JP2021069315A - ウツギ類植物の種子播種方法及びウツギ類植物の種子播種材 - Google Patents
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Abstract
Description
これまで法面緑化では、大面積に栽培できる植物である牧草などが用いられてきた。牧草は外来種を素材とした植物が多く、緑化法面から外来種が繁茂し、在来の生態系が乱れる一因になっている。
緑化方法や装置が各種提案されている。
バーク堆肥などの有機質土壌改良材、種子、肥料、高分子系侵食防止剤を混合して法面に吹き付ける装置が特許文献1(特開2018−193743号公報)に開示されている。
特許文献2(特開2014−114651号公報)には、人工的に種子を散布せずに自然散布された種子を捕捉して法面等を緑化するために敷設する緑化用網状体が開示されている。
特許文献3(特開平9−172819号公報)には、法面におけるシイノキ、マデバシイ、コナラ、ツバキ、イボタノキなどの木本植物群落造成工法として、厚さ2cmの生育基盤に樹木の種子を配合して吹付ける工法が記されている。
特許文献4(特開平9−242078号公報)には、種子を法面に吹付ける際、生育基盤材としてバーク堆肥やピートモスなどの有機質材、パーライトやバーミキュライトなどの土壌改良材を用いて、そこに緑化に用いる種子を混合して吹付ける方法が開示されている。
1.ウツギ類植物の種子と微粒な赤玉土の混合材をセルロース誘導体をもちいて土壌面に定着させることを特徴とするウツギ類植物の種子の播種方法。セルロース誘導体は、水溶性が適しており、剤型は、水溶液又は粉剤で使用できる。
2.赤玉土は、0.5〜5mm、望ましくは0.5〜2mmの粒径を主とすることを特徴とする1.記載のウツギ類植物の種子の播種方法。
3.ウツギ類植物とは、「〇〇ウツギ」と称される植物を含み、これらのウツギ類植物のいずれか、又は複数種であることを特徴とする1.又は2.記載のツギ類植物の種子の播種方法。
4.さらに、在来の先駆植物種子を含むことを特徴とする1.〜3.のいずれかに記載のウツギ類植物の種子の播種方法。
5.ウツギ類植物の種子と微粒な赤玉土とセルロース誘導体粉剤の混合物を土壌面に散布したのち水を添加、あるいは、ウツギ類植物の種子と微粒な赤玉土を混合し土壌面に散布したのちにセルロース誘導体水溶液を散布、又は、ウツギ類植物の種子と微粒な赤玉土とセルロース誘導体水溶液を混合し土壌面に散布することを特徴とするウツギ類植物の種子播種方法。
6.ウツギ類植物の種子と微粒な赤玉土とセルロース誘導体粉剤を混合したウツギ類植物種子を含む乾燥状態の播種材、あるいは、ウツギ類植物の種子と微粒の赤玉土を含む混合材とセルロース誘導体粉剤又は水溶液剤の2剤型播種材、又は、ウツギ類種子を含む種子材と微粒な赤玉土とセルロース誘導体水溶液を混合した播種材。
特に、ウツギ類植物の種子と微粒な赤玉土とをセルロース誘導体の水溶液で土壌面に定着させることにより、法面などに播種する方法である。
ウツギ類植物の種子は、小さくて、明るい環境で発芽するので、微粒な赤玉土粒を用いることにより、日光の明るさがウツギ類植物の種子に到達する環境を整えることができた。種子の被覆土厚は数mmあれば十分で、大径の土粒の底面に入った種子には日光が届かず発芽できないため、大径の土を使う必要はない。
ウツギ類植物には、ウツギをはじめ一般にウツギと称される植物である。これらの植物には、ウツギ、マルバウツギ、ヒメウツギ、バイカウツギ、ノリウツギ、ガクウツギ、コガクウツギ、タニウツギ、ニシキギウツギ、ハコネウツギ、ヤブウツギ、キバナウツギ、ツクバネウツギ、ハナツクバネウツギ、フジウツギ、ドクウツギ、ミツバウツギ、コゴメウツギなどがある。
法面などに播種する播種材は、ウツギ類植物の種子と微粒な赤玉土と粉状のセルロース誘導体を混合した状態で散布する混合材か、ウツギ類植物種子と赤玉土微粒を含む混合材とセルロース誘導体(粉剤又は液剤)を分封した2剤型か、ウツギ類植物種子を含み、赤玉土微粒とセルロース誘導体水溶液を混合した湿式型の3形態で用いることができる。
本発明は、ウツギ類植物の種子と微粒な赤玉土とセルロース誘導体の3種類を播種材料にもちいるものである。
ウツギ類植物の種子と微粒な赤玉土と粉状のセルロース誘導体を混合した混合材を播種するか、ウツギ類植物の種子と微粒な赤玉土を混合して土壌面に蒔いた後にセルロース誘導体水溶液を散布するか、又は、ウツギ類植物種子と微粒な赤玉土とセルロース誘導体水溶液を混ぜた混合材を土壌面に播種する播種方法である。
使用する種子には、在来植物の種を混合して播種することができる。
播種材として、ウツギ類植物種子、赤玉土微粒、セルロース誘導体の3種を混合した3種混合材、ウツギ類植物種子と赤玉土微粒の混合材とセルロース誘導体を別剤にした2剤型、ウツギ類植物種子、赤玉土微粒、セルロース誘導体水溶液を混合した湿式型の3形態をとることができる。
ウツギと一般に呼ばれる植物は、ユキノシタ科ウツギ属ウツギの外に、スイカズラ科などに属する植物も含まれている。本発明では、これら一般にウツギと呼ばれる植物を含むものである。ウツギ類植物は初夏に白色系の小さな花を多数つける在来の低木である。
ウツギ類植物の種子は、0.5mm程度の微細な種子で、光発芽性を示す。
1mm程度の細径の赤玉粒は光発芽性を妨げないことを見出したのが本発明であり、種子と赤玉土を安定化させるためにセルロース誘導体水溶液が適していることを見出したのも本発明である。
ウツギ類植物種子の散布量は、期待する植生本数により適宜決定するものであるが、赤玉土の量が厚くなると光発芽性が阻害されるので、赤玉土の量を2.5〜5リットル/m2とするのが適当である。
植物分類的には、ユキノシタ科ウツギ属にはウツギ、マルバウツギ、ヒメウツギが含まれ、ユキノシタ科バイカウツギ属にはバイカウツギが含まれ、ユキノシタ科アジサイ属にはノリウツギ、ガクウツギ、コガクウツギが含まれ、スイカズラカ科タニウツギ属にはタニウツギ、ニシキギウツギ、ハコネウツギ、ヤブウツギ、キバナウツギ、ツクバネウツギ、ハナツクバネウツギが含まれ、フジウツギ(フジウツギ科フジウツギ属)、ドクウツギ(ドクウツギ科ドクウツギ属)、ミツバウツギ(ミツバウツギ科ミツバウツギ属)、コゴメウツギ(バラ科コゴメウツギ属)と分類されている。
これらは、乾燥土壌や水分を含んだ土壌などの水分条件や日照条件などに応じて生育特性があるので、緑化対象場所に応じて、使い分ける。
赤玉土は、関東地方に分布する赤土を乾かしてふるいにかけた褐色粒状の土である。ほぼ無菌の弱酸性で、通気性、保水性、保肥力に優れている。最も基本的な園芸用土で腐葉土などと混ぜて幅広く植物の栽培に使われている。
赤玉土は、pH5〜6の弱酸性で、粒子の大きさごとに大粒、中粒、小粒、細粒と分けて商品化されている。細粒は、直径2〜5mmの細かな赤玉土である。焼くことでさらに硬く、砕けにくくしたのが「硬質赤玉土」である。
本発明では、細粒以下の粒径である微粒を使用する。微粒な赤玉土の粒径は、0.5〜5.0mm程度である。この粒径は、微細のウツギ種子との相性と発芽試験を考慮したものである。
使用する赤玉土は、植物の発芽用土であるので、化学工業のように完全に粒径を整える必要はなく、微粉を除いて、目処の粒径程度に調整すれば十分である。例えば、「硬質赤玉土細粒」として販売されている市販品(株式会社プランティーションイワモト製)は、粒径が1〜2mm程度なので、これを使用することができる。
発芽試験で用いた1mm径程度の赤玉土とは、厳密な重量平均や数平均の数値を意味するものではなく、一般に直径2〜5mmの細粒赤玉として市販されているよりも小さな粒径の赤玉土を用いている。0.5〜1.0mm目の篩などをもちいて、選別調整することができる。
赤玉土の量は、土壌面への播種厚が1〜5mm程度になるように、緑化面積1m2あたり1〜5リットルの微粒赤玉土を用いることができる。5mm以上の厚みでも差し支えないが、ウツギの発芽としては、厚くする必要はない。しかし、他の植物と混植播種するような場合は、他植物との適正を検討することとなる。
赤玉土の粒径は、播種する被覆厚を考慮すると、0.5〜2mm程度の粒径が好ましい。
ウツギ種子と赤玉土を混合する際には、赤玉土は絶乾状態ではなく、含水分pF1.5〜1.8に調整した状態で使用することが好ましいい。
赤玉土に代えて、ピートモス、砂や鹿沼土では発芽率が悪く、適さない。
本発明で使用するセルロース誘導体は、水溶性のセルロース誘導体である。CMC(カルボキシメチルセルロース)、HEC(ヒドロキシエチルセルロース)、HPMC(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)など、増粘性、粘結性(バインダー)を持つものが適している。例えば、水溶性セルロースエーテルである信越化学社製「SFCA2000」を使用することができる。
一般的播種では、播種後行う覆土処理は行わない。
ウツギ類植物が裸地に先駆的に侵入する植物なので、播種用基盤となる土壌は栄養分も少なくて済み、土壌深さもそれほど必要ない。
他の在来の先駆植物の種子を混ぜて、混植することはできる。
裸地に侵入する先駆植物としては、在来のシバ、ヤシャブシ、ススキ、エノコログサ、メヒシバ、チカラシバ、カゼクサ、ヨモギ類などがある。これらは、陽性植物が中心であり、緑化対象地は、谷筋や日陰もあるので、日陰の場合は、日陰に適する植物も組み合わせることができる。
ウツギの種子を土壌表面に定着させる資材を選定するにあたって、(a)天然物由来、(b)透明である、(c)粘性がある、(d)保水性がある、3種類の資材を選び、給水時の形状変化やウツギ種子の発芽率に及ぼす影響について試験した。
(試験1−1)
セルロース系吸水ゲル、多糖類製増粘剤、セルロース誘導体の3種類について、水10mlに対して50mg、100mg、200mgを添加して、その形状変化と使用適正を観察した。
定着剤の混合量による使用性について表1に示す。
供試した資材のうち、多糖類製増粘剤は濃度によって急激に性状変化するため種子の定着剤には適していないと判断し、セルロース由来吸水ゲルとセルロース誘導体に使用可能性があると判断し、さらに、発芽試験を行った。この試験では、そして0.5〜1.0%水溶液に適性を見ることができた。
セルロース由来吸水ゲルとセルロース誘導体の0.5%溶液を添加したろ紙に、ウツギ種子を播種して2週間後に発芽率を調べた。その結果を表2に示す。
セルロース誘導体0.5%溶液における発芽率は50%で、水を添加した場合とほぼ同等で、セルロース誘導体0.5%溶液はウツギ種子の発芽を阻害しないと判断した。このセルロース誘導体は、信越化学社製「SFCA2000」である。
したがって、定着剤として、セルロース誘導体を選定、さらに試験を続けた。
1.候補「土」の選択
ウツギ種子を散布する混合材(土)を選定するために、市販土壌材のうちウツギ種子の粒径に近い、(a)微粒赤玉土(鹿沼産業社、商品名:芝の目土)、(b)粒状泥炭(日本林業肥料社、商品名:フモリンS)を供試材料として選定した。双方とも粒径が1.0 mm程度に調整されている資材である。
2.試験用播種材の調整
(試験方法)
これらの土とウツギ種子を混合したものがセルロース誘導体溶液によって定着するのか、また、土の種類や有無がウツギ種子の発芽に影響するのか調べるために、表3に示す組合せを設定した。土壌を敷き詰めた1/5000アール ワグネルポットの上に表3にしたがって配合した混合物を散布して、2ヶ月後にウツギ種子の発芽数を計測した。
(配合)
ウツギ種子10mg/ポット、微粒赤玉土(被覆厚:なし、2.5mm、5mm)、セルロース誘導体(SFCA)(0.5%水溶液:なし、100ml)、粒状泥炭(被覆厚:なし、2.5mm)のこれらを組み合わせて、表3の試験区A,B,C,D,Eを設定した。
(1)設定した試験区のなかで、セルロース誘導体溶液を添加しなかった試験区Aにおける発芽数が最も多かったが、定着剤を添加した試験区Bでもウツギ種子は発芽した。なお、試験区Aでは散水時に赤玉土が動いてしまうのに対して、定着剤を添加した試験区B〜Dでは、試験期間を通して赤玉土は固定していた。
(2)さらに、粒状泥炭を用いた試験区Dよりも微粒赤玉土を用いた試験区Bにおける発芽数が多い。
(3)セルロース誘導体溶液のみでウツギ種子を土壌表面に定着させた試験区Eにおける発芽数が最も少ない。このことは、ウツギ種子の発芽は、裸地の表面に種子を蒔いただけは発芽せず、被覆土が必要であることがわかる。
(4)土の厚みが2.5mmの試験区Bと5 mm厚の試験区Cでは発芽数が大きく変わらない。
(5)以上のことから、混合用土として、粒径が1.0 mm程度に調整された赤玉土を用いて、緑化面積1m2あたり2.5〜5リットルの微粒赤玉土にウツギ種子を混合し、これを土壌表面に散布したのち、セルロース誘導体0.5%溶液で定着させることによって、ウツギ種子が均一に発芽することが分かった。
傾斜地でも種子を含む播種材料が安定した状態で発芽するか確認する試験を行った。試験仕様及び発芽数を表4に示す。
(試験方法)
屋外に斜度20°で造成した法面に育苗トレーを設置した。設置1ヶ月後に各試験区におけるウツギの発芽数を計測した。
(試験区)
(a)育苗トレー:微粒赤玉土とウツギ種子を混合し、土壌を敷き詰めた育苗トレー(表面積0.2m2)に播種し、セルロース誘導体水溶液を散布した。この播種トレーを法面に設置。
(b)試験対象区分
ウツギ種子20mg/m2、微粒赤玉土(2.5L/m2、5L/m2)、セルロース誘導体(SFCA)(0.25%、0.5%、1%)のこれらを組み合わせて、表4の試験区 I,II,III,IV,Vを設定した。
(1)外に造成した模擬法面(斜度20°)でも、播種土は流出することなく、十分な本数のウツギ種子が発芽することを確認した。
(2)この試験では、微粒赤玉土の厚みが5mmよりも2.5mmと薄い方が発芽数は増加した。但し、赤玉土の厚みを2.5mmにした試験区では、土の安定性に欠けるところも観察された。
(3)セルロース誘導体溶液の濃度が低くなるにつれて発芽数が多くなった。但し、セルロース誘導体溶液の濃度が低いほど土の安定性に欠けるところも観察された。
(4)屋外の斜面にて降雨や日照によって基盤材が乾いたり湿ったりするような条件下でも、ウツギ種子は、十分に土壌表面に定着し、発芽することが明らかとなった。
これら表1〜表4に示す試験結果から、ウツギ種子と微粒な赤玉土とセルロース誘導体水溶液を使用することによって、十分に必要な本数のウツギを発芽させることができることが判明した。
赤玉土の粒径は、1mm程度で十分であることが確認でき、微細なウツギ種子との相性を考慮すると、微粒な赤玉土の粒径は、0.5〜5mm程度に調整されたものが使用できる。土量は、土厚が薄くても発芽可能であるが、赤玉土の粒径を考慮すると1mm以上が必要である。そして、5mm程度の厚みがあれば十分に発芽させることができることが判明しているが、厚みを増しても上層側から発芽すると考えられるので、特に、限定する必要はなく、播種作業のハンドリング性に合わせて調整することができる。
セルロース誘導体は、0.25〜1.0%水溶液で十分な本数のウツギが発芽できることが判明した。発芽率は、低濃度の方が高い傾向があるが、高傾斜では土壌の安定性に不安があるので、緑化対象の斜度に応じて、濃度は調整して使用することができる。平地や緩傾斜地では、流動圧が小さいので、セルロース誘導体水溶液の濃度は、0.1〜1.0%が使用できる。
ウツギ種子の量は、生育させるウツギの密度設定にもよるので、特に設定する必要はないが、100mg/m2でも十分な発芽本数が得られるので、さらに、対象地環境条件などを加味して適宜決定する。
緑化地面に対する播種材の播種方法の適正に関する試験を行った。
播種方法には、播種材を自然含水状態で散布後灌水する方法と、播種材と水を混合して散布する方法があるが、本試験では、セルロース誘導体を粉末、水溶液、散布前後の添加を考慮して、散布方法の試験を計画した。
(播種材料)
ウツギ種子:10mg/ポット
赤玉土:径1mm程度の微粒、100ml(被覆厚5mm)
セルロース誘導体:SFCA2000(信越化学社製)、0.5g
水:100ml(セルロース誘導体水溶液0.5%生成相当量)
1.乾式法:赤玉土と種子、SFCA粉剤の混合物を播いたのち水100mlを添加
2.乾式・後添法:赤玉土と種子の混合物を播いたのち、SFCAを溶かした水100mlを添加
3.湿式法:赤玉土と種子、SFCA粉剤の混合物を水100mlに添加してから散布
(発芽試験)
土壌を敷き詰めた1/5000アール ワグネルポット(200cm2)に播種方法1.2.3の方法で播種材を散布して、1ヶ月後にウツギ種子の発芽数を計測した。試験結果を表5に示す。
発芽本数は33〜57本といずれの方法でも、緑化本数としては十分な発芽本数が得られることが分かった。
したがって、3つの播種方法を採用することが可能であることが確認できた。
そして、播種材としては、(1)ウツギ種子と赤玉土とセルロース誘導体粉末を混合した播種材、(2)ウツギ種子と赤玉土の混合材と、別剤としてセルロース誘導体水溶液の2剤とした播種材、(3)ウツギ種子、赤玉土、セルロース誘導体水溶液の懸濁播種材の3形態の播種材が可能であることも分かった。
Claims (6)
- ウツギ類植物の種子と微粒な赤玉土の混合材をセルロース誘導体をもちいて土壌面に定着させることを特徴とするウツギ類植物の種子の播種方法。
- 赤玉土は、0.5〜5mm、望ましくは0.5〜2mmの粒径を主とすることを特徴とする請求項1記載のウツギ類植物の種子の播種方法。
- ウツギ類植物とは、「〇〇ウツギ」と称される植物を含み、これらのウツギ類植物のいずれか、又は複数種であることを特徴とする請求項1又は2記載のウツギ類植物の種子の播種方法。
- さらに、在来の先駆植物種子を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のウツギ類植物の種子の播種方法。
- ウツギ類植物の種子と微粒な赤玉土とセルロース誘導体粉剤の混合物を土壌面に散布したのち水を添加、あるいは、ウツギ類植物の種子と微粒な赤玉土を混合し土壌面に散布したのちにセルロース誘導体水溶液を散布、又は、ウツギ類植物の種子と微粒な赤玉土とセルロース誘導体水溶液を混合し土壌面に散布することを特徴とするウツギ類植物の種子播種方法。
- ウツギ類植物の種子と微粒な赤玉土とセルロース誘導体粉剤を混合したウツギ類植物種子を含む乾燥状態の播種材、あるいは、ウツギ類植物の種子と微粒の赤玉土を含む混合材とセルロース誘導体粉剤又は水溶液剤の2剤型播種材、又は、ウツギ類種子を含む種子材と微粒な赤玉土とセルロース誘導体水溶液を混合した播種材。
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