JP2020142677A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】 スチールコードの生産性を低下させることなく、コード内部へのゴム浸透性を改善して耐久性を改善することを可能にした空気入りラジアルタイヤを提供する。【解決手段】 ベルト層6a〜6dの補強コードとして、N本(N=1〜3)のフィラメント11からなるコア11Aと、該コア11Aの周囲に撚り合わされたM本(M=6〜9)のフィラメント12からなる中間層12Aと、該中間層12Aの周囲に撚り合わされたL本(L=11〜15)のフィラメント13からなる最外層13Aとを含むN+M+L構造を有し、最外層13Aに含まれるX本(X=1〜5)のフィラメント13aの引張強度T1(MPa)がその素線径Do(mm)に対してT1≧4000−2000Doの関係を満たし、最外層13Aに含まれる他のフィラメント13bの引張強度T2(MPa)がその素線径Do(mm)に対してT2≦3800−2000Doの関係を満たすスチールコード10を用いる。【選択図】図2

Description

本発明は、N+M+L構造を有するスチールコードをベルト層に代表される補強層の補強コードとして用いた空気入りラジアルタイヤに関し、更に詳しくは、スチールコードの生産性を低下させることなく、コード内部へのゴム浸透性を改善して耐久性を改善することを可能にした空気入りラジアルタイヤに関する。
トラック・バス用又は建設車両用の空気入りラジアルタイヤにおいて、ベルト層の補強コードとして、N本(N=1〜3)のフィラメントからなるコアと、該コアの周囲に撚り合わされたM本(M=6〜9)のフィラメントからなる中間層と、該中間層の周囲に撚り合わされたL本(L=11〜15)のフィラメントからなる最外層とを含むN+M+L構造を有するスチールコード(例えば、特許文献1〜3参照)が使用されている。
一般に、ベルト層に使用される汎用のスチールコードはタイトコードであり、コード内部へのゴム浸透率が低いため、コード内部に水分が滲み込むと、その水分がスチールコードの長手方向に沿って伝播し、広い範囲で錆が成長し、その結果として、空気入りラジアルタイヤの耐久性が低下するという問題がある。
これに対して、フィラメントの型付け率を異ならせることにより、フィラメント間に十分な隙間を形成し、ゴム浸透性を改善することができる。しかしながら、フィラメントの型付け率が異なるように選択的にプレフォーミングを行う場合、スチールコードの生産性が低下するという不都合がある。
特開平11−124781号公報 特開2008−290502号公報 特開2016−55443号公報
本発明の目的は、スチールコードの生産性を低下させることなく、コード内部へのゴム浸透性を改善して耐久性を改善することを可能にした空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りラジアルタイヤは、複数本の補強コードを含む補強層を備えた空気入りラジアルタイヤにおいて、前記補強コードとして、N本(N=1〜3)のフィラメントからなるコアと、該コアの周囲に撚り合わされたM本(M=6〜9)のフィラメントからなる中間層と、該中間層の周囲に撚り合わされたL本(L=11〜15)のフィラメントからなる最外層とを含むN+M+L構造を有し、前記最外層に含まれるX本(X=1〜5)のフィラメントの引張強度T1(MPa)がその素線径Do(mm)に対してT1≧4000−2000Doの関係を満たし、前記最外層に含まれる他のフィラメントの引張強度T2(MPa)がその素線径Do(mm)に対してT2≦3800−2000Doの関係を満たすスチールコードを用いたことを特徴とするものである。
本発明者は、N+M+L構造を有するスチールコードについて鋭意研究した結果、最外層に含まれるX本(X=1〜5)のフィラメントの引張強度T1を選択的に高くし、最外層に含まれる他のフィラメントの引張強度T2を低くすることにより、最外層に含まれるフィラメントに対して撚り線に先駆けて一律のプレフォーミング加工を施した場合であっても、高い引張強度T1を有するフィラメントは癖が付き難いことから、引張強度T1,T2の相違に起因してフィラメントの型付け率が相違し、その結果、フィラメント間に隙間が形成されることを知見し、本発明に至ったのである。
即ち、本発明では、補強層の補強コードとして、N+M+L構造を有するスチールコードを採用するにあたって、最外層に含まれる一部のフィラメントの引張強度T1を選択的に高くし、最外層に含まれる他のフィラメントの引張強度T2を低くすることにより、フィラメント間に隙間が形成されるので、コード内部へのゴム浸透性を改善し、空気入りラジアルタイヤの耐久性を改善することができる。
しかも、フィラメントの引張強度T1,T2の相違を利用してフィラメント間に隙間を形成することが可能であるので、フィラメント毎に異なる度合いのプレフォーミング加工を行う必要はなく、スチールコードの生産性を低下させるという不都合を生じることもない。
本発明において、コアのフィラメントの素線径Dcと中間層のフィラメントの素線径Dmと最外層のフィラメントの素線径Doが、Dc>Dm≧Do、Dm/Dc≧0.8の関係を満足することが好ましい。このようにコアのフィラメントを太くすることにより、ゴム浸透性を更に改善することができ、また、スチールコードが座屈し難くなる。これにより、空気入りラジアルタイヤの耐久性を更に改善向上することができる。
上記スチールコードにおいて、引張強度T1は4200MPa以下であることが好ましい。これにより、スチールコードの撚り線工程におけるフィラメントの破断を防止し、スチールコードの生産性の低下を回避することができる。
本発明において、上記スチールコードが使用される空気入りラジアルタイヤの補強層は特に限定されるものではなく、例えば、カーカス層、ベルト層、ベルト保護層、サイド補強層を挙げることができる。しかしながら、上記スチールコードの特性を考慮すると、該スチールコードが使用される補強層はベルト層であることが好ましい。
本発明は、トラック・バス用又は建設車両用の空気入りラジアルタイヤに適用することが好適であるが、上述のようなスチールコードが補強層の補強コードとして使用される限りにおいて、上記以外の用途の空気入りラジアルタイヤにも適用可能である。
本発明の実施形態からなる建設車両用の空気入りラジアルタイヤを示す子午線半断面図である。 本発明で使用されるN+M+L構造を有するスチールコードの一例を示す断面図である。 (a)〜(h)は試験において使用されたスチールコードを示す断面図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の実施形態からなる建設車両用の空気入りラジアルタイヤを示し、1はトレッド部、2はサイドウォール部、3はビード部である。左右一対のビード部3,3間にはタイヤ径方向に延びる複数本の補強コードを含むカーカス層4が装架され、そのカーカス層4の端部がビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されている。
トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層のベルト層6a,6b,6c,6dが埋設されている。これらベルト層6a〜6dはタイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。ベルト層6a〜6dにおいて、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば15°〜40°の範囲に設定され、そのコード打ち込み密度は例えば10本/50mm〜25本/50mmの範囲に設定されている。
また、ベルト層6a〜6dの外周側には複数層のベルト保護層7a,7bが埋設されている。ベルト層6a〜6dがトレッド部1の補強を担持しているのに対して、ベルト保護層7a,7bはベルト層6a〜6dを保護する目的で配設されている。これらベルト保護層7a,7bはタイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。ベルト保護層7a,7bにおいて、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば20°〜40°の範囲に設定され、そのコード打ち込み密度は例えば10本/50mm〜30本/50mmの範囲に設定されている。ベルト保護層7a,7bの補強コードとしては、例えば、破断伸びが4%以上であるスチールコードが使用されている。
上記空気入りラジアルタイヤにおいて、ベルト層6a〜6dの補強コードとして、後述するN+M+L構造を有するスチールコードが使用されている。
図2は本発明で使用されるN+M+L構造を有するスチールコードを示すものである。図2に示すように、スチールコード10は、N本(N=1〜3)のフィラメント11からなるコア11Aと、該コア11Aの周囲に撚り合わされたM本(M=6〜9)のフィラメント12からなる中間層12Aと、該中間層12Aの周囲に撚り合わされたL本(L=11〜15)のフィラメント13からなる最外層13Aとを有している。コア11Aに含まれるN本のフィラメント11、中間層12Aに含まれるM本のフィラメント12及び最外層13Aに含まれるL本のフィラメント13には撚り線に先駆けてスパイラル状の型付けが施されている。同一層内のフィラメント11,12,13は同一の素線径及び同一の型付けピッチを有している。本実施形態において、スチールコード10は3本のフィラメント11からなるコア11Aと9本のフィラメント12からなる中間層12Aと15本のフィラメント13からなる最外層13Aとから構成されている。つまり、3+9+15構造である。その他の例として、例えば、1+6+12構造や3+8+13構造を挙げることができる。
最外層13Aに含まれるL本のフィラメント13のうちX本(X=1〜5)のフィラメント13a(斜線付き)の引張強度T1(MPa)はその素線径Do(mm)に対してT1≧4000−2000Doの関係を満たし、最外層13Aに含まれる他のフィラメント13bの引張強度T2(MPa)がその素線径Do(mm)に対してT2≦3800−2000Doの関係を満たしている。なお、フィラメント13bの引張強度T2と同様に、コア11Aに含まれるフィラメント11の引張強度T3はその素線径Dc(mm)に対してT3≦3800−2000Dcの関係を満たし、中間層12Aに含まれるフィラメント12の引張強度T4はその素線径Dm(mm)に対してT4≦3800−2000Dmの関係を満たすことが望ましい。これらフィラメント11〜13の引張強度は、スチールの炭素含有量や伸線加工度に基づいて適宜調整することが可能である。
上述した空気入りラジアルタイヤでは、ベルト層6a〜6dの補強コードとして、N+M+L構造を有するスチールコード10を採用するにあたって、最外層13Aに含まれる一部のフィラメント13aの引張強度T1を選択的に高くし、最外層13Aに含まれる他のフィラメント13bの引張強度T2を低くしているので、フィラメント13a,13bに対して撚り線に先駆けて一律のプレフォーミング加工を施した場合であっても、高い引張強度T1を有するフィラメント13aは癖が付き難いことから、引張強度T1,T2の相違に起因してフィラメント13a,13bの型付け率が相違し、最外層13Aのフィラメント13間に隙間が形成される。これにより、スチールコード10の内部へのゴム浸透性を改善し、空気入りラジアルタイヤの耐久性を改善することができる。
しかも、フィラメント13a,13bの引張強度T1,T2の相違を利用して最外層13Aのフィラメント13間に隙間を形成することが可能であるので、フィラメント13a,13bに対して異なる度合いのプレフォーミング加工を行う必要はなく、スチールコード10の生産性を低下させることもない。
ここで、最外層13Aに含まれるX本(X=1〜5)のフィラメント13aの引張強度T1(MPa)がその素線径Do(mm)に対してT1≧4000−2000Doの関係を満たすことが必要であるが、この引張強度T1が4000−2000Do(MPa)よりも小さいと、スチールコード10の内部へのゴム浸透性を改善する効果が不十分になる。引張強度T1は4200MPa以下であることが望ましい。これにより、スチールコード10の撚り線工程におけるフィラメント13aの破断を防止し、スチールコード10の生産性の低下を回避することができる。一方、最外層13Aに含まれる他のフィラメント13bの引張強度T2(MPa)はその素線径Do(mm)に対してT2≦3800−2000Doの関係を満たすことが必要であるが、この引張強度T2が3800−2000Do(MPa)よりも大きいとスチールコード10の内部へのゴム浸透性を改善する効果が不十分になる。引張強度T2はスチールコード10の補強性能を確保するために2000MPa以上であることが望ましい。
また、引張強度T1を有するフィラメント13aの本数はX本(X=1〜5)とする必要があるが、X>5であると、ゴム浸透性の改善効果が低下すると共に、スチールコード10の端末においてシースフィラメント12aが跳ね上がり、端末バラケが生じ易くなる。特に、1≦X≦L/3の関係を満足することが望ましい。また、X≧2である場合、引張強度T1を有するフィラメント13aの相互間には引張強度T2を有する2本以上のフィラメント13bが介在することが好ましい。引張強度T1を有するフィラメント13aを複数本とすることでゴム浸透性を高めることができるものの、引張強度T1を有するフィラメント13aが互いに近接していると、スチールコード10の端末においてシースフィラメント12aの跳ね上がりが生じ易くなり、端末バラケが生じ易くなる。
上記空気入りラジアルタイヤにおいて、コア11Aのフィラメント11の素線径Dcと中間層12Aのフィラメント12の素線径Dmと最外層13Aのフィラメント13の素線径Doは、Dc>Dm≧Do、Dm/Dc≧0.8の関係を満足すると良い。このようにコア11Aのフィラメント11を太くすることにより、ゴム浸透性を更に改善することができる。また、コア11Aのフィラメント11を太くした場合、スチールコード10が座屈し難くなる。これにより、空気入りラジアルタイヤの耐久性を更に改善向上することができる。ここで、Dm/Dc<0.8であると、最外層13Aのフィラメント13が適正な位置に配置されないため耐久性の改善効果が低下する。フィラメント11〜13の素線径Dc,Dm,Doは、特に限定されるものではないが、ベルト層6a〜6dの補強コードとして好適な補強効果を得るために、0.15mm〜0.40mmの範囲から適宜選択することができる。フィラメント11〜13の素線径Dc,Dm,Doが太過ぎると、耐疲労性が悪化することになる。
タイヤサイズ1800R33で、5層のベルト層を備えた建設車両用の空気入りラジアルタイヤにおいて、ベルト層の補強コードだけを異ならせた従来例、比較例1〜4及び実施例1〜8のタイヤを製作した。
即ち、従来例、比較例1〜4及び実施例1〜8において、ベルト層の補強コードとして、3+9+15構造又は1+6+12構造を有するスチールコードを使用した。従来例1ではスチールコードを標準フィラメントで構成する一方で、比較例1〜3及び実施例1〜8では標準フィラメントの少なくとも一部を高強力フィラメントに置き換え、比較例4では標準フィラメントの少なくとも一部を低強力フィラメントに置き換えた。コード打ち込み密度、各フィラメントの素線径Dc,Dm,Do、素線径の比Dm/Dc、高強力フィラメントの本数、各フィラメントの引張強度、高強力フィラメントの配置[図3(a)〜(h)]は、表1及び表2のように設定した。図3(a)〜(h)において、斜線付きのフィラメントが高強力フィラメントである。但し、比較例4では、図3(b)において高強力フィラメントの位置に低強力フィラメントを配置した。
これら試験タイヤについて、下記の評価方法により、ゴム浸透性及びタイヤ耐久性を評価し、その結果を表1及び表2に併せて示した。
ゴム浸透性:
各試験タイヤにおいてカーカス層側から数えて3番目のベルト層からスチールコードを取り出し、カッターナイフでスチールコードの外側のゴムを除去した後、最外層からフィラメントを1本除去し、コード内のゴム浸透率を目視にて測定した。また、最外層のフィラメントを全て除去し、中間層の外側のゴムを除去した後、中間層からフィラメントを1本除去し、コード内のゴム浸透率を目視にて測定した。更に、中間層のフィラメントを全て除去し、コアの外側のゴムを除去した後、コアからフィラメントを1本除去し、コード内のゴム浸透率を目視にて測定した。タイヤ周上の8箇所にて同様の測定を実施し、8本のスチールコードのゴム浸透率の平均値を求め、これをゴム浸透率とした。
タイヤ耐久性:
各試験タイヤをリムサイズ33×13.00のOR試験用リムに組み付けて、ドラム外周面に高さ200mmのクリートが設置されたドラム試験機に装着し、空気圧700kPa、初期荷重183kN、速度10km/hの条件にて走行試験を開始し、10時間毎に荷重を52kNずつ増加させ、タイヤが故障するまでの走行距離を計測した。評価結果は、従来例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど耐久性が優れていることを意味する。なお、故障形態はいずれもベルトエッジセパレーションであった。
Figure 2020142677
Figure 2020142677
表1及び表2から明らかなように、実施例1〜8のタイヤは、従来例との対比において、ベルト層を構成するスチールコードの内部へのゴム浸透性が改善された結果、耐久性を改善することができた。特に、実施例5では、コアのフィラメントの増径により素線径の比Dm/Dcが適正化されているため、ゴム浸透性が改善され、耐久性の改善効果が顕著であった。一方、実施例6では、素線径の比Dm/Dcが小さいため、耐久性の改善効果が低下する傾向が見られた。実施例7では、素線径の比Dm/Dcが大きいため、耐久性の改善効果が低下する傾向が見られた。実施例8では、最外層に配置された高強力フィラメントの引張強度が高いためスチールコードの生産性が低下する傾向が見られた。
これに対して、比較例1のタイヤは、最外層に6本の高強力フィラメントを配置した結果、スチールコードの端末バラケが生じ易くなっており、タイヤ耐久性の改善効果が損なわれていた。比較例2のタイヤは、コアのフィラメントを高強力フィラメントとしたため、ゴム浸透性の改善効果が得られなかった。比較例3のタイヤは、中間層のフィラメントを高強力フィラメントとしたため、ゴム浸透性の改善効果が得られなかった。比較例4のタイヤは、最外層に低強力フィラメントを配置したため、低強力フィラメントの浮きが発生し、タイヤ耐久性の改善効果が得られなかった。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6a〜6d ベルト層
7a,7b ベルト保護層
10 スチールコード
11 コアのフィラメント
11A コア
12 中間層のフィラメント
12A 中間層
13 最外層のフィラメント
13A 最外層

Claims (3)

  1. 複数本の補強コードを含む補強層を備えた空気入りラジアルタイヤにおいて、前記補強コードとして、N本(N=1〜3)のフィラメントからなるコアと、該コアの周囲に撚り合わされたM本(M=6〜9)のフィラメントからなる中間層と、該中間層の周囲に撚り合わされたL本(L=11〜15)のフィラメントからなる最外層とを含むN+M+L構造を有し、前記最外層に含まれるX本(X=1〜5)のフィラメントの引張強度T1(MPa)がその素線径Do(mm)に対してT1≧4000−2000Doの関係を満たし、前記最外層に含まれる他のフィラメントの引張強度T2(MPa)がその素線径Do(mm)に対してT2≦3800−2000Doの関係を満たすスチールコードを用いたことを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
  2. 前記コアのフィラメントの素線径Dcと前記中間層のフィラメントの素線径Dmと前記最外層のフィラメントの素線径Doが、Dc>Dm≧Do、Dm/Dc≧0.8の関係を満足することを特徴とする請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  3. 前記引張強度T1が4200MPa以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りラジアルタイヤ。
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