JP2007054031A - 緑化工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 緑化基盤を形成するにあたり、生物的に土壌を改良し、安定した緑化基盤を形成することのできる緑化工法。
【解決手段】 安定した緑化基盤を形成するための緑化工法であって、ヒトデ粉末肥料と米ぬか、EM菌、ゼオライト、ビターゼからなる土壌改良材と種子を含む緑化用植生資材を用いることを特徴とする緑化工法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、法面等に緑化用植生資材を吹付け緑化基盤を形成する緑化工法に関する。
公共工事において、道路やダム貯水池の近傍の法面、造園用地、公園、その他の植生地盤や盛土法面や切土法面、平場、パークゴルフ場などを含むスポーツ用フィールドの緑化工事を行うことがしばしばあり、緑化方法としては、張芝か種子吹付けがある。その中でも、コストや作業性などから、大面積の緑化においては、種子吹付けが主体である。その種子吹付工法においては、緑化基盤材を法面等に固着させるためにファイバーやファイバーゴムを使った工法(文献1)や植物が発芽し一時的にでも植生できればよいとの判断から、速効性の化学肥料や客土と種子を一緒に吹付ける工法がほとんどであり、また、強酸性土壌の化学性を改善するために苦土化合物を用いる工法(文献2)などがある。公共工事においては、検定時に植生していれば良いとの判断から、速効性の化学肥料を用いた緑化工法が主流であり、工事後1年〜2年経つと植物が枯れるケースが多くあった。
従来の緑化工法においては,植物を生育させるために、物理的、化学的側面からの改善がほとんどであり、重要な生物的な改善工法が提示されていないのが実情である。また、植物を長期的に生育させるために植生対象土壌を健康な土壌に改良するという観念がなかった。
特開2002−105963 特開平8−253935
本発明はこのような現状に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、植生可能な土壌にするための緑化工法を提供することである。
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ヒトデ粉末肥料と米ぬか、EM菌、ゼオライト、ビターゼからなる土壌改良材と種子を含む緑化用植生資材を用いることで生物性を考慮した工法を見出し、この知見に基づいて本発明を完成させたものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明において用いるヒトデ粉末肥料のヒトデとしては特に限定されるものではないが、日本近郊で多く捕獲することができる、ニッポンヒトデ、ユルヒトデ、ニチリンヒトデ、エゾニチリンヒトデ、コヒトデ、タコヒトデ、イトマキヒトデ、オニヒトデ、モミジガイ、アカヒトデ、アオヒトデ、ヒメヒトデ、マヒトデ(キヒトデ)、エゾヒトデ、イボヒトデ、スナヒトデなどがある。粉末にする方法としては、特に限定されるものではないが、捕獲したヒトデを熱湯で湯で、天日干しや乾燥機などにより乾燥したものを攪拌機や粉砕機にて粉砕する方法などがある。このヒトデ粉末には、ミネラルや害虫忌避成分が含まれていて、ミネラルは植物の栄養分として有効に働き、忌避成分として含まれているサポニンは、アブラムシなどの害虫に対して効果があるため、植生植物を害虫から守ることができるので、緑化用植生資材に含まれていることが必要である。ヒトデ粉末肥料は、ミネラルを含み、サポニン成分も含むため、肥料としても害虫忌避材としても有効な材料である。ヒトデを含まない土壌菌を用いた緑化工法(特開平7−166552)もあるが、サポニンを含むヒトデの粉末を含まないため、害虫により葉や根が害を受け生育不良が発生する。
EM菌とは、Effective Micro−organisms (有効微生物群)の略で有り、光合成細菌、酵母菌、乳酸菌、発酵系の糸状菌、グラム陽性の放線菌など微生物80余種を選び糖蜜で増殖させたものである。健康な土壌とは、ミミズが生育することができる土壌であり、健康な土壌に改良するためには、化学性、物理性の改善だけでは不十分であり、有効微生物を用いた生物的な改善が必要であり、EM菌は、土壌を健康にする有効微生物であるため緑化用植生資材に含まれていることが必要である。この土壌菌により土壌の微生物が活性化され、有機質を分解し肥料に変えることができ、また、有害な農薬なども分解ができるため、植物が健康に生育することができ、更にヒトデの粉末を加えることで、農薬の散布量を削減でき、土壌も植物も健康な状態で生育することが可能になる。
米ぬかを加えることでEM菌が土壌で活動するための初期栄養と土壌の栄養分になるため緑化用植生資材に含まれている必要である。米ぬかには多くの栄養分、ミネラル成分が含まれており、土壌菌の栄養、植物の栄養として重要である。また、EM菌だけでは、土壌によっては、初期の栄養分不足により活性化が鈍るため、豊富な栄養を含む米ぬかを加えることが土壌の生物的改善から好ましい。
ゼオライトは、天然物と人工物があるが特に限定することはない。ゼオライトは、表面に無数の穴があり、土壌に入れることで、その穴が微生物の住処となり、微生物が繁殖する。また、土壌の団粒化構造を形成することから、水はけ、保水性がよくなり、土壌の物理性、生物性の両面から改善ができるため必要である。
ビターゼは、エナーゼ産業の商標であり、大豆抽出液吸着飼料であり、大豆の抽出エキスを焙煎した小麦を粉にしたものとを混ぜ合わせたものをいう。このビターゼは、米ぬか同様、栄養分に富む肥料であり、ミネラルも豊富に含む。そのため、米ぬか同様の効果があり、米ぬかと併用することで、土壌の栄養分的にも微生物の栄養分的にも好ましく、緑化用植生資材として必要である。
緑化用植生資材の種子としては、特に限定するものは無く、その土壌や気候、土地柄に適正なものを選び使用することが必要である。
本工法は、緩やかな法面や平場などの作業機械が作業できる場所では、緑化基盤を形成する前に対象となる土壌を緑化基盤が形成しやすいように改良することができる工法であり、緑化基盤を形成しやすいように生物的に改良することが好ましい。対象土壌に添加した土壌生物性改良材と、緑化用植生資材に含まれる改良材が合わさって、生物的改良が促進されるため、早期に芝が植生することができる。そのため、早期に植生を必要とする工事、例えば多目的フィールドのように早期に使用可能な状態にしたい場合に適する工法である。改良が促進される理由としては、緑化用植生資材に含まれる生物性改良材だけであると微生物の活動は、最初に緑化基盤内で行われ、その後対象土壌に移行するために時間がかかるからである。また、早期の植生以外にもあらかじめ土壌改良を行っておくと対象基盤の団粒構造化が促進されるため、例えば対象土壌が重粘土地でも団粒構造化が進み、通常は根の侵入が困難な土壌であっても早期に根が侵入し安定した緑化基盤を形成することができるため、緑化基盤を形成後大雨などが発生しても植生植物が流されず、法面においては、法面の崩落を防ぐことができるので、最適な緑化工法である。団粒構造とは、土壌構造の一つで、土壌粒子が結合して集合体となり(団粒)、これらが互いに接触して骨組みをつくっている状態であり、団粒内部には、微細な毛管孔隙ができ、団粒の外側には径の大きい非毛管孔隙ができるので、保水性、通気性、透水性などの物理性が良好な状態になる。そのため、団粒構造を持つ土壌の生産力、植物の生育が良くなる。
本発明の緑化用植生資材は、害虫を忌避させる成分を含み、微生物による土壌改良材が含まれているため、植物を害虫から守り、微生物により有機物を分解、堆肥化、土壌に有益な微生物の活動により、健康な土壌が形成されるため、植生植物が元気よく生育することができる。また、粘土地や農薬で汚染された土壌も微生物の働きにより、分解され健全な土壌になるため、植物の育ちにくい土壌も改良することができる。更に、土壌の団粒構造の促進から土壌の物理的改善や有機物の分解堆肥化、米ぬか、ビターゼによる栄養分の補充により、化学的にも改善を行うことができる。従って、本発明の緑化工法を用いることで、化学的、物理的、生物的な改良を一括しておこなうことができる。
本発明の緑化基盤を用いることで、一時的な植生ではなく、微生物の働きにより長期的に土壌を改良することができるため、植生植物が長期的に生育することができる。そのため、法面の保護などを目的とした工事においては、長期的に法面を保護することができ、ランニングコストの削減にもつながる。また、植生工事においては、工事後半年から1年後に検定があるため、その期間だけ植生しておければよいとのことから、2年目以降に植物が枯れてしまうケースがある。これは、土壌が健康な状態でないためであり、土壌が健康であれば2年以上経っても植物が植生でき、本工法を用いることで、長期的に安定して法面を保護できるという特徴がある。
本発明の緑化用植生資材は、道路やダム貯水池の近傍の法面、造園用地、公園、その他の植生地盤や盛土法面や切土法面、平場、パークゴルフ場などを含むスポーツ用フィールド、平場、パークゴルフ場、スポーツ用芝フィールド、堤防コンクリートブロックなどを対象に使用することができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでない。本発明の緑化用植生資材を用いた土壌について、次の方法により評価した。
(1)芝生育試験
ケンタッキーブルーグラスを60本/(10cm×10cm)になるように使用する種子の発芽率から計算して播種した。深さ14cm、長さ37cm、奥行き14cmの鉢に8分目まで土を敷き詰め、外気温が15〜25℃になるように調整された部屋の中で、毎日適度に水を散布して生育させた。発芽性評価については、この状態で、発芽率が播種前の予定発芽率にたいして、80%以上であれば○、それより少なければ×とした。また、植物の生育性については、発芽した芝のうち80%以上が3年以上生育したものを○、それ以外のものを×とした。
(2)総合評価
芝の生育試験において、発芽性、生育性について共に○の評価が出た土壌については、健康な土壌に改良にされたものと判断し◎と表示して、緑化工法として優れていると判断した。それ以外のものを×とし、緑化工法としては、適さないと判断した。
平場の造園工事において、まず対象土壌の土壌分析を行った。その結果、土壌の物理性おいては、シルト性粘性土であることから、通気性、保水性に欠ける土壌でると判断した。化学性については、弱酸性土で、腐植は皆無に等しく、りん酸が極めて低いので根系の生育に障害がでると判断した。生物性については、腐植が極めて低く、団粒構造が形成されておらず、ヨシなどの枯草が発酵分解されずにそのまま残存しているので、生物性は極めて低いものと判断した。以上のことから必要な肥料と生物性改善材を選定、必要量を算出した。また、地球環境保護の観点から腐植土を客土として使わず、火山灰と牛糞堆肥を用いることとした。改良方法は、特装運搬車(ゴムクローラキャリア)にて火山灰を散布、マニュアスプレッダにてオガクズ牛糞バーク散布、ブロードカスタにてゼオライト、りん酸肥料、カリ肥料、土アップ(グリーンテックス社製)を散布、その後、ロータリーテイラーにて耕転・すきこみを行いケンブリッジローラーで鎮圧した後、緑化用植生資材を吹付けて緑化基盤を形成した。得られた改良土壌を採取し、芝生育試験を行った。
比較例1
平場の造園工事において、まず対象土壌の土壌分析を行った。その結果、土壌の物理性おいては、シルト性粘性土であることから、通気性、保水性に欠ける土壌でると判断した。化学性については、弱酸性土で、腐植は皆無に等しく、りん酸が極めて低いので根系の生育に障害がでると判断した。以上のことから必要な肥料を選定、必要量を算出した。改良方法は、特装運搬車(ゴムクローラキャリア)にて腐葉土を散布、りん酸肥料、カリ肥料を散布、その後、ロータリーテイラーにて耕転・すきこみを行いケンブリッジローラーで鎮圧した後、緑化用植生資材を吹付けて緑化基盤を形成した。得られた改良土壌を採取し、芝生育試験を行った。
上記実施例および比較例について、土壌の分析結果を表1に、緑化用植生資材に使用した材料を表2に、芝の発芽性、生育性を評価した結果を表3にそれぞれ示す。本実施例に使用している、アミノ酸は、「スーパーアミノ10」(留萌有機肥料(株)製)を500倍に希釈したものを使用した。
Figure 2007054031
Figure 2007054031
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表から明らかなように、実施例1は、本発明の緑化工法を用いることで、土壌の生物的な改善ができたことから、粘土地が改善され、植物の根が生育でき、芝の生育試験において、極めて良好な結果を得られた。また、実施例1については、貴重な資源である腐葉土を使用せず、リサイクル材として火山灰を使用することができ、地球環境にもやさしく、コストも削減できた。
比較例1は、生物的な改善を行わず、改良材を用いなかったので粘土地の改善ができず、根の伸長がとまり、また、透水性が悪いことから根腐れを起こし、化成肥料による初期の発芽は良好だが、2年目以降では芝が枯れた。
発明の効果
本発明の緑化工法によれば、緑化基盤を形成するときに、生物的観点からの土壌改良が可能になり、植生植物の根が地中深く伸長することができるので、安定した植生基盤を形成することができる。本緑化工法は、盛土法面や切土法面、平場などの緑化工事に好適である。

Claims (2)

  1. ヒトデ粉末肥料と米ぬか、EM菌、ゼオライト、ビターゼからなる土壌改良材と種子を含む緑化用植生資材を用いて、緑化基盤を形成することを特徴とする緑化工法。
  2. 該緑化基盤形成対象の土壌をあらかじめ生物的に改良を行い、緑化基盤を形成することを特徴とする緑化工法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012041313A (ja) * 2010-08-20 2012-03-01 Osamu Hiragoori 忌避剤
KR101933207B1 (ko) * 2018-02-01 2018-12-31 권장율 농업 과수원 밭의 지면살포 피복제와 그의 제조방법

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