JP2021044908A - モータのステータ構造、モータ及び移動体 - Google Patents

モータのステータ構造、モータ及び移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】導線を確実に固定する。【解決手段】モータのステータ構造は、導線と、前記導線が溶着される端子とを有する。前記端子は、第1凹部を有する第1導電部と、前記第1導電部と前記導線を介して対向し、第2凹部を有する第2導電部をさらに有する。前記第1凹部及び前記第2凹部には、前記導線が溶着されている。また、前記端子において、前記第1凹部及び前記第2凹部のうち、一方の内寸がもう一方の内寸よりも大きい。【選択図】図3

Description

本発明は、モータのステータ構造、モータ及び移動体に関する。
ステータコアにコイルを巻き回させてステータを組む場合、インシュレータの外側に植設した端子に導線を絡げ、ステータ突極に巻回してコイルを形成する技術が知られている。結線される端子としては、例えば平板状の導電物を折り曲げて形成された端子ピンが知られている。
特開2012−210015号公報
車載用モータ等において、コイルの導線を覆う絶縁用被覆にAIW(耐熱性樹脂)が使われる場合がある。AIWで被覆された導線を端子に結線する際、一般的なはんだ付けでは処理温度が不足して被覆を溶かすことができない。そこで、端子材料である金属に電流を流して発熱させることにより、導線を露出させて端子との電気伝導を可能にさせるヒュージング処理(熱カシメ)が用いられる。その際、ヒュージング処理によって導線が細くなることにより、モータの振動等により導線が断線したり、端子から外れたりしやすくなる。
本発明は、上記課題を一例とするものであり、導線を固定できるモータのステータ構造、モータ及び移動体を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るモータのステータ構造は、導線と、前記導線が溶着される端子とを有する。前記端子は、第1凹部を有する第1導電部と、前記第1導電部と前記導線を介して対向し、第2凹部を有する第2導電部をさらに有する。前記第1凹部及び前記第2凹部には、前記導線が溶着されている。また、前記端子において、前記第1凹部及び前記第2凹部のうち、一方の内寸がもう一方の内寸よりも大きい。
本発明の一態様によれば、導線を確実に固定できる。
図1Aは、実施形態に係る端子が実装されたモータのステータ構造の一例を示す斜視図である。 図1Bは、実施形態に係る端子が実装されたモータのステータ構造の一例を示す上面図である。 図2は、実施形態に係る導線が溶着された端子の一例を示す斜視図である。 図3は、実施形態に係る端子の一例を示す斜視図である。 図4Aは、実施形態に係る端子の固定部付近の拡大正面図である。 図4Bは、実施形態に係る固定部に導線が溶着された端子の一例を示す拡大正面図である。 図5は、他の例に係る端子の一例を示す斜視図である。 図6は、実施形態に係る端子の製造工程の一例を説明する図である。 図7は、第1の変形例に係る端子の一例を示す斜視図である。 図8は、第1の変形例に係る端子の固定部付近の拡大正面図である。 図9は、第2の変形例に係る端子の一例を示す斜視図である。 図10は、第3の変形例に係る端子の一例を示す斜視図である。
以下、実施形態に係るモータのステータ構造、モータ及び移動体について図面を参照して説明する。なお、図面における各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。各図面において、説明を分かりやすくするために、ステータ構造1における軸方向をZ軸正方向とする3次元の直交座標系を図示する場合がある。
図1Aは、実施形態に係る端子が実装されたモータのステータ構造の一例を示す斜視図である。図1Bは、実施形態に係る端子が実装されたモータのステータ構造の一例を示す上面図である。図2は、実施形態に係る導線が溶着された端子の一例を示す斜視図である。なお、導線51は、図2に示し、他の図では説明の便宜のため省略した。
図1A及び図1Bに示すように、実施形態に係るステータ構造1は、端子10と、ステータコア20と、インシュレータ30と、コイル40とを備える。なお、図示してはいないが、本実施の形態で説明するステータ構造1は、例えば、ステータ構造1の内周側にマグネットを構成部品として持つロータと、このロータに回転軸(シャフト)が結合したインナーロータ型のブラシレスモータにおけるステータ構造である。
ステータコア20は、電磁鋼板などの鋼板をプレス加工して製作されたコアがZ軸方向の方向に複数枚積層された構造であり、複数のティース部を有している。なお、ティースにはコイル40が巻き回されているため、図1A及び図1Bにおいては図示されていない。
インシュレータ30は、ステータコア20のティース部を絶縁する部材であり、たとえば、絶縁性樹脂の射出成形によって形成される。インシュレータ30は、たとえば、ステータコア20が内部に埋め込まれるようなインサート成形で形成され、ステータコア20を軸方向の両側から覆っている。図1A及び図1Bに示すように、インシュレータ30には、端子10が差し込まれる挿入部31が設けられる。
コイル40は、インシュレータ30を介して、複数のティースのそれぞれに巻き回される。コイル40を形成する導線51は、例えば、耐熱性樹脂で被覆された銅線である。相互に隣接するコイル40の間を接続する導線51は、図2に示されるように端子10に絡げられ、ヒュージング処理により溶着される。
端子10は、例えば単一の導電部材である角線で形成されるが、これに限定されず、丸型等の公知の断面形状を有する導電部材で形成されてもよい。導電部材は、例えば銅や真鍮等の電気伝導度の高い金属であるが、これらに限られない。端子10は、インシュレータ30の凹部(以下、挿入部と呼称する)31に埋め込まれている。
図3は、実施形態に係る端子の一例を示す斜視図である。図3に示されるように、端子10は、第1導電部11と、第2導電部12と、折り曲げ部13とを有する。折り曲げ部13で折り曲げられた角線の一端は第1導電部11を形成し、もう一端は第2導電部12を形成する。具体的には、角線の両端のうち、長い方の一端が第1導電部11を形成し、もう一端が第2導電部12を形成する。折り曲げ部13を含む導電部材の一部分(以下、挿入固定部と呼称する)14は、図1A乃至図2に示すように、インシュレータ30の挿入部31に挿入されてインシュレータ30に固定される。
また、図3に示されるように、第1導電部11の端部には第1傾斜面15aが設けられ、第2導電部12の端部には第2傾斜面15bが設けられる。なお、第1導電部11の端部及び第2導電部12の端部のうちいずれか一方は外部と接続される。なお、第1傾斜面15aは、第1導電部11と対向する第2導電部12が延在する方向に対して、第2導電部から離れる方向に傾斜する。同様に、第2傾斜面15bは、第2導電部12と対向する第1導電部11が延在する方向に対して、第1導電部から離れる方向に傾斜する。
図3において、矢印Aは、導線51の挿入方向を示す。言い換えると、導線51は、矢印Aに示す方向から端子10に絡げられ、固定部16に固定される。図4Aは、実施形態に係る端子の固定部付近の拡大正面図である。図4Aは、図3の領域Rで示される部分の拡大図である。図4Aに示すように、第1導電部11の第2導電部12と対向する部分、すなわち第2傾斜面15bと折り曲げ部13との間に対向する部分には第1凹部16aが設けられる。同様に、第2導電部12の第1導電部11と対向する部分、すなわち第2傾斜面15bと折り曲げ部13との間には、第2凹部16bが設けられる。図4Aに示すように、第1凹部16a及び第2凹部16bの形状は、例えば、略半円弧状である。図4Aに示すように、第1凹部16aの内寸は第2凹部16bの内寸よりも大きい。例えば、第1凹部16a及び第2凹部16bの形状が略半円状である場合、第1凹部16aの内径は、第2凹部16bの内径よりも大きい。好ましくは、第1凹部16aの内径は、絡げられる導線51の外径よりも大きく、第2凹部16bの内径は、絡げられる導線51の外径と同じか又は導線51の外径よりも小さい。なお、第1凹部16aと第2凹部16bとの組み合わせは、固定部16を形成する。
また、図4Aに示すように、第1導電部11の第1傾斜面15aと第1凹部16aとの間には、複数の凸部17aが設けられ、第2導電部12の第2傾斜面15bと第2凹部16bとの間には複数の凸部17bが設けられる。
図4Aにおいて、導線51が端子10に絡げられる際、第1導電部11と第2導電部12との間の空間に挿入される。その際、第2傾斜面15bが第2導電部12に設けられることにより、導線51の端子10への挿入時に、第2傾斜面15bが導線51を誘い込むガイド部分となるため、作業性が向上する。
図4Bは、実施形態に係る固定部に導線が溶着された端子の一例を示す拡大正面図である。図4Bにおいて、矢印Aに示す挿入方向から挿入される導線51は、複数の凸部17aと複数の凸部17bとに挟まれる部分を通過する。その際、導線51の被覆の一部が、複数の凸部17a及び複数の凸部17bとの摩擦により剥がれる。これにより、ヒュージング処理における被覆の剥離における作業性が向上する。
そして、導線51は、第1凹部16aと第2凹部16bとに挟まれる固定部16に挿入される際、第1導電部11と、第1導電部11と導線51を挟んで対向する第2導電部12とを左右に押し広げようとする力が作用する。これに対し、第1導電部11と第2導電部12との間には、折り曲げ部13において折り曲げられたことにより、矢印Bに示す方向、すなわち導線51が第1導電部11及び第2導電部12を左右に広げようとする力と反発する方向にバネ力が働く。すなわち、導線51は、導線51が第1導電部11と第2導電部12とを押し広げようとする力と、第1導電部11と第2導電部12との間に働くバネ力とが拮抗することにより、固定部16において強く固定される。
そして、導線51がヒュージング処理により固定部16に固着される際、導線51の外周の一部は、第1凹部16aの内周の一部と面A1において接する。また、導線51の第2凹部16b側は、第2凹部16bの内周面と、第2導電部12の第2凹部16bと複数の凸部17bとに挟まれた辺B1と、第2凹部16bの内周面と第2導電部12の第2凹部16bと折り曲げ部13とに挟まれた辺B2とに挟まれる。
本実施形態における端子10について、他の例との差異を説明する。図5は、他の例に係る端子の一例を示す斜視図である。図5に示す端子90は、平板状の導電物を折り曲げて形成される。図5に示す端子90において、導線(不図示)は、折り曲げられた平板状の導電物の長い方の一端91と、短い方の一端92に設けられたテーパ93とに挟まれた接続部94に引っ掛けられる。しかし、図5に示す端子90において、導線は接続部94に引っ掛けられるため、導線がモータの振動等により断線したり、端子90から外れたりしやすい。なお、端子90の長い方の一端91と短い方の一端92とにはさまれる部分に導線を挟持する場合、導線を挟むバネ力がモータの振動等に耐えうるほど強力であれば導線の断線や外れが生じにくくなるが、導線を端子90に挟持させる際の作業性が低下する。
一方、本実施形態における端子10において、導線51の第1凹部16a側の外周は、設計上の公差により、円弧の中心位置がずれたとしても、導線51が、第1凹部16aにより形成される略半楕円内に納まる。また、導線51の第2凹部16b側の外周は、導線51がモータの振動等により上にずれる際は辺B1に引っかかり、下にずれる際は辺B2に引っかかる。すなわち、導線51は、辺B1及びB2に外周が引っかかることにより、モータの振動等により端子10から外れることを抑制できる。
なお、図3に示す端子10は、例えば、図6に示すような製造方法により製造される。図6は、実施形態に係る端子の製造工程の一例を説明する図である。図6に示すように、端子10は、角線10xを曲げ加工することにより形成される。角線10xは、第1傾斜面15a及び第2傾斜面15bに対応する部分が、それぞれ予め面取りされている。また、角線10xには、第1凹部16a及び第2凹部16bに対応する部分に、それぞれ略半円弧状の打痕が予め形成される。さらに、角線10xには、折り曲げ位置を一定に保つために、折り曲げ部13に対応する部分に、予め折り曲げ用の誘い溝(溝)19が形成されていてもよい。また、角線10yは、端子10が曲げ加工により形成される際の途中の工程における角線の形状の一例を示す。
上述したように、本発明の一態様に係るモータのステータ構造1は、導線51と、導線が溶着される端子10とを有する。端子10は、第1凹部16aを有する第1導電部11を有する。また、端子10は、第1導電部11と導線51を介して対向し、第2凹部16bを有する第2導電部12をさらに有する。第1凹部16a及び第2凹部16bには、導線51が溶着されている。また、端子10において、第1凹部16a及び第2凹部16bのうち、一方の内寸がもう一方の内寸よりも大きい。これにより、導線を確実に固定できる。
なお、例えば、第1凹部16aの内周面の曲率が、導線51の外径の曲率と略同一であってもよい。かかる構成によれば、導線51と第1凹部16aとが接する部分における安定性が向上する。
また、実施形態に係るモータのステータ構造を有するモータは、例えば自転車や自動車などの移動体に搭載される車載用モータであってもよい。車載用モータにおいては、振動により端子に絡げられた導線が断線したり、端子から外れたりしやすい。実施形態に係るモータのステータ構造を有するモータによれば、導線の断線や外れを抑制できる。
なお、第1凹部16aが第2凹部16bよりも大きい実施形態について説明したが、これに限られず、第2凹部16bが第1凹部16aよりも大きくてもよい。すなわち、第1凹部16aの大きさと第2凹部16bの大きさとが不均衡であれば、第1凹部16aと第2凹部16bとのいずれが大きくてもよい。以下に示す変形例についても同様である。
(変形例)
次に、上述した端子10の変形例について説明する。図7は、第1の変形例に係る端子の一例を示す斜視図である。なお、図7に示す端子60も、端子10と同様に、例えば導電部材である角線で形成され、またステータ構造1のインシュレータ30の挿入部31に埋め込まれる。以下に示す各変形例についても同様である。なお、以下の各変形例において、先に説明した図面に示す部位と同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図7に示されるように、端子60は、第1導電部61と、第2導電部62と、第1折り曲げ部63とを有する。第1折り曲げ部63で折り曲げられた角線の一端は第1導電部61を形成し、もう一端は第2導電部62を形成する。第1折り曲げ部63を含む挿入固定部64は、端子10の挿入固定部14と同様に、インシュレータ30の挿入部31に挿入される。
図7に示されるように、端子60の第1導電部61の端部には傾斜面が形成されず、端子60の第2導電部62の端部にのみ傾斜面65が設けられる。傾斜面65は、角線を第2折り曲げ部68で折り曲げることにより形成される。
図7の矢印Aに示すように、端子60においても、導線51は、矢印Aに示す方向から端子60に絡げられ、固定部66に固定される。図8は、第1の変形例に係る端子の固定部付近の拡大正面図である。図8は、図7の領域Sで示される部分の拡大図である。図8に示すように、第1導電部61の第2導電部62と対向する部分、すなわち傾斜面65と第1折り曲げ部63との間に対向する部分には略半円弧状の第1凹部66aが設けられる。同様に、第2導電部62の第1導電部61と対向する部分、すなわち傾斜面65と第1折り曲げ部63との間には、略半円弧状の第2凹部66bが設けられる。第1凹部66aと第2凹部66bとの組み合わせは、固定部66を形成する。第1凹部66a及び第2凹部66bの形状については、図4Aに示す第1凹部16a及び第2凹部16bと同様であるため、詳細な説明は省略する。
また、図8に示すように、第1導電部61の端部と第1凹部66aとの間には、複数の凸部67aが設けられ、第2導電部62の傾斜面65と第2凹部66bとの間には複数の凸部17bが設けられる。なお、図8に示すように、端子60における傾斜面65と第2凹部66bとの間の長さは、図4Aに示す端子10における第2傾斜面15bと第2凹部16bとの間の長さよりも短くなる。このため、端子60における複数の凸部67a及び67bの長さも、端子10における複数の凸部17a及び17bの長さよりも短い。この場合において、端子60における複数の凸部67a及び67bに含まれる個々の凸部の大きさは、端子10に含まれる複数の凸部17a及び17bに含まれる個々の凸部の大きさと同一としてもよい。この場合、複数の凸部67a及び67bに含まれる凸部の数は、複数の凸部17a及び17bに含まれる凸部の数よりも少なくなる。
図7に示す端子60は、図3に示す実施形態における端子10と比べると、製造工程において角線を折り曲げる工程が1回増えるものの、導線51を誘い込むガイド部分となる傾斜面65が、図3に示す端子10の第2傾斜面15bよりも長くなる。これにより、図7に示す端子60は、図3に示す端子10と比較すると、導線51を挿入する際の作業性が向上する。また、図8に示すように、端子60においても複数の凸部67a及び67bが設けられているため、ヒュージング処理における被覆の剥離における作業性の向上が期待できる。
また、導線が固定される固定部は、1つの端子に2つ以上設けられていてもよい。図9は、第2の変形例に係る端子の一例を示す斜視図である。図9に示す端子70は、固定部16に加えて、別の固定部76をさらに有する。すなわち、図9に示す端子70は、複数の導線51を固定させることができる。また、図9に示す端子70は、導線51を固定させる位置を調節することができる。なお、図9に示す端子70の挿入固定部74は、別の固定部76が設けられることに伴い、図3に示す端子10の挿入固定部14よりも、Z軸方向の長さが短くなる。また、図9に示す端子70において、別の固定部76の形状は、固定部16の形状と同一であるが、例えば、固定部16の形状と別の固定部76の形状とは、相互に異なってもよい。
また、第1凹部16a及び第2凹部16bの内周面の形状は、略半円形状に限られず、周方向で曲率が変化する非円形状であってもよい。例えば、導線51の外径よりも内径が大きい第1凹部16aの内周面の曲率のうち、少なくとも一部における曲率が、導線51の外径の曲率と略同一であってもよい。かかる構成によれば、設計上の公差による円弧の中心位置のずれを考慮する場合においても、導線51と第1凹部16aとが接する部分における安定性を確保できる。
また、第1凹部16a及び第2凹部16bの内周面の形状は、直線や角を含んでもよい。例えば、図10に示すように、第1凹部16a及び第2凹部16bの内周面の形状が、略多角形状であってもよい。図10は、第3の変形例に係る端子の一例を示す斜視図である。図10に示す端子80は、略三角形状の第1凹部86aと、略三角形状の第2凹部86bとを有する。また、図10に示す端子80においても、第1凹部86aの内寸は第2凹部86bの内寸よりも大きい。
以上、本発明の実施形態及び変形例について説明したが、本発明は上記実施形態及び変形例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。なお、以下においては図3に示す実施形態に係る端子10について説明するが、図7に示す変形例に係る端子60についても同様の変更が可能である。
インシュレータ30は、たとえば、2つの部材で形成して、2つの部材でステータコア20を挟み込み、ステータコア20を軸方向の両側から覆っている構成にしてもよい。
例えば、端子10が導電部材である角線により形成される例について説明したが、端子10を形成する素材は導電部材であればよく、端子10が平板状の導電物や、丸線状の導電物により形成されてもよい。
また、複数の凸部17a及び17bの形状は図示したものに限られず、導線51の被覆を剥離できる形状であれば、複数の凹部等を含むその他の形状であってもよい。
また、折り曲げ部13を含む挿入固定部14の外周面に、さらに凹凸を設けてもよい。これにより、差し込まれた端子10の挿入固定部14とインシュレータ30の挿入部31との摩擦力が大きくなるので、端子10がインシュレータ30から抜け去ることを抑制できる。
なお、実施形態に係るステータ構造1は、例えば、複数(たとえば4個)のピースが折り曲げ可能な連結部を介して連結された連結コアの各ピースに上側インシュレータおよび下側インシュレータが装着された上でコイル40が巻回された後に、連結部が折り曲げられて、複数(たとえば3個)の連結コアにより環状に形成されている。各連結コアは、それぞれがセグメントとして、ステータ全体としてのコアを形成する。
また、上記実施の形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
1 ステータ構造、 10 端子、 11 第1導電部、 12 第2導電部、 13 折り曲げ部、 14 挿入固定部、 15a 第1傾斜面、 15b 第2傾斜面、 16 固定部、 16a 第1凹部、 16b 第2凹部、 17a,17b 複数の凸部、 20 ステータコア、 30 インシュレータ、 31 挿入部、 40 コイル、 51 導線

Claims (11)

  1. 導線と、
    前記導線が溶着される端子と、
    を備え、
    前記端子は、
    第1凹部を有する第1導電部と、
    前記第1導電部と前記導線を介して対向し、第2凹部を有する第2導電部と
    を有し、
    前記第1凹部及び前記第2凹部には、前記導線が溶着されており、
    前記第1凹部及び前記第2凹部のうち、一方の内寸がもう一方の内寸よりも大きい、モータのステータ構造。
  2. 前記第1導電部の端部、及び前記第2導電部の端部のうちいずれか一方が外部接続端子である、請求項1に記載のモータのステータ構造。
  3. 前記第2導電部の端部の前記導線に対向する面が、前記第1導電部が延在する方向に対して、前記第1導電部から離れる方向に傾斜している、請求項1又は2に記載のモータのステータ構造。
  4. 前記第1導電部の前記第2導電部に対向する面のうち前記第1凹部と端部との間にある部分、及び前記第2導電部の端部の前記第1導電部に対向する面のうちのうち前記第2凹部と端部との間にある部分のうち、少なくともいずれかに、複数の凹部及び複数の凸部のうち少なくともいずれかが設けられる、請求項1乃至3のいずれか1つに記載のモータのステータ構造。
  5. 前記第1導電部及び前記第2導電部は、単一の導電部材で形成されている、請求項1乃至4のいずれか1つに記載のモータのステータ構造。
  6. 前記単一の導電部材は折り曲げ部を有し、
    前記折り曲げ部の両端のうち、長い方の一端が前記第1導電部を形成し、短い方の一端が前記第2導電部を形成する、請求項5に記載のモータのステータ構造。
  7. 前記第1凹部の内寸及び前記第2凹部の内寸のうち、大きい方の内寸は前記導線の外径より大きく、小さい方の内寸は前記導線の外径と同じか又は小さい、請求項1乃至6のいずれか1つに記載のモータのステータ構造。
  8. 前記第1凹部及び前記第2凹部のうち内寸が大きい方において、当該第1凹部又は第2凹部の内周面のうち少なくとも一部の曲率が、前記導線の外径の曲率と略同一である、請求項1乃至7のいずれか1つに記載のモータのステータ構造。
  9. 前記第1凹部と前記第2凹部との組が複数設けられている、請求項1乃至8のいずれか1つに記載のモータのステータ構造。
  10. 請求項1から8のいずれかに記載のモータのステータ構造を有する、モータ。
  11. 請求項10に記載のモータを備える、移動体。
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