JP2021008448A - 有機エレクトロルミネセント化合物及びこれを含む有機エレクトロルミネセントデバイス - Google Patents

有機エレクトロルミネセント化合物及びこれを含む有機エレクトロルミネセントデバイス Download PDF

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Abstract

【課題】低い駆動電圧及び/又は高い発光効率及び/又は長い寿命を有する有機エレクトロルミネセントデバイスを作製することができる有機エレクトロルミネセント化合物及びこれを含む有機エレクトロルミネセントデバイスを提供する。【解決手段】一例として、下式で合成される有機エレクトロルミネセント化合物(C−533)。【選択図】なし

Description

本開示は、有機エレクトロルミネセント化合物及びこれを含む有機エレクトロルミネセントデバイスに関する。
エレクトロルミネセントデバイス(ELデバイス)は、より広い視野角、より大きいコントラスト比、及びより速い応答時間を提供するという利点を有する自発光ディスプレイデバイスである。1987年にEastman Kodakによって、発光層を形成するための材料として小さい芳香族ジアミン分子とアルミニウム錯体とを使用することによって、最初の有機ELデバイスが開発された[(非特許文献1)]。
有機エレクトロルミネセントデバイスにおける発光効率を決定する際の最も重要な要素は発光材料である。これまで、蛍光材料が発光材料として広く使用されてきた。しかしながら、エレクトロルミネセント機構の観点から、燐光発光材料は、蛍光発光材料と比較して理論的に4倍まで発光効率を高めることから、燐光発光材料が広く研究されている。イリジウム(III)錯体は、ビス(2−(2’−ベンゾチエニル)−ピリジナト−N,C−3’)イリジウム(アセチルアセトナート)[(acac)Ir(btp)]、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム[Ir(ppy)]、及びビス(4,6−ジフルオロフェニルピリジナト−N、C2)ピコリナトイリジウム(Firpic)等を含む燐光発光材料として広く知られている。
従来の技術では、4,4’−N,N’−ジカルバゾール−ビフェニル(CBP)が、最も広く知られている燐光ホスト材料である。近年、Pioneer(Japan)らは、ホスト材料として、バソクプロイン(BCP)及びアルミニウム(III)ビス(2−メチル−8−キノリナート)(4−フェニルフェノレート)(BAlq)等を用いた高性能有機エレクトロルミネセントデバイスを開発し、これは正孔阻止材料として知られていた。
これらの材料は良好な発光特性を提供するが、これらは以下の欠点を有する。(1)ガラス転移温度が低く、熱安定性が低いため、劣化が起こり得、真空での高温蒸着プロセス中にデバイスの寿命が短くなる場合がある。(2)有機エレクトロルミネセントデバイスの電力効率は、[(π/電圧)×電流効率]で与えられ、電力効率は電圧に反比例する。
燐光ホスト材料を含む有機エレクトロルミネセントデバイスは、蛍光材料を含むものよりも高い電流効率(cd/A)をもたらすが、著しく高い駆動電圧が必要である。従って、電力効率(lm/W)の面でメリットはない。(3)また、有機エレクトロルミネセントデバイスに用いた場合、操作寿命の点で満足できるものではなく、依然として発光効率を向上させる必要がある。
発光効率、駆動電圧及び/又は寿命を改善するために、有機エレクトロルミネセントデバイスの有機層における様々な材料又は概念が提案されてきたが、実用化には満足できるものではない。
(特許文献1)、(特許文献2)、及び(特許文献3)では、フルオレン化合物又はベンゾフルオレン化合物を開示しており、これは、発光層及び/又は電子緩衝層及び/又は電子輸送層などの材料として、少なくとも1つの窒素を含むヘテロアリールと直接又は連結基を介して結合されている。しかしながら、これらの文献は、本開示による有機エレクトロルミネセント化合物を具体的に開示していない。
韓国特許出願公開第2019−0013353A号明細書 韓国特許出願公開第2018−0094349A号明細書 韓国特許出願公開第2018−0031766A号明細書
Appl.Phys.Lett.51,913,1987
本開示の目的は、第1に、低い駆動電圧及び/又は高い発光効率及び/又は長い寿命を有する有機エレクトロルミネセントデバイスを作製することができる有機エレクトロルミネセント化合物を提供することであり、第2に、有機エレクトロルミネセント化合物を含む有機エレクトロルミネセントデバイスを提供することである。
上記の技術的問題を解決するための集中的な検討の結果として、本発明者らは、前述の目的を以下の式1で表される有機エレクトロルミネセント化合物によって達成することができることを見出し、本発明を完成した。
Figure 2021008448
式1では、
a及びb、b及びc、c及びdの1つは、以下の式2の*と結合して環を形成し、Rは、式2の*と結合していないaからdの位置で置換されており、
Figure 2021008448
及びRは、それぞれ独立して、水素、重水素、置換又は非置換(C1〜C30)アルキル、置換又は非置換(C6〜C30)アリール、置換又は非置換(3〜30員)ヘテロアリール、或いは置換又は非置換(C3〜C30)シクロアルキルを表し、或いは隣接する置換基に結合して環を形成することができ、
式1及び2では、
〜Rは、それぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、シアノ、置換又は非置換(C1〜C30)アルキル、置換又は非置換(C6〜C30)アリール、置換又は非置換(3〜30員)ヘテロアリール、置換又は非置換(C3〜C30)シクロアルキル、置換又は非置換(C1〜C30)アルコキシ、置換又は非置換トリ(C1〜C30)アルキルシリル、置換又は非置換ジ(C1〜C30)アルキル(C6〜C30)アリールシリル、置換又は非置換(C1〜C30)アルキルジ(C6〜C30)アリールシリル、置換又は非置換トリ(C6〜C30)アリールシリル、置換又は非置換モノ−又はジ−(C1〜C30)アルキルアミノ、置換又は非置換モノ−又はジ−(C6〜C30)アリールアミノ、或いは置換又は非置換(C1〜C30)アルキル(C6〜C30)アリールアミノを表し、
但し、少なくとも1つのR又はR〜Rの少なくとも1つは、−L−ETUを表し、
は、単結合、置換又は非置換(C6〜C30)アリーレン、置換又は非置換(3〜30員)ヘテロアリーレン、或いは置換又は非置換(C3〜C30)シクロアルキレンを表し、
ETUは、置換又は非置換窒素含有(3〜30員)ヘテロアリールを表し、
pは、1〜4の整数を表し、pが2以上である場合、Rはそれぞれ、同一であり得又は異なり得、
qは、1又は2の整数を表し、qが2の場合、Rはそれぞれ、同一であり得又は異なり得、
但し、以下の式I−1〜I−3で表される化合物は除く。
Figure 2021008448
式I−1からI−3では、
、R、及びLは、式1で定義されたとおりであり、
ETUからETUは、式1のETUとして定義されたとおりであり、
及びETUの少なくとも1つは、式I−1のトリアジン構造を含み、
及びETUの少なくとも1つは、式I−2のピリジン構造、ピリミジン構造、又はトリアジン構を含み
及びETUの少なくとも1つは、式I−3のキナゾリン構造を含む。
発明の有利な効果
本開示による有機エレクトロルミネセント化合物を使用することにより、低い駆動電圧及び/又は高い発光効率及び/又は長い寿命を有する有機エレクトロルミネセントデバイスを調製することができる。
本明細書では以下、本開示が詳細に説明される。しかしながら、以下の説明は、本発明を説明することを意図し、決して本発明の範囲を限定することを意味しない。
本開示は、上記式1で表される有機エレクトロルミネセント化合物、有機エレクトロルミネセント化合物を含む有機エレクトロルミネセント材料、及び有機エレクトロルミネセント材料を含む有機エレクトロルミネセントデバイスに関する。
本開示における用語「有機エレクトロルミネセント化合物」は、有機エレクトロルミネセントデバイスに使用されることができ、必要に応じて、有機エレクトロルミネセントデバイスを構成する任意の材料の層に含まれ得る化合物を意味する。
本明細書において、「有機エレクトロルミネセント材料」は、有機エレクトロルミネセントデバイスに使用され得、少なくとも1つの化合物を含み得る材料を意味する。有機エレクトロルミネセント材料は、必要に応じて、有機エレクトロルミネセントデバイスを構成する任意の層に含まれ得る。例えば、有機エレクトロルミネセント材料は、正孔注入材料、正孔輸送材料、正孔補助材料、発光補助材料、電子阻止材料、発光材料(ホスト及びドーパント材料を含む)、電子緩衝材料、正孔阻止材料、電子輸送材料、又は電子注入材料等であり得る。
本明細書において、「電子輸送帯」は、第2の電極と発光層との間で電子が移動する領域であることを意味し、例えば、電子緩衝層、正孔阻止層、電子輸送層、及び電子注入層の少なくとも1つを含み得、好ましくは、電子緩衝層、電子輸送層及び電子注入層の少なくとも1つを含み得る。電子緩衝層は、デバイスの電流特性が抱える問題を改善できる層であり、パネル製造プロセスで高温に曝されると変化することにより発光輝度が変化し、電荷の流れを制御することができる。
本明細書において、「(C1〜C30)アルキル」は、鎖を構成する1〜30の炭素原子を有する直鎖又は分岐アルキルであることを意味し、炭素原子の数は、好ましくは1〜20であり、より好ましくは1〜10である。上記アルキルは、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル等を含み得る。「(C3〜C30)シクロアルキル(エン)」は、3〜30の環骨格炭素原子を有する単環式又は多環式炭化水素であり、炭素原子の数は、好ましくは3〜20であり、より好ましくは3〜7である。上記のシクロアルキルには、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが含まれる。「(C6〜C30)アリール(エン)」は、6〜30の環骨格炭素原子を有する芳香族炭化水素から誘導される単環式又は縮合環ラジカルであり、環骨格炭素原子の数は、好ましくは6〜20、より好ましくは6〜15であり、部分的に飽和されることができ、スピロ構造を含み得る。アリールの例には、具体的には、フェニル、ビフェニル、ターフェニル、クアテルフェニル、ナフチル、ビナフチル、フェニルナフチル、ナフチルフェニル、フルオレニル、フェニルフルオレニル、ジメチルフルオレニル、ジフェニルフルオレニル、ベンゾフルオレニル、ジフェニルベンゾフルオレニル、ジベンゾフルオレニル、フェナントレニル、ベンゾフェナントレニル、フェニルフェナントレニル、アントラセニル、ベンズアントラセニル、インデニル、トリフェニレニル、ピレニル、テトラセニル、ペリレニル、クリセニル、ベンゾクリセニル、ナフタセニル、フルオランテニル、ベンゾフルオランテニル、トリル、キシリル、メシチル、クメニル、スピロ[フルオレン−フルオレン]イル、スピロ[フルオレン−ベンゾフルオレン]イル、アズレニルなどが含まれる。より具体的には、アリールは、o−トリル、m−トリル、p−トリル、2,3−キシリル、3,4−キシリル、2,5−キシリル、メシチル、o−クメニル、m−クメニル、p−クメニル、p−t−ブチルフェニル、p−(2−フェニルプロピル)フェニル、4’−メチルビフェニル、4”−t−ブチル−p−ターフェニル−4−イル、o−ビフェニル、m−ビフェニル、p−ビフェニル、o−ターフェニル、m−ターフェニル−4−イル、m−ターフェニル−3−イル、m−ターフェニル−2−イル、p−ターフェニル−4−イル、p−ターフェニル−3−イル、p−ターフェニル−2−イル、m−クアターフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、1−フルオレニル、2−フルオレニル、3−フルオレニル、4−フルオレニル、9−フルオレニル、9,9−ジメチル−1−フルオレニル、9,9−ジメチル−2−フルオレニル、9,9−ジメチル−3−フルオレニル、9,9−ジメチル−4−フルオレニル、9,9−ジフェニル−1−フルオレニル、9,9−ジフェニル−2−フルオレニル、9,9−ジフェニル−3−フルオレニル、9,9−ジフェニル−4−フルオレニル、1−アントリル、2−アントリル、9−アントリル、1−フェナントリル、2−フェナントリル、3−フェナントリル、4−フェナントリル、9−フェナントリル、1−クリセニル、2−クリセニル、3−クリセニル、4−クリセニル、5−クリセニル、6−クリセニル、ベンゾ[c]フェナントリル、ベンゾ[g]クリセニル、1−トリフェニレニル、2−トリフェニレニル、3−トリフェニレニル、4−トリフェニレニル、3−フルオランテニル、4−フルオランテニル、8−フルオランテニル、9−フルオランテニル、ベンゾフルオランテニルなどであり得る。「(3〜30員)ヘテロアリール(エン)」は、B、N、O、S、Si、P、及びGeからなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含む、3〜30の環骨格を有するアリールである。「窒素含有(3〜30員)ヘテロアリール」は、少なくとも1つの窒素原子を含み、3〜30の環骨格を有するアリールであり、更に、B、O、S、Si及びPからなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含み得る。この場合に、環骨格中の原子の数は、好ましくは5〜25であり、ヘテロ原子の数は、好ましくは1〜4である。上記のヘテロアリールは、単環式環、又は少なくとも1つのベンゼン環と縮合した縮合環であり得、部分的に飽和し得る。また、上記ヘテロアリールは、少なくとも1つのヘテロアリール基又はアリール基が単結合を介してヘテロアリール基に結合することにより形成されるものであり得る。ヘテロアリールの例としては、具体的には、フリル、チオフェニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、トリアジニル、テトラジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、フラザニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニルなどを含む単環型ヘテロアリール、及びベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、イソベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチオフェニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イミダゾピリジニル、イソインドリル、インドリル、ベンゾインドリル、インダゾリル、ベンゾチアジアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、カルバゾリル、アザカルバゾリル、ベンゾカルバゾリル、ジベンゾカルバゾリル、フェノキサジニル、フェナントリジニル、ベンゾジオキソリル、インドリジジニル、アクリリジニル、シラフルオレニル、ゲルマフルオレニルなどを含む縮合環型ヘテロアリールが挙げられる。より具体的には、ヘテロアリールは、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、2−ピリジニル、3−ピリジニル、4−ピリジニル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、6−ピリミジニル、1,2,3−トリアジン−4−イル、1,2,4−トリアジン−3−イル、1,3,5−トリアジン−2−イル、1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、1−ピラゾリル、1−インドリジジニル、2−インドリジジニル、3−インドリジジニル、5−インドリジジニル、6−インドリジジニル、7−インドリジジニル、8−インドリジジニル、2−イミダゾピリジニル、3−イミダゾピリジニル、5−イミダゾピリジニル、6−イミダゾピリジニル、7−イミダゾピリジニル、8−イミダゾピリジニル、1−インドリル、2−インドリル、3−インドリル、4−インドリル、5−インドリル、6−インドリル、7−インドリル、1−イソインドリル、2−イソインドリル、3−イソインドリル、4−イソインドリル、5−イソインドリル、6−イソインドリル、7−イソインドリル、2−フリル、3−フリル、2−ベンゾフラニル、3−ベンゾフラニル、4−ベンゾフラニル、5−ベンゾフラニル、6−ベンゾフラニル、7−ベンゾフラニル、1−イソベンゾフラニル、3−イソベンゾフラニル、4−イソベンゾフラニル、5−イソベンゾフラニル、6−イソベンゾフラニル、7−イソベンゾフラニル、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、5−キノリル、6−キノリル、7−キノリル、8−キノリル、1−イソキノリル、3−イソキノリル、4−イソキノリル、5−イソキノリル、6−イソキノリル、7−イソキノリル、8−イソキノリル、2−キノキサリニル、5−キノキサリニル、6−キノキサリニル、1−カルバゾリル、2−カルバゾリル、3−カルバゾリル、4−カルバゾリル、9−カルバゾリル、アザカルバゾール−1−イル、アザカルバゾール−2−イル、アザカルバゾール−3−イル、アザカルバゾール−4−イル、アザカルバゾール−5−イル、アザカルバゾール−6−イル、アザカルバゾール−7−イル、アザカルバゾール−8−イル、アザカルバゾール−9−イル、1−フェナントリジニル、2−フェナントリジニル、3−フェナントリジニル、4−フェナントリジニル、6−フェナントリジニル、7−フェナントリジニル、8−フェナントリジニル、9−フェナントリジニル、10−フェナントリジニル、1−アクリリジニル、2−アクリリジニル、3−アクリリジニル、4−アクリリジニル、9−アクリリジニル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、2−オキサジアゾリル、5−オキサジアゾリル、3−フラザニル、2−チエニル、3−チエニル、2−メチルピロール−1−イル、2−メチルピロール−3−イル、2−メチルピロール−4−イル、2−メチルピロール−5−イル、3−メチルピロール−1−イル、3−メチルピロール−2−イル、3−メチルピロール−4−イル、3−メチルピロール−5−イル、2−t−ブチルピロール−4−イル、3−(2−フェニルプロピル)ピロール−1−イル、2−メチル−1−インドリル、4−メチル−1−インドリル、2−メチル−3−インドリル、4−メチル−3−インドリル、2−t−ブチル−1−インドリル、4−t−ブチル−1−インドリル、2−t−ブチル−3−インドリル、4−t−ブチル−3−インドリル、1−ジベンゾフラニル、2−ジベンゾフラニル、3−ジベンゾフラニル、4−ジベンゾフラニル、1−ジベンゾチオフェニル、2−ジベンゾチオフェニル、3−ジベンゾチオフェニル、4−ジベンゾチオフェニル、1−シラフルオレニル、2−シラフルオレニル、3−シラフルオレニル、4−シラフルオレニル、1−ゲルマフルオレニル、2−ゲルマフルオレニル、3−ゲルマフルオレニル、4−ゲルマフルオレニルなどであり得る。本明細書では、「ハロゲン」には、F、Cl、Br、及びIが含まれる。
更に、「オルト(o)」、「メタ(m)」及び「パラ(p)」は、すべての置換基の置換位置を示すことを意味する。オルト位は、例えば、ベンゼンの1と2の位置に互いに隣接している置換基を有する化合物である。メタ位置は、直接隣接する置換位置の次の置換位置であり、例えば、ベンゼンの1と3の位置に置換基を有する化合物である。パラ位置は、メタ位置の次の置換位置であり、例えば、ベンゼンの1と4の位置に置換基を有する化合物である。
本明細書において、「隣接する置換基に結合して形成される環」とは、置換又は非置換(3〜30員)の単環式又は多環式の脂環式又は芳香族環、或いはこれらの組み合わせを意味し、2つ以上の隣接する置換基を連結又は融合することにより形成され、好ましくは、置換又は非置換(3〜26員)の単環式又は多環式の脂環式又は芳香族環、或いはこれらの組み合わせであり得る。更に、形成された環は、B、N、O、S、Si及びP、好ましくはN、O及びSからなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含み得る。本開示の一実施形態によれば、環骨格中の原子の数は5〜20であり、本開示の別の実施形態によれば、環骨格中の原子の数は5〜15である。一実施形態では、縮合環は、例えば、置換又は非置換ベンゼン環、置換又は非置換フルオレン環、置換又は非置換ジベンゾチオフェン環、置換又は非置換ジベンゾフラン環、置換又は非置換ナフタレン環、置換又は非置換フェナントレン環、置換又は非置換ベンゾチオフェン環、置換又は非置換ベンゾフラン環、置換又は非置換インドール環、置換又は非置換インデン環、或いは置換又は非置換カルバゾール環などであり得る。
更に、表現「置換又は非置換」における「置換」は、特定の官能基中の水素原子が別の原子又は別の官能基、即ち置換基で置き換えられていることを意味する。R〜R、R、R、L、及びETUにおける、置換(C1〜C30)アルキル、置換(C6〜C30)アリール(エン)、置換(3〜30員)ヘテロアリール(エン)、置換(C3〜C30)シクロアルキル(エン)、置換(C1〜C30)アルコキシ、置換トリ(C1〜C30)アルキルシリル、置換ジ(C1〜C30)アルキル(C6〜C30)アリールシリル、置換(C1〜C30)アルキルジ(C6〜C30)アリールシリル、置換トリ(C6〜C30)アリールシリル、置換モノ−又はジ−(C1〜C30)アルキルアミノ、置換モノ−又はジ−(C6〜C30)アリールアミノ、及び置換(C1〜C30)アルキル(C6〜C30)アリールアミノの置換基は、それぞれ独立して、重水素、ハロゲン、シアノ、カルボキシル、ニトロ、ヒドロキシ、(C1〜C30)アルキル、ハロ(C1〜C30)アルキル、(C2〜C30)アルケニル、(C2〜C30)アルキニル、(C1〜C30)アルコキシ、(C1〜C30)アルキルチオ、(C3〜C30)シクロアルキル、(C3〜C30)シクロアルケニル、(3〜7員)ヘテロシクロアルキル、(C6〜C30)アリールオキシ、(C6〜C30)アリールチオ、(C6〜C30)アリール置換又は非置換(5〜30員)ヘテロアリール、(5〜30員)ヘテロアリール置換又は非置換(C6〜C30)アリール、トリ(C1〜C30)アルキルシリル、トリ(C6〜C30)アリールシリル、ジ(C1〜C30)アルキル(C6〜C30)アリールシリル、(C1〜C30)アルキルジ(C6〜C30)アリールシリル、アミノ、モノ−又はジ−(C1〜C30)アルキルアミノ、(C1〜C30)アルキル置換又は非置換モノ−又はジ−(C6〜C30)アリールアミノ、(C1〜C30)アルキル(C6〜C30)アリールアミノ、(C1〜C30)アルキルカルボニル、(C1〜C30)アルコキシカルボニル、(C6〜C30)アリールカルボニル、ジ(C6〜C30)アリールボロニル、ジ(C1〜C30)アルキルボロニル、(C1〜C30)アルキル(C6〜C30)アリールボロニル、(C6〜C30)ar(C1〜C30)アルキル、及び(C1〜C30)アルキル(C6〜C30)アリールからなる群から選択される少なくとも1つであるが、これらに限定されない。例えば、置換基は、非置換フェニル、非置換o−ビフェニル、非置換m−ビフェニル、非置換p−ビフェニル、非置換ナフチル、非置換o−ターフェニル、非置換m−ターフェニル、非置換p−ターフェニル、置換又は非置換フルオレニル、非置換トリフェニレニル、置換又は非置換カルバゾリル、非置換フェナントレニル、非置換ジベンゾチオフェニル、非置換ジベンゾフラニル、或いは非置換スピロビフルオレニルであり得る。
以下、一実施形態による有機エレクトロルミネセント化合物について説明する。
一実施形態による有機エレクトロルミネセント化合物は、以下の式1で表される。
Figure 2021008448
式1では、
a及びb、b及びc、c及びdの1つが、以下の式2の*と結合して環を形成し、Rが、式2の*と結合していないaからdの位置で置換されており、
Figure 2021008448
及びRは、それぞれ独立して、水素、重水素、置換又は非置換(C1〜C30)アルキル、置換又は非置換(C6〜C30)アリール、置換又は非置換(3〜30員)ヘテロアリール、或いは置換又は非置換(C3〜C30)シクロアルキルを表し、或いは隣接する置換基に結合して環を形成することができ、
式1及び2では、
〜Rは、それぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、シアノ、置換又は非置換(C1〜C30)アルキル、置換又は非置換(C6〜C30)アリール、置換又は非置換(3〜30員)ヘテロアリール、置換又は非置換(C3〜C30)シクロアルキル、置換又は非置換(C1〜C30)アルコキシ、置換又は非置換トリ(C1〜C30)アルキルシリル、置換又は非置換ジ(C1〜C30)アルキル(C6〜C30)アリールシリル、置換又は非置換(C1〜C30)アルキルジ(C6〜C30)アリールシリル、置換又は非置換トリ(C6〜C30)アリールシリル、置換又は非置換モノ−又はジ−(C1〜C30)アルキルアミノ、置換又は非置換モノ−又はジ−(C6〜C30)アリールアミノ、或いは置換又は非置換(C1〜C30)アルキル(C6〜C30)アリールアミノを表し、
但し、少なくとも1つのR又はR〜Rの少なくとも1つは、−L−ETUを表し、
は、単結合、置換又は非置換(C6〜C30)アリーレン、置換又は非置換(3〜30員)ヘテロアリーレン、或いは置換又は非置換(C3〜C30)シクロアルキレンを表し、
ETUは、置換又は非置換窒素含有(3〜30員)ヘテロアリールを表し、
pは、1〜4の整数を表し、pが2以上である場合、Rはそれぞれ、同一であり得又は異なり得、
qは、1又は2の整数を表し、qが2の場合、Rはそれぞれ、同一であり得又は異なり得、
但し、以下の式I−1〜I−3で表される化合物は除く。
Figure 2021008448
(式中、
、R、及びLは、式1で定義されたとおりであり、
ETUからETUは、式1のETUとして定義されたとおりであり、
及びETUの少なくとも1つは、式I−1のトリアジン構造を含み、
及びETUの少なくとも1つは、式I−2のピリジン構造、ピリミジン構造、又はトリアジン構造を含み、
及びETUの少なくとも1つは、式I−3のキナゾリン構造を含む。
一実施形態によれば、式1のa及びbは、式2の*と結合して環を形成し、Rは、式1のc及びdで置換されることができ、この場合に、Rは、同一であり得又は異なり得る。
別の実施形態によれば、式1のb及びcは、式2の*と結合して環を形成し、Rは、式1のa及びdで置換されることができ、この場合に、Rは、同一であり得又は異なり得る。
他の実施形態によれば、式1のc及びdは、式2の*と結合して環を形成し、Rは、式1のa及びbで置換されることができ、この場合に、Rは、同一であり得又は異なり得る。
一実施形態では、R及びRは、それぞれ独立して、置換又は非置換(C1〜C30)アルキル或いは置換又は非置換(C6〜C30)アリールであり得、或いは、隣接する置換基と結合して、環、好ましくは、置換又は非置換(C1〜C10)アルキル或いは置換又は非置換(C6〜C25)アリールを形成することができ、或いは、隣接する置換基と結合して、置換又は非置換(3〜30員)の単環式又は多環式の脂環式又は芳香族環、より好ましくは置換又は非置換(C1〜C4)アルキル、或いは置換又は非置換(C6〜C18)アリールを形成することができ、或いは、隣接する置換基と結合して、置換又は非置換(5〜25員)の単環式又は多環式の芳香族環を形成することができる。例えば、R及びRは、それぞれ独立して、置換又は非置換メチル、置換又は非置換フェニルであり得、或いは、R及びRは、結合又は縮合してフルオレン環を形成することができる。
一実施形態では、Rは、それぞれ独立して、水素、重水素、置換又は非置換(C6〜C30)アリール、或いは置換又は非置換(3〜30員)ヘテロアリール、好ましくは、水素、置換又は非置換(C6〜C25)アリール、或いは置換又は非置換(5〜30員)ヘテロアリール、より好ましくは、水素、置換又は非置換(C6〜C18)アリール、或いは置換又は非置換(5〜25員)ヘテロアリールであり得る。例えば、Rは、それぞれ独立して、置換又は非置換フェニル、置換又は非置換ナフチル、置換又は非置換o−ビフェニル、置換又は非置換m−ビフェニル、置換又は非置換フルオランテニル、置換又は非置換カルバゾリル、置換又は非置換ジベンゾフラニル、或いは置換又は非置換ジベンゾチオフェニルであり得る。
一実施形態では、R〜Rは、それぞれ独立して、水素、重水素、置換又は非置換(C1〜C30)アルキル、置換又は非置換(C6〜C30))アリール、或いは置換又は非置換(3〜30員)ヘテロアリール、好ましくは、水素、置換又は非置換(C6〜C25)アリール、或いは置換又は非置換(5〜30員)ヘテロアリール、より好ましくは、水素、置換又は非置換(C6〜C20)アリール、或いは置換又は非置換(5〜25員)ヘテロアリールであり得る。
但し、少なくとも1つのR、又はRの少なくとも1つは、−L−ETUであり得、例えば、Rの1つ、又はR〜Rの1つは、−L−ETUであり得る。
一実施形態では、式1のa及びbが式2の*と結合して環を形成する場合、少なくとも1つのR、又は
〜Rの少なくとも1つは、置換又は非置換窒素含有(3〜30員)ヘテロアリールであり得、好ましくはRの1つ、又はR〜Rの1つは、−L−ETUであり得る。
一実施形態では、式1のb及びcが式2の*と結合して環を形成する場合、R〜Rの少なくとも1つは、置換又は非置換窒素含有(3〜30員)ヘテロアリールであり得、好ましくは、R〜Rの1つは、−L−ETUであり得る。
一実施形態では、式1のc及びdが式2の*と結合して環を形成する場合、R〜Rの少なくとも1つは、置換又は非置換窒素含有(3〜30員)ヘテロアリールであり得、好ましくは、R〜Rの1つは、−L−ETUであり得る。
一実施形態では、Lは、単結合、置換又は非置換(C6〜C30)アリーレン、或いは置換又は非置換(5〜30員)ヘテロアリーレン、好ましくは、単結合、或いは置換又は非置換(C6〜C25)アリーレン、より好ましくは、単結合、或いは置換又は非置換(C6〜C18)アリーレンであり得る。例えば、Lは、単結合、或いは置換又は非置換フェニレン、置換又は非置換o−ビフェニレン、置換又は非置換m−ビフェニレン、置換又は非置換ナフチレン、或いは置換又は非置換フェニルナフチレンであり得る。
一実施形態では、ETUは、少なくとも1つの窒素(N)を含む置換又は非置換窒素含有(3〜30員)ヘテロアリール、好ましくは、少なくとも2つの窒素を含む置換又は非置換窒素含有(5〜30員)ヘテロアリール、より好ましくは、少なくとも2つの窒素を含む置換又は非置換窒素含有(5〜25員)ヘテロアリールであり得る。一実施形態による窒素含有(3〜30員)ヘテロアリールは、N以外に、B、O、S、Si、及びPからなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を更に含み得、例えば、置換又は非置換ピリジイル、置換又は非置換ピリミジニル、置換又は非置換トリアジニル、置換又は非置換ピラジニル、置換又は非置換ピリダジニル、置換又は非置換キナゾリニル、置換又は非置換ベンゾキナゾリニル、置換又は非置換キノキサリニル、置換又は非置換ベンゾキノキサリニル、置換又は非置換ベンゾフロピリミジニル、置換又は非置換ベンゾチエノピリミジニル、置換又は非置換インデノピラジニル、置換又は非置換キノリル、置換又は非置換ベンゾキノリル、置換又は非置換イソキノリル、置換又は非置換ベンゾイソキノリル、置換又は非置換トリアゾリル、置換又は非置換ピラゾリル、置換又は非置換ナフチリジニル、或いは置換又は非置換ベンゾチエノピリミジニル、好ましくは、置換又は非置換トリアジニル、置換又は非置換ピリミジニル、置換又は非置換キナゾリニル、置換又は非置換ベンゾキナゾリニル、置換又は非置換キノキサリニル、置換又は非置換ベンゾキノキサリニル、置換又は非置換ベンゾフロピリミジニル、置換又は非置換ベンゾチエノピリミジニル、或いは置換又は非置換インデノピラジニルであり得る。
一実施形態によれば、ETUは、以下のグループ1に列挙される置換基のいずれか1つから選択され得る。
[グループ1]
Figure 2021008448
グループ1では、
Xは、CR1112、O、又はSを表し、
11及びR12は、それぞれ独立して、水素、重水素、置換又は非置換(C1〜C30)アルキル、置換又は非置換(C6〜C30)アリール、置換又は非置換(3〜30員)ヘテロアリール、或いは置換又は非置換(C3〜C30)シクロアルキルを表し、或いは隣接する置換基に結合して環を形成することができ、
Ar及びArは、それぞれ独立して、置換又は非置換(C6〜C30)アリール、或いは置換又は非置換(3〜30員)ヘテロアリールを表す。
一実施形態では、Xは、CH、O、又はSであり得る。
一実施形態では、Ar及びArは、それぞれ独立して、置換又は非置換(C6〜C30)アリール或いは置換又は非置換(5〜30員)ヘテロアリール、好ましくは、置換又は非置換(C6〜C25)アリール、或いは置換又は非置換(5〜25員)ヘテロアリールであり得、より好ましくは、以下のグループ2に列挙される置換基のいずれか1つから選択することができる。
[グループ2]
Figure 2021008448
一実施形態では、式1のa及びbが式2の*と結合して環を形成する場合、cで置換されたR又はR〜Rの少なくとも1つは、置換又は非置換窒素含有(3〜30員)ヘテロアリールであり得る。
但し、一実施形態による式1で表される化合物は、以下の式I−1〜I−3で表される化合物を除外する。
Figure 2021008448
式I−1からI−3では、
、R、及びLは式1で定義されたとおりであり、
ETUからETUは、式1のETUとして定義されたとおりであり、
及びETUの少なくとも1つは、式I−1のトリアジン構造を含み、
及びETUの少なくとも1つは、式I−2のピリジン構造、ピリミジン構造、又はトリアジン構造を含み、
及びETUの少なくとも1つは、式I−3のキナゾリン構造を含む。
式1で表される化合物は、以下の式1−1〜1−3のいずれか1つで表されることができる。
Figure 2021008448
式1−1〜1−3では、
〜R、L、ETU、及びpは、式1で定義されたとおりであり、
及びRは、それぞれ独立してRとして定義されたとおりであり、
rは、1又は2の整数を表し、sは1〜4の整数を表し、
r及びsが2以上である場合、R及びRはそれぞれ、同一であり得又は異なり得る。
一実施形態によれば、式1で表される有機エレクトロルミネセント化合物は、以下の化合物によって例示され得るが、これらに限定されない。
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
本開示による式1−1〜1−3の化合物は、当業者に知られている合成方法により製造することができ、例えば、以下の反応スキーム1〜3を参照することにより合成することができるが、これらに限定されない。
[反応スキーム1]
Figure 2021008448
[反応スキーム2]
Figure 2021008448
[反応スキーム3]
Figure 2021008448
反応スキーム1〜3では、R、R、R、L、及びETUは、式1−1〜1−3で定義されたとおりであり、Xは、Br、Cl又はIを表し、Halは、ハロゲン原子を表す。
上記の通り、一実施形態による式1−1〜1−3で表される化合物の例示的な合成例について記載したが、バックワルド−ハートウィグクロスカップリング反応、N−アリール化反応、H−mont媒介(H−mont−mediated)エーテル化反応、宮浦(Miyaura)ボリル化反応、鈴木(Suzuki)クロスカップリング反応、分子内酸誘起環化反応、Pd(II)触媒酸化環化反応、グリニャール反応、ヘック反応、環状脱水反応、SN置換反応、SN置換反応、及びホスフィン媒介還元環化などに基づいている。上記の反応は、具体的な合成例に記載された置換基以外の式1−1〜1−3で定義された他の置換基が結合していても、上記反応が進行することは当業者には理解されるであろう。
本開示は、式1の有機エレクトロルミネセント化合物を含む有機エレクトロルミネセント材料と、有機エレクトロルミネセント材料を含む有機エレクトロルミネセントデバイスを提供することができる。
有機エレクトロルミネセント材料は、本開示の有機エレクトロルミネセント化合物のみから構成され得、又は有機エレクトロルミネセント材料に含まれる従来の材料を更に含み得る。
一実施形態による有機エレクトロルミネセント材料は、式1で表される少なくとも1つの化合物を含み得る。一実施形態では、式1の有機エレクトロルミネセント化合物は、ホスト材料としての発光層及び電子輸送材料としての電子輸送帯に含まれることができ、好ましくは、式1の有機エレクトロルミネセント化合物は、発光層、正孔阻止層、電子緩衝層(デバイスの電子輸送層と発光層との間の蒸着層)、及び電子輸送層に、好ましくは、それぞれ、ホスト材料、正孔阻止材料、電子緩衝材料、及び電子輸送材料として発光層に含まれることができる。
本開示の有機エレクトロルミネセント材料は、式1の有機エレクトロルミネセント化合物以外の化合物を更にホストする(host)ことができる。好ましくは、有機エレクトロルミネセント材料は、少なくとも1つのドーパントで更にあり得る。
本開示の有機エレクトロルミネセント材料に含まれるホスト材料は、式1の有機エレクトロルミネセント化合物(第1のホスト材料)以外の、第1のホスト材料と異なる第2のホスト材料を更に含み得る。即ち、本開示の一実施形態による有機エレクトロルミネセント材料は、複数のホスト材料を含み得る。具体的には、一実施形態による複数のホスト材料は、第1のホスト材料として式1の少なくとも1つの化合物を含み得、第1のホスト材料と異なる少なくとも1つの第2のホスト材料を含み得る。本明細書において、第1のホスト材料の第2のホスト材料に対する重量比は、約1:99〜約99:1、好ましくは約10:90〜約90:10、より好ましくは約30:70〜約70:30であり得る。
一実施形態による第2のホスト材料は、以下の式100で表される化合物を含む。
Figure 2021008448
式100では、
Vは、CX1112、NX13、O、又はSを表し、
100は、単結合、置換又は非置換(C6〜C30)アリーレン或いは置換又は非置換(3〜30員)ヘテロアリーレンを表し、
Ar100は、置換又は非置換(C6〜C30)アリール、置換又は非置換(3〜30員)ヘテロアリール、或いはNX10を表し、
及びX10は、それぞれ独立して、置換又は非置換(C1〜C30)アルキル、置換又は非置換(C3〜C30)シクロアルキル、置換又は非置換(C6〜C30)アリール、或いは置換又は非置換(3〜30員)ヘテロアリールを表し、
11〜X13、101及びX102は、それぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、シアノ、置換又は非置換(C1〜C30)アルキル、置換又は非置換(C6〜C30)アリール、置換又は非置換(3〜30員)ヘテロアリール、置換又は非置換(C3〜C30)シクロアルキル、置換又は非置換(C1〜C30)アルコキシ、置換又は非置換トリ(C1〜C30)アルキルシリル、置換又は非置換ジ(C1〜C30)アルキル(C6〜C30)アリールシリル、置換又は非置換(C1〜C30)アルキルジ(C6〜C30)アリールシリル、置換又は非置換トリ(C6〜C30)アリールシリル、置換又は非置換モノ−又はジ−(C1〜C30)アルキルアミノ、置換又は非置換モノ−又はジ−(C2〜C30)アルケニルアミノ、置換又は非置換(C1〜C30)アルキル(C2〜C30)アルケニルアミノ、置換又は非置換モノ−又はジ−(C6〜C30)アリールアミノ、置換又は非置換(C1〜C30)アルキル(C6〜C30)アリールアミノ、置換又は非置換(C2〜C30)アルケニル(C6〜C30)アリールアミノ、置換又は非置換モノ−又はジ−(3〜30員)ヘテロアリールアミノ、置換又は非置換(C1〜C30)アルキル(3〜30員)ヘテロアリールアミノ、置換又は非置換(C2〜C30)アルケニル(3〜30員)ヘテロアリールアミノ、或いは置換又は非置換(C6〜C30)アリール(3〜30員)ヘテロアリールアミノを表し、
jは、1〜4の整数を表し、kは、1〜6の整数を表し、j及びkが2以上である場合、X101及びX102はそれぞれ、同一であり得又は異なり得る。
一実施形態では、Vは、NX13であり得、X13は、置換又は非置換(C6〜C30)アリール、好ましくは置換又は非置換(C6〜C25)アリール、より好ましくは置換又は非置換(C6〜C18)アリールであり得る。例えば、X13は、非置換フェニルであり得る。
一実施形態では、L100は、単結合、置換又は非置換(C6〜C30)アリーレン、或いは置換又は非置換(5〜30員)ヘテロアリーレン、好ましくは単結合、置換又は非置換(C6〜C25)アリーレン、或いは置換又は非置換(5〜25員)ヘテロアリーレン、より好ましくは単結合、置換又は非置換(C6〜C18)アリーレン、或いは置換又は非置換(5〜18員)ヘテロアリーレンであり得る。例えば、L100は、単結合、或いは置換又は非置換フェニレン、置換又は非置換ビフェニレン、置換又は非置換ピリジルフェニレン、置換又は非置換ナフタレニレン、置換又は非置換キノリニレン、置換又は非置換キナゾリニレン、置換又は非置換キノキサリニレン、置換又は非置換カルバゾリレン、置換又は非置換ナフチリジニレン、置換又は非置換ベンゾキノキサリニレン、置換又は非置換ベンゾキナゾリニレン、或いは置換又は非置換ベンゾフロピリミジニレンであり得る。
一実施形態では、Ar100は、置換又は非置換(C6〜C30)アリール、置換又は非置換(5〜30員)ヘテロアリール、或いはNX10、好ましくは、置換又は非置換(C6〜C25)アリール、置換又は非置換(5〜25員)ヘテロアリール、或いはNX10、より好ましくは、置換又は非置換(C6〜C18)アリール、置換又は非置換(5〜18員)ヘテロアリール、或いはNX10であり得る。この場合に、X及びX10は、それぞれ独立して、置換又は非置換(C6〜C30)アリール、好ましくは置換又は非置換(C6〜C25)アリール、より好ましくは置換又は非置換(C6〜C18)アリールであり得る。例えば、Ar100は、置換又は非置換フェニル、置換又は非置換ナフチル、置換又は非置換m−ビフェニル、置換又は非置換p−ビフェニル、置換又は非置換o−ターフェニル、置換又は非置換m−ターフェニル、置換又は非置換p−ターフェニル、置換又は非置換ジベンゾフラニル、置換又は非置換ジベンゾチオフェニル、置換又は非置換カルバゾリル、置換又は非置換フルオレニル、置換又は非置換ベンゾフルオレニル、置換又は非置換スピロビフルオレニル、置換又は非置換ピリジル、置換又は非置換ピリミジニル、置換又は非置換ナフチリジニル、置換又は非置換トリアジニル、置換又は非置換ベンゾフロピリミジニル、フェニルビフェニルアミノ、フェニルナフチルアミノ、或いはジフェニルアミノであり得る。
一実施形態では、X101及びX102は、それぞれ独立して、水素又は重水素であり得る。
一実施形態によれば、式100で表される有機エレクトロルミネセント化合物は、以下の化合物によって例示され得るが、これらに限定されない。
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
本開示による式100の有機エレクトロルミネセント化合物は、当業者に知られている合成方法を参照することにより生成することができる。
本開示の有機エレクトロルミネセント材料に含まれるドーパントは、少なくとも1つの燐光又は蛍光ドーパント、好ましくは燐光ドーパントであり得る。本開示に適用される燐光ドーパント材料は、これらに限定されないが、好ましくは、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)、銅(Cu)、及びプラチナ(Pt)から選択される金属原子の金属化錯体化合物、より好ましくはイリジウム(Ir)、オスミウム(Os)、銅(Cu)、及びプラチナ(Pt)から選択される金属原子のオルト金属化錯体化合物、更により好ましくはオルト金属化イリジウム錯体化合物であり得る。
ドーパントは、以下の式101で表される化合物を使用することができるが、これに限定されない。
Figure 2021008448
式101では、
式中、Lは、以下の構造1〜3のいずれか1つから選択される:
Figure 2021008448
100〜R103は、それぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、ハロゲン置換又は非置換(C1〜C30)アルキル、置換又は非置換(C3〜C30)シクロアルキル、置換又は非置換(C6〜C30)アリール、シアノ、置換又は非置換(3〜30員)ヘテロアリール、或いは置換又は非置換(C1〜C30)アルコキシを表し、或いはR100〜R103は、隣接する置換基に結合して、ピリジンと置換又は非置換縮合環、例えば、ピリジン−置換又は非置換キノリン、置換又は非置換イソキノリン、置換又は非置換ベンゾフロピリジン、置換又は非置換ベンゾチエノピリジン、置換又は非置換インデノピリジン、置換又は非置換ベンゾフロキノリン、置換又は非置換ベンゾチエノキノリン、或いは置換又は非置換インデノキノリンを形成することができ、
104〜R107は、それぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、ハロゲン置換又は非置換(C1〜C30)アルキル、置換又は非置換(C3〜C30)シクロアルキル、置換又は非置換(C6〜C30)アリール、置換又は非置換(3〜30員)ヘテロアリール、シアノ、或いは置換又は非置換(C1〜C30)アルコキシを表し、或いはR104〜R107は、隣接する置換基に結合して、ベンゼンと置換又は非置換縮合環、例えば、ベンゼン置換又は非置換ナフチル、置換又は非置換フルオレン、置換又は非置換ジベンゾチオフェン、置換又は非置換ジベンゾフラン、置換又は非置換インデノピリジン、置換又は非置換ベンゾフロピリジン、或いは置換又は非置換ベンゾチエノピリジンを形成することができ、
201〜R220は、それぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、重水素及び/又はハロゲン置換又は非置換(C1〜C30)アルキル、置換又は非置換(C3〜C30)シクロアルキル、或いは置換又は非置換(C6〜C30)アリールを表し、或いは、R201〜R220は、隣接する置換基に結合して、置換又は非置換環を形成することができ、
nは1〜3の整数を表す。
ドーパント化合物の具体的な例は、以下を含むが、これらに限定されない。
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
Figure 2021008448
以下、上記の有機エレクトロルミネセント化合物又は有機エレクトロルミネセント材料を適用した有機エレクトロルミネセントデバイスについて説明する。
一実施形態による有機エレクトロルミネセントデバイスは、第1の電極と、第2の電極と、第1の電極と第2の電極の間の少なくとも1つの有機層とを含み得る。更に、有機層は、発光層と、電子緩衝層と、正孔阻止層と、電子輸送層と、電子注入層とを含み得、正孔注入層、正孔輸送層、及び正孔補助層、及び発光補助層から選択される少なくとも1つの層を更に含み得る。層はそれぞれ、いくつかの層から更になり得る。また、有機層は、アリールアミン系化合物及びスチリルアリールアミン系化合物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物を更に含み得、第1族の金属、第2族の金属、第4周期の遷移金属、第5周期の遷移金属、ランタニド、及び周期表のd遷移元素の有機金属からなる群から選択される少なくとも1つの金属、又はこのような金属を含む少なくとも1つの錯体化合物を更に含み得る。
本開示の式1で表される化合物は、有機エレクトロルミネセントデバイスを構成する1つ以上の層に含まれることができる。一実施形態によれば、有機層は、発光層及び/又は電子輸送帯、例えば、有機エレクトロルミネセント化合物を含む、発光層及び/又は正孔阻止層及び/又は電子輸送層を含む。例えば、式1の有機エレクトロルミネセント化合物が正孔阻止層及び/又は電子輸送層に含まれる場合、式1の有機エレクトロルミネセント化合物は、それぞれ正孔阻止材料及び/又は電子輸送材料として含まれることができる。発光層、正孔阻止層、及び/又は電子輸送層は、本開示の有機エレクトロルミネセント化合物のみ又は少なくとも2種の有機エレクトロルミネセント化合物を含み得、有機エレクトロルミネセント材料に含まれる従来の材料を更に含み得る。
一実施形態による発光層は、式1で表される少なくとも1つの第1のホスト材料と式100で表される少なくとも1つの第2のホスト材料とを含む複数のホスト材料を含み得る。一実施形態によれば、発光層は、式1で表される第1のホスト材料として化合物C−1〜C−533のうちの少なくとも1つの化合物と、式100で表される第2のホスト材料として化合物H−1〜H−95のうちの少なくとも1つの化合物とを含み得る。
一実施形態による正孔阻止層は、式1で表される有機エレクトロルミネセント化合物の少なくとも1つを含み得、例えば、正孔阻止層は、式1で表される化合物C−1〜C−533のうちの少なくとも1つの化合物を含み得る。
別の実施形態による電子輸送層は、式1で表される有機エレクトロルミネセント化合物の少なくとも1つを含み得、例えば、電子輸送層は、式1で表される化合物C−1〜C−533のうちの少なくとも1つの化合物を含み得る。
一実施形態による有機エレクトロルミネセント材料は、白色有機発光デバイス用の発光材料として使用することができる。白色有機発光デバイスは、赤(R)、緑(G)、青(B)、又は黄緑(YG)の発光ユニットの配置に応じて、平行並列(parallel side−by−side)配置法、積層配置法、又は色変換材料(CCM)法など、様々な構造が提案されている。更に、一実施形態による有機エレクトロルミネセント材料は、量子ドット(QD)を含む有機エレクトロルミネセントデバイスにも適用することができる。
第1の電極及び第2の電極の一方はアノードであり得、他方はカソードであり得る。この場合に、第1の電極及び第2の電極はそれぞれ、透過性導電性材料、半透過性導電性材料、又は反射性導電性材料として形成することができる。有機エレクトロルミネセントデバイスは、第1の電極及び第2の電極を形成する材料の種類によって、上面発光型、底面発光型、又は両面発光型であり得る。
アノードと発光層との間に、正孔注入層、正孔輸送層、電子阻止層、又はこれらの組合せを使用することができる。正孔注入層は、正孔注入障壁(又は正孔注入電圧)をアノードから正孔輸送層又は電子阻止層まで下げるために複数層であり得、複数層のそれぞれは、2つの化合物を同時に使用することができる。正孔注入層は、p−ドーパントとしてドープされることができる。また、電子阻止層は、正孔輸送層(又は正孔注入層)と発光層の間に配置することができ、発光層からの電子のオーバーフローを阻止することによって励起子を発光層内に閉じ込めて発光漏れを防止することができる。正孔輸送層又は電子阻止層は複数層であり得、この場合に、それぞれの層は、複数の化合物を使用することができる。
電子緩衝層、正孔阻止層、電子輸送層、電子注入層、又はこれらの組合せは、発光層とカソードとの間に用いることができる。電子緩衝層は、電子の注入を制御し、発光層と電子注入層との間の界面特性を改善するために複数層であり得、複数層のそれぞれは、2つの化合物を同時に使用することができる。正孔阻止層又は電子輸送層はまた、多層であり得、この場合に、それぞれの層は、複数の化合物を使用し得る。また、電子注入層は、n型ドーパントとしてドープされることができる。
発光補助層は、アノードと発光層との間、又はカソードと発光層との間に配置され得る。発光補助層がアノードと発光層との間に配置される場合、発光補助層は、正孔注入及び/又は正孔輸送を促進するために、又は電子のオーバーフローを防止するために使用することができる。発光補助層がカソードと発光層との間に配置される場合、発光補助層は、電子注入及び/又は電子輸送を促進するために、又は正孔のオーバーフローを防止するために使用することができる。更に、正孔補助層は、正孔輸送層(又は正孔注入層)と発光層の間に配置され得、正孔輸送速度(又は正孔注入速度)を促進又は阻止するのに有効であり得、これにより電荷のバランスを制御することができる。有機エレクトロルミネセントデバイスが2つ以上の正孔輸送層を含む場合、更に含まれる正孔輸送層は、正孔補助層又は電子阻止層として使用することができる。発光補助層、正孔補助層、又は電子阻止層は、有機エレクトロルミネセントデバイスの効率及び/又は寿命を向上させる効果を有し得る。
本開示の有機エレクトロルミネセントデバイスにおいて、好ましくは、カルコゲナイド層、ハロゲン化金属層、及び金属酸化物層から選択される少なくとも1つの層(以下、「表面層」)は、一方又は両方の電極の内面に配置されることができる。具体的には、エレクトロルミネセント媒体層のアノード面にシリコン及びアルミニウムのカルコゲナイド(酸化物を含む)層を配置することが好ましく、エレクトロルミネセント媒体層のカソード面にハロゲン化金属層又は金属酸化物層を配置することが好ましい。有機エレクトロルミネセントデバイスについての動作安定性は、表面層によって得られ得る。好ましくは、カルコゲナイドとしては、SiO(1≦X≦2)、AlO(1≦X≦1.5)、SiON、SiAlON等が挙げられ、ハロゲン化金属としては、LiF、MgF、CaF、希土類金属フッ化物等が挙げられ、金属酸化物としては、CsO、LiO、MgO、SrO、BaO、CaO等が挙げられる。
更に、本開示の有機エレクトロルミネセントデバイスにおいて、電子輸送化合物と還元性ドーパントとの混合領域、又は正孔輸送化合物と酸化性ドーパントとの混合領域は、一対の電極の少なくとも1つの表面に配置され得る。この場合、電子輸送化合物はアニオンに還元され、こうして混合領域からエレクトロルミネセント媒体へ電子を注入し輸送することがより容易になる。更に、正孔輸送化合物はカチオンに酸化され、こうして混合領域からエレクトロルミネセント媒体へ正孔を注入し輸送することがより容易になる。好ましくは、酸化性ドーパントは、種々のルイス酸及びアクセプター化合物を含み、還元性ドーパントは、アルカリ金属、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属、希土類金属、及びこれらの混合物を含む。還元性ドーパント層を電荷発生層として用いて、2つ以上の発光層を有し、白色光を発する有機エレクトロルミネセントデバイスを調製し得る。
本開示の有機エレクトロルミネセントデバイスのそれぞれの層を形成するために、真空蒸着、スパッタリング、プラズマ、イオンプレーティング方法等などの乾式膜形成法、又はインクジェット印刷、ノズル印刷、スロットコーティング、スピンコーティング、ディップコーティング、フローコーティング方法等などの湿式膜形成法を用いることができる。湿式製膜法を用いる場合、それぞれの層を形成する材料をエタノール、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジオキサン等などの任意の適切な溶媒に溶解又は拡散させることによって薄膜を形成することができる。それぞれの層を形成する材料を溶解又は拡散させることができ、製膜能力に問題がない場合、溶媒は、任意の溶媒であり得る。
一実施形態によるホスト及びドーパント化合物によって層を形成する場合、共蒸発又は混合蒸発を使用することができるが、これらに限定されない。共蒸着は、2つ以上の異性体材料をそれぞれの個々のるつぼソースに入れ、両方のセルに同時に電流を流して材料を蒸発させ、混合蒸着を行う混合蒸着法であり、混合蒸着は、蒸着の前に2つ以上の異性体材料を1つのるつぼソースで混合し、次いで電流を1つのセルに流して材料を蒸発させる混合蒸着法である。
一実施形態によれば、本開示は、本開示の有機エレクトロルミネセント化合物を使用することによって、スマートフォン、タブレット、ノートブック、PC、TVなどのデバイス用ディスプレイ、或いは車両用のディスプレイデバイス、或いは屋外又は屋内照明などの照明デバイスを提供できる。
以下、本開示を詳細に理解するために、代表的な化合物又は中間体化合物の合成方法を参照しながら、本開示による化合物の調製方法について説明する。
[実施例1]化合物C−172の合成
Figure 2021008448
1)化合物3の合成
化合物1(50.3g、200.34ミリモル)、化合物2(50.0g、190.80ミリモル)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(Pd(PPh)(6.6g、5.72ミリモル)、炭酸カリウム(KCO)(66.0g、477ミリモル)、950mLのトルエン(トルエン、Tol)、240mLのエタノール(EtOH)、及び240mLの蒸留水(HO)をフラスコに加えて溶解し、その後3時間還流した。反応終了後、有機層を酢酸エチルで抽出し、次いで反応混合物をカラムクロマトグラフィーにより精製して化合物3(61.7g、収率85%)を得た。
2)化合物4の合成
化合物3(61.7g、180.83ミリモル)及び720mLのメタンスルホン酸(MSA)をフラスコに加え、70℃で2時間攪拌した。反応終了後、蒸留水を混合物に滴下し、次いで混合物をろ過して化合物4(40.1g、収率72%)を得た。
3)化合物5の合成
次亜リン酸塩(HPO)(22.0mL、207.53ミリモル)、ヨウ素(I)(17.1g、67.45ミリモル)、及び650mLの酢酸(AcOH)をフラスコに加え、1時間還流した。その後、化合物4(40.1g、129.71ミリモル)を混合物に加え、その後2時間還流した。反応終了後、有機層を酢酸エチルで抽出し、化合物5(38.3g、収率100%)を得た。
4)化合物6の合成
化合物5(38.3g、129.76ミリモル)、ヨウ化カリウム(KI)(2.2g、12.98ミリモル)、水酸化カリウム(KOH)(36.4g、648.80ミリモル)、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム(TEBAC)(1.8g、6.49ミリモル)、650mLのジメチルスルホキシド(DMSO)、及び65mLの蒸留水(HO)をフラスコに加え、30分間撹拌した。その後、ヨウ化メチル(MeI)(20.2mL、324.39ミリモル)を混合物に加え、その後室温で2時間攪拌した。反応終了後、有機層を酢酸エチルで抽出し、次いでカラムクロマトグラフィーにより精製して化合物6(36.0g、収率86%)を得た。
5)化合物7の合成
化合物6(10g、30.94ミリモル)、ビス(ピナコラート)ジボロン(11g、43.32ミリモル)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(PdCl(PPh)(1.1g、1.55ミリモル)、酢酸カリウム(KOAc)(6.1g、61.88ミリモル)、及び155mLの1,4−ジオキサンを反応容器に加え、130℃で6時間攪拌した。反応終了後、混合物を室温まで冷却し、有機層を酢酸エチルで抽出した。抽出した有機層をMgSOで乾燥させ、次いで残りの溶媒をロータリーエバポレーターで除去した。その後、反応混合物をカラムクロマトグラフィーにより精製して化合物7(7.8g、収率68%)を得た。
6)化合物C−172の合成
化合物7(3.0g、8.10ミリモル)、化合物8(3.0g、7.72ミリモル)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Pd(PPh)(0.3g、0.23ミリモル)、炭酸カリウム(KCO)(2.0g、19.30ミリモル)、40mLのトルエン(Tol)、10mLのエタノール(EtOH)、及び10mLの蒸留水(HO)をフラスコに加えて溶解し、その後4時間還流した。反応終了後、有機層を酢酸エチルで抽出し、次いでカラムクロマトグラフィーにより精製して化合物C−172(2.8g、収率67%)を得た。
Figure 2021008448
[実施例2]化合物C−11の合成
Figure 2021008448
化合物7(3.0g、8.10ミリモル)、化合物9(2.8g、7.72ミリモル)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Pd(PPh)(0.3g、0.23ミリモル)、炭酸ナトリウム(2.0g、19.30ミリモル)、40mLのトルエン(Tol)、10mLのエタノール(EtOH)、及び10mLの蒸留水(HO)をフラスコに加えて溶解し、その後4時間還流した。反応終了後、有機層を酢酸エチルで抽出し、カラムクロマトグラフィーにより精製して化合物C−11(2.5g、収率57%)を得た。
Figure 2021008448
[実施例3]化合物C−533の合成
Figure 2021008448
化合物1−1(1.9g、5.10ミリモル)、化合物2−1(2.7g、6.11ミリモル)、Pd(PPh(0.17g、0.15ミリモル)、KCO(1.6g、11.21ミリモル)、25mLのトルエン(Tol)、7mLのEtOH、及び7mLのHOをフラスコに加えて溶解し、その後4時間還流した。反応終了後、有機層を酢酸エチルで抽出し、カラムクロマトグラフィーにより精製して化合物C−533(2.7g、収率60%)を得た。
Figure 2021008448
[実施例4]化合物C−293の合成
Figure 2021008448
化合物1−2(4.9g、15.16ミリモル)、化合物2−2(6.0g、13.78ミリモル)、Pd(PPh(0.5g、0.41ミリモル)、NaCO(3.7g、34.45ミリモル)、69mLのトルエン(Tol)、17mLのEtOH、及び17mLのHOをフラスコに加えて溶解し、その後4時間還流した。反応終了後、有機層を酢酸エチルで抽出し、カラムクロマトグラフィーにより精製して化合物C−293(5.0g、収率66%)を得た。
Figure 2021008448
以下、本開示を詳細に理解するために、本開示の有機エレクトロルミネセント化合物を含む有機エレクトロルミネセントデバイスの調製方法及び特性について説明する。
[デバイスの比較例1]本開示によらない赤色発光OLEDの作製
本開示によらないOLEDデバイスを作製した。最初に、OLED用ガラス基板(ジオマテック株式会社、日本)の透明電極酸化インジウム錫(ITO)薄膜(10Ω/sq)を、アセトン、及びイソプロピルアルコールで順次超音波洗浄し、次いでイソプロパノール中に保存した。次に、ITO基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着した。化合物HI−1を真空蒸着装置のセルに導入し、次いで、装置のチャンバー内の圧力を10−7トールに制御した。その後、セルに電流を流して導入された材料を蒸発させて、これによりITO基板に厚さ80nmの第1の正孔注入層を形成した。次いで、化合物HI−2を真空蒸着装置の別のセルに導入し、セルに電流を流して導入された材料を蒸発させ、これにより第1の正孔注入層に厚さ5nmの第2の正孔注入層を形成した。次に、化合物HT−1を真空蒸着装置の別のセルに導入した。その後、セルに電流を流して導入された材料を蒸発させて、これにより第2の正孔注入層に厚さ10nmの第1の正孔輸送層を形成した。次に、化合物HT−2を真空蒸着装置の別のセルに導入した。その後、セルに電流を流して導入された材料を蒸発させて、これにより第1の正孔輸送層に厚さ60nmの第2の正孔輸送層を形成した。正孔注入層及び正孔輸送層を形成した後、発光層を以下の通りその上に蒸着した。ホストとして化合物CBPを、真空蒸着装置の一方のセルに導入し、ドーパントとして化合物D−39を別のセルに導入した。ドーパントは、ホストとドーパントの総量に基づいて3重量%のドープ量でドープし、第2の正孔輸送層に厚さ40nmの発光層を形成した。次に、電子輸送材料として化合物ETL−1とEIL−1を重量比50:50で蒸着し、発光層に厚さ35nmの電子輸送層を形成した。電子輸送層に電子注入層として化合物EIL−1を2nmの厚さに蒸着した後、別の真空蒸着装置で電子注入層に厚さ80nmのAlカソードを蒸着した。このようにして、OLEDを作製した。化合物はそれぞれ、10−6トール下で真空昇華により精製され次いで使用された。
[デバイスの実施例1及び2]本開示による赤色発光OLEDの作製
OLEDは、デバイスの比較例1と同じ方法で作製したが、第1及び第2のホスト化合物として以下の表1に列挙される化合物を、真空蒸着装置の1つのセルに導入し、化合物D−39をドーパントとして別のセルに導入した。2つのホスト材料を1:1の速度で蒸発させ、同時に、ドーパントを、ホスト及びドーパントの総量に対して3重量%のドーピング量でドープして、第2の正孔輸送層に厚さ40nmの発光層を形成した。
上記の通り作製したデバイスの比較例1、並びにデバイスの実施例1及び2のOLEDの、輝度1,000ニットでの駆動電圧、発光効率、及びCIE色座標、並びに輝度5,000ニットでの100%から95%までの短縮された時間(寿命、T95)の結果を以下の表1に示す。
Figure 2021008448
上記の表1から、本開示による有機エレクトロルミネセント化合物をホスト材料として含む有機エレクトロルミネセントデバイスは、従来のホスト化合物を含む有機エレクトロルミネセンスデバイスよりも、低い駆動電圧、高い発光効率、及び長い寿命を有することが確認される。
デバイスの比較例1及びデバイスの実施例1及び2で使用される化合物を、以下の表2に具体的に示す。
Figure 2021008448
Figure 2021008448
[デバイスの比較例2]本開示によらないOLEDの作製
本開示によらないOLEDデバイスを作製した。最初に、OLED用ガラス基板(ジオマテック株式会社、日本)の透明電極酸化インジウム錫(ITO)薄膜(10Ω/sq)をアセトン、エタノール及び蒸留水で順次超音波洗浄し、次いでイソプロパノール中に保存した。次に、真空蒸着装置のチャンバー内の圧力を10−7トールに制御した後、ITO基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに取り付けた。次に、真空蒸着装置のセルに正孔輸送化合物として化合物HT−1を導入し、正孔注入化合物として化合物HI−3を別のセルに導入した。その後、2つの材料を異なる速度で蒸発させ、正孔注入化合物を、正孔注入化合物及び正孔輸送化合物の総量に対して3重量%のドープ量でドープして、厚さ10nmの正孔注入層を形成した。次に、化合物HT−1を真空蒸着装置の別のセルに導入した。その後、セルに電流を流して導入された材料を蒸発させて、これにより正孔注入層に厚さ75nmの第1の正孔輸送層を形成した。次に、化合物HT−3を真空蒸着装置の別のセルに導入した。その後、セルに電流を流して導入された材料を蒸発させて、これにより第1の正孔輸送層に厚さ5nmの第2の正孔輸送層を形成した。正孔注入層及び正孔輸送層を形成した後、以下の通り発光層をそれに蒸着した。化合物BH−1をホストとして真空蒸着装置の一方のセルに導入し、化合物BDをドーパントとして他方のセルに導入した。ドーパントは、ホストとドーパントとの総量に基づいて2重量%のドープ量でドープして、第2の正孔輸送層に厚さ20nmの発光層を形成した。次に、正孔阻止層材料として化合物A−1を蒸着し、厚さ5nmの正孔阻止層を形成した。次に、化合物ETL−1及びEIL−1を1:1の速度で蒸発させて、正孔阻止層に厚さ30nmの電子輸送層を形成した。化合物EIL−1を厚さ2nmの電子注入層として蒸着した後、別の真空蒸着装置により電子注入層に厚さ80nmのAlカソードを蒸着させた。このようにして、OLEDを作製した。
結果として、上記の通り作製したデバイスの比較例2によるOLEDの輝度1,400ニットでの100%から95%までの短縮された時間は、22時間である。
[デバイスの比較例3]本開示によらないOLEDの作製
正孔阻止層材料として化合物A−2を使用したことを除いて、デバイスの比較例2と同じ方法でOLEDを作製した。
結果として、上記の通り作製されたデバイスの比較例3によるOLEDの輝度1,400ニットでの100%から95%までの短縮された時間は、25時間である。
[デバイスの実施例3]本開示によるOLEDの作製
化合物C−172を正孔阻止層材料として使用したことを除いて、デバイスの比較例2と同じ方法でOLEDを作製した。結果として、上記の通り作製されたデバイスの実施例3によるOLEDの輝度1,400ニットでの100%から95%までの短縮された時間は、55時間である。
[デバイスの実施例4]本開示によるOLEDの作製
OLEDは、化合物C−533を正孔阻止層材料として使用したことを除いて、デバイスの比較例2と同じ方法で作製した。結果として、上記の通り作製されたデバイスの実施例4によるOLEDの輝度1,400ニットでの100%から95%までの短縮された時間は、134時間である。
[デバイスの実施例5]本開示によるOLEDの作製
正孔阻止層材料として化合物C−293を使用したことを除いて、デバイスの比較例2と同じ方法でOLEDを作製した。結果として、上記の通り作製されたデバイスの実施例5によるOLEDの輝度1,400ニットでの100%から95%までの短縮された時間は、55時間である。
デバイスの比較例2及び3並びにデバイスの実施例3〜5で使用した化合物を、以下の表3に具体的に示す。
Figure 2021008448
[デバイスの比較例4]本開示によらないOLEDの作製
本開示によらないOLEDデバイスを作製した。最初に、OLED用ガラス基板(ジオマテック株式会社、日本)の透明電極酸化インジウム錫(ITO)薄膜(10Ω/sq)をアセトン、エタノール及び蒸留水で順次超音波洗浄し、次いでイソプロパノール中に保存した。次に、次いで真空蒸着装置のチャンバー内の圧力を10−7トールに制御した後、ITO基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに取り付けた。次に、真空蒸着装置のセルに正孔輸送化合物として化合物HT−1を導入し、正孔注入化合物として化合物HI−3を別のセルに導入した。その後、2つの材料を異なる速度で蒸発させ、正孔注入化合物を正孔注入化合物及び正孔輸送化合物の総量に対して3重量%のドープ量でドープして、厚さ10nmの正孔注入層を形成した。次に、化合物HT−1を真空蒸着装置の別のセルに導入した。その後、セルに電流を流して導入された材料を蒸発させて、これにより正孔注入層に厚さ70nmの第1の正孔輸送層を形成した。次に、化合物HT−4を真空蒸着装置の別のセルに導入した。その後、セルに電流を流して導入された材料を蒸発させて、これにより第1の正孔輸送層に厚さ5nmの第2の正孔輸送層を形成した。正孔注入層及び正孔輸送層を形成した後、発光層を以下の通りその上に蒸着した。次に、化合物BH−2をホストとして真空蒸着装置の一方のセルに導入し、化合物BD−1をドーパントとして他方のセルに導入した。ドーパントは、ホストとドーパントの総量に基づいて3重量%のドープ量でドープして、第2の正孔輸送層に厚さ20nmの発光層を形成した。次に、正孔阻止層材料として化合物HB−1を蒸着し、厚さ5nmの正孔阻止層を形成した。次に、化合物A−2とEIL−1を2つの異なるセルで1:1の割合で蒸発させ、正孔阻止層に厚さ30nmの電子輸送層を形成した。厚さ2nmの電子注入層として化合物EIL−1を蒸着した後、別の真空蒸着装置で電子注入層に厚さ80nmのAlカソードを蒸着した。こうして、OLEDを作製した。結果として、上記の通り作製されたデバイスの比較例4によるOLEDの輝度2,390ニットでの100%から90%までの短縮された時間は、9.4時間である。
[デバイスの実施例6]本開示によるOLEDの作製
電子輸送層材料として化合物C−533を使用したことを除いて、デバイスの比較例4と同じ方法でOLEDを作製した。結果として、上記で作製されたデバイスの実施例6によるOLEDの輝度2,390ニットでの100%から90%までの短縮された時間は、20.5時間である。
デバイスの比較例4及びデバイスの実施例6に用いた化合物を具体的に以下の表4に示す。
Figure 2021008448

Claims (11)

  1. 以下の式1:
    Figure 2021008448
    (式中、
    a及びb、b及びc、c及びdの1つは、以下の式2の*と結合して環を形成し、Rは、式2の*と結合していないaからdの位置で置換されており、
    Figure 2021008448
    及びRは、それぞれ独立して、水素、重水素、置換又は非置換(C1〜C30)アルキル、置換又は非置換(C6〜C30)アリール、置換又は非置換(3〜30員)ヘテロアリール、或いは置換又は非置換(C3〜C30)シクロアルキルを表し、或いは隣接する置換基に結合して環を形成することができ、
    式中、
    〜Rは、それぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、シアノ、置換又は非置換(C1〜C30)アルキル、置換又は非置換(C6〜C30)アリール、置換又は非置換(3〜30員)ヘテロアリール、置換又は非置換(C3〜C30)シクロアルキル、置換又は非置換(C1〜C30)アルコキシ、置換又は非置換トリ(C1〜C30)アルキルシリル、置換又は非置換ジ(C1〜C30)アルキル(C6〜C30)アリールシリル、置換又は非置換(C1〜C30)アルキルジ(C6〜C30)アリールシリル、置換又は非置換トリ(C6〜C30)アリールシリル、置換又は非置換モノ−又はジ−(C1〜C30)アルキルアミノ、置換又は非置換モノ−又はジ−(C6〜C30)アリールアミノ、或いは置換又は非置換(C1〜C30)アルキル(C6〜C30)アリールアミノを表し、
    但し、少なくとも1つのR又はR〜Rの少なくとも1つは、−L−ETUを表し、
    は、単結合、置換又は非置換(C6〜C30)アリーレン、置換又は非置換(3〜30員)ヘテロアリーレン、或いは置換又は非置換(C3〜C30)シクロアルキレンを表し、
    ETUは、置換又は非置換窒素含有(3〜30員)ヘテロアリールを表し、
    pは、1〜4の整数を表し、pが2以上である場合、Rはそれぞれ、同一であり得又は異なり得、
    qは、1又は2の整数を表し、qが2の場合、Rはそれぞれ、同一であり得又は異なり得、
    但し、以下の式I−1〜I−3で表される化合物は除き、
    Figure 2021008448
    式中、
    、R、及びLは、式1で定義されたとおりであり、
    ETUからETUは、式1でETUとして定義されたとおりであり、
    及びETUの少なくとも1つは、式I−1のトリアジン構造を含み、
    及びETUの少なくとも1つは、式I−2のピリジン構造、ピリミジン構造、又はトリアジン構造を含み、
    及びETUの少なくとも1つは、式I−3のキナゾリン構造を含む)で表される有機エレクトロルミネセント化合物。
  2. 前記式1は、以下の式1−1〜1−3
    Figure 2021008448
    (式中、
    〜R、L、ETU、及びpは、式1で定義されたとおりであり、
    及びRは、それぞれ独立してRとして定義されたとおりであり、
    rは、1又は2の整数を表し、sは1〜4の整数を表し、
    r及びsが2以上である場合、R及びRはそれぞれ、同一であり得又は異なり得る)のいずれか1つで表される、請求項1に記載の有機エレクトロルミネセント化合物。
  3. ETUは、以下のグループ1に列挙される置換基のいずれか1つから選択される、請求項1に記載の有機エレクトロルミネセント化合物:
    [グループ1]
    Figure 2021008448
    グループ1では、
    Xは、CR1112、O、又はSを表し、
    11及びR12は、それぞれ独立して、水素、重水素、置換又は非置換(C1〜C30)アルキル、置換又は非置換(C6〜C30)アリール、置換又は非置換(3〜30員)ヘテロアリール、或いは置換又は非置換(C3〜C30)シクロアルキルを表し、或いは隣接する置換基に結合して環を形成することができ、
    Ar及びArは、それぞれ独立して、置換又は非置換(C6〜C30)アリール、或いは置換又は非置換(3〜30員)ヘテロアリールを表す。
  4. Ar及びArは、それぞれ独立して、以下のグループ2に挙げられる置換基のいずれか1つから選択される、請求項3に記載の有機エレクトロルミネセント化合物。
    [グループ2]
    Figure 2021008448
  5. 式1で表される前記化合物は、
    Figure 2021008448
    Figure 2021008448
    Figure 2021008448
    Figure 2021008448
    Figure 2021008448
    Figure 2021008448
    Figure 2021008448
    Figure 2021008448
    Figure 2021008448
    Figure 2021008448
    Figure 2021008448
    Figure 2021008448
    Figure 2021008448
    Figure 2021008448
    Figure 2021008448
    Figure 2021008448
    Figure 2021008448
    Figure 2021008448
    Figure 2021008448
    Figure 2021008448
    Figure 2021008448
    Figure 2021008448
    Figure 2021008448
    Figure 2021008448
    Figure 2021008448
    Figure 2021008448
    からなる群から選択される、請求項1に記載の有機エレクトロルミネセント化合物。
  6. 請求項1に記載の有機エレクトロルミネセント化合物を含む有機エレクトロルミネセント材料。
  7. 請求項1に記載の有機エレクトロルミネセント化合物を含む有機エレクトロルミネセントデバイス。
  8. 前記有機エレクトロルミネセント化合物は、発光層及び/又は電子輸送帯に含まれる、請求項7に記載の有機エレクトロルミネセントデバイス。
  9. 請求項1に記載の有機エレクトロルミネセント化合物を含む少なくとも1つの第1のホスト材料と、前記第1のホスト材料とは異なる少なくとも1つの第2のホスト材料とを含む複数のホスト材料。
  10. 前記第2のホスト材料は、以下の式100:
    Figure 2021008448
    (式中、
    Vは、CX1112、NX13、O、又はSを表し、
    100は、単結合、置換又は非置換(C6〜C30)アリーレン、或いは置換又は非置換(3〜30員)ヘテロアリーレンを表し、
    Ar100は、置換又は非置換(C6〜C30)アリール、置換又は非置換(3〜30員)ヘテロアリール、或いはNX10を表し、
    及びX10は、それぞれ独立して、置換又は非置換(C1〜C30)アルキル、置換又は非置換(C3〜C30)シクロアルキル、置換又は非置換(C6〜C30)アリール、或いは置換又は非置換(3〜30員)ヘテロアリールを表し、
    11〜X13、101及びX102は、それぞれ独立して、水素、重水素、ハロゲン、シアノ、置換又は非置換(C1〜C30)アルキル、置換又は非置換(C6〜C30)アリール、置換又は非置換(3〜30員)ヘテロアリール、置換又は非置換(C3〜C30)シクロアルキル、置換又は非置換(C1〜C30)アルコキシ、置換又は非置換トリ(C1〜C30)アルキルシリル、置換又は非置換ジ(C1〜C30)アルキル(C6〜C30)アリールシリル、置換又は非置換(C1〜C30)アルキルジ(C6〜C30)アリールシリル、置換又は非置換トリ(C6〜C30)アリールシリル、置換又は非置換モノ−又はジ−(C1〜C30)アルキルアミノ、置換又は非置換モノ−又はジ−(C2〜C30)アルケニルアミノ、置換又は非置換(C1〜C30)アルキル(C2〜C30)アルケニルアミノ、置換又は非置換モノ−又はジ−(C6〜C30)アリールアミノ、置換又は非置換(C1〜C30)アルキル(C6〜C30)アリールアミノ、置換又は非置換(C2〜C30)アルケニル(C6〜C30)アリールアミノ、置換又は非置換モノ又はジ−(3〜30員)ヘテロアリールアミノ、置換又は非置換(C1〜C30)アルキル(3〜30員)ヘテロアリールアミノ、置換又は非置換(C2〜C30)アルケニル(3〜30員)ヘテロアリールアミノ、或いは置換又は非置換(C6〜C30)アリール(3〜30員)ヘテロアリールアミノを表し、
    jは、1〜4の整数を表し、kは、1〜6の整数を表し、j及びkが2以上である場合、X101及びX101はそれぞれ、同一であり得又は異なり得る)で表される化合物を含む、請求項9に記載のホスト材料。
  11. 式100で表される前記化合物は、
    Figure 2021008448
    Figure 2021008448
    Figure 2021008448
    Figure 2021008448
    からなる群から選択される、請求項10に記載のホスト材料。
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