JP2021003008A - フライバッター用油脂組成物およびフライ食品 - Google Patents

フライバッター用油脂組成物およびフライ食品 Download PDF

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Abstract

【課題】フライ後に容器で保存してもサクサクとした軽い食感を維持することができるフライバッター用油脂組成物、およびフライ食品の提供。【解決手段】プロピレングリコール脂肪酸エステル(A)を5〜20質量%、ジグリセリンモノ飽和脂肪酸エステル(B)を0.1〜5質量%、グリセリン不飽和脂肪酸エステル(C)を0.5〜10質量%、液状油脂(D)を65〜94.4質量%を含むフライバッター用油脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、フライバッター用油脂組成物およびフライ食品に関する。
コロッケ、とんかつ、メンチカツ、白身魚等のパン粉付けフライ食品は、通常これらの具材(食品素材)を小麦粉、水等を主原料とするフライバッター液に浸漬した後、パン粉を付着させて、フライして製造され、サクサクとした食感が求められる。また、天ぷら、唐揚げ、フリッター等のフライ食品は、具材を、ダシ汁や水に小麦を薄く溶いたフライバッター液に浸漬した後、そのままフライして製造され、サクサクとした食感が求められる。さらに春巻は、小麦粉を主原料とするフライバッター液をドラムや鉄板にて焼成し、得られた皮を包んだ後、フライして製造され、パリパリとした食感が求められる。
近年、中食の発達が進み、店舗でフライされた食品を容器に入れて自宅等に持ち帰り喫食する機会が増加している。しかしながら、中種から衣への経時的な水分移行や、容器内に篭った水蒸気により衣の水分量が増加することで、サクサクとした軽い食感が失われてしまうことが課題となっている。したがって、フライ食品を容器内に保存中に食感を維持するようなフライバッターおよびフライバッター用改質剤の開発が望まれている。
特許文献1には、冷めたフライを加温するためのレンジアップ後でも良好な食感を維持するフライ食品が開示されているが、多量の油脂組成物をフライバッター液に入れる必要があり、油脂組成物をフライバッター液中に均一に分散し、乳化の安定性を維持することが困難であり、工業生産に適さない。また、保存時に油が浸み出しやすく、フライ食品を容器に保管した際の食感維持効果は得られにくい。特許文献2には、油ちょう後70℃で1時間保管した後や、冷凍後、電子レンジで再加熱した後もちょう直後の衣の軽い食感を維持することができるフライバッター用油脂組成物が開示されているが、フライ食品を容器に保管した際の食感維持効果は得られにくい。
特開2002−291434号公報 特開2001−086930号公報
本発明の課題は、フライ後に容器で保存してもサクサクとした軽い食感を維持することができるフライバッター用油脂組成物、およびフライ食品を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、油脂に特定の乳化剤を特定量で配合することによって上記課題を解決することの知見を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の〔1〕〜〔3〕である。
〔1〕プロピレングリコール脂肪酸エステル(A)を5〜20質量%、ジグリセリンモノ飽和脂肪酸エステル(B)を0.1〜5質量%、グリセリン不飽和脂肪酸エステル(C)を0.5〜10質量%、液状油脂(D)を65〜94.4質量%を含むフライバッター用油脂組成物。
〔2〕〔1〕に記載のフライバッター用油脂組成物を1〜10質量%含有するフライバッター液。
〔3〕〔1〕に記載のフライバッター用油脂組成物を含むフライ食品。
本発明により、フライ後に容器で保存してもサクサクとした軽い食感を維持することができるフライバッター用油脂組成物、およびフライ食品を提供することができる。
本発明のフライバッター用油脂組成物は、プロピレングリコール脂肪酸エステル(A)、ジグリセリンモノ飽和脂肪酸エステル(B)、グリセリン不飽和脂肪酸エステル(C)、液状油脂(D)を含有する。本発明のフライバッター用油脂組成物によれば、プロピレングリコール脂肪酸エステル(A)およびジグリセリンモノ飽和脂肪酸エステル(B)を含む液状油脂(D)を、グリセリン不飽和脂肪酸エステル(C)の働きによりフライバッター液に均一に分散させることで、フライ後のバッター層の吸水を抑制し、フライ後に容器で保存中に時間が経ってもサクサクとした軽い食感を維持することができる。本発明の効果は、特に冷凍食品において顕著である。
以下、各成分等について詳述する。
[プロピレングリコール脂肪酸エステル(A)]
本発明に使用するプロピレングリコール脂肪酸エステルは、特に制限されないが、好ましくは炭素数12〜24の脂肪酸を結合したプロピレングリコール脂肪酸エステルを使用することができる。結合する脂肪酸としては、飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸のいずれでもよいが、澱粉に作用し食感を向上させるという点から、ステアリン酸、パルミチン酸などの飽和脂肪酸であることが好ましい。プロピレングリコール脂肪酸エステルとしては、リケマールPS-100(理研ビタミン(株):プロピレングリコールモノステアリン酸エステル)、リケマールPP-100(理研ビタミン(株):プロピレングリコールモノパルミチン酸エステル)、リケマールPB-100(理研ビタミン(株):プロピレングリコールモノベヘン酸エステル)などが挙げられる。
フライ食品では、フライ中にフライバッター液に含まれる澱粉の糊化が進行すると、澱粉粒が崩壊し糊状となりフライ後のバッター層のキメが粗くなる。また、フライ食品をフライ前に冷凍保存した場合、フライバッター液中の水分が冷凍し氷結晶となることによっても澱粉粒の崩壊の原因となり、フライ後のバッター層のキメが粗くなる。そして、フライ後のバッター層のキメが粗くなることにより、フライ直後のサクサクとした食感が失われてしまうと共に、フライ後容器内に保管した際に中種や容器内の水分を吸収し、経時的に更にサクサク感が低下する。本発明のフライバッター用油脂組成物は、プロピレングリコール脂肪酸エステルを含む液状油脂を含有しており、プロピレングリコール脂肪酸エステルを含む液状油脂がフライバッター液中の澱粉に作用することで、澱粉粒が崩壊せず保たれ、フライ後のバッター層を緻密にすることができる。そのため、フライ直後のサクサクとした食感が大きく向上し、さらには、水分の吸収も抑制されるため、フライ後に容器内に保存してもサクサクとした食感が維持される。
プロピレングリコール脂肪酸エステルの含有量は、油脂組成物中5〜20質量%であり、好ましくは7〜18質量%であり、より好ましくは8.5〜16質量%であり、更に好ましくは10〜14質量%である。5質量%未満であると、澱粉に作用する効果が低下することでフライ食品の食感に与える効果が低下する。また、20質量%を超えると油脂組成物の粘性が上昇し、油脂組成物のフライバッター液への分散性が低下し、フライ食品の食感に与える効果が低下する。
[ジグリセリンモノ飽和脂肪酸エステル(B)]
本発明に使用するジグリセリンモノ飽和脂肪酸エステルは、特に制限されないが、好ましくは炭素数12〜24の飽和脂肪酸を結合したジグリセリンモノ飽和脂肪酸エステルを使用することができる。ジグリセリンモノ飽和脂肪酸エステルとしては、ポエムDS−100A(理研ビタミン(株):ジグリセリンモノステアリン酸エステル)、ポエムDM−100(理研ビタミン(株):ジグリセリンモノミリスチン酸エステル)などが挙げられる。
フライ食品では、フライバッター液調製時にフライバッター液に含まれるグルテンの形成が進行すると、歯切れの悪い食感となる。また、グルテンの形成が進行することでグルテンの保水性が増大するため、フライ後容器内に保管した際に中種や容器内の水分を吸収し、経時的に更にサクサク感が低下する。本発明のフライバッター用油脂組成物は、ジグリセリンモノ飽和脂肪酸エステルを含む液状油脂を含有しており、ジグリセリンモノ飽和脂肪酸エステルを含む液状油脂がフライバッター液中のグルテンに作用することで、グルテンの形成を抑制することができる。そのため、フライ直後のサクサクとした食感が大きく向上し、さらには、水分の吸収も抑制されるため、フライ後に容器内に保存してもサクサクとした食感が維持されると推察される。
ジグリセリンモノ飽和脂肪酸エステルの含有量は、油脂組成物中0.1〜5質量%であり、好ましくは0.2〜4.5質量%であり、より好ましくは0.3〜4質量%であり、更に好ましくは0.4〜3質量%である。0.1質量%未満であると、グルテンに作用する効果が低下することでフライ食品の食感に与える効果が低下する。また、5質量%を超えると油脂組成物の粘性が上昇し、油脂組成物のフライバッター液への分散性が低下し、フライ食品の食感に与える効果が低下する。
[グリセリン不飽和脂肪酸エステル(C)]
本発明に使用するグリセリン不飽和脂肪酸エステルは、グリセリン骨格に不飽和脂肪酸が結合したモノグリセリン不飽和脂肪酸エステル、あるいは2以上のグリセリンが縮合したポリグリセリンに不飽和脂肪酸が結合をしたポリグリセリン不飽和脂肪酸エステルいずれでもかまわない。好ましくはポリグリセリン脂肪酸エステルである。ポリグリセリン脂肪酸エステルにおいてポリグリセリンの縮合数は特に制限されないが、好ましくは2〜20であり、上限としてより好ましくは10以下であり、特に好ましくは4以下である。不飽和脂肪酸の炭素数は、特に制限されないが、好ましくは炭素数18の不飽和脂肪酸である。これらグリセリン不飽和脂肪酸エステルは、一種類で用いても良いし、二種類以上を任意に組み合わせて用いても良い。
本発明で用いるグリセリン不飽和脂肪酸エステルとしては、ポエムDO−100V(理研ビタミン(株):ジグリセリンモノオレイン酸エステル)、ポエムJ−0381V(理研ビタミン(株):デカグリセリンモノオレイン酸エステル)、SYグリスターMO−3S(坂本薬品工業(株):テトラグリセリンモノオレイン酸エステル)などが挙げられる。
グリセリン不飽和脂肪酸エステルによって、フライバッター液中での油脂組成物の分散性が向上し、プロピレングリコール脂肪酸エステル(A)、ジグリセリンモノ飽和脂肪酸エステル(B)を含む油脂組成物を効率的にバッター液に作用させることができる。また、フライバッター液中に油脂組成物が細かく均一に分散することにより、フライ後の衣に細かく分散された油脂組成物を含むバッター層が形成され、バッター層の吸水を抑制し、フライ後に容器内で保存してもサクサクとした食感が維持されると推察される。
グリセリン不飽和脂肪酸エステルの含有量は、油脂組成物中0.5〜10質量%であり、好ましくは1〜5質量%である。0.5質量%未満であると、油脂組成物のフライバッター液への分散性が低下し、フライ食品の食感に与える効果が低下する。10質量%を超えると、乳化剤の風味が著しく感じられ、風味が低下する。
[液状油脂(D)]
本発明に使用する液状油脂は食用に適したものであれば特に制限されないが、通常5〜25℃で製造しフライ食品に使用されるため、フライバッター液中で固化しない融点5℃以下の液状油脂が好ましく用いられる。具体的にはナタネ油、大豆油、コーン油、オリーブ油、米油、ハイオレイックヒマワリ油が挙げられる。フライ食品の風味に対する影響が小さいという観点から、クセがなくフライ食品の風味を損ねることがない植物油がより好ましく用いられる。またそれら油脂の硬化油、分別油、エステル交換油等も使用できる。これらの油脂は目的に応じて適宜選択され、1種類または2種類以上を任意に組み合わせても良い。
本発明において液状油脂は相乗的に多様な機能を有しており、グリセリン不飽和脂肪酸エステル(C)の効果によりフライ後のバッター層に細かく分散して吸水を抑制するという働きや、プロピレングリコール脂肪酸エステル(A)、ジグリセリンモノ飽和脂肪酸エステル(B)を溶解・分散する溶媒として、その効果を一層高める働きにも寄与している。
本発明の油脂組成物中、液状油脂の含有量は65〜94.4質量%である。65質量%未満であると、バッター層の吸水を抑制する効果が低下し、フライ食品の食感に与える効果が低下する。94.4質量%を超えると、プロピレングリコール脂肪酸エステル(A)、ジグリセリンモノ飽和脂肪酸エステル(B)、グリセリン不飽和脂肪酸エステル(C)を十分量配合することができないため、フライ食品の食感に与える効果が低下する。
[その他]
本発明には、上記成分のほかにその他の添加剤として保存料、pH調整剤、色素、フレーバー、乳化剤など、フライバッター液に用いる添加物を含むことができる。
[フライバッター液]
本発明におけるフライバッター液とは、小麦粉、水等を主原料とする液状物である。小麦粉は強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉、超薄力粉などを用いることができる。フライバッター液は、本発明のフライバッター用油脂組成物を含有すること以外は、常法により製造したものを用いることができる。フライ食品の製造においては、フライバッター液は中種に付着させ、さらにその外側にパン粉を付着させて使用する、フライバッター液を最外部として使用する、あるいはフライバッター液を焼成したフライ食品用麺帯に使用する。
フライバッター液における本発明のフライバッター用油脂組成物の含有量は、特に制限されないが、好ましくは1〜10質量%であり、好ましくは3〜7質量%である。1質量%以上の場合には本発明の効果をより発揮することができる。また、10質量%以下の場合には、衣が柔らかくなり、フライ食品の食感が悪くなる。
本発明のフライバッター用油脂組成物は、小麦粉100質量部に対して、1〜20質量部含有することが好ましく、より好ましくは3〜18質量部であり、更に好ましくは5〜15質量部である。この範囲とすることにより、本発明の効果を十分に発揮できる。
[フライ食品]
本発明の油脂組成物を使用して製造するフライ食品としては特に限定されないが、コロッケ、とんかつ、メンチカツのようにフライバッター液の外側にパン粉を用いるもの、唐揚げ、天ぷらのようにフライバッター液が最外部となるもの、さらに春巻きのように、小麦粉を主原料とするフライバッター液をドラムや鉄板にて焼成し、得られた皮を包んだ後、油ちょう加熱するものが例示できる。
以下に本発明の実施例を示し、本発明をより詳細に説明する。実施例中の配合量は質量基準である。
[油脂組成物の製造]
(実施例1)
表2に示した配合にて、以下の方法により本発明のバッター用油脂組成物を製造した。すなわち、ナタネ油1.6kg(80質量%)、プロピレングリコールモノステアリン酸エステル(リケマールPS−100)を250g(12.5質量%)、ジグリセリンモノステアリン酸エステル(ポエムDS−100A)を50g(2.5質量%)、ジグリセリンモノオレイン酸エステル(ポエムDO−100V)を100g(5質量%)配合し、70℃で加熱溶解した。その後、ボテーター、コンビネーター等の急冷練り合わせ装置を用いて30℃以下に急冷することで、目的のフライバッター用油脂組成物を得た。
(実施例2〜10、比較例1〜9)
実施例1に準じて、表2に示す配合で本発明のフライバッター用油脂組成物(実施例)を、比較例として表3に示す配合で本発明でないフライバッター用油脂組成物を得た。
[フライバッター液の製造]
表1に示した配合にて、バッター液を製造した。すなわち、10℃の冷水63.8gに薄力粉33g、グアーガム0.2g、表2および表3に記載の油脂組成物3gを配合し、ホモミキサーを用いて均一に混合し、バッター液とした。なおフライバッター液の製造においては、フライバッター液の温度が常に25℃未満になるように製造した。
実施例及び比較例においては、下記のように、とんかつを対象とし、フライ食品及び冷凍フライ食品を製造し、食感及び風味の評価を行った。
[フライ食品(とんかつ)の製造]
中種は市販の豚ロース肉を適当な大きさにカットしたものを使用した。パン粉は市販の生パン粉(8mm)を使用した。中種にフライバッター液を付け、パン粉をつけた後、180℃のフライ油で4分間フライした。フライした後、市販のフードパックにいれて密閉し、常温で5時間放置した。
[冷凍フライ食品(とんかつ)の製造]
中種は市販の豚ロース肉を適当な大きさにカットしたものを使用した。パン粉は市販の生パン粉(8mm)を使用した。中種にフライバッター液を付け、パン粉をつけた後、急速冷凍した。そして冷凍品を180℃のフライ油で5分間フライした。冷凍品をフライした後、市販のフードパックにいれて密閉し、常温で5時間放置した。
[食感の評価]
製造したフライ食品及び冷凍フライ食品について、フライ直後及びフライ後フードパック(容器)内で5時間保管した後の食感を官能評価により評価した。官能評価は10名のパネラーにより行い、フライ食品の衣の部分のサクサク感、歯切れ感について以下に示した3点満点で評価を行い、10名の平均値を求めた。平均値を以下に示した×〜◎で表し、その結果を表2、3の下部に記載する。
3点: サクサク感が強く、歯切れ感も強い。
2点: サクサク感が弱く、歯切れ感も弱い。
1点: サクサク感がなく、歯切れ感もない。
<平均点>
◎:2.0以上、3.0以下
○:1.5以上、2.0未満
△:1.0より大きい、1.5未満
×:1.0
[風味の評価]
本発明の油脂組成物で使用した乳化剤がフライ食品の風味に影響を与えているか、フライ直後の風味を官能評価により評価した。官能評価は10名のパネラーにより行い、フライ食品の衣の部分の風味について以下に示した3点満点で評価を行い、10名の平均値を求めた。平均値を以下に示した×〜◎で表し、その結果を表2、3の下部に記載する。
3点: 苦みを感じない。
2点: 喉の奥でかすかに苦みを感じる。
1点: 苦みを感じる。
<平均点>
〇:2.5以上、3.0以下
△:1.5以上、2.5未満
×:1.5未満
Figure 2021003008
Figure 2021003008
Figure 2021003008
表中に略記した原料の詳細は以下の通りである。
「薄力粉」(日清製粉(株)製:バイオレット)
「グアーガム」(三栄源エフ・エフ・アイ(株)製:ビストップD−20)
「ナタネ油」(日油(株)製)
「パーム油」(日油(株)製)
「プロピレングリコールモノステアリン酸エステル」(理研ビタミン(株)製:リケマールPS-100)
「プロピレングリコールモノベヘン酸エステル」(理研ビタミン(株)製:リケマールPB-100)
「ジグリセリンモノステアリン酸エステル」(理研ビタミン(株)製:ポエムDS−100A)
「ジグリセリンモノミリスチン酸エステル」(理研ビタミン(株)製:ポエムDM−100)
「ジグリセリンモノオレイン酸エステル」(理研ビタミン(株)製:ポエムDO−100V)
「テトラグリセリンモノオレイン酸エステル」(坂本薬品工業(株)製:SYグリスターMO−3S)
「ジグリセリンモノオレイン酸エステル」(理研ビタミン(株)製:ポエムDO−100V)
「モノグリセリンモノステアリン酸エステル」(理研ビタミン(株)製:エマルジーMS)
表2の実施例1〜10から明らかなように、本発明におけるフライバッター用油脂組成物を使用することでフライ直後、フライ後容器内5時間後、冷凍品フライ直後、冷凍品フライ後容器内5時間後のいずれでも良好な食感が得られた。また、フライ後の風味も良好であった。これに対して、比較例1〜9では良好な食感は得られなかった。特に、冷凍品をフライした場合において実施例と比較例の食感改良効果に顕著な差がみられた。また、比較例1、比較例3、比較例5においてフライ直後の風味が悪かった。比較例7では、ジグリセリンモノ飽和脂肪酸エステルが配合されておらず、代わりにモノグリセリン飽和脂肪酸エステルが配合されているため、フライ後中種から衣への水分移行が進行し、効果が得られなかった。比較例8では、グリセリン不飽和脂肪酸エステルの配合量が配合されておらず、代わりにモノグリセリン飽和脂肪酸エステルが配合されているため、フライバッター用油脂組成物のフライバッター液への分散性が低下し、効果が得られなかった。比較例9では、液状油を使用していないため、フライバッター用油脂組成物のフライバッター液への分散性が低下し、効果が得られなかった。

Claims (3)

  1. プロピレングリコール脂肪酸エステル(A)を5〜20質量%、ジグリセリンモノ飽和脂肪酸エステル(B)を0.1〜5質量%、グリセリン不飽和脂肪酸エステル(C)を0.5〜10質量%、液状油脂(D)を65〜94.4質量%を含むフライバッター用油脂組成物。
  2. 請求項1に記載のフライバッター用油脂組成物を1〜10質量%含有するフライバッター液。
  3. 請求項1に記載のフライバッター用油脂組成物を含むフライ食品。
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