JP2021021148A - 混用染色布帛及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
[式(1)及び(2)中、
R11、R12、R21及びR22は、それぞれ独立に、炭素数2〜8の炭化水素基、又は、エステル基、カルボキシル基、アミド基、アミノ基及びシアノ基からなる群より選ばれる一種以上の官能基と炭化水素基とからなる官能基含有基を示し、該官能基含有基中の炭化水素基の総炭素数が2〜8であり、
R13、R14、R23及びR24は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜3の炭化水素基、炭素数1〜3のアルコキシ基、又は、アミド基若しくはスルホンアミド基と炭化水素基とからなる官能基含有基を示し、該官能基含有基中の炭化水素基の総炭素数が1〜3であり、
R15及びR25は、ニトロ基又は炭素数1〜3の炭化水素基を示し、
R26及びR27は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基を示す。]
[式(1A)及び(2A)中、
R11a、R12a、R21a及びR22aは、それぞれ独立に、炭素数2〜5の炭化水素基、又は、エステル基若しくはシアノ基と炭化水素基とからなる官能基含有基を示し、該官能基含有基中の炭化水素基の総炭素数が2〜5であり、
R24aは、水素原子、炭素数1〜3の炭化水素基、又は、アミド基と炭化水素基とからなる官能基含有基を示し、該官能基含有基中の炭化水素基の総炭素数が1〜3であり、
R26aは、水素原子、ハロゲン原子、又はシアノ基を示す。]
[式(1)及び(2)中、
R11、R12、R21及びR22は、それぞれ独立に、炭素数2〜8の炭化水素基、又は、エステル基、カルボキシル基、アミド基、アミノ基及びシアノ基からなる群より選ばれる一種以上の官能基と炭化水素基とからなる官能基含有基を示し、該官能基含有基中の炭化水素基の総炭素数が2〜8であり、
R13、R14、R23及びR24は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜3の炭化水素基、炭素数1〜3のアルコキシ基、又は、アミド基若しくはスルホンアミド基と炭化水素基とからなる官能基含有基を示し、該官能基含有基中の炭化水素基の総炭素数が1〜3であり、
R15及びR25は、ニトロ基又は炭素数1〜3の炭化水素基を示し、
R26及びR27は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基を示す。]
本実施形態の混用染色布帛は、ポリトリメチレンテレフタレート繊維及びポリ塩化ビニル繊維を含む繊維基材と、繊維基材に付着した界面活性剤とを含む。混用染色布帛は、アゾ系染料によって染色されている。
混用染色布帛の経糸方向の定荷重時伸度は、ソフトな風合いにより優れる観点から、15.0%以上、16.0%以上、17.0%以上、18.0%以上、又は19.0%以上であってよく、30.0%以下、28.0%以下、25.0%以下、23.0%以下、又は21.0%以下であってよい。混用染色布帛の経糸方向の定荷重時伸度は、ソフトな風合いにより優れる観点から、例えば、15.0〜30.0%、16.0〜28.0%、17.0〜25.0%、18.0〜23.0%、又は19.0〜21.0%であってよい。経糸方向の定荷重時伸度は、経糸方向20.0cm、緯糸方向5.0cmの測定布の経糸方向の一端を固定し、もう一方の端部に0.20kgの荷重をかけた際の伸び率(荷重時の測定布の経糸方向長さ(cm)−20.0cm)/20.0cm×100)を意味する。経糸方向の定荷重時伸度は、例えば、染色時の温度を調整することにより、上記範囲内に制御することができる。
混用染色布帛の緯糸方向の定荷重時伸度は、ソフトな風合いにより優れる観点から、10.0%以上、12.0%以上、14.0%以上、又は15.0%以上であってよく、25.0%以下、22.0%以下、19.0%以下、又は17.0%以下であってよい。混用染色布帛の緯糸方向の定荷重時伸度は、ソフトな風合いにより優れる観点から、例えば、10.0〜25.0%、12.0〜22.0%、14.0〜19.0%、又は15.0〜17.0%であってよい。緯糸方向の定荷重時伸度は、緯糸方向20.0cm、経糸方向5.0cmの測定布の緯糸方向の一端を固定し、もう一方の端部に0.20kgの荷重をかけた際の伸び率(荷重時の測定布の緯糸方向長さ(cm)−20.0cm)/20.0cm×100)を意味する。緯糸方向の定荷重時伸度は、例えば、染色時の温度を調整することにより、上記範囲内に制御することができる。
界面活性剤は、HLB値が3〜9であるノニオン界面活性剤を含む。HLB値は、低温でより一層濃色に染色可能となる観点から、例えば、4〜8であってよく、5〜7であってよい。
アゾ系染料は、下記一般式(1)又は(2)で示される染料である。以下、本明細書において、下記一般式(1)で表される染料を第1の染料、下記一般式(2)で表される染料を第2の染料とも称する。混用染色布帛は、第1の染料及び第2の染料のいずれか一方又は両方のアゾ系染料で染色されていてよい。
R11、R12、R21又はR22としての炭素数2〜8の炭化水素基は、例えば、炭素数2〜5の炭化水素基であってよい。R11、R12、R21又はR22としての炭素数2〜8の炭化水素基としては、例えば、炭素数2〜8の炭化水素基、炭素数2〜8のアルケニル基が挙げられる。R11、R12、R21及びR22における炭素数2〜8のアルキル基としては、例えば、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基が挙げられる。R11及びR12における炭素数2〜8のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基が挙げられる。
R13、R14、R23又はR24としての炭素数1〜3の炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルケニル基が挙げられる。R13、R14、R23及びR24における炭素数1〜3のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基が挙げられる。R13及びR14における炭素数1〜3のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基が挙げられる。R13、R14、R23又はR24としての官能基含有基中の官能基は、炭化水素基に結合していてもよい。R13、R14、R23及びR24における官能基含有基としては、例えば、−NH−C(=O)−X(但し、Xは、炭素数1〜6のアルキル基(例えば、−CH3))、−NH−SO2−Y(但し、Yは、炭素数1〜6のアルキル基(例えば、−CH3))が挙げられる。
R15又はR25としての炭素数1〜3の炭化水素基は、例えば、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルケニル基が挙げられる。R15又はR25における炭素数1〜3のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基が挙げられる。R15及びR25における炭素数1〜3のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基が挙げられる。
R26又はR27としてのハロゲン原子としては、例えば、臭素、塩素が挙げられる。
第1の染料は、上記一般式(1)で表される染料を1種単独で含むものであってもよく、2種以上を組み合わせて含む染料混合物であってもよい。式(1)における、R13及びR14は水素原子、R15はニトロ基であってよい。第1の染料は、例えば、低温でより一層濃色に染色される観点から、下記一般式(1A)で表される染料であってよい。
第2の染料は、上記一般式(2)で表される染料を1種単独で含むものであってもよく、2種以上を組み合わせて含む染料混合物であってもよい。式(2)におけるR23は水素原子、R27は水素原子、R25はニトロ基であってよい。第2の染料は、例えば、低温でより一層濃色に染色できる観点から、式(2A)で表される染料であってよい。
本実施形態の混用染色布帛は、キャリヤー剤を含んでいなくてよい。キャリヤー剤は、染色助剤であり、膨潤剤とも称される。本実施形態の混用染色布帛によれば、キャリヤー剤を含まなくても、低温で濃色に染色することが可能である。ここで、「キャリヤー剤を含まない」とは、混用染色布帛を、n−ヘキサン、エチルアルコール等の溶剤に浸漬して、混用染色布帛への付着物を抽出した抽出液を作製し、この抽出液を用いてガスクロマトグラフィー分析を行った際に、キャリヤー剤が検出されないことをいう。キャリヤー剤としては、ジフェニル、ジフェニルエステル、ヒドロキシジフェニル(例えば、パラフェニルフェノール)、ナフトールエステル、メチルナフタレン、N−アルキルフタルイミド、フェノールエーテル、芳香族ハロゲン化合物(例えば、クロロベンゼン)、安息香酸誘導体を挙げられる。
[染色工程]
本実施形態の混用染色布帛の製造方法は、ポリトリメチレンテレフタレート繊維及びポリ塩化ビニル繊維を含む繊維基材と、該繊維基材に付着した界面活性剤とを含む混用布帛(界面活性剤付着混用布帛)を、アゾ系染料を含む染料液により70℃以上100℃未満の温度で染色して混用染色布帛を得る工程(染色工程)を備える。染色工程において、界面活性剤は、HLB値が3〜9であるノニオン界面活性剤を含む。界面活性剤については上述したとおりであってよい。アゾ系染料は、上記一般式(1)又は(2)で示される染料である。
本実施形態の混用染色布帛の製造方法は、ポリトリメチレンテレフタレート繊維とポリ塩化ビニル繊維とを含む繊維基材に界面活性剤を付着させる工程(界面活性剤付着工程)を更に備えていてよい。
本実施形態の混用布帛の染色方法は、ポリトリメチレンテレフタレート繊維及びポリ塩化ビニル繊維を含む繊維基材と、該繊維基材に付着した界面活性剤とを含む混用布帛を、アゾ系染料を含む染料液により70℃以上100℃未満の温度で染色する工程(染色工程)を含む。これにより、低温(100℃未満)で、混用布帛の濃色な染色が可能になるとともに、耐光堅牢度にも優れる混用染色布帛を得ることができる。本実施形態の混用布帛の染色方法は、染色工程の前に、界面活性剤付着工程を含んでいてよい。染色工程及び界面活性剤付着工程については上述したとおりであってよい。
ポリトリメチレンテレフタレート繊維とポリ塩化ビニル繊維とを含む繊維基材(混用布帛)を準備した。ポリトリメチレンテレフタレート繊維の混率は54%、ポリ塩化ビニル繊維の混率は24%、ポリエステル繊維の混率は22%であった。混率は、JIS L 1030−1及びJIS L 1030−2の繊維製品の混用率試験方法により測定された値である。
次に示す染料を準備した。
・C.I.Disperse Blue 148(D.B.148)
・C.I.Disperse Red 73(D.R.73)とC.I.Disperse Red 167:1(D.R.167:1)との混合染料(商品名:Foron Red RD−E、アークロマジャパン株式会社製)
・C.I.Disperse Red 343(D.R.343)
・C.I.Disperse Orange 61(D.O.61)とC.I.Disperse Violet 93:1(D.V.93:1)とC.I.Disperse Blue 291:1(D.B.291:1)との染料混合物(商品名:Kayalon Polyester Black ECXN 300%、日本化薬株式会社社製)
・C.I.Disperse Blue 106(D.B.106)
・C.I.Disperse Orange 29(D.O.29)
・C.I.Disperse Blue 77(D.B.77)
実施例1
ノニオン界面活性剤として、HLB値が6であるポリオキシエチレンクロルフェニルエーテルを6.5g/L、アニオン界面活性剤としてアルキルベンゼンスルホン酸ソーダを0.5g/L含む処理液を得た。すなわち、ノニオン界面活性剤及びアニオン界面活性剤を7.0g/Lの濃度で含み、ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤との質量比(ノニオン界面活性剤/アニオン界面活性剤)が13/1である処理液を得た。
測定布を、経糸方向20.0cm、緯糸方向5.0cmとなるように裁断した。次いで、経糸方向の一端を固定し、もう一方の端部に0.20kgの荷重をかけた際の測定布の経糸方向の長さを測定し、(荷重時の測定布の経方向長さ(cm)−20.0cm)/20.0cm×100、により経糸方向伸度(%)を算出した。
測定布を、緯糸方向20.0cm、経糸方向5.0cmとなるように裁断した。次いで、緯糸方向の一端を固定し、もう一方の端部に0.20kgの荷重をかけた際の測定布の経緯糸方向の長さを測定し、(荷重時の測定布の緯方向長さ(cm)−20.0cm)/20.0cm×100、により緯糸方向伸度(%)を算出した。
測定布中のポリトリメチレンテレフタレート繊維部分及びポリ塩化ビニル繊維部分の色調を、それぞれJIS L 0804 変退色用グレースケールにより判定(1級(淡色)から5級(濃色)までの0.5級刻みで判定)した。ポリトリメチレンテレフタレート繊維部分の色調及びポリ塩化ビニル繊維部分の色調のいずれもが4.5級(4−5級ともいう)以上の場合に「◎」、ポリトリメチレンテレフタレート繊維部分の色調及びポリ塩化ビニル繊維部分の色調のいずれもが3.5級(3−4級ともいう)以上であり、かつ、少なくともいずれか一方が4級以下の場合に「〇」、ポリトリメチレンテレフタレート繊維部分の色調及びポリ塩化ビニル繊維部分の色調の少なくともいずれか一方が3級以下の場合に「×」と評価した。
測定布を、経糸方向10.0cm、緯糸方向50.0cmとなるように裁断した。次いで、測定布を布置台の端部に置き、布置台上からせり出すように測定布を緯糸方向に徐々にスライドさせた。次いで、測定布が90度垂れ下った時点での、測定布の布置台からせり出した部分の長さを測定した。柔らか曲がり長さが80.0mm以下である場合、ソフトな風合いに優れていると、判断される。
JIS L 0842 第3露光法に準拠して、測定布の耐光堅牢度を測定した。耐光堅牢度の評価は、以下の基準に基づいて実施した。
〇:測定布中のポリトリメチレンテレフタレート繊維部分の耐光堅牢度が4級以上(4〜8級)
×:測定布中のポリトリメチレンテレフタレート繊維部分の耐光堅牢度が4級未満
C.I.Disperse Blue 148に代えて、C.I.Disperse Red 73とC.I.Disperse Red 167:1との混合染料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2の混用染色布帛を製造及び評価を行った。実施例1と同様に、実施例2の混用染色布帛中の界面活性剤の存在を確認した。実施例2の混用染色布帛中、ポリトリメチレンテレフタレート繊維部分及びポリ塩化ビニル繊維部分の色調は、JIS L 0804 変退色用グレースケールに基づいて、それぞれ4.5級であった。
C.I.Disperse Blue 148に代えて、C.I.Disperse Red 343を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例3の混用染色布帛の製造及び評価を行った。実施例1と同様に、実施例3の混用染色布帛中の界面活性剤の存在を確認した。実施例3の混用染色布帛中、ポリトリメチレンテレフタレート繊維部分の色調は、JIS L 0804 変退色用グレースケールに基づいて、4級であり、ポリ塩化ビニル繊維部分の色調は、同グレースケールに基づいて、4級であった。
C.I.Disperse Blue 148に代えて、C.I.Disperse Orange 61と C.I.Disperse Violet 93:1とC.I.Disperse Blue 291:1との染料混合物を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例4の混用染色布帛の製造及び評価を行った。実施例1と同様に、実施例4の混用染色布帛中の界面活性剤の存在を確認した。実施例4の混用染色布帛中、ポリトリメチレンテレフタレート繊維部分の色調は、JIS L 0804 変退色用グレースケールに基づいて、4級であり、ポリ塩化ビニル繊維部分の色調は、同グレースケールに基づいて、4.5級であった。
染料の量を、2.0%owfに代えて、0.5%owfとなるように調整したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例5の混用染色布帛の製造及び評価を行った。実施例1と同様に、実施例5の混用染色布帛中の界面活性剤の存在を確認した。実施例5の混用染色布帛中、ポリトリメチレンテレフタレート繊維部分の色調は、JIS L 0804 変退色用グレースケールに基づいて、4.5級であり、ポリ塩化ビニル繊維部分の色調は、同グレースケールに基づいて、4.5級であった。
C.I.Disperse Blue 148に代えて、C.I.Disperse Blue 106を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1の混用染色布帛の製造及び評価を行った。実施例1と同様に、比較例1の混用染色布帛中の界面活性剤の存在を確認した。比較例1の混用染色布帛中、ポリトリメチレンテレフタレート繊維部分の色調は、JIS L 0804 変退色用グレースケールに基づいて、3級であり、ポリ塩化ビニル繊維部分の色調は、同グレースケールに基づいて、3.5級であった。
C.I.Disperse Blue 148に代えて、C.I.Disperse orange 29を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例2の混用染色布帛の製造及び評価を行った。実施例1と同様に、比較例2の混用染色布帛中の界面活性剤の存在を確認した。比較例2の混用染色布帛中、ポリトリメチレンテレフタレート繊維部分の色調は、JIS L 0804 変退色用グレースケールに基づいて、3級であり、ポリ塩化ビニル繊維部分の色調は、同グレースケールに基づいて、3.5級であった。
C.I.Disperse Blue 148に代えて、C.I.Disperse blue 77を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例3の混用染色布帛の製造及び評価を行った。実施例1と同様に、比較例3の混用染色布帛中の界面活性剤の存在を確認した。比較例3の混用染色布帛中、ポリトリメチレンテレフタレート繊維部分の色調は、JIS L 0804 変退色用グレースケールに基づいて、3級であり、ポリ塩化ビニル繊維部分の色調は、同グレースケールに基づいて、3.5級であった。
HLB値が6であるノニオン界面活性剤、及び、アニオン界面活性剤を含む処理液に代えて、キャリヤー剤であるパラフェニルフェノール(商品名:キャリヤジン50、日成化成株式会社製)を含む処理液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例4の混用染色布帛の製造及び評価を行った。比較例4の混用染色布帛中、ポリトリメチレンテレフタレート繊維部分の色調は、JIS L 0804 変退色用グレースケールに基づいて、4.5級であり、ポリ塩化ビニル繊維部分の色調は、同グレースケールに基づいて、4.5級であった。
HLB値が6であるノニオン界面活性剤、及び、アニオン界面活性剤を含む処理液に代えて、HLB値が11であるノニオン界面活性剤(明成化学工業株式会社製、商品名:ディスパーGS−1000)を含む処理液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例5の混用染色布帛の製造及び評価を行った。実施例1と同様に、比較例5の混用染色布帛中の界面活性剤の存在を確認した。比較例5の混用染色布帛中、ポリトリメチレンテレフタレート繊維部分の色調は、JIS L 0804 変退色用グレースケールに基づいて、2級であり、ポリ塩化ビニル繊維部分の色調は、同グレースケールに基づいて、3級であった。
染料の量を、2.0%owfに代えて、0.5%owfとなるように調整した以外は、比較例4と同様にして、比較例6の混用染色布帛の製造及び評価を行った。比較例4の混用染色布帛中、ポリトリメチレンテレフタレート繊維部分の色調は、JIS L 0804 変退色用グレースケールに基づいて、2.5級であり、ポリ塩化ビニル繊維部分の色調は、同グレースケールに基づいて、3.5級であった。
界面活性剤付着混用布帛を、染色液からなる浴中に、95℃で50分間に代えて、120℃で50分間保持したこと以外は、比較例1と同様にして、参考例1の混用染色布帛の製造及び評価を行った。実施例1と同様に、参考例1の混用染色布帛中の界面活性剤の存在を確認した。参考例1の混用染色布帛中、ポリトリメチレンテレフタレート繊維部分の色調は、JIS L 0804 変退色用グレースケールに基づいて、4.5級であり、ポリ塩化ビニル繊維部分の色調は、同グレースケールに基づいて、4.5級であった。
Claims (6)
- ポリトリメチレンテレフタレート繊維及びポリ塩化ビニル繊維を含む繊維基材と、該繊維基材に付着した界面活性剤とを含む、混用染色布帛であって、
前記界面活性剤が、HLB値が3〜9であるノニオン界面活性剤を含み、
当該混用染色布帛が、アゾ系染料によって染色されており、
前記アゾ系染料が、下記一般式(1)又は(2)で示される染料である、混用染色布帛。
[式(1)及び(2)中、
R11、R12、R21及びR22は、それぞれ独立に、炭素数2〜8の炭化水素基、又は、エステル基、カルボキシル基、アミド基、アミノ基及びシアノ基からなる群より選ばれる一種以上の官能基と炭化水素基とからなる官能基含有基を示し、該官能基含有基中の炭化水素基の総炭素数が2〜8であり、
R13、R14、R23及びR24は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜3の炭化水素基、炭素数1〜3のアルコキシ基、又は、アミド基若しくはスルホンアミド基と炭化水素基とからなる官能基含有基を示し、該官能基含有基中の炭化水素基の総炭素数が1〜3であり、
R15及びR25は、ニトロ基又は炭素数1〜3の炭化水素基を示し、
R26及びR27は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基を示す。] - 前記アゾ系染料が、C.I.Disperse Blue 148、C.I.Disperse Red 73、及び、C.I.Disperse Red 167:1からなる群より選ばれる1種以上の染料である、請求項1又は2に記載の混用染色布帛。
- 当該混用染色布帛の経糸方向の定荷重時伸度が15.0%以上であり、緯糸方向の定荷重時伸度が10.0%以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の混用染色布帛。
- 前記界面活性剤が、アニオン界面活性剤を更に含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の混用染色布帛。
- ポリトリメチレンテレフタレート繊維及びポリ塩化ビニル繊維を含む繊維基材と、該繊維基材に付着した界面活性剤とを含む混用布帛を、アゾ系染料を含む染料液により70℃以上100℃未満の温度で染色して混用染色布帛を得る工程を備え、
前記界面活性剤が、HLB値が3〜9であるノニオン界面活性剤を含み、
前記アゾ系染料が下記一般式(1)又は(2)で示される染料である、混用染色布帛の製造方法。
[式(1)及び(2)中、
R11、R12、R21及びR22は、それぞれ独立に、炭素数2〜8の炭化水素基、又は、エステル基、カルボキシル基、アミド基、アミノ基及びシアノ基からなる群より選ばれる一種以上の官能基と炭化水素基とからなる官能基含有基を示し、該官能基含有基中の炭化水素基の総炭素数が2〜8であり、
R13、R14、R23及びR24は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜3の炭化水素基、炭素数1〜3のアルコキシ基、又は、アミド基若しくはスルホンアミド基と炭化水素基とからなる官能基含有基を示し、該官能基含有基中の炭化水素基の総炭素数が1〜3であり、
R15及びR25は、ニトロ基又は炭素数1〜3の炭化水素基を示し、
R26及びR27は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基又はシアノ基を示す。]
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