JP2001226972A - 法面緑化工法 - Google Patents

法面緑化工法

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JP2001226972A
JP2001226972A JP2000042859A JP2000042859A JP2001226972A JP 2001226972 A JP2001226972 A JP 2001226972A JP 2000042859 A JP2000042859 A JP 2000042859A JP 2000042859 A JP2000042859 A JP 2000042859A JP 2001226972 A JP2001226972 A JP 2001226972A
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JP
Japan
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soil
slope
plant
rate
family
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JP2000042859A
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English (en)
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Itsune Okuya
巌根 奥谷
Shigeo Kubo
繁夫 久保
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Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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  • Cultivation Of Plants (AREA)
  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】化学肥料、農薬、接着剤などの汚染物質の使用
を低減し、且つ、植物の定着率を向上させる 【解決手段】法面に植物の種子及び土壌ないし人工土壌
とともにVA菌根菌を施用することを特徴とする法面緑
化工法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、法面緑化工法に関
し、特に施用1年後の植物の定着率が90%以上かつ施
用3年後の植物の定着率が80%以上である法面緑化工
法に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】河川流域、水源地・ダム周
辺などの法面を緑化する際、従来植物の種子とともにモ
ルタルなどの培土、即効性化学肥料、緩効性化学肥料、
農薬、接着剤、保水剤などを含む混合物を法面に吹き付
けて施行していた。
【0003】しかしながら、このような工法では、植物
の定着率が十分でない場合が多く、特に法面のような傾
斜地では農薬や化学肥料が容易に流出し、植物の定着率
が不十分となる上に、法面周辺の環境を汚染する不具合
があった。
【0004】本発明は、化学肥料、農薬、接着剤などの
汚染物質の使用を低減し、且つ、植物の定着率を向上さ
せることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の項1〜
項3に関する。 項1. 法面に植物の種子とともにVA菌根菌を施用す
ることを特徴とする法面緑化工法。 項2. 法面に植物の種子、VA菌根菌並びに土壌改良
資材を施用することを特徴とする項1に記載の法面緑化
工法。 項3. 施用1年後の植物の定着率が90%以上かつ施
用3年後の植物の定着率が80%以上である項1又は2
に記載の法面緑化工法。
【0006】
【発明の実施の形態】本明細書において、法面とは、水
平面に対し傾斜30゜以上の斜面のことをいい、特にダム
や貯水池などの水源地周辺の側面、河川の護岸の側面、
高速道路の側面、林道など山間部の道路の側面の斜面を
いう。法面部分の土壌の種類は特に問わないが、土壌の
肥沃度が低い法面や岩盤、特に御影石など崩壊しやすい
岩盤が露出した法面において特に有効である。
【0007】本明細書において、定着率とは、法面緑化
施工で定植した植物のうち、施工後1年後、もしくは3年
後に生存していた植物の個数の割合をいう。
【0008】本明細書において、法面緑化とは、法面を
植栽により保全することを目的とした緑化であり、具体
的には、土壌、もしくはそれを代替する人工土壌と植物
の種子、さらには必要に応じて化学性の肥料や有機肥
料、農薬、接着剤、保水剤などを混合したものを法面に
吹き付けるなどして設置し、植物を長期に渡り維持して
法面を保護するとともに美化するを目的としている。
【0009】本発明の法面緑化工法は、具体的には以下
のように行うことができる。
【0010】本発明の法面緑化工法は、一般に法面緑化
に用いる土壌とそれを代替する人工土壌のいずれか、も
しくはその混合物と植物の種子、さらには必要に応じて
土壌改良資材、化学性の肥料や有機肥料、農薬、接着
剤、保水剤などを混合したものにVA菌根菌をあらかじめ
混合し、法面に吹き付けるなどして設置する工法であ
る。
【0011】VA菌根菌としては、シ゛ャイカ゛スホ゜ーラ属、スクテロス
ホ゜ーラ属、ク゛ロマス属、アカウロスホ゜ーラ属、スクレロシスチス属またはエントロ
イカ゛スホ゜ーラ属に属する菌などが例示され、好ましくはシ゛ャイ
カ゛スホ゜ーラ属、ク゛ロマス属がよい。より具体的にはシ゛ャイカ゛スホ゜ー
ラ・マルカ゛リータ、シ゛ャイカ゛スホ゜ーラ・アルヒ゛タ゛、ク゛ロマス・ファシキュラツム、ク゛ロ
マス・エツニカツム、ク゛ロマス・モッセ、ク゛ロマス・クララム、ク゛ロマス・オカルツム、ク゛ロ
マス・イントラタテ゛ィセス、ク゛ロマス・アク゛リケ゛イツムなどが例示される。VA
菌根菌の施用量はVA菌根菌の種類によりその施用量が異
なるために一概に定義できないが混合する、土壌、もし
くはそれを代替する人工土壌1Lに対してVA菌根菌を胞子
として1〜1000000個、好ましくは10〜100000個の割合で
混合するのが好ましい。
【0012】土壌改良資材としては、木炭、泥炭、バー
クたい肥、腐植酸質資材、木炭、木酢、キチン、キトサ
ン、カニガラ、貝殻、などが例示される。土壌改良資材
の施用量は土壌改良資材の種類によりその施用量が異な
るために一概に定義できないが混合する、土壌、もしく
はそれを代替する人工土壌1Lに対して0.1g〜1000g、好
ましくは1g〜500gの割合で混合する。
【0013】土壌としては特に限定するものではなく一
般に緑化に用いられるあらゆる土壌を用いることができ
る。具体的には川砂、山土、まさ土、赤土、赤玉土、芝
の目土、火山灰土、軽石、沖積土などが挙げられる。ま
た、人工土壌としては特に限定するものではなく一般に
緑化に用いられるあらゆる人工土壌を用いることができ
る。具体的にはバーク、腐葉土、けいそう土焼成粒、ゼ
オライト、バーミキュライト、パーライト、ベントナイ
ト、ポリエチレンイミン系資材、ポリビニルアルコール
系資材などが挙げられる。ここに挙げた土壌もしくは人
工土壌は単独でも使用することが出来るし、2種類以上
の混合物でも使用することができる。
【0014】対象とする植物としては、VA菌根菌が共生
する植物で用いることができる。具体的にはスギ科、ヒ
ノキ科、ツバキ科、アオイ科、アオギリ科、ヤマモモ
科、モクレン科、サルナシ科、バラ科、ミカン科、カエ
デ科、ウルシ科、ブドウ科、ハンノキ科、フトモモ科、
ザクロ科、モクセイ科、キョウチクトウ科、ミズキ科、
センダン科、ナス科、マメ科、キク科、アカネ科、ウコ
ギ科、オトギリソウ科、グミ科、クスノキ科、ジンチョ
ウゲ科、スイカズラ科、トウダイグサ科、ニシキギ科、
メギ科、ヤシ科などに属する植物が例示され、より詳し
くは、スギ、ヒノキ、ヤマモモ、クルミ、クワ、イチジ
ク、パンノキ、モクレン、コブシ、クスノキ、アボガ
ド、キーウィ、チャ、ツバキ、サザンカ、ウツギ、シモ
ツケ、ユキヤナギ、スズカケ、リンゴ、ナシ、ビワ、ボ
ケ、カリン、ヤマブキ、ウメ、バラ、ハマナス、アーモ
ンド、サクラ、ネムノキ、オジギソウ、フジ、ハギ、ミ
カン、キンカン、カラタチ、モミジ、ウルシ、マンゴ
ー、ナツメ、ブドウ、アオイ、フヨウ、ムクゲ、ワタ、
カカオ、ジンチョウゲ、グアバ、ザクロ、アオキ、ヤツ
デ、マンリョウ、カキ、キンモクセイ、ギンモクセイ、
キョウチクトウ、クチナシ、コーヒーノキ、キリ、ノウ
センカズラ、ウツギ、アオギリ、クチナシ、ハクチョウ
ゲ、カクレミノ、ビョウヤナギ、キンシバイ、イタヤカ
エデ、トウカエデ、ハナノキ、クスノキ、ゲッケイジ
ュ、シロダモ、ジンチョウゲ、ユズリハ、ニシキギ、コ
デマリ、シモツゲ、シャリンバイ、アカシア、エニシ
ダ、エンジュ、ヒイラギ等が挙げられる。
【0015】
【発明の効果】法面緑化に対してVA菌根菌を施用するこ
とで施工後1年後並びに3年後の植物の定着率の向上が確
認された。その原因としてVA菌根菌の施用により植物の
根割りが良くなり、土壌の崩壊を防ぐことが挙げられ
る。また、定着率の向上以外にVA菌根菌の植物生長促進
により樹木の樹高が高くなること、枝張りが良くなり葉
数、花数が増加することにより植物の美観が向上するこ
と、またその効果の持続性により植物の追肥管理などが
軽減されること、VA菌根菌の耐乾燥性付与により植物の
水管理が容易になることなど様々な効果が確認されてい
る。
【0016】VA菌根菌の施用により施工後1ヶ年後の植
物定着率を90%以上、施工後3年後の植物定着率を80%
以上に保つことができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いてより詳細に説
明する。
【0018】
【実施例1】以下の条件で法面緑化工法を施行した。結
果を表1に示す。 植物種:ハギ(マメ科) 栽培個体数:各区20個体ずつ 法面の条件:南に面した傾斜30%の法面 培土 :山土1Lに対して腐葉土を0,5,50,500gの割合
で混合したもの VA菌根菌処理法:培土1Lに対してク゛ロマス・クララムを500〜20
00個の割合になるように混合 土壌改良資材:使用せず
【0019】
【表1】
【0020】表1の結果から、VA菌根菌処理すること
により、腐葉土の有無に関わらず1年後の定着率は90
%以上、3年後の定着率は80%以上に向上することが
明らかになった。
【0021】
【実施例2】以下の条件で法面緑化工法を施行した。結
果を表2に示す。 植物種:コデマリ(バラ科) 栽培個体数:各区50個体ずつ 法面の条件:北に面した傾斜45%の法面 培土 :バーク単独 接着剤:培土1Lに対してポリビニールアルコールを10g
の割合で混合 VA菌根菌処理法:培土1Lに対してク゛ロマス・アク゛リケ゛イツムを10
00〜3000個の割合になるように混合 土壌改良資材:樹皮炭を培土1Lに対して0,1,5,10gの
割合で混合
【0022】
【表2】
【0023】表2の結果から、VA菌根菌処理すること
により、1年後の定着率は92%以上、3年後の定着率
は84%以上に向上することが明らかになった。
【0024】
【実施例3】以下の条件で法面緑化工法を施行した。結
果を表3に示す。 植物種:イロハカエデ(カエデ科) 栽培個体数:各区50個体ずつ 法面の条件:南に面した傾斜60%の法面 培土 :バーク単独 接着剤:培土1Lに対してポリビニールアルコールを0,
1,5,10gの割合で混合 VA菌根菌処理法:培土1Lに対してク゛ロマス・エツニケイタムを500
〜2000個の割合になるように混合 土壌改良資材:キチンを培土1Lに対して5gの割合で混合
【0025】
【表3】
【0026】表3の結果から、VA菌根菌処理すること
により、接着剤の量に関わらず1年後の定着率は92%
以上、3年後の定着率は80%以上に向上することが明
らかになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B022 AB02 BA01 BA02 BA03 BA04 BA07 BA11 BA14 BA15 BA18 BA21 BB10 DA19 2D044 DA33

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】法面に植物の種子及び土壌ないし人工土壌
    とともにVA菌根菌を施用することを特徴とする法面緑
    化工法。
  2. 【請求項2】法面に植物の種子、VA菌根菌並びに土壌
    改良資材を施用することを特徴とする請求項1に記載の
    法面緑化工法。
  3. 【請求項3】施用1年後の植物の定着率が90%以上か
    つ施用3年後の植物の定着率が80%以上である請求項
    1又は2に記載の法面緑化工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021069315A (ja) * 2019-10-30 2021-05-06 大成建設株式会社 ウツギ類植物の種子播種方法及びウツギ類植物の種子播種材

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021069315A (ja) * 2019-10-30 2021-05-06 大成建設株式会社 ウツギ類植物の種子播種方法及びウツギ類植物の種子播種材
JP7237800B2 (ja) 2019-10-30 2023-03-13 大成建設株式会社 ウツギ類植物の種子播種方法及びウツギ類植物の種子播種材

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