JP2008179325A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】高速耐久性の低下を抑えつつ、乗心地性やノイズバイブレーション性を向上させた空気入りラジアルタイヤを提供することを課題とする。
【解決手段】空気入りラジアルタイヤ10は、ベルト層の径方向外側に少なくとも1層のベルト補強層を備えている。ベルト補強層は、2種類の有機繊維コード28H、28Lをゴム被覆してなる複合リボン材26を隣接させて螺旋巻きすることによって形成されている。有機繊維コード28H、28Lは、材質及び繊度の少なくとも一方が互いに異なる。これにより、この2種類の有機繊維コード28H、28Lの割合を調整することによって、ベルト補強層の剛性や張力などの力学的性質を調整することができる。
【選択図】図3
【解決手段】空気入りラジアルタイヤ10は、ベルト層の径方向外側に少なくとも1層のベルト補強層を備えている。ベルト補強層は、2種類の有機繊維コード28H、28Lをゴム被覆してなる複合リボン材26を隣接させて螺旋巻きすることによって形成されている。有機繊維コード28H、28Lは、材質及び繊度の少なくとも一方が互いに異なる。これにより、この2種類の有機繊維コード28H、28Lの割合を調整することによって、ベルト補強層の剛性や張力などの力学的性質を調整することができる。
【選択図】図3
Description
本発明は、ベルト層を補強するベルト補強層を備えた空気入りラジアルタイヤに関し、更に詳細には、特に乗用車用として最適な空気入りラジアルタイヤに関する。
近年、扁平化タイヤでは、高速耐久性について、より高い性能が求められてきている。高速耐久性を向上させるためには、従来、ベルト補強層の枚数を増大させて周方向強力を上げることによって対応してきた。
しかし、従来、ベルト補強層の強力を向上させることによって、ベルトの周方向剛性が上がってしまい、乗心地、NV性能(ノイズバイブレーション性能)が悪化するという問題があった(例えば特許文献1、2参照)。
特開平5−38409号公報
特開2003−260906号公報
本発明は、上記事実を考慮して、高速耐久性の低下を抑えつつ、乗心地性やノイズバイブレーション性を向上させた空気入りラジアルタイヤを提供することを課題とする。
本発明者は、ベルト補強層を有機繊維コードの螺旋巻きにより形成する手法に着目した。このようにしてベルト補強層を製造する場合、弾性率が高い有機繊維を用いると内圧充填時の張力も高くなり、高速耐久性は向上するものの、振動乗り心地性が悪化し易い傾向にある。このように、単線及びリボンのスパイラル構造での補強では、強力を上げると周方向のテンションも上がり、ベルトの周方向剛性もアップしてしまう。一方、弾性率が低い有機繊維コードを用いると、逆に、振動乗り心地性は向上するものの、高速耐久性が悪化し易い傾向にある。
螺旋巻きのピッチを粗くしてベルト補強層を形成し、高速耐久性と振動乗り心地とのバランスをとることも考えられるが、リボン状のストリップを間隔を開けて粗いピッチで螺旋巻きするとエアー入りの製造不良が発生し易くなるという難点がある。この難点を解決するために、耳ゴムを有するリボン状のストリップを螺旋巻きする方法が考えられるが、有機繊維コードを粗く螺旋巻きする程度には限界があり、あまり大きな効果は期待できない。
そこで、本発明者は、上記の検討結果を踏まえた上で、高速耐久性の低下を抑えつつ乗心地性やノイズバイブレーション性を向上させる構造について更に検討し、実験を重ね、本発明を完成するに至った。
請求項1に記載の発明は、一対のビードコアの間をトロイド状に延びる少なくとも1層のカーカスと、前記カーカスのクラウン部の径方向外側に少なくとも1層のベルトと、前記ベルトの径方向外側に少なくとも1層のベルト補強層と、を備えた空気入りラジアルタイヤにおいて、材質及び繊度の少なくとも一方が互いに異なる2種類以上の有機繊維コードをゴム被覆してなる複合リボン材を隣接させて螺旋巻きすることによって、前記ベルト補強層が形成されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明では、このように、ベルト補強層を形成するために螺旋巻きする複合リボン材が2種類の有機繊維コードを有する。従って、この2種類の有機繊維コードの割合を調整することによって、ベルト補強層の剛性や張力などの力学的性質を調整することができる。これにより、高速耐久性の低下を抑えつつ、乗心地性やノイズバイブレーション性を向上させた空気入りラジアルタイヤとすることができる。
なお、有機繊維コードが熱収縮性のコードであってもよい。
なお、有機繊維コードが熱収縮性のコードであってもよい。
請求項2に記載の発明は、前記複合リボン材が片撚りコードと双撚りコードとをゴム被覆してなる帯状部材であることを特徴とする。
片撚りコードでは双撚りコードよりもコード径を細くすることができるので、請求項2に記載の発明により、ベルト補強層の曲げ剛性を低くして振動乗り心地性を有利に改良することができる。
なお、片撚りコードとは、1本または2本以上の素線を引き揃えて撚りをかけたコードであり、双撚りコードとは、1本または2本以上の素線を引き揃えて撚り(下撚り)をかけ、これを2本以上引き揃えて下撚りとは反対方向に撚り(上撚り)をかけたコードである。
請求項3に記載の発明は、前記複合リボン材に含まれている有機繊維コードの種類が2種類であり、弾性率が低いほうの有機繊維コードの本数が、弾性率の高いほうの有機繊維コードの本数よりも少ないことを特徴とする。
請求項3に記載の発明では、高速耐久性能の低下を極力抑え込んだ上で、NV性能(ノイズバイブレーション性能)を高めるという効果を引き出すことができる。
請求項4に記載の発明は、弾性率が高いほうの有機繊維コードが、ナイロン1400dTex/2若しくはポリエチレンナフタレート1670dTex/2であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明では、高速耐久性を維持するために必要な有機繊維コード(コード強力部材)を汎用のものとすることができる。
請求項5に記載の発明は、弾性率が低いほうの有機繊維コードが、ナイロン1400dTex/1若しくはナイロン940dTex/2であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明では、乗心地性やノイズバイブレーション性を向上させるための有機繊維コードを汎用のものとすることができる。
なお、有機繊維コードの種類が2種類である場合、この2種類の組み合わせを考慮すると、弾性率の低いほうの有機繊維コードの強力が、弾性率の高いほうの有機繊維コードに対して低ければ、NV性能(ノイズバイブレーション性能)を高めることができる。
なお、有機繊維コードの種類が2種類である場合、この2種類の組み合わせを考慮すると、弾性率の低いほうの有機繊維コードの強力が、弾性率の高いほうの有機繊維コードに対して低ければ、NV性能(ノイズバイブレーション性能)を高めることができる。
本発明によれば、高速耐久性の低下を抑えつつ、乗心地性やノイズバイブレーション性を向上させた空気入りラジアルタイヤとすることができる。
以下、実施形態として空気入りラジアルタイヤを挙げ、本発明の実施の形態について説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る空気入りラジアルタイヤ10では、一対のビードコア12を有するビード部11と、一対のビードコア12の間をトロイド状に延びる少なくとも1層のカーカス14とが設けられている。また、空気入りラジアルタイヤ10には、カーカス14のクラウン部14Cの外側に、ベルト層16と、ベルト層16を保護するベルト補強層22と、溝を配設したトレッド部18と、が順次配置されている。更に、空気入りラジアルタイヤ10には、ビード部11とトレッド部18との間にサイドウォール部20が設けられている。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る空気入りラジアルタイヤ10では、一対のビードコア12を有するビード部11と、一対のビードコア12の間をトロイド状に延びる少なくとも1層のカーカス14とが設けられている。また、空気入りラジアルタイヤ10には、カーカス14のクラウン部14Cの外側に、ベルト層16と、ベルト層16を保護するベルト補強層22と、溝を配設したトレッド部18と、が順次配置されている。更に、空気入りラジアルタイヤ10には、ビード部11とトレッド部18との間にサイドウォール部20が設けられている。
本実施形態では、ベルト層16は、ベルト16A、16Bの2枚のベルトで構成されている。また、カーカス14は、ビードコア12でタイヤ外側に折り返されてなる折り返し部14Pを有する。
トレッド部18には、タイヤ赤道面CLの両側に、周方向に沿った複数本の周方向溝(主溝)22と、周方向と交差する複数本の横溝(図示せず)とが形成されている。各横溝の端部は、周方向溝22に連通するか、又は、トレッド端を越えてタイヤ幅方向外側へ排水可能なように延びている。
ここで、トレッド端とは、空気入りタイヤをJATMA YEAR BOOK(2004年度版、日本自動車タイヤ協会規格)に規定されている標準リムに装着し、JATMA YEAR BOOKでの適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力(内圧−負荷能力対応表の太字荷重)に対応する空気圧(最大空気圧)の100%を内圧として充填し、最大負荷能力を負荷したときのタイヤ幅方向最外の接地部分を指す。なお、使用地又は製造地においてTRA規格、ETRTO規格が適用される場合は各々の規格に従う。
ベルト補強層22は、図2に示すように、ベルト層16のタイヤ径方向外側に複合リボン材(複合ストリップ材)26を隣接させて螺旋巻きすることにより形成されている。この複合リボン材26は、2種類の有機繊維コード28H、28Lを配列してゴム被覆してなる帯状部材である。2種類の有機繊維コードのうち、有機繊維コード28Hが高弾性率のコードで有機繊維コード28Lが低弾性率のコードとなるように、コード材質及びコード繊度の少なくとも一方を互いに異ならせている。
また、本実施形態では、高弾性率である有機繊維コード28Hを双撚りコードとし、低弾性率である有機繊維コード28Lを片撚りコードとしている。片撚りコードとすることによりコード径を細くすることができ、ベルト補強層22の曲げ剛性を低くして振動乗り心地性を有利に改良することができる。
以上説明したように、本実施形態では、ベルト補強層22を形成するために螺旋巻きする複合リボン材26が2種類の有機繊維コード28H、28Lを有しており、有機繊維コード28Hが高弾性率のコードで有機繊維コード28Lが低弾性率のコードである。従って、有機繊維コード28H、28Lの割合を調整することによって、高速耐久性を維持しつつ、ベルト補強層22の周方向のテンションを下げて乗心地性やノイズバイブレーション性の向上を図ることができる。
また、螺旋巻きする際、複合リボン材26を隣接するように巻いていくので、エアー入りの製造不良のタイヤが製造されることがない。
また、低弾性率である有機繊維コード28Lを片撚りコードとすることにより、片撚りコードのコード径を細くすることができ、ベルト補強層22の曲げ剛性を低くして振動乗り心地性を有利に改良することができる。
なお、有機繊維コード28H、28Lの本数、割合は特に限定しない。図3に示すように、有機繊維コード28H、28Lを同数本にしてもよいし、図4に示すように、有機繊維コード28Hの本数を有機繊維コード28Lよりも多くしてもよい。また、有機繊維コード28Hの本数を有機繊維コード28Lよりも少なくしてもよい。
また、図2に示すように、ベルト補強層22を製造する際、タイヤ幅方向両端部ではタイヤ幅方向中央部に比べて巻き数を多くしてもよい。これにより、ベルト層16の端部など、特に補強が必要な部位のみを充分に補強することができる。
また、図3、図4では、有機繊維コード28H同士が隣り合い、有機繊維コード28L同士も隣り合うように配置した例を示しているが、本発明はこれに限られず、有機繊維コード28H同士の間に有機繊維コード28Lが配置されていてもよい。また、複合リボン材26に含まれる有機繊維コードの本数を多くするために、複合リボン材26の厚み方向に2段にわたって有機繊維コード28H、28Lが配置されていてもよい。
更に、本実施形態では、有機繊維コード28Hが双撚りコードで、有機繊維コード28Lが片撚りコードである例を説明したが、有機繊維コード28Hが高弾性コードで有機繊維コード28Lが低弾性コードである限り、有機繊維コード28H、28Lの両者が片撚りコード、あるいは両者が双撚りコードであってもよい。
(実施例1)
上記実施形態の一例である本実施例の空気入りラジアルタイヤは、有機繊維コード28Hを ナイロン1400dTex/2 の高弾性コードとしている。ここで「ナイロン1400dTex/2」のうち「/2」は2本のコードからなる双撚りコードであることを意味し、「ナイロン」は材質がナイロン(デュポン(株)の登録商標)であることを意味する。そして、「1400dTex」(1400デシテックス)は、10000m長さでの1本あたりのコード重量が1400gであることを意味する。本実施例のように有機繊維コード28Hが2本のコードからなる場合、10000m長さでの有機繊維コード28Hの重量は2800gとなる。
上記実施形態の一例である本実施例の空気入りラジアルタイヤは、有機繊維コード28Hを ナイロン1400dTex/2 の高弾性コードとしている。ここで「ナイロン1400dTex/2」のうち「/2」は2本のコードからなる双撚りコードであることを意味し、「ナイロン」は材質がナイロン(デュポン(株)の登録商標)であることを意味する。そして、「1400dTex」(1400デシテックス)は、10000m長さでの1本あたりのコード重量が1400gであることを意味する。本実施例のように有機繊維コード28Hが2本のコードからなる場合、10000m長さでの有機繊維コード28Hの重量は2800gとなる。
また、本実施例では、有機繊維コード28Lを ナイロン1400dTex/1 の低弾性コードとしている。ここで「/1」は1本のコードからなる片撚りコードであることを意味する。従って、10000mあたりの有機繊維コード28Lの重量は1400gである。なお、有機繊維コード28Lの材質はナイロンである。
また、本実施形態では、有機繊維コード28Hと有機繊維コード28Lとの本数の割合は1:1であり、何れも3本の同数本としている(図3参照)。なお、複合リボン材26の幅Wは例えば6mmである。
(実施例2)
上記実施形態の一例である本実施例の空気入りラジアルタイヤは、有機繊維コード28Hを実施例1と同じく ナイロン1400dTex/2 の高弾性コードとし、有機繊維コード28Lを実施例1と同じく ナイロン1400dTex/1 の低弾性コードとしている。
上記実施形態の一例である本実施例の空気入りラジアルタイヤは、有機繊維コード28Hを実施例1と同じく ナイロン1400dTex/2 の高弾性コードとし、有機繊維コード28Lを実施例1と同じく ナイロン1400dTex/1 の低弾性コードとしている。
本実施形態では、有機繊維コード28Hと有機繊維コード28Lとの本数の割合を2:1としており、有機繊維コード28Hを4本、有機繊維コード28Lを2本としている(図4参照)。
(実施例3)
上記実施形態の一例である本実施例の空気入りラジアルタイヤは、有機繊維コード28Hを ポリナフタレート1670dTex/2 の高弾性コードとし、有機繊維コード28Lを実施例1と同じく ナイロン1400dTex/1 の低弾性コードとしている。
上記実施形態の一例である本実施例の空気入りラジアルタイヤは、有機繊維コード28Hを ポリナフタレート1670dTex/2 の高弾性コードとし、有機繊維コード28Lを実施例1と同じく ナイロン1400dTex/1 の低弾性コードとしている。
また、本実施形態では、有機繊維コード28Hと有機繊維コード28Lとの本数の割合は1:1であり、何れも3本の同数本としている(図3参照)。
(実施例4)
上記実施形態の一例である本実施例の空気入りラジアルタイヤは、有機繊維コード28Hを実施例1と同じく ナイロン1400dTex/2 の高弾性コードとし、有機繊維コード28Lを ナイロン940dTex/2 の低弾性コードとしている。
上記実施形態の一例である本実施例の空気入りラジアルタイヤは、有機繊維コード28Hを実施例1と同じく ナイロン1400dTex/2 の高弾性コードとし、有機繊維コード28Lを ナイロン940dTex/2 の低弾性コードとしている。
また、本実施形態では、有機繊維コード28Hと有機繊維コード28Lとの本数の割合は1:1であり、何れも3本の同数本としている(図3参照)。
<試験例>
本発明の効果を確かめるために、本発明者は、実施例1〜4の各タイヤと、比較例1のタイヤ及び比較例2のタイヤを準備した。ここで、比較例1のタイヤは、従来の通常の空気入りラジアルタイヤであり、ベルト補強層22のコードが単一種類の高弾性コード(ナイロン1400dTex/2)で構成されている。また、比較例2のタイヤは、ベルト補強層のコードが単一種類の低弾性コード(ナイロン1400dTex/1)で構成されている。
本発明の効果を確かめるために、本発明者は、実施例1〜4の各タイヤと、比較例1のタイヤ及び比較例2のタイヤを準備した。ここで、比較例1のタイヤは、従来の通常の空気入りラジアルタイヤであり、ベルト補強層22のコードが単一種類の高弾性コード(ナイロン1400dTex/2)で構成されている。また、比較例2のタイヤは、ベルト補強層のコードが単一種類の低弾性コード(ナイロン1400dTex/1)で構成されている。
各タイヤに用いられた4種類のコード(ナイロン1400dTex/2、ナイロン1400dTex/1、ポリナフタレート1670dTex/2、ナイロン940dTex/2)のそれぞれの破断強力指数を表1に示す。表1では、ナイロン1400dTex/2の破断強力指数を基準値として100とし、他のコードの破断強度指数を基準値(100)に対する相対指数として示している。
本発明者は、これらのタイヤを用い、車内音、及び、高速耐久性のテストを行って性能を評価した。なお、本試験例では、タイヤサイズは全て245/45R19 98Yとした。
(車内音)
車内音については、試験車輌としてトヨタ自動車株式会社製造のセルシオを使用し、試験対象のタイヤを装着させてテストコースで走行した際の車内音を測定した。その際、荷重を車重+1名乗車分とし、タイヤ内圧を230kPaとし、車輌速度を60km/hとした。そして、比較例1のタイヤでの測定値を基準値(0db)としてOA値で評価した。
車内音については、試験車輌としてトヨタ自動車株式会社製造のセルシオを使用し、試験対象のタイヤを装着させてテストコースで走行した際の車内音を測定した。その際、荷重を車重+1名乗車分とし、タイヤ内圧を230kPaとし、車輌速度を60km/hとした。そして、比較例1のタイヤでの測定値を基準値(0db)としてOA値で評価した。
表2から判るように、実施例1〜4のタイヤ及び比較例2のタイヤでは、何れも、比較例1のタイヤに比べて車内音が低く、乗心地やノイズバイブレーション性能が良好となっていることが判った。
(高速耐久性)
高速耐久性についてはECE NO30準拠とし、直径1.7mのドラム上で、5kNの荷重を負荷し、26km/hの速度から各ステップ毎に10km/hづつ速度を増加させ、故障に至るステップと、そのステップでの故障にいたるまでの時間とを求めた。このステップ及び時間を表2に併せて示す。ここで、各ステップでのドラム走行速度とドラム走行時間とを示すと、1ステップでは260km/hで20分、2ステップでは270km/hで10分、3ステップでは280km/hで10分であり、4ステップ以下では、10km/hずつ走行速度が増加するとともに走行時間が全て20分である。
高速耐久性についてはECE NO30準拠とし、直径1.7mのドラム上で、5kNの荷重を負荷し、26km/hの速度から各ステップ毎に10km/hづつ速度を増加させ、故障に至るステップと、そのステップでの故障にいたるまでの時間とを求めた。このステップ及び時間を表2に併せて示す。ここで、各ステップでのドラム走行速度とドラム走行時間とを示すと、1ステップでは260km/hで20分、2ステップでは270km/hで10分、3ステップでは280km/hで10分であり、4ステップ以下では、10km/hずつ走行速度が増加するとともに走行時間が全て20分である。
表2から判るように、実施例1〜4のタイヤでは、何れも、比較例1のタイヤに比べ、高速耐久性はほとんど低下していなかった。これに対し、比較例2のタイヤでは、故障に至ったステップが、比較例1のタイヤに比べて2つも前のステップであり、高速耐久性が大きく低下していた。
以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。
10 空気入りラジアルタイヤ
12 ビードコア
14 カーカス
14C クラウン部
16A ベルト
16B ベルト
22 ベルト補強層
26 複合リボン材
28H 有機繊維コード(有機繊維コード、双撚りコード)
28L 有機繊維コード(有機繊維コード、片撚りコード)
12 ビードコア
14 カーカス
14C クラウン部
16A ベルト
16B ベルト
22 ベルト補強層
26 複合リボン材
28H 有機繊維コード(有機繊維コード、双撚りコード)
28L 有機繊維コード(有機繊維コード、片撚りコード)
Claims (5)
- 一対のビードコアの間をトロイド状に延びる少なくとも1層のカーカスと、前記カーカスのクラウン部の径方向外側に少なくとも1層のベルトと、前記ベルトの径方向外側に少なくとも1層のベルト補強層と、を備えた空気入りラジアルタイヤにおいて、
材質及び繊度の少なくとも一方が互いに異なる2種類以上の有機繊維コードをゴム被覆してなる複合リボン材を隣接させて螺旋巻きすることによって、前記ベルト補強層が形成されていることを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。 - 前記複合リボン材が片撚りコードと双撚りコードとをゴム被覆してなる帯状部材であることを特徴とする請求項1記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 前記複合リボン材に含まれている有機繊維コードの種類が2種類であり、弾性率が低いほうの有機繊維コードの本数が、弾性率の高いほうの有機繊維コードの本数よりも少ないことを特徴とする請求項1又は2記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 弾性率が高いほうの有機繊維コードが、ナイロン1400dTex/2若しくはポリエチレンナフタレート1670dTex/2であることを特徴とする請求項3記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 弾性率が低いほうの有機繊維コードが、ナイロン1400dTex/1若しくはナイロン940dTex/2であることを特徴とする請求項4記載の空気入りラジアルタイヤ。
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