JP2021008577A - 樹脂組成物、成形体、飛行機用内装材および飛行機 - Google Patents

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Abstract

【課題】飛行機用の材料として好適であり、中性子を効果的に遮蔽可能である樹脂組成物を提供する。また、このような樹脂組成物を形成材料とする成形体、飛行機用内装材、およびこのような飛行機用内装材を備えた飛行機を提供する。【解決手段】芳香族ポリスルホンと、ホウ素化合物とを含み、芳香族ポリスルホンに対する、ホウ素化合物に含まれるホウ素原子の質量比が、0.22以上1.32以下である樹脂組成物。【選択図】図3

Description

本発明は、樹脂組成物、成形体、飛行機用内装材および飛行機に関する。
宇宙空間に存在する高エネルギー放射線である「一次宇宙線」は、地球大気圏に降り注ぐと、大気を構成する元素の原子核と衝突し、放射線を生じる。生じる放射線は「二次宇宙線」と呼ばれる。二次宇宙線は、地上に達するまでの間に大気に吸収されて減衰する。二次宇宙線の強度は、地上15km〜20kmに極大を持つことが知られている。
一方で、貨物機や旅客機などの飛行機の飛行高度は地上から約8000m〜12000m(8km〜12km)であり、二次宇宙線の強度が極大を示す高度に近い。このような高度を飛行する飛行機の乗務員および乗客は、飛行中の飛行機内において地上の100倍近くの高強度の宇宙線を浴び被爆する。継続的に飛行機に搭乗する乗務員は、被爆量の積算値が大きくなることから、近年では、特に飛行機の乗務員の放射線被曝が問題視されている。
さらに近年では、飛行機燃料の高騰や飛行時間短縮を目的として、北極圏などの高緯度を経由する飛行ルートや、従来よりも高高度での飛行ルートが検討されている。しかし、地磁気の影響により、北極圏などの高緯度では二次宇宙線の発生量が多い。また、飛行高度が高高度になるほど、二次宇宙線の極大を示す高度(約13000m〜15000m)に近づくことになる。そのため、近年採用または検討されている飛行ルートでは、従来よりも乗務員の被爆量が増加すると予想される。
このような状況下、航空業界においては、放射線を遮断できる材料を用いた飛行機の改良が求められている。例えば、放射線遮蔽用の材料として、窒化ホウ素ナノチューブなどのホウ素含有ナノ材料をポリマー材料に分散させた材料が知られている(特許文献1参照)。
特表2013−535002号公報
しかし、従来の放射線遮蔽用の材料は、放射線の遮蔽率が低く、改良が求められていた。また、飛行機の飛行高度における被爆に最も寄与する放射線は中性子線であり、被爆する放射線量の約半分ほどを占めると考えられている。そのため、飛行機用の材料として適した材料であって、なおかつ中性子線を効果的に遮蔽可能な材料が求められていた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、飛行機用の材料として好適であり、中性子を効果的に遮蔽可能である樹脂組成物を提供することを目的とする。また、このような樹脂組成物を形成材料とする成形体、飛行機用内装材、およびこのような飛行機用内装材を備えた飛行機を提供することを併せて目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の一態様は、以下の樹脂組成物、成形体、飛行機用内装材、飛行機を提供する。
[1]芳香族ポリスルホンと、ホウ素化合物とを含み、前記芳香族ポリスルホンに対する、前記ホウ素化合物に含まれるホウ素原子の質量比が、0.22以上1.32以下である樹脂組成物。
[2]前記芳香族ポリスルホンは、前記芳香族ポリスルホンを構成する全繰り返し単位の合計量に対し、下記式(1)で表される繰り返し単位を80モル%以上100モル%以下含む[1]に記載の樹脂組成物。−Ph−SO−Ph−O−…(1)[式(1)中、PhおよびPhは、フェニレン基を表す。前記フェニレン基が有する水素原子は、互いに独立にアルキル基、アリール基またはハロゲン原子で置換されていてもよい。]
[3]前記ホウ素化合物は、粒子形状が板状である[1]または[2]に記載の樹脂組成物。
[4]前記ホウ素化合物は、炭化ホウ素、窒化ホウ素、酸化ホウ素およびホウ酸からなる群から選ばれる少なくとも1種である[1]から[3]のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
[5]前記樹脂組成物は、真密度が1.4g/cmを超え2.0g/cm以下である[1]から[4]のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
[6][1]から[5]のいずれか1項に記載の樹脂組成物からなる成形体。
[7][6]に記載の成形体からなる飛行機用内装材。
[8][7]に記載の飛行機用内装材を備えた飛行機。
本発明によれば、飛行機用の材料として好適であり、中性子を効果的に遮蔽可能である樹脂組成物を提供することができる。また、このような樹脂組成物を形成材料とする成形体、飛行機用内装材、およびこのような飛行機用内装材を備えた飛行機を提供することができる。
図1は、本実施形態の成形体による中性子線の遮蔽の実測結果を示すグラフである。 図2は、本実施形態の成形体による中性子線の遮蔽の計算機シミュレーションの計算結果を示すグラフである。 図3は、ホウ素化合物の配合量と、成形体を透過する中性子線のエネルギーとの関係の計算機シミュレーション結果を示すグラフである。
本明細書において「飛行機」とは、航空法に定める「人が乗って航空の用に供することができる飛行機」を指す。本発明の一態様は、輸送機および旅客機を含む飛行機に好適に適用することができる。
[樹脂組成物]
本実施形態の樹脂組成物は、芳香族ポリスルホンと、ホウ素化合物とを含み、樹脂組成物中の芳香族ポリスルホンに対する、ホウ素化合物に含まれるホウ素原子の質量比が、0.22以上1.32以下である。
以下の説明においては、本実施形態の樹脂組成物における「ホウ素化合物」に含まれホウ素原子」を、「ホウ素原子A」と称することがある。
本実施形態の樹脂組成物において、上述の質量比が0.22以上であると、得られる樹脂組成物により中性子線を遮蔽しやすい。そのため、本実施形態の樹脂組成物を用いた成形体の内部で活動する人間の被曝量を有意に低減できる。
また、本実施形態の樹脂組成物において、上述の質量比が1.32以下であると、得られる樹脂組成物の真密度が低く、成形しやすくなる。また、樹脂組成物を用いた成形体が軽量となり、飛行機用途に適した成形体が得られる。
本実施形態の樹脂組成物において、上述の質量比は好ましくは0.22以上1.32以下であり、より好ましくは0.23以上1.03以下である。0.23以上であると中性子の遮蔽率が高く、1.03以下であれば真密度が小さく軽量であり好ましい。また、中性子の遮蔽率および得られる成形体の曲げ弾性率の観点から、上述の質量比が0.23以上0.7以下であることが好ましい。
本発明においては、樹脂組成物を調製して成形体を作製し、中性子線の遮蔽率を実測することによって、適切な遮蔽率を与える成形体中の前記樹脂組成物における芳香族ポリスルホンに対するホウ素化合物に含まれるホウ素原子の質量比を見出した。また、発明者らは、検討により実測した中性子線の遮蔽の挙動と同傾向を示す計算機シミュレーションの条件を見出だした。具体的には、後述の実施例および参考例に記載の計算機シミュレーションにより、中性子線の遮蔽の挙動を求めることができる。
本実施形態の樹脂組成物は、真密度(単位:g/cm)が1.4を超え2.0未満の範囲の値であることが好ましい。より好ましくは1.5を超え1.9未満の範囲の値である。真密度が1.4を超える場合は、得られる樹脂組成物の中性子線遮蔽率が大きく、樹脂組成物を用いた構造物内部で活動する人間の被曝量を低減できる。真密度が2.0未満の場合は、成形しやすくなり、さらには樹脂組成物を用いた飛行機における飛行特性への影響を小さくすることができる。
本実施形態において、樹脂組成物の真密度は、樹脂組成物を用いて内部に気泡を含まない直方体状の成形体を作成し、成形体の質量(g)と体積(cm)とを測定して、質量を体積で除した値として求めることができる。
[芳香族ポリスルホン]
本実施形態の樹脂組成物に用いられる芳香族ポリスルホンは、典型的には、2価の芳香族基と、−SO−で表されるスルホニル基とを含む繰返し単位を有する樹脂である。ここで、本明細書において「2価の芳香族基」とは、芳香族化合物から、芳香環に直接結合した水素原子を2個除いて得られる残基を意味する。
芳香族ポリスルホンは、ガラス転移温度(Tg)が225℃以上であり、耐熱性、難燃性が高い熱可塑性樹脂である。そのため、耐熱性や難燃性が低いポリエチレンなどの熱可塑性樹脂に比べ、耐熱性が高いため形状安定性および安全性の観点から、飛行機用の天井板や壁材等の材料として好適である。また、押出成形による連続成形が困難であるポリイミドなどの熱硬化性樹脂と比べ、300℃以上の高温でも押出成型が可能な柔軟性をもつため、任意の形状に容易に成形することができる。
本実施形態で用いられる芳香族ポリスルホンは、2価の芳香族基と、スルホニル基と、酸素原子とを含む繰り返し単位を有する、いわゆる芳香族ポリエーテルスルホンであることが好ましい。
芳香族ポリスルホンは、耐熱性や耐薬品性を向上させる観点から、下記式(1)で表される繰返し単位を、全繰り返し単位の合計に対して、80モル%〜100モル%有する芳香族ポリスルホンを用いることが好ましい。以下の説明において、下記式(1)で表される繰り返し単位を「繰返し単位(1)」と称することがある。
−Ph−SO−Ph−O− …(1)
[式(1)中、Ph及びPhは、フェニレン基を表し、前記フェニレン基の1個以上の水素原子は、互いに独立に、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基またはハロゲン原子で置換されていてもよい。]
また、本実施形態で用いられる芳香族ポリスルホンは、繰り返し単位(1)に、下記式(2)で表される繰返し単位や、下記式(3)で表される繰返し単位等の他の繰返し単位を1種以上有していてもよい。
−Ph−R−Ph−O− (2)
[式(2)中、Ph及びPhは、フェニレン基を表し、前記フェニレン基の1個以上の水素原子は、互いに独立に、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基またはハロゲン原子で置換されていてもよい。Rは、炭素数1〜5のアルキリデン基、酸素原子または硫黄原子である。]
−(Ph−O− (3)
[式(3)中、Phは、フェニレン基を表し、前記フェニレン基の1個以上の水素原子は、互いに独立に、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基またはハロゲン原子で置換されていてもよい。nは、1〜3の整数であり、nが2以上である場合、複数存在するPhは、互いに同一でも異なっていてもよい。]
Ph〜Phでそれぞれ表されるフェニレン基は、互いに独立に、p−フェニレン基であってもよいし、m−フェニレン基であってもよいし、o−フェニレン基であってもよい。PhおよびPhは、p−フェニレン基であることが好ましい。
前記フェニレン基の水素原子を置換していてもよい炭素数1〜10のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基及びn−デシル基が挙げられる。
前記フェニレン基の水素原子を置換していてもよい炭素数6〜20のアリール基の例としては、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、1−ナフチル基及び2−ナフチル基が挙げられる。
前記フェニレン基の水素原子を置換していてもよいハロゲン原子の例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
前記フェニレン基の水素原子がこれらの基で置換されている場合、水素原子を置換する基の数は、前記フェニレン基毎に、好ましくは2個以下、より好ましくは1個である。
Rで表される炭素数1〜5のアルキリデン基の例としては、メチレン基、エチリデン基、イソプロピリデン基及び1−ブチリデン基が挙げられる。
本実施形態で用いられる芳香族ポリスルホン樹脂は、繰返し単位として、実質的に繰返し単位(1)のみを有することがより好ましい。なお、芳香族ポリスルホン樹脂は、繰返し単位(1)〜(3)を、互いに独立に、2種以上有していてもよい。
本実施形態で用いられる芳香族ポリスルホンは、具体的にはポリエーテルスルホン(Polyethersulfone:PES)であり、市販されているPES系樹脂を使用してもよい。このような市販PES系樹脂としては、例えば、住友化学株式会社製のスミカエクセル(商品名)PES3600P、4100P、4800P、5200P、5003P、7600P等、AMOCO社の商品名UDELP−1700等が挙げられる。
本実施形態で用いられる芳香族ポリスルホンの還元粘度(単位:dL/g)は、好ましくは0.25以上であり、より好ましくは0.30以上0.50以下である。通常、樹脂は、還元粘度の値が大きいほど高分子量であるといえる。
本実施形態で用いられる芳香族ポリスルホンの還元粘度は、芳香族ポリスルホンの濃度が1g/dLであるN,N−ジメチルホルムアミド溶液を用い、オストワルド型粘度管により25℃で測定した値である。
本実施形態で用いられる芳香族ポリスルホンは、例えば特開2009−138149号公報に開示されているような公知の方法により製造することができる。
[ホウ素化合物]
ホウ素化合物に含まれるホウ素原子の同位体は、天然には10Bと11Bとの2種類が存在する。このうち、天然のホウ素原子の約20%を占める10Bは、中性子線を吸収してLiとα線とを生じることにより、中性子線の遮蔽に寄与する。
そのため、本実施形態の樹脂組成物に用いられるホウ素化合物は、ホウ素原子の含有率が高い方が好ましい。ホウ素原子の含有率が高いホウ素化合物を本実施形態の樹脂組成物に用いることにより、ホウ素化合物を少量使用することで中性子線を効率よく遮蔽することができる。
本実施形態の樹脂組成物に用いられるホウ素化合物は、炭化ホウ素(BC)、窒化ホウ素(BN)、酸化ホウ素(B)およびホウ酸(HBO)からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
樹脂組成物に用いられるホウ素化合物がこれらの化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種であると、得られる樹脂組成物により中性子を効果的に遮蔽可能となる。そのため、本実施形態の樹脂組成物を用いて、例えば飛行機用の内装材を成形し、飛行機の客室やコクピットを覆うことにより、飛行機の乗務員の被爆量を低減することができる。
樹脂組成物に用いられるホウ素化合物が窒化ホウ素である場合、樹脂組成物中の芳香族ポリスルホンに対するホウ素原子Aの質量比が、0.22以上1.32以下であることが好ましい。
樹脂組成物に用いられるホウ素化合物が炭化ホウ素である場合、樹脂組成物中の芳香族ポリスルホンに対するホウ素原子Aの質量比が、0.39以上1.32以下であることが好ましい。
樹脂組成物に用いられるホウ素化合物が酸化ホウ素である場合、樹脂組成物中の芳香族ポリスルホンに対するホウ素原子Aの質量比が、0.22以上0.93以下であることが好ましい。
樹脂組成物に用いられるホウ素化合物がホウ酸である場合、樹脂組成物中の芳香族ポリスルホンに対するホウ素原子Aの質量比が、0.22以上0.50以下であることが好ましい。
また、本実施形態の樹脂組成物に用いられるホウ素化合物は、粒子形状が微細な板状、ブロック状、または球状であることが好ましい。ホウ素化合物の粒子形状は、板状またはブロック状であるとより好ましく、板状であるとさらに好ましい。
粒子形状が板状であるホウ素化合物は、板状結晶または層状結晶を含むことが好ましい。板状結晶または層状結晶を含むホウ素化合物が樹脂組成物に含まれ、このような樹脂組成物を成形加工すると、加工中にホウ素化合物の粒子が層状に一部剥離し、成形体において成形加工時の溶融樹脂の流動方向に配向すると考えられる。その結果、例えば本実施形態の樹脂組成物を用いて、飛行機用の内装材を成形すると、ホウ素化合物は、成形体の表面方向に配向し、中性子線を効率よく遮蔽することができると期待できる。
一方で、ホウ素化合物の粒子形状が微細な棒状、針状および繊維状である場合は、ホウ素化合物が凝集しやすく、均一な樹脂組成物を得ることが困難となりやすい。
本発明の樹脂組成物に用いられるホウ素化合物は、比表面積が0.1m/g以上50m/g以下の範囲に存在することが好ましい。より好ましくは0.5m/g以上10m/g以下の範囲である。ホウ素化合物の比表面積が50m/gを超える場合、ホウ素化合物が凝集しやすく、均一な樹脂組成物を得ることが困難となりやすい。
本実施形態において、ホウ素化合物の比表面積は、窒素ガスを吸着ガスとして用いホウ素化合物への吸着量を測定し、BET法によって算出した値であるBET比表面積を採用する。例えば、ホウ素化合物1gを窒素雰囲気中150℃、15分間乾燥した後、マイクロメトリックス製フローソーブII2300を用いて測定し、比表面積を求める。
本実施形態の樹脂組成物に用いられるホウ素化合物は、体積基準の累積粒度分布において、50%累積時の微小粒子側から見た粒径(D50)が1μmを超え50μm以下の範囲に存在することが好ましい。より好ましくは5μmを超え20μm以下の範囲である。
ホウ素化合物のD50が1μm以下である場合、ホウ素化合物が凝集しやすく、均一な樹脂組成物を得ることが困難となりやすい。また、ホウ素化合物のD50が50μmを超える場合、得られる成形体の表面が平滑になりにくく、成形体の美観が損なわれやすい。
本実施形態において、ホウ素化合物のD50は、レーザー散乱型粒度分布測定装置(マルバーン社製マスターサイザーMS2000)を用いて、レーザー回折散乱法による体積基準の粒度分布測定を行い、得られる粒度分布において微小粒子側から50%累積時の粒径を採用する。
本実施形態の樹脂組成物に用いられるホウ素化合物は、1種であってもよく、2種以上であってもよい。
本実施形態の樹脂組成物が、2種以上のホウ素化合物を含む場合、用いるホウ素化合物としては、窒化ホウ素と、酸化ホウ素またはホウ酸の少なくともいずれか一方とを含むことが好ましい。酸化ホウ素およびホウ酸は、窒化ホウ素に、窒化ホウ素の製造原料の残渣として含みうる。
本実施形態の樹脂組成物に用いられるホウ素化合物としては、窒化ホウ素、炭化ホウ素および酸化ホウ素からなる群から選ばれる少なくとも1種であることがより好ましく、窒化ホウ素および炭化ホウ素の少なくともいずれか一方であることがさらに好ましい。また、無色である窒化ホウ素は、黒色を呈する炭化ホウ素よりも、得られる樹脂組成物を任意に着色することができるため、意匠性に優れる観点から特に好ましい。
窒化ホウ素は、通常、窒化ホウ素(BN)六方晶系グラファイト構造に類似した低圧相h‐BNと、立方晶系閃亜鉛鉱構造のc‐BNと、六方晶系ウルツ鉱構造のw‐BNとがある。窒化ホウ素としては、低圧相h‐BNが好ましい。
窒化ホウ素は、市販品を使用してもよい。例えば、デンカ株式会社製のデンカボロンナイトライド(商品名)XGP、SGP、MGP、GP、HGP等、昭和電工株式会社の商品名UHP−1K、UHP−2、UHP−EX等が挙げられる。
[その他の配合物]
本実施形態の樹脂組成物には、発明の効果を阻害しない範囲で金属化合物が含まれていてもよい。金属化合物が有する金属元素としては、Li、K、Ag、Mg、Ca、Sr、Ba、Al、Ga、In、V、Cr、Co、Cu、Zn、Sc、Y、Nb、Mo、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Ho、Er、Tm、YbおよびLuを挙げることができる。本実施形態の樹脂組成物には、これらの金属化合物が2種以上含まれていてもよい。
本実施形態の樹脂組成物には、発明の効果を阻害しない範囲で充填剤や添加剤を配合してもよい。例えば、機械物性や耐熱性等の特性を向上し得る目的で、無機充填剤を含有させることができる。
無機充填剤としては、例えば、ガラス繊維、シリカアルミナ繊維、ウォラストナイト、チタン酸カリウムウィスカー等の、繊維状又は針状の補強材、炭酸カルシウム、ドロマイト、タルク、マイカ、クレイ、ガラスビーズ等が挙げられ、必要に応じて、2種類以上の無機充填剤を用いることもできる。これらの中でも無機充填剤としてはガラス繊維が好ましい。
添加剤としては、公知の安定剤、滑剤、顔料、染料等を挙げることができる。
本実施形態の樹脂組成物は、粒子状またはペレット状の芳香族ポリスルホンと粒子状のホウ素化合物との混合物であってもよく、芳香族ポリスルホンとホウ素化合物とを溶融混練することで芳香族ポリスルホンとホウ素化合物とが一体となった組成物であってもよい。樹脂組成物においては、芳香族ポリスルホンにホウ素化合物が均一に分散した状態が好ましい。
[塗料]
本実施形態の樹脂組成物は、さらに有機溶媒と混合されて塗料として用いることもできる。
有機溶媒としては、芳香族ポリスルホンを可溶である極性溶媒を用いることができる。このような有機溶媒としては、例えばジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドンなどを挙げることができる。
塗料は、公知の着色顔料または染料を含んでもよい。着色顔料としては、たとえば白系顔料としてチタンホワイト、酸化亜鉛系顔料、赤系顔料として、べんがら等の酸化鉄系顔料、キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンダ、ジクロロキナクリドンマゼンダ、キナクリドンマルーン等のキナクリドン系顔料、黄色系顔料として酸化鉄系顔料、黄土等の水酸化鉄系顔料、黄鉛、クロムイエロー等のクロム酸鉛系顔料、ファーストイエロー、ベンツイミダゾロンイエロー、パーマネントイエロー、縮合アゾ系等のアゾ系顔料、青系顔料としてコバルトブルー、コバルト・アルミ・クロムブルー等の複合酸化物系顔料、フタロシアニンブルー、銅フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー等のフタロシアニンブルー、緑系顔料としてクロムグリーン、酸化クロムグリーン等のクロムグリーン、塩素化フタロシアニングリーン、臭塩素化フタロシアニングリーン等のフタロシアニングリーン系顔料を例示することができる。必要とする色が、上記着色顔料単独の使用によっては発色できない場合には、上記着色顔料を混色することにより発色させるとよい。
塗料は、公知のバインダー、安定剤を含んでもよい。バインダーとしては2液硬化型ポリウレタン樹脂、湿気硬化型ポリウレタン樹脂、アクリル−ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂等が例示できる。これらの樹脂は単独でも、必要に応じ混合しても使用することができる。
[組成物の製造方法]
本実施形態の樹脂組成物は、粒子状またはペレット状の芳香族ポリスルホンと、粒子状のホウ素化合物とを混合して調製することができる。また、本実施形態の樹脂組成物は、芳香族ポリスルホンとホウ素化合物とを溶融混練することにより調製することができる。
溶融混練にあたっては、芳香族ポリスルホンおよびホウ素化合物、さらに必要に応じて用いる配合剤をヘンシェルミキサー、タンブラー等を用いて混合した後に、押出機を用いて溶融混練する調製方法を採用することができる。押出機により押出された溶融物は、必要に応じて公知の手段でペレット状に切断し、樹脂組成物のペレットとして得ることもできる。ペレット状の樹脂組成物は、後の成形において取り扱いが容易であるため好適である。
上述の溶融混練に係る温度条件は、使用した芳香族ポリスルホンの種類によって適宜最適な条件を選択することができるが、250〜400℃の範囲が好ましく、270〜400℃の範囲がより好ましく、300〜400℃の範囲がさらに好ましい。溶融混練後の樹脂組成物をペレットとする場合、押出機からダイスを介して吐出された溶融物(ストランド)を、安定的に連続して冷却しペレット状に切断可能な温度条件を設定するとよい。
[成形体、飛行機用内装材、飛行機]
本実施形態の樹脂組成物は、通常知られた成形方法により、様々な部品、部材に成形することができる。成形方法としては、射出成形法、押出成形法、中空成形(ブロー成形)法、圧縮成形(プレス成形)法等が挙げられる。成形する成形体の形状に応じて、適切な成形方法を選択するとよい。
本実施形態の成形体としては、例えば、飛行機用の内装材(飛行機用内装材)を挙げることができる。内装材としては、例えば天井板、壁材、床材、棚板、壁面窓枠、座席、テーブル、トイレ、収納棚、ドアを挙げることができる。
また、本実施形態の成形体として、飛行機用の外装材を挙げることもできる。外装材としては、外装用のカッティングシートを挙げることができる。カッティングシートは、装飾用に彩色された加飾層と、加飾層を対象物に付着させるための粘着層とを有する積層構造を採用する。本実施形態の成形体は、カッティングシートの加飾層に好適に用いることができる。
本実施形態の樹脂組成物を用いて得られた成形体は、中性子線を遮蔽しやすく、飛行機用途に適したものとなる。
本実施形態の飛行機は、上述の飛行機用内装材を備える。例えば、飛行機が本実施形態の飛行機用内装材を備え、飛行機内が本実施形態の飛行機内装材で囲まれた空間であると、内装材が飛行機に照射される宇宙線(中性子線)の一部を遮蔽し、飛行機内に達する中性子線が減衰する。
そのため、本実施形態の飛行機によれば、飛行機内に搭乗する人間の被爆量を効果的に低減することができる。
[その他の成形体]
本実施形態の樹脂組成物は、上述した飛行機用の内装材および外装材の他、種々の成形体の形成材料として用いることもできる。例えば、本実施形態の樹脂組成物から得られる成形体としては、例えば、リレー部品、コネクター、ICソケット、ICトレー等の電気・電子部品はもとより、VTR、テレビ、アイロン、エアコン、ステレオ、掃除機、冷蔵庫、炊飯器、照明器具、等の家庭電気製品部品;ランプリフレクター、ランプホルダー、碍子部等の照明器具部品;コンパクトディスク、レーザーディスク(登録商標)、スピーカー、等の音響製品部品;電話機部品、ファクシミリ部品、モデム、等の通信機器部品;ヒータホルダー等の複写機関連部品;内装部品等の自動車部品;宇宙機部品、海洋施設部材、光学機器部品、バルブ類、パイプ類、ノズル類、フィルター類、膜、医療用機器部品及び医療用材料、センサー類部品、サニタリー備品、スポーツ用品、レジャー用品、フィルム、シート等を挙げることができる。
以上、本発明に係る好適な実施の形態例について説明したが、本発明は係る例に限定されない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
以下に本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<芳香族ポリスルホンの製造>
以下の方法により、実施例で使用する芳香族ポリスルホンを製造した。
[製造例1]
撹拌機、窒素導入管、温度計、及び先端に受器を付したコンデンサーを備えた重合槽に、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン500g、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン600g、及び重合溶媒としてジフェニルスルホン978gを仕込み、系内に窒素ガスを流通させながら、上記温度計が示す重合温度で180℃まで昇温させた。
得られた溶液に、炭酸カリウム287gを添加した後、290℃まで徐々に昇温させ、290℃でさらに4時間反応させた。
得られた反応液を室温まで冷却して固化させ、細かく粉砕した後、温水による洗浄を行い、さらにアセトンとメタノールの混合溶媒による洗浄を数回行った。
次いで150℃で加熱乾燥を行い、芳香族ポリスルホンの粉末を得た。
(還元粘度の測定)
芳香族ポリスルホン1gをN,N−ジメチルホルムアミドに溶解させて、1dLのN,N−ジメチルホルムアミド溶液を調製した。得られた溶液の粘度(η)を、オストワルド型粘度管を用いて、25℃で測定した。
また、溶媒であるN,N−ジメチルホルムアミドの粘度(η)を、オストワルド型粘度管を用いて、25℃で測定した。
上記溶液の濃度は1g/dLであるので、比粘性率((η−η)/η)の値が、単位dL/gの還元粘度の値となる。
製造例1で得られた芳香族ポリスルホンの還元粘度は、0.36dL/gであった。
[評価方法1:実測]
本実施形態の成形体における中性子線遮蔽率は、当該成形体の中性子線の透過率から求めた。
本実施例において、後述のように製造した本実施形態の樹脂組成物を形成材料とする成形体の中性子線透過率は、下記の方法で測定される前記成形体を用いた場合の吸収線量(吸収線量A)とブランクの吸収線量をもとに下記式のとおり算出した。
(中性子線の透過率)=(吸収線量A/ブランクの吸収線量)×100
[吸収線量の測定]
成形体は、150mm×150mmの面を有する板状とした。成形体に対する中性子線透過率の測定は、日本原子力開発研究機構のJ−PARC、物質・生命科学研究施設、ビームライン10を用い、大気中において特に指定しない限り以下の条件で行った。
中性子源 :陽電子(加速器出力151kw)−Hgターゲット、パルス
ビーム形状 :100mm×100mm(シャッター開口部の間口)
エネルギー範囲 :1meV−100keV(ブランク:3.60×10−1Gy)
照射(積算)時間:30分
検出器 :Liグラス(25mm×25mm)
吸収線量の算出 :検出器で観測されたスペクトルに対し、国際放射線防護委員会2007年報告(ICRP2007)に記載の係数表の値に基づいて検出器により吸収されたエネルギー(吸収線量/Gy)を求めた。
測定においては、中性子線源から14mの位置に成形体を設置し、さらに、成形体に対して中性子線源とは反対側60cmの位置に検出器を設置した。成形体は、150mm×150mmの面が中性子線源に対向し、150mm×150mmの面に直交する厚み方向に中性子線が透過する姿勢で設置した。
[中性子線遮蔽率の算出]
求めた中性子線の透過率から以下のように中性子線遮蔽率を算出した。
(中性子線遮蔽率)=100−(中性子線の透過率)
中性子線の遮蔽率としては、30%を超える値であることが好ましい。
[評価方法2:計算機シミュレーション]
本実施形態の樹脂組成物を用いた成形体を透過した場合の中性子線の挙動について、計算機シミュレーションを行い、当該成形体における中性子線の遮蔽率を評価した。計算機シミュレーションにより、樹脂組成物を用いた成形体の中性子線の透過率を求めることができる。
計算機シミュレーションには、日本原子力研究開発機構製のPHITSコードを用い、入力した計算条件は中性子線の照射実験の結果から決定した係数を用いた。
PHITSコードでは、100000個など大量の中性子を乱数的に模擬的に発生させ、挙動をシミュレーションすることで、中性子線全体としての減少量を見積もることにより、前記成形体を用いた場合の吸収線量(吸収線量B)と全中性子線量をもとに下記式のとおり算出した。
(中性子線の透過率)=(吸収線量B/全中性子線量)×100
シミュレーションにあたり、実測の傾向を再現させるために、以下の計算条件を採用した。
空間モデル :直径150mm、長さ600mmの円筒、大気を充填。透過率評価の際は、円筒の中性子線入射側に接するように本実施形態の樹脂組成物を設置。
さらに線量を求める際には、円筒の透過側に接するように直径150mm、長さ50mmの水を充填した円筒を設置。
成形体モデル :成形体に含まれる材料を構成する元素のモル比と前記材料の密度とを入力。
中性子線の形状 :円筒の片側から中心軸に沿って直径10mmの中性子線を入射。
エネルギースペクトル:日本原子力開発研究機構のJ−PARC、物質・生命科学研究施設が公開しているスペクトルデータ表からビームライン10のスペクトル。
e−typeの定義 :1(標準)
neの定義 :負の値(単位Lesergyあたりで規格化)。
中性子の生成数 :10000個×100回。
透過スペクトルの算出:円筒の透過側の直径150mmの平面で観測されるスペクトルを出力した。
吸収線量の算出 :円筒の透過側に設置した直径150mm、長さ50mmの円筒状の水が吸収したエネルギー(吸収線量/Gy)を出力した(ブランク:5.11×10−15Gy)。
[計算機シミュレーションによる中性子線遮蔽率の算出]
計算機シミュレーションにより求めた中性子線透過率から、以下のように中性子線遮蔽率を算出した。
(中性子線遮蔽率)=100−(中性子線透過率)
[曲げ弾性率の評価]
中性子線の透過率の測定に用いた150mm×150mmの板状の成形体を、10mm×60mmで切り出し、試験片を作製した。得られた試験片を用い、ASTM D790に準拠して曲げ弾性率(GPa)を測定した。
曲げ弾性率(GPa)としては、8000MPa以上であると十分な成形性が保たれるため成形体として有用である。
<実施例1>
上記製造例1で得た芳香族ポリスルホンの粉末と、ホウ素化合物B1として、窒化ホウ素(BN:株式会社デンカ製SGP:純度99%)を用いた。芳香族ポリスルホンと、窒化ホウ素との質量比が、[芳香族ポリスルホン]:[窒化ホウ素]=65:35となるように秤量し、乾式ボールミルで4時間にわたって混合して、芳香族ポリスルホンとホウ素化合物の混合粉末を得た。得られた混合粉末は、本発明における「樹脂組成物」に該当する。
得られた樹脂組成物中の芳香族ポリスルホンに対するホウ素原子Aの質量比は、0.24であった。
次いで、得られた混合粉末を、温風循環式乾燥機を用いて、180℃で12時間乾燥した後、射出成形機(日精樹脂工業(株)の「PS40E−5ASE型)を用いて、シリンダー温度370℃、金型温度150℃、射出速度50mm/sで射出して、150mm(MD)×150mm(TD)×3mmの平板状の成形体E1を得た。
成形体E1の質量は107.5gであり、真密度は1.59g/cmであった。
(評価)
成形体E1について、上述の方法で透過した中性子線を測定した。観測された吸収線量は2.26×10−1Gyであった。また、中性子線遮蔽率を求めた結果、37%であった。
<実施例2>
芳香族ポリスルホンと、窒化ホウ素との質量比を、[芳香族ポリスルホン]:[窒化ホウ素]=40:60としたこと以外は実施例1と同様にして、平板状の成形体E2を得た。
得られた樹脂組成物中の芳香族ポリスルホンに対するホウ素原子Aの質量比は、0.66であった。
成形体E2の質量は100.0gであり、真密度は1.72g/cmであった。
(評価)
成形体E2について、上述の方法で透過した中性子線を測定した。観測された吸収線量は2.07×10−1Gyであった。また、中性子線遮蔽率を求めた結果、43%であった。
<実施例3>
混合粉末に用いる芳香族ポリスルホンと、窒化ホウ素との質量比を、[芳香族ポリスルホン]:[窒化ホウ素]=30:70としたこと以外は実施例1と同様にして、芳香族ポリスルホンとホウ素化合物との混合粉末を得た。
得られた樹脂組成物中の芳香族ポリスルホンに対するホウ素原子Aの質量比は、1.03であった。
次いで、得られた混合粉末を、内寸150mm×150mm×2.4mmのステンレス製の金枠に充填し、一軸プレス機((株)神藤金属工業所の「圧縮成形機、NF−37」)を用いてプレス成形した。成形条件は、305℃で20分間の余熱の後、305℃で1.5MPaの圧力を掛けて1分間保持し、さらに305℃で5.0MPaで1分間保持とした。
次いで、得られた成形体を、一軸プレス機を用い室温で1MPaの圧力で1時間保持することにより、150mm×150mm×2.4mmの平板状の成形体E3を得た。
成形体E3の質量は104.6gであり、真密度は1.94g/cmであった。
(評価)
成形体E3について、上述の方法で透過した中性子線を測定した。観測された吸収線量は1.95×10−1Gyであった。また、中性子線遮蔽率を求めた結果、46%であった。
<比較例1>
上記製造例1で得た芳香族ポリスルホンの粉末を、二軸押出機(池貝鉄工(株)の「PCM−30」)を用いて、340℃で溶融混練し、ペレット化した。
得られたペレット中の芳香族ポリスルホンに対するホウ素原子Aの質量比は、0であった。
得られたペレットを、実施例1と同様にして射出し、150mm(MD)×150mm(TD)×3mmの平板状の成形体C1を得た。
成形体C1の質量は92.3gであり、真密度は1.37g/cmであった。
(評価)
成形体C1について、上述の方法で透過した中性子線を測定した。観測された吸収線量は2.93×10−1Gyであった。また、中性子線遮蔽率を求めた結果、19%であった。
<比較例2>
混合粉末に用いる芳香族ポリスルホンと、窒化ホウ素との質量比を、[芳香族ポリスルホン]:[窒化ホウ素]=70:30としたこと以外は実施例1と同様にして、平板状の成形体C2を得た。
得られた樹脂組成物中の芳香族ポリスルホンに対するホウ素原子Aの質量比は、0.19であった。
成形体C2の質量は104.2gであり、真密度は1.54g/cmであった。
(評価)
成形体C2について、上述の方法で透過した中性子線を測定した。観測された吸収線量は2.52×10−1Gyであった。また、中性子線遮蔽率を求めた結果、30%であった。
<比較例3>
芳香族ポリスルホンと、窒化ホウ素との質量比を、[芳香族ポリスルホン]:[窒化ホウ素]=20:80としたこと以外は実施例1と同様にして、芳香族ポリスルホンとホウ素化合物の混合粉末を得た。
得られた樹脂組成物中の芳香族ポリスルホンに対するホウ素原子Aの質量比は、1.76であった。
次いで、得られた混合粉末から、実施例2と同様の方法でプレス成形したところ、得られた試料C3は触れるだけで崩れるほど脆い塊状の粉体であり、成形体として得ることができなかった。
(評価)
試料C3は脆いため実験装置の試料台上に設置できず、中性子透過率測定は行えなかった。
評価結果を表1に示す。
Figure 2021008577
<参考例1>
上述の計算機シミュレーションにおいて、化学式C12Sで表される化合物(本実施形態で用いられる芳香族ポリスルホンに相当)と窒化ホウ素との混合物を樹脂組成物モデル(1)とし、樹脂組成物モデル(1)中の窒化ホウ素の配合量が35質量%である樹脂組成物モデル(1−1)について、上述の計算機シミュレーションを行った。
樹脂組成モデル(1−1)を透過した中性子線の吸収線量は3.45×10−15Gyであり、この結果から求められる樹脂組成モデル(1−1)の中性子線遮蔽率は、32%であった。
<参考例2>
参考例1の樹脂組成物モデル(1−1)の代わりに、樹脂組成物モデル(1)中の窒化ホウ素の配合量が60質量%である樹脂組成物モデル(1−2)を用いた以外は、全て参考例1と同様の条件のもと、上述の計算機シミュレーションをおこなった。
樹脂組成物モデル(1−2)における吸収線量は3.19×10−15Gyであり、この結果から求められる樹脂組成モデル(1−2)の中性子線遮蔽率は、38%であった。
<参考例3>
参考例1の樹脂組成物モデル(1−1)の代わりに、樹脂組成物モデル(1)中の窒化ホウ素の配合量が70質量%である樹脂組成物モデル(1−3)を用いた以外は、全て参考例1と同様の条件のもと、上述の計算機シミュレーションをおこなった。
樹脂組成物モデル(1−3)における吸収線量は3.10×10−15Gyであり、この結果から求められる樹脂組成モデル(1−3)の中性子線遮蔽率は39%であった。
<参考例4>
参考例1の樹脂組成物モデル(1−1)の代わりに、樹脂組成物モデル(1)中の窒化ホウ素の配合量が0質量%である樹脂組成物モデル(1−4)を用いた以外は、全て参考例1と同様の条件のもと、上述の計算機シミュレーションをおこなった。
樹脂組成物モデル(1−4)における吸収線量は4.32×10−15Gyであり、この結果から求められる樹脂組成モデル(1−4)の中性子線遮蔽率は15%であった。
<参考例5>
参考例1の樹脂組成物モデル(1−1)の代わりに、樹脂組成物モデル(1)中の窒化ホウ素の配合量が60質量%である樹脂組成物モデル(1−2)を2枚重ねた樹脂組成物モデル(1−5)を用いた以外は、全て参考例1と同様の条件のもと、上述の計算機シミュレーションをおこなった。
図1は、本実施形態の成形体による中性子線の遮蔽の挙動を示す実測の結果に基づいたグラフである。図1には、入射させた中性子線のスペクトルと成形体を透過させて計測された中性子線のスペクトルとの差スペクトルであって、実施例2、実施例3、比較例1、実施例2の成型体を2枚重ねた条件、の4種のグラフを示している。
図2は、参考例2〜5の計算機シミュレーションの結果に基づいたグラフである。図2には、入射させた中性子線のスペクトルと樹脂組成物モデルを透過した中性子線が600mm離れた位置で示すスペクトルとの差スペクトルのグラフを示している。
各グラフの横軸は、中性子線のエネルギー(単位:MeV)を示し、縦軸は各エネルギーにおける中性子線の透過率を示す。
図1,2の比較から分かるように、上述の計算機シミュレーションの条件は、実測による挙動をうまく再現できており、計算機シミュレーションにより樹脂組成物の適切な配合を評価可能であることが分かった。
図3は、参考例1〜4の計算機シミュレーションの結果に基づいたグラフである。図3には、ホウ素化合物の配合量と、樹脂組成物を透過する中性子線のエネルギーとの関係を示している。ホウ素化合物は窒化ホウ素とした。グラフの横軸は樹脂組成物全体に占めるホウ素化合物の割合(単位:質量%)、縦軸は計算結果として求められる中性子線のエネルギー(単位:Gy)を示す。
図3に示す計算機シミュレーションの評価においては、窒化ホウ素0質量%の樹脂組成物モデルを透過する中性子線の吸収線量(単位:Gy)を基準として、中性子線を20%以上遮蔽できる範囲を良品とした。中性子線を20%以上遮蔽することが可能であれば、中性子線被爆による人体への悪影響を優位に改善できると期待される。
図3中の太い破線は、窒化ホウ素0質量%の樹脂組成物モデルを透過する中性子線の吸収線量から20%低減した値を示す。
図3の結果から、樹脂組成物全体に占めるホウ素化合物の割合が、33質量%を超えると中性子線の吸収線量を20%低減可能であることが分かった。すなわち、得られた樹脂組成物中の芳香族ポリスルホンに対するホウ素原子Aの質量比は、0.22を超えると好ましいことが分かった。

Claims (8)

  1. 芳香族ポリスルホンと、ホウ素化合物とを含み、
    前記芳香族ポリスルホンに対する、前記ホウ素化合物に含まれるホウ素原子の質量比が、0.22以上1.32以下である樹脂組成物。
  2. 前記芳香族ポリスルホンは、前記芳香族ポリスルホンを構成する全繰り返し単位の合計量に対し、下記式(1)で表される繰り返し単位を80モル%以上100モル%以下含む請求項1に記載の樹脂組成物。
    −Ph−SO−Ph−O− …(1)
    [式(1)中、PhおよびPhは、フェニレン基を表す。前記フェニレン基が有する水素原子は、互いに独立にアルキル基、アリール基またはハロゲン原子で置換されていてもよい。]
  3. 前記ホウ素化合物は、粒子形状が板状である請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記ホウ素化合物は、炭化ホウ素、窒化ホウ素、酸化ホウ素およびホウ酸からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1から3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  5. 前記樹脂組成物は、真密度が1.4g/cmを超え2.0g/cm以下である請求項1から4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の樹脂組成物からなる成形体。
  7. 請求項6に記載の成形体からなる飛行機用内装材。
  8. 請求項7に記載の飛行機用内装材を備えた飛行機。
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