JP2021074932A - 製本済みカレンダーの印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 製本済みの大形カレンダーのヘッダーに発行元などの所定事項の印刷を施すことができる印刷装置を提供する。【解決手段】 ヘッダーを有して製本されたカレンダーCLを略水平姿勢で搬送するために搬送区間の始端から終端の間を走行する無端ベルト8を備えた搬送フレーム1のと、前記無端ベルト8の走行方向に直交した向きの前記搬送フレーム1の側端に配置して搬送される前記カレンダーCLのヘッダーHeの部分を支持する定規フレーム9と、前記無端ベルト8の前記搬送区間の中間部の上方に当該無端ベルト8に直交する向きで配した略門型の印字フレーム11と、前記印字フレーム11上で位置変更可能にその印字フレーム11に裁架された印字ヘッド12と、前記定規フレーム9に設けられ搬送されて来る前記カレンダーCLを検出し前記印字ヘッド12に印字指令を出力する印字開始センサ10と、を備えてヘッダー印刷装置を構成した。【選択図】図2

Description

本発明は、製本後の特に大形カレンダーのヘッダーに名入れ印刷を施すために用いて有用な印刷装置に関する。
本発明の印刷装置は、勿論、単独で使用することができるが、大形カレンダーの製本工程の下流に接続して用いると、大形カレンダーの製造工程の合理化に大きく寄与する。
壁面に吊るしたり貼付けして使用する大形のカレンダー(例えば、カレンダーサイズがB2切〜A4切等)においては、そのカレンダーの発行元等の名入れ表示が、複数枚を重ねたカレンダー用紙の一番下に配置される用紙(又は台紙)の下部を、上部のカレンダー用紙より長く形成し、そこに生じる横長帯状の余白部(名入れ部)に印刷して形成されている。
上記の名入れ形態の従来のカレンダーでは、発行元等の名入れ印刷するための用紙を、カレンダー用紙よりも長く形成したものを用意する必要があること、並びに、発行元等の名入れ印刷を製本工程の前に別工程で行う必要があることなど、使用する用紙の面や製本工程の面で合理的とは言えない問題があった。
上記の問題点は、一律大きさの用紙でそれらの頂部(ヘッダー)を綴じて製本した後のカレンダーに対してヘッダーに発行元等の名入れ印刷ができれば解決できるが、従来、製本された大形カレンダーのヘッダーに発行元等の名入れ印刷を施すことができる印刷装置はなかった。
従来、カレンダーのヘッダーに発行元などの名入れ印刷をするには、一例として綴じるカレンダーのヘッダーに被せる綴じ台紙(ヘッダー台紙ともいう)に、予め印刷を施し、その後から印刷した台紙をカレンダー本体の用紙と一緒に製本する手法が特許文献1などにより知られている。しかし、特許文献1の技術は、製本した後のカレンダーのヘッダー(又は、綴じ台紙)に名入れ印刷できるものではない。
特開2012−66393号公報 特開2002−19331号公報 特開2007−38439号公報
そこで本発明では、製本済みの大形カレンダーのヘッダーに発行元などの所定事項の印刷を施すことができる印刷装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた本発明印刷装置の構成は、ヘッダーを有して製本されたカレンダーを略水平姿勢で搬送するために搬送区間の始端から終端の間を走行する無端ベルトを備えた搬送フレームと、前記無端ベルトの走行方向に直交した向きの前記搬送フレームの側端に配置して搬送される前記カレンダーのヘッダーの部分を支持する定規フレームと、前記無端ベルトの前記搬送区間の中間部の上方に当該無端ベルトに直交する向きで配した略門型の印字フレームと、前記印字フレーム上で位置変更可能にその印字フレームに裁架された印字ヘッドと、前記定規フレームに設けられ搬送されて来る前記カレンダーを検出し前記印字ヘッドに印字指令を出力する印字開始センサと、を備えることを特徴とする。
前記カレンダーのヘッダーには、ヘッダー台紙によって形成されるものとカレンダー本紙によって形成されるものがあるが、本発明印刷装置はいずれのヘッダーにも適用できる。また製本されたカレンダーの下端部にある名入れ欄にも印刷することができる。
本発明印刷装置では、上記構成において、搬送フレームが備える無端べルトが、前記搬送フレームの長さ方向の両端部(無端ベルトの走行区間の始端部と終端部)において、搬送フレームの一端部にモータを主体とする駆動系に結合された駆動軸を、その搬送フレームの他端部に従動軸を備える。
前記駆動軸と従動軸は、軸の長さ方向における同位相の位置に、複数の歯付プーリを、前記駆動軸と従動軸の間で対向して備えている。
前記駆動軸と従動軸の上で対向した歯付プーリの対向する各ペアには、歯付きの無端ベルト(以下、搬送ベルトともいう)が掛け回される。
各ペアの歯付プーリに掛け回された各無端ベルトの外面には、複数の搬送爪がベルト走行方向において同位相で配置されている。
本発明においては、前記無端ベルトに代えて搬送爪を備えたチェーンや平ベルトを用いることができる。平ベルトには小径の貫通穴を全面に設けベルトの下からバキュームでカレンダーを保持したり、平ベルトの上に押さえローラを配置しベルトとローラでカレンダーを挟んで送るようにもできる。
本発明における搬送フレームは、型鋼やチャンネル材により形成し、平面から見たとき横長の略長方形状を呈し、その横長形状の長手方向がカレンダーの搬送方向である。搬送されるカレンダーは、その上下方向が搬送方向と直交する向きで搬送ベルトの上に供給される。従って、前記定規フレームは、この搬送フレームの長手方向の一側で、搬送される前記カレンダーのヘッダーが位置する側に配置される。
前記搬送フレームは、少なくとも四隅に脚部を備え、その脚部を接地させて床上に置かれるが、当該搬送フレームがなす平面は床面に平行な水平姿勢ではない。
搬送フレームは、走行する前記搬送ベルトに載せた製本されたカレンダーのヘッダーが必ず定規フレームに寄り付いて案内されるように、定規フレームを設けた側が、定規フレームを設けない側よりも低くなるように設定されている。このため四隅の脚部の長さ(高さ)を、定規フレーム側が定規フレームを設けない側よりも低くなるように調整した脚部を用いている。
本発明では定規フレームを搬送フレームの両側に設けると共に、搬送フレームの4本の脚部をシリンダ等で伸縮自在にしたものを用い、搬送方向の一側と他側でフレームを低くする側を切り替えるようにできる。このようにすると、カレンダーのヘッダーへの印刷と下端部の名入れ欄への印刷の切り替えを合理的に行うことができる。
本発明の印字ヘッドは、インクジェットプリンタと同様のインクジェットプリンタ機構を用いる。前記印字ヘッドは、前処理ヘッドとインク硬化部を付帯している。
本発明印刷装置は、製本された大形カレンダーのヘッダーに発行元等の印刷をすることができるから、大形カレンダーの製本工程に引き続けてヘッダー印刷工程を配置できるからカレンダー製造の合理化に大きく寄与できる。また印字ヘッドは、印字フレーム上で移動できるから、製本後のカレンダーであってもその下端側に名入れ欄がある場合にはその名入れ欄に印刷することができる。
本発明印刷装置が印刷対象とするカレンダーの斜視図。 図1の製本後のカレンダーのヘッダーに印刷することができる本発明印刷装置の概要を説明するための斜視図。
次に本発明印刷装置の実施の形態について、図を参照して説明する。
図1に示す大形カレンダーCLは、一例としてA2切りサイズの11枚のカレンダー本体の用紙Cpと、11枚の前記用紙Cpの下に置かれる名入れ欄Ns分を大きく形成した1枚の用地Cp1と、12枚の前記用紙CpとCp1の頂部を整えてヘッダー台紙Hpを当てがい製本されている。
図1においてC1はヘッダー台紙Hp(以下、ヘッダーHeともいう)に印刷した発行元等を示す文字、C2は名入れ欄Nsに印刷した発行元等の適宜文字である。本発明が名入れ文字等の印刷をしようとするカレンダーCLは、原則として名入れ欄Nsを備えないカレンダーCLであるが、名入れ欄Nsを有するカレンダーCLの名入れ欄Nsにも印刷できる。
図2は、図1に示す製本後のカレンダーCL(名入れ欄Nsを備えないもの)のヘッダーHeに適宜の文字C1を印刷することができる本発明印刷装置の構成の概要を示した図である。
図2において、1はカレンダーCLを水平姿勢で搬送するために後述する無端ベルト(歯付きベルトによる搬送ベルト8)を備えた搬送フレームである。
搬送フレーム1は、型鋼やチャンネル材などのフレーム材で平面視横向きの略長方形に形成され、少なくとも四隅に4本の脚部21〜24を備える。4本の脚部21〜24は、図2の向こう側の2本の脚部23,24の高さh2が、手前側の2本の脚部21,22の高さh1より小さい脚部材で形成されている。
搬送フレーム1の上部における左右の端部(搬送方向の始端と終端)には、搬送フレーム1の短辺に略平行な向きでそれぞれに駆動軸3と従動軸4とが夫々の軸受3aと4aによって回転自在に架設されている。
駆動軸3には、搬送フレーム1に配置した駆動モータ5、駆動プーリ5a、駆動軸3に設けた従動プーリ3b、前記駆動プーリ5aと従動プーリ3bに掛け回した駆動ベルト5bにより構成される駆動系が結合されている。
前記駆動軸3と従動軸4には、軸の長さ方向において同位相かつ略等間隔で複数の、図では4個の歯付プーリ6,7が設けられており、搬送方向においてペアとなる各歯付プーリ6,7には夫々に無端ベルトとして歯付ベルト8が搬送ベルトとして駆け回されている。各搬送ベルト8には、搬送方向において適宜の間隔でカレンダー搬送用の搬送爪8aが上向きに設けられている。
図2において、9は搬送フレーム1の足部23,24が短い側に、前記搬送ベルト8と略平行に設けた断面略L状の定規フレームである。定規フレーム9の水平辺9aの上面には、搬送ベルト8によって搬送されるカレンダーCLのヘッダーHeの部が載せられる。また、搬送フレーム1は、定規フレーム9の側がこのフレーム1の手前側よりも低いから、搬送されるカレンダーCLのヘッダーHeの頂部は、常時、定規フレーム9の垂直辺9bに当接して搬送される。前記定規フレーム9には、搬送されてくるカレンダーClによってスイッチがオンされる印字開始センサ10が設けられている。
前記搬送フレーム1の上には、搬送方向に略直交する向きであって搬送フレーム1を跨ぐ形で、正面から見て略門型の印字フレーム11が配設されており、この印字フレーム11に印字ヘッド12が、印字フレーム11に沿って搬送方向を横断する方向に位置決め移動可能にマウントされている。
印字ヘッド12は、図示しないが、下端面に公知のインクジェットプリンタと同じノズルを備えており、印字開始センサ10が搬送されるカレンダーCLを検出すると、前記ノズルが作動されてヘッダーHeに例えば名入れ文字を印字する。前記印字ヘッドには、公知のインクジェットプリンタと同様の構造でインクタンク、減圧弁、超音波ノズルと偏向電極を備えるノズル、ガター等の部材を備えている。
本発明では、前記印字フレーム11と平行な姿勢でこの印字フレーム11に、前処理ヘッド13を設けている。
前処理ヘッド13は、印字ヘッド12と略同じ構成で、ノズルから噴射するインク状の処理剤が、インクの乗りや吸収などの面でインクの定着状態が良好でないヘッダーHeの紙質に対処するため、印字ヘッド12から噴射される文字パターンと同じ文字パターンで処理剤を紙面に塗布する。前処理ヘッド13は、印字ヘッド12と同期して印字フレーム11の上を移動することができる。
前記印字ヘッド12は、そのヘッドに対し搬送方向の下流側に、LED等による紫外線を印刷面に照射して印字インクを硬化するインク硬化部としてUV照射部14を備えている。UV照射部14は、印字ヘッド12と一体に、印字フレーム11に沿って移動、位置決め可能に構成されている。
以上により、製本済みの大型カレンダーCLのヘッダーHeに、名入れなどの適宜印刷を施すことができる本発明印刷装置の一例を形成するので、次にその動作形態例について説明する。
搬送ベルト8が図2の右下から左上に向けて走行しているとき、従動軸4の側から前記歯付きベルト8の上に置かれたカレンダーCLは、搬送爪8aによってベルト上に掛止されて搬送ベルト8の走行と一緒に移動する。
この移動で前記カレンダーCLの先端が印字開始センサ10のスイッチを作動すると、これをトリガーとして所定時間の遅れを伴って前処理ヘッド13と印字ヘッド12が作動させられ、それぞれのノズルから処理剤と印刷インクがヘッダーHeに噴射供給され、印刷文字C1を形成する。
ヘッダーHeに文字C1を印字されたカレンダーCLは、印字ヘッド12に隣接したUV照射部14から紫外線を照射されて印字インクが硬化・乾燥させられ、下流側に搬送される。
本発明印刷装置は、上記のような印刷工程で製本されたカレンダーCLのヘッダーHeに、名入れ等の印刷を施すことができるから、この本発明の印刷装置を、カレンダーCLの製本機の下流に接続配置すれば、カレンダーCLの製本からヘッダーHeへの印刷までを、カレンダー製造工程の中で一貫して行うことが可能になる。
以上は、製本済みの大形カレンダーCLのヘッダーHeに名入れなどの印刷をする側であったが、本発明印刷装置は、従来から一般的にあったカレンダーCLにおける一番下の用紙の下端に形成された名入れ欄Nsに名入れ印刷をする場合にも利用できる。
カレンダーCLの下端に形成された名入れ欄Nsに本発明印刷装置によって印刷をするには、印字フレーム11の印字ヘッド12、前処理ヘッド13、UV照射部14を、当該印字フレーム11の反対側(定規フレーム9が設けられていない側)に移動させると、搬送されてくるカレンダーCLの名入れ部Nsに名入れ文字C2等を印刷することができる。名入れ欄Nsへの印字のために搬送フレーム1の名入れ欄Nsが位置する側に、定規フレーム9を設けるとよい。
本発明は以上の通りであるから、製本済の特に大形カレンダーのヘッダーに名入れなどの印刷を施す装置としてきわめて有用である。
CL カレンダー
He ヘッダー
C1名入れ等の文字
1 搬送フレーム
21〜24 脚部
3 駆動軸
4 従動軸
5 駆動モータ
6,7 歯付プーリ
8 歯付ベルト(無端ベルト)
9 定規フレーム
10 印字開始センサ
11 印字フレーム
12 印字ヘッド
13 前処理ヘッド
14 UV照射部

Claims (5)

  1. ヘッダーを有して製本されたカレンダーを略水平姿勢で搬送するために搬送区間の始端から終端の間を走行する無端ベルトを備えた搬送フレームと、前記無端ベルトの走行方向に直交した向きの前記搬送フレームの側端に配置して搬送される前記カレンダーのヘッダーの部分を支持する定規フレームと、前記無端ベルトの前記搬送区間の中間部の上方に当該無端ベルトに直交する向きで配した略門型の印字フレームと、前記印字フレーム上で位置変更可能にその印字フレームに裁架された印字ヘッドと、前記定規フレームに設けられ搬送されて来る前記カレンダーを検出し前記印字ヘッドに印字指令を出力する印字開始センサと、を備えることを特徴とする製本済カレンダーのヘッダー印刷装置。
  2. 前記カレンダーのヘッダーには、ヘッダー台紙によって形成されたもの、又はカレンダー本紙によって形成されるものである請求項1に記載の製本済カレンダーのヘッダー印刷装置。
  3. 平面視略長方形の搬送フレームは、走行する前記無端ベルトに載せた製本されたカレンダーのヘッダーを案内させる定規フレームを設け、且つこの搬送フレームの定規フレームを設けた側が、定規フレームを設けない側よりも低くなるように設定した請求項1又は2に記載の製本済カレンダーのヘッダー印刷装置。
  4. 前記印字ヘッドは、前処理ヘッドとインク硬化部を付帯している請求項1〜3のいずれかに記載の製本済カレンダーのヘッダー印刷装置。
  5. 搬送フレームは、搬送方向の一側又は両側に断面略Lの定規フレームを備える請求項1〜4のいずれかに記載の製本済カレンダーのヘッダー印刷装置。
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