本発明の目的は、コンパクトな保管位置を可能にするために、高度な柔軟性と可変性を備えた簡単な操作が保証される、ベビーカーシートまたは(ベビーカーシートおよびベビーカーシャーシを有する)ベビーカー装置を提案することにある。
特に、片手での操作および/または1つのみの操作を要求する取り扱いを可能とすべきものである。
上記課題を解決するために、請求項1の特徴を有するベビーカーシートが提案される。
特に、本発明の目的は、座面および背もたれを備える、ベビーカーシャーシ取り付け用のベビーカーシートによって解決される。前記背もたれは、遠位部と、遠位部に対して(第1の軸まわりに)回転可能な(旋回可能な)近位部とを有し、これにより展開された背もたれ使用位置から折り畳まれた背もたれ保管位置まで前記背もたれが折り畳み可能である。
本発明の中心的なアイデアは、折り畳み式の背もたれを提案することにある。特に、折り畳みとは、近位部と遠位部との間の角度が(大幅に)減少すること、例えば少なくとも50%または少なくとも90%(例えば180°から10°未満まで)減少することを意味する。背もたれの使用位置は、ベビーカーシートを使用できるように、背もたれのこの位置で子供をベビーカーシートに収容することができることを特徴とする。特に、背もたれの保管位置は、背もたれのこの位置ではこれ以上ベビーカーシートに子供を収容できないことを特徴とする。よって、これは、ベビーカーシートが保管および/または輸送のために有効に使用できる位置である。好ましくは、ベビーカーシートをベビーカーシャーシ上に取り外し可能に取り付けることができる。好ましい実施形態では、背もたれが折り畳まれても、ベビーカーシートはベビーカーシャーシ上に留まることができる(すなわち、ベビーカーシートは少なくともベビーカーシャーシと接触することができ、特に、ベビーカーシートは少なくとも部分的にベビーカーシャーシに取り付けることができる)。
近位部は、(使用位置で)座面により近い背もたれの部分または子供の背中の下部を収容する部位である。一方、遠位部は座面からさらに離れており、子供の背中の上部または肩(または頭)を支持するように構成されている。
近位部は、ベビーカーシートを直立した近位部の使用位置から平らな近位部の保管位置に変位移行できるように、好ましくは、ベビーカーシートの座面に対して(第1の軸に対してオフセットされ、特にそれに平行に延びる第2の軸まわりに)回転可能である。この実施形態では、背もたれは、(少なくとも)2つの部分に分割され、背もたれの遠位部は背もたれの近位部に対して第1の軸まわりに回転可能に連結されている。背もたれの近位部は、座面に対して(少なくとも第1の軸に実質的に平行な)第2の軸まわりに回転可能に連結されている。この第2の軸は第1の軸より座面に近いところにある。
例えば子供の座り心地を改善するために、座面に対して近位部を回転させることにより、背もたれの傾斜を任意に調整することも可能である。近位部保管位置であっても、(背もたれが背もたれ使用位置にあることが少なくとも可能であれば)子供が収容されることは原理的には考えられることである。但し、(例えば、この近位部保管位置は背もたれが背もたれ保管位置にある場合のみを前提としているので)平坦化された近位部保管位置に子供を収容できないことが好ましい。一方では子供の快適さを向上させるために(すなわち、ベビーカーシートを寝そべり位置に変位移行するために)、他方では(また、背もたれも背もたれ保管位置にある)平坦化されたベビーカーシートの保管位置を調整するために、必要に応じて、ベビーカーシートを平らにする各種の機構を設けることもできる。基本的に、背もたれ使用位置および背もたれ保管位置という用語は、背もたれの近位部と遠位部との相互間における相対的な位置関係のことをいうが、一方では、近位部使用位置および近位部保管位置という用語は、ベビーカーシートの座面に対する背もたれの近位部の相対的な位置関係のことをいう。このため、近位部保管位置にある背もたれも、背もたれ保管位置にあることから除外されない(しかし、好ましくは前記ケースである)。
好ましくは、遠位部の長さは、近位部の長さの少なくとも0.5倍、より好ましくは少なくとも0.8倍である。さらに、遠位部の長さは、近位部の長さの最大1.5倍、好ましくは最大1.2倍にすることができる。特に、背もたれの遠位部と近位部を、(ほぼ)同じ長さとしてもよい。全体として、このようにしてコンパクトな背もたれ保管位置を設定することができる。
背もたれの近位部と遠位部との間の角度は、(別段の定めがない限り)近位部と遠位部との間の数学的に考えられる2つの角度の間のより小さいほうの角度である。例えば(固定された近位部をもつ)遠位部が(子供がもたれている面から離れて)後向きに旋回する場合、遠位位置と近位位置との間の角度は、270°または90°のいずれか一方として基本的に説明することができる。上記の定義によれば、特に指定がない限り、これは90°の角度とすべきである。特定の角度を付与する場合において、角度αを遠位部と近位部との間の角度とし、角度βを近位部と座面との間の角度とし、角度γを遠位部と座面との間の角度とするかまたはそれらの仮想の延長線の相互間の角度とすべきである。角度βおよび角度γは、別段の定めがない限り、特に、子供がシートの使用位置でもたれかかる面の両側面間の角度である。
好ましくは、背もたれの使用位置における近位部および遠位部は、少なくとも170°、好ましくは(少なくとも約)180°の角度を取り囲む。
近位部と遠位部とは、背もたれ保管位置で、20°未満の角度、好ましくは8°未満の角度、より好ましくは(少なくともほぼ)互いに隣接する角度を形成することができる。
近位部と座面とは、近位部使用位置で、90°から180°までの(任意に、可変に調整可能な)角度を含むことができる。
近位部と座面とは、ベビーカー保管位置で、150°を超える角度、好ましくは170°を超える角度、より好ましくは(少なくとも約)180°の角度を囲むか、20°未満の角度、好ましくは8°未満の角度を取り囲むか、より好ましくは少なくとも互いにほぼ隣接することができる。
一実施形態では、ベビーカーシートを平坦化するための座面に対する近位部の回転前において、および/または少なくとも近位部の部分的な回転中において、および/または近位部の回転後において、背もたれを折り畳むための近位部に対する遠位部の回転が生じるように、ベビーカーシートが構成されていてもよい。特に、2つの回転が少なくとも部分的に同時に行われる場合、ベビーカーシートのコンパクト位置を容易に達成することができる。
一実施形態では、背もたれ使用位置に折り畳むために、一方では遠位部を近位部に対して前方に回転させ、他方では遠位部を近位部に対して後方または下方に回転させることができる。(相対的な)前方回転とは、特に、(使用位置に)子供を収容するのに関連した部位のそれぞれの表面の接近を意味する。前方に回転させることにより、簡単な方法で折り畳みが可能になる。
背もたれ使用位置および/または背もたれ保管位置において、近位部と遠位部を一緒にロックすることができる。代替的にまたは追加的に、近位部の使用位置および/または近位部の保管位置で、近位部と座面を互いにロックすることができる。
好ましい実施形態において、座面に対する近位部のロックは、近位部に対して遠位部を(場合によっては排他的に)回転させることにより達成および/または解除することができる。代替的に又は追加的に、手動操作装置によって、遠位部に対する近位部のロックを実現(調整)および/または解除することができる。これにより操作をさらに簡略化することができる。
上述した目的は、上記タイプのベビーカーシャーシおよびベビーカーシートを備えるベビーカー装置によってさらに解決される。ベビーカーシートは、好ましくは、(ベビーカーシャーシから)取り外し可能に取り付けられるか、または取り付け可能であり、かつ/または(少なくとも実質的に)垂直軸まわりにベビーカーシャーシ(10)に対して回転可能である。ベビーカーシャーシは、(また)折り畳み可能であることが好ましい。
背もたれを背もたれ保管位置に変位移行すること、および/または近位部を近位部の保管位置に変位移行することは、ベビーカーシャーシに取り付けられたベビーカーシートで(特にベビーカーシャーシ自体を折り畳むことなく)好ましくは持ち運ぶことができる。好ましくは、ベビーカーシャーシは、それが依然として使用され得る位置(例えば、そのベビーカーシャーシがまだ使用できる位置、特に最大の展開位置)に留まらせることができる。これは操作の柔軟性および多様性をさらに向上させることになる。
好ましくは、ベビーカーシートは、ベビーカーシャーシ上で異なる方位に(特に、ベビーカーを押す異なる人から子供が離れて見える前向きの方位から、ベビーカーを押す異なる人に対して子供が向き合う後向きの方位に)配置構成することができる。異なる配置構成(例えば、前向きの方位と後向きの方位)を設定するには、それに応じてベビーカーシートを取り外し可能に(および例えば、180°回転させ)、他の位置に再度取り付けることができる。但し、そのような再配置構成においても、ベビーカーシートがベビーカーシャーシ上に原理的に留まることも考えられる(そのために、対応する回転機構を設けるようにしてもよい)。全体として、ここで説明する回転は、(少なくとも本質的には)垂直軸まわりの回転である。
さらに、(全体として)ベビーカーシートは、特にベビーカーシャーシが折り畳まれる場合に、ベビーカーシャーシに対して(少なくとも実質的に)水平軸まわりに、好ましくは60°〜120°の角度に、より好ましくは(少なくとも約)90°の角度に回転することができる。これにより、ベビーカー装置を特にコンパクト方式に構成できる。具体的には、(少なくとも実質的に水平軸まわりに)旋回可能になるように座面をベビーカーシャーシのフレーム部分に取り付けることができる。さらに、対応する旋回機構は、ベビーカーシャーシが(折り畳みプロセスにより任意にトリガーされて)折り畳まれるときに、ベビーカーシートがベビーカーシャーシに対して回転されるように構成することができる。
一実施形態では、ベビーカーシャーシが折り畳まれたときに、ベビーカーシートは、ベビーカーシャーシの覆い面(エンベロープ面)内に部分的にまたは完全に収容することができる。この種の実施形態では、ベビーカーシートに追加の(構造)スペースが必要でなく、それによってベビーカー装置の非常にコンパクトな保管が可能になる。
チャイルドシートの使用位置では、(必要に応じて想定上延長された)シート面と背もたれの近位部とが成す角度βg(ここで、符号「g」は、以下において使用位置を略して表わす)が90°〜180°の間の角度とすることが好ましいが、一方では、背もたれの遠位部は、(本質的に)近位部と同じ方向を向き、これに続いて、シート面から離れた端に接続されており、これにより、遠位部が有する160°〜180°の間の角度αgと、(必要に応じて想定上延長された)シート面が有する(必要に応じて想定上延長された)角度γgとを取り囲む(含む)。チャイルドシートの保管位置では、座面と背もたれの遠位部/近位部の両セクションとは、(本質的に)同じ向きの方位にすることができ、背もたれの近位部は少なくとも部分的に任意に座面と重なり合い、背もたれの2つのセクションは、場合により少なくとも部分的に、好ましくは少なくとも大部分が完全に重なり合う。
チャイルドシートを使用位置から保管位置へ変位移行させるためには、背もたれの遠位部を第1の回転軸まわりに(少なくとも約)180°の第1の回転で回転させることができる。時間的に前後して、または時間的に少なくとも一部が重なり合って(必要に応じて近位部に接続された遠位部と一緒に)近位部を好ましくは第1の回転とは反対向きに、さらに角度を変えて第2の軸まわりに第2の回転で回転させることができる。
好ましい実施形態では、遠位部は近位部に対して(少なくとも約180°の角度Δαだけ)回転され、近位部は座面に対して後向きにまたは下向きに(好ましくは、Δβ=少なくとも約180°−γg)座面または後部の仮想の延長部に対して回転される。これにより、遠位部と座面(任意にそれぞれの仮想の延長部分)との間の角度γは、90°〜180°の間でΔγだけ変化する。
代替的な実施形態では、遠位部は近位部に対して後方または下方に(少なくとも約180°の角度Δα)回転され、近位部は座面またはその仮想の延長に対して(好ましくは、Δβ=少なくとも約180°−γg)だけ回転される。遠位部と座面(任意にそれぞれの仮想の延長線)との間の角度γは、0°〜90°の間でΔγだけ変化する。
好ましくは、(背もたれおよび/または近位部の)使用位置をロックすることができる。次いで、任意の最初のステップとして、近位部に対する遠位部のロックを解除し、遠位部の回転を開始することができる。さらに、同時にまたは遠位部の少なくとも部分的な回転または好ましくは部分的(おそらく完全な)回転のみの後に(のみ)、シートに対する近位部のロックを解除することができ、その結果、遠位部のさらなる回転中または回転後に、近位部(シートの反対側)もまた回転することができる。このプロセスでは、遠位部および近位部の2つの部位のうちの一方が他方の部位より前にその回転を停止するか、両方の部位が同時にそれらの回転を停止することができる。好ましい実施形態では、近位部に対する遠位部の回転および座面に対する近位部の回転が同時に実行され、これでは一方の回転を他方によって強制することができる。具体的な実施形態では、これは、例えばその一方の第1の側部が座面の少なくとも1つの部位により形成され、第1の側部に隣接する第2の側部が近位部の少なくとも1つの部位により形成される四節リンク継手によって実現することができる。このための具体的な機構は、ドイツ登録実用新案202017100792U1号公報に記載されている。同公報には、そこに開示されたベビーカーフレームに対応する(背もたれのフレームの水平部位内の中央解除機構とボーデンケーブルを介したトランスミッションを含む)機構が記載されている。
チャイルドシートは、必要に応じて任意にロックするか、または(背もたれおよび/または近位部の)保管位置にロックすることもできる。いかなるロックであってもよく、特にそれぞれの使用位置のロックを設けるようにしてもよいし、あるいはダブルアクションのロック解除(すなわち、特に2つの操作の連続または同時実行)が必要になるようにしてもよい。さらに、チャイルドシートは、例えば中国登録実用新案201183515Y号公報に開示された機構などの回転機構を任意に有することができる。
さらに、チャイルドシートは、吊り下げシートとして、すなわち、少なくとも背もたれの領域において(円周フレームからの)剛性部品なしのシートとして構成することができる。このような実施形態では、吊り下げシートは、例えば、インサート(例えば、2つのプラスチック、特にポリエチレン、有利には一緒にヒンジ結合されたインサート)で補強され得る繊維または他の好適な材料で作製することができる。
好ましい用途では、本発明のベビーカーシートは、折り畳み可能なベビーカーシャーシに取り付けることができる。保管位置にあるベビーカーシート全体と折り畳まれたベビーカーシャーシとが特にコンパクトになり、折り畳まれたベビーカーシャーシの(エンベロープ面によって画定される)容積内に(全体的にまたは部分的に)ベビーカーシートが配置されるように、ベビーカーシャーシの折り畳み時に、ベビーカーシート全体またはその座面が(ベビーカーシートの軸受部に対して)好ましくは(少なくとも約)90°の所定の角度で回転することがさらに好ましい。
好ましくは、本発明のベビーカーシートは、折り畳み可能なベビーカーシャーシ上の回転機構とともに使用される。ベビーカーシートの保管位置への変位移行とベビーカーシャーシの折り畳みとが互いに独立していると、シートが進行方向を向いているときと反対方向を向いているときとの両方において、非常に簡単な方法でコンパクトに折り畳むことができる安価なベビーカーを提供することができる。
さらなる実施形態は、従属請求項から明らかになる。
以下において、本発明は図面を用いてより詳細に説明される例示的な実施形態を用いて説明される。
以下の説明において、同一および同等の部品に同じ参照番号を使用する。
図1aは、本発明の(クッション材無しの)ベビーカーを示す。ベビーカーは、ベビーカーシャーシ10および(クッション材無しの)ベビーカーシート11を有する。ベビーカーシャーシ10は、フレーム状構造および(本実施形態では4つの)車輪12を備え、同時にベビーカーシート11は、(本実施形態では水平支柱または水平チューブを備える)軸受13上に取り付けられている。この軸受13からベビーカーシート11を取り外し(そして、例えば180°回転させて再配置し)、(図1aに示す)前進運転位置と後進運転位置との両方の位置を設定することができる。ベビーカーシャーシ10およびベビーカーシート11の両方は、(各々個別に)折り畳み可能であるように構成されている。ベビーカーシャーシ10は、例えば、印刷刊行物のドイツ登録実用新案202017100792U1号公報と同じ方法で折り畳むことができる。具体的には、前輪を後輪のほうへ移動させて、それらを互いに近接させる(場合によっては、前輪と後輪を一列に並べる)ことでベビーカーシャーシを折り畳むことができる。さらに、遠位スライダ部14は、近位スライダ部15に対して旋回させることができる。図3に折り畳まれた位置が示されている。
さらに、ベビーカーシート11の背もたれ16は、遠位部17および近位部18を有し、(以下で詳細に説明するように)遠位部17は、近位部18に対して旋回することができるか、または近位部18に連結される。さらに、ベビーカーシート11は座面19を有する。
図2に示すように、遠位部17は、(図2に示す)その端部位置で近位部に当接するまで、背もたれ16の近位部18に対して(前方に)旋回させることができる。同時に(または部分的に重なる時間に)、近位部18は、図2に示す位置になるように、座面19に対して(後方に)旋回させることができ、これにより座面に対して(少なくとも本質的に)平行に(但し、座面とは反対向きに)位置合わせされる。
図3に示すように、ベビーカーシート11は、ベビーカーシャーシ10の(エンベロープ面によって画定される)容積内に(完全に)収容される。これにより、全体としてコンパクトな保管位置を達成することができる。
図4〜図7では、特にベビーカーシートを(図4の)使用位置から(図7の)保管位置へ変位移行する方法を説明している。図4の位置では、子供を収容でき、それに応じてベビーカーを使用できる。ベビーカーシートを図7の保管位置に変位移行するために、最初に(手動の)作動装置20を作動させて、近位部18に対する遠位部17のロックを解除し、これにより遠位部17を近位部18に対して(β1<βgの関係にある角度β1だけ前方に、角度の定義のために図1a参照)旋回させることができる。図4と図5から分かるように、近位部18は、最初のうちは(近位部18が座面19に対してロックされている)座面19に対して一定の位置に留まっている。遠位部17は、図5の位置から開始して、近位部18に対して(前方に、β1にβ2を加えた角度β2で、少なくともβgとほぼ等しい角度で、角度の定義については図1a参照)いま更に旋回する場合に、この遠位部の旋回移動は近位部18と座面19との間のロックを解除し、その結果として近位部18に対する遠位部17のさらなる旋回移動(図6参照)の間に、近位部18のほうも座面19に対して(後方に、少なくともほとんどαgと等しい角度Δαで、角度の定義については図1a参照)旋回する。全体として、遠位部17は、少なくともほぼγg(前方に、角度の定義については図1aを参照)に等しい角度Δγで座面19に対して旋回される。図7にその最終的な位置を示す。
さらに、図4〜図7に、遠位部17と近位部18との間の角度αが(少なくとも約180°から開始して)(少なくとも約0°の角度まで、または少なくとも10°未満の角度まで)連続的に減少していく様子を示す。(図5〜図7の位置で示された期間中の)時間の重なり合いでは、近位部と座面とによって画定される平面との間の角度βも(少なくともおよそ)0°に減少する。図4〜図7に記載された機構は、ドイツ登録実用新案202017100792U1号公報に記載されている(ベビーカーシャーシ用の)機構にも対応することができる。もちろん、他の解決策も考えられる。
エレメント21(例えば図4を参照)は、(図示しない)クッション材のなかに設けられた補強要素であってもよく、これにより背もたれ全体の旋回とともに一緒に旋回する。このエレメントは、好ましくは遠位エレメント部22および近位エレメント部23(図4を参照)を有することもできる。
本願出願の時点において、単独で考慮され、および任意の組み合わせで考慮される上記のすべての部品、部位、特に図面に示される詳細は、本発明に不可欠であると主張されることに留意されたい。この変更は、当業者にとって明らかである。