JP2021000942A - 車体後部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】リヤダンパからダンパベースに入力された上下方向の荷重を高い剛性をもってリヤサイドフレームに支持させることができる車体後部構造を提供する。【解決手段】車体後部は、リヤサイドフレーム17と、ダンパハウジング19と、ダンパベース20と、フロアパネルと、ハウジング補強部材21と、ガセット22と、を備える。ハウジング補強部材21は、中央部が車幅方向内側に突出する略コ字状断面が上下方向に略沿って延びる。ガセット22は、ハウジング補強部材21の下側の側面と、ハウジング補強部材21の下側の前面および後面の少なくともいずれか一方にボルト締結される上側締結部22aと、フロアパネルとリヤサイドフレーム17の重ね合わせ部31にボルト締結される下側締結部22bと、を有する。【選択図】図5

Description

本発明は、車体後部構造に関するものである。
車体後部構造として、車体前後方向に略沿って延びるリヤサイドフレームが車両の左右両側に配置され、各リヤサイドフレームの車幅方向外側に、後輪の外側を覆うリヤホイールハウスが配置されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の車体後部構造は、リヤホイールハウスの前後方向の略中央部に、後輪懸架用のリヤダンパの車幅方向内側と上方を覆うダンパハウジングが一体に設けられている。ダンパハウジングの上壁には、リヤダンパの上部を支持するダンパベースが一体に取り付けられている。左右のリヤサイドフレームは、ダンパハウジングよりも車両後方側位置において、リヤクロスメンバによって相互に連結されている。リヤクロスメンバの両端部には、リヤクロスメンバと左右のリヤクウォータピラーを接続する閉断面部を形成するように接続部材が取り付けられている。また、各ダンパベースの後部には、閉断面部を形成する上記の接続部材とダンパベースを連結する連結部材が接続されている。このため、リヤダンパからダンパベースに入力された上下方向の荷重は接続部材を介してリヤサイドフレームやリヤクォータピラーによって支持される。
特開2017−124687号公報
特許文献1に記載の車体後部構造は、ダンパベースの後部と接続部材とが、ダンパベースから後部下方に傾斜して延びる連結部材によって連結されている。このため、リヤダンパからダンパベースに上下方向の荷重が入力されたときに、連結部材に曲げ方向の分力が作用し、入力荷重をリヤサイドフレーム等の高剛性部に効率良く伝達することが難しい。したがって、特許文献1に記載の車体後部構造を採用する場合には、さらに補強部材を追加する必要があった。
そこで本発明は、リヤダンパからダンパベースに入力された上下方向の荷重を高い剛性をもってリヤサイドフレームに支持させることができる車体後部構造を提供しようとするものである。
本発明に係る車体後部構造は、上記課題を解決するために、以下の構成を採用した。
即ち、本発明に係る車体後部構造は、車両の左右両側において車体前後方向に略沿って延びるリヤサイドフレーム(例えば、実施形態のリヤサイドフレーム17)と、前記リヤサイドフレームの車幅方向外側の縁部から上方に立ち上がり、後輪懸架用のリヤダンパの車幅方向内側と上方を覆うダンパハウジング(例えば、実施形態のダンパハウジング19)と、前記ダンパハウジングの上壁に固定されて前記リヤダンパの上部を支持するダンパベース(例えば、実施形態のダンパベース20)と、車幅方向外側の端縁が前記リヤサイドフレームに結合されるフロアパネル(例えば、実施形態のリヤフロアパネル9)と、前記ダンパベースの車幅方向内側の縁部に連なるように前記ダンパハウジングの車幅方向内側に結合されて当該ダンパハウジングを補強するハウジング補強部材(例えば、実施形態のハウジング補強部材21)と、前記ハウジング補強部材の下縁と前記リヤサイドフレームとを連結するガセット(例えば、実施形態のガセット22)と、を備え、前記ハウジング補強部材は、前後方向の中央が車幅方向内側に突出する略コ字状断面が上下方向に略沿って延び、前記ガセットは、前記ハウジング補強部材の下側の側面と、前記ハウジング補強部材の下側の前面および後面の少なくともいずれか一方にボルト締結される上側締結部(例えば、実施形態の上側締結部22a)と、前記フロアパネルと前記リヤサイドフレームの重ね合わせ部(例えば、実施形態の重ね合わせ部31)にボルト締結される下側締結部(例えば、実施形態の下側締結部22b)と、を有することを特徴とする。
上記の構成により、ガセットは、ハウジング補強部材の下縁とリヤサイドフレームとを剛的に結合することになる。リヤダンパからダンパベースに入力された上下方向の荷重は、ハウジング補強部材とガセットを介してリヤサイドフレームによって支持される。
また、ガセットは、上側締結部において、ハウジング補強部材の側面に加えて前面や後面にもボルト締結されるため、リヤダンパからダンパベースに入力された上下方向の荷重を高い剛性をもってリヤサイドフレームに支持させることができる。さらに、ガセットの下側締結部は、合計肉厚の厚いフロアパネルとリヤサイドフレームの重ね合わせ部にボルト締結されるため、リヤダンパからダンパベースに入力された荷重を、リヤサイドフレームの剛性の高い部分で安定して受け止めることができる。
さらに、フロアパネルとリヤサイドフレームの重ね合わせ部の境界部分には、通常、水浸入防止用のシーラ(充填剤)が塗布されるが、ガセットの下縁部は、下側締結部でボルトによって前記重ね合わせ部に締結固定されるため、ガセットの取り付けによってシーラによる防水性が損なわれることがない。
前記ガセットは、上下方向に略沿って延びる補強ビード(例えば、実施形態の補強ビード33)を有する構成であっても良い。
この場合、ガセットの断面剛性が上下方向に亘って高まり、ハウジング補強部材からリヤサイドフレームに荷重をより剛的に伝達することが可能になる。
前記ダンパベースの車幅方向内側の端部に近接する前記ダンパハウジングの側壁(例えば、実施形態の側壁19s)は、下方から上端部に向かって車幅方向内側に傾斜して延在し、前記ガセットは、前記フロアパネルと前記リヤサイドフレームの重ね合わせ部から前記側壁の上端部に向かって略鉛直上方に起立するようにしても良い。
この場合、ダンパハウジングの側壁が下方から上端部に向かって車幅方向内側に傾斜して延在するため、ダンパハウジング内の上部側の空間部を広く確保することができる。このため、ダンパハウジング内のサスペンション部品のレイアウトの自由度が高まる。また、ガセットが、フロアパネルとリヤサイドフレームの重ね合わせ部から鉛直上方に起立しているため、ダンパベースとリヤサイドフレームの間を最短距離で連結することができる。このため、リヤダンパからダンパベースに入力される上下方向の荷重をリヤサイドフレームに、より剛的に支持させることができる。
前記リヤサイドフレームは、車幅方向の一方に開口した略U字状断面部(例えば、実施形態の略U字状断面部17Aa)の両端に接合フランジ(例えば、実施形態の接合フランジ17Au,17Al)が延設されたフレーム本体(例えば、実施形態のフレーム本体17A)と、前記フレーム本体の両端の前記接合フランジに接合されて前記略U字状断面部の開口を閉塞する閉塞プレート(例えば、実施形態のアウタプレート17B)と、前記フレーム本体と前記閉塞プレートによって囲まれた閉断面を補強する隔壁部材(例えば、実施形態の隔壁部材43A,43B)と、を備え、前記隔壁部材は、前記閉断面内に当該閉断面を横切るように延在する隔壁本体部(例えば、実施形態の隔壁本体部45a)と、前記隔壁本体部に連設されて、前記フレーム本体の一方の前記接合フランジと前記閉塞プレートの間に挿入される第1差込フランジ(例えば、実施形態の第1差込フランジ45c)と、前記隔壁本体部に連設されて、前記フレーム本体の他方の前記接合フランジと前記閉塞プレートの間に挿入される第2差込フランジ(例えば、実施形態の第2差込フランジ45d)と、前記隔壁本体部に連設されて、前記略U字状断面部の上壁に接合される第1折り返しフランジ(例えば、実施形態の第1折り返しフランジ45e)と、前記隔壁本体部に連設されて、前記略U字状断面部の側壁に接合される第2折り返しフランジ(例えば、実施形態の第2折り返しフランジ45f)と、前記隔壁本体部に連設されて、前記略U字状断面部の下壁に接合される第3折り返しフランジ(例えば、実施形態の第3折り返しフランジ45g)と、を有し、前記第1折り返しフランジには、前記ガセットの前記下側締結部を前記リヤサイドフレームに締結するボルト(例えば、実施形態のボルト32)、若しくは、前記ボルトが締結されるウェルドナット(例えば、実施形態のウェルドナット46)が固定されるようにしても良い。
この場合、隔壁部材は、リヤサイドフレームの閉断面内において、当該閉断面を補強し、かつ、フレーム本体の上壁に接合される第1折り返しフランジにおいて、ガセットの下側締結部を締結支持することができる。したがって、本構成を採用した場合には、リヤサイドフレームの閉断面の剛性を高めることができるとともに、ガセットの下部締結部の結合部剛性を高めることができる。
前記ダンパベースの上面には、シートアンカー(例えば、実施形態のシートアンカー40)を溶接固定するための溶接溝(例えば、実施形態の溶接溝38)が設けられるようにしても良い。
この場合、溶接溝にシートアンカーを溶接固定することができるとともに、溶接溝によってダンパベースの剛性を高めることができる。
前記溶接溝は、前記ダンパベースの上面の車両前方側と車両後方側とに対を成して設けられ、前記ダンパベースは、前記溶接溝も含め車両前後方向で対称形状に形成されるようにしても良い。
この場合、一つの仕様のダンパベースを車両の左側部と右側部で共用することが可能になる。このため、本構成を採用した場合には、ダンパベースを車両の左側部用と右側部用で作り分ける必要が無くなり、製品コストの低減を図ることが可能になる。
車体後部構造は、前記ダンパベースの車幅方向外側の縁部に連なる位置から車体側部に沿って上方に延びる上部補強部材(例えば、実施形態の上部補強部材25)をさらに備え、前記上部補強部材と前記ハウジング補強部材は、前記ダンパベースの近傍において、前記ダンパハウジングに接合されるようにしても良い。
この場合、リヤダンパからダンパベースに加わる上下方向の荷重を、ダンパベースの上下の上部補強部材とハウジング補強部材とに効率良く伝達することができる。したがって、本構成を採用した場合には、ダンパベースの支持剛性をより高めることができる。
車体後部構造は、前記ダンパベースの車幅方向外側位置において車体側部を覆うように延在するリヤインサイドパネル(例えば、実施形態のリヤインサイドパネル24)をさらに備え、前記ダンパベースの車幅方向外側の端縁は、前記リヤインサイドパネルの水平面(例えば、実施形態の水平面24c)に溶接されるようにしても良い。
この場合、リヤダンパからダンパベースに略水平方向に作用する荷重を、ダンパベースとリヤインサイドパネルの溶接部において揃断荷重として受け止めることができる。したがって、本構成を採用した場合には、ダンパベースの略水平方向の支持剛性を高めることができる。
前記リヤサイドフレームは、車幅方向の一方に開口した略U字状断面部(例えば、実施形態の略U字状断面部17Aa)の両端に接合フランジ(例えば、実施形態の接合フランジ17Au,17Al)が延設されたフレーム本体(例えば、実施形態のフレーム本体17A)と、前記フレーム本体の両端の前記接合フランジに接合されて前記略U字状断面部の開口を閉塞する閉塞プレート(例えば、実施形態のアウタプレート17B)と、を有し、前記ダンパハウジングは、前記リヤダンパの車幅方向内側を覆う側壁(例えば、実施形態の側壁19s)と、前記側壁の前端部から車幅方向外側に向かって延びる前壁(例えば、実施形態の前壁19f)と、前記側壁の後端部から車幅方向外側に向かって延びる後壁(例えば、実施形態の後壁19r)と、を有し、前記ダンパハウジングの前記側壁の下縁部は、前記フレーム本体の上側の前記接合フランジと前記閉塞プレートとの接合部の間に挟持され、前記ダンパハウジングの前記前壁の下端、若しくは、前記後壁の下端と前記閉塞プレートの外側面との間は支持ブラケット(例えば、実施形態の支持ブラケット50)によって連結されるようにしても良い。
この場合、ダンパハウジングの側壁の下縁部がリヤサイドフレームのフレーム本体と閉塞プレートに挟持されることで、リヤサイドフームに安定して支持される。また、ダンパハウジングの車幅方向外側に向かって延びる前壁の下端、若しくは、後壁の下端が支持ブラケットによって閉塞プレートの外側面に連結されているため、ダンパハウジングの剛性を支持ブラケットによって効率良く高めることができる。
車体後部構造は、車体の後部側方において、下方から上端部に向かって車体前方に傾斜して延び前記上端部がルーフ後端のルーフクロスメンバ(例えば、実施形態のルーフクロスメンバ12)に連結されるリヤピラー(例えば、実施形態のリヤピラー27)をさらに備え、前記上部補強部材は、傾斜した前記リヤピラーに結合されるようにしても良い。
この場合、上部補強部材が傾斜したリヤピラーに結合されているため、上部補強部材とリヤピラーとの結合面積を大きく確保することができる。このため、リヤダンパからダンパベースを介して上部補強部材に伝達された荷重を、リヤピラーを介して、ルーフ後端のルーフクロスメンバに効率良く伝達することができる。
前記リヤサイドフレームのうちの、前記ガセットの下側締結部の連結される部位には、当該リヤサイドフレームの断面を補強する隔壁部材(例えば、実施形態の隔壁部材43A,43B)が内蔵され、前記リヤサイドフレームのうちの、前記隔壁部の内蔵される部位の下方近傍には、左右の前記リヤサイドフレームに架設されるサブフレーム(例えば、実施形態のサブフレーム47)が結合されるようにしても良い。
この場合、サブフレームとルーフクロスメンバが、左右のリヤサイドフレーム、ガセット、ハウジング補強部材、ダンパベース、上部補強部材、リヤピラー等とともに車体後部の第1の環状骨格を構成するようになる。したがって、本構成を採用した場合には、車体後部全域の剛性が高まる。
車体左右の前記リヤピラーは、下端部が前記フロアパネルよりも後方位置まで延び、当該下端部が下部側クロスメンバ(例えば、実施形態のリヤパネルクロスメンバ13およびリヤパネル14)によって相互に連結されるようにしても良い。
この場合、下部側クロスメンバが、左右のリヤピラーとルーフクロスメンバとともに、車体後部の第2の環状骨格を構成するようになる。ルーフクロスメンバは、上部側の共通の横メンバとして第1の環状骨格と第2の環状骨格で共用される。本構成を採用した場合には、車体後部全域の剛性がより高まる。
本発明では、ダンパベースに連なる略コ字状断面のハウジング補強部材の下縁に対し、ガセットの上側締結部が二面、若しくは、三面でボルト締結されるとともに、ガセットの下側締結部が合計肉厚の厚いフロアパネルとリヤサイドフレームの重ね合わせ部にボルト締結される。したがって、本発明を採用した場合には、リヤダンパからダンパベースに入力された上下方向の荷重を高い剛性をもってリヤサイドフレームに支持させることができる。
実施形態の車両の一部の部品を取り去った後面図。 実施形態の車両の後部の下面図。 図1のIII−III線に沿う断面図。 一部の部品を取り去った図2のIV矢視図。 図3のV部の斜視図。 図5のVI−VI線に沿う断面図。 図4のVII部の斜視図。 一部の部品を追加した図4のVII部の斜視図。 図8のIX−IX線に沿う断面図。 図4のX部の斜視図。 実施形態の車体後部の骨格部の模式的な斜視図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、前後や上下、左右については、特別に断らない限り、車両についての前後や上下、左右を意味するものとする。また、図面の適所には、車両の上方を指す矢印UPと、車両の前方を指す矢印FRと、車両の左側方を指す矢印LHが記されている。
図1は、本実施形態の車両1から一部の部材を取り去り、同車両1を後方から見た図である。
本実施形態の車両1は、車体の後面に、図示しないテールゲートが跳ね上げ回動可能に取り付けられたハッチバックタイプの車両である。図中の符号10は、テールゲートによって開閉される車体後部のテールゲート開口である。テールゲート開口10の左右の側縁部には、車体後方を向く樋溝を有するピラーガータ11が配置されている。左右のピラーガータ11の樋溝は、テールゲートが閉じられたときに、テールゲートによって覆われる。
左右のピラーガータ11の上端部同士は、テールゲート開口10の上端位置で、車両1のルーフ後端のルーフクロスメンバ12(ルーフアーチ)によって連結されている。また、左右のピラーガータ11の下端部同士は、テールゲート開口10の下端位置で、車幅方向に略沿って延びるリヤパネルクロスメンバ13によって連結されている。リヤパネルクロスメンバ13は、車室のリヤフロアパネル9(図2,図3参照)の後端部に固定されたリヤパネル14に接合されて、当該リヤパネル14とともに車幅方向に略沿って延びる閉断面を形成している。
左右のピラーガータ11は、テールゲート開口10の上端部から下方に向かって車幅方向外側に緩やかに傾斜した後に、テールゲート開口10の上下方向の略中央位置から下方に向かって車幅方向内側に湾曲しつつ傾斜している。ピラーガータ11の車幅方向内側に湾曲傾斜した領域の車幅方向外側位置には、車体後方側に向かって開口する灯体収容プレート15が配置されている。灯体収容プレート15の内部には、図示しないリヤコンビネーションランプが収容される。また、左右の各ピラーガータ11の車幅方向外側には、車体側部のアウタパネル16が配置されている。
図2は、車両1の後部を下方から見た図であり、図3は、図1のIII−III線に沿う断面図である。また、図4は、一部の部品を取り去った図2のIV矢視図であり、図5は、図3のV部の斜視図である。
図2〜図4に示すように、車両1の左右の側部には、車体前後方向に略沿って延びるリヤサイドフレーム17が配置されている。左右のリヤサイドフレーム17には、リヤフロアパネル9が架設されている。左右の各リヤサイドフレーム17の車幅方向外側には、リヤサイドフレーム17から上方に立ち上がって後輪の車幅方向内側と上方を覆うリヤホイールハウスインナ18が配置されている。リヤホイールハウスインナ18は、三枚のパネル材が車体前後方向で接合されて成り、中央のパネル材は、後輪懸架用の図示しないリヤダンパの上方を覆うダンパハウジング19を構成している。
ダンパハウジング19は、リヤサイドフレーム17の上方において、車幅方向内側に向かって膨出している。ダンパハウジング19の上壁19aには、リヤダンパの上部を支持する厚肉のダンパベース20が溶接やボルト締結等によって固定されている。ダンパハウジング19の車幅方向内側に膨出する部分には、ダンパベース20の車幅方向内の縁部に連なるようにハウジング補強部材21が結合されている。ハウジング補強部材21は、前後方向の中央部分が車幅方向内側に突出する略コ字状断面が上下方向に略沿って延びている。ハウジング補強部材21は、ダンパハウジング19に結合されることにより、ダンパハウジング19の膨出部分を補強する。また、ハウジング補強部材21の下縁部と、リヤサイドフレーム17の上壁とはガセット22によって連結されている。
ガセット22は、図3,図5に示すように、ハウジング補強部材21の下側の側面(車幅方向内側に向く面)と前面にボルト30によって締結固定される上側締結部22aと、リヤフロアパネル9とリヤサイドフレーム17の上面との重ね合わせ部31にボルト32によって締結固定される下側締結部22bと、を備えている。なお、本実施形態では、上側締結部22aがハウジング補強部材21の側面と前面にボルト締結されているが、上側締結部22aは、ハウジング補強部材21の後面にもボルト締結しても良い。また、上側締結部22aは、ハウジング補強部材21の側面と後面に締結しても良い。ガセット22の車体前後方向の略中央位置には、上下方向に略沿って延びる補強ビード33が形成されている。
図6は、図5のVI−VI線に沿う断面図である。
図6に示すように、ダンパベース20の車幅方向内側の端部に近接するダンパハウジング19の側壁19sは、下方から上端部に向かって車幅方向内側に傾斜して延在している。これに対し、ガセット22は、リヤフロアパネル9とリヤサイドフレーム17の重ね合わせ部31からダンパハウジング19の側壁19sの上端部に向かって略鉛直上方に起立している。また、ハウジング補強部材21の側壁もガセット22と連続するように略鉛直上方に起立している。
また、ダンパベース20の車幅方向外側位置には、アウタパネル16の内側で車体側部を覆うように延在するリヤインサイドパネル24が結合されている。ダンパベース20の車幅方向外側の縁部に連なる位置には、車体側部に沿って上方に延びる上部補強部材25が配置されている。上部補強部材25はリヤインサイドパネル24の車内側面に結合されている。
リヤインサイドパネル24は、図6に示すように、上部補強部材25の車幅方向外側に配置される垂立壁24aと、垂立壁24aの下端から車幅方向外側の下方に向かって湾曲して延びる湾曲壁24bと、を備えている。湾曲壁24bの垂立壁24aとの接続部分の下面は略水平な水平面24cとされている。ダンパベース20の車幅方向外側の縁部は、リヤインサイドパネル24の水平面24cに重ねられ、その状態で水平面24cに溶接固定されている。
上部補強部材25の下端の車体前後方向の両端部は、ダンパハウジング19の上壁19a側に曲げられ、ダンパベース20の近傍部において、ダンパハウジング19の上壁19aに溶接固定されている。なお、ハウジング補強部材21の上端の車体前後方向の両端部は、ダンパベース20の近傍部において、ダンパハウジング19に溶接固定されている。したがって、ダンパベース20は、ダンパハウジング19を介して上部補強部材25とハウジング補強部材21とに結合されている。
また、ダンパベース20は、図5,図6に示すように、リヤダンパの上部が直接ボルト締結される略円環状のダンパ支持部20aとダンパ支持部20aから車幅方向外側に延びる外側延在部20bと、を有している。外側延在部20bは、前後方向の中央において車幅方向に沿って延びる頂壁部35と、頂壁部35から車両前方側に下方傾斜して延びる前傾斜部36と、頂壁部35から車両後方側に下方傾斜して延びる後傾斜部37と、を有している。前傾斜部36と後傾斜部37には、車体前後方向に沿う一対の溶接溝38がそれぞれ下方に窪んで形成されている。前傾斜部36の溶接溝38には、車室内の後席シートを固定するためのシートアンカー40が溶接固定されている。
ダンパベース20は、溶接溝38も含め車両前後方向で対称形状に形成されている。具体的には、ダンパベース20は、図5に示すように、ダンパ支持部20aの中心oを通る車幅方向に沿う直線Lに対し、全体が線対称に形成されている。このため、ダンパベース20は車体の左側部と右側側部で同仕様のものを共用することができる。ただし、ダンパベース20を車体の右側で使用する場合には、左側の場合と逆側の溶接溝38にシートアンカー40を溶接固定する。
車体後部のテールゲート開口10の側縁部(ピラーガータ11等)は、左右の灯体収容プレート15が配置される高さ位置よりも上方側領域が、車両前方側に向かって急角度に傾斜している(図3参照)。図3に示すように、左右のピラーガータ11の上端部は、左右の各上部補強部材25のほぼ直上部に位置されている。
また、左右の各ピラーガータ11の車体前方側には、ピラーガータ11に接合されて当該ピラーガータ11との間で閉断面を形成するガータインナ26が配置されている。ピラーガータ11とガータインナ26は、灯体収容プレート15よりも上方側では、車体側部のアウタパネル16の裏面まで延び、アウタパネル16に結合されている。ピラーガータ11とガータインナ26は、アウタパネル16とともに略上下方向に延出する閉断面を形成し、その部分が車両のリヤピラー27を構成している。
リヤパネルクロスメンバ13とリヤパネル14の車幅方向両側の端部は、左右の各灯体収容プレート15の周壁の下部領域を横切って車体側部のアウタパネル16に突き当たる位置まで延びている。ピラーガータ11とガータインナ26は、灯体収容プレート15の配置される位置において、灯体収容プレート15の周壁に沿うように(周壁を避けるように)車幅方向内側に湾曲している。この領域では、ピラーガータ11とガータインナ26は、灯体収容プレート15の周壁との間で閉断面を形成している。この閉断面は、ピラーガータ11、ガータインナ26およびアウタパネル16によって形成される上部側の閉断面に連続している。ピラーガータ11、ガータインナ26および灯体収容プレート15によって形成される下部側の閉断面は、ピラーガータ11、ガータインナ26およびアウタパネル16によって形成される上部側の閉断面に比較して、断面積が小さくなっている。リヤパネル14の車幅方向外側の縁部は、ガータインナ26の下端と灯体収容プレート15の底壁とに結合されている。
ダンパベース20の車幅方向外側位置から上方に延びた上部補強部材25の上縁部は、リヤピラー27を構成するガータインナ26の上部領域に車幅方向内側から重ねられ、ガータインナ26に溶接等によって結合されている。なお、テールゲート開口10の上部のルーフクロスメンバ12は、上部補強部材25とガータインナ26の接続部28よりも上方位置において、ピラーガータ11とガータインナ26とに結合されている。また、ガータインナ26の上端部は、ルーフクロスメンバ12との結合部よりもさらに上方に延び、車体前方側に向かって屈曲している。このガータインナ26の上端部は、車両1のルーフ部の側方に配置されているルーフサイドレール29の後部に接続されている。
図7は、リヤサイドフレーム17のアウタプレート17Bを取り去った図4のVII部の斜視図であり、図8は、アウタプレート17Bを追加した図4のVII部の斜視図である。また、図9は、図8のIX−IX線に沿う断面図であり、図10は、図4のX部の斜視図である。
これらの図に示すように、リヤサイドフレーム17は、車幅方向外側に略U字状に開口するフレーム本体17Aと、フレーム本体17Aに接合されてフレーム本体17Aの開口を開閉するアウタプレート17B(閉塞プレート)と、を備えている。
図9に示すように、フレーム本体17Aは、車幅方向外側に開口した略U字状断面部17Aaの両端部に、接合フランジ17Au,17Alがそれぞれ延設されている。一方の接合フランジ17Auは、略U字状断面部17Aaの上壁の端部に上方に屈曲して延設され、他方の接合フランジ17Alは、略U字状断面部17Aaの下壁の端部に車幅方向外側に向かってストレートに延設されている。
アウタプレート17Bは、フレーム本体17Aの開口を閉塞するプレート本体部17Baに、接合フランジ17Bu,17Blがそれぞれ延設されている。一方の接合フランジ17Buは、プレート本体部17Baの上端部から上方にストレートに延設され、他方の接合フランジ17Blは、プレート本体部17Baの下端部に車幅方向外側に屈曲して延設されている。フレーム本体17Aとアウタプレート17Bは、上部側の接合フランジ17Au,17Bu同士と下部側の接合フランジ17Al,17Al同士が相互に接合されている。
また、フレーム本体17Aとアウタプレート17Bの上部側の接合フランジ17Au,17Buの間には、リヤホイールハウスインナ18の側壁(ダンパハウジング19の側壁19sも含む。)の下縁部が挿入され、当該下縁部が接合フランジ17Auと17Buの接合部の間に挟持されている。
また、フレーム本体17Aとアウタプレート17Bによって囲まれた閉断面の内部には、当該閉断面を補強する複数の隔壁部材42,43A,43B,44(図4参照)が配置されている。隔壁部材42は、リヤサイドフレーム17の前端部寄り部分に配置され、隔壁部材44は、リヤサイドフレーム17の後端部寄り部分に配置されている。また、隔壁部材43A,43Bは、リヤサイドフレーム17の前後方向の略中央のダンパハウジング19の設置の直下位置付近に配置されている。
前後方向の略中央に配置される隔壁部材43A,43Bは、図7,図8に示すように、隔壁本体部45aと、折り曲げ片45b、第1差込フランジ45c、第2差込フランジ45d、第1折り返しフランジ45e、第2折り返しフランジ45f、第3折り返しフランジ45gを有している。隔壁本体部45aは、略矩形状に形成され、リヤサイドフレーム17の閉断面内に当該閉断面を横切るように延在している。折り曲げ片45bは、隔壁本体部45aの車幅方向外側の端部が前後方向に略直角に折り曲げられて形成されている。
第1差込フランジ45cは、折り曲げ片45bの上部から隔壁本体部45aの上端部よりも上方に延びるように形成されている。第1差込フランジ45cは、フレーム本体17Aとアウタプレート17Bの上部側の接合フランジ17Au,17Buの間に挿入されている。
第2差込フランジ45dは、折り曲げ片45bの下端が車幅方向外側に曲げられて形成されている。第2差込フランジ45dは、フレーム本体17Aとアウタプレート17Bの下部側の接合フランジ17Al,17Blの間に挿入されている。
第1折り返しフランジ45eは、隔壁本体部45aの上端部が前後方向に略直角に曲げられて形成されている。第1折り返しフランジ45eは、略U字状断面部17Aaの上壁の下面に接合されている。第1折り返しフランジ45eには、ガセット22の下側締結部22bをリヤサイドフレーム17に締結するボルト32の軸部が締結されるウェルドナット46が固定されている。ボルト32の軸部は、略U字状断面部17Aaの上壁を貫通してウェルドナット46に螺合される。
第2折り返しフランジ45fは、隔壁本体部45aの車幅方向内側の端部が前後方向に略直角に曲げられて形成されている。第2折り返しフランジ45fは、略U字状断面部17Aaの側壁の内面に接合されている。
第3折り返しフランジ45gは、隔壁本体部45aの下端部が前後方向に略直角に曲げられて形成されている。第3折り返しフランジ45gは、略U字状断面部17Aaの下壁の上面に接合されている。
なお、隔壁部材43A,43Bは、折り曲げ片45bと第1〜第3折り返しフランジ45e,45f,45gの曲げ方向が前後で逆であるが、両者は同機能を持つ構造とされている。
また、図2に示すように、左右のリヤサイドフレーム17の下面側には、バッテリ等の重量物の搭載が可能な略H型のサブフレーム47が架設されている。サブフレーム47の左右の端部は、左右の各リヤサイドフレーム17の隔壁部材42,43A,43B,44の近傍部にボルト締結されている。図2中の符号48は、サブフレーム47をリヤサイドフレーム17に締結するためのボルトである。
図10は、図4のX部の斜視図である。
リヤサイドフレーム17の後端寄り部分に内蔵される隔壁部材44には、サブフレーム47の後部をボルト48で締結固定するためのカラー49(ねじ溝を有するカラー)が一体に取り付けられている。隔壁部材44は中央の隔壁部材43A,43Bと同様にしてサブフレーム47に固定されている。
また、図5,図8に示すように、リヤサイドフレーム17のアウタプレート17Bのうちの、ダンパハウジング19の後壁19rの下端に近接する位置には、アウタプレート17Bの車幅方向外側の面とダンパハウジング19の後壁19rの下端を連結する支持ブラケット50が取り付けられている。支持ブラケット50は、車体前後方向と略直交する方向を向いて延在する略三角形状の支持壁50aと、アウタプレート17Bの車幅方向外側の面に接合される第1フランジ50bと、車幅方向外側に膨出したダンパハウジング19の後壁19rの下端に接合される第2フランジ50cと、を有している。支持ブラケット50は、第2フランジ50cがダンパハウジング19の後壁19rに接合されることにより、ダンパハウジング19の支持剛性を高める。
なお、本実施形態では、支持ブラケット50がアウタプレート17Bの車幅方向外側の面とダンパハウジング19の後壁19rの下端を連結しているが、支持ブラケット50は、アウタプレート17Bの車幅方向外側の面とダンパハウジング19の前壁19fの下端とを連結するようにしても良い。
図11は、本実施形態の車両1の車体後部の骨格部を模式的に示した図である。
図1,図11に示すように、本実施形態では、車体後部の左右に配置されるリヤサイドフレーム17、ガセット22、ハウジング補強部材21、ダンパベース20、上部補強部材25、リヤピラー27等が上下でルーフクロスメンバ12とサブフレーム47とに結合されることで第1の環状骨格55Aを構成している。また、車体後部のテールゲート開口10の周囲では、左右のリヤピラー27が上下でルーフクロスメンバ12と下部側クロスメンバ(リヤパネルクロスメンバ13およびリヤパネル14)とに結合されることで第2の環状骨格55Bを構成している。
以上のように、本実施形態の車体後部構造は、ダンパベース20に連なる略コ字状断面のハウジング補強部材21の下縁に対し、ガセット22の上側締結部22aが二面、若しくは、三面でボルト締結され、ガセット22の下側締結部22bが合計肉厚の厚いリヤフロアパネル9とリヤサイドフレーム17の重ね合わせ部31にボルト締結されている。このため、リヤダンパからダンパベース20に入力された上下方向の荷重を高い剛性をもってリヤサイドフレーム17に支持させることができる。
また、本実施形態の車体後部構造は、ガセット22の下側締結部22bが、リヤフロアパネル9とリヤサイドフレーム17の重ね合わせ部31にボルト32によって締結固定されるため、リヤフロアパネル9とリヤサイドフレーム17の間のシーラ(充填剤)による防水性が損なわれることがない。この種の車体後部構造では、通常、リヤフロアパネル9とリヤサイドフレーム17の重ね合わせ部の境界部分に水浸入防止用のシーラ(充填剤)が塗布される。本実施形態では、ガセット22が重ね合わせ部31にボルト32によって締結固定されるため、ガセット22の取り付けがシーラの塗布部に悪影響が及ぶことがない。
また、本実施形態の車体後部構造では、ハウジング補強部材21とリヤフロアパネル9を連結するガセット22に、上下方向に略沿って延びる補強ビード33が形成されている。このため、補強ビード33によってガセット22の断面剛性が上下方向に亘って高まり、ハウジング補強部材21からリヤサイドフレーム17に荷重をより剛的に伝達することが可能になる。
さらに、本実施形態の車体後部構造は、ダンパハウジング19の側壁19sが下方から上端部に向かって車幅方向内側に傾斜しているため、ダンパハウジング19内の上部側の空間部を広く確保することができる。このため、本構成を採用した場合には、ダンパハウジング19内のサスペンション部品のレイアウトの自由度を高めることができる。
また、本実施形態では、ガセット22がリヤフロアパネル9とリヤサイドフレーム17の重ね合わせ部31から側壁19sの上端部に向かって略鉛直上方に起立しているため、ダンパベース20とリヤサイドフレーム17の間を最短距離で連結することができる。したがって、本構成を採用した場合には、リヤダンパからダンパベース20に入力される上下方向の荷重を、リヤサイドフレーム17にさらに剛的に支持させることができる。
また、本実施形態の車体後部構造は、リヤサイドフレーム17の閉断面内に隔壁部材43A,43Bが内蔵され、隔壁部材43A,43Bの第1差込フランジ45cと第2差込フランジ45dがフレーム本体17Aとアウタプレート17Bの接合フランジ間に挿入されるとともに、隔壁部材43A,43Bの第1,第2,第3折り返しフランジ45e,45f,45gがフレーム本体17Aの三つ壁面にそれぞれ接合されている。そして、フレーム本体17Aの上壁に接合される第1折り返しフランジ45eには、ガセット22の下側締結部22bをリヤサイドフレーム17に締結するためのボルト32と締結されるウェルドナット46が固定されている。したがって、本構成を採用した場合には、リヤサイドフレーム17の閉断面の剛性を隔壁部材43A,43Bによって効率良く高めることができるとともに、ガセット22の下側締結部22bの結合部剛性を同じ隔壁部材43A,43Bによって高めることができる。
さらに、本実施形態の車体後部構造では、シートアンカー40を溶接固定するための溶接溝38がダンパベース20の上面に形成されている。このため、剛性の高いダンパベース20の上面にシートアンカー40を安定して溶接固定することができるとともに、溶接溝38によってダンパベース20の剛性を効率良く高めることができる。
特に、本実施形態の場合、溶接溝38がダンパベース20の上面の車両前方側と車両後方側とに対を成して設けられ、かつ、ダンパベース20の全体が車両前後方向で対称形状に形成されている。このため、一つの仕様のダンパベース20を車両の左側部と右側部で共用することができる。したがって、本構成を採用した場合には、ダンパベース20を車両の左側部用と右側部用で作り分ける必要が無くなるため、部品の生産性を高めることができる。
また、本実施形態の車体後部構造では、ダンパベース20の車幅方向外側位置から上方に延びる上部補強部材25と、ダンパベース20の車幅方向内側位置から下方に延びるハウジング補強部材21とが、ダンパベース20の近傍において、ダンパハウジング19に接合されている。このため、リヤダンパからダンパベース20に加わる上下方向の荷重を、ダンパベース20の上下の上部補強部材25とハウジング補強部材21とに効率良く伝達することができる。したがって、本構成を採用した場合には、ダンパベース20の支持剛性をより高めることができる。
また、本実施形態の車体後部構造では、ダンパベース20の車幅方向外側の端縁が、車体側部のリヤインサイドパネル24の水平面24cに対して溶接固定されている。このため、リヤダンパからダンパベース20に略水平方向に作用する荷重を、ダンパベース20とリヤインサイドパネル24の溶接部で揃断荷重として受け止めることができる。したがって、本構成を採用した場合には、ダンパベース20の略水平方向の支持剛性を高めることができる。
また、本実施形態の車体後部構造では、ダンパハウジング19の側壁19sの下縁部が、リヤサイドフレーム17の上側の接合フランジ17Au,17Buの間に挟持され、かつ、ダンパハウジング19の前壁19fの下端とリヤサイドフレーム17の車幅方向外側の面(アウタプレート17Bの外側面)との間が支持ブラケット50によって連結されている。このため、本構成を採用した場合には、ダンパハウジング19の剛性を効率良く高めることができる。
さらに、本実施形態の車体後部構造は、ダンパベース20の車幅方向外側の縁部に連なる位置から上方に延びる上部補強部材25の上部領域が、前方に傾斜した車体後部のリヤピラー27に対して傾斜した接続部28で結合されている。このため、上部補強部材25とリヤピラー27との結合面積を大きく確保することができる。したがって、本構成を採用した場合には、リヤダンパからダンパベース20を介して上部補強部材25に伝達された荷重を、リヤピラー27を介してルーフクロスメンバ12に効率良く伝達することができる。
また、本実施形態の車体後部構造は、リヤサイドフレーム17のうちの、ガセット22の下側締結部22bの連結される部位に、隔壁部材43A,43Bが内蔵され、左右のリヤサイドフレーム17の隔壁部材43A,43Bの内蔵される部位の下方近傍同士がサブフレーム47によって連結されている。このため、本構造では、車体下部のサブフレーム47と車体上部のルーフクロスメンバ12が、左右のリヤサイドフレーム17、ガセット22、ハウジング補強部材21、ダンパベース20、上部補強部材25、リヤピラー27等とともに車体後部の第1の環状骨格55Aを構成する。したがって、本構成を採用した場合には、上記の第1の環状骨格55Aによって車体後部全域の剛性を高めることができる。
加えて、本実施形態では、車体左右のリヤピラー27の下端がリヤフロアパネル9よりも後方位置まで延び、その下端部同士が下部側クロスメンバ(リヤパネルクロスメンバ13およびリヤパネル14)によって相互に連結されている。このため、本構造では、下部側クロスメンバ(リヤパネルクロスメンバ13およびリヤパネル14)が、左右のリヤピラー27とルーフクロスメンバ12とともに、車体後部の第2の環状骨格55Bを構成する。そして、車体上部のルーフクロスメンバ12は、共通の横メンバとして第1の環状骨格55Aと第2の環状骨格55Bで共用される。したがって、本構成を採用した場合には、相互に結合された第1の環状骨格55Aと第2の環状骨格55Bとによって車体後部全域の剛性をより高めることができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
9…リヤフロアパネル(フロアパネル)
12…ルーフクロスメンバ
13…リヤパネルクロスメンバ(下部側クロスメンバ)
14…リヤパネル(下部側クロスメンバ)
17…リヤサイドフレーム
17A…フレーム本体
17B…アウタプレート(閉塞プレート)
17Aa…略U字状断面部
17Au,17Al…接合フランジ
19…ダンパハウジング
19s…側壁
19f…前壁
19r…後壁
20…ダンパベース
21…ハウジング補強部材
22…ガセット
22a…上側締結部
22b…下側締結部
24…リヤインサイドパネル
24c…水平面
25…上部補強部材
27…リヤピラー
31…重ね合わせ部
32…ボルト
33…補強ビード
38…溶接溝
40…シートアンカー
43A,43B…隔壁部材
45a…隔壁本体部
45c…第1差込フランジ
45d…第2差込フランジ
45e…第1折り返しフランジ
45f…第2折り返しフランジ
45g…第3折り返しフランジ
46…ウェルドナット
47…サブフレーム
50…支持ブラケット

Claims (12)

  1. 車両の左右両側において車体前後方向に略沿って延びるリヤサイドフレームと、
    前記リヤサイドフレームの車幅方向外側の縁部から上方に立ち上がり、後輪懸架用のリヤダンパの車幅方向内側と上方を覆うダンパハウジングと、
    前記ダンパハウジングの上壁に固定されて前記リヤダンパの上部を支持するダンパベースと、
    車幅方向外側の端縁が前記リヤサイドフレームに結合されるフロアパネルと、
    前記ダンパベースの車幅方向内側の縁部に連なるように前記ダンパハウジングの車幅方向内側に結合されて当該ダンパハウジングを補強するハウジング補強部材と、
    前記ハウジング補強部材の下縁と前記リヤサイドフレームとを連結するガセットと、を備え、
    前記ハウジング補強部材は、前後方向の中央が車幅方向内側に突出する略コ字状断面が上下方向に略沿って延び、
    前記ガセットは、
    前記ハウジング補強部材の下側の側面と、前記ハウジング補強部材の下側の前面および後面の少なくともいずれか一方にボルト締結される上側締結部と、
    前記フロアパネルと前記リヤサイドフレームの重ね合わせ部にボルト締結される下側締結部と、を有することを特徴とする車体後部構造。
  2. 前記ガセットは、上下方向に略沿って延びる補強ビードを有することを特徴とする請求項1に記載の車体後部構造。
  3. 前記ダンパベースの車幅方向内側の端部に近接する前記ダンパハウジングの側壁は、下方から上端部に向かって車幅方向内側に傾斜して延在し、
    前記ガセットは、前記フロアパネルと前記リヤサイドフレームの重ね合わせ部から前記側壁の上端部に向かって略鉛直上方に起立していることを特徴とする請求項1または2に記載の車体後部構造。
  4. 前記リヤサイドフレームは、
    車幅方向の一方に開口した略U字状断面部の両端に接合フランジが延設されたフレーム本体と、
    前記フレーム本体の両端の前記接合フランジに接合されて前記略U字状断面部の開口を閉塞する閉塞プレートと、
    前記フレーム本体と前記閉塞プレートによって囲まれた閉断面を補強する隔壁部材と、を備え、
    前記隔壁部材は、
    前記閉断面内に当該閉断面を横切るように延在する隔壁本体部と、
    前記隔壁本体部に連設されて、前記フレーム本体の一方の前記接合フランジと前記閉塞プレートの間に挿入される第1差込フランジと、
    前記隔壁本体部に連設されて、前記フレーム本体の他方の前記接合フランジと前記閉塞プレートの間に挿入される第2差込フランジと、
    前記隔壁本体部に連設されて、前記略U字状断面部の上壁に接合される第1折り返しフランジと、
    前記隔壁本体部に連設されて、前記略U字状断面部の側壁に接合される第2折り返しフランジと、
    前記隔壁本体部に連設されて、前記略U字状断面部の下壁に接合される第3折り返しフランジと、を有し、
    前記第1折り返しフランジには、前記ガセットの前記下側締結部を前記リヤサイドフレームに締結するボルト、若しくは、前記ボルトが締結されるウェルドナットが固定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車体後部構造。
  5. 前記ダンパベースの上面には、シートアンカーを溶接固定するための溶接溝が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車体後部構造。
  6. 前記溶接溝は、前記ダンパベースの上面の車両前方側と車両後方側とに対を成して設けられ、
    前記ダンパベースは、前記溶接溝も含め車両前後方向で対称形状に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の車体後部構造。
  7. 前記ダンパベースの車幅方向外側の縁部に連なる位置から車体側部に沿って上方に延びる上部補強部材をさらに備え、
    前記上部補強部材と前記ハウジング補強部材は、前記ダンパベースの近傍において、前記ダンパハウジングに接合されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の車体後部構造。
  8. 前記ダンパベースの車幅方向外側位置において車体側部を覆うように延在するリヤインサイドパネルをさらに備え、
    前記ダンパベースの車幅方向外側の端縁は、前記リヤインサイドパネルの水平面に溶接されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の車体後部構造。
  9. 前記リヤサイドフレームは、
    車幅方向の一方に開口した略U字状断面部の両端に接合フランジが延設されたフレーム本体と、
    前記フレーム本体の両端の前記接合フランジに接合されて前記略U字状断面部の開口を閉塞する閉塞プレートと、を有し、
    前記ダンパハウジングは、
    前記リヤダンパの車幅方向内側を覆う側壁と、
    前記側壁の前端部から車幅方向外側に向かって延びる前壁と、
    前記側壁の後端部から車幅方向外側に向かって延びる後壁と、を有し、
    前記ダンパハウジングの前記側壁の下縁部は、前記フレーム本体の上側の前記接合フランジと前記閉塞プレートとの接合部の間に挟持され、
    前記ダンパハウジングの前記前壁の下端、若しくは、前記後壁の下端と前記閉塞プレートの外側面との間は支持ブラケットによって連結されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の車体後部構造。
  10. 車体の後部側方において、下方から上端部に向かって車体前方に傾斜して延び前記上端部がルーフ後端のルーフクロスメンバに連結されるリヤピラーをさらに備え、
    前記上部補強部材は、傾斜した前記リヤピラーに結合されていることを特徴とする請求項7に記載の車体後部構造。
  11. 前記リヤサイドフレームのうちの、前記ガセットの下側締結部の連結される部位には、当該リヤサイドフレームの断面を補強する隔壁部材が内蔵され、
    前記リヤサイドフレームのうちの、前記隔壁部材の内蔵される部位の下方近傍には、左右の前記リヤサイドフレームに架設されるサブフレームが結合されていることを特徴とする請求項10に記載の車体後部構造。
  12. 車体左右の前記リヤピラーは、下端部が前記フロアパネルよりも後方位置まで延び、当該下端部が下部側クロスメンバによって相互に連結されていることを特徴とする請求項11に記載の車体後部構造。
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