JP2021004561A - パッケージ型圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】パッケージ型圧縮機において、吸気性能および冷却性能を向上させる。【解決手段】パッケージ型圧縮機1は、吸気口11aおよび排気口15aを有する箱状のパッケージ10と、パッケージ10内で空気を圧縮する圧縮機本体20と、パッケージ10内で圧縮機本体20を駆動するモータ25と、パッケージ10内で、吸気口11aから吸気されて排気口15aから排気される冷却用空気と、圧縮機本体20で圧縮された圧縮空気とで熱交換して圧縮空気を冷却する空冷式熱交換器40と、パッケージ10内で空冷式熱交換器40に向かって送風するターボファン42と、冷却用空気の流路であって吸気口11aからパッケージ10内へ延びる吸気流路f1の少なくとも一部を構成する吸気ダクト部材50とを備える。吸気口11aは、パッケージ10の側面11において高さ方向の概ね全長にわたって設けられている。【選択図】図3

Description

本発明は、パッケージ型圧縮機に関する。
圧縮機の駆動に伴う様々な機構をパッケージ内に収容することによって、運搬および施工の利便性を向上させたパッケージ型圧縮機がある。例えば、特許文献1には、圧縮機本体、圧縮機本体を駆動するモータ、および圧縮空気を冷却する空冷式熱交換器などがパッケージ内に収容されたパッケージ型圧縮機が開示されている。
特開2015−172371号公報
パッケージ型圧縮機では、パッケージに吸気口が形成されており、吸気口から吸気した空気によってパッケージ内の様々な機構を冷却する。しかし、特許文献1のパッケージ型圧縮機では、吸気口が小さく、モータの外形に依存したものとなっている。そのため、特許文献1のパッケージ型圧縮機は、吸気性能および冷却性能の観点から改善の余地がある。
本発明は、パッケージ型圧縮機において、吸気性能および冷却性能を向上させることを課題とする。
本発明は、吸気口および排気口を有する箱状のパッケージと、前記パッケージ内でガスを圧縮する圧縮機本体と、前記パッケージ内で前記圧縮機本体を駆動するモータと、前記パッケージ内で、前記吸気口から吸気されて前記排気口から排気される冷却用ガスと、前記圧縮機本体で圧縮された圧縮ガスとで熱交換して前記圧縮ガスを冷却する空冷式熱交換器と、前記パッケージ内で前記空冷式熱交換器に向かって送風する冷却ファンと、前記冷却用ガスの流路であって前記吸気口から前記パッケージ内へ延びる吸気流路の少なくとも一部を構成する吸気ダクト部材とを備え、前記吸気口は、前記パッケージの側面において高さ方向の概ね全長にわたって設けられている、パッケージ型圧縮機を提供する。
この構成によれば、パッケージ内において、モータによって駆動された圧縮機本体によってガスを圧縮する。圧縮ガスは、圧縮熱によって昇温するが、空冷式熱交換器にて冷却され、パッケージ外の供給先に供給される。また、吸気口から吸気流路を通じて冷却用ガスが吸気される。冷却用ガスは、パッケージ内の様々な機構を冷却するとともに、冷却ファンによって空冷式熱交換器に向かって送風される。空冷式熱交換器では、冷却用ガスと圧縮ガスとが熱交換し、圧縮ガスが冷却され、冷却用ガスが加熱される。空冷式熱交換器にて圧縮ガスの冷却に使用された冷却用ガスは、排気口から排気される。このようなパッケージ型圧縮機において、吸気口がパッケージの側面における高さ方向の概ね全長にわたって設けられているため、十分な吸気量を確保できる。従って、吸気性能を向上でき、さらに十分な吸気によってパッケージ内の著しい温度上昇を抑制できるため、冷却性能を向上できる。
前記吸気口における前記高さ方向の概ね全長とは、前記パッケージの前記側面における高さ方向の全長の5割以上であってもよい。
この構成によれば、パッケージ型圧縮機にとって好適な吸気性能および冷却性能を達成できる。
前記吸気口および前記吸気流路は、前記吸気ダクト部材によって複数の分割吸気口および複数の分割吸気流路にそれぞれ仕切られ、少なくとも1つの前記分割吸気口および前記分割吸気流路を介して前記パッケージの外側から内側を見ても、前記圧縮機本体および前記冷却ファンを直視できないように前記吸気ダクト部材が配置されていてもよい。
この構成によれば、少なくとも1つの分割吸気口および分割吸気流路を介してパッケージの外側から内側を見ても、圧縮機本体、および冷却ファンといった騒音源を直視できないように吸気ダクト部材が配置されている。換言すれば、当該分割吸気口と騒音源との間に吸気ダクト部材が配置されるため、騒音源からの騒音がパッケージ外に漏出するためには吸気ダクト部材を回り込む必要がある。従って、騒音源からの騒音が直接的に当該分割吸気口から漏出することを防止できるため、パッケージ型圧縮機の静音性を向上できる。特に、前述のようにパッケージ側面の高さ方向の全長にわたる大きな吸気口を設けた場合には、吸気口を介して漏出する騒音も大きくなるおそれがあるため、上記構成はこのような大きな吸気口を設けたパッケージ型圧縮機に対して有効である。
少なくとも1つの前記分割吸気流路は、前記吸気ダクト部材と前記パッケージの内面とによって構成されていてもよい。
この構成によれば、分割吸気流路を吸気ダクト部材のみで構成しないため、吸気ダクト部材の設置量を低減できる。また、分割吸気流路を構成する部材としてパッケージ内面を有効に利用しているため、追加部材を要せず、パッケージ型圧縮機を小型化できる。
隣接する2つの前記分割吸気流路は、1つの前記吸気ダクト部材を部分的に共有していてもよい。
この構成によれば、分割吸気流路ごとに吸気ダクト部材を設ける必要がなく、吸気ダクト部材の設置量を低減できる。
少なくとも1つの前記分割吸気流路は、曲がっていてもよい。
この構成によれば、当該分割吸気流路を通じてパッケージ外へ漏出する騒音が直線的にパッケージ外へ漏出することを防止できるため、パッケージ型圧縮機の静音性を向上できる。
前記パッケージ型圧縮機は、前記モータに取り付けられた外扇ファンをさらに備え、前記吸気流路は、前記吸気口から前記外扇ファンまで延びていてもよい。
この構成によれば、冷却用ガスが吸気流路を通って外扇ファンに達するため、外扇ファンによって吸気流路の冷却用ガスの流れを促進できる。従って、吸気性能および冷却性能を一層改善できる。
前記外扇ファンは、前記パッケージ内において下部に配置されており、複数の前記分割吸気口は、鉛直方向に並んで配置され、下方に配置された前記分割吸気口ほど大きく開口していてもよい。
この構成によれば、下方に配置された分割吸気口ほど大きく開口しているため、パッケージ内において下部に配置された外扇ファン(吸気ダクト部材の終端先)に対して近くの分割吸気口ほど大きく開口していることとなる。従って、短い長さの分割吸気流路ほど、冷却用ガスの流量を増やすことができるため、圧力損失を低減して吸気効率を向上できる。
下方の前記分割吸気流路を構成する前記吸気ダクト部材ほど大きな吸音材が貼り付けられていてもよい。
この構成によれば、前述のように下方の分割吸気口ほど大きく開口すると、下方の分割吸気口ほど騒音が漏出しやすくなるところ、騒音の漏出しやすい下方の分割吸気流路ほど大きな吸音材を貼りつけることで、騒音の漏出を効率的に抑制している。
前記冷却ファンを収容し、前記モータから前記空冷式熱交換器まで延びる排気ダクトをさらに備えてもよい。
この構成によれば、排気ダクトによって、パッケージ内での冷却用ガスの流動を規定できるため、冷却性能を一層改善できる。
本発明によれば、パッケージ型圧縮機において、吸気口がパッケージの側面において高さ方向の概ね全長にわたって設けられているため、吸気性能および冷却性能を向上できる。
本発明の実施形態に係るパッケージ型圧縮機の前方斜視図。 図1のパッケージ型圧縮機の後方斜視図。 図1の矢視A1方向から見たパッケージ型圧縮機の内部を示す正面図。 図2の矢視A2方向から見たパッケージ型圧縮機の内部を示す側面図。 パッケージ内での吸気ダクト部材の配置を示す第1斜視図。 パッケージ内での吸気ダクト部材の配置を示す第2斜視図。 パッケージ内での吸気ダクト部材の配置を示す第3斜視図。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1,2を参照して、本実施形態のパッケージ型圧縮機1は、箱状のパッケージ10内に圧縮機の駆動に伴う様々な機構を収容したものである。以下では、圧縮ガスとして空気を例に説明するが、圧縮ガスの種類は特に限定されない。また、便宜上、パッケージ10の長手方向をX方向とし、水平面内においてX方向に直交した方向をY方向とし、パッケージ10の高さ方向(鉛直方向)をZ方向とする。
本実施形態のパッケージ型圧縮機1は、冷却用空気が流れる冷却用空気流路f1〜f3(後述する図3,4参照)と、圧縮空気が流れる圧縮空気流路F1〜F6(後述する図3,4参照)とが設けられている。圧縮空気は、後述する圧縮機本体20によって圧縮される空気である。冷却用空気は、圧縮される空気ではなく、パッケージ10の内部の様々な機構を冷却するための空気である。
パッケージ10は、鋼板などの金属製板で形成され、詳細には4つの側面11〜14と、上面15と、床面16(後述する図3,4参照)とによって構成されている。パッケージ10には、冷却用空気を吸気する吸気口11aと、冷却用空気を排気する排気口15aと、圧縮される空気を吸い込む吸込口12aと、圧縮空気を吐出する吐出口11bとが設けられている。換言すれば、冷却用空気流路f1〜f3は吸気口11aから排気口15aまで延びており、圧縮空気流路F1〜F6は吸込口12aから吐出口11bまで延びている。
吸気口11aは、パッケージ10の側面11に設けられている。詳細には、吸気口11aは、パッケージ10の側面11において高さ方向(Z方向)の概ね全長にわたって設けられている。吸気口11aにおける高さ方向(Z方向)の概ね全長とは、例えば、パッケージ10の側面11の高さの5割以上であってもよいし、あるいは6割5分以上であってもよい。また、吸気口11aは、側面11の4割程度の面積を占めている。
吸気口11aは、複数の孔が集合して形成されている。本実施形態では、複数の長円形の孔が概ね均等に並べて配置されているが、その態様は特に限定されない。
排気口15aは、パッケージ10の上面15の概ね中央に設けられ、上面15の約3割程度の面積を占めている。本実施形態では、排気口15aは、吸気口11aと同様に複数の長円形の孔が集合して形成されているが、その態様は特に限定されない。
吸気口11aが形成された側面11と反対の側面12には、吸込口12aが設けられている。吸込口12aは、圧縮される空気を吸い込む部分である。吸気口11aおよび排気口15aと同様に複数の長円形の孔が集合して形成されている。吸込口12aは、吸気口11aおよび排気口15aに比べて小さく形成されている。また、吸込口12aの下方には冷却用空気を吸気するための吸気口12bが形成されている。パッケージ10内では、吸気口12bに隣接対向して防音壁17(図3,4参照)が設けられている。防音壁17により、吸気口12bから騒音が漏出することを抑制できる。ただし、当該吸気口12bは必ずしも設けられなくてもよい。
吸気口11aが形成された側面11にはまた、吐出口11bが設けられている。吐出口11bは、圧縮空気を吐出する部分である。吐出口11bは、吸気口11aに隣接してパッケージ10の側面11の上角に設けられている。
図3は、吸気口11aおよび吸込口12aが設けられていない対向する2つの側面(側壁)13,14のうちの一方の側面13を外して矢視A1方向(図1参照)からパッケージ10の内部を見た正面図である。また、図4は、側面(側壁)12を外して矢視A2方向(図2参照)からパッケージ10の内部を見た側面図である。なお、図3では、後述する排気ダクト41の一部も取り外されており、排気ダクト41内が見えるように図示されている。
図3,4を参照して、圧縮空気流路F1〜F6における構成について説明する。
パッケージ10内の圧縮空気流路F1〜F6には、圧縮機本体20と、油回収器30と、空冷式熱交換器40とが配置されている。
圧縮機本体20は、パッケージ10内において床面16に固定され、吸込部21と吐出部22とを有している。吸込部21は、配管5aを介して吸込口12aと流体的に接続されており、即ち外気と繋がっている。圧縮機本体20は、吸込口12aから吸気し(矢印F1参照)、吸込部21から吸い込んだ空気(矢印F2参照)を圧縮して吐出部22から吐出する(矢印F3参照)。吸込部21と吸込口12aとを流体的に接続する配管5aには、蛇腹流路部23と、吸込フィルタ24とが介設されている。圧縮空気流路F1,F2においては、吸込口12a、蛇腹流路部23、吸込フィルタ24、および圧縮機本体20の吸込部21が順に配置されている。
蛇腹流路部23は、内部流路が蛇腹状(図示せず)になっている箱状部材である。この蛇腹状の流路によって、空気(即ち音波)は直線的に進行できず、パッケージ10内の騒音が吸込口12aから直接的にパッケージ10外に漏出しないようにされている。好ましくは、蛇腹流路部23の内面には、吸音材が貼り付けられる。吸音材は、例えば、複数の繊維で網目状に形成された不織布や多孔質のウレタンスポンジ等であり得る。以降、言及する吸音材も同様のものを使用し得る。
吸込フィルタ24は、吸込口12aおよび蛇腹流路部23を介して吸い込んだ空気からゴミを除去する部品である。吸込フィルタ24は、汎用のものであり得る。吸込フィルタ24でゴミを序された空気が圧縮機本体20の吸込部21に送られ(矢印F2参照)、圧縮機本体20にて圧縮される。
本実施形態の圧縮機本体20は、スクリュ式である。圧縮機本体20内には、雌雄一対のスクリュロータ(図示せず)が配置されている。スクリュロータは、モータ25に機械的に接続されており、回転駆動可能である。この雌雄一対のスクリュロータが互いに噛合しながら回転することにより、圧縮機本体20内で空気が圧縮される。また、モータ25には、外扇ファン26が取り付けられている。本実施形態では、外扇ファン26は、モータ25からの回転駆動力を受けて回転する軸流ファンである。モータ25もまた、圧縮機本体20と同様にパッケージ10内の床面16上に固定されている。従って、圧縮機本体20、モータ25、および外扇ファン26は、パッケージ10内において下部に配置されている。
また、圧縮機本体20は、給油式である。そのため、圧縮機本体20内のスクリュロータには、冷却、潤滑、およびシールのために油が供給される。ここで、冷却、潤滑、およびシールに使用された油は、吐出部22から圧縮空気とともに吐出される(矢印F3参照)。圧縮機本体20の吐出部22は配管5bを通じて油回収器30に流体的に接続されており、油を含む圧縮空気は油回収器30に供給される(矢印F4参照)。
図4を参照して、油回収器30は、鉛直方向(Z方向)に延びる概略円柱状であり、圧縮機本体20から吐出された油を含む圧縮空気から油を分離回収する。回収された油は、油回収器30内に溜められ、圧縮機本体20に再度供給される。また、油回収器30は配管5cを通じて空冷式熱交換器40に流体的に接続されており、油回収器30にて油を分離された圧縮空気は配管5cを通じて空冷式熱交換器40に供給される(矢印F5参照)。
空冷式熱交換器40では、配管5cを通じて供給された圧縮空気と、後述する冷却用空気とが熱交換する。空冷式熱交換器40に供給される圧縮空気は、圧縮機本体20で圧縮された際の圧縮熱によって昇温している。空冷式熱交換器40に供給される冷却用空気は、パッケージ10外の常温の空気と概ね同温である。従って、空冷式熱交換器40内の熱交換では、圧縮空気が冷却され、冷却用空気が加熱される。後述するように、空冷式熱交換器40は、排気口15aの直下に配置されており、空冷式熱交換器40を通過した際に加熱された冷却用空気は排気口15aから排気される。また、空冷式熱交換器40は配管5dを通じて吐出口11bに流体的に接続されており、空冷式熱交換器40にて冷却された圧縮空気は吐出口11bから吐出され、図示しない供給先へ供給される(図3の矢印F6参照)。
図3,4を参照して、冷却用空気流路f1〜f3における構成について説明する。
パッケージ10内の冷却用空気流路f1〜f3には、吸気ダクト部材50と、外扇ファン26と、モータ25と、圧縮機本体20と、ターボファン(冷却ファン)42と、空冷式熱交換器40とが配置されている。
吸気口11aには、パッケージ10内へ延びる吸気ダクト部材50が取り付けられている。吸気ダクト部材50は、吸気流路f1の少なくとも一部を構成している。ここで、吸気流路f1は、冷却用空気流路f1〜f3の一部である。詳細には、吸気流路f1は、冷却用空気が吸気の際に通る流路であり、吸気口11aから外扇ファン26まで延びている。
吸気口11aは、吸気ダクト部材50によって複数(本実施形態では3つ)の分割吸気口11a1〜11a3に仕切られている。分割吸気口11a1〜11a3は、パッケージ10の側面11において鉛直方向(Z方向)に並んで配置されている。分割吸気口11a1〜11a3は、下方に配置されたものほど大きく開口している(図1参照)。本実施形態では、中段の分割吸気口11a2は、上段の分割吸気口11a1に比べて例えば約1.3倍の開口面積を有している。また、下段の分割吸気口11a3は、上段の分割吸気口11a1に比べて例えば約2.3倍の開口面積を有している。
吸気流路f1は、吸気ダクト部材50によって複数(本実施形態では3つ)の分割吸気流路f1−1〜f1−3に仕切られている。具体的には、分割吸気流路f1−1〜f1−3は、分割吸気口11a1〜11a3に対応してそれぞれ設けられている。分割吸気流路f1−1〜f1−3は、パッケージ10の下部に配置された外扇ファン26にて合流する。従って、上段の分割吸気口11a1から延びる分割吸気流路f1−1は最も長い流路であり、中段の分割吸気口11a2から延びる分割吸気流路f1−2は2番目に長い流路であり、下段の分割吸気口11a3から延びる分割吸気流路f1−3は最も短い流路である。分割吸気流路f1−1〜f1−3の詳細については後述する。
分割吸気流路f1−1〜f1−3を通じて外扇ファン26に到達した冷却用空気は、外扇ファン26によって送風され、外扇ファン26に隣接するモータ25および圧縮機本体20を冷却する。
モータ25の近傍上方には、平面視矩形状で鉛直方向(Z方向)に空冷式熱交換器40まで延びる排気ダクト41が設置されている。即ち、排気ダクト41は、モータ25から空冷式熱交換器40まで延びている。排気ダクト41内には、遠心型の送風機であるターボファン42が配置されている。ターボファン42は、空冷式熱交換器40に向かって送風しており、ターボファン42によって排気ダクト41内の空気の流動方向が規定されている。本実施形態では、冷却用空気は、図3において下方から上方へ流れる(矢印f2,f3参照)。
前述のように、空冷式熱交換器40は、排気口15aに隣接して排気口15の直下に配置されている。従って、排気ダクト41内を上方へ流れて空冷式熱交換器40に到達した冷却用空気は、空冷式熱交換器40で熱交換して昇温した後に排気口15aから排気される(矢印f3参照)。なお、前述のように、このとき圧縮空気は、冷却用空気と熱交換して冷却されている。
図5〜7を参照して、分割吸気流路f1−1〜f1−3について詳細に説明する。図5〜7は、パッケージ10の内側から吸気口11a付近を見た斜視図である。図6は図5の蓋板53を外した状態を示し、図7は図6の蓋板54を外した状態を示している。なお、図5〜7では、図示を明確にするための一部の構成要素の図示を省略している場合がある。
吸気ダクト部材50は、吸気口11aから外扇ファン26(図3を併せて参照)まで延びる吸気流路f1を構成する部材である。吸気ダクト部材50は、2つのU字形部材51,52(特に図7参照)と、2つの蓋板53,54(特に図5参照)とを含んでいる。
分割吸気流路のうち流路断面が最も大きい下段の分割吸気流路f1−3は、U字形部材52および蓋板54によって構成されている。U字形部材52は吸気方向(X方向)から見て下方に開いたU字形をしており(図7参照)、分割吸気口11a3に取り付けられている。蓋板54は、側面11に対向してU字形部材52に取り付けられている。当該構成によって、分割吸気流路f1−3では、分割吸気口11a3から水平方向(X方向)に吸気された冷却用空気は、蓋板54に当たって鉛直下方(Z方向下方)に方向転換した後、床面16に当たって水平方向(X方向)に方向転換し、外扇ファン26(図3参照)に到達する。
分割吸気流路のうち流路断面が2番目に大きい中段の分割吸気流路f1−2は、U字形部材51,52および蓋板53,54によって構成されている。U字形部材51は吸気方向(X方向)から見て下方に開いたU字形をしており、分割吸気口11a2取り付けられている。蓋板53は、側面11に対向してU字形部材51に取り付けられている。U字形部材51,52は、上下に隣接して配置され、U字形部材51の方がU字形部材52よりも吸気方向(X方向)に長く延びている(図3を併せて参照)。なお、本実施形態では、蓋板53は、排気ダクト41の一部をも構成しており、概ねパッケージ10の上面15まで延びている。当該構成によって、分割吸気流路f1−2では、分割吸気口11a2から水平方向(X方向)に吸気された冷却用空気は、蓋板53に当たって鉛直下方(Z方向下方)に方向転換した後、蓋板54に沿って下方へ流れ、床面16に当たって水平方向(X方向)に方向転換し、外扇ファン26(図3参照)に到達する。
ここで、下段の分割吸気流路f1−3の上面を構成するU字形部材52は、中段の分割吸気流路f1−2の下面をも構成している。よって、隣接する2つの分割吸気流路f1−2,f1−3は、1つのU字形部材52を部分的に共有している。換言すれば、2つの分割吸気流路f1−2,f1−3は、1つのU字形部材52によって部分的に仕切られている。
分割吸気流路のうち流路断面が最も小さい上段の分割吸気流路f1−1は、U字形部材51,52、蓋板53,54、およびパッケージ10の内面によって構成されている。当該構成によって、分割吸気流路f1−1では、分割吸気口11a1から水平方向(X方向)に吸気された冷却用空気は、蓋板53に当たって水平方向左右(Y方向左右)に分かれて方向転換した後、パッケージ10の内面等に当たって鉛直下方(Z方向下方)に方向転換し、パッケージ10の内面に沿って下方へ流れ、床面16に当たって水平方向(X方向)に方向転換し、外扇ファン26(図3参照)に到達する。
ここで、中段の分割吸気流路f1−2の上面を構成するU字形部材51は、上段の分割吸気流路f1−1の下面をも構成している。よって、隣接する2つの分割吸気流路f1−1,f1−2は、1つのU字形部材51を部分的に共有している。換言すれば、2つの分割吸気流路f1−1,f1−2は、1つのU字形部材51によって部分的に仕切られている。
このように本実施形態では、直線的に分割吸気流路f1−1〜f1−3が形成されておらず、吸気ダクト部材50によって分割吸気流路f1−1〜f1−3が曲がるように形成されている。そのため、分割吸気口11a1〜11a3および分割吸気流路f1−1〜f1−3を介してパッケージ10の外側から内側を見ると、吸気ダクト部材50によって遮られ、騒音源(圧縮機本体20、ターボファン42、外扇ファン26、油回収器30、および各種の配管5a〜5d)が実質的に直視できないようにされている。詳細には、上中段の分割吸気口11a1,11a2を介してパッケージ10の外側から内側を見ると、吸気ダクト部材50によって遮られ、上記騒音源を直視できないが、下段の分割吸気口11a3を介してパッケージ10の外側から内側を見ると、上記騒音源の外扇ファン26やその他の騒音元となり得るモータ25を直視することはできる。
最も大きな流路断面を有する下段の分割吸気流路f1−3を構成するU字形部材52および蓋板53の内面には、吸音材55が貼り付けられている。
2番目に大きな流路断面を有する中段の分割吸気流路f1−2を構成するU字形部材51の内面には、吸音材55が貼り付けられている。なお、本実施形態では、蓋板54には吸音材55が貼り付けられていないが、貼り付けられてもよい。従って、分割吸気流路のうち2番目に流路断面が大きな分割吸気流路f1−2を伝う音波は、吸音材55によって減衰される。
最も小さな流路断面を有する上段の分割吸気流路f1−1を構成するU字形部材51の外面には、吸音材55が貼り付けられていない。ただし、上段の分割吸気流路f1−1を構成するパッケージ10の内面の一部には、吸音材55が貼り付けられている。
貼り付けられた吸音材55の面積を比較すると、下方の分割吸気流路を構成する吸気ダクト部材50ほど大きな吸音材55が貼り付けられている。これにより、下方の分割吸気流路ほど吸音材55による吸音効果が高く設定される。即ち、冷却用空気の流量の大きな分割吸気流路ほど吸音効果が高く設定されている。
本実施形態のパッケージ型圧縮機1は、以下の作用効果を有している。
本実施形態のパッケージ型圧縮機1によれば、吸気口11aがパッケージ10の側面11における高さ方向(Z方向)の概ね全長にわたって設けられているため、十分な吸気量を確保できる。従って、吸気性能を向上でき、さらに十分な吸気によってパッケージ10内の著しい温度上昇を抑制できるため、冷却性能を向上できる。
好ましくは、吸気口11aにおける高さ方向(Z方向)の概ね全長とは、パッケージ10の側面11における高さ方向(Z方向)の全長の5割以上に設定されるため、パッケージ型圧縮機1にとって好適な吸気性能および冷却性能を達成できる。
本実施形態の構成では、少なくとも1つの分割吸気口および分割吸気流路を介してパッケージ10の外側から内側を見ても、上記騒音源を直視できないように吸気ダクト部材50が配置されている。換言すれば、当該分割吸気口と騒音源との間に吸気ダクト部材50が配置されるため、騒音源からの騒音がパッケージ10外に漏出するためには吸気ダクト部材50を回り込む必要がある。従って、騒音源からの騒音が直接的に当該分割吸気口から漏出することを防止できるため、パッケージ型圧縮機1の静音性を向上できる。特に、前述のようにパッケージ10の側面11の高さ方向(Z方向)の全長にわたる大きな吸気口11aを設けた場合には、吸気口11aを介して漏出する騒音も大きくなるおそれがあるため、当該構成はこのような大きな吸気口11aを設けたパッケージ型圧縮機1に対して有効である。
分割吸気流路f1−1を吸気ダクト部材50のみで構成していないため、吸気ダクト部材50の設置量を低減できる。また、分割吸気流路f1−1を構成する部材としてパッケージ10の内面を有効に利用しているため、追加部材を要せず、パッケージ型圧縮機1を小型化できる。
隣接する2つの分割吸気流路f1−1,f1−2はU字形部材51(吸気ダクト部材50)を部分的に共有し、隣接する2つの分割吸気流路f1−2,f1−3はU字形部材52(吸気ダクト部材50)を部分的に共有している。そのため、分割吸気流路ごとに吸気ダクト部材50を設ける必要がなく、吸気ダクト部材50の設置量を低減できる。
分割吸気流路f1−1〜f1−3はそれぞれ曲がっているため、当該分割吸気流路f1−1〜f1−3を通じてパッケージ10外へ漏出する騒音が直線的にパッケージ10外へ漏出することを防止できる。よって、パッケージ型圧縮機1の静音性を向上できる。
外扇ファンが設けられるとともに冷却用空気が吸気流路f1を通って外扇ファン26に達するため、外扇ファン26によって吸気流路f1の冷却用空気の流れを促進できる。従って、吸気性能および冷却性能を一層改善できる。
下方に配置された分割吸気口ほど大きく開口しているため、パッケージ10内において下部に配置された外扇ファン26(吸気ダクト部材50の終端先)に対して近くの分割吸気口ほど大きく開口していることとなる。従って、短い長さの分割吸気流路ほど、冷却用空気の流量を増やすことができるため、圧力損失を低減して吸気効率を向上できる。
上記のように下方の分割吸気口ほど大きく開口すると、下方の分割吸気口ほど騒音が漏出しやすくなるところ、騒音の漏出しやすい下方の分割吸気流路ほど大きな吸音材55を貼りつけることで、騒音の漏出を効率的に抑制している。
排気ダクト41によって、パッケージ10内での冷却用空気の流動を規定できるため、冷却性能を一層改善できる。
以上より、本発明の具体的な実施形態について説明したが、本発明は上記形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。
1 パッケージ型圧縮機
5a〜5d 配管
10 パッケージ
11〜14 側面(側壁)
11a 吸気口
11a1〜11a3 分割吸気口
11b 吐出口
12a 吸込口
12b 吸気口
15 上面
15a 排気口
16 床面
17 防音壁
20 圧縮機本体
21 吸込部
22 吐出部
23 蛇腹流路部
24 吸込フィルタ
25 モータ
26 外扇ファン
30 油回収器
40 空冷式熱交換器
41 排気ダクト
42 ターボファン(冷却ファン)
50 吸気ダクト部材
51,52 U字形部材
53,54 蓋板
55 吸音材

Claims (10)

  1. 吸気口および排気口を有する箱状のパッケージと、
    前記パッケージ内でガスを圧縮する圧縮機本体と、
    前記パッケージ内で前記圧縮機本体を駆動するモータと、
    前記パッケージ内で、前記吸気口から吸気されて前記排気口から排気される冷却用ガスと、前記圧縮機本体で圧縮された圧縮ガスとで熱交換して前記圧縮ガスを冷却する空冷式熱交換器と、
    前記パッケージ内で前記空冷式熱交換器に向かって送風する冷却ファンと、
    前記冷却用ガスの流路であって前記吸気口から前記パッケージ内へ延びる吸気流路の少なくとも一部を構成する吸気ダクト部材と
    を備え、
    前記吸気口は、前記パッケージの側面において高さ方向の概ね全長にわたって設けられている、パッケージ型圧縮機。
  2. 前記吸気口における前記高さ方向の概ね全長とは、前記パッケージの前記側面における高さ方向の全長の5割以上である、請求項1に記載のパッケージ型圧縮機。
  3. 前記吸気口および前記吸気流路は、前記吸気ダクト部材によって複数の分割吸気口および複数の分割吸気流路にそれぞれ仕切られ、
    少なくとも1つの前記分割吸気口および前記分割吸気流路を介して前記パッケージの外側から内側を見ても、前記圧縮機本体および前記冷却ファンを直視できないように前記吸気ダクト部材が配置されている、請求項1または請求項2に記載のパッケージ型圧縮機。
  4. 少なくとも1つの前記分割吸気流路は、前記吸気ダクト部材と前記パッケージの内面とによって構成されている、請求項3に記載のパッケージ型圧縮機。
  5. 隣接する2つの前記分割吸気流路は、1つの前記吸気ダクト部材を部分的に共有している、請求項3または請求項4に記載のパッケージ型圧縮機。
  6. 少なくとも1つの前記分割吸気流路は、曲がっている、請求項3から請求項5のいずれか1項に記載のパッケージ型圧縮機。
  7. 前記モータに取り付けられた外扇ファンをさらに備え、
    前記吸気流路は、前記吸気口から前記外扇ファンまで延びている、請求項3から請求項6のいずれか1項に記載のパッケージ型圧縮機。
  8. 前記外扇ファンは、前記パッケージ内において下部に配置されており、
    複数の前記分割吸気口は、鉛直方向に並んで配置され、下方に配置された前記分割吸気口ほど大きく開口している、請求項7に記載のパッケージ型圧縮機。
  9. 下方の前記分割吸気流路を構成する前記吸気ダクト部材ほど大きな吸音材が貼り付けられている、請求項8に記載のパッケージ型圧縮機。
  10. 前記冷却ファンを収容し、前記モータから前記空冷式熱交換器まで延びる排気ダクトをさらに備える、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のパッケージ型圧縮機。
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