JP2021054970A - 重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂、その製造方法、感光性樹脂組成物、及びその硬化膜。 - Google Patents

重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂、その製造方法、感光性樹脂組成物、及びその硬化膜。 Download PDF

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Abstract

【課題】アルカリ現像による解像度に優れるパターニングが可能な感光性樹脂組成物であって、ハゼ折耐性のような信頼性にも優れる絶縁膜等に適用できる感光性樹脂組成物に用いられる重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂の製造方法を提供すること。【解決手段】下記一般式(1)で表されるエポキシ(メタ)アクリレート樹脂と、ジカルボン酸、トリカルボン酸又はこれらの酸無水物、及びテトラカルボン酸又はその酸二無水物とを反応させることを特徴とする重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂の製造方法。【化1】(式中、R1は炭素数1〜8のアルキル基、フェニル基又はアリル基を示し、R2は水素原子又はメチル基を示す。)【選択図】なし

Description

本発明は、重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂の製造方法、重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂、それを必須成分とする感光性樹脂組成物、及びそれを硬化してなる硬化膜に関する。本発明の特定の重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂を含む感光性樹脂組成物及びその硬化物は、ソルダーレジスト層、メッキレジスト層、エッチングレジスト層等のレジスト層、多層プリント配線板等の層間絶縁層、ガスバリア用のフィルム、レンズ及び発光ダイオード(LED)等の半導体発光素子用の封止材、塗料やインキのトップコート、プラスチック類のハードコート、金属類の防錆膜等として適用可能である。
近年の電子機器や表示部材等の高性能化、高精細化に伴い、そこに使用される電子部品においては小型化や高密度化が要求されている。そして、それらに使用されている絶縁材料の加工性においても微細化及び加工したパターンの断面形状の適正化が要求されるようになってきている。絶縁材料の微細加工の有効な手段として露光、現像によってパターニングする方法が知られており、そこには感光性樹脂組成物が用いられてきたが、高感度化、基板に対する密着性、信頼性、耐熱性、耐薬品性等の多くの諸特性が要求されるようになってきている。また、有機TFT用のゲート絶縁膜において有機絶縁材料を使用する検討も種々行われてきているが、ゲート絶縁膜を薄膜化して有機TFTの動作電圧を低減する必要性があり、絶縁耐圧が一般的に1MV/cm程度である有機絶縁材料では、0.
2μm程度の薄膜の適用が検討されている。
従来の感光性樹脂組成物からなる絶縁材料は、光反応性を有するアルカリ可溶性樹脂と光重合開始剤との反応による光硬化反応が利用されており、光硬化させるための露光波長として主に水銀灯の線スペクトルの一つであるi線(365nm)が使用されている。しかし、このi線は感光性樹脂そのもの自身や着色剤により吸収され光硬化度の低下が発生する。しかも、厚膜であればその吸収量は増大する。そのため、露光された部分で膜厚方向に対する架橋密度の差が発生し、塗膜表面で十分光硬化しても、塗膜底面では光硬化し難いため露光部分と未露光部分における架橋密度の差をつけるのが著しく困難となり、パターン寸法安定性、現像マージン、パターン密着性、パターンのエッジ形状及び断面形状が悪化し、高解像度で現像できる感光性絶縁材料を得ることが困難であった。
一般に、このような用途における感光性樹脂組成物には、重合性不飽和結合を持った多
官能光硬化性モノマー、アルカリ可溶性のバインダー樹脂、光重合開始剤等を含んだものが用いられており、カラーフィルター用材料としての応用として技術開示されている感光性樹脂組成物を適用することができる。例えば、特許文献1や特許文献2には、バインダー樹脂としてカルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルと、無水マレイン酸と、他の重合性モノマーとの共重合体が開示されている。また、特許文献3には、1分子中に重合性不飽和二重結合とカルボキシル基とを有するアルカリ可溶性不飽和化合物が、カラーフィルター等のネガ型パターン形成に有効であることについて開示されている。
一方、特許文献4、特許文献5、特許文献6及び特許文献7には、ビスフェノールフルオレン構造を有するエポキシ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応生成物を用いた液状樹脂が開示されている。
特開昭61−213213号公報 特開平1−152449号公報 特開平4−340965号公報 特開平4−345673号公報 特開平4−345608号公報 特開平4−355450号公報 特開平4−363311号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2に開示された共重合体は、それがランダム共重合体であるために、光照射部分内並びに光未照射部分内でアルカリ溶解速度の分布が生じ、現像操作時のマージンが狭く、鋭角のパターン形状や微細パターンを得ることが困難である。特に、高濃度の顔料を含む場合には露光感度が著しく低下し、微細なネガ型パターンを得ることができない。
また、特許文献3に記載されたアルカリ可溶性不飽和化合物は、光照射により不溶化す
ることから、前述のバインダー樹脂と多官能重合性モノマーとの組み合わせに比較して高感度となることが予測されるが、ここで例示されている化合物はフェノールオリゴマーの水酸基に重合性不飽和結基であるアクリル酸と酸無水物とを任意に付加させたものであり、このような提案の場合も各分子毎の分子量やカルボキシル基の量に広い分布ができることからアルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解速度の分布が広くなり、微細なネガ型パターンを形成することは困難である。
また、特許文献4、特許文献5、特許文献6及び特許文献7に例示されている樹脂は、エポキシ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応生成物であるために分子量が小さい。そのため、露光部と未露光部のアルカリ溶解度差を大きくすることが困難で、微細なパターンを形成することができない。
このように絶縁材料の微細加工法として様々な感光性樹脂組成物を用いたフォトリソグラフィー法が使用されているが、パターンの微細化、形状の適正化ができた上で、形成した縁膜に対しては、基板に対する密着性、信頼性、耐熱性、耐薬品性等多くの諸特性が要求されるようになってきている。例えば、フレキシブルディスプレイやタッチパネルで用いる場合のように、ハゼ折耐性が必要になる場合もあるし、絶縁膜形成後の電極加工プロセス等で要求される耐薬品性にも優れた材料を提供することが必要となってきている。
本発明は、アルカリ現像による解像度に優れるパターニングが可能な感光性樹脂組成物であって、ハゼ折耐性のような信頼性にも優れる絶縁膜等に適用できる感光性樹脂組成物を提供することにある。他の目的は、この感光性樹脂組成物に用いられる重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂の製造方法、及びこの製造方法により製造される重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂、及びこの感光性樹脂組成物を硬化してなる硬化膜を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために、特定の脂環構造を有する重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂を用いた感光性樹脂組成物を用いることが有効であることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は、下記一般式(1)で表されるエポキシ(メタ)アクリレート樹脂に対して、(a)ジカルボン酸、トリカルボン酸又はこれらの酸無水物、及び(b)テトラカルボン酸又はその酸二無水物を反応させることを特徴とする重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂の製造方法に関する。
Figure 2021054970
式中、Rは炭素数1〜8のアルキル基、フェニル基又はアリル基を示し、Rは水素原子又はメチル基を示す。
また、本発明の他の実施形態は、上記製造方法で得られる重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂であって、一般式(2)で表される構造を有する重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂に関する。
Figure 2021054970
式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Xは4価のカルボン酸残基を示し、Yは上記式(3)で表される置換基又は水素原子を示し、Zは上記式(2a)で表される構造を示し、mは平均値が1〜20の数である。
式(2a)中、Rは炭素数1〜8のアルキル基、フェニル基又はアリル基を示す。
式(3)中、Mはp+1価のカルボン酸残基を示し、pは1又は2である。
また、本発明の他の実施形態は、
(A)上記重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂、
(B)少なくとも2個の重合性不飽和基を有する光重合性モノマー、
(C)光重合開始剤、及び
(D)溶剤
を必須成分として含有することを特徴とする感光性樹脂組成物に関する。
また、本発明の他の実施形態は、上記感光性樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物に関する。
本発明の特定の脂環構造を有する重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂を用いた感光性樹脂組成物はアルカリ現像によるパターニングが可能で、硬化物は低弾性率でありハゼ折特性に優れ、フレキシブルディスプレイやタッチパネル絶縁膜として用いることができる。また、タッチパネル製造プロセス等で絶縁膜を形成した後に電極形成等の加工プロセスを経る必要性がある場合に優れた耐薬品性を有する硬化物パターンを得ることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の一実施形態は、一般式(1)で表されるエポキシ(メタ)アクリレート樹脂に対して、(a)ジカルボン酸、トリカルボン酸又はこれらの酸無水物、及び(b)テトラカルボン酸又はその酸二無水物を反応させる重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂の製造方法、及び当該方法で製造される重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂に関する。
上記エポキシ(メタ)アクリレート樹脂の原料は、ジシクロペンタジエン型のエポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸(アクリル酸、メタアクリル酸又は両者を言う。)の反応によって得られる。このエポキシ樹脂は、下記一般式(4)で表されるジフェノール化合物とエピクロルヒドリン等のエピハロヒドリンと反応させてエポキシ化することにより得ることができる。このジフェノール化合物は、2,6−ジ置換フェノール化合物とジシクロペンタジエンとを三フッ化ホウ素・エーテル錯体等の触媒の存在下で反応させることにより、得ることができる。
Figure 2021054970
式中、Rは一般式(1)のRと同義である。
上記ジフェノール化合物は、2,6−ジ置換フェノール化合物1モルに対して、ジシクロペンタジエンを好ましくは0.1〜0.2モル、より好ましくは0.1〜0.15モル加え、触媒の存在下で反応させることにより得ることができる。
上記ジフェノール化合物としては、2,6−ジメチルフェノール、2,6−ジエチルフェノール、2,6−ジプロピルフェノール、2,6−ジイソプロピルフェノール、2,6−ジ(n−ブチル)フェノール、2,6−ジ(t−ブチル)フェノール、2,6−ジヘキシルフェノール、2,6−ジシクロヘキシルフェノール、2,6−ジフェニルフェノール等が挙げられるが、入手の容易性及び硬化物とするときの反応性の観点から、2,6−ジメチルフェノールが好ましい。
フェノール類とジシクロペンタジエンを反応させる際に用いられる酸触媒は、ルイス酸であり、具体的には、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素・フェノール錯体、三フッ化ホウ素・エーテル錯体等の三フッ化ホウ素化合物や、塩化アルミニウム、塩化錫、塩化亜鉛、四塩化チタン、塩化鉄等の金属塩化物や、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸等の有機スルホン酸等であるが、中でも取り扱いの容易さから、三フッ化ホウ素・エーテル錯体が好ましい。酸触媒の使用量は、三フッ化ホウ素・エーテル錯体の場合で、ジシクロペンタジエン100質量部に対して、0.001〜20質量部であり、好ましくは0.5〜10質量部である。
反応方法としては、2,6−ジ置換フェノールと触媒を反応器に仕込み、ジシクロペンタジエンを1〜10時間かけて滴下していく方式が良い。
反応温度としては、50〜200℃であり、反応時間は1〜10時間である。
反応終了後、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリを加えて触媒を失活させた後、未反応の2,6−ジ置換フェノールを減圧回収する。
その後、反応生成物を分離精製するため、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の溶媒を加えて溶解し、水洗した後、減圧下で溶媒と未反応原料を回収することにより、目的とするジフェノール化合物を得ることができる。
なお、反応に際しても、粘度調整等必要に応じてベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロルベンゼン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングルコールジメチルエーテル等の溶媒を用いても良い。
上記方法で得られたジフェノール化合物にエピハロヒドリンを反応させることによって、ジシクロペンタジエン型のエポキシ樹脂が得られる。この反応は従来公知の方法に従って行われる。
例えば、ジフェノール化合物と、ジフェノール化合物の水酸基に対して過剰モルのエピハロヒドリンとの混合物に、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物を固形又は濃厚水溶液として加え、30〜120℃の反応温度で0.5〜10時間反応させるか、あるいはジフェノール化合物と過剰モルのエピハロヒドリンにテトラエチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩を触媒として加え、50〜150℃の温度で1〜5時間反応して得られるポリハロヒドリンエーテルに水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物を固形又は濃厚水溶液として加え、30〜120℃の温度で1〜10時間反応させることにより得ることができる。
上記反応において、エピハロヒドリンの使用量はジフェノール化合物の水酸基に対して1〜10倍モルで、好ましくは2〜5倍モルの範囲であり、またアルカリ金属水酸化物の使用量はジフェノール化合物の水酸基に対して0.85〜1.1倍モルの範囲である。
これらの反応で得られたエポキシ樹脂は、未反応のエピハロヒドリンとアルカリ金属のハロゲン化物を含有しているので、反応混合物より未反応のエピハロヒドリンを蒸発除去し、更にアルカリ金属のハロゲン化物を水による抽出、濾別等の方法により除去して、目的とするエポキシ樹脂を得ることができる。このようにして得られたエポキシ樹脂は、ジシクロペンタジエン型のエポキシ樹脂であり、下記一般式(5)で表される。
Figure 2021054970
式中、Rは一般式(1)のRと同義であり、nは平均値で0〜5の数を示す。
上記エポキシ樹脂のエポキシ当量(g/eq.)は、244〜3700が好ましく、260〜2000がより好ましく、270を超え、700未満が更に好ましい。
得られるエポキシ樹脂の分子量分布は、エポキシ化反応の際のジフェノール化合物とエピハロヒドリンの仕込み比率を変更することにより変更可能であり、エピハロヒドリンの使用量をジフェノール化合物の水酸基に対して等モルに近づけるほど高分子量分布となり、20倍モルに近づけるほど低分子量分布となる。また、得られたエポキシ樹脂に対し、再度ジフェノール化合物を作用させることにより、高分子量化させることも可能である。
但し、本発明の重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂の分子量を適切に制御するためには、一般式(5)において、n=0体の含有率が50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、85%以上であることが更に好ましく、95%以上であることが特に好ましい。また、nは平均値で0〜5の範囲内であり、0〜2の範囲内であることが好ましく、0〜1の範囲内であることがより好ましく、0〜0.5の範囲内であることが特に好ましい。この範囲内であれば、酸二無水物の付加による過剰な分子量の増大を抑制しやすくなる。
上記エポキシ樹脂は、(メタ)アクリル酸と反応させて、重合性不飽和基を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂とする。
エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸とは、公知の方法により反応させることができる。例えば、上記エポキシ樹脂のエポキシ基1モルに対し、等モルの(メタ)アクリル酸を使用するが、すべてのエポキシ基に(メタ)アクリル酸を反応させるため、エポキシ基とカルキシル基の等モルよりも若干過剰に(メタ)アクリル酸を使用してもよい。この反応により、一般式(5)において、グリシジル基を下記式(6)で表される基に置換されたエポキシ(メタ)アクリレート樹脂が得られる。
Figure 2021054970
式中、Rは一般式(1)のRと同義である。
この反応で使用する溶媒及び触媒や、その他の反応条件は特に制限されない。例えば、溶媒としては、水酸基を持たず、反応温度より高い沸点を有する溶媒を用いることが好ましい。このような溶媒の例には、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート等のセロソルブ系溶媒、ジグライム、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の高沸点のエーテル系又はエステル系の溶媒、更にはシクロヘキサノン、ジイソブチルケトン等のケトン系溶媒等がある。
上記触媒の例には、テトラエチルアンモニウムブロマイド及びトリエチルベンジルアンモニウムクロライド等を含むアンモニウム塩、ならびにトリフェニルホスフィン、トリス(2、6−ジメトキシフェニル)ホスフィン等のホスフィン類等の公知の触媒が含まれる。
この反応により一般式(1)で表されるエポキシ(メタ)アクリレート樹脂が得られる。このエポキシ(メタ)アクリレート樹脂には、副反応に由来する副生物や、原料の合成中に含まれる副生物に由来する副生物が含まれるが、これらを精製除去して使用してもよく、製品の品質又は用途に支障を与えない範囲であれば、副生物の一部が残った状態で使用してもよい。
上記エポキシ(メタ)アクリレート樹脂に、カルボン酸類を反応させて重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂を得ることができる。
カルボン酸類としては、(a)ジカルボン酸類又はトリカルボン酸類と、(b)テトラカルボン酸類が使用される。ジカルボン酸類又はトリカルボン酸類としては、ジカルボン酸又はトリカルボン酸であっても、これらの酸無水物であってもよいが、反応性の点で酸無水物が適する。同様に、テトラカルボン酸類としては、テトラカルボン酸であっても、これらの酸二無水物であってもよいが、反応性の点で酸二無水物が適する。
上記(a)ジカルボン酸、トリカルボン酸又はこれらの酸無水物の例には、飽和鎖式炭化水素ジカルボン酸、トリカルボン酸又はこれらの酸無水物、飽和環式炭化水素ジカルボン酸、トリカルボン酸又はこれらの酸無水物、不飽和炭化水素ジカルボン酸、トリカルボン酸又はこれらの酸無水物、芳香族炭化水素ジカルボン酸、トリカルボン酸又はこれらの酸無水物等が含まれる。なお、これらのジカルボン酸、トリカルボン酸又はこれらの酸無水物の各炭化水素残基(カルボキシル基を除いた構造)は、更にアルキル基、シクロアルキル基、芳香族基等の置換基により置換されていてもよい。
飽和鎖式炭化水素ジカルボン酸又はトリカルボン酸の例には、コハク酸、アセチルコハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、シトラリンゴ酸、マロン酸、グルタル酸、クエン酸、酒石酸、オキソグルタル酸、ピメリン酸、セバシン酸、スベリン酸、及びジグリコール酸等が含まれる。飽和環式炭化水素ジカルボン酸又はトリカルボン酸の例には、ヘキサヒドロフタル酸、シクロブタンジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸、ノルボルナンジカルボン酸、及びヘキサヒドロトリメリット酸等が含まれる。不飽和ジカルボン酸又はトリカルボン酸の例には、マレイン酸、イタコン酸、テトラヒドロフタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、及びクロレンド酸等が含まれる。芳香族炭化水素ジカルボン酸又はトリカルボン酸の例には、フタル酸及びトリメリット酸等が含まれる。これらのジカルボン酸又はトリカルボン酸化合物の酸無水物も使用することができる。これらのうちで、コハク酸、イタコン酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロトリメリット酸、フタル酸及びトリメリット酸又はこれらの無水物が好ましく、コハク酸、イタコン酸及びテトラヒドロフタル酸又はこれらの酸無水物がより好ましい。
上記(b)テトラカルボン酸又はその酸二無水物の例には、鎖式炭化水素テトラカルボン酸又はその酸二無水物、脂環式テトラカルボン酸又はその酸二無水物、及び芳香族多価カルボン酸又はその酸ニ無水物等が含まれる。なお、これらのテトラカルボン酸又はその酸二無水物の各炭化水素残基(カルボキシル基を除いた構造)は、更にアルキル基、シクロアルキル基、芳香族基等の置換基により置換されていてもよい。
具体的なテトラカルボン酸としては、鎖式炭化水素テトラカルボン酸の例にはブタンテトラカルボン酸、ペンタンテトラカルボン酸、及びヘキサンテトラカルボン酸等が含まれる。脂環式テトラカルボン酸の例には、シクロブタンテトラカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、シクロヘキサンテトラカルボン酸、シクロへプタンテトラカルボン酸、及びノルボルナンテトラカルボン酸等が含まれる。芳香族多価カルボン酸の例には、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビフェニルテトラカルボン酸、及びビフェニルエーテルテトラカルボン酸等が含まれる。これらのテトラカルボン酸化合物の酸二無水物も使用することができる。
上記反応に使用される(a)ジカルボン酸、トリカルボン酸又はこれらの酸無水物と、(b)テトラカルボン酸又はその酸二無水物とのモル比(a)/(b)は、0.01〜0.5が好ましく、0.02〜0.3がより好ましく、0.03以上0.1未満が更に好ましい。モル比(a)/(b)が上記範囲であれば、良好な光パターニング性を有する感光性樹脂組成物とするための最適分子量が得られやすくなる。なお、モル比(a)/(b)が小さいほどアルカリ溶解性が大となり、分子量が大となる傾向がある。
上記の重合性不飽和基を含有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂(c)とカルボン酸成分(a)及び(b)とを反応させる比率については、好ましくは、化合物の末端がカルボキシル基となるように、各成分(c):(a):(b)=1:0.2〜1.0:0.01〜1.0、好ましくは1:0.2〜0.4:0.4〜0.8となるように定量的に反応させることが望ましい。この場合、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂に対する酸成分の総量のモル比(c)/〔(a)/2+(b)〕=0.5〜1.0となるように定量的に反応させることが望ましい。このモル比が0.5未満の場合は、アルカリ可溶性樹脂の末端が酸無水物となり、また、未反応酸二無水物の含有量が増大してアルカリ可溶性樹脂組成物の経時安定性低下が懸念される。一方、モル比が1.0を超える場合は、未反応の重合性不飽和基を含有する水酸基含有化合物の含有量が増大してアルカリ可溶性樹脂組成物の経時安定性低下が懸念される。(a)、(b)及び(c)の各成分のモル比はアルカリ可溶性樹脂の酸価、分子量を調整する目的で、上述の範囲で任意に変更できる。
また別の観点からの好ましい態様は、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂(c)の水酸基1モルに対して、カルボン酸成分〔(a)+(b)〕のカルボキシル基(酸無水物基は2モルのカルボキシル基と計算)の総量が0.1〜1.0モル、好ましくは0.5〜1.0モルとなるように定量的に反応させることである。
上記(a)ジカルボン酸、トリカルボン酸又はこれらの酸無水物、及び(b)テトラカルボン酸又はその酸二無水物との反応は、例えば、トリエチルアミン、臭化テトラエチルアンモニウム及びトリフェニルホスフィン等の触媒の存在下、90〜130℃で加熱して、撹拌して反応させることができる。
上述した製造方法で製造される重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂は、酸価が30〜200mgKOH/gであることが好ましく、50〜150mgKOH/gであることがより好ましい。上記酸化が30mgKOH/gより小さいとアルカリ現像時に残渣が残りやすくなり、200mgKOH/gを超えるとアルカリ現像液の浸透が早くなり過ぎ、剥離現像が起きることがある。
上述した製造方法においては、製造される重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂の粘度を低くする観点から、一般式(5)において、n=0体の含有率が50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、85%以上であることが更に好ましく、95%以上であることが特に好ましい。また、nは平均値で0〜5の範囲内であり、0〜2の範囲内であることが好ましく、0〜1の範囲内であることがより好ましく、0〜0.5の範囲内であることが特に好ましい。
また、上述した製造方法で製造される重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂は、加水分解性ハロゲン含有量0.2質量%以下であることが好ましい。加水分解性ハロゲン含有量が0.2質量%以下だと、加水分解性ハロゲンによる硬化反応の阻害が生じにくく、硬化物の物性、特に絶縁信頼性が低下しにくいため、電気・電子分野での用途に好ましい。加水分解性ハロゲン含有量は、0.1質量%以下であることが好ましく、0.05質量%以下であることがより好ましい。
上述した製造方法では、例えば一般式(5)において、n=0であるとき、上記一般式(1)で表されるエポキシ(メタ)アクリレート樹脂が得られ、更に上記一般式(2)で表される構造を有する重合性不飽和基含有アルカリ可用性樹脂が製造される。
本発明の重合性不飽和基含有アルカリ可用性樹脂は、一般式(2)で表される構造の樹脂だけではなく、上記製造方法の各段階で生じる重合度が異なる樹脂又はこれに由来する樹脂が含まれる樹脂であることができる。
しかしながら、上記の製法で得られるエポキシ樹脂には、一般式(5)におけるn=1以上の成分も含まれることがある。これらn=1以上のエポキシ樹脂から得られるエポキシ(メタ)アクリレート樹脂には水酸基が3個以上含まれるため、無水物との反応、特に(b)テトラカルボン酸又はその酸二無水物との反応によって、高分子量化の制御が難しくなる恐れがある。なお、この重合性不飽和基含有アルカリ可用性樹脂は下記式(7)で表される。この重合性不飽和基含有アルカリ可用性樹脂は様々な分子量のオリゴマーの混合物であり、下記式(7a)のLは他分子のL又はLのいずれかとして結合するため、上記一般式(2)以外の構造で高分子化が進む。しかし、上述したエポキシ樹脂のn=0体の含有量の範囲内であれば、これらの成分が含有していても本願発明の効果に影響は及ぼさない。
Figure 2021054970
式中、Rは一般式(1)のRと同義であり、X及びZは一般式(2)のX及びZと同義であり、nは一般式(5)のnと同義であり、L1及びLは水素原子、上記式(7a)又は上記式(3)のいずれかであるが、全てが水素原子ではない。Lは他分子のL1又はLとして結合する。
[感光性樹脂組成物]
本発明の感光性樹脂組成物は、下記(A)〜(D)成分を含む。
(A)一般式(2)で表される構造を有する重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂、
(B)少なくとも2個の重合性不飽和基を有する光重合性モノマー、
(C)光重合開始剤、及び
(D)溶剤
(B)少なくとも2個の重合性不飽和基を有する光重合性モノマーの例には、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、ソルビトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、又はジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート、フォスファゼンのアルキレンオキサイド変性ヘキサ(メタ)アクリレート、及びカプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を含む(メタ)アクリル酸エステル類、ペンタエリスリトール及びジペンタエリスリトール等を含む多価アルコール類、フェノールノボラック等の多価フェノール類のビニルベンジルエーテル化合物、ジビニルベンゼン等のジビニル化合物類の付加重合体等が含まれる。重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂の分子同士の架橋構造を形成する必要性がある場合には、3個以上の重合性不飽和基を有する光重合性モノマーを用いることがより好ましい。これらの光重合性モノマーは、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、(B)少なくとも2個の重合性不飽和基を有する光重合性モノマーは遊離のカルボキシ基を有しない。
(B)成分の配合割合は、(A)成分100質量部に対して5〜400質量部であるのがよく、好ましくは10〜150質量部であるのがよい。(B)成分の配合割合が(A)成分100質量部に対して400質量部より多いと、光硬化後の硬化物が脆くなり、また、未露光部において塗膜の酸価が低いためにアルカリ現像液に対する溶解性が低下し、パターンエッジがぎざつきシャープにならないといった問題が生じる。一方、(B)成分の配合割合が(A)成分100質量部に対して5質量部よりも少ないと、樹脂に占める光反応性官能基の割合が少なく架橋構造の形成が十分でなく、更に、樹脂成分における酸価が高いために、露光部におけるアルカリ現像液に対する溶解性が高くなることから、形成されたパターンが目標とする線幅より細くなったり、パターンの欠落が生じや易くなるといった問題が生じる恐れがある。
(C)光重合開始剤の例には、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、ジクロロアセトフェノン、トリクロロアセトフェノン、及びp−t−ブチルアセトフェノン等を含むアセトフェノン類、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、及びp,p’−ビスジメチルアミノベンゾフェノン等を含むベンゾフェノン類、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、及びベンゾインイソブチルエーテル等を含むベンゾインエーテル類、2−(o−クロロフェニル)−4,5−フェニルビイミダゾール、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)ビイミダゾール、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルビイミダゾール、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルビイミダゾール、及び2,4,5−トリアリールビイミダゾール等を含むビイミダゾール系化合物類、2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−シアノスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、及び2−トリクロロメチル−5−(p−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール等を含むハロメチルジアゾール化合物類、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(3,4,5−トリメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、及び2−(4−メチルチオスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン等を含むハロメチル−s−トリアジン系化合物類、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)フェニル]−,2−(O−ベンゾイルオキシム)、1−(4−フェニルスルファニルフェニル)ブタン−1,2−ジオン−2−オキシム−O−ベンゾアート、1−(4−メチルスルファニルフェニル)ブタン−1,2−ジオン−2−オキシム−O−アセタート、1−(4−メチルスルファニルフェニル)ブタン−1−オンオキシム−O−アセタート、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム)、メタノン,(9−エチル−6−ニトロ−9H−カルバゾール−3−イル)[4−(2−メトキシ−1−メチルエトキシ)−2−メチルフェニル]−,O−アセチルオキシム、メタノン,(2−メチルフェニル)(7−ニトロ−9,9−ジプロピル−9H−フルオレン−2−イル)−,アセチルオキシム、エタノン,1−[7−(2−メチルベンゾイル)−9,9−ジプロピル−9H−フルオレン−2−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)、及びエタノン,1−(−9,9−ジブチル−7−ニトロ−9H−フルオレン−2−イル)−,1−O−アセチルオキシム等を含むO−アシルオキシム系化合物類、ベンジルジメチルケタール、チオキサンソン、2−クロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、及び2−イソプロピルチオキサンソン等を含むイオウ化合物、2−エチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン等のアントラキノン類、アゾビスイソブチルニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、及びクメンパーオキシド等を含む有機過酸化物、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、及び2−メルカプトベンゾチアゾール等を含むチオール化合物等が含まれる。これらの光重合開始剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、本発明でいう光重合開始剤とは、増感剤を含む意味で使用される。
また、(C)光重合開始剤として、それ自体では光重合開始剤や増感剤として作用しないが、組み合わせて用いることにより、光重合開始剤や増感剤の能力を増大させ得るような化合物を添加することもできる。そのような化合物の例には、ベンゾフェノンと組み合わせて使用すると効果のあるトリエタノールアミン及びトリエチルアミン等の第3級アミン等が含まれる。
(C)成分の配合割合は、(A)成分と(B)成分の合計100質量部を基準として0.1〜30質量部であるのがよく、好ましくは1〜25質量部であるのがよい。(C)成分の配合割合が0.1質量部未満の場合には、光重合の速度が遅くなって、感度が低下し、一方、30質量部を超える場合には、感度が強すぎて、パターン線幅がパターンマスクに対して太った状態になり、マスクに対して忠実な線幅が再現できない、又は、パターンエッジがぎざつきシャープにならないといった問題が生じる恐れがある。
(D)溶剤の例には、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、3−メトキシ−1−ブタノール、エチレングリコールモノブチルエーテル、3−ヒドロキシ−2−ブタノン、及びジアセトンアルコール等を含むアルコール類、α−又はβ−テルピネオール等を含むテルペン類等、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、及びN−メチル−2−ピロリドン等を含むケトン類、トルエン、キシレン、及びテトラメチルベンゼン等を含む芳香族炭化水素類、セロソルブ、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、カルビトールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、及びトリエチレングリコールモノエチルエーテル等を含むグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メトキシ−3−ブチルアセテート、セロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、及びプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等を含むエステル類等が含まれる。これらの溶剤は、単独で用いてもよいし、塗布性等の特性を充足させるために2種以上を併用してもよい。
また、上記感光性樹脂組成物には、必要に応じて硬化促進剤、熱重合禁止剤及び酸化防止剤、可塑剤、充填材、レベリング剤、消泡剤、カップリング剤、界面活性剤等の添加剤を配合することができる。硬化促進剤としては、例えばエポキシ樹脂に通常適用される硬化促進剤、硬化触媒、潜在性硬化剤等として知られる公知の化合物を利用でき、三級アミン、四級アンモニウム塩、三級ホスフィン、四級ホスホニウム塩、ホウ酸エステル、ルイス酸、有機金属化合物、イミダゾール類、ジアザビシクロ系化合物等が含まれる。熱重合禁止剤及び酸化防止剤の例には、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、t−ブチルカテコール、フェノチアジン、ヒンダードフェノール系化合物、リン系熱安定剤等が含まれる。可塑剤の例には、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、及びリン酸トリクレジル等が含まれる。充填材の例には、ガラスファイバー、シリカ、マイカ、及びアルミナ等が含まれる。レベリング剤及び消泡剤の例には、シリコーン系、フッ素系、及びアクリル系の化合物等が含まれる。カップリング剤の例には、ビニルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(グリシジルオキシ)プロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(フェニルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤等が含まれる。界面活性剤の例には、フッ素系界面活性剤、及びシリコーン系界面活性剤等が含まれる。
上記感光性樹脂組成物は、(v)2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂又はエポキシ樹脂を(A)〜(D)に加えて用いることもできる。このようなエポキシ樹脂又はエポキシ樹脂の例には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールフルオレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、多価アルコールのグリシジルエーテル、多価カルボン酸のグリシジルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルをユニットとして含む重合体、3,4−エポキシシクロヘキサンカルボン酸[(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル]に代表される脂環式エポキシ樹脂、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物(例えば「EHPE3150」、株式会社ダイセル製)、フェニルグリシジルエーテル、p−ブチルフェノールグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート、ジグリシジルイソシアヌレート、エポキシ化ポリブタジエン(例えば「NISSO−PB・JP−100」、日本曹達株式会社製)、シリコーン骨格を有するエポキシ樹脂が含まれる。これらの成分は、エポキシ当量が100〜300g/eqであり、かつ、数平均分子量が100〜5000の化合物であることが好ましい。(v)成分は1種類の化合物のみを用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。アルカリ可溶性樹脂の架橋密度を上げる必要性がある場合は、エポキシ基を少なくとも2個以上を有する化合物が好ましい。
(v)のエポキシ樹脂を使用する場合の添加量は、(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対して10〜40質量部であることが好ましい。ここで、エポキシ樹脂を添加する1つの目的としては、硬化膜の信頼性を高めるためにパターンニング後硬化膜を形成した際に残存するカルボキシル基の量を少なくすることがあり、この目的の場合はエポキシ樹脂の添加量が10質量部より少ないと、例えば絶縁膜として使用する際の耐湿信頼性が確保できないおそれがある。また、エポキシ樹脂の配合量が40質量部より多い場合は、感光性樹脂組成物中の樹脂成分における感光性基の量が減少して、パターニングするための感度が十分に得られなくなるおそれがある。
上記感光性樹脂組成物は、上記(A)〜(D)成分又は(A)〜(v)成分を主成分として含有する。上記固形分中に、(A)〜(C)及び(v)成分が合計で70質量%、好ましくは80質量%以上含まれることが望ましい。(D)溶剤の量は、目標とする粘度によって変化するが、感光性樹脂組成物中に60〜90質量%の範囲で含まれるようにするのがよい。
[硬化物]
上記感光性樹脂組成物は、例えば、基板等に塗布し、乾燥し、光(紫外線、放射線等を含む)を照射(露光)し、これを硬化させることにより、硬化物(塗膜)とすることができる。このとき、フォトマスク等を使用して光が当たる部分と当たらない部分とを設けて、光が当たる部分だけを硬化させ、他の部分をアルカリ溶液で溶解させれば、所望のパターンの硬化物(塗膜)が得られる。
具体的には、感光性樹脂組成物を基板に塗布する際には、公知の溶液浸漬法、スプレー法、ローラーコーター機、ランドコーター機、スリットコート機やスピナー機を用いる方法等の何れの方法をも採用することができる。
これらの方法によって、感光性樹脂組成物を所望の厚さに塗布した後、溶剤を除去する(プレベーク)ことにより、被膜が形成される。プレベークは、オーブン及びホットプレート等による加熱、真空乾燥、ならびにこれらの組み合わせることによって行われる。プレベークにおける加熱温度及び加熱時間は使用する溶剤に応じて適宜選択され、例えば80〜120℃の温度で1〜10分間行われる。
露光に使用される放射線の例には、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線及びX線等が含まれるが、波長が250〜450nmの範囲にある放射線が好ましい。
アルカリ現像は、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウム、ジエタノールアミン、及びテトラメチルアンモニウムヒドロキシド等の水溶液を現像液として用いて行うことができる。これらの現像液は樹脂層の特性に合わせて選択されるが、必要に応じて界面活性剤を添加してもよい。現像は、20〜35℃の温度で行うことが好ましい。市販の現像機や超音波洗浄機等を用いることで、微細な画像を精密に形成することができる。なお、アルカリ現像後は、通常、水洗する。現像処理法の例には、シャワー現像法、スプレー現像法、ディップ(浸漬)現像法、及びパドル(液盛り)現像法等が含まれる。
このようにして現像した後、180〜250℃の温度及び20〜100分の条件で熱処理(ポストベーク)が行われる。このポストベークは、パターニングされた塗膜と基板との密着性を高めるため等の目的で行われる。ポストベークは、プレベークと同様に、オーブン及びホットプレート等により加熱することによって行われる。
その後、熱により重合又は硬化(両者を合わせて硬化ということがある) を完結させて、絶縁膜等の硬化膜を得ることができる。このときの硬化温度は160〜250℃の範囲が好ましい。
上記硬化物は、ソルダーレジスト層、メッキレジスト層、エッチングレジスト層等のレジスト層、多層プリント配線板等の層間絶縁層、ガスバリア用のフィルム、レンズ及び発光ダイオード(LED)等の半導体発光素子用の封止材、塗料やインキのトップコート、プラスチック類のハードコート、金属類の防錆膜等にも用いることができる。
以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明の実施形態を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例において、特に断りがない限り「部」は質量部を表し、「%」は質量%を表す。また、合成例における樹脂の評価は、断りのない限り以下の通りに行った。
[固形分濃度]
合成例(及び比較合成例)中で得られた樹脂溶液、感光性樹脂組成物等の1gをガラスフィルター〔質量:W0(g)〕に含浸させて秤量し〔W1(g)〕、160℃にて2hr加熱した後の質量〔W2(g)〕から次式より求めた。
固形分濃度(質量%)=100×(W2−W0)/(W1−W0)
[酸価]
樹脂溶液をジオキサンに溶解させ、電位差滴定装置(平沼産業(株)製COM−1600)を用いて、0.1N−KOH水溶液で滴定して、固形分1gあたりに必要となったKOHの量を酸価とした。
[分子量]
ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー(株)製HLC−8220GPC、溶媒:テトラヒドロフラン、カラム:TSKgelSuperH−2000(2本)+TSKgelSuperH−3000(1本)+TSKgelSuperH−4000(1本)+TSKgelSuper−H5000(1本)(東ソー(株)製)、温度: 40℃、速度:0.6mL/min)にて測定し、標準ポリスチレン(東ソー(株)製PS−オリゴマーキット)換算値として重量平均分子量(Mw)を求めた値である。
また、合成例及び比較合成例で使用する略号は次のとおりである。
DPXLEA:2,6−キシレノールをジシクロペンタジエンで架橋したジフェノール化合物にエピクロルヒドリンを反応させて得られたエポキシ樹脂(エポキシ当量271、一般式(1)の骨格を有する)とアクリル酸の反応物(エポキシ基とカルボキシル基の等当量反応物)
BPAEA:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量182)とアクリル酸の反応物(エポキシ基とカルボキシル基の等当量反応物)
BPDA:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
THPA:1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物
TEAB:臭化テトラエチルアンモニウム
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
実施例1
撹拌機、温度調節装置、還流冷却器、及び空気導入装置を備えた反応容器に、DPXLEAの50%PGMEA溶液を450部、BPDAを49部、THPAを25部、TEABを0.69部、PGMEAを20部仕込み、120〜125℃で加熱下に6時間撹拌し、アルカリ可溶性樹脂(A1)を得た。得られた樹脂の固形分濃度は55%、酸価(固形分換算)は92mgKOH/g、及び分子量(Mw)は3500であった。
比較例1
実施例1と同様の装置に、BPAEAの50%PGMEA溶液を291部、ジメチロールプロピオン酸を4部、1,6−ヘキサンジオールを11.8部、及びPGMEAを84部仕込み、45℃に昇温した。次に、イソホロンジイソシアネート61.8部をフラスコ内の温度に注意しながら滴下した。滴下終了後、75〜80℃の加熱下で6時間撹拌した。更に、THPAを21部仕込み、90〜95℃の加熱下で6時間撹拌し、アルカリ可溶性樹脂溶液(HA1)を得た。得られた樹脂の固形分濃度は66.5%、酸価(固形分換算)は38.4mgKOH/g、及び分子量(Mw)は12220であった。
次に、感光性樹脂組成物及び硬化物に係る実施例及び比較例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。ここで、以降の実施例及び比較例で用いた原料及び略号は以下の通りである。
(A1):上記実施例1で得られたアルカリ可溶性樹脂
(HA1):上記比較例1で得られたアルカリ可溶性樹脂
(HA2):クレゾールノボラック型酸変性エポキシアクリレート樹脂の68.9%PGMEA溶液(CCR−1172、日本化薬株式会社製)
(B):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(C1):イルガキュアー184(BASF社製)
(C2):4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(ミヒラーケトン)
(D):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
(E):クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日鉄ケミカル&マテリアル株式会社製、YDCN−700−3、エポキシ当量203g/eq.、軟化点73℃)
上記の配合成分を表1に示す割合で配合して、実施例2及び比較例2〜3の感光性樹脂組成物を調製した。尚、表1中の数値はすべて質量部を表す。
Figure 2021054970
表1に示した感光性樹脂組成物を、スピンコーターを用いて125mm×125mmのガラス基板上にポストベーク後の膜厚が30μmとなるように塗布し、110℃で5分間プリベークして塗布板を作成した。その後、パターン形成用のフォトマスクを通して500W/cmの高圧水銀ランプで波長365nmの紫外線を照射し、露光部分の光硬化反応を行った。次に、この露光済み塗板を0.8%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液、23℃のシャワー現像にてパターンが現われ始めた時間から更に30秒間の現像を行い、更にスプレー水洗を行い、塗膜の未露光部を除去した。その後、熱風乾燥機を用いて230℃、30分間加熱硬化処理を行って、実施例2及び比較例2〜3に係る硬化膜を得た。
上記の条件で得られた硬化膜について次に示す評価を行った。なお、膜厚試験、アルカリ耐性試験、酸耐性試験用の硬化膜の作成時にはフォトマスクを通さない全面露光後、現像、水洗、加熱硬化処理を行った。
(膜厚)
塗布した膜の一部を削り、触針式段差形状測定装置(ケーエルエー・テンコール(株)製 商品名P−10)を用いて測定した。
(密着性)
硬化膜付きガラス基板の膜上に少なくとも100個の碁盤目状になるようにクロスカットを入れて、次いでセロハンテープを用いてピーリング試験を行い、碁盤目の状態を目視によって評価した。
◎:全く剥離がみられないもの
○:僅かに塗膜に剥離が確認できるもの
△:一部塗膜に剥離が確認できるもの
×:膜が殆ど剥離してしまうもの
(アルカリ耐性)
硬化膜付きガラス基板を、2−アミノエタノール30質量部、グリコールエーテル70質量部の混合液の80℃に保持した溶液に浸漬し、10分後に引き上げて純水で洗浄、乾燥して、薬品浸漬したサンプルを作成して、密着性を評価した。
(酸耐性)
硬化膜付きガラス基板を、王水(塩酸:硝酸=7:3)の50℃に保持した溶液に浸漬し、10分後に引き上げて純水で洗浄、乾燥して、薬品浸漬したサンプルを作成して、密着性を評価した。
(折り曲げ試験)
表1に示した感光性樹脂組成物を、スピンコーターを用いて125mm×125mmの剥離フィルムを貼ったガラス基板上にポストベーク後の膜厚が30μmとなるように塗布し、110℃で5分間プリベークして塗布板を作成した。その後、パターン形成用のフォトマスクを通して500W/cmの高圧水銀ランプで波長365nmの紫外線を照射し、露光部分の光硬化反応を行った。次に、この露光済み塗板を0.8wt%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液、23℃のシャワー現像にてパターンが現われ始めた時間から更に30秒間の現像を行い、更にスプレー水洗を行い、塗膜の未露光部を除去した。その後、熱風乾燥機を用いて230℃、30分間加熱硬化処理を行い、得られたパターンを剥離フィルムから剥がして実施例2及び比較例2〜3に係るフィルムを得た。
上記の条件で得られたフィルムを半分に折り曲げた後に、折り目の頭頂部を上にして押し広げた。この試験を繰り返し、クラックや破断が観察された回数で評価した。
Figure 2021054970
実施例2と比較例2〜3の結果から、本発明の重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂又はこれを含むアルカリ可溶性樹脂を用いると、アルカリ現像による解像度に優れるパターニングが可能であって、ハゼ折耐性のような信頼性にも優れる硬化膜を製造できることがわかる。

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)で表されるエポキシ(メタ)アクリレート樹脂と、ジカルボン酸、トリカルボン酸又はこれらの酸無水物、及びテトラカルボン酸又はその酸二無水物とを反応させることを特徴とする重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂の製造方法。
    Figure 2021054970
    (式中、Rは炭素数1〜8のアルキル基、フェニル基又はアリル基を示し、Rは水素原子又はメチル基を示す。)
  2. 請求項1の製造方法で得られる重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂であって、一般式(2)で表される構造を有する重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂。
    Figure 2021054970

    (式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Xは4価のカルボン酸残基を示し、Yは上記式(3)で表されるカルボキシル基含有基又は水素原子を示し、Zは上記式(2a)で表される構造を示し、mは平均値が1〜20の数である。Rは炭素数1〜8のアルキル基、フェニル基又はアリル基を示す。Mはp+1価のカルボン酸残基を示し、pは1又は2である。)
  3. 請求項2に記載の重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂、少なくとも2個の重合性不飽和基を有する光重合性モノマー、光重合開始剤、及び溶剤を必須成分として含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
  4. 2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を更に含有することを特徴とする請求項3に記載の感光性樹脂組成物。
  5. 重合性不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂と光重合性モノマーの合計100質量部に対して、光重合開始剤を0.1〜30質量部、溶剤を10〜40質量部含有する請求項3又は4に記載の感光性樹脂組成物。
  6. 請求項3〜5のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物。

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