JPH10262460A - 木本類の苗木及びその栽培方法並びに緑化方法 - Google Patents

木本類の苗木及びその栽培方法並びに緑化方法

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JPH10262460A
JPH10262460A JP9073239A JP7323997A JPH10262460A JP H10262460 A JPH10262460 A JP H10262460A JP 9073239 A JP9073239 A JP 9073239A JP 7323997 A JP7323997 A JP 7323997A JP H10262460 A JPH10262460 A JP H10262460A
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seedlings
symbiotic
tree
woody plants
function
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JP9073239A
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Genshi Suzuki
源士 鈴木
Masakazu Sakai
昌和 坂井
Shinji Kamata
真司 鎌田
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 共生菌を共生させた木本類の苗木及びその苗
木の栽培方法並びに安価で、木木類の植栽による活着率
を向上できる緑化方法を提供することを目的とする。 【解決手段】(1) 土壌病害を抑制する機能又は植物病害
抵抗性を誘導する機能を有する共生菌を共生させた木本
類の苗木。その共生菌としては、グリオクラディウム
属、トリコデルマ属、タラロマイセス属、ケトミウム
属、及びペニシリウム属に属する菌からなる群より選ば
れる少なくとも1つの菌が好ましい。 (2) 上記の機能を有する共生菌を含有する培土に木本類
の種子を播き、発芽後育苗することにより幼苗に該共生
菌を共生させ、苗木まで栽培することを特徴とする木本
類の苗木の栽培方法。 (3) 木本類による緑化方法において、上記の機能を有す
る共生菌を共生させた木本類の苗木を植栽することを特
徴とする木本類の苗木を用いた緑化方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木本類の苗木及び
その植栽方法並びに緑化方法に関するものである。さら
に詳しくは、共生菌を共生させた苗木及びその植栽方法
並びにそれを用いた緑化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】草本類には土壌病害を抑制する機能又は
植物病害抵抗性を誘導する機能を有する共生菌が共生し
たものがあることが知られているが、木本類では、その
ような共生菌が共生したものの例はなく、積極的に共生
菌を共生させる方法も知られていない。
【0003】ところで、緑化において木本類を導入する
方法としては、基盤材に種子を吹きつける機械的方法と
苗木を植栽する方法が代表的な方法である。基盤材に種
子を吹きつける機械的方法は、作業が連続的で手間がか
からず、急斜面等で人手が入りにくい場所の工法として
優れるが、一般的に多くの量の種子が必要であり、種子
繁殖の難しい植物には不向きである。また、草本類に比
べて発芽、成長の遅い木本類は草本類に被圧されやすい
という欠点がある。
【0004】一方、苗木を植栽する方法は、苗木まで栽
培した木本類を植栽することから、種子を吹きつける機
械的方法に比べると、種子繁殖進の難しい植物や被圧さ
れやすい植物も緑化に用いることができるようになる
が、植栽する造成地等の土壌環境は必ずしも良くないた
め、植栽後枯死したり、ほとんど成長しない等活着率が
低いという問題がある。
【0005】これは、苗木は本来人為的な環境下で育て
られため、厳しい環境下の造成地等への馴染みが悪く、
移植時の根の傷みによる病原菌の感染も受けやすく、活
着率が低いものと推測される。そこで、活着率を高める
べく、堆肥や土壌改良剤を含んだ土壌を植栽苗の周辺に
客土したり、保水剤の添加や苗木周辺の表土をダンボー
ル、ベニア板、合成樹脂板等で覆う等の方法で土壌の乾
燥等による害を防いだりしているが、発根が充分に起こ
らない場合や病原菌の感染により枯死する場合が少なく
ないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況の下、共生菌を共生させた木本類の苗木及びその苗
木の栽培方法並びに安価で、木木類の植栽による活着率
を向上できる緑化方法を提供することを目的とするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するために鋭意研究を重ねた結果、共生菌を用い
て、以下に示すようにして栽培することで、共生菌が共
生した木本類の苗木が得られ、それを用いることによ
り、安価で、木木類の植栽による活着率を向上できるこ
とを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】すなわち、本発明は、土壌病害を抑制する
機能又は植物病害抵抗性を誘導する機能を有する共生菌
を共生させた木本類の苗木を提供するものである。その
共生菌としては、グリオクラディウム属、トリコデル
属、タラロマイセス属、ケトミウム属、及びペニシリウ
ム属に属する菌からなる群より選ばれる少なくとも1つ
の菌が好ましい。
【0009】また、土壌病害を抑制する機能又は植物病
害抵抗性を誘導する機能を有する共生菌を含有する培土
に木本類の種子を播き、発芽後育苗することにより幼苗
に該共生菌を共生させ、苗木まで栽培することを特徴と
する木本類の苗木の栽培方法を提供するものである。好
ましい共生菌は、上記と同様である。さらに、木本類に
よる緑化方法において、土壌病害を抑制する機能又は植
物病害抵抗性を誘導する機能を有する共生菌を共生させ
た木本類の苗木を植栽することを特徴とする木本類の苗
木を用いた緑化方法を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】 本発明の木本
類の苗木は、土壌病害を抑制する機能又は植物病害抵抗
性を誘導する機能を有する共生菌を共生させたものであ
る。本発明に適用できる木本類としては、緑化に用いら
れる植物であれば特に制限はないが、例えば、オウゴン
シノブヒバ、キャラボク、アマイブキ、イヌマキ等の常
緑針葉樹、イヌツゲ、キュウチクトウ、サンゴジュ、シ
ャリンバイ、セイヨウバクチノキ、ナンテン、ネズミモ
チ、ブッソウゲ、アセビ、キンシバイ、コバノセンナ、
サンダンカ、トベラ、ナワシログミ、ハクチョウゲ、ハ
ナゾノハクバネウツギ、ビョウヤナギ、マメツゲ、マル
バシャリンバイ、ミヤマシキミ、ランタナ、アラカシ、
ウバメガシ、シラカシ、タブノキ、ベニカナメ、マテバ
シイ、クチナシ、ジンチョウゲ、トベラ、ナワシログ
ミ、センリョウ、オオバヤシャブシ等の常緑広葉樹、タ
ニウツギ、ニワウメ、ハシドイ、ハナズオウ、バラ、フ
ヨウ、マンサク、ムクゲ、リョウブ、アキグミ、アジサ
イ、イタチハギ、イボタノク、ウツギ、ガクアジサイ、
クサボケ、コデマリ、シモツケ、ハコネウツギ、ハナナ
ス、ボケ、ミヤギノハギ、ムラサキシキブ、メギ、ヤマ
ハギ、ユキヤナギ、サクラ、ヤマザクラ、ヤマハンノ
キ、センダンボダイジュ、ハナミズキ、ナナカマド等の
落葉広葉樹等が挙げられる。本発明に用いることができ
る共生菌としては、土壌病害を抑制する機能又は植物病
害抵抗性を誘導する機能を有する共生菌であり、これら
の機能を有する共生菌として、グリオクラディウム属、
トリコデルマ属、タラロマイセス属、ケトミウム属、及
びペニシリウム属に属する菌等が挙げられる。これらの
菌は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用
いてもよい。
【0011】これらの菌の具体例としては、トリコデル
マ・ビリディー、トリコデルマ・リーセン、トリコデル
マ・ロンギブラキアータム、トリコデルマ・ハマタム、
トリコデルマ・コニンギ等のトリコデルマ属の菌、グリ
オクラディウム・ビレンス、グリオクラディウム・デリ
クエッセンス、グリオクラディウム・カテニュラータ
ム、グリオクラディウム・ロゼウム等のグリオクラディ
ウム属の菌、ケトミウム・ビレッセンス、ケトミウム・
リフレクサム、ケトミウム・ビルリフェラム、ケトミウ
ム・グラシル、ケトミウム・インディカム、ケトミウム
・ドリコトリカム、ケトミウム・セミヌーダム、ケトミ
ウム・スバフィン、ケトミウム・オリバセウム等のケト
ミウム属の菌、ペリシリウム・ファニキュローサム、ペ
リシリウム・アスペロスボラム、ペリシリウム・クラス
トサム、ペリシリウム・ベルキュローサム、ペリシリウ
ム・ジャンシネーラム、ペリシリウム・イサリフォル
ム、ペリシリウム・カメンベルティー等のペリシリウム
属の菌、タラロマイセス・バシリスボーラス、タラロマ
イセス・フラバス、タラロマイセス・スティピテータス
等のタラロマイセス属の菌の菌が挙げられる。これらの
菌は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用
いてもよい。また、これらの具体的な菌株としては、ト
リコデルマ・ビリディー ATCC 52440 、トリコデルマ・
リーセン ATCC 13631 、トリコデルマ・ロンギブラキア
ータム ATCC 44788 、トリコデルマ・ハマタム ATCC 52
198 、トリコデルマ・コニンギ ATCC 65579 、グリオク
ラディウム・ビレンス ATCC 42955 、グリオクラディウ
ム・ビレンス ATCC 58677 、グリオクラディウム・ビレ
ンス ATCC 58678 、グリオクラディウム・デリクエッセ
ンス ATCC 48374 、グリオクラディウム・カテニュラー
タム ATCC 52032 、グリオクラディウム・ロセウム ATC
C 28863 、ケトミウム・ビレッセンス ATCC 32319 、ケ
トミウム・リフレクサム ATCC 16213 、ケトミウム・ビ
ルリフェラム ATCC 32782 、ケトミウム・グラシル ATC
C 48393 、ケトミウム・インディカム ATCC 36704 、ケ
トミウム・ドリコトリカム ATCC 48384 、ケトミウム・
セミヌーダム ATCC 56557 、ケトミウム・スバフィンAT
CC 22132 、ケトミウム・オリバセウム IFO 32083、ペ
リシリウム・ファニキュローサム IFO 31132、ペリシリ
ウム・アスペロスボラム IFO 8174 、ペリシリウム・ク
ラストサム ATCC 48373 、ペリシリウム・ベルキュロー
サム ATCC 62396 、ペリシリウム・ジャンシネーラム A
TCC 44750 、ペリシリウム・イサリフォルム ATCC 2827
4 、ペリシリウム・カメンベルティー ATCC 58608 、タ
ラロマイセス・バシリスボーラス IFO 31150、タラロマ
イセス・フラバス ATCC 52201 、タラロマイセス・ステ
ィピテータス ATCC 10500 が挙げられる。これらの菌株
はアメリカのATCC、通商産業省工業技術院生命工学
工業技術研究所等の国際寄託機関に寄託されているもの
である。
【0012】本発明の木本類の苗木の栽培方法は、土壌
病害を抑制する機能又は植物病害抵抗性を誘導する機能
を有する共生菌を含有する培土に木本類の種子を播き、
発芽後育苗することにより幼苗に該共生菌を共生させ、
苗木まで栽培することを特徴とするものである。共生菌
としては、上記と同様なものを用いことができる。ま
た、好ましい栽培方法としては、上記のようにして幼苗
に該共生菌を共生させた後、それを鉢上げし、さらにポ
ット栽培するものである。共生菌を含有する培土を得る
には、上記の共生菌を直接培土と混合するか、共生菌を
含有する接種物と培土と混合するか等により行うことが
できる。本発明の木本類の苗木の植栽における活着率を
高める緑化方法は、土壌病害を抑制する機能又は植物病
害抵抗性を誘導する機能を有する共生菌を共生させた木
本類の苗木を植栽することを特徴とするものである。苗
木まで成長していることから、草本類に被圧されること
もなく、また、好ましい機能を有する共生菌が共生して
いることから、病害に強くなっているため、順調に成長
することができ、活着率も高まり有効な緑化方法とな
る。また、木木類の植栽による活着率を向上できる緑化
方法として、苗木の植栽する際に、その苗木の周辺に、
共生菌が共生・増殖し易い草本類を植栽する方法を挙げ
ることができる。
【0013】以上の苗木の植栽する際は、植穴にはアタ
パルジャイト、バーミュライト、ゼオライト、木炭等を
入れるのが好ましく、チッ素肥料等の無機質肥料や動物
性糞尿を原料とした堆肥、バーク堆肥等の有機質肥料を
同時に施用するのがさらに好ましい。なお、堆肥、動物
性糞尿等の多くの微生物を含有するものの場合は、苗木
に共生させた菌への障害が懸念されるために、蒸気殺菌
等により殺菌したものを使用するのが好ましい。また、
植栽した後は、充分に灌水するのが好ましい。さらに、
苗木に共生した共生菌或いは接種した共生菌が増殖し易
いように、根圏の土壌の水分量は20〜80%、好まし
くは25〜60%の範囲に保たれるようにするのがよ
く、根圏の土壌の温度は10〜50℃の範囲に保たれる
ようにするのがよく、また、根圏の土壌のpHは4〜9
の範囲に保たれるようにするのがよい。この範囲を外れ
る場合は、灌水、保水剤の施用、ビニールフィルム・合
成樹脂板等での保温、pH調整は、過リン酸石灰、酸化
カルシウム、消石灰等の酸、アルカリ化合物により調整
するのが望ましい。
【0014】
【実施例】次に本発明を実施例等によりさらに詳細に説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。 〔実施例1〕共生菌接種苗の栽培 40×60×10cmのプラスチックコンテナの底に直
径4mmの穴を開け、深さ8cmまでクレハ園芸培土
(殺菌培土)を敷き詰めた。このコンテナを40個用意
した。4階建てのビルの屋上に高さ1mのアルミニウム
性ベンチ40個分を設置し、これらのコンテナ20個を
ベンチに1個ずつ並べた。
【0015】これらの内の5個のコンテナの培土表面に
グリオクラデュウム・ビレンスの製剤(ATCC 52
045の菌体、5×106 cfu/g製剤)800gず
つ均一に散布した。同様にして、5個のコンテナの培土
表面にトルコデルマ・ビリディーの製剤(ATCC 5
2440の菌体、6×106 cfu/g製剤)600g
ずつを均一に散布した。残り10個のコンテナには菌の
接種は行わなかった。
【0016】これらのコンテナにオオバヤシャブシ、シ
ャリンバイ、ヤマハギ、ヤマハンノキ、センダンボダイ
ジュの種子をコンテナ当たりそれぞれ600、200、
400、500、300粒を播種し、培土で軽く覆土
し、十分灌水した。以降、土壌の乾燥度合いを観察しな
がら灌水を行い、2ヵ月間育苗した。菌同士のコンタミ
を防止するため、異なる菌を接種したコンテナ群との間
は20mの距離をおいて栽培した。以下のようにビニー
ルポットに幼苗を鉢上げする際に各植物における各菌種
について20本を取り出し、根を洗浄して根に菌が共生
しているかを測定した。
【0017】共生率の測定は、以下のようにして行い、
20本当たりの平均値を求めた。その結果は、第1表に
示す。 <グリオクラディウム菌及びトリコデルマ菌の共生率の
測定>採取した根を無菌水で3回洗浄し、次いで5mm
の長さに切断する。切断した根を無菌水で2回洗浄し、
根の断片100個をポテトデキストロース寒天培土上に
置き、根の表面から菌が増殖するか否かを判定した。増
殖した場合を1とし、増殖しない場合を0として、%で
表示する。
【0018】
【表1】
【0019】〔実施例2〕幼苗のポット栽培 実施例1で育苗した幼苗を各植物における各菌種につき
20本を4号のビニールポットに鉢上げした。ビニール
ポットに詰める培土として、フライアッシュ、焼成赤
玉、80℃で16時間蒸気消毒したピートモス、120
℃で蒸気殺菌したパーライト、バーミキュライト、アタ
パルジャイトを容量で1:6:8:2:2:4の割合で
混合して作成したものに、この1m3 当たり1kgの割
合でIB複合肥料(N:P2 5:K2 O=15:1
6:12)を配合したものを用いた。異なる菌を接種し
た幼苗の群との間は20mの距離をおいて、これらの鉢
上げ苗を8ヵ月間栽培した。全て順調に成長し、緑化向
けの植栽に利用可能な苗木となった。
【0020】〔実施例3〕実施例2で栽培した樹木の苗
木を建設用土砂採掘跡地ののり面(傾斜角度15°)に
植栽した。
【0021】植栽にあたっては直径30cm、深さ25
cmの植穴を堀り、この植穴にピートモス、80℃で蒸
気殺菌した牛糞堆肥、アタパルジャイト、バーミュライ
トを重量比で1:2:1:1の割合で混合した用土を入
れ、中心部に苗木を植栽した。苗木は1m2 に1本の割
合で植栽し、菌のコンタミを防止するため、同一区の苗
は傾斜面から縦方向に1m間隔で植栽し、比較のために
菌の無接触区は横方向に3mの間隔を開けて同様に縦方
向に植栽した。1区は20本とした。
【0022】5月10日〜14日にかけて、オオバヤシ
ャブシ、シャリンバイ、ヤマハギ、ヤマハンノキ、セン
ダンボダイジュの5種を比較例を含め、1種100本、
合計500本を植栽した。その後、同年10月2日に活
着状況を調査し、20本当たりの枯死株を測定した。そ
の結果を第2表に示す。
【0023】
【表2】
【0024】〔実施例4〕実施例1において、共生菌と
して、ケトミウム・ビレッセンス(ATCC 3231
9、9×105 cfu/g製剤)800g、ペニシリウ
ム・カメンベルティー(ATCC 58608、1×1
7 cfu/g製剤)600g、タラロマイセス・フラ
バス(ATCC 52201、8×106 cfu/g製
剤)600gを用い、植物として、イヌマキ、ミヤマシ
キミ、シラカシの種子をコンテナ当たり、30粒、60
粒、20粒を播種した以外は実施例1と同様にして植物
を栽培した。
【0025】次いで、4ヶ月後に幼苗を4号のビニール
ポットに鉢上げし、実施例2と同様にして7ケ月間栽培
した。その結果は第3表に示す。
【0026】
【表3】
【0027】〔実施例5〕実施例4で育苗した苗を山林
を新たに造成した平坦な赤土土壌に定植した。定植に当
たっては直径20cmの植穴を堀り、苗を直接植穴に入
れ、赤土で周辺を固めた。苗木は4月20日〜22日に
かけ、1m2 に1本の割合で植えた。その後、同年10
月15日に活着状況を調査し、20本当たりの枯死株を
測定した。
【0028】その結果は第4表に示す。
【0029】
【表4】
【0030】
【発明の効果】本発明の木本類の苗木は、共生菌を共生
させた苗木であり、病害に強く、緑化向けに有用であ
る。また、その木本類の苗木の栽培方法は、簡単な操作
で、共生菌を効率よく共生させることができる方法であ
る。
【0031】本発明の緑化方法は、上記の共生菌を共生
させた苗木であり、木本類の苗木の活着率を向上させる
ことができる。この方法により、植栽した苗木の枯死に
よる再度の植栽等の必要がほとんどなくなり、総合的な
経費も低減できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12R 1:80)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 土壌病害を抑制する機能又は植物病害抵
    抗性を誘導する機能を有する共生菌を共生させた木本類
    の苗木。
  2. 【請求項2】 共生菌が、グリオクラディウム属、トリ
    コデルマ属、タラロマイセス属、ケトミウム属、及びペ
    ニシリウム属に属する菌からなる群より選ばれる少なく
    とも1つの菌である請求項1に記載の木本類の苗木。
  3. 【請求項3】 土壌病害を抑制する機能又は植物病害抵
    抗性を誘導する機能を有する共生菌を含有する培土に木
    本類の種子を播き、発芽後育苗することにより幼苗に該
    共生菌を共生させ、苗木まで栽培することを特徴とする
    木本類の苗木の栽培方法。
  4. 【請求項4】 共生菌が、グリオクラディウム属、トリ
    コデルマ属、タラロマイセス属、ケトミウム属、及びペ
    ニシリウム属に属する菌からなる群より選ばれる少なく
    とも1つの菌である請求項3に記載の木本類の苗木の栽
    培方法。
  5. 【請求項5】 木本類による緑化方法において、土壌病
    害を抑制する機能又は植物病害抵抗性を誘導する機能を
    有する共生菌を共生させた木本類の苗木を植栽すること
    を特徴とする木本類の苗木を用いた緑化方法。
JP9073239A 1997-03-26 1997-03-26 木本類の苗木及びその栽培方法並びに緑化方法 Pending JPH10262460A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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