JP2021018381A - 画像形成装置およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】収容容器の回転を検知する検知手段が故障しても、現像剤残量を算出できるようにする。【解決手段】第1計算部303aは、トナーボトル200の回転量Nからボトル残量R1を算出する。第2計算部303bは、トナーボトル200の駆動時間tからボトル残量R1を算出する。CPU300は、回転センサ202が故障したと判定されない場合は、第1計算部303aにボトル残量R1を算出させ、回転センサ202が故障したと判定された場合は、第2計算部303bにボトル残量R1を算出させる。【選択図】図6

Description

本発明は、現像剤を収容する収容容器から現像剤が補給される画像形成装置およびその制御方法に関する。
電子写真方式の画像形成装置は、感光体上に形成された静電潜像を、現像器内の現像剤(トナー)を用いて現像することによって画像を形成する。また、現像剤を収容する収容容器(トナーボトル)から現像剤が補給される画像形成装置が知られている。この画像形成装置は、現像器に保持されている現像剤の残量が少ないことが検知されると、収容容器を回転させて収容容器から現像器へ現像剤を補給する。現像剤の不足量に応じた量の現像剤を補給するために、例えば、収容容器の回転量を検出するセンサを使用して、補給すべき現像剤量が制御される。また、収容容器の回転量から、補給した現像剤量が推定できるので、収容容器内の現像剤残量も推定できる。
しかし、回転量を検出するセンサが故障すると、補給した現像剤量が不明となるので、通常、画像形成は停止される。この場合、センサが交換されるまで画像形成を実施できないため、ダウンタイムが発生してしまう。
この問題に対して、特許文献1は、回転量を検出するセンサよりも現像剤の供給方向下流側に配置された別のセンサが、供給される現像剤を検知できれば、回転量を検出するセンサが故障しても画像形成動作を継続する技術を提案している。一方、収容容器内の現像剤残量が閾値を下回った際に、外部のネットワークを通じて自動配送通知信号を通知することで、交換用の収容容器を手配する自動手配システムが知られている。
特開2018−45182号公報
しかしながら、収容容器の回転量を検出するセンサが故障しても画像形成を継続すると、それ以降、収容容器内の現像剤残量を推定できなくなるという問題があった。特に、特許文献1のような技術を自動手配システムにおいて適用した場合、収容容器内の現像剤残量を予測できなくなると、自動配送通知信号を送ることができないか、または通知遅れが発生してしまう。
本発明は、収容容器の回転を検知する検知手段が故障しても、現像剤残量を算出することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、感光体と、前記感光体に静電潜像を形成するために前記感光体を露光する露光手段と、現像剤を収容し、前記感光体に形成された前記静電潜像を前記現像剤を用いて現像する現像手段と、前記現像手段へ現像剤を補給するために、現像剤を収容した収容容器を回転駆動する駆動手段と、前記収容容器の回転を検知する検知手段と、前記検知手段の検知結果から前記収容容器の回転量を取得する第1取得手段と、前記駆動手段により前記収容容器が回転駆動された駆動時間を取得する第2取得手段と、前記第1取得手段により取得された回転量に基づいて、前記収容容器における現像剤残量を算出する第1算出手段と、前記第2取得手段により取得された駆動時間に基づいて、前記収容容器における現像剤残量を算出する第2算出手段と、前記検知手段の故障を判定する判定手段と、前記判定手段により前記検知手段が故障したと判定されない場合は、前記第1算出手段に前記現像剤残量を算出させ、前記判定手段により前記検知手段が故障したと判定された場合は、前記第2算出手段に前記現像剤残量を算出させる制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、収容容器の回転を検知する検知手段が故障しても、現像剤残量を算出することができる。
画像形成装置の概略断面図である。 トナー補給部の模式図である。 トナーボトルの外観図である。 トナーボトルを装着部側から見た図である。 MFPの制御構成のブロック図である。 トナー補給制御処理のフローチャートである。 回転時間測定処理のフローチャートである。 駆動時間に基づくボトル残量算出処理のフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る画像形成装置の概略断面図である。この画像形成装置は、電子写真方式でシートに画像を形成するMFP(Multifunction Peripheral)100として構成される。MFP100は、印刷機能、スキャン機能及び複写機能を有している。なお、本発明が適用される画像形成装置は、複合機に限らず、印刷装置(プリンタ)やファクシミリ装置等であってもよい。
MFP100は、単色のトナー(現像剤)を用いて単色画像を形成する画像形成装置である。なお、MFP100は複数色のトナーを用いて多色画像を形成する画像形成装置であってもよい。MFP100は、シートPへの画像形成を行うプリンタユニット101と、原稿の読み取りを行うリーダユニット102と、読み取り対象となる原稿の搬送を行うADFユニット103とを有する。シートPは、記録紙、記録材、記録媒体、用紙、転写材または転写紙等と称されてもよい。
プリンタユニット101において、給紙カセット110に収納されたシートPをピックアップローラ111がピックアップし、給紙ローラ112及びリタードローラ113へ送る。給紙ローラ112及びリタードローラ113は、ピックアップされた複数のシートPのうち一番上のシートPを分離して搬送路へ送る。搬送ローラ114はシートPをさらに下流へ搬送する。停止しているレジストローラ対115にシートPの先端が当接することでレジストローラ対115の斜行が補正される。その後、レジストローラ対115が回転を開始し、感光ドラム131(感光体)と転写ローラ133との間の転写ニップ部へシートPを搬送する。
レーザスキャナユニット120、感光ドラム131、帯電ローラ132、転写ローラ133及び現像器140(現像手段)は、シートPへ画像を形成する画像形成部を構成する。帯電ローラ132は、感光ドラム131と共に回転し、感光ドラム131の外周面を一様に帯電させる。露光手段としてのレーザスキャナユニット120は、画像データに応じた光ビームLを出力し、光ビームLで感光ドラム131を露光走査する。光ビームLによって露光された部分に画像データに応じた静電潜像が形成される。この画像データは、リーダユニット102によって原稿を読み取って得られた画像データであってもよいし、PC(パーソナルコンピュータ)等の外部装置からネットワークを介して受信された画像データであってもよい。
現像器140は現像ローラ141を含み、トナー補給部150から供給(補給)されるトナーを用いて感光ドラム131上の静電潜像を現像してトナー画像を形成する。感光ドラム131上に形成されたトナー画像は、感光ドラム131の回転に伴って、転写ニップ部へ搬送される。感光ドラム131とは逆極性の転写バイアスが転写ローラ133に印加されることで、感光ドラム131上のトナー画像は転写ニップ部においてシートPの表面に転写される。
画像形成部においてトナー画像が転写されたシートPは、定着器160へ搬送される定着器160は、定着ヒータ及び加圧ローラによって熱及び圧力をシートPに加えることで、シートP上のトナー画像をシートPに定着させる。排紙ローラ170は、画像が形成されたシートPを排紙トレイ171へ排出する。
図2は、トナー補給部150の模式図である。トナー補給部150は、ボトルモータ201(駆動手段)、回転センサ202(検知手段)、トナー搬送路210、スクリュー212及びスクリューモータ211を備えている。トナーボトル200は、現像器140へ補給するトナーを収容した収容容器である。トナーボトル200は、トナー補給部150における不図示の装着部に対して着脱可能であり、MFP100の操作者によって交換可能である。
トナー搬送路210は、トナーボトル200から排出されたトナーを現像器140へ搬送する搬送路である。トナー搬送路210内に設けられたスクリュー212は、スクリューモータ211によって駆動されて回転し、トナーボトル200から排出されたトナーを現像器140へ搬送する。トナー搬送路210はトナーホッパと呼ばれてもよい。トナー搬送路210内には搬送路センサ213が設けられている。搬送路センサ213は、トナーボトル200から現像器140へのトナーの供給方向における回転センサ202よりも下流側に配置されていて、トナーボトル200から排出されたトナーを検知する。
なお、図2には示されていないが、ボトルモータ201及びスクリューモータ211をそれぞれ駆動するモータ駆動回路が設けられている。CPU300(図5)は、各モータ駆動回路を制御することで、各モータ201、211の駆動制御を行う。
トナーボトル200の回転軸は、駆動ギア列(図示せず)を介してボトルモータ201と接続されている。ボトルモータ201が発生した回転駆動力は駆動ギア列を介してトナーボトル200の回転軸に伝達される。ボトルモータ201は、トナーボトル200を駆動して回転させる駆動手段の一例である。ボトルモータ201がトナーボトル200を回転駆動することで、トナーボトル200は矢印A方向に回転する。これにより、トナーボトル200内部のポンプ部310(図3)が伸縮し、トナーが吐出されてトナー搬送路210内へ流入する。
図3で説明するように、スクリュー212の回転軸は駆動ギア列(図示せず)を介してスクリューモータ211と接続されている。スクリューモータ211の回転駆動力は駆動ギア列を介してスクリュー212の回転軸に伝達される。スクリュー212はスクリューモータ211によって駆動されて回転し、トナーボトル200からトナー搬送路210内に流入したトナーを一方向(図2において左から右)へ搬送する。トナー搬送路210を通じて搬送されたトナーは、トナー搬送路210の端部において現像器140へ排出される。現像器140の内部には、現像器140に蓄積されているトナーの残量を検知するためのトナーセンサ221が設けられている。
図3は、トナーボトル200の外観図である。トナーボトル200は、ポンプ部310を伸縮させる往復動部材313を備える。駆動伝達部306は、凸部320、被検知部321およびカム溝314を有する。カム溝314は、トナーボトル200の駆動伝達部306が回転する回転方向において駆動伝達部306の一周に亘って形成されている。
駆動伝達部306に形成されたカム溝314、被検知部321および凸部320は、駆動伝達部306と一体に回転する。ボトルモータ201が図示しない駆動ギアを介してトナーボトル200の駆動伝達部306に回転駆動力を伝達することによって、トナーボトルの駆動伝達部306が回転する。それと連動して、駆動伝達部306に連結された収容部307も回転する。収容部307の内部には、螺旋状凸部350が形成されており、収容部307の回転に伴って収容部307内のトナーが排出口311に向けて搬送される。
ポンプ部310として様々な形式を採用可能である。現像器140に補給されるトナーの量は、ポンプ部310の伸張及び収縮動作の回数によって決まる。ポンプ部310の伸張及び収縮動作の回数はトナーボトル200の回転量Nに概ね比例する。現像器140に供給すべきトナーの量に応じてポンプ部310の伸長及び収縮動作の必要回数が決定され、ポンプ部310の伸張及び収縮動作の回数が必要回数に到達するまで、トナーボトル200が回転される。本実施の形態においては、一回転あたりに一ポンプ動作(伸長及び収縮動作)することにより、トナーボトル200からトナー搬送路210内へ約2g分のトナーが供給される。
後述するように、回転センサ202はトナーボトル200の回転を検知する。トナーの補給時には、回転センサ202によって検知されるトナーボトル200の回転量Nが必要量に到達するまで、トナーボトル200が回転される。トナーボトル200から補給されるトナーの量は、トナーボトル200の回転量Nから算出できるので、トナーボトル200の回転量Nから、トナーボトル200内のトナー残量(以下、ボトル残量R1と称する)およびトナー消耗率を算出することができる。
図4(a)、(b)は、トナーボトル200を装着部側から見た図である。図4(a)、(b)は、はそれぞれ、出力検知部705(図5)がローレベル、ハイレベルの信号を出力している状態を示している。
回転センサ202は、発光部と、発光部から照射された光を受光する受光部とを有する光学センサである。フラグ304は自重によってトナーボトル200の駆動伝達部306に接触する。駆動伝達部306が回転すると、フラグ304は、駆動伝達部306の凸部320に押されて回転軸304aを中心に揺動し、発光部からの光を遮光する。従って、回転センサ202は、フラグ304が凸部320に接触しているか否かを検知できる。同様に、回転センサ202は、フラグ304が被検知部321に接触しているか否かを検知できる。従って、回転センサ202はトナーボトル200の回転位置(回転角度)を検知できる。
図4(a)では、フラグ304が被検知部321に当接している。被検知部321は、駆動伝達部306のうち、周方向における凸部320に隣接する部位であって、凸部320より低い領域である。図4(a)では、フラグ304が発光部と受光部の間に位置していないので、受光部は発光部から発せられた光を受光することができる。フラグ304が発光部と受光部の間に位置していなければ、受光部の受光光量が所定閾値以上となる。
ここで、出力検知部705(図5)は、受光部に受光される光の受光光量が所定閾値以上であればローレベルの信号(論理‘L’)を出力する。つまり、フラグ304が被検知部321に接触している間、出力検知部705はローレベルの信号(論理‘L’)をCPU300に出力する。この状態をON状態とする。
一方、図4(b)では、フラグ304が凸部320に当接している。この場合、フラグ304が発光部と受光部の間に位置しているので、受光部は発光部から発せられた光を受光することができない。つまり、受光部の受光光量は所定閾値未満となる。出力検知部705は、受光部に受光される光の受光光量が所定閾値未満であればハイレベルの信号(論理‘H’)を出力する。つまり、フラグ304が凸部320に接触している間、出力検知部705はハイレベルの信号(論理‘H’)をCPU300に出力する。この状態をOFF状態とする。
出力検知部705の出力信号がハイレベルからローレベルへ変化した後、トナーボトル200のポンプ部310は伸長し始める。出力検知部705の出力信号がローレベルを維持している間に、ポンプ部310は最大限伸長された状態を経て圧縮し始める。そして、出力検知部705の出力信号がローレベルからハイレベルへ変化する前に、ポンプ部310は最大限圧縮された状態へ移行する。従って、フラグ304が被検知部321に当接している間にポンプ部310は伸縮してトナーをトナー搬送路210へ供給する。
なお、フラグ304は、トナーボトル200の回転方向におけるホームポジションを示すために、トナーボトル200の回転軸またはトナーボトル200に設けられていてもよい。
図5は、MFP100の制御構成のブロック図である。MFP100は、CPU300、ROM301、RAM302を制御系として備えている。ROM301は、MFP100の全体を統括的に制御する制御プログラムを記憶する記憶装置である。RAM302は、CPU300の作業領域として使用されるとともに、画像データ等の種々のデータを一時的に記憶する揮発性の記憶デバイスである。CPU300は、ROM301に格納されている制御プログラムをRAM302にロードして実行することによって、MFP100の全体を統括的に制御する。なお、CPU300の機能の一部またはすべてはASIC(特定用途集積回路)やFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)などのハードウェアによって実現されてもよい。
ROM301には、後述する通知判定部204がトナーボトル200の自動配送通知を行うための第1の閾値と第2の閾値とが予め格納されている。第1の閾値、第2の閾値は、ボトル残量R1と比較される値であり、第2の閾値は、第1の閾値よりも大きい値である。
操作部250は、表示部(液晶ディスプレイ等)と入力部とを備えている。この入力部は、操作者の操作を受け付けて、操作者の操作の内容を示す操作情報をCPU300に送信する。上記表示部は、CPU300から送信される画面情報に基づいて操作画面を表示する。CPU300は、例えば、トナーボトル200の交換を操作者に促す交換メッセージを操作部250に表示する。また、CPU300は、回転センサ202の故障を操作者に通知する警告メッセージを操作部250に表示してもよい。
CPU300は、ボトルモータ201及びスクリューモータ211の駆動制御を行うことで、トナー補給部150の動作を制御する。CPU300には、出力検知部705を介して回転センサ202の検知信号が入力され、さらに、搬送路センサ213の検知信号およびトナーセンサ221の検知信号が入力される。CPU300は、回転センサ202、搬送路センサ213及びトナーセンサ221から出力される検知信号(検知結果)に基づいて、トナー補給部150から現像器140へのトナーの供給(補給)を制御する。
例えば、画像形成中に、現像器140内のトナーが消費され、トナーセンサ221から出力される検知信号がトナー無しを示した場合、CPU300は、トナー搬送路210内のスクリューモータ211を駆動する。これにより、CPU300は、トナー搬送路210内のトナーを現像器140へ搬送して補給する。また、搬送路センサ213から出力される検知信号がトナー無しを示した場合、CPU300は、ボトルモータ201を駆動することで、トナーボトル200からトナー搬送路210へトナーを補給する。ここで、トナーセンサ221、搬送路センサ213による検知結果が「トナー無し」を示すとは、必ずしもトナーが皆無になったことを意味しない。例えば、各センサは、検知対象のトナーの残量が各センサ用の所定量を下回った場合に「トナー無し」を示す。
搬送路センサ213、トナーセンサ221は、例えばトナーの透磁率を検知するセンサである。このようなセンサは、磁性体を含むトナーを検知した場合にはON状態の信号(ON信号)を出力し、トナーを検知していない場合にはOFF状態の信号(OFF信号)を出力する。従って、搬送路センサ213とトナーセンサ221は、トナーを検知すると、トナーを検知したことを示す検知信号としてON信号を出力する。CPU300は、搬送路センサ213からの出力信号に基づいて、トナー搬送路210内のトナーの有無を判定(検知)し、また、トナーセンサ221からの出力信号に基づいて、現像器140内のトナーの有無を判定(検知)する。なお、搬送路センサ213、トナーセンサ221には、透磁率センサに代えて光学式のセンサが採用されてもよい。
CPU300は、トナーの補給中に、回転センサ202の検知結果に基づき回転センサ202の故障を判定する。回転センサ202が故障したと判定されても、現像器140にトナーが残存すれば現像動作は継続される。
CPU300は、回転センサ202の出力(検知信号)を監視し、トナー補給動作を制御すると共に、ボトル残量R1をボトル残量計算部303に算出(計算)させる。算出されたボトル残量R1が、第1の閾値を下回ったと通知判定部204が判定すると、交換用の(新品の)トナーボトル200の配送が必要になったと判断し、CPU300が通信部305へ自動配送通知信号を出力する。なお、CPU300は、トナーボトル200の配送の要否をトナーの消耗率から判断してもよい。その場合、CPU300は、ボトル残量R1からトナーボトル200のトナーの消耗率を計算する。そして、計算したトナーの消耗率が、第1の閾値に対応する第1の消耗率閾値に達したと通知判定部204が判定すると、CPU300から通信部305へ自動配送通知信号を出力してもよい。
ボトル残量計算部303は、第1計算部303a(第1算出手段)および第2計算部303b(第2算出手段)を有している。第1計算部303aは、回転センサ202の検知信号から得られるトナーボトル200の回転量Nからボトル残量R1を算出する(図6で後述する)。第2計算部303bは、トナーボトル200の駆動時間tからボトル残量R1を算出する(図8で後述する)。
通信部305は、CPU300から自動配送通知信号を受けると、交換用のトナーボトル200を手配するために、図示しないネットワークI/Fコントローラと外部のネットワークを介して、メンテナンスシステムへ交換品注文を送信する。また、CPU300は、操作部250に、メンテナンス担当者に交換品の準備を要求する画面を出力する。これにより、交換品の準備が必要であることが報知される。
第1の閾値は、平均消耗速度でトナーが消耗すると仮定した場合に、トナーボトル200のトナー消耗率が100%に到達する日よりも、配送に要する平均配送期間以上の期間だけ前に、トナーボトル200の配送が必要と判断されるような値である。このように、自動配送通知機能によれば、ユーザにより平均的な利用がなされる場合には、トナーボトル200のトナー消耗率が100%に到達するより充分前に、交換用のトナーボトルがユーザへ届けられる。
一方、公知の自動配送通知機能では、トナーボトル200のボトル残量R1を基に計算されるトナーの消耗率を基準にして自動配送通知信号が外部ネットワークに通知される。そのため、ボトル残量R1を算出するために使用される回転センサ202が故障すると、自動配送通知機能が正常に機能しなくなるおそれがある。ボトル残量R1が、トナー補給を適切に行うことができない程度に少なくなった場合、つまりトナーボトル200がトナー無し(空)になった場合に、トナーボトル200の在庫がないと、画像形成を継続できなくなってダウンタイムが発生する。
また、上述のように、現像器140に補給されるトナーの量は、トナーボトル200の回転量Nに概ね比例する。CPU300は、回転センサ202が故障したと判定していない場合は第1計算部303aにボトル残量R1を算出させる。一方、CPU300は、回転センサ202が故障したと判定した場合は第2計算部303bにボトル残量R1を算出させる。つまり、CPU300は、回転センサ202の故障の判定結果に応じて、ボトル残量R1の算出手法を切り替える。
詳細は、図6〜図8で説明するが、CPU300は、回転センサ202が故障する前の回転センサ202の検知信号の変化から、トナーボトル200の一回転時間Trを図示しない記憶部としての不揮発性メモリ309に記憶させる。一回転時間Trは、トナーボトル200が1回転するのに要する所要時間(単位回転あたりの所要時間)であり、計測により得られる時間である。本実施の形態では、回転センサ202が故障したと判定されても、それを理由に現像器140の動作が中断されることはない。
CPU300は、ボトルモータ201がトナーボトル200を回転させた時間、すなわち、ボトルモータ201による駆動開始から駆動停止までの駆動時間tを取得する。ここで、駆動時間tにおけるトナーボトル200からトナー搬送路210へ補給されたと推定される量をトナー補給量Δtとする。トナーボトル200一回転あたりの排出量が約2gであるので、トナー補給量Δtは、式1によって算出される。
Δt=2t/Tr・・・(1)
また、ボトルモータ201によるトナーボトル200の駆動前のボトル残量をボトル残量R0とすると、駆動後のボトル残量R1は、式2によって算出される。
R1=R0−Δt・・・(2)
ボトル残量R0は、最後に算出されたボトル残量R1であり、不揮発性メモリ309に格納される。なお、一回転あたりの排出量は2gに限定されず、画像形成システムや環境に応じた値を適用しても良い。
次に、図6〜8を用いて、回転センサ202の故障前後の残量検出により自動配送通知を出す処理について説明する。
図6は、トナー補給制御処理のフローチャートである。この処理は、CPU300が、ROM301に格納されたプログラムをRAM302に展開して実行することにより実現される。この処理は、例えば、画像形成処理の実行中に定期的に実行される。この処理において、CPU300は、本発明における第1取得手段、第2取得手段、判定手段および制御手段に該当する。
まず、ステップS601では、CPU300は、搬送路センサ213の検知結果に基づき、トナー搬送路210内にトナーが無い(搬送路センサ213の検知信号がトナー無しを示す)か否かを判別する。そして、CPU300は、トナー搬送路210内にトナーが有る場合は、処理をステップS609に進め、トナー搬送路210内にトナーが無い場合は、処理をステップS602に進める。
ステップS602では、CPU300は、ボトルモータ201を起動することでトナーボトル200の回転を開始する。これにより、トナーボトル200からトナーがトナー搬送路210に排出される。次に、ステップS603では、CPU300は、後述する回転時間測定処理(図7)を実行し、処理をステップS604に進める。
図7は、図6のステップS603で実行される回転時間測定処理のフローチャートである。CPU300が、トナーボトル200の回転を開始した時点では、回転センサ202の出力はONである。CPU300は、ステップS621で、検知済みフラグを初期化し、ステップS622で、カウンタXを初期化し、ステップS623で、リミット時間LMTをセットする。検知済みフラグがONであることは、回転センサ202の出力がONからOFFに変化したことを意味する。カウンタXは、回転センサ202の回転開始からの経過時間を測定するためのカウンタである。リミット時間LMTは、回転センサ202の故障を判定するための閾値時間であり、予めROM301に格納されている。
ステップS624では、CPU300は、故障フラグを初期化し、タイマをスタートさせて処理をステップS625へ進める。故障フラグがONであることは、回転センサ202が故障していると判定されたことを意味する。ステップS625では、CPU300は、カウンタXを加算し(X←X+1)、ステップS626で、カウンタXがリミット時間LMT未満である(X<LMT)か否かを判別する。
そして、カウンタXがリミット時間LMT未満である場合は、CPU300は、ステップS627で、検知済みフラグがOFFであるか否かを判別する。そして、検知済みフラグがOFFである場合は、CPU300は、ステップS628で、回転センサ202の出力がONからOFFに変化したか否かを判別する。そしてCPU300は、回転センサ202の出力がONからOFFに変化していない場合は、処理をステップS625に戻す。しかし、回転センサ202の出力がONからOFFに変化した場合は、CPU300は、ステップS629で、検知済みフラグをONにし、処理をステップS625に戻す。
ステップS627での判別の結果、検知済みフラグがONである場合は、回転センサ202が既にOFFを検知している状態であるため、CPU300は、ステップS630で、回転センサ202の出力がOFFからONに変化したか否かを判別する。そしてCPU300は、回転センサ202の出力がOFFからONに変化していない場合は、処理をステップS625に戻す。しかし、回転センサ202の出力がOFFからONに変化した場合は、トナーボトル200の回転を開始してからトナーボトル200が一回転したと判断される。そこでCPU300は、その時点でのカウンタXから一回転時間Trを導き、一回転時間Trを不揮発性メモリ309に記憶させる。これにより一回転時間Trが取得される。なお、一回転時間Trが既に不揮発性メモリ309に記憶されていた場合は、最新の一回転時間Trに書き替えられ、更新される。これにより、ボトル残量R1の推定精度が高まる。その後CPU300は、図7に示す回転時間測定処理を終了する。
このように、CPU300は、トナーボトル200を回転駆動しているにもかかわらず、リミット時間LMTが経過しても回転センサ202の出力が変化しない場合は、回転センサ202が故障していると判定する。
なお、回転センサ202の故障判定手法はこれに限定されない。例えば、CPU300は、搬送路センサ213がトナーボトル200からのトナーの排出を検知しているにもかかわらず、回転センサ202によりトナーボトル200の回転が検知できない場合に、回転センサ202が故障していると判定してもよい。なお、この手法において、トナーボトル200からのトナーの排出を検知するセンサとして、搬送路センサ213に代えてトナーセンサ221を用いてもよい。例えば、CPU300は、トナーセンサ221によりトナーの増加が検知されたときに、トナーボトル200からトナーが排出されたと判定してもよい。ここでいうトナーの増加には、トナー無しからトナー有りへの検知信号の変化も含まれる。
ステップS626での判別の結果、カウンタXがリミット時間LMT未満でない(X≧LMT)である場合は、CPU300は処理をステップS632へ進める。ステップS632では、CPU300は、回転センサ202が故障したと判定すると共に、故障フラグをONにした後、図7に示す回転時間測定処理を終了する。なお、回転センサ202が故障したと判定した際、CPU300は、回転センサ202の故障を操作者に通知するための警告メッセージを操作部250に表示させてもよい。これにより、操作者に対して回転センサ202の故障が報知される。
図6のステップS604では、CPU300は、故障フラグがONになっているかどうかによって、回転センサ202が故障したか否かを判別する。そして、回転センサ202が故障していないと判別した場合は、CPU300は、ステップS605で、ボトルモータ201を停止する。ステップS606では、CPU300は、回転量Nに基づくボトル残量算出処理を実行する。すなわち、CPU300は、第1計算部303aにボトル残量R1を算出させる。CPU300は、回転センサ202の変化回数(本実施の形態においては、ON→OFF→ONの2回)から回転量Nを導き、第1計算部303aは、この回転量Nを元にボトル残量R1を算出する。
ステップS607では、CPU300は、ボトル残量R1が第1の閾値を下回ったか否かを判別する。そして、ボトル残量R1が第1の閾値を下回っていない場合は、CPU300は、処理をステップS609に進める。しかし、ボトル残量R1が第1の閾値を下回った場合は、CPU300は、配送が必要になったと判断し、ステップS608で、通信部305へ自動配送通知信号を出力する。通信部305が、交換品注文を送信することで、交換用のトナーボトル200が配送される。その後、CPU300は、処理をステップS609に進める。ステップS604での判別の結果、回転センサ202が故障したと判別した場合は、CPU300は、ステップS610でボトルモータ201を停止する。次に、ステップS611で、CPU300は、駆動時間に基づくボトル残量算出処理(図8)を実行する。すなわち、CPU300は、第2計算部303bにボトル残量R1を算出させる。
図8は、図6のステップS611で実行される駆動時間に基づくボトル残量算出処理のフローチャートである。ステップS651では、CPU300は、上記不揮発性メモリ309に記憶されている一回転時間Trを呼び出す。ステップS652では、CPU300は、呼び出した一回転時間Trに基づいて、第2計算部303bにボトル残量R1を算出させる。第2計算部303bは、上述したように、式1、2を用いて、駆動時間t、一回転時間Trおよびボトル残量R0に基づきボトル残量R1を算出する。なお、回転量N、駆動時間tは、ステップS602におけるボトルモータ201の起動から計測されている。
ステップS653では、CPU300は、ボトル残量R1が第1の閾値を下回ったか否かを判別する。そして、ボトル残量R1が第1の閾値を下回っていない場合は、CPU300は、図8に示す駆動時間に基づくボトル残量算出処理を終了する。しかし、ボトル残量R1が第1の閾値を下回った場合は、CPU300は、配送が必要になったと判断し、ステップS654で、ステップS608と同様の処理を実行してから、図8に示す駆動時間に基づくボトル残量算出処理を終了する。
なお、第1計算部303aによる回転量Nに基づくボトル残量R1の算出精度に比べると、第2計算部303bによる一回転時間Trに基づくボトル残量R1の算出精度の方が低い可能性がある。残量推定精度が落ちると、自動配送通知が遅れるおそれがある。
そこで、ステップS653においては、第1の閾値に代えて第2の閾値を用いてもよい。その場合、CPU300は、ステップS653で、ボトル残量R1が第2の閾値を下回ったか否かを判別する。なお、この場合でも、CPU300は、トナーボトル200の配送の要否をトナーの消耗率から判断してもよい。例えば、CPU300は、トナーの消耗率が、第2の閾値に対応する第2の消耗率閾値に達したと通知判定部204が判定すると、CPU300から通信部305へ自動配送通知信号を出力してもよい。第2の消耗率閾値は、第1の消耗率閾値よりも小さい値である。
図6のステップS611の後、CPU300は、処理をステップS609に進める。ステップS609では、CPU300は、スクリューモータ211を起動してスクリュー212を回転させることで、トナー搬送路210から現像器140へトナーを搬送する。その後、ステップS612で、CPU300は、現像器140にトナーが無い(トナーセンサ221から出力される検知信号がトナー無しを示す)か否かを判別する。そして、CPU300は、現像器140にトナーが無い場合は、処理をステップS601に戻す。一方、現像器140にトナーが有る場合は、CPU300は、図6に示すトナー補給制御処理を終了する。
ステップS611の後もステップS609が実行されるので、実行中の現像動作は中断されない。このようにするのは次の理由による。まず、回転センサ202が故障と判定されたのに、搬送路センサ213またはトナーセンサ221がトナー無しから有りへの変化を検知することがある。この場合、回転センサ202は故障していても、ボトルモータ201は正常に回転していて、トナー補給が可能であると考えられる。そこで、CPU300は、回転センサ202が故障しただけでは画像形成動作を中断させない。
CPU300は、トナーセンサ221の検知結果がトナー無しから有りに変わるまで繰り返しボトルモータ201およびスクリューモータ211を動作させることで、回転センサ202が故障していても現像器140の動作を継続可能となる。現像動作が継続されることで、ダウンタイムが削減される。
なお、図6に示すトナー補給制御処理を開始してから所定時間が経過しても、ステップS612でYesと判別される場合、トナーボトル200がトナー無し(空)になっている可能性が高い。そこで、この場合、CPU300はトナーボトル200がトナー無しになった判定し、画像形成動作を中断すると共に、交換メッセージを操作部250に表示させてもよい。
本実施の形態によれば、CPU300は、回転センサ202が故障したと判定されない場合は、第1計算部303aにボトル残量R1を算出させ、回転センサ202が故障したと判定された場合は、第2計算部303bにボトル残量R1を算出させる。これにより、トナーボトル200の回転を検知する検知手段(回転センサ202)が故障しても、現像剤残量(ボトル残量R1)を算出することができる。ボトル残量R1の算出機会が確保されることで、自動配送通知の遅れを回避し、交換用のトナーボトル200の取得の遅延を防止することができる。
また、現像の実行中に回転センサ202が故障したと判定された場合であっても現像器140内にトナーが存在すれば現像は継続されるので、回転センサ202の故障によるダウンタイムを削減することができる。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。
140 現像器
200 トナーボトル
202 回転センサ
303a 第1計算部
303b 第2計算部
R1 ボトル残量

Claims (9)

  1. 感光体と、
    前記感光体に静電潜像を形成するために前記感光体を露光する露光手段と、
    現像剤を収容し、前記感光体に形成された前記静電潜像を前記現像剤を用いて現像する現像手段と、
    前記現像手段へ現像剤を補給するために、現像剤を収容した収容容器を回転駆動する駆動手段と、
    前記収容容器の回転を検知する検知手段と、
    前記検知手段の検知結果から前記収容容器の回転量を取得する第1取得手段と、
    前記駆動手段により前記収容容器が回転駆動された駆動時間を取得する第2取得手段と、
    前記第1取得手段により取得された回転量に基づいて、前記収容容器における現像剤残量を算出する第1算出手段と、
    前記第2取得手段により取得された駆動時間に基づいて、前記収容容器における現像剤残量を算出する第2算出手段と、
    前記検知手段の故障を判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記検知手段が故障したと判定されない場合は、前記第1算出手段に前記現像剤残量を算出させ、前記判定手段により前記検知手段が故障したと判定された場合は、前記第2算出手段に前記現像剤残量を算出させる制御手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記現像手段による現像の実行中に前記検知手段が故障したと判定された場合であっても、前記制御手段は現像を停止させないことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、前記判定手段により前記検知手段が故障したと判定されない状態における前記収容容器の単位回転あたりの所要時間を取得し、
    前記第2算出手段は、取得された前記所要時間と前記駆動時間とに基づいて、前記現像剤残量を算出することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第2算出手段は、前記判定手段により前記検知手段が故障したと判定されない状態で取得された最新の前記所要時間と前記駆動時間とに基づいて、前記現像剤残量を算出することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、算出された前記現像剤残量が閾値を下回った場合に、交換用の収容容器の配送を通知することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、前記現像剤残量が前記第1算出手段により算出された場合は、前記第1算出手段により算出された現像剤残量が第1の閾値を下回った場合に交換用の収容容器の配送を通知し、前記現像剤残量が前記第2算出手段により算出された場合は、前記第2算出手段により算出された現像剤残量が前記第1の閾値より大きい第2の閾値を下回った場合に、交換用の収容容器の配送を通知することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記判定手段は、前記検知手段の検知結果に基づいて、前記検知手段の故障を判定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御手段は、前記判定手段により前記検知手段が故障したと判定された場合に、その旨を報知することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 感光体と、前記感光体に静電潜像を形成するために前記感光体を露光する露光手段と、現像剤を収容し、前記感光体に形成された前記静電潜像を前記現像剤を用いて現像する現像手段と、前記現像手段へ現像剤を補給するために、現像剤を収容した収容容器を回転駆動する駆動手段と、前記収容容器の回転を検知する検知手段と、を有する画像形成装置の制御方法であって、
    前記検知手段の検知結果から前記収容容器の回転量を取得し、
    前記駆動手段により前記収容容器が回転駆動された駆動時間を取得し、
    前記検知手段が故障したと判定されない場合は、取得された前記回転量に基づいて、前記収容容器における現像剤残量を算出し、前記検知手段が故障したと判定された場合は、取得された前記駆動時間に基づいて、前記収容容器における前記現像剤残量を算出することを特徴とする画像形成装置の制御方法。

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