Sm、La、Yb、及びPrのうち少なくとも一つ以上の元素の含有量を基準にすることができる。
例えば、上記第1副成分に含まれるTb、Y、Dy、Ho、Er、Gd、Ce、Nd、Sm、La、Yb、及びPrのうち少なくとも一つ以上の元素の含有量の合計は、上記母材主成分100モルに対して4.0モル以下であることができる。
上記第1副成分は、本発明の一実施形態において誘電体磁器組成物が適用された積層セラミックキャパシタの信頼性の低下を防止する役割を果たす。
上記第1副成分の含有量が上記母材主成分100モルに対して4.0モルを超えると、パイロクロール(Pyrochlore、RETi)(ここで、REは、Y、Dy、Ho、Er、Gd、Ce、Nd、Sm、La、Yb、及びPrのうち少なくとも一つ以上の元素)二次相の生成によって高温耐電圧特性が低下する可能性がある。
c)第2副成分
本発明の一実施形態によると、上記誘電体磁器組成物は、Ba元素を含み、酸化物及び炭酸塩からなる群より選択される1つ以上を含む第2副成分を含むことができる。
上記第2副成分は、上記母材粉末100モルに対して0.5モル≦Ba≦3.0モルの含有量で含まれることができる。
上記第2副成分の含有量は、酸化物又は炭酸塩のような添加形態を区別することなく、第2副成分に含まれるBa元素の含有量を基準にすることができる。
上記第2副成分が上記母材粉末100モルに対して0.5モル≦Ba≦3.0モルで含まれる場合には、高温耐電圧特性を向上させることができる。
d)第3副成分
本発明の一実施形態によると、上記誘電体磁器組成物は、Si及びAlのうち少なくとも一つを含む酸化物又は炭酸塩、あるいはSiを含むガラス(Glass)の化合物のうち少なくとも一つを含む第3副成分を含むことができる。
上記第3副成分は、上記母材粉末100モルに対して0.0超過4.5モル未満の含有量で含まれることができる。
上記第3副成分の含有量は、ガラス、酸化物又は炭酸塩のような添加形態を区別することなく、第3副成分に含まれるSiあるいはAl元素の含有量を基準にすることができる。
上記第3副成分の含有量が母材粉末100モルに対して4.5モル以上含まれる場合には、焼結性及び緻密度の低下や2次相の生成などの問題があるため好ましくない。
本発明の他の実施形態による積層セラミックキャパシタは、互いに対向する第1面及び第2面、上記第1面及び第2面を連結する第3面及び第4面を含むセラミック本体と、上記セラミック本体の内部に配置され、上記第1及び第2面に露出し、且つ上記第3面又は第4面に一端が露出する複数の内部電極と、上記第1面及び第2面に露出する上記内部電極の端部上に配置された第1サイドマージン部及び第2サイドマージン部と、を含み、上記第1及び第2サイドマージン部はチタン酸バリウム系母材粉末及び副成分を含み、上記副成分は、ランタン系希土類元素を含む第1副成分として、テルビウム(Tb)を含み、上記テルビウム(Tb)を除いた第1副成分(RE)の含有量に対する上記テルビウム(Tb)の含有量の割合が0.110≦Tb/RE≦2.333を満たし、上記第1及び第2サイドマージン部に含まれる誘電体組成と上記セラミック本体に含まれる誘電体組成とが互いに異なり、上記第1及び第2サイドマージン部に含まれる上記テルビウム(Tb)の含有量は、上記セラミック本体に含まれるテルビウム(Tb)の含有量よりも多い。
本発明の他の実施形態によると、上記第1及び第2サイドマージン部113、114に含まれる誘電体組成とセラミック本体110に含まれる誘電体組成とが互いに異なり、上記第1及び第2サイドマージン部113、114は、チタン酸バリウム系母材粉末及び副成分を含み、上記副成分は、ランタン系希土類元素を含む第1副成分として、テルビウム(Tb)を含み、上記テルビウム(Tb)を除いた第1副成分(RE)の含有量に対する上記テルビウム(Tb)の含有量の割合が0.110≦Tb/RE≦2.333を満たし、上記第1及び第2サイドマージン部113、114に含まれる上記テルビウム(Tb)の含有量は、上記セラミック本体110に含まれるテルビウム(Tb)の含有量よりも多い。
本発明の他の実施形態による積層セラミックキャパシタにおいて、上記第1及び第2サイドマージン部113、114に含まれる誘電体組成とセラミック本体110に含まれる誘電体組成とが互いに異なり、上記第1及び第2サイドマージン部113、114に含まれる上記テルビウム(Tb)の含有量が、上記セラミック本体110に含まれるテルビウム(Tb)の含有量よりも多くなるように調整することにより、本発明の一実施形態による効果を得ることができる。
具体的には、本発明の他の実施形態によると、内部電極とマージン部の間の界面密着力の低下を防止するとともに、内部電極とマージン部の間に発生する空隙の生成を防止することで、信頼性を向上させることができる。
また、内部電極先端に均一な酸化層及び絶縁層を確保することができるため、ショート不良を改善させるとともに、マージン部の緻密度を向上させることができることから、積層セラミックキャパシタの機械的強度の向上及び高温/耐湿信頼性の改善の効果がある。
以下、本発明の他の実施形態による積層セラミックキャパシタの製造方法を説明する。
図5a〜図5fは、本発明の他の実施形態による積層セラミックキャパシタの製造方法を概略的に示す図である。
図5aに示すように、セラミックグリーンシート212a上に所定の間隔d4を置いて複数のストライプ状の第1内部電極パターン221aを形成する。ここで、上記複数のストライプ状の第1内部電極パターン221aは、互いに平行に形成されることができる。
上記所定の間隔d4は、内部電極が異なる極性を有する外部電極と絶縁されるための距離であって、図4に示されたd2×2の距離として理解されることができる。
上記セラミックグリーンシート212aは、セラミック粉末、有機溶剤、及び有機バインダーを含むセラミックペーストで形成されることができる。
上記セラミック粉末は、高誘電率を有する物質として、これに制限されるものではないが、チタン酸バリウム(BaTiO)系材料、鉛複合ペロブスカイ系材料又はチタン酸ストロンチウム(SrTiO)系材料などを用いることができ、好ましくは、チタン酸バリウム(BaTiO)粉末を用いることができる。上記セラミックグリーンシート212aが焼成されると、セラミック本体を構成する誘電体層112となる。
ストライプ状の第1内部電極パターン221aは、導電性金属を含む内部電極ペーストにより形成することができる。上記導電性金属は、これに制限されるものではないが、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、及びパラジウム(Pd)であってもよく、又はこれらの合金であってもよい。
上記セラミックグリーンシート212a上にストライプ状の第1内部電極パターン221aを形成する方法は、特に制限されないが、例えば、スクリーン印刷法又はグラビア印刷法のような印刷法を介して形成されることができる。
また、図示されていないが、他のセラミックグリーンシート212a上に所定の間隔を置いて複数のストライプ状の第2内部電極パターン222aを形成することができる。
以下、第1内部電極パターン221aが形成されたセラミックグリーンシートは、第1セラミックグリーンシートと呼ぶことができ、第2内部電極パターン222aが形成されたセラミックグリーンシートは、第2セラミックグリーンシートと呼ぶことができる。
次に、図5bに示すように、ストライプ状の第1内部電極パターン221aとストライプ状の第2内部電極パターン222aとが交差積層されるように、第1及び第2セラミックグリーンシートを交互に積層することができる。
その後、上記ストライプ状の第1内部電極パターン221aは第1内部電極121を形成することができ、ストライプ状の第2内部電極パターン222aは第2内部電極122を形成することができる。
図5cは本発明の一実施形態よって第1及び第2セラミックグリーンシートが積層されたセラミックグリーンシート積層体210を示す断面図であり、図5dは第1及び第2セラミックグリーンシートが積層されたセラミックグリーンシート積層体210を示す斜視図である。
図5c及び図5dを参照すると、複数の平行なストライプ状の第1内部電極パターン221aが印刷された第1セラミックグリーンシートと、複数の平行なストライプ状の第2内部電極パターン222aが印刷された第2セラミックグリーンシートは互いに交互に積層される。
より具体的には、第1セラミックグリーンシートに印刷されたストライプ状の第1内部電極パターン221aの中央部と、第2セラミックグリーンシートに印刷されたストライプ状の第2内部電極パターン222aの間の間隔d4が重なるように積層されることができる。
次に、図5dに示すように、上記セラミックグリーンシート積層体210は、複数のストライプ状の第1内部電極パターン221aとストライプ状の第2内部電極パターン222aとを横切るように切断されることができる。すなわち、上記セラミックグリーンシート積層体210は、C1−C1の切断線に沿って棒状の積層体220に切断することができる。
より具体的には、ストライプ状の第1内部電極パターン221aとストライプ状の第2内部電極パターン222aとが長さ方向に切断され、一定の幅を有する複数の内部電極に分割されることができる。このとき、積層されたセラミックグリーンシートも内部電極パターンとともに切断される。これにより、誘電体層は、内部電極の幅と同一の幅を有するように形成することができる。
また、上記棒状の積層体220の切断面に第1及び第2内部電極の末端が露出することができる。上記棒状の積層体の切断面はそれぞれ、棒状の積層体の第1側面及び第2側面と呼ぶことができる。
上記セラミックグリーンシート積層体を焼成した後、棒状の積層体に切断されることができる。また、上記セラミックグリーンシートを棒状の積層体に切断された後、焼成を行うことができる。これに制限されるものではないが、上記焼成は1100℃〜1300℃のN−H雰囲気で行うことができる。
次に、図5eに示すように、上記棒状の積層体220の第1及び第2側面にそれぞれ、第1サイド部213a及び第2サイドマージン部214aを形成することができる。第2サイドマージン部214aは、明確に示さず、点線にその輪郭を示した。
上記第1及び第2サイドマージン部213a、214aは、棒状の積層体220のセラミック粉末を含むセラミックスラリーで形成されることができる。
上記セラミックスラリーは、セラミック粉末、有機バインダー、及び有機溶剤を含むことにより、第1及び第2サイドマージン部213a、214aが所望の厚さを有するようにセラミックスラリーの量を調整することができる。
上記棒状の積層体220の第1及び第2側面にセラミックスラリーを塗布することにより、第1及び第2サイドマージン部213a、214aを形成することができる。上記セラミックスラリーの塗布方法は、特に制限されず、例えば、スプレー方式で噴射するか、又はローラーを用いて塗布することができる。
また、上記棒状の積層体をセラミックスラリーにディッピング(dipping)することで、棒状の積層体の第1及び第2側面に第1及び第2サイドマージン部213a、214aを形成することができる。
上述のように、上記第1及び第2サイドマージン部の厚さは18μm以下に形成することができる。
次に、図5e及び図5fに示すように、第1及び第2サイドマージン部213a、214aが形成された上記棒状の積層体220をC2−C2の切断線に沿って個々のチップサイズに合わせて切断することができる。図5cは、上記C2−C2の切断線の位置を把握するために参照されることができる。
棒状の積層体220をチップサイズに切断することにより、積層体211ならびに積層体の両側面に形成された第1及び第2サイドマージン部213、214を有するセラミック本体が形成されることができる。
上記棒状の積層体220をC2−C2の切断線に沿って切断することにより、重なっている第1内部電極の中央部と第2内部電極の間に形成された所定の間隔d4が同一の切断線によって切断されることができる。別の側面からは、第2内部電極の中央部と第1内部電極の間に形成された所定の間隔が同一の切断線によって切断されることができる。
これにより、第1内部電極及び第2内部電極の一端は、C2−C2の切断線に沿った切断面に交互に露出することができる。上記第1内部電極が露出した面は図4に示された積層体の第3面3として理解され、上記第2内部電極が露出した面は図4に示された積層体の第4面4として理解されることができる。
上記棒状の積層体220をC2−C2の切断線に沿って切断することにより、ストライプ状の第1内部電極パターン221a間の所定の間隔d4は、半分に切断されて、第1内部電極121の一端には第4面から所定の間隔d2が形成されるようになる。また、第2内部電極122は第3面から所定の間隔を形成するようになる。
その後、第1及び第2内部電極の一端と連結されるように、上記第3面及び第4面にそれぞれ外部電極を形成することができる。
本実施形態のように、棒状の積層体220に第1及び第2サイドマージン部を形成し、チップサイズに切断した場合、一回の工程を介して複数の積層体211のサイドマージン部を形成することができる。
また、図示されていないが、第1サイドマージン部及び第2サイドマージン部を形成する前に、棒状の積層体をチップサイズに切断して複数の積層体を形成することができる。
すなわち、棒状の積層体を重なっている第1内部電極の中央部と第2内部電極の間に形成された所定の間隔が同一の切断線によって切断されるように切断することができる。これにより、第1内部電極及び第2内部電極の一端は、切断面に交互に露出することができる。
その後、上記積層体の第1及び第2面に第1サイドマージン部及び第2サイドマージン部を形成することができる。第1及び第2サイドマージン部の形成方法は上述したとおりである。
また、上記第1内部電極が露出した積層体の第3面、及び上記第2内部電極が露出した積層体の第4面にそれぞれ外部電極を形成することができる。
本発明の他の実施形態によると、積層体の第1及び第2面に第1及び第2内部電極の末端が露出する。積層された複数の第1及び第2内部電極はともに切断されて、上記内部電極の末端は一直線上に位置することができる。その後、上記積層体の第1及び第2面に第1及び第2サイドマージン部を一括形成する。上記積層体ならびに上記第1及び第2サイドマージン部によってセラミック本体が形成される。すなわち、上記第1及び第2サイドマージン部によりセラミック本体の第1及び第2側面が形成されるようになる。
これにより、本実施形態によると、上記複数の内部電極の末端からセラミック本体の第1及び第2面までの距離が一定に形成されることができる。また、上記第1及び第2サイドマージン部のセラミックペーストによって形成されるものであって、厚さは薄く形成されることができる。
以下、実験例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、これは発明の具体的な理解を助けるためのものであって、本発明の範囲が実験例によって限定されるものではない。
実験例
母材主成分は100nm級以下のBaTiO粉末を用いた。尚、この際の副成分組成は下記表1のとおりである。
スラリー作製の際に、母材主成分と副成分粉末をジルコニアボールを混合/分散メディアとして用いた。次に、エタノール/トルエンと分散剤を混合した後、機械的ミリング(milling)を行い、誘電体シートの強度を実現するためのバインダー混合工程を追加した。
製造されたスラリーは、ヘッド吐出方式のオンロール(on roll)成形コーター(coater)を用いることでサイドマージン部を形成することができるように、10〜20μmの厚さで形成シートを製造した。
そして、幅方向に内部電極が露出し、且つマージンのないグリーンチップの電極露出部に上記成形シートを付着し、サイドマージン部を形成することができるように、5cm×5cmのサイズに切断した。
チップの変形を最小化した状態で一定の温度及び圧力を加え、チップの両面に上記成形シートを付着して、0603サイズ(横×縦×高さ:0.6mm×0.3mm×0.3mm)の積層セラミックキャパシタグリーンチップを製作した。
このように製作された積層セラミックキャパシタ試料は、400℃以下、窒素雰囲気下で仮焼工程を経て焼成温度1200℃以下、水素濃度0.5%H以下の条件で焼成した後、電気的特性及び絶縁抵抗、チップ強度、サイドマージンと内部電極の間の界面密着力及びボイド充填の有無、電極先端の絶縁層の生成程度及びサイドマージン部の緻密度の差などを総合的に確認した。
各組成物の積層セラミックキャパシタ(MLCC)の常温静電容量及び誘電損失はLCRメータ(meter)を用いて1kHz、AC0.5Vで測定し、50個ずつのサンプルを取って絶縁破壊が発生するBDV(Breakdown voltage)を測定した。
積層セラミックキャパシタ(MLCC)のサイドマージン部の強度は、ビッカース(Vickers)硬度計を用いることで、荷重5kgf、維持時間5秒の条件で測定し、チップの破断面及び研磨面に対してマージン部の緻密度や絶縁層の生成程度などの微細構造を比較した。
下記表1は、実験例(比較例及び実施例)の誘電体組成を示す表である。このとき、母材主成分としてBaTiOを用いており、副成分としては、積層セラミックキャパシタ(MLCC)を構成する基本的なドナー(donor)、アクセプター(acceptor)の形の添加元素とBa−Si−Alを含む焼結助剤の役割を果たす元素を用いた。
このとき、本発明の実施例及び比較例によるサイドマージン部の緻密度、電極先端における酸化層の生成、ボイド充填の有無、及び界面密着力を比較するために、各副成分の添加元素の含有量の割合を多様に可変した。
下記表2は、上記表1に記載の組成に対応する0603サイズ、実際の積層セラミックキャパシタ(MLCC)の電気的特性、及び微細構造の結果をまとめたものである。
Figure 2021077854
Figure 2021077854
◎:優秀、○:良好、△:普通、×:不良
上記表1及び表2に示すように、希土類元素のうちテルビウム(Tb)が占める割合が一定以上増加した場合には、素体緻密度、素体強度の向上、及び素体の物質移動の駆動力の向上による界面ボイド充填効果を得ることができることから、上記テルビウム(Tb)を除いた第1副成分(RE)の含有量に対する上記テルビウム(Tb)の含有量の割合は9.0まで可能である。
しかし、積層セラミックキャパシタの高温及び耐湿信頼性をともに考慮すると、ドナータイプの傾向が強いテルビウム(Tb)の場合、その含有量の割合が高すぎると、欠陥化学反応式によって生成される電子放出現象による漏れ電流の増加が原因となって誘電体層の絶縁抵抗の低下を伴う副作用が発生することがあった。そのため、上述した素体の緻密化及び誘電体層の絶縁抵抗の増加の効果をともに得るために、上記テルビウム(Tb)を除いた第1副成分(RE)の含有量に対する上記テルビウム(Tb)の含有量の割合は0.110≦Tb/RE≦2.333を満たすようにすることが好ましい。
また、上記バリウム(Ba)の含有量に対する上記マグネシウム(Mg)の含有量の割合は0.125≦Mg/Ba≦0.500を満たすようにすることが好ましい。
上記バリウム(Ba)の含有量に対する上記マグネシウム(Mg)の含有量の割合が0.125≦Mg/Ba≦0.500を満たすように調整することにより、内部電極とマージン部の間の界面密着力の低下を防止するとともに、内部電極とマージン部の間に発生する空隙の生成を防止することで、信頼性を向上させることができることが分かる。
また、内部電極先端における均一な酸化層及び絶縁層を確保することができるため、ショート不良を改善させるとともに、マージン部の緻密度を向上させることができることから、積層セラミックキャパシタの機械的強度の向上及び高温/耐湿信頼性の改善の効果があることが分かる。
サンプル12、16、及び17の場合、上記バリウム(Ba)の含有量に対する上記マグネシウム(Mg)の含有量の割合が本発明の数値範囲を外れ、マージン部の緻密度低下や界面ボイドの発生、誘電体及び内部電極先端部の厚さの均一性が低下するという問題が発生し、誘電特性が低下することが分かる。
一方、上記バリウム(Ba)及びケイ素(Si)の合計含有量に対する上記マグネシウム(Mg)の含有量の割合は0.09≦Mg/(Ba+Si)≦0.19を満たすようにすることが好ましい。
上記バリウム(Ba)及びケイ素(Si)の合計含有量に対する上記マグネシウム(Mg)の含有量の割合が0.09≦Mg/(Ba+Si)≦0.19を満たす実施例の場合には、内部電極とマージン部の間に発生する空隙の生成を防止することで、信頼性を向上させることができることが分かる。
また、内部電極先端における均一な酸化層及び絶縁層を確保することができるため、ショート不良を改善させるとともに、マージン部の緻密度を向上させることができることから、積層セラミックキャパシタの機械的強度の向上及び高温/耐湿信頼性の改善の効果があることが分かる。
バリウム(Ba)及びケイ素(Si)の合計含有量に対する上記マグネシウム(Mg)の含有量の割合(Mg/(Ba+Si))が0.09未満のサンプル13の場合には、マージン部緻密度の低下や界面ボイドの発生、及び内部電極先端部の厚さの均一性が低下するという問題が発生し、信頼性が低下する可能性がある。
バリウム(Ba)及びケイ素(Si)の合計含有量に対する上記マグネシウム(Mg)の含有量の割合(Mg/(Ba+Si))が0.19を超えるサンプル21の場合には、活性誘電体層内へのマグネシウム(Mg)の過度な拡散によって誘電特性が低下する可能性がある。
サンプル22の場合には、ケイ素(Si)の含有量が本発明の数値範囲を外れ、焼結性及び緻密度の低下、ショート発生の問題が発生する可能性がある。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。
110 セラミック本体
111 積層体
112 誘電体層
113、114 第1及び第2サイドマージン部
121 第1内部電極
122 第2内部電極
131、132 第1及び第2外部電極
212a セラミックグリーンシート
221a、222a ストライプ状の第1及び第2内部電極パターン
210 セラミックグリーンシート積層体
220 棒状の積層体

Claims (15)

  1. 互いに対向する第1面及び第2面、前記第1面及び第2面を連結する第3面及び第4面を含むセラミック本体と、
    前記セラミック本体の内部に配置され、前記第1及び第2面に露出し、且つ前記第3面又は第4面に一端が露出する複数の内部電極と、
    前記第1面及び第2面に露出する前記内部電極の端部上に配置された第1サイドマージン部及び第2サイドマージン部と、を含み、
    前記第1及び第2サイドマージン部はチタン酸バリウム系母材粉末及び副成分を含み、
    前記副成分は、ランタン系希土類元素を含む第1副成分として、テルビウム(Tb)を含み、前記テルビウム(Tb)を除いた第1副成分(RE)の含有量に対する前記テルビウム(Tb)の含有量の割合が0.110≦Tb/RE≦2.333を満たす、積層セラミックキャパシタ。
  2. 前記テルビウム(Tb)の含有量は、前記母材粉末100モルに対して0.15モル≦Tb≦1.35モルを満たす、請求項1に記載の積層セラミックキャパシタ。
  3. 前記副成分は、マグネシウム(Mg)及びバリウム(Ba)を含み、前記バリウム(Ba)の含有量に対する前記マグネシウム(Mg)の含有量の割合が0.125≦Mg/Ba≦0.500を満たす、請求項1または2に記載の積層セラミックキャパシタ。
  4. 前記マグネシウム(Mg)の含有量は、前記母材粉末100モルに対して0.25モル≦Mg≦1.0モルを満たす、請求項3に記載の積層セラミックキャパシタ。
  5. 前記バリウム(Ba)の含有量は、前記母材粉末100モルに対して0.5モル≦Ba≦3.0モルを満たす、請求項3または4に記載の積層セラミックキャパシタ。
  6. 前記副成分は、
    前記Baを含む酸化物又は炭酸塩である第2副成分と、
    前記母材粉末100モルに対して、Si及びAlのうち少なくとも一つを含む酸化物又は炭酸塩、あるいはSiを含むガラス(Glass)の化合物のうち少なくとも一つを0.0超過4.5モル未満含む第3副成分と、を含み、
    前記バリウム(Ba)及びケイ素(Si)の合計含有量に対する前記マグネシウム(Mg)の含有量の割合が0.09≦Mg/(Ba+Si)≦0.19を満たす、請求項3から5のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
  7. 前記副成分は、
    前記母材粉末100モルに対して、Y、Dy、Ho、Er、Gd、Ce、Nd、Sm、La、Yb、及びPrのうち少なくとも一つを含む酸化物又は炭酸塩である0.0超過4.0モル以下の含有量の第1副成分を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
  8. 前記第1及び第2サイドマージン部に含まれる誘電体組成とセラミック本体に含まれる誘電体組成物とが互いに異なる、請求項1から7のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
  9. 互いに対向する第1面及び第2面、前記第1面及び第2面を連結する第3面及び第4面を含むセラミック本体と、
    前記セラミック本体の内部に配置され、前記第1及び第2面に露出し、且つ前記第3面又は第4面に一端が露出する複数の内部電極と、
    前記第1面及び第2面に露出する前記内部電極の端部上に配置された第1サイドマージン部及び第2サイドマージン部と、を含み、
    前記第1及び第2サイドマージン部はチタン酸バリウム系母材粉末及び副成分を含み、
    前記副成分は、ランタン系希土類元素を含む第1副成分として、テルビウム(Tb)を含み、
    前記テルビウム(Tb)を除いた第1副成分(RE)の含有量に対する前記テルビウム(Tb)の含有量の割合が0.110≦Tb/RE≦2.333を満たし、
    前記第1及び第2サイドマージン部に含まれる誘電体組成と前記セラミック本体に含まれる誘電体組成とが互いに異なり、前記第1及び第2サイドマージン部に含まれる前記テルビウム(Tb)の含有量は、前記セラミック本体に含まれるテルビウム(Tb)の含有量よりも多い、積層セラミックキャパシタ。
  10. 前記第1及び第2サイドマージン部に含まれるテルビウム(Tb)の含有量は、前記母材粉末100モルに対して0.15モル≦Tb≦1.35モルを満たす、請求項9に記載の積層セラミックキャパシタ。
  11. 前記副成分は、マグネシウム(Mg)及びバリウム(Ba)を含み、前記バリウム(Ba)の含有量に対する前記マグネシウム(Mg)の含有量の割合が0.125≦Mg/Ba≦0.500を満たす、請求項9または10に記載の積層セラミックキャパシタ。
  12. 前記マグネシウム(Mg)の含有量は、前記母材粉末100モルに対して0.25モル≦Mg≦1.0モルを満たす、請求項11に記載の積層セラミックキャパシタ。
  13. 前記バリウム(Ba)の含有量は、前記母材粉末100モルに対して0.5モル≦Ba≦3.0モルを満たす、請求項11または12に記載の積層セラミックキャパシタ。
  14. 前記副成分は、
    前記Baを含む酸化物又は炭酸塩である第2副成分と、
    前記母材粉末100モルに対して、Si及びAlのうち少なくとも一つを含む酸化物又は炭酸塩、あるいはSiを含むガラス(Glass)の化合物のうち少なくとも一つを0.0超過4.5モル未満含む第3副成分と、を含み、
    前記バリウム(Ba)及びケイ素(Si)の合計含有量に対する前記マグネシウム(Mg)の含有量の割合が0.09≦Mg/(Ba+Si)≦0.19を満たす、請求項11から13のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
  15. 前記副成分は、
    前記母材粉末100モルに対して、Y、Dy、Ho、Er、Gd、Ce、Nd、Sm、La、Yb、及びPrのうち少なくとも一つを含む酸化物又は炭酸塩である0.0超過4.0モル以下の含有量の第1副成分を含む、請求項9から14のいずれか一項に記載の積層セラミックキャパシタ。
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