JP2021010003A

JP2021010003A - 電気機器のｎｖｈ問題を軽減又は排除するように構成されたモジュール、及び電気機器

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Publication number: JP2021010003A
Application number: JP2020109611A
Authority: JP
Inventors: マユ; Yu Ma; リウツェンビン; Zhenbing Liu; ツァンチ; Qi Zhang; コンダミンブルーノ; Condamin Bruno
Original assignee: Siemens Automotive ePowertrain Systems Shanghai Co Ltd
Current assignee: Valeo Automotive ePowertrain Systems Shanghai Co Ltd
Priority date: 2019-06-28
Filing date: 2020-06-25
Publication date: 2021-01-28
Also published as: KR20210002337A; US20200413556A1; EP3758460A1; CN116390393A; CN111787726A; US11412628B2

Abstract

【課題】動作中に電気機器によって生じるNVH問題を軽減又は排除するために、低価格且つ効率的な振動減衰モジュールと、その振動減衰モジュールを設けられた電気機器とを提供する。【解決手段】本発明は、NVH問題を軽減又は排除するように構成されたモジュール、及び、そのモジュールを設けられた電気機器に関する。電気機器(10)は、ハウジング(2)を含み、ハウジング(2)は、カバーパネル(21)と、周壁(22)と、周壁(22)及びカバーパネル(21)によって画定されるチャンバと、を含み、カバーパネル(21)の一部は、周壁(22)の上縁部(23)に固定され、電気機器(10)は、少なくとも一つの支持要素(65)をさらに含み、この支持要素(65)は、周壁(22)から距離を置いてチャンバの内側に設置され、且つ、カバーパネル(21)を支持するように構成される。【選択図】図2

Description

本発明は、電気機器に関し、詳細には動作中にNVH(騒音、振動、及びハーシュネス)問題を有する電気機器に関する。

一般的な電気機器及びその構成要素は、一定期間の使用後に、業界がNVH問題(「騒音、振動、及びハーシュネス」)と呼ぶものである騒音及び振動を起こす傾向がある。車両用のインバータを例にとると、ハウジングがインバータ内の何らかの構成要素にしっかりと結合されていない場合、又は、接合部に存在すべきではない間隙が存在する場合、インバータは、一定期間の使用後にNVH問題を有する恐れがある。

したがって、電気機器によって生じるNVH問題を排除又は軽減するための解決策が必要とされている。

本発明は、動作中に電気機器によって生じるNVH問題を軽減又は排除するために、低価格且つ効率的な振動減衰モジュールと、その振動減衰モジュールが設けられた電気機器とを提供する。

上記のことを達成するために、本発明は、以下の技術的解決法を採用する。

電気機器は、ハウジングを含み、このハウジングは、カバーパネルと、周壁と、周壁及びカバーパネルによって画定されるチャンバと、を含み、カバーパネルの一部は、周壁の上縁部に固定され、電気機器は、少なくとも一つの支持要素をさらに含み、この支持要素は、周壁から距離を置いてチャンバの内側に設置され、且つ、カバーパネルを支持するように構成される。

さらに、少なくとも一つの支持要素は、支持パネルから延在する少なくとも一つの突出部を含み、支持パネルは、周壁に取り付けられる。

さらに、支持パネルは、周壁に又は底壁に固定される中間パネルであり、この中間パネルは、カバーパネルと底壁との間に配置され、底壁の一部は、周壁の下縁部に取り付けられ、ここで、中間パネルは、チャンバを上部チャンバ及び下部チャンバに分割する。

さらに、支持パネルは、底壁であり、底壁の一部は、周壁の下縁部に取り付けられる。

さらに、カバーパネル及び少なくとも一つの支持要素は、カバーパネルの縁部が周壁の縁部に固定されたときにカバーパネル及び少なくとも一つの支持要素が拘束されるように構成される。

さらに、少なくとも一つの突出部は、支持パネルの上部表面の支持領域に取り付けられる第1の支持端部を含み、支持領域の境界と周壁との間の距離は、支持パネルの長さ及び幅のうちの一方の1/3に等しい。

さらに、電気機器は、少なくとも一つの支持要素をカバーパネルの下部表面に固定するように構成された補助要素をさらに含む。

さらに、補助要素は、少なくとも一つの突出部をカバーパネルの下部表面に固定するために、少なくとも一つの突出部の第2の支持端部とカバーパネルの下部表面との間に形成された接着剤層を含み、ここで、第1の支持端部と第2の支持端部との間の距離は、少なくとも一つの支持要素の高さである。

さらに、接着剤層は、カバーパネルの振動の少なくとも一部を吸収するように、柔軟且つ可撓性のある材料で作られる。

さらに、接着剤層の材料は、接着性のあるシーラントグルーである。

さらに、補助要素は、ボルトを含み、カバーパネルの下部表面は、ボルトに対応するボルト溝穴を含み、ボルトのねじ山形状は、ボルト溝穴の内壁のねじ山形状に適合する。

さらに、少なくとも一つの突出部は、円柱である。

さらに、少なくとも一つの突出部は、支持パネルと一体に形成される。

さらに、周壁の上縁部に固定されるカバーパネルの部分は、カバーパネルの縁部を含む。

さらに、電気機器は、インバータ、DC-DC変換器、又はオンボード充電器である。

本発明の一つの実施形態による電気機器の水平断面概略図である。本発明の一つの実施形態による振動減衰モジュールの垂直断面概略図である。本発明の別の実施形態による振動減衰モジュールの垂直断面概略図である。

以下、図面及び実施形態を参照しながら、本発明の特徴及び利点を詳細に説明する。それでもなお、本発明は、記載された実施形態に限定されるものではない。

図1は、本発明の一つの実施形態による電気機器10の水平断面概略図である。電気機器10は、ハウジング2、支持パネル、振動減衰モジュール7、及び、複数の電子部品を含む。図2及び図3は、図1のA-A垂直断面に沿った拡大概略図であり、それぞれ、振動減衰モジュール7の異なる実施形態を示している。この実施形態では、電気機器10は、車両用のインバータである。しかし、他の実施形態では、電気機器10は、DC-DC変換器又はオンボード充電器であり得る。

ハウジング2は、カバーパネル21、周壁22、及び底壁24を含む。具体的には、底壁24は、周壁22に対して直角であってもよく、底壁24の一部(例えば、底壁の縁部)は、周壁22の下縁部に結合される。周壁22とカバーパネル21と底壁24との間に中空のチャンバが形成され、チャンバの上側にチャンバ開口部が形成される。例えば、図1に示されるように、周壁22は、四つの側壁22を含み、四つの側壁22とカバーパネル21と底壁24との間に、直方体形状を有する中空チャンバが形成される。さらに、挿入される構成要素又はモジュールの形状の変化に従って、チャンバは、他の形状、例えば円柱状チャンバ(図示せず)に設計され得る。その場合、チャンバを中空円柱形状に形成するために、カバーパネル21及び底壁24はそれぞれ、円形の部品であり、周壁22は、カバーパネル21の外縁部に配置され、且つ、底壁24に対して直角である。チャンバが直方体形状又は円柱形状を有する上記の実施形態では、周壁22は、底壁24に対して直角である。しかし、別の実施形態(図示せず)では、周壁22は、カバーパネル21及び底壁24に対して直角ではなく、底壁24に対して5度から15度の傾斜角度で外側へ又は内側へ傾けられる。言い換えれば、底壁24の面積又は底壁24に平行なチャンバの任意の水平断面の面積よりも大きい又は小さいチャンバ開口部の面積を持つ任意の構造もまた、本発明の範囲に含まれる。

チャンバは、複数の電子部品を収容するように構成され、複数の電子部品は、底壁24上に設置される。一つの好ましい実施形態では、電気機器10は、中間パネル5をさらに含み、複数の電子部品の一部は、中間パネル5の上部表面51及び/又は下部表面上に最初に設置され得る。次いで、構成要素を電気機器10に組み立てる過程において、電子部品及び中間パネル5は、垂直方向91においてチャンバ開口部を通してチャンバ内に配置され、中間パネル5の縁部が、周壁22に結合されて固定される。この実施形態では、カバーパネル21、中間パネル5、及び底壁24は、いずれも周壁22に対して直角である。組立過程の終わりに、カバーパネル21は、垂直方向91においてチャンバ上に配置されて、チャンバ開口部を閉じ、カバーパネル21の面積は、チャンバ開口部の面積よりも僅かに大きいか又はそれに等しい。チャンバ開口部がカバーパネル21によって閉じられた状態では、カバーパネル21は、周壁22の上縁部23においてのみ、ハウジング2の他の部分に結合される。さらに、カバーパネル21の一部(例えば、カバーパネル21の縁部)が、周壁22の上縁部23に固定される。

一つの実施形態では、カバーパネル21、周壁22、中間パネル5、及び底壁24の厚さは、それぞれ、3mm、5mm、5mm、5mmである。カバーパネル21、周壁22、中間パネル5、及び底壁24の材料は、以下の材料、即ち、プラスチック、アルミニウム、銅、アルミニウム合金、銅合金、マグネシウム合金、及び亜鉛合金のうちの一つであり得る。さらに、カバーパネル21、周壁22、中間パネル5、及び底壁24は、異なる材料で作られてもよい。本発明は、カバーパネル21、周壁22、中間パネル5、及び/又は底壁24の各部分の厚さ又は材料を限定するように意図されていない。

複数の電子部品には、プリント回路基板(PCB)モジュール、パルス幅変調(PWM)制御装置、誤差増幅器、発振器、短絡保護回路、出力トランジスタ、等が含まれ得る。本発明は、複数の電子部品に含まれる電子部品のタイプを限定するように意図されていない。

一つの実施形態では、電子部品が設置される中間パネル5の上部表面51及び/又は下部表面は、一つ以上の浅い溝及び/又は対応する低い突出部を有し得る。溝の内壁の形状は、電子部品を収容し且つ固定するために、複数の電子部品の一部の外部形状に適合する。

さらに、中間パネル5は、中間パネル5を周壁22に結合し且つ固定するための、少なくとも一つの第1の固定要素を含む。周壁22は、少なくとも一つの第1の固定要素と協働して中間パネル5を周壁22に固定するための、少なくとも一つの第2の固定要素をさらに含み得る。一つの実施形態では、少なくとも一つの第1の固定要素は、中間パネル5の縁部に形成された突出固定部であり、少なくとも一つの第2の固定要素は、周壁22内に配置された溝又は固定穴である。溝又は固定穴の内壁の形状は、突出固定部の外部形状に適合し、それにより、溝又は固定穴が突出固定部を収容することが可能になり、したがって、中間パネル5を周壁22に結合し且つ固定することが可能になる。したがって、中間パネル5は、カバーパネル21と底壁24との間に配置され、且つ、カバーパネル21及び底壁24に実質的に平行である。

中間パネル5は、チャンバを上部チャンバ3a及び下部チャンバに分割し、また、周壁22を上部周壁22a及び下部周壁に分割する。上部周壁22aは、上記の上縁部23を含み、且つ、底壁24に接続されない。上部周壁22aの長さはhであり、これは、例えば80mmである。チャンバ開口部がカバーパネル21によって閉じられた状態では、長さhは、カバーパネル21と中間パネル5との間の距離であり、上部チャンバ3aは、深さhを有する中空チャンバとなる。一つの実施形態では、上部チャンバ3aの深さhは、チャンバの全深さの1/4だけであり得る。つまり、上部チャンバ3aは、図1に示されるように、扁平のチャンバである。さらに、カバーパネル21と中間パネル5との間の上部チャンバ3aは中空チャンバであり、また、カバーパネル21とハウジング2との間には上記の上縁部23以外にカバーパネル21を支持するための要素が存在しないので、電気機器10が動作しているときに、カバーパネル21は振動を生じさせる可能性がある。例えば、カバーパネル21は、垂直方向91において上部チャンバ3aの内側又は外側に向かって振動する可能性があり、これは、電気機器10におけるNVH問題を容易に引き起こす。上記の状況はまた、電気機器10が中間パネル5を含まない場合に、容易に発生する。つまり、カバーパネル21と底壁24との間のチャンバは、一つの中空チャンバであり、且つ、中間パネル5により上部チャンバ3a及び下部チャンバに分割されない。そのような場合には、上記のようにカバーパネル21がチャンバの内側又は外側に向かって振動する状況は、同様に発生しやすい。本発明の振動減衰モジュール7は、上記のNVH問題を改善又は排除するように構成される。

振動減衰モジュール7は、支持パネル上に設置され、且つ、カバーパネル21を支持するように構成される。支持パネルは、中間パネル5又は底壁24であり得る。振動減衰モジュール7は、少なくとも一つの支持要素65を含み、この支持要素65は、周壁22から距離を置いてチャンバの内側に設置される。少なくとも一つの支持要素65は、支持パネルの上部表面51上に設置される。一つの好ましい(図1から図3に示されるような)実施形態では、支持パネルは、中間パネル5である。別の実施形態(図示せず)では、支持パネルは、底壁24である。支持パネルの縁部は、周壁22に固定される。少なくとも一つの支持要素65の高さは、支持パネルとカバーパネル21との間の距離に等しい。図1から図3の実施形態では、少なくとも一つの支持要素65の高さは、上部チャンバ3aの深さhに等しい。

具体的には、上部表面51は、少なくとも一つの支持要素65をその上に設置するための支持領域55を含む。さらに、支持領域55は、上部表面51の中央領域内に配置され(図1に示される中央領域55)、支持領域55の境界57と周壁22との間には、距離dが存在する。距離dは、少なくとも一つの支持要素65の位置と周壁22との間の最小距離である。さらに、距離dの値は、少なくとも一つの支持要素65の数並びに/又は支持パネルの長さ及び/若しくは幅によって定められ得る。例えば、一つの実施形態では、距離dは、中間パネル5の長さ又は幅の1/3であり得る。距離dを設定する理由は、カバーパネル21の縁部が上縁部23によって適切に支持されるためであり、そのため、少なくとも一つの支持要素65は、上部周壁22aに過度に接近する必要がない(つまり、少なくとも一つの支持要素65は、中間パネル5の縁部に過度に接近する必要がない)。少なくとも一つの支持要素65は、互いに均等に離間された複数の支持要素65を含み得る。

一つの実施形態では、少なくとも一つの支持要素65は、支持パネル(例えば、図1の実施形態では中間パネル5)の上部表面51の支持領域55内にそれぞれ配置される少なくとも一つの突出部6a、6bを含む。一つの実施形態では、少なくとも一つの突出部6a、6bは、支持パネルから延在する。具体的には、少なくとも一つの突出部6a、6bは、直方体又は円柱であり得る。少なくとも一つの突出部6a、6bが円柱である例では、垂直方向91に対して直角な水平断面の直径は、20mmであり得る。少なくとも一つの突出部6a、6bの高さは、支持パネルとカバーパネル21との間の距離に等しい。図1から図3の実施形態では、少なくとも一つの突出部6a、6bの高さは、上部チャンバ3aの深さhに等しい。

さらに、少なくとも一つの支持要素65の少なくとも一つの突出部6a、6bは、第1の支持端部及び第2の支持端部を有する。図1に示されるように、二つの突出部6a及び6bのそれぞれが、第1の支持端部61a及び第2の支持端部61bを有する。突出部6a及び6bのそれぞれの第1の支持端部61aは、支持パネル(中間パネル5)の上部表面51の支持領域55に取り付けられる。例えば、図1に示されるように、第1の支持端部61aは、支持領域55の境界57に取り付けられる。別の実施形態(図示せず)では、突出部6a及び6bのそれぞれの第1の支持端部61aは、境界57から遠い支持領域55内の位置に取り付けられ得る。突出部6a及び6bのそれぞれの第2の支持端部61bは、組立過程中にカバーパネル21の下部表面211(図2及び図3に標識されている)に取り付けられる。カバーパネル21及び中間パネル5と比較すると、第1の支持端部61a及び第2の支持端部61bの面積は非常に小さく、また、二つの支持端部61aと61bとの間の距離は、少なくとも一つの突出部6a、6bの高さである。説明の便宜上、突出部6a並びにその第1の支持端部61a及び第2の支持端部61bのみが、図2及び図3に示されている。突出部6bは図2及び図3に示されていないが、突出部6bは、実質的に突出部6aと同じ構造を有する。

一つの実施形態では、少なくとも一つの支持要素65の少なくとも一つの突出部6a、6bが製造された後、少なくとも一つの突出部6a、6bを支持パネルに取り付けるために、接着剤又は固定デバイスが使用される。別の実施形態では、支持パネルの製造過程中、少なくとも一つの支持要素65の少なくとも一つの突出部6a、6bは、接着剤又は固定デバイスを何も使用することなしに、直接に支持パネルと一体に形成される。別の実施形態では、少なくとも一つの突出部6a、6b及び支持パネルは、一体に形成された構造体であり、また、少なくとも一つの突出部6a、6bは、中空円柱であり、支持パネルの上部表面51と接触している少なくとも一つの突出部6a、6bの底の部分は、図1から図3に示されるように、リング形状を有する第1の支持端部61aである。

カバーパネル21及び少なくとも一つの支持要素65を互いに接触させるようにカバーパネル21の一部が周壁22に固定されると、カバーパネル21及び少なくとも一つの支持要素65は、互いに応力を与える。したがって、少なくとも一つの支持要素65は、カバーパネル21を適切に支持する。

したがって、電気機器10が動作しているときに、少なくとも一つの支持要素65(例えば、突出部6a、6b)は、通常の外部励振下でカバーパネル21を良好に支持し、したがってカバーパネル21の振動を軽減するか又は完全に排除することが可能である。言い換えれば、少なくとも一つの支持要素65は、上記の電気機器10のNVH問題を効率的に改善又は排除する。

さらに、振動減衰モジュール7は、少なくとも一つの支持要素65をカバーパネル21の下部表面211に固定するように構成された補助要素8をさらに含み、それにより、カバーパネル21と少なくとも一つの支持要素65との間が相対的に変位する可能性を軽減又は排除する。図2に示された実施形態では、補助要素8は、接着剤層82を含み、この接着剤層82は、垂直方向91において少なくとも一つの突出部6a、6bの第2の支持端部61b上に配置されて、少なくとも一つの突出部6a、6bの第2の支持端部61bをカバーパネル21の下部表面211に取り付け且つ固定する。

具体的には、接着剤層82は、柔軟且つ僅かに可撓性のある材料で作られ、したがって、カバーパネル21の振動の少なくとも一部を吸収して、カバーパネル21と少なくとも一つの支持要素65との間が相対的に変位する可能性を軽減するか又は排除することができる。一つの実施形態では、接着剤層82の材料は、DOWSIL(登録商標)7091(商標)又はLOCTITE(登録商標)5970(商標)などの接着性のあるシーラントグルーであり得る(後者は、シリコーンシーラントグルーである)。さらに、少なくとも一つの突出部6a、6bの第2の支持端部61bとカバーパネル21の下部表面211との間の接着剤層82の厚さは非常に小さいので、接着剤層82の厚さは、無視してよい。

図3は、別の実施形態では、補助要素8は、ボルト85を含む場合があり、カバーパネル21の下部表面211は、ボルト85に対応するボルト溝穴88を有するということを示す。ボルト溝穴88の内壁のねじ山形状は、ボルト85のねじ山形状に適合する。

本発明の振動減衰モジュールは、電気機器のNVH問題を著しく軽減するために、既存の様々な電気機器に適用され得る。動作中の電気機器によって生じるNVH問題の軽減又は排除における本発明の振動減衰モジュールの有効性を検査するためのモーダル解析を行うために、モーダルハンマー試験(Modal Hammer Test)では、本発明の振動減衰モジュールを含まない既存の電気機器が、対照群として用意され、本発明の振動減衰モジュールを含む電気機器が、実験群として用意された。実験群及び対照群のそれぞれの電気機器は、重量7.3kgのインバータであった。二つのインバータのカバーパネルは、どちらも500グラムであり、且つ、アルミニウムで作られた。対照群のカバーパネルの第1のモード周波数は、僅かに220Hzであった。対照的に、実験群の第1のモード周波数は、500Hzの目標周波数により近い、450Hzまで上昇した。実験群のカバーパネルの振動の速度/振幅は、対照群と比較して40%減少されたが、これは、動作中の電気機器によって生じるNVH問題を本発明の振動減衰モジュールが効率的に軽減又は排除することを意味する。

本発明の振動減衰モジュール及び電気機器は、幾つかの利点を有する。第1に、振動減衰モジュールの製造費は安く、また、振動減衰モジュールは、設置が用意である。振動減衰モジュールは、占有スペースを増大させることなしに電気機器の内側で中間パネル又は底壁上に設置することができ、また、電気機器の内部構造又は外部構造を大幅に変更する必要はない。したがって、電気機器を製造する工程及び構成要素を組み立てる工程は、非常に単純であり、且つ、電気機器の生産のサイクルタイムコスト(cycle time cost)を増大させない。さらに、振動減衰モジュールの実装は、電気機器の耐水性を損なわない。

それでもなお、上記は、本発明の好ましい実施形態にすぎない。本発明の原理から逸脱することなしに様々な改善又は変更をなすことが当業者には可能であろうし、そのような改善又は変更もまた、本発明の範囲に含まれる。

2 ハウジング
3a 上部チャンバ
5 中間パネル
6a 突出部
6b 突出部
7 振動減衰モジュール
8 補助要素
10 電気機器
21 カバーパネル
22 周壁
22a 上部周壁
23 上縁部
24 底壁
51 上部表面
55 支持領域
57 境界
61a 第1の支持端部
61b 第2の支持端部
65 支持要素
82 接着剤層
85 ボルト
88 ボルト溝穴
91 垂直方向
211 下部表面

Claims

ハウジング(2)を備え、前記ハウジング(2)が、カバーパネル(21)と、周壁(22)と、前記周壁(22)及び前記カバーパネル(21)によって画定されるチャンバと、を含み、前記カバーパネル(21)の一部が、前記周壁(22)の上縁部(23)に固定される、電気機器(10)であって、少なくとも一つの支持要素(65)を備え、前記少なくとも一つの支持要素(65)が、前記周壁(22)から距離を置いて前記チャンバの内側に設置され、且つ、前記カバーパネル(21)を支持するように構成されることを特徴とする、電気機器(10)。
前記少なくとも一つの支持要素(65)が、支持パネル(5、24)から延在する少なくとも一つの突出部(6a、6b)を含み、前記支持パネル(5、24)が、前記周壁(22)に取り付けられる、請求項1に記載の電気機器(10)。
前記支持パネル(5、24)が、前記周壁(22)に又は底壁(24)に固定される中間パネル(5)であり、前記中間パネル(5)が、前記カバーパネル(21)と前記底壁(24)との間に配置され、前記底壁(24)の一部が、前記周壁(22)の下縁部に取り付けられ、前記中間パネル(5)が、前記チャンバを上部チャンバ(3a)及び下部チャンバに分割する、請求項2に記載の電気機器(10)。
前記支持パネル(5、24)が、底壁(24)であり、前記底壁(24)の一部が、前記周壁(22)の下縁部に取り付けられる、請求項2に記載の電気機器(10)。
前記カバーパネル(21)及び前記少なくとも一つの支持要素(65)は、前記カバーパネル(21)の縁部が前記周壁(22)の縁部に固定されたときに前記カバーパネル(21)及び前記少なくとも一つの支持要素(65)が拘束されるように構成される、請求項1に記載の電気機器(10)。
前記少なくとも一つの突出部(6a、6b)が、前記支持パネル(5、24)の上部表面(51)の支持領域(55)に取り付けられる第1の支持端部(61a)を含み、
前記支持領域(55)の境界(57)と前記周壁(22)との間の距離(d)が、前記支持パネル(5、24)の長さ及び幅のうちの一方の1/3に等しい、
請求項2に記載の電気機器(10)。
前記少なくとも一つの支持要素(65)を前記カバーパネル(21)の下部表面(211)に固定するように構成された補助要素(8)をさらに備える、請求項2に記載の電気機器(10)。
前記補助要素(8)が、前記少なくとも一つの突出部(6a、6b)を前記カバーパネル(21)の前記下部表面(211)に固定するために、前記少なくとも一つの突出部(6a、6b)の第2の支持端部(61b)と前記カバーパネル(21)の前記下部表面(211)との間に形成された接着剤層(82)を含み、前記第1の支持端部(61a)と前記第2の支持端部(61b)との間の距離が、前記少なくとも一つの支持要素(65)の高さである、請求項7に記載の電気機器(10)。
前記接着剤層(82)が、前記カバーパネル(21)の振動の少なくとも一部を吸収するように、柔軟且つ可撓性のある材料で作られる、請求項8に記載の電気機器(10)。
前記接着剤層(8)の前記材料が、接着性のあるシーラントグルーである、請求項9に記載の電気機器(10)。
前記補助要素(8)が、ボルト(85)を含み、前記カバーパネル(21)の前記下部表面(211)が、前記ボルト(85)に対応するボルト溝穴(88)を含み、前記ボルト(85)のねじ山形状が、前記ボルト溝穴(88)の内壁のねじ山形状に適合する、請求項7に記載の電気機器(10)。
前記少なくとも一つの突出部(6a、6b)が、円柱である、請求項2に記載の電気機器(10)。
前記少なくとも一つの突出部(6a、6b)が、前記支持パネル(5、24)と一体に形成される、請求項2に記載の電気機器(10)。
前記周壁(22)の前記上縁部(23)に固定される前記カバーパネル(21)の前記部分が、前記カバーパネル(21)の縁部を含む、請求項1に記載の電気機器(10)。
インバータ、DC-DC変換器、又はオンボード充電器である、請求項1に記載の電気機器(10)。