JP2021054963A - ポリエステル組成物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ポリエステル製造時に添加するリン化合物の飛散率を低減、および微小異物生成を抑制すること。【解決手段】 ポリエステルの製造方法において、リン化合物をポリエステルに添加するに際して、リン化合物とジオールの混合物を、当該混合物の融点以下の温度で、ポリエステル製造反応における任意の段階で添加することを特徴とするポリエステル組成物の製造方法。【選択図】なし
Description
本発明はポリエステル組成物の製造方法に関するものである。さらに詳しくは、ポリエステル製造時におけるリン化合物の飛散を低減し、かつ微小異物の少ないポリエステル組成物の製造方法に関するものである。
ポリエチレンテレフタレート(PET)に代表されるポリエステルは、優れた力学特性、耐熱性、耐候性、電気絶縁性および耐薬品性を有することから、衣料用や産業用などの繊維分野、包装用フィルムおよび磁気テープ用フィルムなどのフィルム分野やシート等、各種分野で広く使用されている。
ポリエステルには、耐熱性向上のためにリン化合物が添加されているが、リン化合物は高温にさらされると単独でも黒色の異物となる他、酸性の強いリン酸などでは、ポリエステルを分解するため、黒色異物が発生するという問題がある。
この対策として、例えば特許文献1では主原料や添加剤等を添加する際に,攪拌機に添加される主原料、触媒がかからないように,特定の位置で攪拌機を停止させる方法が提案されている。
さらに、特許文献2では、リン化合物を添加するに際し、攪拌機を停止後、リン化合物を得られる重合体と実質的に同一成分の重合体からなる容器に充填して添加し、攪拌を再開する方法が提案されている。
しかし特許文献1の方法では、例えばリン化合物がリン酸の場合は、リン酸の沸点が添加される系の温度より低いため、添加されたリン酸が沸騰し飛散率が高くなるので、ポリエステル中のリン元素量が一定になりにくく、また沸騰したリン酸が飛散し異物になるという問題点があった。
また特許文献2の方法でも容器が溶けた後、容器外に流出したリン化合物が沸騰するため、特許文献1と同様の問題があった。
本発明は、上記した従来の課題を解決するとともに、従来は問題とならないレベルの微小異物の生成を抑制したポリエステル組成物の製造方法を提供することにある。
前記した本発明の課題は、ポリエステルの製造方法において、リン化合物をポリエステルに添加するに際して、リン化合物とジオールの混合物を、当該混合物の融点以下の温度で、ポリエステル製造反応における任意の段階で添加することを特徴とするポリエステル組成物の製造方法によって達成できる。
本発明によれば、リン化合物を安定して含有するので耐熱性が良好で、微小異物が極めて少ないポリエステル組成物を製造することができる。
本発明におけるポリエステルとは、ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と、ジオールまたはそのエステル形成性誘導体とから製造されるものである。
本発明にかかるジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体は、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸およびこれらのエステル形成性誘導体が挙げられる。
また、本発明にかかるジオールまたはそのエステル形成性誘導体は、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、シクロヘキサンジメタノールおよびこれらのエステル形成性誘導体が挙げられる。
本発明におけるポリエステルは、共重合ポリエステルでもよく、共重合成分としては、アジピン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、セバシン酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、金属スルホネート基を含有するイソフタル酸等のジカルボン酸及びそのエステル形成性誘導体,エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリメチロールプロパン、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、メチルペンタンジオールを含有してもよい。
本発明におけるリン化合物は、リン酸、亜リン酸、ホスホン酸もしくはこれらのメチルエステル又はエチルエステル、フェニルエステルから選ばれた一種以上が好ましく、特にリン酸、リン酸トリメチル、トリエチルホスホノアセテート、フェニルホスホン酸ジメチルが好ましい。
本発明においては、添加するリン化合物はジオールと混合して添加するが、混合するジオールとしては、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、シクロヘキサンジメタノールが例示できる。この中でも、ポリエステルを構成するジオールと同じことが好ましい。また、両末端が水酸基であるポリエチレングリコールも用いることができる。
また、本発明においては、リン化合物とジオールの混合物を当該混合物の融点以下の温度で添加する。リン化合物とジオールの混合物の添加する温度が(融点−15℃)以下であると、飛散率、微小異物量が低減するので好ましい。
本発明において、リン化合物とジオールの混合物を融点以下にする手段は、リン化合物とジオールの混合物の融点が25℃未満の場合は、リン化合物とジオールの混合物を、製造するポリエステルを構成するカルボン成分およびジオール成分からなる容器に充填して冷凍庫などで保管する方法、
リン化合物とジオールの混合物の融点が25℃以上の場合は、加熱して溶融した後、25℃以下に冷却する方法が例示できる。
リン化合物とジオールの混合物の融点が25℃以上の場合は、加熱して溶融した後、25℃以下に冷却する方法が例示できる。
リン化合物とジオールの混合物を融点以下にすると混合物は固体になるが、ポリエステル製造反応へ添加すると融解する。融解には融解熱が必要であり、添加したリン化合物とジオールの混合物がゆっくりと溶けるため、リン化合物がポリエステルの製造反応系内に徐々に拡散されるので、沸騰等がなく、リン化合物の飛散率が低減し、微小異物が少なくなる、という効果を得ることができる。
本発明におけるリン化合物とジオールの混合物中のリン化合物の濃度は10%以下であるとリン化合物の飛散率が低下、ポリエステル組成物中の微小異物量が減少するので好ましい。さらに好ましくは5%以下である。
また、本発明におけるポリエステル組成物に対するリン化合物の添加量は、得られるポリエステル組成物に対してリン元素換算で1〜120ppmであると、ポリエステル製造反応の重合時間の遅延抑制とポリエステルの耐熱性向上の両立の観点から好ましい。
本発明における、リン化合物とジオールの混合物のポリエステル製造反応への添加時期は、重縮合反応が終了するまでの任意の段階である。好ましくは、エステル交換反応またはエステル化反応終了後から重縮合反応開始までの間である。上記範囲に添加することで、重縮合反応を遅延させることなく、効果的にポリエステルに耐熱性を付与することができる。
本発明のポリエステル組成物の製造方法では、必要に応じて三酸化アンチモン、ゲルマニウム触媒、チタン触媒等の重縮合触媒、酢酸マグネシウム、酢酸マンガン等のエステル交換触媒、難燃剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、脂肪酸エステル、ワックスなどの有機滑剤を添加してもよく、さらには滑り性などを付与する目的でクレー、マイカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、カオリン、湿式および乾式法シリカさらにはコロイド状シリカ、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナなどの無機粒子さらにはアクリル、スチレンなどを構成成分とする有機粒子等を添加してもよい。
以下実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明する。なお、実施例中の物性値は以下の方法で測定した。
(1)融点
冷却装置を備えたTAインスツルメント社製示差走査熱量計Q100を用いて、試料10mgを、窒素雰囲気下で、−40℃から60℃まで昇温速度16℃/分で昇温し、吸熱ピークで求めた。
冷却装置を備えたTAインスツルメント社製示差走査熱量計Q100を用いて、試料10mgを、窒素雰囲気下で、−40℃から60℃まで昇温速度16℃/分で昇温し、吸熱ピークで求めた。
(2)リン化合物飛散率
下記式1でリン化合物飛散率を算出し、以下の基準で判定した。
リン化合物飛散率(%)={(P1−P2)/P1}×100・・・式1
(P1:添加したリン化合物中のリン元素量、P2:得られるポリエステル組成物中のリン元素量)
5%以下:良好
5%超〜10%以下:使用可能
10%超 :使用不可。
下記式1でリン化合物飛散率を算出し、以下の基準で判定した。
リン化合物飛散率(%)={(P1−P2)/P1}×100・・・式1
(P1:添加したリン化合物中のリン元素量、P2:得られるポリエステル組成物中のリン元素量)
5%以下:良好
5%超〜10%以下:使用可能
10%超 :使用不可。
(3)リン含有微小異物個数
重縮合反応後のポリエステルチップ300gを、倍率10倍のルーペで観察して、ポリエステル組成物中にある異物(最大直径10〜100μm)を確認し、異物が確認されたポリエステルチップをヘキサフルオロイソプロパノールで溶解させ、異物のみを取り出し、SEMに付属したエネルギー分散型X線分析装置(EDX:堀場製作所作成、EMAX−7000型)でリンのピークが検出されるリン化合物由来の異物数をカウントし、5個/300g以下を合格とした。
重縮合反応後のポリエステルチップ300gを、倍率10倍のルーペで観察して、ポリエステル組成物中にある異物(最大直径10〜100μm)を確認し、異物が確認されたポリエステルチップをヘキサフルオロイソプロパノールで溶解させ、異物のみを取り出し、SEMに付属したエネルギー分散型X線分析装置(EDX:堀場製作所作成、EMAX−7000型)でリンのピークが検出されるリン化合物由来の異物数をカウントし、5個/300g以下を合格とした。
[実施例1]
[固体のリン化合物とジオールの混合物の調製]
あらかじめPETボトルにリン酸80%水溶液0.0158kg(得られるポリエステル組成物に対するリン酸80%水溶液としての添加濃度135ppm、リン元素としての添加量0.00400kg、得られるポリエステル組成物に対するリン元素としての添加濃度341ppm)とエチレングリコールを合わせて0.45kgにした後(混合物中のリン化合物濃度3.5%、融点−15℃)、冷凍庫(−40℃)で24時間保管し固体(A)を得た。
[固体のリン化合物とジオールの混合物の調製]
あらかじめPETボトルにリン酸80%水溶液0.0158kg(得られるポリエステル組成物に対するリン酸80%水溶液としての添加濃度135ppm、リン元素としての添加量0.00400kg、得られるポリエステル組成物に対するリン元素としての添加濃度341ppm)とエチレングリコールを合わせて0.45kgにした後(混合物中のリン化合物濃度3.5%、融点−15℃)、冷凍庫(−40℃)で24時間保管し固体(A)を得た。
[ポリエステルの製造]
高純度テレフタル酸100kgとエチレングリコール45kgのスラリーを予めポリエチレンテレフタレート低重合体約123kg(エチレングリコール/テレフタル酸モル比=1.2)が仕込まれ、温度250℃、圧力0.12MPaに保持されたエステル化反応槽に4時間かけて順次供給し、供給終了後もさらに1時間かけてエステル化反応を行い、このエステル化反応生成物の123kgを重縮合槽に移送した。
高純度テレフタル酸100kgとエチレングリコール45kgのスラリーを予めポリエチレンテレフタレート低重合体約123kg(エチレングリコール/テレフタル酸モル比=1.2)が仕込まれ、温度250℃、圧力0.12MPaに保持されたエステル化反応槽に4時間かけて順次供給し、供給終了後もさらに1時間かけてエステル化反応を行い、このエステル化反応生成物の123kgを重縮合槽に移送した。
引き続いて、エステル化反応生成物が移送された前記重縮合反応槽に、0.35kgの酸化チタン粒子(富士チタン工業社製TA100)のエチレングリコールスラリーを添加した。5分間撹拌した後、固体(A)の投入箇所直下に攪拌機の翼が位置しないよう攪拌機を止め、固体(A)を投入し、その後、エステル化反応生成物を30rpmで攪拌しながら、反応系を250℃から285℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を40Paまで下げた。最終温度、最終圧力到達までの時間はともに60分とした。所定の攪拌トルクとなった時点で反応系を窒素パージし常圧に戻し重縮合反応を停止し、冷水にストランド状に吐出、直ちにカッティングしてポリマーのペレットを得た。なお、減圧開始から所定の撹拌トルク到達までの時間は3時間であった。得られたペレットのリン化合物飛散率は2%、リン含有微小異物個数は1個/300gと、品質に優れていた(表1)。
[実施例2]
リン化合物の添加温度を−32℃にした以外は、実施例1と同様にポリエステルを製造した。リン化合物飛散率が4%と良好であり、リン含有微小異物個数は1個/300gと品質に優れていた。
リン化合物の添加温度を−32℃にした以外は、実施例1と同様にポリエステルを製造した。リン化合物飛散率が4%と良好であり、リン含有微小異物個数は1個/300gと品質に優れていた。
[実施例3]
リン化合物の添加温度を−28℃にした以外は、実施例1と同様にポリエステルを製造した。リン化合物飛散率が6%と使用可能であったが、リン含有微小異物個数は2個/300gと品質に優れていた。
リン化合物の添加温度を−28℃にした以外は、実施例1と同様にポリエステルを製造した。リン化合物飛散率が6%と使用可能であったが、リン含有微小異物個数は2個/300gと品質に優れていた。
[実施例4]
リン化合物の添加温度を−18℃にした以外は、実施例1と同様にポリエステルを製造した。リン化合物飛散率が9%と使用可能であったが、リン含有微小異物個数は3個/300gと品質に優れていた。
リン化合物の添加温度を−18℃にした以外は、実施例1と同様にポリエステルを製造した。リン化合物飛散率が9%と使用可能であったが、リン含有微小異物個数は3個/300gと品質に優れていた。
[実施例5]
リン化合物添加時に攪拌を停止しない以外は、実施例1と同様にポリエステルを製造した。リン化合物飛散率が5%と良好であり、リン含有微小異物個数は3個/300gと品質に優れていた。
リン化合物添加時に攪拌を停止しない以外は、実施例1と同様にポリエステルを製造した。リン化合物飛散率が5%と良好であり、リン含有微小異物個数は3個/300gと品質に優れていた。
[実施例6]
[固体のリン化合物とジオールの混合物の調製]
あらかじめPETボトルにリン酸80%水溶液0.0158kg(得られるポリエステル組成物に対するリン酸80%水溶液としての添加濃度0.0135%、リン元素としての添加量0.00400kg、得られるポリエステル組成物に対するリン元素としての添加濃度341ppm)とポリエチレングリコールの粒体(融点30℃)を合わせて0.45kgにした後、窒素下45℃まで加熱しポリエチレングリコールを融解した後(混合物中のリン化合物濃度3.5%、融点28℃)、窒素下で0℃に冷却して固体(A)を得た。
[固体のリン化合物とジオールの混合物の調製]
あらかじめPETボトルにリン酸80%水溶液0.0158kg(得られるポリエステル組成物に対するリン酸80%水溶液としての添加濃度0.0135%、リン元素としての添加量0.00400kg、得られるポリエステル組成物に対するリン元素としての添加濃度341ppm)とポリエチレングリコールの粒体(融点30℃)を合わせて0.45kgにした後、窒素下45℃まで加熱しポリエチレングリコールを融解した後(混合物中のリン化合物濃度3.5%、融点28℃)、窒素下で0℃に冷却して固体(A)を得た。
[ポリエステルの製造]
実施例1と同様にポリエステルを製造した。リン化合物飛散率が7%と使用可能であり、リン含有微小異物個数は0個/300gと品質に優れていた。
実施例1と同様にポリエステルを製造した。リン化合物飛散率が7%と使用可能であり、リン含有微小異物個数は0個/300gと品質に優れていた。
[実施例7]
混合物を重縮合反応開始1時間後に攪拌機を停止しないで添加する以外は、実施例1と同様にポリエステルを製造した。リン化合物飛散率が9%と使用可能であり、リン含有微小異物個数は2個/300gと品質に優れていた。
混合物を重縮合反応開始1時間後に攪拌機を停止しないで添加する以外は、実施例1と同様にポリエステルを製造した。リン化合物飛散率が9%と使用可能であり、リン含有微小異物個数は2個/300gと品質に優れていた。
[実施例8]
混合物中のリン化合物の濃度が20%になるように、リン酸80%水溶液を調整した以外は、実施例1と同様にポリエステルを製造した。リン化合物飛散率が9%と使用可能であり、リン含有微小異物個数は4個/300gと品質に優れていた。
混合物中のリン化合物の濃度が20%になるように、リン酸80%水溶液を調整した以外は、実施例1と同様にポリエステルを製造した。リン化合物飛散率が9%と使用可能であり、リン含有微小異物個数は4個/300gと品質に優れていた。
[実施例9]
リン化合物をリン酸トリメチルに変更し、添加量を0.0180kg(得られるポリエステル組成物に対するリン元素としての添加濃度341ppmで実施例1と同じ)にした以外は、実施例1と同様にポリエステルを製造した。リン化合物飛散率は8%と良好であり、リン含有微小異物個数は1個/300gと品質に優れていた。
リン化合物をリン酸トリメチルに変更し、添加量を0.0180kg(得られるポリエステル組成物に対するリン元素としての添加濃度341ppmで実施例1と同じ)にした以外は、実施例1と同様にポリエステルを製造した。リン化合物飛散率は8%と良好であり、リン含有微小異物個数は1個/300gと品質に優れていた。
[実施例10]
リン化合物をジエチルホスホノ酢酸エチルに変更し、添加量を0.0289kg(得られるポリエステル組成物に対するリン元素としての添加濃度341ppmで実施例1と同じ)にした以外は、実施例1と同様にポリエステルを製造した。リン化合物飛散率は8%と良好であり、リン含有微小異物個数は1個/300gと品質に優れていた。
リン化合物をジエチルホスホノ酢酸エチルに変更し、添加量を0.0289kg(得られるポリエステル組成物に対するリン元素としての添加濃度341ppmで実施例1と同じ)にした以外は、実施例1と同様にポリエステルを製造した。リン化合物飛散率は8%と良好であり、リン含有微小異物個数は1個/300gと品質に優れていた。
[比較例1]
リン化合物の添加温度を25℃にし、混合物中のリン化合物の濃度を変更した以外は実施例1と同様の方法でポリエステルを製造した。リン化合物飛散率が20%と高く、微小異物も7個/300gと多く使用に耐えなかった。
リン化合物の添加温度を25℃にし、混合物中のリン化合物の濃度を変更した以外は実施例1と同様の方法でポリエステルを製造した。リン化合物飛散率が20%と高く、微小異物も7個/300gと多く使用に耐えなかった。
[比較例2]
リン化合物を、ジオールとの混合物にせずに、冷凍庫で−40℃に保管した以外は実施例1と同様の方法でポリエステルを製造した。リン化合物飛散率が15%と高く、微小異物も10個/300gと多く使用に耐えなかった。
リン化合物を、ジオールとの混合物にせずに、冷凍庫で−40℃に保管した以外は実施例1と同様の方法でポリエステルを製造した。リン化合物飛散率が15%と高く、微小異物も10個/300gと多く使用に耐えなかった。
[比較例3]
添加温度を25℃にした以外は、実施例9と同様にポリエステルを製造した。リン化合物飛散率は30%と高く、リン含有微小異物個数は6個/300gと多く使用に耐えなかった。
添加温度を25℃にした以外は、実施例9と同様にポリエステルを製造した。リン化合物飛散率は30%と高く、リン含有微小異物個数は6個/300gと多く使用に耐えなかった。
[比較例4]
添加温度を25℃にした以外は、実施例10と同様にポリエステルを製造した。リン化合物飛散率は24%と高かった。
添加温度を25℃にした以外は、実施例10と同様にポリエステルを製造した。リン化合物飛散率は24%と高かった。
Claims (2)
- ポリエステルの製造方法において、リン化合物をポリエステルに添加するに際して、リン化合物とジオールの混合物を、当該混合物の融点以下の温度で、ポリエステル製造反応における任意の段階で添加することを特徴とするポリエステル組成物の製造方法。
- リン化合物とジオールの混合物中のリン化合物の濃度が10重量%以下であることを特徴とする請求項1記載のポリエステル組成物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019180075A JP2021054963A (ja) | 2019-09-30 | 2019-09-30 | ポリエステル組成物の製造方法 |
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