JPH1096292A - 野縁構造 - Google Patents

野縁構造

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JPH1096292A
JPH1096292A JP8250608A JP25060896A JPH1096292A JP H1096292 A JPH1096292 A JP H1096292A JP 8250608 A JP8250608 A JP 8250608A JP 25060896 A JP25060896 A JP 25060896A JP H1096292 A JPH1096292 A JP H1096292A
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JP
Japan
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edge
wall
plate
sub
vibration
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JP8250608A
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Inventor
Katsuya Yamauchi
活也 山内
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Sumitomo Forestry Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Forestry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上階からの振動を下階に伝えにくい天井構造
を実現するための野縁構造を提供すること。 【解決手段】 対向する壁部1にそれぞれ長尺状の下地
材2が水平方向に取り付けられ、対向して配された該下
地材2の室内側に長尺状の壁際野縁3が取り付けられ、
対向して配された該壁際野縁3間に複数の野縁4が該壁
際野縁3に対して直角に架設されており、上記壁部1の
表面、上記下地材2の表面、上記壁際野縁3の表面及び
上記野縁4の端面のうちの少なくとも何れか2面の間に
防振パッキン5が介在させてあることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は野縁構造、詳しく
は、上階からの振動を下階に伝えにくい天井構造を実現
するための野縁構造に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
ユニット住宅の構成要素となる住宅ユニットの天井部
は、図10に示されるように、壁部10を構成する横架
材11に下地材20が直接取り付けられ、該下地材20
に対して垂直に複数の野縁40が取り付けられ、該下地
材20及び該野縁40に天井板材50が取り付けられて
構成されるのが一般的である。この結果、住宅ユニット
においては、上述した天井部が上階の床板材30及び横
架材11並びに下階の上記横架材11及び上記天井板材
50により密閉された空間が形成される。このため、上
階からの振動が上記床板材30−上記横架材11,11
−上記下地材20・上記野縁40・上記天井板材50と
直接伝わり、また、上階の振動を上記横架材11より下
方の上記壁部10の内部空間等の他の空間に逃がすこと
ができず、上階の振動の影響を受け易いという問題があ
った。
【0003】また、天井部の構造としては、図11に示
されるように、軽量鋼製アングル材20,40を用いた
ものも一般に知られており、該軽量鋼製アングル材2
0,40は、均質で大量な供給が可能であり、施工性の
簡便さから非木造系の建物において多く使用されてい
る。しかし、このような軽量鋼製アングル材を木造系の
建物に適用する場合、該軽量鋼製アングル材の室内にお
ける防音性及び耐火性が不十分であるという問題もあっ
た。
【0004】従って、本発明の目的は、上階からの振動
を下階に伝えにくい天井構造を実現するための野縁構造
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、対向する壁部にそれぞれ長尺状の下地材が水平方向
に取り付けられ、対向して配された該下地材の室内側に
長尺状の壁際野縁が取り付けられ、対向して配された該
壁際野縁間に複数の野縁が該壁際野縁に対して直角に架
設されており、上記壁部の表面、上記下地材の表面、上
記壁際野縁の表面及び上記野縁の端面のうちの少なくと
も何れか2面の間に防振パッキンが介在させてあること
を特徴とする野縁構造を提供することにより、上記目的
を達成したものである。
【0006】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、上記壁際野縁が、上面板と、該上面板
の下面ほぼ中央から下方に垂下された垂下板と、該垂下
板の下端縁から室内側に向けて水平に延設された下面板
とからなり、上記防振パッキンが、上記垂下板の室内側
表面と上記野縁の端面との間に介在されており、該野縁
の端部が上記上面板及び上記下面板により挟止されてい
る、ことを特徴とする野縁構造を提供するものである。
【0007】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、上記壁際野縁が、上面板と、該上面板
の下面ほぼ中央から下方に垂下された垂下板と、該垂下
板の下端縁から室内側に向けて水平に延設された下面板
とからなり、上記壁部に長尺状の副壁際野縁が取り付け
られており、上記下地材が該副壁際野縁を介して該壁部
に取り付けられており、上記副壁際野縁が、水平板と、
該水平板の上記壁部側の側端縁から下方に垂下された垂
直板とからなり、上記防振パッキンが、上記下地材の上
記壁部側表面と上記垂直板の室内側表面との間に介在さ
れており、上記上面板の上記壁部側部分が上記水平板上
にサブ防振パッキンを介して載置され、上記野縁の端部
が上記上面板及び上記下面板により挟止されている、こ
とを特徴とする野縁構造を提供するものである。
【0008】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、上記壁際野縁が、上面板と、該上面板
の下面ほぼ中央から下方に垂下された垂下板と、該垂下
板の下端縁から室内側に向けて水平に延設された下面板
とからなり、上記壁部に長尺状の副壁際野縁が取り付け
られており、上記下地材が該副壁際野縁を介して該壁部
に取り付けられており、上記副壁際野縁が、水平板と、
該水平板の上記壁部側の側端縁から下方に垂下された垂
直板とからなり、上記防振パッキンが、上記垂下板の室
内側表面と上記野縁の端面との間に介在されており、上
記上面板の上記壁部側部分が上記水平板上にサブ防振パ
ッキンを介して載置され、上記野縁の端部が上記上面板
及び上記下面板により挟止されている、ことを特徴とす
る野縁構造を提供するものである。
【0009】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、上記壁際野縁が、上面板と、該上面板
の下面ほぼ中央から下方に垂下された垂下板と、該垂下
板の下端縁から室内側に向けて水平に延設された下面板
とからなり、上記壁部に長尺状の副壁際野縁が取り付け
られており、上記下地材が該副壁際野縁を介して該壁部
に取り付けられており、上記副壁際野縁が、水平板と、
該水平板の上記壁部側の側端縁から下方に垂下された垂
直板とからなり、上記防振パッキンが、上記下地材の上
記壁部側表面と上記垂直板の室内側表面との間、及び上
記垂下板の室内側表面と上記野縁の端面との間に介在さ
れており、上記上面板の上記壁部側部分が上記水平板上
にサブ防振パッキンを介して載置され、上記野縁の端部
が上記上面板及び上記下面板により挟止されている、こ
とを特徴とする野縁構造を提供するものである。
【0010】請求項6に記載の発明は、ユニット住宅を
構成する住宅ユニットの野縁構造において、天井板材及
び野縁を係止する壁際野縁が、壁部に固定される間に防
振パッキンを介して固定することを特徴とする野縁構造
を提供することにより上記目的を達成したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の野縁構造の第1
実施形態を図面を参照して説明する。図1〜3は本実施
形態の野縁構造を示しており、図1は断面図、図2は分
解断面図、図3は斜視図である。本第1実施形態は、請
求項1,2及び6に記載の発明の実施形態にあたる。
【0012】本実施形態の野縁構造は、図1及び図2に
示されるように、対向する壁部1にそれぞれ長尺状の下
地材2が水平方向に取り付けられ、対向して配された該
下地材2の室内側に長尺状の壁際野縁3取り付けられ、
対向して配された該壁際野縁3間に複数の野縁4が該壁
際野縁3に対して直角に架設されており、上記壁部1の
表面、上記下地材2の表面、上記壁際野縁3の表面及び
上記野縁4の端面のうちの少なくとも何れか2面の間に
防振パッキン5が介在させてある。
【0013】更に具体的には、上記壁際野縁3が、上面
板31と、該上面板31の下面ほぼ中央から下方に垂下
された垂下板32と、該垂下板32の下端縁から室内側
に向けて水平に延設された下面板33とからなり、上記
防振パッキン5が、上記垂下板32の室内側表面と上記
野縁4の端面との間に介在されており、該野縁4の端部
が上記上面板31及び上記下面板33により挟止されて
いる。
【0014】本実施形態の野縁構造を更に詳しく説明す
る。本実施形態は、図3に示されるように、上述の野縁
構造がユニット住宅の住宅ユニットUに適用された場合
である。上記下地材2は、木質角材で、上記壁部1に取
り付けられるのであるが、詳しくは、該壁部1を構成す
る横架材に、上記壁際野縁3と共にビス6により取り付
けられている。
【0015】上記壁際野縁3は、アルミ合金等の金属や
合成樹脂により構成されており、取り付けられる部位に
応じて施工時に切断して使用されもので、上述したよう
に、上記上面板31、上記垂下板32及び上記下面板3
3とからなる。
【0016】上記上面板31の上記壁部1側は、上記下
地材2の幅と同じ幅とされており、その下側表面には滑
り止めのための細かな凹凸が形成されている。また、上
記上面板31の室内側は、上記防振パッキン5の厚さよ
りその幅が広くされており、上記野縁4の端部を上方か
ら挟止できるようになしてある。
【0017】上記垂下板32は、上記上面板31の全長
に亘って、該上面板31の幅方向のほぼ中央から下方に
垂下されており、その高さが上記下地材2の高さと等し
く形成されている。上記垂下板32には、その高さ方向
のほぼ中央部に上記ビス6の挿通されるビス孔が一定間
隔毎に穿孔されている。
【0018】上記下面板33は、上記垂下板32の全長
に亘って、該垂下板32の下端から室内側に向けて延設
されており、その幅が上記パッキン5の厚さより充分広
くされている。上記下面板33の上面と上記上面板31
の下面との間の距離は、上記防振パッキン5の高さ及び
上記野縁4の端部の高さに等しくされている。
【0019】上述した上記下地材2及び上記壁際野縁3
は、対向する上記壁部1に対向して取り付けられ、これ
らの対向して取り付けられた上記壁際野縁3の間に、複
数本の上記野縁4が該壁際野縁3に対して直角に取り付
けられる。上記野縁4は、通常の木質角材である。上記
野縁4の両端面にはそれぞれ上記防振パッキン5が接着
剤により接着され、該野縁4の両端部が上記壁際野縁3
の上記上面板31と上記下面板33により挟止されて、
対向して配された上記壁際野縁3間に上記野縁4が架設
される。
【0020】上記野縁4の端面に接着される上記防振パ
ッキン5は、ブチルゴムやシリコーンゴム等のゴム状弾
性を有する材質で構成されている。上記防振パッキン5
は、上述したように上記野縁4の端面に接着され、該端
面及び上記垂下板32の室内側表面に面接して、上記下
地材2から伝わる振動を上記野縁4に伝えないようにし
ている。
【0021】上記野縁構造の施工手順を簡単に説明する
と、先ず上記下地材2及び上記壁際野縁3を、上記ビス
6により対向する上記壁部1にそれぞれ取り付ける。次
いで、両端面に上記防振パッキン5が接着された上記野
縁4の両端部を、上記上面板31と上記下面板33との
間に挟止させる。この状態では、上記野縁4は単に上記
上記上面板31と上記下面板33との間に挟止されてい
るだけである。
【0022】次いで、上記壁部1に壁面板材9が取り付
けられ、上記野縁4にビス8により天井板材7が取り付
けられる。上記壁部1沿いの上記天井板材7の端部は、
上記ビス8により上記下地材2にも固定される。尚、上
記天井板材7同士の継ぎ目の裏側には、上記野縁4や他
の材を配することが耐火性能上好ましい。
【0023】本実施形態の野縁構造によれば、上階から
の振動を、上記防振パッキン5により上記天井部に伝え
ることを防止又は軽減し、上階からの振動の影響を抑え
ることができる。また、本実施形態の場合は、上記下地
材2が木製であるため、切断等の加工が容易であるとい
う効果や、金属に比べて振動や熱を更に伝えにくいとい
う効果がある。更に、本実施形態の場合は、上記野縁4
も木製であるため、上記天井板材7の上記ビス8による
取り付けが行い易いという効果や、切断等の加工、照明
器具取付用の補強加工やダウンライト用の枠の取付加工
を行い易いという効果や、金属に比べて振動や熱を更に
伝えにくいという効果がある。
【0024】次に、本発明の第2実施形態について図面
を参照して説明する。図4及び図5は本実施形態の野縁
構造を示しており、図4は断面図、図5は分解断面図で
ある。尚、図示しないが、本実施形態の野縁構造も、図
3に示されるように住宅ユニットに適用されたものであ
る。本第2実施形態は、請求項1,3及び6に記載の発
明の実施形態にあたる。
【0025】本実施形態の野縁構造は、図4及び図5に
示されるように、対向する壁部1にそれぞれ長尺状の下
地材2が水平方向に取り付けられ、対向して配された該
下地材2の室内側に長尺状の壁際野縁3取り付けられ、
対向して配された該壁際野縁3間に複数の野縁4が平行
に架設されており、上記壁部1の表面、上記下地材2の
表面、上記壁際野縁3の表面及び上記野縁4の端面のう
ちの少なくとも何れか2面の間に防振パッキン5が介在
させてあり、この点に関しては上述した第1実施形態と
同様である。
【0026】しかし、本実施形態においては、上記壁際
野縁3が、上面板31と、該上面板31の下面ほぼ中央
から下方に垂下された垂下板32と、該垂下板32の下
端縁から室内側に向けて水平に延設された下面板33と
からなり、上記壁部1に長尺状の副壁際野縁3’が取り
付けられており、上記下地材2が該副壁際野縁3’を介
して該壁部1に取り付けられており、上記副壁際野縁
3’が、水平板31’と、該水平板31’の上記壁部1
側の側端縁から下方に垂下された垂直板32’とからな
り、上記防振パッキン5が、上記下地材2の上記壁部1
側表面と上記垂直板32’の室内側表面との間に介在さ
れており、上記上面板31の上記壁部1側部分が上記水
平板31’上にサブ防振パッキン5’を介して載置さ
れ、上記野縁4の端部が上記上面板31及び上記下面板
33により挟止されている。
【0027】本実施形態の野縁構造においては、上記壁
際野縁3等の構成部材のほとんどが上述した第1実施形
態のものと同一のものが使用される。従って、以下に
は、第1実施形態と同一の構成部材には同一の符号を付
してその詳しい説明は省略し、第1実施形態とは異なる
構成部材及びその構造(施工手順)についてのみ更に詳
しく説明する。
【0028】上記副壁際野縁3’は、上述したように、
上記水平板31’と上記垂直板32’とからなる。上記
水平板31’の幅は、上記下地材2の幅よりやや狭くさ
れている。上記垂直板32’は、上記水平板31’の全
長に亘って、該水平板31’の上記壁部1側の端縁から
下方に垂下されており、その高さが上記下地材2の高さ
と等しく形成されている。上記垂直板32’には、その
高さ方向のほぼ中央部にビス61の挿通されるビス孔が
一定間隔毎に穿孔されている。
【0029】上記水平板31’の上面には、該水平板3
1’の全長に亘って、上記サブ防振パッキン5’が接着
剤により接着されている。上記サブ防振パッキン5’
は、上記防振パッキン5と同様の素材、即ち、ブチルゴ
ムやシリコーンゴム等のゴム状弾性を有する材質で構成
されている。上記防振パッキン5が、水平方向の振動を
効果的に吸収するのに対し、上記サブ防振パッキン5’
は、垂直方向の振動を効果的に吸収するようになしてあ
る。
【0030】上記野縁構造の施工手順を簡単に説明する
と、先ず上面に上記サブ防振パッキン5’の接着された
上記副壁際野縁3’を、上記ビス61により対向する上
記壁部1にそれぞれ取り付ける。次いで、上記副壁際野
縁3’に上記下地材2を面接させ且つ上記上面板31の
上記壁部1側を上記サブ防振パッキン5’の上面に面接
させた状態で、上記壁際野縁3を、ビス62により対向
して配される上記下地材2にそれぞれ取り付ける。上記
下地材2及び上記壁際野縁4は、互いに協働して上記水
平板31’及び上記サブ防振パッキン5’を挟止してお
り、上記上面板31の上記壁部1側下面に形成された滑
り止めのための凹凸により容易に抜けないようになされ
ている。更に、両端面に上記防振パッキン5が接着され
た上記野縁4の両端部を、上記上面板31と上記下面板
33との間に挟止させる。この状態では、上記野縁4は
単に上記上記上面板31と上記下面板33との間に挟止
されているだけである。
【0031】次いで、上記壁部1に壁面板材9が取り付
けられ、上記野縁4にビス8により天井板材7が取り付
けられる。上記壁部1沿いの上記天井板材7の端部は、
上記ビス8により上記下地材2にも固定される。尚、上
記天井板材7同士の継ぎ目の裏側には、上記野縁4や他
の材を配することが耐火性能上好ましい。
【0032】本実施形態の野縁構造によれば、上述した
第1実施形態による上記効果に加えて、上階から伝わる
振動について、上記防振パッキン5により水平方向の振
動を効果的に吸収するだけでなく、上記サブ防振パッキ
ン5’により垂直方向の振動も効果的に吸収することが
でき、更に上階からの振動を伝えにくくすることができ
る。
【0033】次に、本発明の第3実施形態について図面
を参照して説明する。図6及び図7は本実施形態の野縁
構造を示しており、図6は断面図、図7は分解断面図で
ある。尚、図示しないが、本実施形態の野縁構造も、図
3に示されるように住宅ユニットに適用されたものであ
る。本第3実施形態は、請求項1,4及び6に記載の発
明の実施形態にあたる。
【0034】本実施形態の野縁構造は、図6及び図7に
示されるように、対向する壁部1にそれぞれ長尺状の下
地材2が水平方向に取り付けられ、対向して配された該
下地材2の室内側に長尺状の壁際野縁3取り付けられ、
対向して配された該壁際野縁3間に複数の野縁4が平行
に架設されており、上記壁部1の表面、上記下地材2の
表面、上記壁際野縁3の表面及び上記野縁4の端面のう
ちの少なくとも何れか2面の間に防振パッキン5が介在
させてあり、この点に関しては上述した第1及び第2実
施形態と同様である。
【0035】しかし、本実施形態においては、上記壁際
野縁3が、上面板31と、該上面板31の下面ほぼ中央
から下方に垂下された垂下板32と、該垂下板32の下
端縁から室内側に向けて水平に延設された下面板33と
からなり、上記壁部1に長尺状の副壁際野縁3’が取り
付けられており、上記下地材2が該副壁際野縁3’を介
して該壁部1に取り付けられており、上記副壁際野縁
3’が、水平板31’と、該水平板31’の上記壁部1
側の側端縁から下方に垂下された垂直板32’とからな
り、上記防振パッキン5が、上記垂下板32’の室内側
表面と上記野縁4の端面との間に介在されており、上記
上面板31の上記壁部1側部分が上記水平板31’上に
サブ防振パッキン5’を介して載置され、上記野縁4の
端部が上記上面板31及び上記下面板33により挟止さ
れている。
【0036】本実施形態の野縁構造においては、上記壁
際野縁3等の構成部材のほとんどが上述した第1又は第
2実施形態のものと同一のものが使用される。従って、
以下には、第1又は第2実施形態と同一の構成部材には
同一の符号を付してその詳しい説明は省略し、第1又は
第2実施形態とは異なる構成部材及びその構造(施工手
順)についてのみ更に詳しく説明する。
【0037】本実施形態は、上述した第2実施形態と
は、その上記防振パッキン5の配される位置のみが異な
る。本実施形態における上記防振パッキン5は、上記副
壁際野縁3’上記垂直板32’の室内側表面と上記下地
材2との間に配されており、その幅は、該副壁際野縁
3’及び該下地材2の高さに等しくされている。上記第
1及び第2実施形態における上記防振パッキン5は、上
記野縁4の端面と上記壁際野縁3の上記垂下板32の室
内側表面との間に配されていたが、本実施形態における
上記防振パッキン5は、上記副壁際野縁3’(及び上記
下地材2)の全長に亘って配されている。
【0038】上記野縁構造の施工手順を簡単に説明する
と、先ず上記水平板31’の上面に上記サブ防振パッキ
ン5’の接着された上記副壁際野縁3’を、上記ビス6
1により対向する上記壁部1にそれぞれ取り付ける。次
いで、上副壁際野縁3’に上記下地材2を面接させ且つ
上記上面板31の上記壁部1側を上記サブ防振パッキン
5’の上面に面接させた状態で、上記壁際野縁3を、上
記ビス62により対向して配される上記下地材2にそれ
ぞれ取り付ける。上記下地材2及び上記壁際野縁4は、
互いに協働して上記水平板31’及び上記サブ防振パッ
キン5’を挟止しており、上記上面板31の上記壁部1
側下面に形成された滑り止めのための凹凸により容易に
抜けないようになされている。更に、上記野縁4の両端
部を、上記上面板31と上記下面板33との間に挟止さ
せる。この状態では、上記野縁4は単に上記上記上面板
31と上記下面板33との間に挟止されているだけであ
る。
【0039】次いで、上記壁部1に壁面板材9が取り付
けられ、上記野縁4にビス8により天井板材7が取り付
けられる。上記壁部1沿いの上記天井板材7の端部は、
上記ビス8により上記下地材2にも固定される。尚、上
記天井板材7同士の継ぎ目の裏側には、上記野縁4や他
の材を配することが耐火性能上好ましい。本実施形態の
野縁構造は、上述した第2実施形態による上記効果と全
く同様な効果を有している。
【0040】次に、本発明の第4実施形態について図面
を参照して説明する。図8及び図9は本実施形態の野縁
構造を示しており、図8は断面図、図9は分解断面図で
ある。尚、図示しないが、本実施形態の野縁構造も、図
3に示されるように住宅ユニットに適用されたものであ
る。本第4実施形態は、請求項1,5及び6に記載の発
明の実施形態にあたる。
【0041】本実施形態の野縁構造は、図8及び図9に
示されるように、対向する壁部1にそれぞれ長尺状の下
地材2が水平方向に取り付けられ、対向して配された該
下地材2の室内側に長尺状の壁際野縁3取り付けられ、
対向して配された該壁際野縁3間に複数の野縁4が平行
に架設されており、上記壁部1の表面、上記下地材2の
表面、上記壁際野縁3の表面及び上記野縁4の端面のう
ちの少なくとも何れか2面の間に防振パッキン5が介在
させてあり、この点に関しては上述した第1〜3実施形
態と同様である。
【0042】しかし、本実施形態においては、上記壁際
野縁3が、上面板31と、該上面板31の下面ほぼ中央
から下方に垂下された垂下板32と、該垂下板32の下
端縁から室内側に向けて水平に延設された下面板33と
からなり、上記壁部1に長尺状の副壁際野縁3’が取り
付けられており、上記下地材2が該副壁際野縁3’を介
して該壁部1に取り付けられており、上記副壁際野縁
3’が、水平板31’と、該水平板31’の上記壁部1
側の側端縁から下方に垂下された垂直板32’とからな
り、上記防振パッキン5が、上記下地材2の上記壁部1
側表面と上記垂直板32’の室内側表面との間、及び上
記垂下板32の室内側表面と上記野縁4の端面との間に
介在されており、上記上面板31の上記壁部1側部分が
上記水平板31’上にサブ防振パッキン5’を介して載
置され、上記野縁4の端部が上記上面板31及び上記下
面板33により挟止されている。
【0043】本実施形態の野縁構造においては、上記壁
際野縁3等の構成部材が上述した第1〜3実施形態のも
のと同一のものが使用される。従って、以下には、第1
〜3実施形態と同一の構成部材には同一の符号を付して
その詳しい説明は省略し、その構造(施工手順)につい
てのみ更に詳しく説明する。
【0044】本実施形態は、上述した第2又は第3実施
形態とは、その上記防振パッキン5の配される個数のみ
が異なる。本実施形態における上記防振パッキン5は、
上記垂下板32の室外側表面と上記野縁4の端面との
間、及び上記副壁際野縁3’の室内側表面と上記下地材
2との間の2個所に配されている。
【0045】上記野縁構造の施工手順を簡単に説明する
と、先ず上記水平板31’の上面に上記サブ防振パッキ
ン5’の接着された上記副壁際野縁3’を、上記ビス6
1により対向する上記壁部1にそれぞれ取り付ける。次
いで、上副壁際野縁3’に上記下地材2を面接させ且つ
上記上面板31の上記壁部1側を上記サブ防振パッキン
5’の上面に面接させた状態で、上記壁際野縁3を、上
記ビス62により対向して配される上記下地材2にそれ
ぞれ取り付ける。上記下地材2及び上記壁際野縁4は、
互いに協働して上記水平板31’及び上記サブ防振パッ
キン5’を挟止しており、上記上面板31の上記壁部1
側下面に形成された滑り止めのための凹凸により容易に
抜けないようになされている。更に、両端面に上記防振
パッキン5が接着された上記野縁4の両端部を、上記上
面板31と上記下面板33との間に挟止させる。この状
態では、上記野縁4は単に上記上記上面板31と上記下
面板33との間に挟止されているだけである。
【0046】次いで、上記壁部1に壁面板材9が取り付
けられ、上記野縁4にビス8により天井板材7が取り付
けられる。上記壁部1沿いの上記天井板材7の端部は、
上記ビス8により上記下地材2にも固定される。尚、上
記天井板材7同士の継ぎ目の裏側には、上記野縁4や他
の材を配することが耐火性能上好ましい。本実施形態の
野縁構造によれば、上述した第2又は第3実施形態によ
る上記効果加えて、上記防振パッキン5が2個所に配さ
れるため、更に上階からの振動を下階に伝えにくくする
ことができる。
【0047】本発明の野縁構造は、上記実施形態に制限
されることはない。例えば、上記実施形態の野縁構造
は、ユニット住宅の天井部に適用されているが、これま
で上階の振動の影響を受け易かったユニット住宅に適用
することによりその効果が顕著にあらわれるが、天井部
の防振という観点から見れば、ユニット住宅以外の建物
の天井部に適用しても有効であり、請求項1〜5に記載
の発明はユニット住宅にのみ適用することに限定される
ものではない。また、本発明の下地材は、壁部に取り付
けられれば良く、桁等の横架材や壁面材や柱等の該壁部
を構成する何れの部材に取り付けられてもよい。更に、
上記実施形態においては、複数の野縁が平行に配された
が、複数の該野縁を格子状に配しても良く、この場合
は、対向する2組の壁部、即ち、4面の該壁部の全てに
壁際野縁等が取り付けられる。その他の点に関しても、
本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。
【0048】
【発明の効果】本発明の野縁構造によれば、上階からの
振動を下階に伝えにくい天井構造を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の野縁構造の第1実施形態を示す断面図
である。
【図2】本発明の野縁構造の第1実施形態を示す分解断
面図である。
【図3】本発明の野縁構造の第1実施形態を示す斜視図
である。
【図4】本発明の野縁構造の第2実施形態を示す断面図
である。
【図5】本発明の野縁構造の第2実施形態を示す分解断
面図である。
【図6】本発明の野縁構造の第3実施形態を示す断面図
である。
【図7】本発明の野縁構造の第3実施形態を示す分解断
面図である。
【図8】本発明の野縁構造の第4実施形態を示す断面図
である。
【図9】本発明の野縁構造の第4実施形態を示す分解断
面図である。
【図10】ユニット住宅における従来の野縁構造を示す
断面図である。
【図11】軽量鋼製アングル材を用いた従来の野縁構造
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 壁部 2 下地材 3 壁際野縁 31 上面板 32 垂下板 33 下面板 3’副壁際野縁 31’水平板 32’垂直板 4 野縁 5 防振パッキン 5’サブ防振パッキン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する壁部にそれぞれ長尺状の下地材
    が水平方向に取り付けられ、対向して配された該下地材
    の室内側に長尺状の壁際野縁が取り付けられ、対向して
    配された該壁際野縁間に複数の野縁が該壁際野縁に対し
    て直角に架設されており、上記壁部の表面、上記下地材
    の表面、上記壁際野縁の表面及び上記野縁の端面のうち
    の少なくとも何れか2面の間に防振パッキンが介在させ
    てあることを特徴とする野縁構造。
  2. 【請求項2】 上記壁際野縁が、上面板と、該上面板の
    下面ほぼ中央から下方に垂下された垂下板と、該垂下板
    の下端縁から室内側に向けて水平に延設された下面板と
    からなり、上記防振パッキンが、上記垂下板の室内側表
    面と上記野縁の端面との間に介在されており、該野縁の
    端部が上記上面板及び上記下面板により挟止されてい
    る、請求項1に記載の野縁構造。
  3. 【請求項3】 上記壁際野縁が、上面板と、該上面板の
    下面ほぼ中央から下方に垂下された垂下板と、該垂下板
    の下端縁から室内側に向けて水平に延設された下面板と
    からなり、上記壁部に長尺状の副壁際野縁が取り付けら
    れており、上記下地材が該副壁際野縁を介して該壁部に
    取り付けられており、上記副壁際野縁が、水平板と、該
    水平板の上記壁部側の側端縁から下方に垂下された垂直
    板とからなり、上記防振パッキンが、上記下地材の上記
    壁部側表面と上記垂直板の室内側表面との間に介在され
    ており、上記上面板の上記壁部側部分が上記水平板上に
    サブ防振パッキンを介して載置され、上記野縁の端部が
    上記上面板及び上記下面板により挟止されている、請求
    項1に記載の野縁構造。
  4. 【請求項4】 上記壁際野縁が、上面板と、該上面板の
    下面ほぼ中央から下方に垂下された垂下板と、該垂下板
    の下端縁から室内側に向けて水平に延設された下面板と
    からなり、上記壁部に長尺状の副壁際野縁が取り付けら
    れており、上記下地材が該副壁際野縁を介して該壁部に
    取り付けられており、上記副壁際野縁が、水平板と、該
    水平板の上記壁部側の側端縁から下方に垂下された垂直
    板とからなり、上記防振パッキンが、上記垂下板の室内
    側表面と上記野縁の端面との間に介在されており、上記
    上面板の上記壁部側部分が上記水平板上にサブ防振パッ
    キンを介して載置され、上記野縁の端部が上記上面板及
    び上記下面板により挟止されている、請求項1に記載の
    野縁構造。
  5. 【請求項5】 上記壁際野縁が、上面板と、該上面板の
    下面ほぼ中央から下方に垂下された垂下板と、該垂下板
    の下端縁から室内側に向けて水平に延設された下面板と
    からなり、上記壁部に長尺状の副壁際野縁が取り付けら
    れており、上記下地材が該副壁際野縁を介して該壁部に
    取り付けられており、上記副壁際野縁が、水平板と、該
    水平板の上記壁部側の側端縁から下方に垂下された垂直
    板とからなり、上記防振パッキンが、上記下地材の上記
    壁部側表面と上記垂直板の室内側表面との間、及び上記
    垂下板の室内側表面と上記野縁の端面との間に介在され
    ており、上記上面板の上記壁部側部分が上記水平板上に
    サブ防振パッキンを介して載置され、上記野縁の端部が
    上記上面板及び上記下面板により挟止されている、請求
    項1に記載の野縁構造。
  6. 【請求項6】 ユニット住宅を構成する住宅ユニットの
    野縁構造において、天井板材及び野縁を係止する壁際野
    縁が、壁部に固定される間に防振パッキンを介して固定
    することを特徴とする野縁構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006112222A (ja) * 2004-09-16 2006-04-27 Yasuda Kinzoku Kogyo Kk 天井フレーム構造
JP2013155579A (ja) * 2012-01-31 2013-08-15 Shimizu Corp 吊り天井構造
JP2019019634A (ja) * 2017-07-20 2019-02-07 奥地建産株式会社 接合部構造

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