JP2021036085A - スチールコード及びそれを用いた空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

スチールコード及びそれを用いた空気入りラジアルタイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】ゴム浸透性を改善して耐久性を改善することを可能にしたスチールコード及びそれを用いた空気入りラジアルタイヤを提供する。【解決手段】複数本の補強コードを含む補強層としてベルト層6を備えた空気入りラジアルタイヤにおいて、ベルト層6の補強コードとして、N本(N=2〜3)のコアフィラメント11とM本(M=5〜9)のシースフィラメント12が同方向かつ同ピッチで撚り合わされたN+M構造を有するスチールコードが使用され、M本のシースフィラメント12には波高H0がコード径Dに対してH0≦Dとなる標準波高部を含む螺旋状の型付けが施されており、X本(1≦X≦M/2)のシースフィラメント12Aには型付けよりも小さいピッチで2次元の癖付けが施されており、Y本(1≦Y≦M/2)のシースフィラメント12には長手方向の少なくとも1箇所に波高H1がコード径Dに対してD<H1<1.3Dとなる高波高部が型付けの一部として挿入されている。N+M+L構造にも同様の構造を適用する。【選択図】図2

Description

本発明は、N+M構造又はN+M+L構造を有するスチールコード及び該スチールコードをベルト層に代表される補強層の補強コードとして用いた空気入りラジアルタイヤに関し、更に詳しくは、ゴム浸透性を改善して耐久性を改善することを可能にしたスチールコード及びそれを用いた空気入りラジアルタイヤに関する。
トラック・バス用の空気入りラジアルタイヤにおいて、ベルト層の補強コードとして、N本(N=2〜3)のコアフィラメントとM本(M=5〜9)のシースフィラメントが同方向かつ同ピッチで撚り合わされたN+M構造を有するスチールコードが使用されている。また、N本(N=1〜3)のコアフィラメントとM本(M=5〜9)の中間フィラメントとL本(L=10〜15)のシースフィラメントを含み、少なくとも中間フィラメント及びシースフィラメントが同方向かつ同ピッチで撚り合わされたN+M+L構造を有するスチールコードも使用されている。
一般に、ベルト層に使用される汎用のスチールコードはタイトコードであり、コード内部へのゴム浸透率が低いため、コード内部に水分が滲み込むと、その水分がスチールコードの長手方向に沿って伝播し、広い範囲で錆が成長し、その結果として、空気入りラジアルタイヤの耐久性が低下するという問題がある。
これに対して、スチールコードを構成するシースフィラメントに癖付けを施すことにより、シースフィラメント間に十分な隙間を形成し、ゴム浸透性を改善することができる(例えば、特許文献1〜3参照)。しかしながら、癖付けされたフィラメントは撚りが不安定であるため、癖付けされていないコアフィラメントとの入れ替わりが発生し、部分的にゴム浸透性が低下することがある。そのため、単にシースフィラメントに癖付けを施すだけではゴム浸透性を十分に確保することができないのが現状である。
特開平10−298880号公報 特許第5144783号公報 特許第3213114号公報
本発明の目的は、ゴム浸透性を改善して耐久性を改善することを可能にしたスチールコード及びそれを用いた空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明のスチールコードは、N本(N=2〜3)のコアフィラメントとM本(M=5〜9)のシースフィラメントが同方向かつ同ピッチで撚り合わされたN+M構造を有するスチールコードにおいて、前記M本のシースフィラメントには波高H0がコード径Dに対してH0≦Dとなる標準波高部を含む螺旋状の型付けが施されており、前記M本のシースフィラメントのうちX本(1≦X≦M/2)のシースフィラメントには前記型付けよりも小さいピッチで2次元の癖付けが施されており、前記M本のシースフィラメントのうちY本(1≦Y≦M/2)のシースフィラメントには長手方向の少なくとも1箇所に波高H1がコード径Dに対してD<H1<1.3Dとなる高波高部が前記型付けの一部として挿入されていることを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するための本発明のスチールコードは、N本(N=1〜3)のコアフィラメントとM本(M=5〜9)の中間フィラメントとL本(L=10〜15)のシースフィラメントを含み、少なくとも前記M本の中間フィラメント及び前記L本のシースフィラメントが同方向かつ同ピッチで撚り合わされたN+M+L構造を有するスチールコードにおいて、前記L本のシースフィラメントには波高H0がコード径Dに対してH0≦Dとなる標準波高部を含む螺旋状の型付けが施されており、前記L本のシースフィラメントのうちX本(1≦X≦L/2)のシースフィラメントには前記型付けよりも小さいピッチで2次元の癖付けが施されており、前記L本のシースフィラメントのうちY本(1≦Y≦L/3)のシースフィラメントには長手方向の少なくとも1箇所に波高H1がコード径Dに対してD<H1<1.3Dとなる高波高部が前記型付けの一部として挿入されていることを特徴とするものである。
上記目的を達成するための本発明の空気入りラジアルタイヤは、複数本の補強コードを含む補強層を備えた空気入りラジアルタイヤにおいて、前記補強コードとして、N本(N=2〜3)のコアフィラメントとM本(M=5〜9)のシースフィラメントが同方向かつ同ピッチで撚り合わされたN+M構造を有するスチールコードが使用され、前記M本のシースフィラメントには波高H0がコード径Dに対してH0≦Dとなる標準波高部を含む螺旋状の型付けが施されており、前記M本のシースフィラメントのうちX本(1≦X≦M/2)のシースフィラメントには前記型付けよりも小さいピッチで2次元の癖付けが施されており、前記M本のシースフィラメントのうちY本(1≦Y≦M/2)のシースフィラメントには長手方向の少なくとも1箇所に波高H1がコード径Dに対してD<H1<1.3Dとなる高波高部が前記型付けの一部として挿入されていることを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するための本発明の空気入りラジアルタイヤは、複数本の補強コードを含む補強層を備えた空気入りラジアルタイヤにおいて、前記補強コードとして、N本(N=1〜3)のコアフィラメントとM本(M=5〜9)の中間フィラメントとL本(L=10〜15)のシースフィラメントを含み、少なくとも前記M本の中間フィラメント及び前記L本のシースフィラメントが同方向かつ同ピッチで撚り合わされたN+M+L構造を有するスチールコードが使用され、前記L本のシースフィラメントには波高H0がコード径Dに対してH0≦Dとなる標準波高部を含む螺旋状の型付けが施されており、前記L本のシースフィラメントのうちX本(1≦X≦L/2)のシースフィラメントには前記型付けよりも小さいピッチで2次元の癖付けが施されており、前記L本のシースフィラメントのうちY本(1≦Y≦L/3)のシースフィラメントには長手方向の少なくとも1箇所に波高H1がコード径Dに対してD<H1<1.3Dとなる高波高部が前記型付けの一部として挿入されていることを特徴とするものである。
本発明者は、N+M構造又はN+M+L構造を有するスチールコードについて鋭意研究した結果、一部のシースフィラメントに2次元の癖付けを施すことに加えて、一部のシースフィラメントの長手方向の少なくとも1箇所に型付けの一部として高波高部を挿入することにより、ゴム浸透性が格段に改善されることを知見し、本発明に至ったのである。
即ち、本発明では、空気入りラジアルタイヤの補強層の補強コードとして、N本(N=2〜3)のコアフィラメントとM本(M=5〜9)のシースフィラメントが同方向かつ同ピッチで撚り合わされたN+M構造を有するスチールコードを採用するにあたって、M本のシースフィラメントには波高H0がコード径Dに対してH0≦Dとなる標準波高部を含む螺旋状の型付けが施されており、M本のシースフィラメントのうちX本(1≦X≦M/2)のシースフィラメントには型付けよりも小さいピッチで2次元の癖付けが施されており、M本のシースフィラメントのうちY本(1≦Y≦M/2)のシースフィラメントには長手方向の少なくとも1箇所に波高H1がコード径Dに対してD<H1<1.3Dとなる高波高部が型付けの一部として挿入されていることにより、シースフィラメント間に十分な隙間が形成されるので、コード内部へのゴム浸透性を改善し、空気入りラジアルタイヤの耐久性を改善することができる。
また、本発明では、空気入りラジアルタイヤの補強層の補強コードとして、N本(N=1〜3)のコアフィラメントとM本(M=5〜9)の中間フィラメントとL本(L=10〜15)のシースフィラメントを含み、少なくともM本の中間フィラメント及びL本のシースフィラメントが同方向かつ同ピッチで撚り合わされたN+M+L構造を有するスチールコードを採用するにあたって、L本のシースフィラメントには波高H0がコード径Dに対してH0≦Dとなる標準波高部を含む螺旋状の型付けが施されており、L本のシースフィラメントのうちX本(1≦X≦L/2)のシースフィラメントには型付けよりも小さいピッチで2次元の癖付けが施されており、L本のシースフィラメントのうちY本(1≦Y≦L/3)のシースフィラメントには長手方向の少なくとも1箇所に波高H1がコード径Dに対してD<H1<1.3Dとなる高波高部が型付けの一部として挿入されていることにより、シースフィラメント間に十分な隙間が形成されるので、コード内部へのゴム浸透性を改善し、空気入りラジアルタイヤの耐久性を改善することができる。
上記スチールコードにおいて、高波高部を有するシースフィラメントは癖付けが施されたシースフィラメントのいずれかであることが好ましい。つまり、癖付けが施されていないシースフィラメントには高波高部を設けないことにより、安定した引張り特性及び圧縮特性を確保し、空気入りラジアルタイヤの耐久性を更に改善することができる。
上記スチールコードにおいて、高波高部を有するシースフィラメントは1本であることが好ましい。高波高部を有するシースフィラメントを1本のみに限定することにより、スチールコードの撚り構造が安定化し、空気入りラジアルタイヤの耐久性を更に改善することができる。
上記スチールコードにおいて、高波高部は1つ又は2つの標準波高部を挟んで間欠的に配置されていることが好ましい。これにより、良好なゴム浸透性を確保しつつ、スチールコードの撚り構造が安定化し、空気入りラジアルタイヤの耐久性を更に改善することができる。
上記スチールコードにおいて、癖付けが施されたX本のシースフィラメントが互いに隣接するように配置されていることが好ましい。癖付けが施されたシースフィラメントを互いに隣接させることにより、スチールコードの撚り構造が安定化して初期伸びを抑制し、空気入りラジアルタイヤの耐久性を改善することができる。
本発明において、上記スチールコードが使用される空気入りラジアルタイヤの補強層は特に限定されるものではなく、例えば、カーカス層、ベルト層、サイド補強層を挙げることができる。しかしながら、上記スチールコードの特性を考慮すると、該スチールコードが使用される補強層はベルト層であることが好ましい。
本発明は、トラック・バス用の空気入りラジアルタイヤに適用することが好適であるが、上述のようなスチールコードが補強層の補強コードとして使用される限りにおいて、上記以外の用途の空気入りラジアルタイヤにも適用可能である。
本発明の実施形態からなる空気入りラジアルタイヤを示す子午線半断面図である。 本発明で使用されるN+M構造を有するスチールコードの一例を示す断面図である。 本発明で使用されるN+M構造を有するスチールコードにおいて癖付けが施されると共に高波高部を有するシースフィラメントを抽出して示す側面図である。 本発明で使用されるN+M構造を有するスチールコードの変形例を示す断面図である。 (a)〜(i)は試験において使用されたスチールコードを示す断面図である。 本発明で使用されるN+M+L構造を有するスチールコードの一例を示す断面図である。 本発明で使用されるN+M+L構造を有するスチールコードにおいて癖付けが施されると共に高波高部を有するシースフィラメントを抽出して示す側面図である。 本発明で使用されるN+M+L構造を有するスチールコードの変形例を示す断面図である。 (a)〜(e)は他の試験において使用されたスチールコードを示す断面図である。 (a)〜(d)は他の試験において使用されたスチールコードを示す断面図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の実施形態からなる空気入りラジアルタイヤを示し、1はトレッド部、2はサイドウォール部、3はビード部である。左右一対のビード部3,3間にはタイヤ径方向に延びる複数本の補強コードを含むカーカス層4が装架され、そのカーカス層4の端部がビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されている。
また、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層のベルト層6が埋設されている。これらベルト層6はタイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。ベルト層6において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば20°〜60°の範囲に設定されている。
上記空気入りラジアルタイヤにおいて、ベルト層6の補強コードとして、後述するN+M構造又はN+M+L構造を有するスチールコードが使用されている。
図2は本発明で使用されるN+M構造を有するスチールコードを示し、図3はそのスチールコードにおいて癖付けが施されると共に高波高部を有するシースフィラメントを抽出して示すものである。なお、図3は発明の特徴の理解を容易にするために極端な形状を描写するものであり、実際の形状と必ずしも一致するものではない。
図2に示すように、スチールコード10は、N本(N=2〜3)のコアフィラメント11と、該コアフィラメント11の周囲に配置されたM本(M=5〜9)のシースフィラメント12が同方向かつ同ピッチで撚り合わされた構造を有している。コアフィラメント11の素線径Dc及びシースフィラメント12の素線径Dsは例えば0.25mm〜0.40mmの範囲に設定される。シースフィラメント12の素線径Dsは、コアフィラメント11の素線径Dcと同一であっても良く、或いは、コアフィラメント11の素線径Dcとは異なっていても良い。図2のスチールコード10は3+8構造であるが、他の構造として2+5構造、3+6構造、3+9構造等が挙げられる。
スチールコード10において、M本のシースフィラメント12には撚り線に先駆けて螺旋状の型付けが施されている。つまり、図3に示すように。M本のシースフィラメント12には波高H0がコード径Dに対してH0≦Dとなる標準波高部W0を含む螺旋状の型付けが施されている。コード径Dは後述する高波高部W1を除外した部分におけるスチールコード10の外接円の直径である。M本のシースフィラメント12のうちX本(1≦X≦M/2)のシースフィラメント12Aには螺旋状の型付けのピッチPsよりも小さいピッチPcで2次元の癖付けが施されている。また、M本のシースフィラメント12のうちY本(1≦Y≦M/2)のシースフィラメント12には長手方向の少なくとも1箇所に波高H1がコード径Dに対してD<H1<1.3Dとなる高波高部W1が型付けの一部として挿入されている。例えば、シースフィラメント12の本数が図示のように8本である場合、X=1〜4、Y=1〜4となる。また、図2においては、癖付けが施されたシースフィラメント12Aに高波高部W1が形成されているが、癖付けが施されていないシースフィラメント12Bに高波高部W1が形成されていても良い。一方、N本(N=2〜3)のコアフィラメント11には癖付けが施されていない。そのため、コアフィラメント11はタイトに撚り合わされている。
上述した空気入りラジアルタイヤでは、ベルト層6の補強コードとして、N本のコアフィラメント11とM本のシースフィラメント12が同方向かつ同ピッチで撚り合わされたN+M構造を有するスチールコード10を採用するにあたって、M本のシースフィラメント12には波高H0がコード径Dに対してH0≦Dとなる標準波高部W0を含む螺旋状の型付けが施されており、M本のシースフィラメント12のうちX本(1≦X≦M/2)のシースフィラメント12Aには型付けのピッチPsよりも小さいピッチPcで2次元の癖付けが施されており、M本のシースフィラメント12のうちY本(1≦Y≦M/2)のシースフィラメント12には長手方向の少なくとも1箇所に波高H1がコード径Dに対してD<H1<1.3Dとなる高波高部W1が型付けの一部として挿入されているので、シースフィラメント12間に十分な隙間が形成される。これにより、スチールコード10の内部へのゴム浸透性を改善し、空気入りラジアルタイヤの耐久性を改善することができる。
上述したスチールコード10において、コアフィラメント11の本数をN本(N=2〜3)とし、シースフィラメント12の本数をM本(M=5〜9)としているが、これはゴム浸透性と形状安定性を確保するためである。コアフィラメント11及びシースフィラメント12の本数が多過ぎるとゴム浸透性が低下し、逆に少な過ぎると安定した撚り構造を得ることが困難になる。
2次元の癖付けが施されるシースフィラメント12Aの本数はX本(1≦X≦M/2)とする必要があるが、X<1であるとスチールコード10におけるゴム浸透性の改善効果が得られず、X>M/2であると撚り構造が不安定となるため空気入りラジアルタイヤの耐久性が低下する。特に、2≦X≦M/2であることが好ましい。また、高波高部W1を有するシースフィラメント12の本数はY本(1≦Y≦M/2)とする必要があるが、Y<1であるとスチールコード10におけるゴム浸透性の改善効果が得られず、Y>M/2であると撚り構造が不安定となるため空気入りラジアルタイヤの耐久性が低下する。更に、高波高部W1の波高H1が1.0D以下であるとスチールコード10におけるゴム浸透性の改善効果が得られず、逆に1.3D以上であると撚り構造が不安定になると共に隣接する補強層内で隣接するスチールコード10のフィラメント同士が接触し易くなり、これが空気入りラジアルタイヤの耐久性を低下させる要因となる。
上記スチールコード10において、高波高部W1を有するシースフィラメント12は癖付けが施されたシースフィラメント12Aのいずれかであると良い。言い換えれば、癖付けが施されていないシースフィラメント12Bには高波高部W1を設けないことが好ましい。これにより、癖付けが施されていないシースフィラメント12Bに基づいて安定した引張り特性及び圧縮特性を確保することができるので、空気入りラジアルタイヤの耐久性を更に改善することができる。
上記スチールコード10において、高波高部W1を有するシースフィラメント12は1本であると良い。高波高部W1を有するシースフィラメント12を1本のみに限定することにより、スチールコード10の撚り構造が安定化し、空気入りラジアルタイヤの耐久性を更に改善することができる。最も好ましい実施形態は、図2及び図3に示すように、癖付けが施されたX本(1≦X≦M/2)のシースフィラメント12Aのうちの1本に高波高部W1を付与した構造である。
上記スチールコード10において、高波高部W1は1つ又は2つの標準波高部W0を挟んで間欠的に配置されていると良い。つまり、高波高部W1の相互間に配置される標準波高部W0のピッチ数は1又は2であると良い。図3では、高波高部W1は1つの標準波高部W0を挟んで間欠的に配置されている。このような配置を採用することにより、良好なゴム浸透性を確保しつつ、スチールコード10の撚り構造が安定化し、空気入りラジアルタイヤの耐久性を更に改善することができる。高波高部W1の相互間に3つ以上の標準波高部W0が存在していると高波高部W1に基づくゴム浸透性の改善効果が低下する。
図4は本発明で使用されるN+M構造を有するスチールコードの変形例を示すものである。図4のスチールコード10において、癖付けが施されたX本のシースフィラメント12Aが互いに隣接するように配置されている。つまり、スチールコード10の周上に癖付けが施されたX本のシースフィラメント12Aが連続して並ぶように配置されている。このような配置を採用した場合、スチールコード10の撚り構造が安定化して初期伸びを抑制し、空気入りラジアルタイヤの耐久性を改善することができる。
図6は本発明で使用されるN+M+L構造を有するスチールコードを示し、図7はそのスチールコードにおいて癖付けが施されると共に高波高部を有するシースフィラメントを抽出して示すものである。なお、図7は発明の特徴の理解を容易にするために極端な形状を描写するものであり、実際の形状と必ずしも一致するものではない。
図6に示すように、スチールコード20は、N本(N=1〜3)のコアフィラメント21と、該コアフィラメント21の周囲に配置されたM本(M=5〜9)の中間フィラメント22と、該中間フィラメント22の周囲に配置されたL本(L=10〜15)のシースフィラメント23を含み、少なくともM本の中間フィラメント22及びL本のシースフィラメント23が同方向かつ同ピッチで撚り合わされた構造を有している。コアフィラメント21の素線径Dc、中間フィラメント22の素線径Dm及びシースフィラメント23の素線径Dsは例えば0.15mm〜0.25mmの範囲に設定される。シースフィラメント23の素線径Dsは、コアフィラメント21の素線径Dc又は/及び中間フィラメント22の素線径Dmと同一であっても良く、或いは、コアフィラメント21の素線径Dc又は/及び中間フィラメント22の素線径Dmとは異なっていても良い。図6のスチールコード20は3+9+15構造であるが、他の構造として1+5+10構造、2+5+10構造、3+9+13構造等が挙げられる。
スチールコード20において、M本の中間フィラメント22及びL本のシースフィラメント23には撚り線に先駆けて螺旋状の型付けが施されている。特に、図7に示すように。L本のシースフィラメント23には波高H0がコード径Dに対してH0≦Dとなる標準波高部W0を含む螺旋状の型付けが施されている。コード径Dは後述する高波高部W1を除外した部分におけるスチールコード20の外接円の直径である。L本のシースフィラメント23のうちX本(1≦X≦L/2)のシースフィラメント23Aには螺旋状の型付けのピッチPsよりも小さいピッチPcで2次元の癖付けが施されている。また、L本のシースフィラメント23のうちY本(1≦Y≦L/3)のシースフィラメント23には長手方向の少なくとも1箇所に波高H1がコード径Dに対してD<H1<1.3Dとなる高波高部W1が型付けの一部として挿入されている。例えば、シースフィラメント23の本数が図示のように15本である場合、X=1〜7、Y=1〜5となる。また、図6においては、癖付けが施されたシースフィラメント23Aに高波高部W1が形成されているが、癖付けが施されていないシースフィラメント23Bに高波高部W1が形成されていても良い。一方、N本(N=1〜3)のコアフィラメント21には癖付けが施されていない。そのため、コアフィラメント21はタイトに撚り合わされている。
上述した空気入りラジアルタイヤでは、ベルト層6の補強コードとして、N本のコアフィラメント21とM本の中間フィラメント22とL本のシースフィラメント23を含み、少なくともM本の中間フィラメント22及びL本のシースフィラメント23が同方向かつ同ピッチで撚り合わされたN+M+L構造を有するスチールコード20を採用するにあたって、L本のシースフィラメント23には波高H0がコード径Dに対してH0≦Dとなる標準波高部W0を含む螺旋状の型付けが施されており、L本のシースフィラメント23のうちX本(1≦X≦L/2)のシースフィラメント23Aには型付けのピッチPsよりも小さいピッチPcで2次元の癖付けが施されており、L本のシースフィラメント23のうちY本(1≦Y≦L/3)のシースフィラメント23には長手方向の少なくとも1箇所に波高H1がコード径Dに対してD<H1<1.3Dとなる高波高部W1が型付けの一部として挿入されているので、シースフィラメント23間に十分な隙間が形成される。これにより、スチールコード20の内部へのゴム浸透性を改善し、空気入りラジアルタイヤの耐久性を改善することができる。
上述したスチールコード20において、コアフィラメント21の本数をN本(N=1〜3)とし、中間フィラメント22の本数をM本(M=5〜9)とし、シースフィラメント23の本数をL本(M=10〜15)としているが、これはゴム浸透性と形状安定性を確保するためである。コアフィラメント21、中間フィラメント22及びシースフィラメント23の本数が多過ぎるとゴム浸透性が低下し、逆に少な過ぎると安定した撚り構造を得ることが困難になる。
2次元の癖付けが施されるシースフィラメント23Aの本数はX本(1≦X≦L/2)とする必要があるが、X<1であるとスチールコード20におけるゴム浸透性の改善効果が得られず、X>L/2であると撚り構造が不安定となるため空気入りラジアルタイヤの耐久性が低下する。また、高波高部W1を有するシースフィラメント23の本数はY本(1≦Y≦L/3)とする必要があるが、Y<1であるとスチールコード20におけるゴム浸透性の改善効果が得られず、Y>L/3であると撚り構造が不安定となるため空気入りラジアルタイヤの耐久性が低下する。更に、高波高部W1の波高H1が1.0D以下であるとスチールコード20におけるゴム浸透性の改善効果が得られず、逆に1.3D以上であると撚り構造が不安定になると共に隣接する補強層内で隣接するスチールコード20のフィラメント同士が接触し易くなり、これが空気入りラジアルタイヤの耐久性を低下させる要因となる。
上記スチールコード20において、高波高部W1を有するシースフィラメント23は癖付けが施されたシースフィラメント23Aのいずれかであると良い。言い換えれば、癖付けが施されていないシースフィラメント23Bには高波高部W1を設けないことが好ましい。これにより、癖付けが施されていないシースフィラメント23Bに基づいて安定した引張り特性及び圧縮特性を確保することができるので、空気入りラジアルタイヤの耐久性を更に改善することができる。
上記スチールコード20において、高波高部W1を有するシースフィラメント23は1本であると良い。高波高部W1を有するシースフィラメント23を1本のみに限定することにより、スチールコード20の撚り構造が安定化し、空気入りラジアルタイヤの耐久性を更に改善することができる。最も好ましい実施形態は、図6及び図7に示すように、癖付けが施されたX本(1≦X≦L/2)のシースフィラメント23Aのうちの1本に高波高部W1を付与した構造である。
上記スチールコード20において、高波高部W1は1つ又は2つの標準波高部W0を挟んで間欠的に配置されていると良い。つまり、高波高部W1の相互間に配置される標準波高部W0のピッチ数は1又は2であると良い。図7では、高波高部W1は1つの標準波高部W0を挟んで間欠的に配置されている。このような配置を採用することにより、良好なゴム浸透性を確保しつつ、スチールコード20の撚り構造が安定化し、空気入りラジアルタイヤの耐久性を更に改善することができる。高波高部W1の相互間に3つ以上の標準波高部W0が存在していると高波高部W1に基づくゴム浸透性の改善効果が低下する。
図8は本発明で使用されるN+M+L構造を有するスチールコードの変形例を示すものである。図8のスチールコード20において、癖付けが施されたX本のシースフィラメント23Aが互いに隣接するように配置されている。つまり、スチールコード20の周上に癖付けが施されたX本のシースフィラメント23Aが連続して並ぶように配置されている。このような配置を採用した場合、スチールコード20の撚り構造が安定化して初期伸びを抑制し、空気入りラジアルタイヤの耐久性を改善することができる。
タイヤサイズ11R22.5で、4層のベルト層を備えた空気入りラジアルタイヤにおいて、ベルト層の補強コードだけを異ならせた従来例1、比較例1〜2及び実施例1〜7のタイヤを製作した。
即ち、従来例1、比較例1〜2及び実施例1〜7において、ベルト層の補強コードとして、3本のコアフィラメントと8本のシースフィラメントが同方向かつ同ピッチで撚り合わされた3+8構造を有するスチールコードを使用した。そして、コアフィラメントの素線径Dc、シースフィラメントの素線径Ds、癖付けされたシースフィラメントの本数X、高波高部を有するシースフィラメントの本数Y、高波高部の相互間に存在する標準波高部のピッチ数、コード径と標準波高部の波高の比H0/D、コード径と高波高部の波高の比H1/D、フィラメントの配置[図5(a)〜(i)]は、表1のように設定した。
これら試験タイヤについて、下記の評価方法により、ゴム浸透性及びタイヤ耐久性を評価し、その結果を表1に併せて示した。
ゴム浸透性:
各試験タイヤにおいてカーカス層側から数えて3番目のベルト層からスチールコードを取り出し、カッターナイフでスチールコードの外側のゴムを除去した後、シースフィラメントを1本除去し、コード内のゴム浸透率を目視にて測定した。タイヤ周上の8箇所にて同様の測定を実施し、8本のスチールコードのゴム浸透率の平均値を求め、これをゴム浸透率とした。
タイヤ耐久性:
各試験タイヤをリムサイズ22.5×7.50のホイールに組み付けて室内ドラム試験機に装着し、空気圧800kPa、荷重29.42kN、速度81km/hの条件にて走行試験を開始し、24時間毎に荷重を20%ずつ増加させ、タイヤが故障するまでの走行距離を計測した。評価結果は、従来例1を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど耐久性が優れていることを意味する。なお、故障形態はいずれもベルトエッジセパレーションであった。
Figure 2021036085
表1から明らかなように、実施例1〜7のタイヤは、従来例1との対比において、ベルト層を構成するスチールコードの内部へのゴム浸透性が改善された結果、耐久性を改善することができた。特に、実施例2,5〜7のタイヤでは、高波高部を有するシースフィラメントは癖付けが施されたシースフィラメントのいずれかであるため、スチールコードの引張り特性及び圧縮特性が良化し、これが耐久性の改善に寄与した。実施例3〜7のタイヤでは、高波高部を有するシースフィラメントが1本であるため、スチールコードの撚り構造が安定化し、これが耐久性の改善に寄与した。実施例4〜7のタイヤでは、高波高部は1つの標準波高部を挟んで間欠的に配置されているため、良好なゴム浸透性を確保しつつ、スチールコードの撚り構造が安定化し、これが耐久性の改善に寄与した。また、実施例5〜7の対比から判るように、実施例6のタイヤでは、癖付けが施された全てシースフィラメントが互いに隣接するように配置されているため、スチールコードの撚り構造が安定化して初期伸びを抑制し、これが耐久性の改善に寄与した。
一方、比較例1のタイヤは、高波高部が形成されたシースフィラメントの本数Yが多過ぎるため、ゴム浸透性が良好であるものの、スチールコードの撚り構造が不安定であり、その結果、耐久性が悪化していた。比較例2のタイヤは、高波高部の波高H1が大き過ぎるため、撚り構造が不安定になると共に隣接するベルト層内で隣接するスチールコードのフィラメント同士が接触し易くなり、耐久性が悪化していた。
次に、タイヤサイズ1800R33で、5層のベルト層を備えた空気入りラジアルタイヤにおいて、ベルト層の補強コードだけを異ならせた従来例11、比較例11〜13及び実施例11〜17のタイヤを製作した。
即ち、従来例11、比較例11〜13及び実施例11〜17において、ベルト層の補強コードとして、3本のコアフィラメントと8本の中間フィラメントと15本のシースフィラメントを含み、これら中間フィラメント及びシースフィラメントが同方向かつ同ピッチで撚り合わされた3+9+15構造を有するスチールコードを使用した。そして、コアフィラメントの素線径Dc、中間フィラメントの素線径Dm、シースフィラメントの素線径Ds、癖付けされたシースフィラメントの本数X、高波高部を有するシースフィラメントの本数Y、高波高部の相互間に存在する標準波高部のピッチ数、コード径と標準波高部の波高の比H0/D、コード径と高波高部の波高の比H1/D、フィラメントの配置[図9(a)〜(e)、図10(a)〜(d)]は、表2のように設定した。
これら試験タイヤについて、下記の評価方法により、ゴム浸透性及びタイヤ耐久性を評価し、その結果を表2に併せて示した。
ゴム浸透性:
各試験タイヤにおいてカーカス層側から数えて3番目のベルト層からスチールコードを取り出し、カッターナイフでスチールコードの外側のゴムを除去した後、シースフィラメントを1本除去し、コード内のゴム浸透率を目視にて測定した。次いで、全てのシースフィラメントを除去し、カッターナイフで中間フィラメントの外側のゴムを除去した後、中間フィラメントを1本除去し、コード内のゴム浸透率を目視にて測定した。更に、全ての中間フィラメントを除去し、カッターナイフでコアフィラメントの外側のゴムを除去した後、コアフィラメントを1本除去し、コード内のゴム浸透率を目視にて測定した。このようにして各層で得られたゴム浸透率の平均値を求めた。そして、タイヤ周上の8箇所にて同様の測定を実施し、8本のスチールコードのゴム浸透率の平均値を求め、これをゴム浸透率とした。
タイヤ耐久性:
各試験タイヤをリムサイズ33×13.00−2.5のホイールに組み付けて、高さ200mmのクリート付きの回転ドラムを有する室内ドラム試験機に装着し、空気圧700kPa、荷重183kN、速度10km/hの条件にて走行試験を開始し、10時間毎に荷重を52kNずつ増加させ、タイヤが故障するまでの走行時間を計測した。評価結果は、従来例11を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど耐久性が優れていることを意味する。なお、故障形態はいずれもベルトエッジセパレーションであった。
Figure 2021036085
表2から明らかなように、実施例11〜17のタイヤは、従来例11との対比において、ベルト層を構成するスチールコードの内部へのゴム浸透性が改善された結果、耐久性を改善することができた。特に、実施例12,15〜17のタイヤでは、高波高部を有するシースフィラメントは癖付けが施されたシースフィラメントのいずれかであるため、スチールコードの引張り特性及び圧縮特性が良化し、これが耐久性の改善に寄与した。実施例13〜17のタイヤでは、高波高部を有するシースフィラメントが1本であるため、スチールコードの撚り構造が安定化し、これが耐久性の改善に寄与した。実施例14〜17のタイヤでは、高波高部は1つの標準波高部を挟んで間欠的に配置されているため、良好なゴム浸透性を確保しつつ、スチールコードの撚り構造が安定化し、これが耐久性の改善に寄与した。また、実施例15〜17の対比から判るように、実施例16のタイヤでは、癖付けが施された全てシースフィラメントが互いに隣接するように配置されているため、スチールコードの撚り構造が安定化して初期伸びを抑制し、これが耐久性の改善に寄与した。
一方、比較例11のタイヤは、高波高部が形成されたシースフィラメントの本数Yが多過ぎるため、ゴム浸透性が良好であるものの、スチールコードの撚り構造が不安定であり、その結果、耐久性が悪化していた。比較例12のタイヤは、高波高部の波高H1が大き過ぎるため、撚り構造が不安定になると共に隣接するベルト層内で隣接するスチールコードのフィラメント同士が接触し易くなり、耐久性が悪化していた。比較例13のタイヤでは、シースフィラメントに2次元の癖付けが施されていないため、ゴム浸透性が不十分となり、耐久性が悪化していた。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ベルト層
10 N+M構造を有するスチールコード
11 コアフィラメント
12 シースフィラメント
20 N+M+L構造を有するスチールコード
21 コアフィラメント
22 中間フィラメント
23 シースフィラメント

Claims (12)

  1. N本(N=2〜3)のコアフィラメントとM本(M=5〜9)のシースフィラメントが同方向かつ同ピッチで撚り合わされたN+M構造を有するスチールコードにおいて、前記M本のシースフィラメントには波高H0がコード径Dに対してH0≦Dとなる標準波高部を含む螺旋状の型付けが施されており、前記M本のシースフィラメントのうちX本(1≦X≦M/2)のシースフィラメントには前記型付けよりも小さいピッチで2次元の癖付けが施されており、前記M本のシースフィラメントのうちY本(1≦Y≦M/2)のシースフィラメントには長手方向の少なくとも1箇所に波高H1がコード径Dに対してD<H1<1.3Dとなる高波高部が前記型付けの一部として挿入されていることを特徴とするスチールコード。
  2. N本(N=1〜3)のコアフィラメントとM本(M=5〜9)の中間フィラメントとL本(L=10〜15)のシースフィラメントを含み、少なくとも前記M本の中間フィラメント及び前記L本のシースフィラメントが同方向かつ同ピッチで撚り合わされたN+M+L構造を有するスチールコードにおいて、前記L本のシースフィラメントには波高H0がコード径Dに対してH0≦Dとなる標準波高部を含む螺旋状の型付けが施されており、前記L本のシースフィラメントのうちX本(1≦X≦L/2)のシースフィラメントには前記型付けよりも小さいピッチで2次元の癖付けが施されており、前記L本のシースフィラメントのうちY本(1≦Y≦L/3)のシースフィラメントには長手方向の少なくとも1箇所に波高H1がコード径Dに対してD<H1<1.3Dとなる高波高部が前記型付けの一部として挿入されていることを特徴とするスチールコード。
  3. 前記高波高部を有するシースフィラメントは前記癖付けが施されたシースフィラメントのいずれかであることを特徴とする請求項1又は2に記載のスチールコード。
  4. 前記高波高部を有するシースフィラメントが1本であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のスチールコード。
  5. 前記高波高部が1つ又は2つの前記標準波高部を挟んで間欠的に配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のスチールコード。
  6. 前記癖付けが施されたX本のシースフィラメントが互いに隣接するように配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のスチールコード。
  7. 複数本の補強コードを含む補強層を備えた空気入りラジアルタイヤにおいて、前記補強コードとして、N本(N=2〜3)のコアフィラメントとM本(M=5〜9)のシースフィラメントが同方向かつ同ピッチで撚り合わされたN+M構造を有するスチールコードが使用され、前記M本のシースフィラメントには波高H0がコード径Dに対してH0≦Dとなる標準波高部を含む螺旋状の型付けが施されており、前記M本のシースフィラメントのうちX本(1≦X≦M/2)のシースフィラメントには前記型付けよりも小さいピッチで2次元の癖付けが施されており、前記M本のシースフィラメントのうちY本(1≦Y≦M/2)のシースフィラメントには長手方向の少なくとも1箇所に波高H1がコード径Dに対してD<H1<1.3Dとなる高波高部が前記型付けの一部として挿入されていることを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
  8. 複数本の補強コードを含む補強層を備えた空気入りラジアルタイヤにおいて、前記補強コードとして、N本(N=1〜3)のコアフィラメントとM本(M=5〜9)の中間フィラメントとL本(L=10〜15)のシースフィラメントを含み、少なくとも前記M本の中間フィラメント及び前記L本のシースフィラメントが同方向かつ同ピッチで撚り合わされたN+M+L構造を有するスチールコードが使用され、前記L本のシースフィラメントには波高H0がコード径Dに対してH0≦Dとなる標準波高部を含む螺旋状の型付けが施されており、前記L本のシースフィラメントのうちX本(1≦X≦L/2)のシースフィラメントには前記型付けよりも小さいピッチで2次元の癖付けが施されており、前記L本のシースフィラメントのうちY本(1≦Y≦L/3)のシースフィラメントには長手方向の少なくとも1箇所に波高H1がコード径Dに対してD<H1<1.3Dとなる高波高部が前記型付けの一部として挿入されていることを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
  9. 前記高波高部を有するシースフィラメントは前記癖付けが施されたシースフィラメントのいずれかであることを特徴とする請求項7又は8に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  10. 前記高波高部を有するシースフィラメントが1本であることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
  11. 前記高波高部が1つ又は2つの前記標準波高部を挟んで間欠的に配置されていることを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
  12. 前記癖付けが施されたX本のシースフィラメントが互いに隣接するように配置されていることを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
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