JP2021046693A - 天井構造 - Google Patents
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このような天井面の壁面側端部に沿って下向きに開口する凹部は、特許文献1のように、間接照明用の照明器具を収納するスペースとして用いられる他、カーテンボックスとして用いられる。
そして、特許文献1において、天井面の壁面側端部に沿って下向きに開口する凹部は、その内端部に沿った下方への側面板と天井面を形成する石膏ボードとが、吊木の下端部に固定した野縁に固定されて、凹部の上部内面を形成する合板の内端部が、前記吊木の側面に固定した野縁に固定されており、前記合板の外端部が、壁面に固定した野縁に固定されている。
天井の壁面側端部に沿って下向きに開口する凹部3を有する天井構造において、
前記天井を構成する天井材2が、前記凹部3から離間した位置に設けられた吊木11の下端部に固定され、
前記吊木11の上下方向中間部に、前記凹部3側に伸長する補助梁12が固定され、
前記凹部3の上面を構成する上面部が、前記補助梁12の伸長方向側端部に固定されていることを特徴とする。
そして、吊木11の上下方向中間部に、凹部3側に伸長する補助梁12が固定され、凹部3の上面を構成する上面部が、補助梁12の伸長方向側端部に固定されているので、凹部3の上面部を補助梁12によって支持できるため、凹部3の上面部を支持するための他の支持構造を採用する必要がなく、使用される部材の数を抑制しつつ、施工性の向上を図ることができる。
また、凹部3の周囲に吊木11が存在しないため、凹部3とその上方の上階床材21との間の断熱材15の配置スペースを確保することができる。したがって、断熱材15の配置においても、施工性がよい。
請求項1に記載の天井構造において、例えば図1から図3に示すように、
前記凹部3の前記上面部は、下地材6と、この下地材6の下面に取り付けられた上面板5と、を有し、
前記下地材6が、前記補助梁12の前記伸長方向側端部に固定されていることを特徴とする。
請求項2に記載の天井構造において、例えば図1から図3に示すように、
前記下地材6は、軸組材により形成されていることを特徴とする。
請求項1から3のいずれか一項に記載の天井構造において、例えば図1から図3に示すように、
前記吊木11の上端部が、前記天井材2の上方に離間して配置された上階床材21に架設された吊梁22に固定されていることを特徴とする。
また、上階床材が例えば防振タイプであっても、その防振タイプの上階床材21に影響を与えることなく、その上階床材21に架設された吊梁22に吊木11の上端部を固定して、吊木11を支持することができる。
請求項1から4のいずれか一項に記載の天井構造において、例えば図1、図2に示すように、
前記天井材2の上面部、前記凹部3の上面部及び側面部に沿って断熱材15a・15b・15cが敷設されていることを特徴とする。
請求項1から5のいずれか一項に記載の天井構造において、例えば図1に示すように、
前記凹部3は、内部にカーテンの上端部が配置されるカーテンボックスであることを特徴とする。
請求項1から5のいずれか一項に記載の天井構造において、例えば図2に示すように、
前記凹部3は、内部に照明器具9が配置される照明器具収納部であることを特徴とする。
先ず、図18は本発明を適用する家屋を例示したもので、図示のように、2階建て家屋において、1階の天井構造は、壁面側端部に沿って下向きに開口する凹部3を有して、2階(最上階)の天井構造も、壁面側端部に沿って下向きに開口する凹部3を有している。
図示例では、1階の2部屋において、凹部3をそれぞれ有しており、図示左側の凹部3は防湿処理が不要で、図示右側の凹部3は、2階バルコニーの直下に位置しているため、防湿処理が必要となっている。
そして、2階の1部屋において、バルコニーと反対側に凹部3を有しており、この凹部3は、屋根の軒先側直下に位置しているため、防湿処理が必要となっている。
図1は本発明に係る天井構造として凹部3がカーテンボックスの場合を示したもので、1は壁材、2は天井材、4は側面板、5は上面板、6は下地材、7は石膏ボード、11は吊木、12は補助梁、15は断熱材、21は2階床材、22は吊梁である。
壁材1は、方形枠をなす芯材1aの内外両面に合板1bを張り付けて一体化した壁パネルにより形成されている。この壁材1の下方は窓部Wとなっている。
天井材2は、図3に示すように、軸組材による天井野縁により形成されており、凹部3から離間した位置に設けられた吊木11の下端部に固定されている。
凹部3の側面部は、天井材2の端部に固定された合板2枚重ねによる側面板4と、その側面板4の凹部3内に面する内側面に張り付けられた石膏ボード7cとからなる。
凹部3の上面部は、合板1枚による上面板5と、その上面板5上に固定された軸組材による下地材6と、上面板5の下面に貼り付けられた石膏ボード7dとからなる。
さらに、天井材2の下面に石膏ボード7bが張り付けられるとともに、凹部3内の側面板4及び上面板5にも石膏ボード7c・7dがそれぞれ張り付けられている。
この吊木11は、その上端部が、床パネルにより形成された2階床材21内に架設した吊梁22に固定されている。
この2階床材21の内部には、上面の合板21bから下方に離間して方形枠の対向する芯材21a間に吊梁22が架設されている。
なお、壁材1の上端面には、芯材21aの外側に沿って、合板21bの上面と一様な上面を有する調整材23を載せて固定されている。また、芯材21aの下端面に石膏ボード7eが貼り付けられている。
すなわち、吊木11の上下方向中間部に角材による補助梁12が一端部で固定されており、この補助梁12は、吊木11の上下方向中間部に固定した野縁による補助梁受け13の上面に固定されている。補助梁受け13は、隣り合う吊木11間に架け渡され、これら隣り合う吊木11間を連結している。
補助梁12は、具体的には、吊木11から伸長する他端部側が、凹部3の側面板4及び下地材6の上面に固定されて、壁材1の内壁面に石膏ボード7aを介して固定されている。
そして、壁材1の上端部と天井材2との間に形成された、室内側の内壁面に沿って下向きに開口する凹部3は、内部に図示しないカーテンの上部が配置されるカーテンボックスとして使用される。
図2は実施形態2の天井構造として凹部3が照明器具収納部の場合を示したもので、図示のように、基本的には、実施形態1の凹部3において、天井材2側の開口端部に沿って、内部に収納される照明器具9の光源を下方から隠すための框材8が石膏ボード7cを介して側面板4の下端部に固定されている。
そして、この框材8の周囲にも石膏ボード7fが貼り付けられており、この框材8の上方に照明器具9が配置されている。
したがって、凹部3内において、框材8上に配置された照明器具9の光源からの出射光が、矢印で示したように、上面で反射してから側面で反射して斜め下方を照射する間接照明として使用できる。
次に、図4は吊木11に対する施工手順を示すもので、これに先立ち、図5に示すように、吊木11に補助梁受け13を2本のビスb1止めにより固定しておく。
そして、図4(a)及び図5に示すように、補助梁12の左端部を、石膏ボード7aを介して壁材1の芯材に2本のビスb2を斜打ちして固定する一方、補助梁12の右端部側を補助梁受け13に載せて2本のビスb3止めにより固定する。
また、下地材6の相互の結合部は、図6に示すように、予め、図示しない接着剤と2本のビスb4を斜打ちして固定する。
さらに、下地材6の端部は、図示しない接着剤と2本のビスb5を斜打ちして壁材1の芯材に固定する。
続いて、図8に示すように、側面板4の上端を、下地材6の右端面に沿って塗布した接着剤s1と多数のビスb8止めにより固定する。
図9はエンド材10の取り付けを下方から示したもので、凹部3の端部が壁で納まらない場合には、図示のように、軸組材によるエンド材10を、石膏ボード7a・7dに沿って塗布した接着剤s2と、エンド材10の内方から上下及び左右2本ずつのビスb9止めにより、下地材6の端部及び壁材1の芯材に固定する。
図11は荷重の伝達経路を上方から示したもので、凹部3に作用する図示しない天井付けカーテン等による矢印Aで示した荷重に対して、先ず、上面板5及び下地材6からビスb2・b11による結合部を経て補助梁12左端部に伝達されて、石膏ボード7aを経て壁材1に矢印Bで示したように支持される。
一方、側面板4からビスb12による結合部を経て補助梁12左側に矢印Cで示したように伝達されて、その補助梁12右側からビスb3による結合部を経て補助梁受け13に矢印Dで示したように伝達されて、さらに、その補助梁受け13からビスb1による結合部を経て吊木11に矢印Eで示したように伝達される。
そして、その吊木11から矢印Fで示したように吊梁22に支持される。
次に、図12はコーナー部における壁材1、凹部3の側面板4及び上面部5、下地材6の組み付け状態を示したもので、図示のように、壁材1、凹部3の側面板4及び上面部5、下地材6が直交する入隅部(コーナー部)内側には、図13にも拡大して示すように、直交するL型形状のコーナー部側面板4Lを用いる。
すなわち、予め合板2枚重ねの側面板4を互いに直交するL型形状に2枚接合固定しておき、その直交するL型形状をなす2枚の側面板4・4の外側面に、石膏ボード7cをそれぞれ張り付けることで、図示したように、直交するL型形状のコーナー部側面板4Lを作成しておく。
次に、図14は防湿処理の場合を示すものである。
すなわち、左右の勝手は逆であるが、図18の2階バルコニーの下方に位置する凹部3に対応している。
すなわち、壁材1の石膏ボード7aと下地材6端部との間にブチルテープ16を張り付けて施工する。
すなわち、下地材6に上面板5を固定するのに先立って、図示のように、下地材6の下面に防湿シート17を多数のステープラー18で止める。
すなわち、側面板4の外側面に防湿シート17を多数のステープラー18で止めて、その側面板4の壁際端部に沿ってブチルテープ16を張り付けておく。
なお、框材8を取り付ける場合は、その框材8を施工した後、上述のように、防湿シート17及びブチルテープ16を施工する。
すなわち、図示のように、天井材2の端部下面に防湿シート17を畳み、その重ね長さ100mmを確保して、余りをカットする。
次に、図17は最上階の天井構造を示したもので、図18に示した最上階である2階の天井構造は、図17に示すように、方形枠をなす芯材31aの上面に合板31bを張り付けて一体化した屋根パネルにより形成された屋根材31が、壁材1の上端に結合桁32を介して固定金具等により固定されている。
そして、天井材2は、屋根材31に上端を固定した吊木11に支持されており、その吊木11に固定した補助梁12に、前述した1階の天井構造と同様に、凹部3が支持されている。
壁材1を形成する壁パネル内に断熱材1cが充填されて、天井材2及び石膏ボード7b上に断熱材35aが補助梁12まで配置されるともに、下地材6及び断熱材35a上から屋根材31まで断熱材35bが配置されている。
なお、屋根材31の下面には、断熱材35bに当接するせき板33が固定されている。
そして、最上階の凹部3を有する天井構造を備えた2階の部屋も、その天井材2の上面に防湿シート19が施工されている。
そして、吊木11の上下方向中間部に、凹部3側に伸長する補助梁12が固定され、凹部3の上面を構成する上面部が、補助梁12の伸長方向側端部に固定されているので、凹部3の上面部を補助梁12によって支持できるため、凹部3の上面部を支持するための他の支持構造を採用する必要がなく、使用される部材の数を抑制しつつ、施工性の向上を図ることができる。
また、凹部3の周囲に吊木11が存在しないため、凹部11とその上方の上階床材21との間の断熱材15の配置スペースを確保することができる。したがって、断熱材15の配置においても、施工性がよい。
また、防振タイプの床パネルによる2階床材21に影響を与えることなく、その2階床21、すなわち、床パネル内に架設された吊梁22に吊木11の上端部を固定して、吊木11を支持することができる。
以上の実施形態においては、2階建て家屋において、上階床材を床パネル、屋根材を屋根パネルとしたが、本発明は2階建て家屋、床パネル、屋根パネルに限定されるものではなく、3階建て家屋において、2階天井の場合は最上階床材、3階天井の場合は屋根材であればよい。
また、実施形態では、凹部に側面板を設けたが、側面板に代えて軸組材でもよい。
さらに、吊木、吊梁、補助梁の寸法等も任意であり、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
2 天井材
3 凹部
4 側面板
5 上面板
6 下地材
8 框材
9 照明器具
11 吊木
12 補助梁
15 断熱材
21 上階床材
22 吊梁
Claims (7)
- 天井の壁面側端部に沿って下向きに開口する凹部を有する天井構造において、
前記天井を構成する天井材が、前記凹部から離間した位置に設けられた吊木の下端部に固定され、
前記吊木の上下方向中間部に、前記凹部側に伸長する補助梁が固定され、
前記凹部の上面を構成する上面部が、前記補助梁の伸長方向側端部に固定されていることを特徴とする天井構造。 - 請求項1に記載の天井構造において、
前記凹部の前記上面部は、下地材と、この下地材の下面に取り付けられた上面板と、を有し、
前記下地材が、前記補助梁の前記伸長方向側端部に固定されていることを特徴とする天井構造。 - 請求項2に記載の天井構造において、
前記下地材は、軸組材により形成されていることを特徴とする天井構造。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の天井構造において、
前記吊木の上端部が、前記天井材の上方に離間して配置された上階床材に架設された吊梁に固定されていることを特徴とする天井構造。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の天井構造において、
前記天井材の上面部、前記凹部の上面部及び側面部に沿って断熱材が敷設されていることを特徴とする天井構造。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載の天井構造において、
前記凹部は、内部にカーテンの上端部が配置されるカーテンボックスであることを特徴とする天井構造。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載の天井構造において、
前記凹部は、内部に照明器具が配置される照明器具収納部であることを特徴とする天井構造。
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Citations (2)
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---|---|---|---|---|
JPH0678425U (ja) * | 1993-04-13 | 1994-11-04 | ナショナル住宅産業株式会社 | 天井下地パネルの支持構造 |
JP2005133440A (ja) * | 2003-10-31 | 2005-05-26 | Sawata Kenzaisha:Kk | 天井装置 |
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CN113356486A (zh) * | 2021-06-17 | 2021-09-07 | 中国建筑第八工程局有限公司 | 室内瓦片装饰吊顶结构的施工方法 |
CN113356486B (zh) * | 2021-06-17 | 2022-08-30 | 中国建筑第八工程局有限公司 | 室内瓦片装饰吊顶结构的施工方法 |
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