JP2003291608A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

空気入りラジアルタイヤ

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乗心地性の悪化を抑制し軽量化することがで
きる。 【解決手段】 コアフィラメントを1〜2本に、シース
フィラメントを1〜6本にし、シースフィラメントを撚
りピッチ間隔30〜300mmでコアフィラメントの周
りに撚り合わせた撚り構造にし、コアフィラメントの素
線径Dcとシースフィラメントの素線径Dsとの比Dc
/Dsを1.01〜1.03(シースフィラメント1〜
3本の場合)または1.04〜1.07(シースフィラ
メント4〜6本の場合)にしたスチールコードを用いた
ロングピッチコードベルト層と、スパイラル状に型付け
した単線ワイヤから構成し、単線ワイヤの直径d、スパ
イラル径D、スパイラルのピッチ長P及びF=(D−
d)/Pを 0.01≦F≦0.05 0.28≦d≦0.50mm 2.0≦P≦8.0mm にしたスチールコードを用いた単線ベルト層とを交互に
配置した空気入りラジアルタイヤ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気入りラジアル
タイヤに関し、さらに詳しくは、乗心地性の悪化を抑制
しながら軽量化することができる空気入りラジアルタイ
ヤに関する。
【0002】
【従来の技術】最近の地球環境汚染の問題から車両の低
燃費化が強く要望されるようになり、その一環として空
気入りラジアルタイヤの軽量化は大きな技術的課題の一
つとして注目を集めている。スチールコードは他の有機
繊維コードに比べて引張強度や引張弾性率が著しく優れ
ているため、空気入りラジアルタイヤのベルト層に使用
されている。しかし、比重が非常に大きいために軽量化
の障害になっていた。しかしながら、現存の有機繊維コ
ードにはスチールコード並みのタイヤ性能を発揮できる
ものがないため、当面はスチールコードに依存せざるを
得ないのが実情である。
【0003】スチールコードの使用を前提にして軽量化
を達成する対策としては、ワイヤ使用量の削減及びゴム
ゲージの減少が考えられる。その手段の一つとして、複
数のワイヤを撚り線にしていたスチールコードを、単線
ワイヤだけで構成することが提案できる。このように単
線ワイヤのコードにすれば、撚り線に比べて同一ワイヤ
断面積でのコード径をコンパクトにすることができ、そ
れによってトレッドの溝下ゲージ(ゴムゲージ)やベル
ト層のコード間ゲージ(ゴムゲージ)を小さくできるた
めゴム量を減らし、軽量化を可能にするのである。
【0004】しかしながら、このような特長を有する単
線ワイヤのコードも、撚りがないため剛直であり、振動
減衰特性が悪いためにタイヤの乗心地性が悪化してしま
うという問題があった。また、剛直な単線ワイヤのコー
ドは、繰り返し荷重による曲げ変形や圧縮変形に対する
耐久性が低いという欠点がある。そして、この耐久性不
足が撚り線コード使用のタイヤに比べワイヤ折れを多発
し、ベルト耐久性低下の原因になる。
【0005】また、単線ワイヤのコードを用いたベルト
層と、1×N構造の撚りコードを用いたベルト層とを組
み合わせたタイヤが提案されているが、この撚りコード
の振動減衰特性が悪く、乗心地性が十分であるとは言え
なかった(特開2000−272306号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、乗心地性の悪化を抑制しながら軽量化することがで
きる空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、トレッ
ドのカーカス層外周側に配置したベルト層をスチールコ
ードから構成した空気入りラジアルタイヤにおいて、ス
チール素線からなるコアフィラメントの周りにスチール
素線からなるシースフィラメントを配置し、前記スチー
ル素線の素線径を0.20〜0.38mmの範囲に設定
し、前記コアフィラメントの本数を1〜2本にする一
方、前記シースフィラメントの本数を1〜3本にし、か
つ前記コアフィラメントと前記シースフィラメントとを
合わせたスチール素線の合計本数を少なくとも3本に
し、前記シースフィラメントを撚りピッチ間隔30〜3
00mmで前記コアフィラメントの周りに撚り合わせた
撚り構造にし、前記コアフィラメントの素線径Dcと前
記シースフィラメントの素線径Dsとの比Dc/Dsを
1.01〜1.03にしたスチールコードを用いたロン
グピッチコードベルト層と、スパイラル状に型付けした
単線ワイヤから構成し、この単線ワイヤの直径d、スパ
イラル径D、スパイラルのピッチ長P及びスパイラル形
状を特定するパラメーターF=(D−d)/Pを、それ
ぞれ 0.01≦F≦0.05 0.28(mm)≦d≦0.50(mm) 2.0(mm)≦P≦8.0(mm) に設定したスチールコードを用いた単線ベルト層とを交
互に配置した空気入りラジアルタイヤが提供される。
【0008】また、本発明によれば、トレッドのカーカ
ス層外周側に配置したベルト層をスチールコードから構
成した空気入りラジアルタイヤにおいて、スチール素線
からなるコアフィラメントの周りにスチール素線からな
るシースフィラメントを配置し、前記スチール素線の素
線径を0.20〜0.38mmの範囲に設定し、前記コ
アフィラメントの本数を1〜2本にする一方、前記シー
スフィラメントの本数を4〜6本にし、前記シースフィ
ラメントを撚りピッチ間隔30〜300mmで前記コア
フィラメントの周りに撚り合わせた撚り構造にし、前記
コアフィラメントの素線径Dcと前記シースフィラメン
トの素線径Dsとの比Dc/Dsを1.04〜1.07
にしたスチールコードを用いたロングピッチコードベル
ト層と、スパイラル状に型付けした単線ワイヤから構成
し、この単線ワイヤの直径d、スパイラル径D、スパイ
ラルのピッチ長P及びスパイラル形状を特定するパラメ
ーターF=(D−d)/Pを、それぞれ 0.01≦F≦0.05 0.28(mm)≦d≦0.50(mm) 2.0(mm)≦P≦8.0(mm) に設定したスチールコードを用いた単線ベルト層とを交
互に配置した空気入りラジアルタイヤが提供される。
【0009】前記ロングピッチコードベルト層に用いら
れるスチールコードは、一般的な撚りコードに比べ、撚
り構造を採用しながら、その撚りピッチ間隔を上記のよ
うに大きくしてシースフィラメントを無撚りのストレー
ト構造に近づける構成にするため、コード張力を効果的
に高めることができ、ベルト層を高剛性とすることがで
きる。したがって、ベルト層中に配置されるコードの数
であるエンド数を減らすことができれば、従来に比べベ
ルト剛性を低下させずに、ベルト層を軽量化することが
できる。また、撚りピッチ間隔を大きくすることによっ
て、コードの生産性を向上させることもできる。
【0010】また、このコードは、コアフィラメントを
有する撚りコードにするため、1×N構造の従来スチー
ルコードに対して、振動減衰特性を大きく改善すること
ができるので、乗心地性を高めることができる。また、
単線ワイヤからなるスチールコードに比べ、圧縮特性が
向上してスチールコードの耐コード折れ性を高めること
ができる。
【0011】一方、前記単線ベルト層は、コード径が小
さいので、ベルト層の厚さを小さくでき、タイヤの軽量
化に有効である。しかも、この単線ワイヤをスパイラル
状に型付けしたことによって、単線ワイヤ自体の剛直性
を和らげ、繰り返し曲げ変形や圧縮変形に対して優れた
ワイヤ耐久性(ベルト耐久性)を示すことができる。し
かし、単線ワイヤの型付けが大きすぎても、引張弾性率
の低下によってタイヤのコーナリングパワー(操縦安定
性)を低下させる。単線ワイヤ直径d、そのスパイラル
径D、スパイラルピッチ長Pから特定されるパラメータ
ーFを、上記のように0.01〜0.05の範囲にする
ことによって、上記両特性を調和させることができる。
【0012】したがって、本発明は、上記のロングピッ
チコードベルト層と単線ベルト層とを組み合わせること
によって、乗心地性を低下させずにタイヤの軽量化を図
ることができる。
【0013】また、本発明によれば、前記単線ベルト層
をタイヤ半径方向内側の1番ベルト層として配置し、前
記ロングピッチコードベルト層をタイヤ半径方向外側の
2番ベルト層として配置した前記空気入りラジアルタイ
ヤが提供される。
【0014】このように、圧縮変形に対する耐久性に優
れるロングピッチコードベルト層をタイヤ外側の2番ベ
ルト層に配置することによって、コーナリング時等に発
生するベルト層のバックリング変形に対しても、ワイヤ
折れを有効に防止することができ、タイヤのベルト耐久
性が向上するのでより好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について図面
を参照しながら詳細に説明する。図1に、本発明の空気
入りラジアルタイヤの一例を子午線方向部分断面図とし
て示す。11はトレッド部、12はサイドウォール部、
13はビード部である。タイヤ内側には左右のビード部
13間にカーカス層14が装架され、その両端部14a
がビード部13に埋設されたビードコア15の周りに、
ビードフィラー16を挟み込むようにしてタイヤ内側か
ら外側に折り返されている。トレッド部11のカーカス
層14外周側には、複数のベルト層17が設けられてい
る。ベルト層17は、タイヤ半径方向内側の1番ベルト
層17aと、タイヤ半径方向外側の2番ベルト層17b
を成している。
【0016】本発明のロングピッチコードベルト層や単
線ベルト層が、交互に配置してベルト層17を構成して
いる。すなわち、ロングピッチコードベルト層と単線ベ
ルト層のいずれか一方が1番ベルト層17aであり、他
方が2番ベルト層17bとなるようになっている。上述
したように、単線ベルト層を1番ベルト層として配置
し、ロングピッチコードベルト層を2番ベルト層として
配置するのがより好ましい。また、ベルト層17は、2
層構造に限らず、3層以上であってもよい。3層以上の
場合には、ロングピッチコードベルト層と単線ベルト層
を交互に配置することは部分的に行ってもよく、例え
ば、1番ベルト層=単線ベルト層、2番ベルト層=単線
ベルト層、3番ベルト層=ロングピッチコードベルト
層、のように構成してもよい。
【0017】図2は、本発明のロングピッチコードベル
ト層に用いられるスチールコードの一例を示し、このス
チールコードは、1本のスチール素線からなるコアフィ
ラメント1の周りにN本のスチール素線からなるシース
フィラメント2を配置した1+N構造になっている。N
は2〜6の範囲であり、コアフィラメント1とシースフ
ィラメント2とを合わせたスチール素線の合計本数は、
コード打込み本数の点から少なくとも3本有するように
なっている。
【0018】シースフィラメント2の本数Nが6本より
多いと、最密充填構造に近くなるためシースフィラメン
ト2間に隙間を形成し難くなり、その結果、コード内部
へのゴム浸透性が低下してしまい、ベルト耐久性に悪影
響を及ぼす。
【0019】コアフィラメント1及びシースフィラメン
ト2のスチール素線には、素線径(直径)が0.20〜
0.38mmのものが使用されている。シースフィラメ
ント2は、コアフィラメント1の周りに撚り合わせた撚
り構造になっており、その撚りピッチ間隔は30〜30
0mm、好ましくは30〜100mmの範囲にしてあ
り、従来より大幅に大きくなっている。
【0020】スチール素線の素線径が0.20mmより
小さいと、タイヤ強度を保持するためにコードの打込み
本数を多くしなければならず、耐ベルトセパレーション
性が低下し、逆に0.38mmを超えると素線径が太く
なり過ぎ、ワイヤ折れが発生しやすくなり耐疲労性が低
下してしまうとともに、乗心地性も悪化してしまう。
【0021】シースフィラメント2の撚りピッチ間隔が
30mmより小さいと、撚り数が多くなりすぎてコード
張力を十分に発揮できず、エンド数を減らすことによる
軽量化を達成することができないうえに、コードの生産
性も低下してしまうという欠点もある。逆に300mm
を超えると、素線がばらけやすくなってしまい撚りコー
ドとして一体的に作用し難くなるためタイヤを製造しに
くくなってしまうとともに、コード減衰性の低下のため
乗心地性が低下する。
【0022】コアフィラメント1の素線径Dcとシース
フィラメント2の素線径Dsとの比Dc/Dsは、シー
スフィラメント2の本数が1〜3本の時は1.01〜
1.03、4〜6本の時は1.04〜1.07にしてあ
る。この比Dc/Dsが、シースフィラメント2の本数
Nが1〜3本の時に1.01未満、または4〜6本の時
に1.04未満であると、コード内部にゴムが浸透し難
くなるため、ベルト耐久性に悪影響を及ぼす。逆にシー
スフィラメント2の本数Nが1〜3本の時に1.03を
超えると、または4〜6本の時に1.07より大きい
と、結果的にコアの素線径が太くなってしまい、乗心地
性を改善することが困難になる。
【0023】図3は、本発明のロングピッチコードベル
ト層に用いられるスチールコードの他の例を示し、この
スチールコードは、上述した図2のスチールコードにつ
いて、コアフィラメント1を2本のスチール素線から構
成し、2+N構造にしたものである。ここでは、Nは1
〜6の範囲であり、コアフィラメント1とシースフィラ
メント2とを合わせたスチール素線の合計本数を少なく
とも3本有するようにしている。
【0024】本発明において、上述したコアフィラメン
ト1は、無撚りであっても、撚り構造であってもよい。
撚り構造にする場合、シースフィラメント2の撚りピッ
チ間隔と同じ撚りピッチ、或いはそれ以下の撚りピッチ
間隔で撚るのがよい。
【0025】本発明の単線ベルト層を構成する単線ワイ
ヤからなるスチールコードは、図4に示すようなスパイ
ラル状に型付けされている。すなわち、直径dの単線ワ
イヤ40が、その直径dよりも大きなスパイラル径Dと
スパイラルピッチ長Pを以って型付けされている。スパ
イラル径Dとは、ワイヤ長手方向に対する直交面に投影
されたスパイラル形状の外周円に相当している。
【0026】このように単線ワイヤ40がスパイラル状
に型付けされていることによって、その剛直性が緩和さ
れ、ストレートな単線ワイヤに比べて引張弾性率が低下
する。そのため、撚り線コードではない単線ワイヤであ
っても、繰り返し曲げ荷重や圧縮荷重に対する耐久性
(耐疲労性)が向上し、ベルト層にしたときの耐久性を
撚り線コード使い並み、又はそれ以上に向上させること
ができる。しかし、この単線ワイヤ40の型付けの度合
があまり大きすぎると,引張弾性率の低下が著しくなる
ため、ベルト剛性が低下する。それによってコーナリン
グパワーが低下してしまうため、撚り線コード使い並み
の操縦安定性を維持することは困難になる。
【0027】単線ワイヤ40に型付けされたスパイラル
形状は、スパイラル円内において空間が形成される量
(D−d)と、スパイラルのピッチ長Pとの2要素によ
って特徴づけることができるが、本発明のように上記
(D−d)とPの比からなるパラメーターF=(D−
d)/Pを以って表せば、上述したワイヤの耐疲労性や
引張弾性率との相関性をより明確にすることができ、延
いてはベルト層の耐久性やコーナリングパワー(操縦安
定性)との相関性を明確にする。本発明において、この
パラメーターFは0.01≦F≦0.05の範囲にす
る。
【0028】さらに、本発明において、単線ワイヤ直径
dとスパイラルのピッチ長Pは、それぞれ 0.28(mm)≦d≦0.50(mm) 2.0(mm)≦P≦8.0(mm) の範囲に設定されている。単線ワイヤの直径dを0.2
8mm以上にし、スパイラルのピッチ長Pを2.0mm
以上にすることにより単線ワイヤの引張弾性率Eの低下
を抑制すると共に、直径dを0.50mm以下にし、ピ
ッチ長Pを8.0mm以下にすることにより単線ワイヤ
の耐疲労性をより一層向上するようにしている。ベルト
層17を構成するスチールコードとして単線ワイヤ40
を使用すると、その周囲がコートゴムで完全に被覆さ
れ、耐錆性に優れたものにすることができる。また、単
線ワイヤであるため、撚り線コードに比べて同一ワイヤ
断面積にしたときのコード径を小さくすることができ、
それによってゴム量を低減し、軽量化することが可能に
なる。
【0029】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに説明す
るが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するもので
はない。実施例1〜2、比較例1〜2及び従来例 タイヤサイズを155/65R13で共通にし、図1に
示す構成の空気入りラジアルタイヤについて、1番ベル
ト層17aと2番ベルト層17bの補強コードに使用す
るスチールコードの構造および素線径、シースフィラメ
ントや1×3構 造コードの撚りピッチ間隔、比Dc/D
s、エンド数を表1のようにした各タイヤをそれぞれ作
製した。エンド数は、各タイヤのベルト層の剛性がほぼ
同一になるように変化させてある。
【0030】これら各試験タイヤを以下に示す測定条件
により、乗心地性、軽量化指数、ベルト折れ耐久性、ベ
ルトエッジセパレーション耐久性の評価試験を行ったと
ころ、表1に示す結果を得た。乗心地性 各試験タイヤをリムサイズ13×4.00 Bのリムに
取り付け、空気圧を210kPaにして1300ccの
車両に装着し、テストコースにおいて、テストドライバ
ーによるフィーリングテストを実施し、「乗心地性(硬
さ)」(目路(ジョイント)のある舗装路を通過した時
の突き上げ感など)と「乗心地性(減衰)」(小突起な
どの障害物を通過した後の減衰収束性など)を評価し
た。それらの結果を従来タイヤを100とする指数値で
評価した。これらの値が大きい程、乗心地性が優れてい
る。軽量化指数 従来タイヤのベルト重量を基準としたときの各タイヤの
ベルト重量を、従来タイヤを100とする指数で表示し
た。この指数値が小さいほど軽量であることを示す。
【0031】ベルト折れ耐久性 各試験タイヤを空気圧170kPaで13×4.00
Bのリムにリム組みし、70℃×98%RH(相対湿
度)の雰囲気中に30日間放置することにより湿潤した
後、直径1707mmのドラム上をスリップ角0±5
°、JATMAで規定された空気圧条件に対応する荷重
の73±47%の変動荷重条件下に、荷重とスリップ角
を0.067Hzの矩形波で変動させて300km走行
させた。走行後に試験タイヤを切開し、ベルト部のワイ
ヤ折れの有無を調べ、折れの度合いを5段階で評価し
た。折れが全く見られないときを5とした。
【0032】ベルトエッジセパレーション耐久性 各試験タイヤをリムサイズ13×4.00 Bのリムに
装着し、空気圧をJATMA最大空気圧の75%とした
低圧条件かつ同最大荷重の140%とした高荷重条件に
おいて、速度約80km/hrのドラム上をタイヤ故障
(ベルト部セパレーション)が発生するまで継続して走
行させ、その合計走行距離を相対的に5段階で評価し
て、その結果を点数表示した、この点数が大きいほど耐
ベルトエッジセパレーション性が優れていることを示し
ている。
【0033】
【表1】
【0034】上記表1に示すように、単線ワイヤのコー
ドを用いたベルト層と、1×N構造の撚りコードを用い
たベルト層とを組み合わせた比較例1〜2のタイヤは、
軽量化が従来タイヤよりも悪化するうえに、乗心地性
(減衰)の改善も不充分なものであった。2番ベルト層
コードのシースフィラメントの撚りピッチ間隔が小さす
ぎる比較例3のタイヤは、コード張力が低下するために
ベルト剛性を確保する為にはエンド数を増やさなければ
ならず軽量化が不十分となってしまった。また、2番ベ
ルト層コードの素線径が小さすぎる比較例4のタイヤ
は、ベルト剛性を確保するためにエンド数を増やさなけ
ればならず、その結果コード間隔が密になり過ぎ、耐ベ
ルトセパレーション性が悪化した。逆に、2番ベルト層
コードの素線径が大きすぎる比較例5のタイヤは、ワイ
ヤ折れ性が悪化してしまった。
【0035】これらに対して、本発明の実施例1〜2の
タイヤは、従来例に比較して、乗心地性を改善しなが
ら、単線ワイヤのみを用いた従来例のタイヤ並みに軽量
化が達成され、極めて良好な結果が得られた。
【0036】
【発明の効果】本発明に従って、空気入りラジアルタイ
ヤに、特定のスチールコードを用いたロングピッチコー
ドベルト層と、特定の単線ワイヤからなるスチールコー
ドを用いた単線ベルト層とを交互に配置することによっ
て、乗心地性の悪化を抑制しながら軽量化することがで
きる空気入りラジアルタイヤを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気入りラジアルタイヤの一例を子午
線方向部分断面図である。
【図2】ロングピッチコードベルト層のスチールコード
の一例を示す拡大断面図である。
【図3】ロングピッチコードベルト層のスチールコード
の一例を示す拡大断面図である。
【図4】スパイラル状に型付けした単線ワイヤからなる
スチールコードである。
【符号の説明】
1 コアフィラメント 2 シースフィラメ
ント 11 トレッド部 12 サイドウォー
ル部 13 ビード部 14 カーカス層 14a 両端部 17 ベルト層 17a 1番ベルト層 17b 2番ベルト
層 40 単線ワイヤ d 単線ワイヤ直径 D スパイラル径 P スパイラルピッ
チ長

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレッドのカーカス層外周側に配置した
    ベルト層をスチールコードから構成した空気入りラジア
    ルタイヤにおいて、スチール素線からなるコアフィラメ
    ントの周りにスチール素線からなるシースフィラメント
    を配置し、前記スチール素線の素線径を0.20〜0.
    38mmの範囲に設定し、前記コアフィラメントの本数
    を1〜2本にする一方、前記シースフィラメントの本数
    を1〜3本にし、かつ前記コアフィラメントと前記シー
    スフィラメントとを合わせたスチール素線の合計本数を
    少なくとも3本にし、前記シースフィラメントを撚りピ
    ッチ間隔30〜300mmで前記コアフィラメントの周
    りに撚り合わせた撚り構造にし、前記コアフィラメント
    の素線径Dcと前記シースフィラメントの素線径Dsと
    の比Dc/Dsを1.01〜1.03にしたスチールコ
    ードを用いたロングピッチコードベルト層と、スパイラ
    ル状に型付けした単線ワイヤから構成し、この単線ワイ
    ヤの直径d、スパイラル径D、スパイラルのピッチ長P
    及びスパイラル形状を特定するパラメーターF=(D−
    d)/Pを、それぞれ 0.01≦F≦0.05 0.28(mm)≦d≦0.50(mm) 2.0(mm)≦P≦8.0(mm) に設定したスチールコードを用いた単線ベルト層とを交
    互に配置した空気入りラジアルタイヤ。
  2. 【請求項2】 トレッドのカーカス層外周側に配置した
    ベルト層をスチールコードから構成した空気入りラジア
    ルタイヤにおいて、スチール素線からなるコアフィラメ
    ントの周りにスチール素線からなるシースフィラメント
    を配置し、前記スチール素線の素線径を0.20〜0.
    38mmの範囲に設定し、前記コアフィラメントの本数
    を1〜2本にする一方、前記シースフィラメントの本数
    を4〜6本にし、前記シースフィラメントを撚りピッチ
    間隔30〜300mmで前記コアフィラメントの周りに
    撚り合わせた撚り構造にし、前記コアフィラメントの素
    線径Dcと前記シースフィラメントの素線径Dsとの比
    Dc/Dsを1.04〜1.07にしたスチールコード
    を用いたロングピッチコードベルト層と、スパイラル状
    に型付けした単線ワイヤから構成し、この単線ワイヤの
    直径d、スパイラル径D、スパイラルのピッチ長P及び
    スパイラル形状を特定するパラメーターF=(D−d)
    /Pを、それぞれ 0.01≦F≦0.05 0.28(mm)≦d≦0.50(mm) 2.0(mm)≦P≦8.0(mm) に設定したスチールコードを用いた単線ベルト層とを交
    互に配置した空気入りラジアルタイヤ。
  3. 【請求項3】 前記単線ベルト層をタイヤ半径方向内側
    の1番ベルト層として配置し、前記ロングピッチコード
    ベルト層をタイヤ半径方向外側の2番ベルト層として配
    置した請求項1または2に記載の空気入りラジアルタイ
    ヤ。
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