JP2014177225A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】 型付けが施された複数本のフィラメントを撚り合わせた構造を有するスチールコードをベルト層の補強コードとして用いるにあたって、コード内部へのゴム浸透性を改善して耐久性を改善することを可能にした空気入りラジアルタイヤを提供する。
【解決手段】 複数本の補強コードを含むベルト層6を備えた空気入りラジアルタイヤにおいて、ベルト層6の補強コードとして、型付けが施された複数本のフィラメント11,12を撚り合わせた構造を有し、最外層に含まれる1本のフィラメント12aの引張強度T1(MPa)がその素線径d1(mm)に対してT1≧4200−2000d1の関係を満たし、最外層に含まれる他のフィラメント12bの引張強度T2(MPa)がその素線径d2(mm)に対してT2≦3800−2000d2の関係を満たすスチールコードを用いる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、型付けが施された複数本のフィラメントを撚り合わせた構造を有するスチールコードをベルト層の補強コードとして用いた空気入りラジアルタイヤに関し、更に詳しくは、コード内部へのゴム浸透性を改善して耐久性を改善することを可能にした空気入りラジアルタイヤに関する。
空気入りラジアルタイヤにおいて、ベルト層の補強コードとして、複数本のフィラメントを撚り合わせた構造を有するスチールコード(例えば、特許文献1〜3参照)が使用されている。
一般に、ベルト層に使用される汎用のスチールコードはタイトコードであり、コード内部へのゴム浸透率が低いため、コード内部に水分が滲み込むと、その水分がスチールコードの長手方向に沿って伝播し、広い範囲で錆が成長し、その結果として、空気入りラジアルタイヤの耐久性が低下するという問題がある。
これに対して、各フィラメントに型付けを施し、その型付け率を大きくすることによりゴム浸透性を改善することができる。しかしながら、各フィラメントの型付け率を大きくしたとしても、フィラメントが整然と配列されたスチールコードにおいてはフィラメント間に必ずしも十分な隙間が形成されない。そのため、スチールコードの各フィラメントに型付けを施しても、ゴム浸透性の改善効果が十分に得られず、空気入りラジアルタイヤの耐久性を十分に改善することができないのが現状である。
特開2000−273778号公報 特開2001−11783号公報 特開2001−288685号公報
本発明の目的は、型付けが施された複数本のフィラメントを撚り合わせた構造を有するスチールコードをベルト層の補強コードとして用いるにあたって、コード内部へのゴム浸透性を改善して耐久性を改善することを可能にした空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りラジアルタイヤは、複数本の補強コードを含むベルト層を備えた空気入りラジアルタイヤにおいて、前記ベルト層の補強コードとして、型付けが施された複数本のフィラメントを撚り合わせた構造を有し、最外層に含まれる1本のフィラメントの引張強度T1(MPa)がその素線径d1(mm)に対してT1≧4200−2000d1の関係を満たし、最外層に含まれる他のフィラメントの引張強度T2(MPa)がその素線径d2(mm)に対してT2≦3800−2000d2の関係を満たすスチールコードを用いたことを特徴とするものである。
本発明者は、型付けが施された複数本のフィラメントを撚り合わせた構造を有するスチールコードについて鋭意研究した結果、最外層に含まれる1本のフィラメントの引張強度T1を選択的に高くし、最外層に含まれる他のフィラメントの引張強度T2を低くすることにより、これらフィラメントに対して撚り線に先駆けて一律のプレフォーミング加工を施した場合であっても、高い引張強度T1を有するフィラメントは癖が付き難いことから、引張強度T1,T2の相違に起因してフィラメントの型付け率が相違し、その結果、フィラメント間に隙間が形成されることを知見し、本発明に至ったのである。
即ち、本発明では、ベルト層の補強コードとして、型付けが施された複数本のフィラメントを撚り合わせた構造を有するスチールコードを採用するにあたって、最外層に含まれる1本のフィラメントの引張強度T1を選択的に高くし、最外層に含まれる他のフィラメントの引張強度T2を低くすることにより、最外層のフィラメント間に隙間が形成されるので、コード内部へのゴム浸透性を改善し、空気入りラジアルタイヤの耐久性を改善することができる。
しかも、フィラメントの引張強度T1,T2の相違を利用して最外層のフィラメント間に隙間を形成することが可能であるので、フィラメント毎に異なる度合いのプレフォーミング加工を行う必要はなく、スチールコードの生産性を低下させるという不都合を生じることもない。
本発明において、ベルト層のスチールコードはn本(N=2〜3)のフィラメントを撚り合わせたコアとm本(m=2〜8)のフィラメントを撚り合わせたシースとからなるn+m構造を有するものとすることができる。この場合、最外層はm本のフィラメントで構成される。また、ベルト層のスチールコードはN本(N=3〜6)のフィラメントを撚り合わせた1×N構造を有するものとすることができる。この場合、最外層はN本のフィラメントで構成される。
上記スチールコードの同一層内のフィラメントは同一の素線径及び同一の型付けピッチを有することが好ましい。この場合、最外層に含まれる1本のフィラメントの引張強度T1を選択的に高くすることで、最外層のフィラメント間に隙間を効果的に形成し、コード内部へのゴム浸透性を改善することができる。
最外層において引張強度T1を有するフィラメントの型付け率は引張強度T2を有するフィラメントの型付け率よりも小さいことが好ましく、更には、最外層において引張強度T1を有するフィラメントの型付け率は引張強度T2を有するフィラメントの型付け率の80%〜95%の範囲にあることが好ましい。これにより、最外層のフィラメント間に隙間を効果的に形成し、コード内部へのゴム浸透性を改善することができる。
上記スチールコードにおいて、引張強度T1は4200MPa以下であることが好ましい。これにより、スチールコードの撚り線工程におけるフィラメントの破断を防止し、スチールコードの生産性の低下を回避することができる。
本発明の実施形態からなる空気入りラジアルタイヤを示す子午線半断面図である。 本発明で使用されるn+m構造を有するスチールコードの一例を示す断面図である。 本発明で使用される1×N構造を有するスチールコードの一例を示す断面図である。 スチールコードの型付けされたフィラメントを示す側面図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の実施形態からなる空気入りラジアルタイヤを示し、1はトレッド部、2はサイドウォール部、3はビード部である。左右一対のビード部3,3間にはタイヤ径方向に延びる複数本の補強コードを含むカーカス層4が装架され、そのカーカス層4の端部がビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されている。
また、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層のベルト層6が埋設されている。これらベルト層6はタイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。ベルト層6において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば20°〜60°の範囲に設定されている。
上記空気入りラジアルタイヤにおいて、ベルト層6の補強コードとして、後述するn+m構造又は1×N構造を有するスチールコードが使用されている。
図2は本発明で使用されるn+m構造を有するスチールコードを示すものである。図2に示すように、スチールコード10は、n本(n=2〜3)のフィラメント11を撚り合わせたコアと、該コアの周囲にてm本(m=2〜8)のフィラメント12を撚り合わせたシースとから構成されている。図2において、スチールコード10は3本のフィラメント11を撚り合わせたコアと6本のフィラメント12を撚り合わせたシースとを含んでいる。コアとシースの撚り方向は互いに逆であると良い。このようなn+m構造を有するスチールコード10において、m本のフィラメント12からなるシースが最外層を構成する。
n本のフィラメント11及びm本のフィラメント12には撚り線に先駆けてスパイラル状の型付けが施されている。また、最外層に含まれる1本のフィラメント12a(斜線付き)の引張強度T1(MPa)はその素線径d1(mm)に対してT1≧4200−2000d1の関係を満たし、最外層に含まれる他のフィラメント12bの引張強度T2(MPa)がその素線径d2(mm)に対してT2≦3800−2000d2の関係を満たしている。なお、コアを構成するフィラメント11も引張強度T2の条件を満足することが望ましい。これらフィラメント11,12の引張強度は、スチールの炭素含有量や伸線加工度に基づいて適宜調整することが可能である。
上述した空気入りラジアルタイヤでは、ベルト層6の補強コードとして、型付けされたn本のフィラメント11を撚り合わせたコアと型付けされたm本のフィラメント12を撚り合わせたシースとからなるn+m構造を有するスチールコード10を採用するにあたって、最外層に含まれる1本のフィラメント12aの引張強度T1を選択的に高くし、その他のフィラメント12bの引張強度T2を低くしているので、フィラメント12a,12bに対して撚り線に先駆けて一律のプレフォーミング加工を施した場合であっても、高い引張強度T1を有するフィラメント12aは癖が付き難いことから、引張強度T1,T2の相違に起因してフィラメント12a,12bの型付け率が相違し、最外層のフィラメント12間に隙間が形成される。これにより、スチールコード10の内部へのゴム浸透性を改善し、空気入りラジアルタイヤの耐久性を改善することができる。
しかも、フィラメント12a,12bの引張強度T1,T2の相違を利用して最外層のフィラメント12間に隙間を形成することが可能であるので、フィラメント12a,12bに対して異なる度合いのプレフォーミング加工を行う必要はなく、スチールコード10の生産性を低下させることもない。
ここで、最外層に含まれる1本のフィラメント12aの引張強度T1(MPa)はその素線径d1(mm)に対してT1≧4200−2000d1の関係を満たすことが必要であるが、この引張強度T1が4200−2000d1(MPa)よりも小さいと、スチールコード10の内部へのゴム浸透性を改善する効果が不十分になる。引張強度T1は4200MPa以下であることが望ましい。これにより、スチールコード10の撚り線工程におけるフィラメント12aの破断を防止し、スチールコード10の生産性の低下を回避することができる。一方、最外層に含まれる他のフィラメント12bの引張強度T2(MPa)はその素線径d2(mm)に対してT2≦3800−2000d2の関係を満たすことが必要であるが、この引張強度T2が3800−2000d2(MPa)よりも大きいとスチールコード10の内部へのゴム浸透性を改善する効果が不十分になる。引張強度T2はスチールコード10の補強性能を確保するために2000MPa以上であることが望ましい。
図3は本発明で使用される1×N構造を有するスチールコードを示すものである。図3に示すように、スチールコード20は、N本(n=3〜6)のフィラメント12を撚り合わせた1×N構成を有している。図3において、スチールコード20は3本のフィラメント12を含んでいる。このような1×N構造を有するスチールコード20において、N本のフィラメント12が最外層を構成する。
N本のフィラメント12には撚り線に先駆けてスパイラル状の型付けが施されている。また、最外層に含まれる1本のフィラメント12a(斜線付き)の引張強度T1(MPa)はその素線径d1(mm)に対してT1≧4200−2000d1の関係を満たし、最外層に含まれる他のフィラメント12bの引張強度T2(MPa)がその素線径d2(mm)に対してT2≦3800−2000d2の関係を満たしている。
このような1×N構造を有するスチールコード20を空気入りラジアルタイヤのベルト層6に用いた場合にも、n+m構造を有するスチールコード10を用いた場合と同様の効果が得られる。つまり、ベルト層6の補強コードとして、型付けされたN本のフィラメント12からなるスチールコード20を採用するにあたって、最外層に含まれる1本のフィラメント12aの引張強度T1を選択的に高くし、その他のフィラメント12bの引張強度T2を低くしているので、引張強度T1,T2の相違に起因してフィラメント12a,12bの型付け率が相違し、最外層のフィラメント12間に隙間が形成される。これにより、スチールコード20の内部へのゴム浸透性を改善し、空気入りラジアルタイヤの耐久性を改善することができる。
上記空気入りラジアルタイヤにおいて、スチールコード10,20の同一層内のフィラメントは同一の素線径及び同一の型付けピッチを有することが好ましい。つまり、n+m構造のスチールコード10においては、コアを構成する全てのフィラメント11が同一の素線径及び同一の型付けピッチを有し、シースを構成する全てのフィラメント12が同一の素線径及び同一の型付けピッチを有するのが良い。1×N構造のスチールコード20においては、全てのフィラメント12が同一の素線径及び同一の型付けピッチを有するのが良い。このような構造を有するスチールコード10,20において、最外層に含まれる1本のフィラメント12aの引張強度T1を選択的に高くすることで、最外層のフィラメント12間に隙間を効果的に形成し、スチールコード10,20の内部へのゴム浸透性を改善することができる。
なお、スチールコード10,20を構成するフィラメント11,12の素線径は、特に限定されるものではないが、ベルト層6の補強コードとして好適な補強効果を得るために、0.20mm〜0.40mmの範囲から適宜選択することができる。
スチールコード10,20において、最外層にて引張強度T1を有するフィラメント12aの型付け率は引張強度T2を有するフィラメント12bの型付け率よりも小さいことが好ましい。より具体的には、最外層にて引張強度T1を有するフィラメント12aの型付け率は引張強度T2を有するフィラメント12bの型付け率の80%〜95%の範囲にあると良い。フィラメント12a,12bに対して一律のプレフォーミング加工を施した場合、フィラメント12a,12bの型付け率は引張強度T1,T2に応じて変化するが、その型付け率を上記関係にすることより、最外層のフィラメント12間に隙間を効果的に形成し、スチールコード10,20の内部へのゴム浸透性を改善することができる。
上記型付け率は、スチールコード10,20の外径D(図2及び図3参照)と、スチールコード10,20から取り出されたフィラメント12の波高h(図4参照)とを求めたとき、h/D×100%により算出される。
タイヤサイズ11R22.5で、4層のベルト層を備えた空気入りラジアルタイヤにおいて、カーカス層側から数えて1番目及び4番目のベルト層の構造を共通にする一方で、カーカス層側から数えて2番目及び3番目のベルト層の補強コードだけを異ならせた従来例1、実施例1〜3及び比較例1〜3のタイヤを製作した。
即ち、従来例1、実施例1〜3及び比較例1〜3において、2番目及び3番目のベルト層の補強コードとして、3本のコアフィラメントと6本のシースフィラメントとからなる3+6構造のスチールコードを使用した。従来例1ではスチールコードを標準フィラメントで構成する一方で、実施例1〜3及び比較例1〜3では標準フィラメントの少なくとも一部を高強力フィラメントに置き換えた。高強力フィラメントの本数、各フィラメントの素線径、各フィラメントの引張強度、最外層フィラメントの型付け率は表1のように設定した。
これら試験タイヤについて、下記の評価方法により、錆成長距離及びタイヤ耐久性を評価し、その結果を表1に併せて示した。
錆成長距離:
各試験タイヤのトレッド部の1箇所にドリルでベルト層に到達する穴を形成し、その試験タイヤをトラックに装着して300時間の実車走行を行った後、トレッドゴムを剥がしてベルト層を露出させ、ドリル穴からの錆成長距離を測定した。評価結果は、従来例1を100とする指数にて示した。この指数値が小さいほど錆成長距離が短いことを意味する。つまり、この指数値が小さいほどベルト層を構成するスチールコードのゴム浸透性が良好であることを意味する。
タイヤ耐久性:
各試験タイヤのトレッド部の1箇所にドリルでベルト層に到達する穴を形成し、その試験タイヤをトラックに装着して300時間の実車走行を行った後、試験タイヤをリムサイズ22.5×7.50のホイールに組み付けて室内ドラム試験機に装着し、空気圧800kPa、荷重29.42kN、速度81km/hの条件にて走行試験を開始し、24時間毎に荷重を20%ずつ増加させ、タイヤが故障するまでの走行距離を計測した。評価結果は、従来例1を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど耐久性が優れていることを意味する。
Figure 2014177225
表1から明らかなように、実施例1〜3のタイヤは、従来例1との対比において、ベルト層を構成するスチールコードの内部へのゴム浸透性が改善された結果、錆成長距離が小さく耐久性を改善することができた。なお、実施例3は、最外層に配置された高強力フィラメントの引張強度が高いためスチールコードの生産性が低下する傾向が見られた。
これに対して、比較例1のタイヤは、最外層に2本の高強力フィラメントを配置した結果、コード形状が崩れ過ぎてタイヤ耐久性が悪化していた。比較例2のタイヤは、最外層の全てのフィラメントを高強力フィラメントとしたため、ゴム浸透性の改善効果が得られなかった。比較例3のタイヤは、最外層よりも内側のコアに高強力フィラメントを配置したため、コード形状が崩れ過ぎてタイヤ耐久性が悪化していた。
次に、タイヤサイズ205/65R15で、2層のベルト層を備えた空気入りラジアルタイヤにおいて、これらベルト層の補強コードだけを異ならせた従来例11、実施例11〜13及び比較例11〜12のタイヤを製作した。
即ち、従来例11、実施例11〜13及び比較例11〜12において、ベルト層の補強コードとして、5本のフィラメントを撚り合わせた1×5構造のスチールコードを使用した。従来例11ではスチールコードを標準フィラメントで構成する一方で、実施例11〜13及び比較例11〜12では標準フィラメントの少なくとも一部を高強力フィラメントに置き換えた。高強力フィラメントの本数、各フィラメントの素線径、各フィラメントの引張強度、最外層フィラメントの型付け率は表2のように設定した。
これら試験タイヤについて、上述の評価方法により、錆成長距離及びタイヤ耐久性を評価し、その結果を表2に併せて示した。但し、錆成長距離及びタイヤ耐久性の評価結果は、従来例11を100とする指数にて示した。
Figure 2014177225
表2から明らかなように、実施例11〜13のタイヤは、従来例11との対比において、ベルト層を構成するスチールコードの内部へのゴム浸透性が改善された結果、錆成長距離が小さく耐久性を改善することができた。なお、実施例13は、最外層に配置された高強力フィラメントの引張強度が高いためスチールコードの生産性が低下する傾向が見られた。
これに対して、比較例11のタイヤは、最外層に2本の高強力フィラメントを配置した結果、コード形状が崩れ過ぎてタイヤ耐久性が悪化していた。比較例12のタイヤは、最外層の全てのフィラメントを高強力フィラメントとしたため、ゴム浸透性の改善効果が得られなかった。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ベルト層
10 n+m構造のスチールコード
20 1×N構造のスチールコード
11,12 フィラメント

Claims (7)

  1. 複数本の補強コードを含むベルト層を備えた空気入りラジアルタイヤにおいて、前記ベルト層の補強コードとして、型付けが施された複数本のフィラメントを撚り合わせた構造を有し、最外層に含まれる1本のフィラメントの引張強度T1(MPa)がその素線径d1(mm)に対してT1≧4200−2000d1の関係を満たし、前記最外層に含まれる他のフィラメントの引張強度T2(MPa)がその素線径d2(mm)に対してT2≦3800−2000d2の関係を満たすスチールコードを用いたことを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
  2. 前記スチールコードがn本(N=2〜3)のフィラメントを撚り合わせたコアとm本(m=2〜8)のフィラメントを撚り合わせたシースとからなるn+m構造を有することを特徴とする請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  3. 前記スチールコードがN本(N=3〜6)のフィラメントを撚り合わせた1×N構造を有することを特徴とする請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  4. 前記スチールコードの同一層内のフィラメントは同一の素線径及び同一の型付けピッチを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
  5. 前記最外層において引張強度T1を有するフィラメントの型付け率が引張強度T2を有するフィラメントの型付け率よりも小さいことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
  6. 前記最外層において引張強度T1を有するフィラメントの型付け率が引張強度T2を有するフィラメントの型付け率の80%〜95%の範囲にあることを特徴とする請求項5に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  7. 前記引張強度T1が4200MPa以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015121004A (ja) * 2013-12-25 2015-07-02 横浜ゴム株式会社 スチールコード及びそれを用いた空気入りラジアルタイヤ
CN111607869A (zh) * 2019-02-26 2020-09-01 贝卡尔特公司 一种用于橡胶增强的钢帘线

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