JP2021070737A - エチレン系共重合体組成物およびその用途 - Google Patents

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啓介 宍戸
Keisuke Shishido
啓介 宍戸
三樹男 細谷
Mikio Hosoya
三樹男 細谷
市野 光太郎
Kotaro Ichino
光太郎 市野
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Abstract

【課題】本発明の目的は、難燃化と機械強度、引裂き強度、加工性の両立が困難であったEPDMなどのエチレン系共重合体を用いて、難燃性を有し且つ機械的物性に優れる組成物を得ることにある。【解決手段】本発明は、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)、当該エチレン・α−オレフィン共重合体(A)100質量部に対して、粒径(中心径)が0.1〜5.0μmの範囲にある水酸化アルミニウム(C)を86〜400質量部の範囲で含むことを特徴とするエチレン系共重合体組成物に係る。【選択図】なし

Description

本発明は、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体などのエチレン系共重合体および特定の水酸化アルミニウムを含むエチレン系共重合体組成物およびその用途に関する。
詳しくは、機械強度に優れ、且つ難燃性を有する成形体を得るに好適なエチレン系共重合体組成物に関する。
エチレン・α−オレフィン共重合体(EPR)やエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(EPDM)などのエチレン系共重合体は、主鎖に不飽和結合を持たないため、ジエン系のゴムと比較して耐候性、耐熱性、耐オゾン性に優れ、自動車工業部品、工業用ゴム製品、電気絶縁材、土木建材用品、ゴム引布等のゴム製品等に広く用いられている。
一方、エチレン系共重合体は、それ自体難燃性を有しないので、難燃性を要求される用途、例えば、鉄道車両の外幌用には、ゴム成分100質量部に対し、水酸化アルミニウム等の難燃剤を30〜90質量部配合することが提案されている(特許文献1)。
しかしながら、特許文献1で提案されている組成物は、ゴム成分として天然ゴムが主成分となっているので、耐候性が不十分であり、また、難燃性の更なる改良が求められている。
また、一部の国では、電車幌用のゴムは機械強度、引裂き強度、酸素指数の必要性からクロロプレンゴム(CR)が使用されているが、CR製電車幌は、燃焼時の黒煙、毒素ガス(塩素ガス)が発生することから、EPDM化が検討されている。
特開2006−176659号公報
本発明の目的は、難燃化と機械強度、引裂き強度、加工性の両立が困難であったEPDMなどのエチレン系共重合体を用いて、難燃性を有し且つ機械的物性に優れる組成物を得ることにある。
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)、当該エチレン・α−オレフィン共重合体(A)100質量部に対して、粒径(中心径)が0.1〜5.0μmの範囲にある水酸化アルミニウム(C)を86〜400質量部の範囲で含むことを特徴とするエチレン系共重合体組成物を架橋して得られる架橋体は特に機械物性、難燃性(酸素指数)に優れることを見出した。
本発明の組成物を架橋して得られる架橋体は特に機械物性、難燃性(酸素指数)に優れる。
《エチレン・α−オレフィン共重合体(A)》
本発明のエチレン系共重合体組成物〔以下、「共重合体組成物」と呼称する場合がある。〕の成分の一つであるエチレン・α−オレフィン共重合体(A)〔以下、「共重合体(A)」と略称する場合がある。〕は、エチレンと炭素数3以上のα−オレフィンとをランダム共重合して得られるエチレン・α−オレフィン共重合体である。
上記α−オレフィンは通常、炭素数3〜20のα−オレフィンであり、中でもプロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等の炭素数3〜10のα−オレフィンが好ましく、特に1−ブテンが好ましく用いられる。
本発明に係わるエチレン・α−オレフィン共重合体(A)の具体例としては、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体が好ましく用いられる。
本発明に係わるエチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、エチレンとα−オレフィンとのモル比(エチレン/α−オレフィン)が50/50〜85/15、好ましくは53/47〜83/17、特に好ましくは55/45〜80/20の範囲にある。
本発明に係わる共重合体(A)は、エチレンとα−オレフィン以外に、非共役ポリエンを共重合したものあっても良い。非共役ポリエンとの共重合体であるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A1)としては、エチレン・プロピレン・非共役ポリエン共重合体、特にエチレン・1−ブテン・非共役ポリエン共重合体が好ましく用いられる。
共重合される非共役ポリエンとしては、環状または鎖状の非共役ポリエンが用いられる。環状非共役ポリエンとしては、たとえば5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、5−ビニル−2−ノルボルネン、ノルボルナジエン、メチルテトラヒドロインデンなどがあげられる。また鎖状の非共役ポリエンとしては、たとえば1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、8−メチル−4−エチリデン−1,7−ノナジエン、4−エチリデン−1,7−ウンデカジエンなどがあげられる。これらの非共役ポリエンは、単独または2種以上混合して用いられ、その共重合量は、ヨウ素価表示で1〜40、好ましくは2〜35、より好ましくは3〜30であることが望ましい。
これらの非共役ポリエンは、単独で、または2種類以上組み合わせて用いられる。
<エチレン・α−オレフィン(A)の製造方法>
本発明に係るエチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、たとえば、チーグラー・ナッタ触媒、バナジウム系触媒やメタロセン触媒など公知の重合用触媒を用いて製造することができる。重合方法としても特に限定されず、溶液重合、懸濁重合、バルク重合法などの液相重合法、気相重合法、その他公知の重合方法で行うことができる。また、これらの共重合体は、本発明の効果を奏する限り限定されず、市販品としても入手可能である。市販品としては、たとえば、エクソンモービル社製のVistalon(登録商標)、住友化学(株)社製のエスプレン(登録商標)、三井化学(株)社製の三井EPT(登録商標)が挙げられる。
《水酸化アルムニウム(C)》
本発明のエチレン系共重合体組成物に含まれる成分の一つである水酸化アルミニウム(C)は、粒径(中心径)が0.1〜5.0μm、好ましくは0.5〜3.0μm、より好ましくは0.5μm〜2.0μmの範囲にある微粒子からなる。
かかる粒径(中心径)が0.1〜5.0μmの範囲にある水酸化アルムニウム(C)は、昭和電工株式会社から、商品名ハイジライトTMとH−21、H−31、H−32,H−42、H−42M、H−43、H−43Mの商品名で製造、販売されている。
<エチレン系共重合体組成物>
本発明のエチレン系共重合体組成物は、上記エチレン・α−オレフィン共重合体(A)、上記共重合体(A)100質量部に対して、上記水酸化アルミニウム(C)を86〜400質量部、好ましくは90〜300質量部、より好ましくは100〜300質量部含む組成物である。
本発明のエチレン系共重合体組成物は、水酸化アルミニウム(C)を上記範囲で含むことにより、加工性、機械強度、難燃性に優れる成形体を得ることができる。
本発明の共重合体組成物には、上記水酸化アルミニウム(C)に加え、変性共重合体(B)、シランカップリング剤、軟化剤、充填剤、架橋剤の他、他の添加剤、例えば、加工助剤、活性剤、吸湿剤、さらに耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、着色剤、滑剤および増粘剤等を配合してもよい。
また、本発明の共重合体組成物が、他の重合体を含む場合は、共重合体組成物中のエチレン・α−オレフィン共重合体(A)の割合は、一般に20質量%以上、好ましくは30〜90質量%である。
《不飽和カルボン酸またはその誘導体がグラフトされたグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)》
本発明に係る共重合体組成物には、上記共重合体(A)に加えて、不飽和カルボン酸またはその誘導体がグラフトされたグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)〔以下、「変性共重合体(B)」と略称する場合がある。〕を配合してもよい。
本発明に係わる変性共重合体(B)は、通常、不飽和カルボン酸またはその誘導体のグラフト量が、変性共重合体(B)100質量%に対して、通常0.1〜10質量%、好ましくは1〜10質量%、さらに好ましくは2〜9質量%である。
本発明に係る変性共重合体(B)は、好ましくは、密度が、860kg/m3以上880kg/m3未満、より好ましくは860〜875kg/m3、さらに好ましくは865〜875kg/m3である。変性共重合体(B)の密度が前記範囲であると、本発明に係る共重合体組成物から得られるエチレン系共重合体組成物は柔軟性と物性のバランスに優れる。
本発明に係る変性共重合体(B)は、示差走査熱量分析(DSC)によって測定された融点が20℃以上60℃未満であるか、または示差走査熱量分析(DSC)により融点を示すピークが観察されないことが好ましい。変性共重合体(B)がこの条件を満たすと、混練成形時の共重合体(A)への分散性に優れる。示差走査熱量分析(DSC)により融点を示すピークが観察される場合、融点は、より好ましくは30℃以上60℃未満、さらに好ましくは40℃以上60℃未満である。
本発明に係る不飽和カルボン酸および/またはその誘導体としては、カルボン酸基を1以上有する不飽和化合物、カルボン酸基を有する化合物とアルキルアルコ−ルとのエステルまたは無水カルボン酸基を1以上有する不飽和化合物などを挙げることができ、不飽和基としては、ビニル基、ビニレン基、不飽和環状炭化水素基などを挙げることができる。具体的な化合物としては、例えば、アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ナジック酸〔商標〕(エンドシス−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸)などの不飽和カルボン酸;またはその誘導体、例えば、酸ハライド、アミド、イミド、無水物、エステルなどが挙げられる。かかる誘導体の具体例としては、例えば、塩化マレニル、マレイミド、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、グリシジルマレエ−トなどが挙げられる。これらの不飽和カルボン酸および/またはその誘導体は、1種単独で使用することもできるし、2種以上を組み合せて使用することもできる。これらの中では、不飽和ジカルボン酸またはその酸無水物が好適であり、特にマレイン酸、ナジック酸またはこれらの酸無水物が好ましく用いられる。不飽和カルボン酸および/またはその誘導体の含有量の制御は、例えば、グラフト条件を適宜選択することにより、容易に行うことができる。
不飽和カルボン酸および/またはその誘導体から選ばれるグラフトモノマ−をエチレン・α−オレフィン共重合体にグラフトさせる方法については特に限定されず、溶液法、溶融混練法など、従来公知のグラフト重合法を採用することができる。例えば、エチレン・α−オレフィン共重合体を溶融し、そこへグラフトモノマ−を添加してグラフト反応させる方法、あるいはエチレン・α−オレフィン共重合体を溶媒に溶解して溶液となし、そこへグラフトモノマ−を添加してグラフト反応させる方法などがある。
これらの方法において、ラジカル開始剤の存在下にグラフト重合を行なうと、上記不飽和カルボン酸等のグラフトモノマーを効率よくグラフト重合させることができる。この場合、ラジカル開始剤は、エチレン・α−オレフィン共重合体100質量部に対して、通常は0.001〜1質量部の量で用いられる。
このようなラジカル開始剤としては、有機ペルオキシド、アゾ化合物などが用いられる。このようなラジカル開始剤としては、有機ペルオキシド、アゾ化合物などが用いられる。このようなラジカル開始剤としては、具体的には、ベンゾイルペルオキシド、ジクロルベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジ-t- ブチルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5- ジ(ペルオキシドベンゾエート)ヘキシン-3、1,4-ビス(t-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、ラウロイルペルオキシド、t-ブチルペルアセテート、2,5-ジメチル-2,5- ジ-(t-ブチルペルオキシド)ヘキシン-3、2,5-ジメチル-2,5- ジ(t-ブチルペルオキシド)ヘキサン、t-ブチルペルベンゾエート、t-ブチルペルフェニルアセテート、t-ブチルペルイソブチレート、t-ブチルペル-sec- オクトエート、t-ブチルペルピバレート、クミルペルピバレート、t-ブチルペルジエチルアセテート;アゾビスイソブチロニトリル、ジメチルアゾイソブチレートなどが挙げられる。
これらのうちでは、ジクミルペルオキシド、ジ-t- ブチルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5- ジ(t-ブチルペルオキシ)ヘキシン-3、2,5-ジメチル-2,5- ジ(t-ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,4-ビス(t-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンなどのジアルキルペルオキシドが好ましく用いられる。
ラジカル開始剤を使用したグラフト重合反応、あるいはラジカル開始剤を使用せずに行なうグラフト重合反応の反応温度は、通常60〜350℃、好ましくは150〜300℃の範囲内に設定される。
本発明に係る変性共重合体(B)の製造に供されるエチレン・α−オレフィン共重合体(b)は、エチレンから導かれる単位と、炭素数3以上、好ましくは炭素数3〜20のα−オレフィンから導かれる単位とを含む共重合体であり、ランダム共重合体でも、ブロック共重合体でもよい。
α−オレフィンとしては、具体的には、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン-1、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、9−メチル−1−デセン、11−メチル−1−ドデセンおよび12−エチル−1−テトラデセンなどが挙げられる。なかでも、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセンおよび1−オクテンが好ましく、特にプロピレンおよび1−ブテンが好ましい。これらα‐オレフィンは、単独で、または2種以上組み合わせて用いられる。
本発明に係るエチレン・α−オレフィン共重合体(b)におけるエチレンから導かれる構造単位の含有量は、エチレン・α−オレフィン共重合体に含まれる全構造単位に対し、通常、50.0モル%以上100モル%未満、好ましくは80.0〜99.5モル%、さらに好ましくは90.0〜99.0モル%である。
本発明に係るエチレン・α−オレフィン共重合体(b)の密度は、これをグラフト変性して得られるグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の密度が前記範囲内になるような密度であることが好ましく、具体的には850〜880kg/m3、より好ましくは855〜875kg/m3である。
本発明に係るエチレン・α−オレフィン共重合体(b)の融点は、これをグラフト変性して得られるグラフト変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の融点が前記条件を満たすような融点であることが好ましく、具体的には、示差走査熱量分析(DSC)によって測定された融点が20〜70℃であるか、または示差走査熱量分析(DSC)により融点を示すピークが観察されないことであり、より好ましく、示差走査熱量分析(DSC)によって測定された融点が30〜60℃であるか、または示差走査熱量分析(DSC)により融点を示すピークが観察されないことである。
本発明に係るエチレン・α−オレフィン共重合体(b)のメルトフローレート(MFR;ASTM D 1238,190℃、2.16kg荷重)は、好ましくは0.1〜100g/10分、より好ましくは0.2〜50g/10分、さらに好ましくは0.3〜20g/10分である。
密度、エチレン含有量およびMFRが上記のような範囲にあるエチレン・α−オレフィン共重合体を(b)グラフト変性した共重合体(B)を用いると、組成物の加工性とゴム弾性とのバランスが良好になる。
本発明の共重合体組成物が上記変性共重合体(B)を含む場合は、その配合量は、上記共重合体(A)100質量部に対して、変性共重合体(B)を1〜50質量部、好ましくは5〜30質量部含む。
《シランカップリング剤》
本発明に係わるシランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2-メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリクロルシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N-(1,3-ジメチルブチリデン)-3-(トリエトキシシリル)-1-プロパンアミン、N,N'-ビス(3-(トリメトキシシリル)プロピル)エチレンジアミン、ポリオキシエチレンプロピルトリアルコキシシラン、ポリエトキシジメチルシロキサン、p-スチリルトリメトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシランが挙げられる。
本発明の共重合体組成物が、シランカップリング剤を含む場合は、共重合体(A)および必要に応じて配合される他の重合体成分の合計100質量部に対して、一般に0.1〜10質量部、好ましくは1〜5質量部である。
〈架橋剤〉
本発明に係る架橋剤としては、有機過酸化物、フェノール樹脂、硫黄系化合物、ヒドロシリコーン系化合物、アミノ樹脂、キノンまたはその誘導体、アミン系化合物、アゾ系化合物、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物等の、ゴムを架橋する際に一般に使用される架橋剤が挙げられる。これらのうちでは、有機過酸化物、硫黄系化合物等の架橋剤(「加硫剤」ともいう。)が好適である。
有機過酸化物としては、ジクミルペルオキシド(DCP)、ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルペルオキシ)バレレート、ベンゾイルペルオキシド、p−クロロベンゾイルペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシベンゾエート、ert−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、tert−ブチルクミルペルオキシド等が挙げられる。
このうちでは、ジクミルペルオキシド(DCP)、2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル-2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル-2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルペルオキシ)バレレート等の2官能性の有機過酸化物が好ましく、中でも、ジクミルペルオキシド(DCP)、2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサンが最も好ましい。
架橋剤として、有機過酸化物を用いる場合、その配合量は、共重合体(A)および必要に応じて配合される他の架橋が必要な重合体の合計100質量部に対して、一般に0.1〜20質量部、好ましくは0.2〜15質量部である、さらに好ましくは0.5〜10質量部である。有機過酸化物の配合量が上記範囲内であると、得られる共重合体組成物が優れた架橋特性を示すので好適である。
また、架橋剤として、有機過酸化物を用いる場合、架橋助剤を併用することが好ましい。架橋助剤として、例えば、イオウ;p−キノンジオキシム等のキノンジオキシム系架橋助剤;エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等のアクリル系架橋助剤;ジアリルフタレート、トリアリルイソシアヌレート等のアリル系架橋助剤;マレイミド系架橋助剤;ジビニルベンゼン;酸化亜鉛(例えば、ZnO#1・酸化亜鉛2種(JIS規格(K−1410))、ハクスイテック(株)社製)、酸化マグネシウム、亜鉛華(例えば、「META−Z102」(商品名;井上石灰工業(株)製)などの酸化亜鉛)等の金属酸化物などが挙げられる。架橋助剤の配合量は、有機過酸化物1モルに対して、通常0.5〜10モル、好ましくは0.5〜7モル、より好ましくは1〜5モルである。
架橋剤として硫黄系化合物(加硫剤)を用いる場合、具体例としては、硫黄、塩化硫黄、二塩化硫黄、モルフォリンジスルフィド、アルキルフェノールジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、ジチオカルバミン酸セレン等が挙げられる。
架橋剤として硫黄系化合物を用いる場合、その配合量は、共重合体(A)および必要に応じて配合される他の架橋が必要な重合体の合計100質量部に対して、通常は0.3〜10質量部、好ましくは0.5〜7.0質量部、さらに好ましくは0.7〜5.0質量部である。硫黄系化合物の配合量が上記範囲内であると、成形体表面へのブルームがなく、優れた架橋特性を示す。
次に、上記架橋剤として硫黄系化合物を用いる場合には、加硫促進剤を併用することが好ましい。
前記加硫促進剤としては、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N'−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、2−メルカプトベンゾチアゾール(例えば、サンセラーM(商品名;三新化学工業社製))、2−(4−モルホリノジチオ)ペンゾチアゾール(例えば、ノクセラーMDB−P(商品名;大内新興化学工業社製))、2−(2,4−ジニトロフェニル)メルカプトベンゾチアゾール、2−(2,6−ジエチル−4−モルフォリノチオ)ベンゾチアゾールおよびジベンゾチアジルジスルフィド(例えば、サンセラーDM(商品名;三新化学工業社製))などのチアゾール系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン、トリフェニルグアニジンおよびジオルソトリルグアニジンなどのグアニジン系加硫促進剤;アセトアルデヒド・アニリン縮合物およびブチルアルデヒド・アニリン縮合物などのアルデヒドアミン系加硫促進剤;2−メルカプトイミダゾリンなどのイミダゾリン系加硫促進剤;ジエチルチオウレアおよびジブチルチオウレアなどのチオウレア系加硫促進剤;テトラメチルチウラムモノスルフィド(例えば、サンセラーTS(商品名;三新化学工業社製))、テトラメチルチウラムジスルフィド(例えば、サンセラーTT(商品名;三新化学工業社製))、テトラエチルチウラムジスルフィド(例えば、サンセラーTET(商品名;三新化学工業社製))、テトラブチルチウラムジスルフィド(例えば、サンセラーTBT(商品名;三新化学工業社製))およびジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(例えば、サンセラーTRA(商品名;三新化学工業社製))などのチウラム系加硫促進剤;ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛(例えば、サンセラーPZ、サンセラーBZおよびサンセラーEZ(商品名;三新化学工業社製))およびジエチルジチオカルバミン酸テルルなどのジチオ酸塩系加硫促進剤;エチレンチオ尿素(例えば、サンセラーBUR(商品名;三新化学工業社製)、サンセラー22−C(商品名;三新化学工業社製))、N,N'−ジエチルチオ尿素およびN,N'−ジブチルチオ尿素などのチオウレア系加硫促進剤;ジブチルキサトゲン酸亜鉛などのザンテート系加硫促進剤;その他、亜鉛華(例えば、META−Z102(商品名;井上石灰工業社製、酸化亜鉛))などが挙げられる。
これらの加硫促進剤の配合量は、エチレン・α−オレフィン共重合体および必要に応じて配合される他の架橋が必要な重合体の合計100質量部に対して、一般に0.1〜20質量部、好ましくは0.2〜15質量部、さらに好ましくは0.5〜10質量部である。
〈加硫助剤〉
本発明に係る加硫助剤は、架橋剤が硫黄系化合物である場合に用いられ、例えば、酸化亜鉛(例えば、ZnO#1・酸化亜鉛2種、ハクスイテック(株)製)、酸化マグネシウム、亜鉛華(例えば、「META−Z102」(商品名;井上石灰工業(株)製)などの酸化亜鉛)などが挙げられる。
その配合量は、共重合体(A)および必要に応じて配合される架橋が必要な他の重合体の合計100質量部に対して、通常1〜20質量部である。
〈軟化剤〉
本発明に係る軟化剤の具体例としては、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン油、流動パラフィン、石油アスファルト、ワセリン等の石油系軟化剤;コールタール等のコールタール系軟化剤;ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、大豆油、ヤシ油等の脂肪油系軟化剤;蜜ロウ、カルナウバロウ等のロウ類;リシノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸またはその塩;ナフテン酸、パイン油、ロジンまたはその誘導体;テルペン樹脂、石油樹脂、クマロンインデン樹脂等の合成高分子物質;ジオクチルフタレート、ジオクチルアジペート等のエステル系軟化剤;その他、マイクロクリスタリンワックス、液状ポリブタジエン、変性液状ポリブタジエン、炭化水素系合成潤滑油、トール油、サブ(ファクチス)などが挙げられ、石油系軟化剤が好ましく、プロセスオイルが特に好ましい。
共重合体組成物中の軟化剤の配合量は、共重合体(A)および必要に応じて配合される他の重合体成分の合計100質量部に対して、一般に2〜100質量部、好ましくは10〜100質量部である。
〈無機充填剤〉
本発明に係る無機充填剤の具体例としては、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレーなどの1種類または2種類以上が使用され、これらのうちでは、「ホワイトンSB」(商品名;白石カルシウム株式会社)等の重質炭酸カルシウムが好ましい。
共重合体組成物が、無機充填剤を含有する場合には、無機充填剤の配合量は、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体および必要に応じて配合される他の重合体の合計100質量部に対して、通常は2〜50質量部、好ましくは5〜50質量部である。配合量が上記範囲内であると、共重合体組成物の混練加工性が優れており、機械特性に優れた成形体を得ることができる。
〈補強剤〉
本発明に係る補強剤の具体例としては、カーボンブラック、シランカップリング剤で表面処理したカーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウム、活性化炭酸カルシウム、微粉タルク、微粉ケイ酸などがあり、配合する場合には、共重合体および必要に応じて他の重合体(A)の合計100質量部に対して、一般に30〜200質量部、好ましくは50〜180質量部である。
〈老化防止剤(安定剤)〉
本発明に係る共重合体組成物に、老化防止剤(安定剤)を配合することにより、これから形成される成形体の寿命を長くすることができる。このような老化防止剤として、従来公知の老化防止剤、例えば、アミン系老化防止剤、フェノール系老化防止剤、イオウ系老化防止剤などがある。
さらに、老化防止剤として、フェニルブチルアミン、N,N−ジ−2−ナフチル−p―フェニレンジアミン等の芳香族第2アミン系老化防止剤;ジブチルヒドロキシトルエン、テトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ)ヒドロシンナメート]メタン等のフェノール系老化防止剤;ビス[2−メチル−4−(3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル]スルフィド等のチオエーテル系老化防止剤;ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル等のジチオカルバミン酸塩系老化防止剤;2−メルカプトベンゾイルイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾールの亜鉛塩、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート等のイオウ系老化防止剤等がある。
これらの老化防止剤は、1種単独であるいは2種以上の組み合わせで用いることができ、その配合量は、共重合体(A)および他の重合体の合計100質量部に対して、通常は0.3〜10質量部、好ましくは0.5〜7.0質量部である。このような範囲内とすることにより、得られる共重合体組成物から得られる成形体表面のブルームがなく、さらに加硫阻害が発生を抑制することができる。
〈加工助剤〉
本発明に係る加工助剤としては、一般に加工助剤としてゴムに配合されるものを広く用いることができる。
加工助剤の具体例としては、リシノール酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、エステル類などが挙げられる。これらのうち、ステアリン酸が好ましい。
加工助剤の配合量は、共重合体組成物に含まれる共重合体(A)および他の重合体100質量部に対して、通常は10質量部以下、好ましくは8.0質量部以下である。
〈活性剤〉
活性剤の具体例としては、ジ−n−ブチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、モノエラノールアミン等のアミン類;ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、レシチン、トリアリルートメリレート、脂肪族カルボン酸または芳香族カルボン酸の亜鉛化合物等の活性剤;過酸化亜鉛調整物;クタデシルトリメチルアンモニウムブロミド、合成ハイドロタルサイト、特殊四級アンモニウム化合物などが挙げられる。
活性剤を含有する場合は、その配合量は、共重合体(A)およびそれ以外の重合体100質量部に対して、通常は0.2〜10質量部、好ましくは0.3〜5質量部である。
〈吸湿剤〉
吸湿剤の具体例としては、酸化カルシウム、シリカゲル、硫酸ナトリウム、モレキュラーシーブ、ゼオライト、ホワイトカーボンなどが挙げられる。
吸湿剤を含有する場合は、その配合量は、共重合体(A)およびその他の重合体100質量部に対して、通常は0.5〜15質量部、好ましくは1.0〜12質量部である。
本発明の共重合体組成物は、共重合体(A)と、必要に応じて配合されるその他の成分を、例えば、ミキサー、ニーダー、ロールなどの混練機を用いて所望の温度で混練することにより調製することができる。本発明に係る共重合体(A)は、混練性に優れているので、共重合体組成物の調製を良好に行うことができる。
<共重合体組成物の架橋体>
(架橋体)
本発明の架橋体は前記組成物を架橋して得られる架橋体である。
本発明の架橋体は、前記組成物を架橋することにより得られるため、従来のゴム組成物を架橋することにより得られる架橋体と比べて、硬度等の機械物性に優れる。
前記組成物を架橋する方法としては、特に限定はないが例えば前記組成物を成形した後に、架橋することにより、所望の形に成形された架橋体を得ることができる。
成形する方法としては、例えば圧縮成型、射出成型、注入成型等の型成型が、組成物を所望の形に成形しやすいため好ましい。
成形が型成型により行われる場合には、架橋は組成物を型から取り外す前、すなわち、型を閉じた状態で架橋を行うことが生産性の観点から好ましい。
架橋を行う際の条件としては、架橋剤の種類によっても異なるが、通常は組成物を加熱することにより行われる。
架橋を加熱により行う場合には、温度は通常は120〜270℃、好ましくは150〜180℃で行われ、加熱時間は通常は30秒〜120分、好ましくは5〜30分である。
本発明の架橋体は、硬度に優れるため、様々な用途に用いることができる。また、本発明の架橋体は、該架橋体から形成される層を有する積層体として各種用途に用いてもよい。
積層体の製造方法としては特に制限はないが、本発明の組成物を、他の成分と共押出し等により成形し、本発明の組成物から形成される層を含む積層体を得た後に、本発明の組成物を架橋する方法や、架橋体を調製した後に、該架橋体と、他の成分から形成される層とを、熱や接着剤により積層する方法が挙げられる。本発明の積層体において、架橋体から形成される層以外の層としては特に限定はないが、例えば、ナイロンやポリエステルの布帛地が挙げられる。また、架橋体から形成される層以外の層は、一層でも二層以上であってもよい。
<架橋体、積層体の用途>
本発明の架橋体、積層体の用途としては、自動車用部品、鉄道車両用部品、家電関連部品、土木・建材関連部品、雑貨、日用品等が挙げられる。
本発明の架橋体は強度に優れるため、本発明の架橋体、積層体は、例えば鉄道車両用部品等の特に強度が求められる用途に好適に用いることができる。
鉄道車両用部品としては、例えば外幌、内幌(貫通幌)等の鉄道車両用の幌が挙げられる。
次に本発明について実施例を示してさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
実施例および比較例で用いた重合体は下記の通りである。
〔エチレン・α−オレフィン共重合体(A)〕
(1)エチレン・1−ブテン・ENB共重合体(A−1)
MFR=2g/10分(温度:190℃、荷重:2.16Kg ASTM D 1238)、エチレン含有量=77重量%(ASTM D 3900)、ヨウ素価=22(ASTM D 6047)〔三井化学社製 商標 三井エラストマー K−9720〕
(2)エチレン・プロピレン・ENB共重合体(A−2)
ムーニー粘度=61〔(ML(1+4)125℃)、ASTM D1646〕、エチレン含有量=65重量%(ASTM D 3900)、ヨウ素価=9,5(ASTM D 6047)〔三井化学社製 登録商標 三井EPT 3092PM〕
〔変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)〕
(1)無水マレイン酸グラフト変性エチレン・1−ブテン共重合体(B1)
MFR(190℃、2.16kg、ASTM D1238):1.5g/10分、密度(ASTM D1505):872kg/m3、脆化温度(ASTM D746):−70℃未満〔Mitsui Elastomers Singapore Pte Ltd製、商品名:タフマー MD715〕
〔水酸化アルミニウム(C)〕
(1)水酸化アルミニウム(C1):粒径(中心径)1.0μm〔昭和電工社製 商品名 ハイジライトH−42M〕(HIGILITE H42M)
実施例および比較例において使用した他の添加剤は、以下の市販品を用いた。
(1)ステアリン酸〔日油社製〕(St.A)
(2)亜鉛華:酸化亜鉛(ハクスイテック社製)(ZnO#1)
(3)シリカ〔東ソー・シリカ社製 商品名 Nipsil VN3〕(Silica VN3)
(4)カーボンブラック〔東海カーボン株式会社製 商品名 Seast G−SO〕(Seast G−SO)
(5)シランカップリング剤(3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン)〔信越化学工業株式会社製 商品名 KBM−503〕(KBM−503)
(6)有機過酸化物:ジクミルパーオキサイド〔化薬アクゾ社製 商品名カヤクミルD−40C〕(DCP−40C)
〔実施例1〕
MIXTRON BB MIXER(神戸製鋼所社製、BB−4型、容積2.95L、ローター4WH)を用いて、90質量部のエチレン・α−オレフィン・ENB共重合体(A−1)および10質量部の無水マレイン酸グラフト変性エチレン・1−ブテン共重合体(B1)に、表1に記載の化合物を加えて混錬し、組成物を得た。
組成物の混練条件は、ローター回転数が50rpm、フローティングウェイト圧力が3kg/cm2、混練時間が5分間で行い、混練排出温度は170℃であった。
次いで、前記組成物が温度40℃になったことを確認した後、14インチロールを用いて、前記組成物に8.5質量部の有機過酸化物を混練し、架橋剤を含む組成物を得た。
上記組成物の混練条件は、ロール温度を前ロール/後ロール=65℃/50℃、ロール回転数を前ロール/後ロール=13rpm/11.5rpm、ロール間隙を5mmとして混練時間8分間で分出した。
次に、前記架橋剤を含む組成物に、プレス成形機を用いて180℃で20分間架橋を行って、厚さ2mmおよび3mmのシート(架橋体のシート)を調製した。
得られた架橋体のシートについて、下記方法により硬度、モジュラス、引張破断点応力、引張破断点伸び、引裂き強度および酸素指数(LOI)の測定を行った。
結果を表1に示す。
[硬度]
前記架橋体のシートの硬度を、JIS K7312(1996)の「熱硬化性ポリウレタンエラストマー成形物の物理試験方法」の7項の「硬さ試験」の記載およびJIS K6253(2006)「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方」の6項の「デュロメーター硬さ試験」の試験タイプAの記載に準拠して測定した。
[モジュラス、引張破断点応力、引張破断点伸び]
前記架橋体のシートのモジュラス、引張破断点応力、引張破断点伸びを以下の方法で測定した。
前記架橋体のシートを打抜いてJIS K 6251(1993年)に記載されている3号形ダンベル試験片を調製し、この試験片を用いてJIS K6251第3項に規定される方法に従い、測定温度25℃、引張速度500mm/分の条件で引張り試験を行ない、伸び率が25%であるときの引張応力(25%モジュラス(M25))、伸び率が50%であるときの引張応力(50%モジュラス(M50))、引張破断点応力(TB)および引張破断点伸び(EB)を測定した。
[引裂き強度]
前記架橋体の厚さ2mmのシートから、アングル形の試験片を作成し、この試験片を500mm/secの速度で引張り、最大応力値(引裂き強度)を測定した(測定温度25℃)。
[酸素指数(LOI)]
前記架橋体の厚み3mmシートを用い、JIS K7201−2に準拠し、酸素指数(LOI)を測定し、難燃性の尺度として用いた。
〔比較例1〕
実施例1で用いたエチレン・α−オレフィン・ENB共重合体(A−1)および無水マレイン酸グラフト変性エチレン・1−ブテン共重合体(B1)に替えて、エチレン・α−オレフィン・ENB共重合体(A−2)を用い、且つ、化合物の配合量を表1に記載の量に替える以下外は実施例1と同様に行い、組成物および架橋シートを得た。得られた架橋シートを用い、実施例1と同じ方法で物性を測定した。
結果を表1に示す。
〔比較例2〕
実施例1で用いたエチレン・α−オレフィン・ENB共重合体(A−1)に替えて、エチレン・α−オレフィン・ENB共重合体(A−2)を用い、且つ、化合物の配合量を表1に記載の量に替える以下外は実施例1と同様に行い、組成物および架橋シートを得た。得られた架橋シートを用い、実施例1と同じ方法で物性を測定した。
結果を表1に示す。
Figure 2021070737

Claims (6)

  1. エチレン・α−オレフィン共重合体(A)、当該エチレン・α−オレフィン共重合体(A)100質量部に対して、粒径(中心径)が0.1〜5.0μmの範囲にある水酸化アルミニウム(C)を86〜400質量部の範囲で含むことを特徴とするエチレン系共重合体組成物。
  2. エチレン・α−オレフィン共重合体(A)のα‐オレフィンが、1−ブテンを含む共重合体である請求項1に記載のエチレン系共重合体組成物。
  3. 請求項1または2に記載のエチレン系共重合体組成物を架橋して得られる架橋体。
  4. 請求項3に記載の架橋体から形成される層を有する積層体。
  5. 請求項3に記載の架橋体または請求項4に記載の積層体から得られる鉄道車両用部品。
  6. 請求項3に記載の架橋体または請求項4に記載の積層体から得られる鉄道車両用の幌。
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