JP2020528766A - 陽イオンを利用した細胞外小胞体の分離方法 - Google Patents

陽イオンを利用した細胞外小胞体の分離方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、陽イオンを利用した細胞外小胞体の分離方法に関するものであり、より詳細には、本発明は、細胞外小胞体と陽イオンとの間の親和性を利用して、様々な試料から細胞外小胞体を分離する方法に関するものである。本発明に係る細胞外小胞体分離方法は、高価な装置を必要とせず、試料量の制限なく適用可能であり、細胞外小胞体の形態や性質を保存しながら、効率的に分離することができるという長所がある。また、本発明の方法は、従来の分離方法と組合せて、細胞外小胞体分離効率を最大化することができ、分離された細胞外小胞体を利用した疾病の診断、疾病の治療、マルチオミクス研究及び細胞外小胞体の特性研究などに活用が可能である。

Description

本発明は、陽イオンを利用した細胞外小胞体の分離方法に関するもので、より詳細には、本発明は、様々な陽イオンに対する細胞外小胞体の親和性を利用して、様々な試料から細胞外小胞体を分離する方法に関するものである。
細胞外小胞体(extracellular vesicles)は、普遍的な細胞メカニズムであって、ヒトからバクテリアに至るまで、全ての生命体又は細胞において、天然に分泌されるナノサイズの小胞体である。真核細胞から由来した細胞外小胞体の場合、赤血球分化、免疫反応の調節などに関与し、特に癌細胞の微細環境では、癌の進行、転移、血管形成などに対する重要な機能が明らかになったことにより、癌を含む様々な疾病の診断マーカーへの活用において高い関心を浴びている。
原核細胞から分泌される細胞外小胞体は、真核細胞の細胞外小胞体と類似して、原核細胞の構成物を含有しており、人体では、全身炎症をはじめ、流入経路によって急性肺炎症疾患を誘導し、皮膚の場合には、局所皮膚組織の炎症反応を慢性的に誘導し、現代人の代表疾患の一つであるアトピー性皮膚炎(atopic dermatitis)の原因となることが報告された。また、人体において、バクテリア由来の細胞外小胞体と癌発症との関連性が明らかになったことにより、原核細胞由来の細胞外小胞体も高い関心を浴びている。
細胞外小胞体の機能において最も大きいものは、これらの細胞間の情報交換のメカニズムの重要な要素であるという点である。したがって、細胞外小胞体の構成成分も、基礎及び医学分野で高い関心を浴びている。
細胞外小胞体は、生体内又は試験管内の多くの種類の細胞から分泌される生体ナノ粒子として、血液、尿、唾液、涙などのような体液に存在し、細胞から由来する脂質二重層を含めて、20〜10000 nmの範囲の様々なサイズを有する膜構造の小胞体である。
細胞外小胞体は、他の細胞及び組織に結合して、膜の構成要素、タンパク質、RNAなどの細胞内物質を伝達する運送体の役割をするため、細胞外小胞体を分泌した元の細胞(母細胞)のタンパク質、脂質、アミノ酸、RNAなどをそのまま含んでおり、母細胞の生理的、病理的特性を知ることができる重要な根拠となる。また、細胞外小胞体に含まれている核酸、成長ホルモン、タンパク質などは、細胞膜形態のリン脂質によって保護されていて、可溶性形態の成長因子及びサイトカインよりも安定的な機能を遂行できるという点が知られ、細胞外小胞体の重要性がますます増大しており、細胞外小胞体に含まれた物質を分析して、疾病の診断、治療を含めた様々な用途への活用可能性が期待されている。
細胞外小胞体は、サイズがナノメートル水準で小さく、体液内及び細胞培養液などには、細胞外小胞体以外にも多くの物質が存在するため、細胞外小胞体分析のためには、体液内及び細胞培養液などの試料から、細胞外小胞体を分離することが重要であり、細胞外小胞体を活用する全ての分野で最も核心的な技術である。
最近、非侵襲的液体生検(liquid biopsy)を疾病診断に活用する方案が多角的に展開されている。これに加えて、生体組織又は体液内の細胞外小胞体を利用して、新たな疾病の診断マーカーを発掘し、これを利用して診断する努力が試みられている。このような努力の根源的な問題点は、生体組織又は体液から細胞外小胞体を分離することにあり、相対的に制限された量と、高い複雑性とを示す体液から、細胞外小胞体を通常の方法で精製することは殆ど不可能である。したがって、通常の細胞外小胞体分離法とは区別される、効率的な新しい分離法が早急に要求されるのが実情である。
従来の細胞外小胞体分離技術には、超遠心分離(ultra-centrifugation)、サイズ排除法(size exclusion)、免疫親和性分離(immunoaffinity isolation)、微細流体チップ(microfluidics chip)、又はポリマー(Polymer)を利用した沈殿法などがあり、このうち超遠心分離法が最も広く使用されている。しかし、超遠心分離を利用して細胞外小胞体を分離する場合には、段階が複雑なため労働力と時間が多くかかり、高価な装置を必要とするだけでなく、収率が低いという限界があり、少量の試料のみを利用して迅速に結果を得なければならない臨床診断だけでなく、多量の細胞外小胞体が要求される治療薬精製方法に適用するには極めて制限的である。
物質分離において最も効率的な方法は、対象物質に対する選択的結合を利用して、複雑性を有する環境から、分離過程の中で対象物質を失うことなく、汚染体を順次的に除去すことである。しかし、細胞外小胞体の場合、これらの選択的結合性を有する物質が一部抗体又はタンパク質リガンド(ligand)に限定されていて、これらの抗体又はタンパク質を利用した細胞外小胞体の分離は、非効率的であるだけでなく、高効率の抗体及びタンパク質リガンドの開発が難しく、高費用がかかり、極めて限定的である。
したがって、細胞外小胞体に選択的であり、細胞外小胞体の構造と機能を完全に維持し、効率的に高収率(yield)の細胞外小胞体を分離、精製する技術が、早急に必要とされるのが実情である。
[発明の詳細な説明]
[技術的課題]
本発明の目的は、現在までに報告されていない、陽イオンと細胞外小胞体との親和度を利用して、試料内の細胞外小胞体を、簡便ながら高効率で分離する方法を提供しようとするものである。
[技術的解決方法]
本発明は、上述した問題点を解決するためのものであり、陽イオンと細胞外小胞体との親和度を利用して、試料内の細胞外小胞体を、簡便ながら高効率で分離する方法を提供する。
本発明では、細胞外小胞体を含む様々な試料に、様々な陽イオンを添加して反応させると、試料内で細胞外小胞体と陽イオンとが結合して不溶性複合体を形成するようになる。前記細胞外小胞体−陽イオン複合体は、遠心分離、限外ろ過、重力による沈殿など、さまざまな方法で分離することができ、その後、前記複合体の陽イオンを脱着することにより、細胞外小胞体を分離することができる。これを通じて、様々な試料から物理化学的に変形することなく迅速かつ容易に、細胞外小胞体を分離することができ、このように分離された細胞外小胞体は、診断、治療、マルチオミクス(multi-omics)の研究、細胞外小胞体の特性研究などに活用が容易である。
本発明の用語、“細胞外小胞体”とは、古細菌(Archaea)、原核生物(Prokarya)又は真核生物(Eukarya)の細胞から由来した生体ナノ粒子の通称であり、エクソソーム(exosome)、アルゴソーム(argosomes)、デキソソーム(dexosomes)、エクトソーム(ectosomes)、エキソベジクル(exovesicle)、オンコソーム(oncosome)、プロミノソーム(prominosome)、プロスタソーム(prostasome)、トレロソーム(tolerosome)、微細粒子(microparticle)、微細小胞(microvesicle)、ナノ小胞(nanovesicle)、水疱性小胞(blebbing vesicle)、出芽性小胞(budding vesicle)、エクソソーム類似小胞(exosome-like vesicle)、マトリックス小胞(matrix vesicle)、膜小胞(membrane vesicle)、脱粒小胞(shedding vesicle)、膜粒子(membrane particle)、脱粒微細小胞(shedding microvesicle)、膜水泡(membrane bleb)、エピディディモソーム(epididimosome)、プロミニソーム(promininosome)、テキソソーム(texosome)又はアキオソーム(archeosome)を含むことがあるが、これに限定されるものではない。
本発明は、(a)生物学的試料に陽イオンを添加する段階、(b)前記生物学的試料に含まれている細胞外小胞体と陽イオンとを反応させて複合体を形成する段階、(c)前記試料から細胞外小胞体−陽イオン複合体を分離する段階、及び(d)前記複合体から陽イオンを分離させ、細胞外小胞体を精製する段階、を含む細胞外小胞体分離方法を提供する。
本発明の一実施例に係る前記細胞外小胞体の分離方法を図1に模式的に示した。
本発明の一実施例において、本発明の細胞外小胞体分離方法は、生物学的試料に陽イオンを添加する段階[(a)段階]、及び前記生物学的試料に含まれた細胞外小胞体と陽イオンとを反応させて複合体を形成する段階[(b)段階]を含む。
本発明の用語「生物学的試料」又は「試料」とは、細胞外小胞体を含む生体試料又は細胞培養液、組織試料などを含むものであり、具体的には、哺乳動物細胞培養培地、バクテリア細胞培養培地、酵母培養培地、組織抽出物、癌組織、血清、血漿、唾液、涙、汗、尿、糞便、脳脊髄液(CSF、cerebrospinal fluid)、腹水(ascite)、羊水(amniotic fluid)、精液、乳(milk)、ほこり、淡水、海水、土壌及び発酵食品からなる群から一つ以上が選ばれるがこれに限定されない。
本発明の用語「陽イオン」とは、電気的に陽電荷を帯びるもので、細胞外小胞体と特異的な親和力を有して、試料中の細胞外小胞体と結合することができ、好ましくは、金属陽イオンでもある。本発明の用語「金属陽イオン」とは、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、遷移金属イオン、貧金属イオンを含むことができる。本発明の陽イオン又は金属陽イオンは、好ましくは、遷移金属イオン又はアルカリ土類金属でもあるが、分離しようとする細胞外小胞体と特異的な親和性を有する陽イオンであれば、これに限定されない。
アルカリ金属(alkali metal)は、周期律表の第1族の中で、水素を除いた残りの化学元素を総称する表現で、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)及びフランシウム(Fr)を含む。アルカリ土類金属(alkaline earth metal)は、周期律表の第2族元素として、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)及びラジウム(Ra)を含む。遷移金属(transition metal)は、化学周期律表の第4〜7周期、第3〜12族元素を含むものであって、非金属と共にイオン結合化合物を形成し、錯イオンの形態で存在する特徴がある。具体的には、本発明の遷移金属は、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、チタニウム(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、ラザホージウム(Rf)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、ドブニウム(Db)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、シーボーギウム(Sg)、マンガン(Mn)、テクネチウム(Tc)、レニウム(Re)、ボーリウム(Bh)、鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、ハッシウム(Hs)、コバルト(Co)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、マイトネリウム(Mt)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、ダームスタチウム(Ds)、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、レントゲニウム(Rg)、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)、水銀(Hg)及びコペルニシウム(Cn)を含む。貧金属(post-transition metal)は、周期律表のPブロックにある金属元素を意味し、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウム(Tl)、錫(Sn)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)及びポロニウム(Po)を含む。
本発明の陽イオンを添加する方法には、試料に陽イオンを含む溶液を添加する方法と、固体の形で添加して溶解させる方法を含むが、陽イオンの状態で試料内の細胞外小胞体と反応することができる形態であれば、これに限定されない。
本発明の細胞外小胞体分離方法は、分離しようとする細胞外小胞体が、陽イオンと特異的に結合する性質を利用して、試料から陽イオンと結合した細胞外小胞体を分離する方法に関するものである。本発明の方法では、まず、試料に陽イオンを添加して反応させることによって、試料中の細胞外小胞体と陽イオンとが特異的に結合し、不溶性の細胞外小胞体−陽イオン複合体が形成される。
本発明の一実施例では、細胞外小胞体が含まれた培養培地試料又は尿試料に、カルシウムイオン、マンガンイオン、コバルトイオン、銅イオン又は亜鉛イオンを添加して、不溶性複合体が形成されることを確認した。また、前記不溶性複合体は、重力によって沈むため、容易に分離が可能であることを確認した。
本発明の一実施例において、本発明の細胞外小胞体分離方法は、前記試料から細胞外小胞体−陽イオン複合体を分離する段階[(c)段階]を含む。
本発明の細胞外小胞体−陽イオン複合体を分離する段階は、前記段階で形成された不溶性複合体を、様々な水溶性物質が含まれている試料から分離するものであって、遠心分離、超遠心分離、ろ過、限外ろ過、重力、音波処理、密度勾配超遠心分離、サイズ排除クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、親和性クロマトグラフィー、ポリマーを利用した沈殿又は有機溶媒沈殿からなる群から選択される1以上であるが、これに限定されない。
本発明の一実施例において、本発明の細胞外小胞体分離方法は、前記複合体から陽イオンを分離させ、細胞外小胞体を精製する段階[(d)段階]を含む。
本発明の細胞外小胞体精製段階は、細胞外小胞体と陽イオンとの特異的結合状態を除去して、複合体から細胞外小胞体だけを分離することができる方法であって、本技術が属する分野の当業者が理解できる様々な方法又は条件を適用することができる。
本発明の一実施例において、前記段階は、分離された細胞外小胞体−陽イオン複合体にキレート剤を添加する方法を含むことができる。
本発明の用語「キレート剤(chelate agents)」又は「キレートリガンド(chelating ligands)」は、金属イオンに配位して安定したキレート錯体を形成する二つ以上の配位原子を含むイオン、分子又は原子団を意味し、配位原子の数によって三座配位子(tridentate ligand)、四座配位子(tetradentate ligand)、五座配位子(pentadentate ligand)、六座配位子(hexadentate ligand)などのように呼ばれる。本発明のキレートリガンドは、イミノ二酢酸(IDA、iminodiacetic acid)、ニトリロ三酢酸(NTA、nitrilotriacetic acid)、トリス(カルボキシメチル)エチレンジアミン(TED、tris-(carboxymethyl)ethylenediamine)、エチレンジアミン(ethylenediamine)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA、ethylendiamine tetraacetate)、アルキレンジアミン三酢酸(alkylenediamine triacetic acid)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA、diethylenetriaminepentaacetic acid)、エチレングリコールビス(β−アミノエチルエーテル)−N,N,N’,N’−四酢酸(EGTA、ethylene glycol-bis(β-aminoethyl ether)-N,N,N’,N’-tetraacetic acid)、ホスホセリン(phosphoserine)及び1,4,7−トリアザシクロノナン(TACN、1,4,7-triazacyclononane)からなる群から選択される1以上であるが、本発明で使用される金属陽イオンに特異的に結合して、細胞外小胞体−陽イオン複合体から陽イオンを特異的に分離することができるものであれば、これに限定されない。
本発明の一実施例において、前記段階は、分離された細胞外小胞体−陽イオン複合体が含まれた溶液のpH値を変化させる方法を使用することができる。
また、本発明の一実施例において、前記段階は、分離された細胞外小胞体−陽イオン複合体が含まれた溶液から、イミダゾール(imidazole)、ヒスチジン(histidine)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA、ethylenediamine tetraacetate)又は塩(salt)の濃度を変化させることにより、複合体から細胞外小胞体を精製する方法を使用することができる。
本発明の細胞外小胞体精製段階は、前記の方法のうち、いずれか又は一つ以上の方法を複合的に選択して行うことができる。好ましくは、本発明の精製条件は、pH 10以下の緩衝液、0〜5 M NaCl、0〜2 M イミダゾール、0〜2 M 金属キレート剤又は前記条件の組合せを適用することができるが、これに限定されない。
本発明の一実施例において、本発明の細胞外小胞体分離方法は、前記試料に陽イオンを添加する前に、試料を前処理する段階をさらに含むことができる。
本発明の前記前処理段階は、非精製試料の部分精製段階として、遠心分離、超遠心分離、ろ過、限外ろ過、音波処理、密度勾配超遠心分離、サイズ排除クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、親和性クロマトグラフィー、ポリマーを利用した沈殿又は有機溶媒沈殿からなる群から選択される1以上であるが、これに限定されない。
また、本発明の一実施例において、本発明の細胞外小胞体分離方法によって分離された細胞外小胞体を後処理する段階をさらに含むことができる。
本発明の前記後処理段階は、分離された細胞外小胞体の精製段階として、遠心分離、超遠心分離、ろ過、限外ろ過、音波処理、密度勾配超遠心分離、サイズ排除クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、親和性クロマトグラフィー、ポリマーを利用した沈殿又は有機溶媒沈殿からなる群から選択される1以上であるが、これに限定されない。
本発明の一実施例において、本発明の細胞外小胞体分離方法は、前記試料に陽イオンを添加する段階で、高分子又は塩析イオンを添加する段階をさらに含むことができる。本発明の陽イオンを利用した細胞外小胞体分離方法において、陽イオンと一緒に高分子又は塩析イオンを添加することにより、不溶性複合体の形成速度を大幅に増加させることができ、細胞外小胞体の分離効率及び分離時間を大幅に向上させることができる。
具体的には、前記高分子又は塩析イオンは、陽イオンと同時に試料に添加することができる。
また、前記高分子又は塩析イオンは、試料に陽イオンを添加する前に先に添加することができる。
また、前記高分子又は塩析イオンは、試料に陽イオンを添加した後で添加することができる。
本発明の一実施例において、前記高分子は、ポリエチレングリコール(PEG、poly ethylene glycol)、又はポリオキサゾリン(polyoxazoline)でもあり、前記ポリオキサゾリンは、置換基によって、ポリメチルオキサゾリン(PMOZ、poly(2-methyl-2-oxazoline))、ポリエチルオキサゾリン(PEOZ、poly(2-ethyl-2-oxazoline))又はポリプロピレンオキサゾリン(PPOZ、poly(2-propyl-2-oxazoline)でもある。好ましくは、前記高分子は、ポリエチレングリコール(PEG、poly ethylene glycol)又はポリエチルオキサゾリン(PEOZ、poly(2-ethyl-2-oxazoline))でもあるが、これに限定されない。
本発明の用語「塩析イオン(salting-out ion)」は、溶液中で水の可溶性を減少させて、疎水性相互反応の強度を増加させるためのものであり、水の構造を安定化させるコスモトロピック塩(kosmotropic salt)を指す。このようなコスモトロピック塩は、溶液において溶解性物質の溶解度に影響を与える能力の程度により、ホフマイスター系列(Hofmeister series)で表し、陰イオン系は、以下の通りである:SO4 2-<HPO4 2-<OH-<F-<HCOO-<CH3COO-<Cl-<Br-<NO3 -<I-<SCN-<ClO4 -。陽イオン系は、以下の通りである:NH4 +、Rb+、K+、Na+、Cs+、Li+、Ca2+、Mg2+、及びBa2+。コスモトロピック塩は、ホフマイスター系列に沿って、疎水性粒子に対する塩析イオンとして作用する。本発明の前記塩析イオンは、ホフマイスター系列で水の構造を安定化させる陰イオンとそのカウンター陽イオンとからなるコスモトロピック塩でもある。
本発明に係る細胞外小胞体の分離方法は、遠心分離器のような高価な装備を必要とせず、分離過程で試料が極限の環境に晒されないため、細胞外小胞体の形態や性質を保存しながら効率的に分離することができるというメリットがある。また、本発明の方法は、従来の細胞外小胞体分離方法と結合して適用することができ、従来の方法の実行前の段階又は後の段階に適用することにより、分離効率を最大化することができる。
また、本発明の細胞外小胞体分離方法は、簡便ながら効果的に細胞外小胞体を分離することができ、細胞外小胞体の大量精製の際に重要な要素として活用することができるばかりでなく、少量の体液試料の前処理及び後処理段階に適用することにより、臨床診断にも活用することができる。
また、本発明の細胞外小胞体分離方法は、細胞外小胞体の種類によって特定の陽イオンに対する親和性が異なる性質を利用して、様々な陽イオンで、細胞外小胞体のサブセット(subset)を分画することができる。分画された細胞外小胞体サブセットは、多次元的な疾病診断に活用することができ、従来に開発された様々な病気の診断マーカーを本発明に適用することにより、従来の診断マーカーの問題を解決し、様々な活用が可能なようにすることができる。
図1は、本発明の一実施例に係る細胞外小胞体分離方法の模式図である。 図2は、本発明の一実施例に係る標本細胞外小胞体の分離方法及び特性分析結果である。 図3は、本発明の一実施例に基づいて、複数の濃度の様々な陽イオン(Ca2+、Cu2+、Zn2+)の添加で、細胞培養液から細胞外小胞体を分離できることを、HPLCで確認した結果である。 図4は、本発明の一実施例に基づいて、様々な濃度の銅陽イオン(塩化銅(II))の添加で、細胞培養液から細胞外小胞体が分離されたことを、ナノ粒子分析(a)及びウエスタンブロット(b)で確認した結果である。 図5は、本発明の一実施例に基づいて、様々な濃度の銅陽イオン(硫酸銅(II))の添加で、細胞培養液から細胞外小胞体が分離されたことをナノ粒子分析(a)及びウエスタンブロット(b)で確認した結果である。 図6は、本発明の一実施例に基づいて、様々な濃度のコバルト陽イオン(塩化コバルト)の添加で、細胞培養液から細胞外小胞体が分離されたことを、ナノ粒子分析(a)及びウエスタンブロット(b)で確認した結果である。 図7は、本発明の一実施例に基づいて、様々な濃度のマンガン陽イオン(塩化マンガン(II))の添加で、細胞培養液から細胞外小胞体が分離されたことを、ナノ粒子分析(a)及びウエスタンブロット(b)で確認した結果である。 図8は、本発明の一実施例に基づいて、様々な濃度のマンガン陽イオン(硫化マンガン(II))の添加で、細胞培養液から細胞外小胞体が分離されたことを、ナノ粒子分析(a)及びウエスタンブロット(b)で確認した結果ある。 図9は、本発明の一実施例に基づいて、様々な濃度のカルシウム陽イオン(塩化カルシウム)の添加で、細胞培養液から細胞外小胞体が分離されたことを、ナノ粒子分析(a)及びウエスタンブロット(b)で確認した結果である。 図10は、本発明の一実施例に基づいて、様々な濃度の亜鉛陽イオン(塩化亜鉛)の添加で、細胞培養液から細胞外小胞体が分離されたことを、ナノ粒子分析(a)及びウエスタンブロット(b)で確認した結果である。 図11は、本発明の一実施例に基づいて、様々な濃度のカルシウム陽イオン(塩化カルシウム)の添加で、人尿から細胞外小胞体が分離されたことを、ナノ粒子分析(a)及びウエスタンブロット(b)で確認した結果である。 図12は、本発明の一実施例に基づいて、様々な濃度のマンガン陽イオン(硫酸マンガン(II))の添加で、人尿から細胞外小胞体が分離されたことを、ナノ粒子分析(a)とウエスタンブロット(b)で確認した結果である。 図13は、本発明の一実施例に基づいて、様々な濃度の亜鉛陽イオン(塩化亜鉛)の添加で、人尿から細胞外小胞体が分離されたことを、ナノ粒子分析(a)及びウエスタンブロット(b)で確認した結果である。 図14は、本発明の一実施例に基づいて、様々な陽イオン(塩化銅(II)、硫酸マンガン(II))とポリマー(PEG、PEOZ)とを一緒に添加して、細胞培養液から細胞外小胞体が分離されたことを、ナノ粒子分析を通じて確認した結果である。 図15は、本発明の一実施例に基づいて、銅陽イオン(硫酸銅(II))とポリマー(PEOZ)とを一緒に添加して、細胞培養液から細胞外小胞体が分離されたことを、ウエスタンブロット分析を通じて確認した結果である。 図16は、本発明の一実施例に基づいて、従来の塩析イオン(硫酸アンモニウム)沈殿法と本願発明の銅陽イオン(硫酸銅(II))を利用した方法を組合せて、細胞外小胞体の分離を確認した結果である。 図17は、本発明の一実施例に基づいて、従来のポリエチレングリコール(PEG)を利用した細胞外小胞体の分離(a)と本願発明の方法を利用した細胞外小胞体の分離(b)の結果を比較したものである。図17aは、本発明の一実施例に基づく、従来のポリエチレングリコール(PEG)を利用した細胞外小胞体の分離(a)の結果である。 図17は、本発明の一実施例に基づいて、従来のポリエチレングリコール(PEG)を利用した細胞外小胞体の分離(a)と本願発明の方法を利用した細胞外小胞体の分離(b)の結果を比較したものである。図17bは、本発明の一実施例に基づく、本願発明の方法を利用した細胞外小胞体の分離(b)の結果である。
[発明の実施のための最善の形態]
以下、実施例を通じて本発明をさらに詳細に説明する。これらの実施例は本発明を例示するためのものであり、本発明の範囲がこれらの実施例により制限されるものと解釈されないことは、当業界で通常の知識を有する者にとって自明である。
実施例1.標本細胞外小胞体の精製及び分析
大腸癌細胞SW480培養液を、500×gで10分間遠心分離(計2回繰り返し)して、残存する細胞及び沈殿物を除去した。前記上澄み液を、再び2000×gで20分間遠心分離(計2回繰り返し)して、沈殿物を除去した。
前記上澄み液に存在する細胞外小胞体を一次精製及び沈殿させるために、細胞外小胞体沈殿誘導液(8.4% Polyethylene glycol 6000、250 mM NaCl、20 mM HEPES、pH 7.4)を添加して16時間冷蔵保管した後、12000×gで30分間遠心分離して、沈殿された細胞外小胞体を回収し、HEPES緩衝溶液(HEPES-buffered saline、20 mM HEPES、150 mM NaCl、pH 7.4)に溶かした。
密度及び浮力を利用して、細胞外小胞体を二次精製するために、前記試料をオプティプレップ(OptiPrep)と混合(最終濃度30%)して、超遠心分離容器の最下層に位置させた後、20%オプティプレップ、5%オプティプレップの順に重層した。200000×gで2時間オプティプレップ浮上密度勾配超遠心分離(30%、20%、5%オプティプレップ三重層)を行い、超遠心分離後の細胞外小胞体と高密度分画(1.08〜1.12 g/ml)を回収した。
前記精製された細胞外小胞体を三次精製するために、HPLC装置を利用して、セファクリル(Sephacryl)S500で充填されたカラム(10 x 100 mm)にローディングした後、サイズ排除クロマトグラフィーを通じて、最終精製された細胞外小胞体分画を回収した。この標本細胞外小胞体の分離過程を図2(a)に示した。
精製した大腸癌細胞由来の細胞外小胞体をHPLCクロマトグラフィーで分析した結果、分子サイズクロマトグラフィーでは、3.6分で280 nm吸光バンドが表われた(図2(b))。クロマトグラフィーを通じた各分画のナノ粒子トラッキング分析(NTA、nanoparticle tracking analysis)の結果、3.01〜4.5分に溶出された試料から高いナノ粒子の信号を検出することができ、この信号が280 nm吸光バンドと一致することを確認することにより、細胞外小胞体は、前記HPLC分析の際、3.6分で検出されるバンドであることが分かった。(図2(b))。
前記の方法に基づいて、大腸癌細胞株(SW480)から最終精製された細胞外小胞体を、電子顕微鏡を通じて形態を確認した。その結果、図2(d)に示した通り、SW480大腸癌細胞由来の細胞外小胞体の大きさが約50〜200 nmであることを確認できた。また、ウエスタンブロットを通じて、細胞外小胞体のマーカーであるTSG101及びCD9を確認して、これを図2(e)に示した。
実施例2.複数の濃度の様々な陽イオンを利用した細胞外小胞体の分離
複数の濃度の様々な陽イオン(Ca2+、Cu2+、Zn2+)を大腸癌細胞培養液に添加して混合した後、3000×g、10分間遠心分離して沈殿物を回収し、50 mM EDTAが含まれたHEPESバッファーに溶解させた。前記分離した細胞外小胞体を、HPLCシステムを利用したサイズ排除クロマトグラフィーで分析した結果、標本細胞外小胞体は、3.6分で検出され、これを図3(a)に示した。
大腸癌細胞の培養液に添加したカルシウム陽イオン、銅陽イオン及び亜鉛陽イオンの処理濃度によって、3.6分で検出される280 nm吸光バンドが、陽イオンの濃度に比例して増加することを確認して、これを図3(b)乃至図3(d)に示した。各陽イオンで吸光バンドと標本細胞外小胞体吸光バンドは同じ検出時間を示し、陽イオン添加濃度によって、細胞培養液から分離される細胞外小胞体の収率が増加することが分かった。
実施例3.銅陽イオン(塩化銅(II))を利用した細胞外小胞体の分離
複数の濃度の銅陽イオンを大腸癌細胞培養液に添加して混合した後、3000×g、10分間遠心分離して沈殿物を回収し、50 mM EDTAが含まれたHEPESバッファーに溶解させた。前記の方法を利用して分離した細胞外小胞体を、ナノ粒子分析及びウエスタンブロット分析で確認した。ナノ粒子分析のためにNanosight LM10装置が使用され、カメラレベル10、検出限界3の条件で60秒間追跡記録し、ウエスタンブロット分析のためにSDS電気泳動後、通常の細胞外小胞体マーカーであるCD9に対する信号を分析した。
その結果、銅陽イオンの濃度が増加するにつれて、細胞外小胞体の収率が増加することを、図4(a)に示し、これにより、通常の細胞外小胞体マーカーであるCD9に対する信号が、銅陽イオンの濃度に比例して増加することを図4(b)で確認した。
実施例4.銅陽イオン(硫化銅(II))を利用した細胞外小胞体の分離
複数の濃度の銅陽イオンを大腸癌細胞培養液に添加して培養した後、3000×g、10分間遠心分離して沈殿物を回収し、50 mM EDTAが含まれたHEPESバッファーに溶解させた。前記の方法を利用して分離した細胞外小胞体を、ナノ粒子分析及びウエスタンブロット分析で確認した。
その結果、銅陽イオンの濃度が増加するにつれて、細胞外小胞体の濃度が増加したことを図5(a)に示し、これにより、通常の細胞外小胞体マーカーであるCD9に対する信号が、銅陽イオン濃度により増加することを図5(b)に示した。
実施例5.コバルト陽イオン(塩化コバルト)を利用した細胞外小胞体の分離
複数の濃度のコバルト陽イオンを大腸癌細胞培養液に添加して混合した後、3000×g、10分間遠心分離して沈殿物を回収し、50 mM EDTAが含まれたHEPESバッファーに溶解させた。前記の方法を利用して分離した細胞外小胞体を、ナノ粒子分析及びウエスタンブロット分析で確認した。
その結果、コバルト陽イオンの濃度が増加するにつれて、細胞外小胞体の濃度が増加したことを、図6(a)に示し、これにより通常の細胞外小胞体マーカーであるCD9に対する信号が、コバルト陽イオン濃度により増加することを、図6(b)に示した。
実施例6.マンガン陽イオン(塩化マンガン(II))を利用した細胞外小胞体の分離
複数の濃度のマンガン陽イオンを大腸癌細胞培養液に添加して混合した後、3000×g、10分間遠心分離して沈殿物を回収し、50 mM EDTAが含まれたHEPESバッファーに溶解させた。前記の方法を利用して分離した細胞外小胞体を、ナノ粒子分析及びウエスタンブロット分析で確認した。
その結果、マンガン陽イオンの濃度が増加するにつれて、細胞外小胞体の濃度が増加したことを、図7(a)に示し、これにより、通常の細胞外小胞体マーカーであるCD9に対する信号が、マンガン陽イオンの濃度により増加することを図7(b)に示した。
実施例7.マンガン陽イオン(硫化マンガン(II))利用した細胞外小胞体の分離
複数の濃度のマンガン陽イオンを大腸癌細胞培養液に添加して混合した後、3000×g、10分間遠心分離して沈殿物を回収し、50 mM EDTAが含まれたHEPESバッファーに溶解させた。前記の方法を利用して分離した細胞外小胞体を、ナノ粒子分析及びウエスタンブロット分析で確認した。
その結果、マンガン陽イオンの濃度が増加するにつれて、細胞外小胞体の濃度が増加したことを、図8(a)に示し、これにより、通常の細胞外小胞体マーカーであるCD9に対する信号が、マンガン陽イオン濃度により増加することを図8(b)で示した。
実施例8.カルシウム陽イオン(塩化カルシウム)を利用した細胞外小胞体の分離
複数の濃度のカルシウム陽イオンを大腸癌細胞培養液に添加して混合した後、3000×g、10分間遠心分離して沈殿物を回収し、50 mM EDTAが含まれたHEPESバッファーに溶解させた。前記の方法を利用して分離した細胞外小胞体を、ナノ粒子分析及びウエスタンブロット分析で確認した。
その結果、カルシウム陽イオンの濃度が増加するにつれて、細胞外小胞体の濃度が増加したことを、図9(a)に示し、これにより、通常の細胞外小胞体マーカーであるCD9に対する信号が、マンガン陽イオン濃度によって増加することを図9(b)に示した。
実施例9.亜鉛陽イオン(塩化亜鉛)を利用した細胞外小胞体の分離
複数の濃度の亜鉛陽イオンを大腸癌細胞培養液に添加して混合した後、3000×g、10分間遠心分離して沈殿物を回収し、50 mM EDTAが含まれたHEPESバッファーに溶解させた。前記の方法を利用して分離した細胞外小胞体を、ナノ粒子分析及びウエスタンブロット分析で確認した。
その結果、亜鉛陽イオンの濃度が増加するにつれて、細胞外小胞体の濃度が増加したことを、図10(a)に示し、これにより、通常の細胞外小胞体マーカーであるCD9に対する信号が、亜鉛陽イオン濃度によって増加することを図10(b)で示した。
実施例10.人の尿からカルシウム陽イオン(塩化カルシウム)を利用した細胞外小胞体の分離
人の尿(urine)を2000×gで15分間遠心分離(計2回繰り返し)して残存する沈殿物を除去した。前記上澄み液に複数の濃度のカルシウム陽イオンを添加して混合した後、3000×g、10分間遠心分離して沈殿物を回収し、50 mM EDTAが含まれたHEPESバッファーに溶解させた。前記の方法を利用して分離した細胞外小胞体を、ナノ粒子分析及びウエスタンブロット分析で確認した。
その結果、カルシウム陽イオンの濃度が増加するにつれて、細胞外小胞体の濃度が増加したことを、図11(a)に示し、これにより、通常の細胞外小胞体マーカーであるCD9に対する信号が、カルシウム陽イオン濃度によって増加することを、図11(b)で示した。
実施例11.人の尿からマンガン陽イオン(硫化マンガン(II))を利用した細胞外小胞体の分離
人の尿を2000×gで15分間遠心分離(計2回繰り返し)して残存する沈殿物を除去した。前記準備された人の尿に複数の濃度のマンガン陽イオンを添加して混合した後、3000×g、10分間遠心分離して沈殿物を回収し、50 mM EDTAが含まれたHEPESバッファーに溶解させた。前記の方法を利用して分離した細胞外小胞体を、ナノ粒子分析及びウエスタンブロット分析で確認した。
その結果、カルシウム陽イオンの濃度が増加するにつれて、細胞外小胞体の濃度が増加したことを、図12(a)に示し、これにより、通常の細胞外小胞体マーカーであるCD9に対する信号が、カルシウム陽イオン濃度により増加することを、図12(b)で示した。
実施例12.人の尿から亜鉛陽イオン(塩化亜鉛)を利用した細胞外小胞体の分離
人の尿を2000×gで15分間遠心分離(計2回繰り返し)して残存する沈殿物を除去した。前記準備された人の尿に複数の濃度の亜鉛陽イオンを添加して混合した後、3000×g、10分間遠心分離して沈殿物を回収し、50 mM EDTAを含むHEPESバッファーに溶解させた。前記の方法を利用して分離した細胞外小胞体を、ナノ粒子分析及びウエスタンブロット分析で確認した。
その結果、亜鉛陽イオンの濃度が増加するにつれて、細胞外小胞体の濃度が増加したことを、図13(a)に示し、これにより、通常の細胞外小胞体マーカーであるCD9に対する信号が、亜鉛陽イオン濃度により増加したことを図13(b)で示した。
実施例13.様々な陽イオン(塩化銅(II)、硫化マンガン(II))とポリマーの組合せを通じた細胞外小胞体の分離効率増加
様々な陽イオンとポリマーの組合せによる細胞外小胞体の分離収率を比較するために、陽イオン単独、ポリマー単独、又は陽イオンとポリマーを一緒に添加して細胞外小胞体を分離した。
具体的には、細胞外小胞体分離のためのポリマーとしては、ポリエチレングリコール(PEG、Poly ethylene glycol)又はポリエチルオキサゾリン(PEOZ、Poly(2-ethyl-2-oxazoline))を使用し、大腸癌細胞培養液に最終濃度が8.3%になるようにポリエチレングリコール(PEG、Poly ethylene glycol)だけを添加するか、又は最終濃度が10%になるようにポリエチルオキサゾリン(PEOZ、Poly(2-ethyl-2-oxazoline))だけを添加した。このようなポリマー単独添加群は、室温で10分又は4℃で16時間培養した後、遠心分離を通じて細胞外小胞体を回収した。
一方、陽イオン単独添加群は、前記と同じ細胞培養液に最終濃度が20 mMになるように、銅陽イオン(CuCl2)又はマンガン陽イオン(MnSO4)だけを添加した後、常温で10分間培養し、遠心分離を通じて細胞外小胞体を回収した。また、前記陽イオンとポリマーを同時に添加した場合も同様に、常温で10分間培養した後、遠心分離を通じて回収した。その後、沈殿した細胞外小胞体を、同じ嵩のHEPESバッファーに溶解した。
前記ポリマー単独、陽イオン単独、又は陽イオンポリマー混合条件で回収した細胞外小胞体の収率を比較分析するために、ナノ粒子分析を行った。その結果、図14(a)乃至図14(c)に示した通り、ポリマー単独で16時間培養した条件の細胞外小胞体の収率に比べて、陽イオン単独で10分間反応した条件で2〜3倍の高収率を示し、陽イオンとポリマーを混合した条件で10分間反応した場合、細胞外小胞体の収率がさらに上昇することが確認できた。このことから、ポリマー単独では効率が極めて低いが、陽イオンが存在する条件でポリマーが添加されると、陽イオンの細胞外小胞体沈殿効率をさらに増加させることが分かった。
実施例14.ポリマーと銅陽イオン(硫化銅(II))濃度による細胞外小胞体のCD9分析
大腸癌細胞の培養液に、様々な濃度の銅陽イオンと、最終濃度が10%になるようにポリエチルオキサゾリンとを添加した後、常温で30分間反応させた試料と、ポリエチルオキサゾリン単独で4℃、18時間反応させた試料から3000×g、10分間遠心分離して細胞外小胞体を回収した。各条件で得られた細胞外小胞体の収率を確認するために、細胞外小胞体マーカーであるCD9の量を、ウエスタンブロットを通じて分析した。
その結果、図15に示した通り、ポリエチルオキサゾリン単独で30分間培養した条件の細胞外小胞体の収率が極めて低いのに対し、様々な濃度の銅陽イオンとポリマーを混合した条件で30分間反応した場合、銅陽イオンの濃度に比べてはるかに高い細胞外小胞体が回収されることが分かった。このことから、ポリエチルオキサゾリン単独では、細胞外小胞体沈殿効率が極めて低く、銅陽イオンが存在する条件でポリマーが添加されると、細胞外小胞体の沈殿効率が最大化されることが分かった。
実施例15.硫酸アンモニウムと銅陽イオン(硫化銅(II))の組合せによる細胞外小胞体の分離
大腸癌細胞の培養液に、最終濃度1.5 Mになるように硫化アンモニウムを添加した後、 4℃で30分間反応させた試料、前記と同じ細胞培養液に銅陽イオン(10 mM)だけを添加した試料、そして、前記と同じ細胞培養液に銅陽イオンと硫化アンモニウムを一緒に添加した試料から、3000×g、10分間遠心分離して細胞外小胞体を回収し、各条件で得られた細胞外小胞体の収率を確認するために、ナノ粒子分析を行った。
その結果、図16に示した通り、硫化アンモニウム単独で30分間培養した条件の細胞外小胞体の収率は極めて低いのに対し、10 mMの銅陽イオンだけを30分間反応した条件では、高い細胞外小胞体の収率を示し、銅陽イオンと硫化アンモニウムを混合した条件で30分間反応した条件の場合は、銅陽イオンの濃度に比例して試料中に存在する細胞外小胞体の収率がさらに高まることを確認できた。これらの結果から、30分の短い培養をする場合、硫化アンモニウム単独では、細胞外小胞体沈殿効率が極めて低いのに対し、銅陽イオン単独の場合、沈殿効率が優れている。また、銅陽イオンと硫酸アンモニウムが一緒に添加されて、細胞外小胞体を沈殿する場合は、銅陽イオンの細胞外小胞体沈殿効率を最大化させることが分かった。
実施例16.ポリマーを利用した細胞外小胞体の分離と銅陽イオンを通じた細胞外小胞体分離方法の比較
ポリマーを利用した細胞外小胞体の分離と、ポリマー陽イオンの組合せを通じて細胞外小胞体分離の収率及び純度の差を分析するために、大腸癌細胞培養液10 mlから、細胞外小胞体を精製するためにポリエチレングリコール(PEG、Polyethylene glycol)を最終濃度8.3%になるように添加して 4℃で18時間培養した後、3000×g、10分間遠心分離した後、沈殿物をHEPESバッファー(20 mM HEPES、pH 7.2、150 mM NaCl)に溶解させた。一方、同じ嵩の細胞培養液に銅陽イオンを添加した後、10分間培養して沈殿物を3000×g、10分間遠心分離して回収し、これを50 mM EDTAを含むHEPESバッファーに溶解させた。前記の方法を利用して分離した細胞外小胞体を含む試料を、サイズ排除クロマトグラフィー(spin-based size exclusion chromatography)で追加分離した後、HPLCシステムを利用したサイズ排除クロマトグラフィーで分析した。
その結果、図17に示した通り、従来のポリマーを利用した細胞外小胞体の分離方法に比べて、陽イオンを利用すると、細胞外小胞体の収率と純度が大きく向上したことが分かった。
以上で、本発明の特定の部分を詳細に記述したところ、当業界の通常の知識を有する者において、これらの具体的な技術は、単に好ましい実施例であり、これに本発明の範囲が制限されるものではない点は明らかである。したがって、本発明の実質的な範囲は、添付された請求項とその等価物によって定義されると言える。

Claims (12)

  1. (a)生物学的試料に陽イオンを添加する段階;
    (b)前記生物学的試料に含まれた細胞外小胞体と陽イオンとを反応させて複合体を形成する段階;
    (c)前記試料から細胞外小胞体−陽イオン複合体を分離する段階;及び
    (d)前記複合体から陽イオンを分離させ、細胞外小胞体を精製する段階
    を含む細胞外小胞体分離方法。
  2. 前記生物学的試料は、哺乳動物細胞培養培地、バクテリア細胞培養培地、酵母培養培地、組織抽出物、癌組織、血清、血漿、唾液、涙、汗、尿、糞便、脳脊髄液(CSF、cerebrospinal fluid)、腹水(ascite)、羊水(amniotic fluid)、精液、乳(milk)、ほこり、淡水、海水、土壌及び発酵食品からなる群から選択される1以上であることを特徴とする、請求項1記載の細胞外小胞体分離方法。
  3. 前記陽イオンは、金属陽イオンであることを特徴とする、請求項1記載の細胞外小胞体分離方法。
  4. 前記(c)段階は、遠心分離、超遠心分離、ろ過、限外ろ過、重力、音波処理、密度勾配超遠心分離、サイズ排除クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、親和性クロマトグラフィー、ポリマーを利用した沈殿及び有機溶媒沈殿からなる群から選択される1以上の方法を利用することである、請求項1記載の細胞外小胞体分離方法。
  5. 前記(d)段階は、分離された細胞外小胞体−陽イオン複合体にキレート剤を添加する方法;pH値を変化させる方法;及びイミダゾール(imidazole)、ヒスチジン(histidine)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA、ethylendiamine tetraacetate)及び塩(salts)からなる群から選択される1以上の濃度を変化させる方法からなる群から選択される1以上の方法を含む、請求項1記載の細胞外小胞体分離方法。
  6. 前記キレート剤は、イミノ二酢酸(IDA、iminodiacetic acid)、ニトリロ三酢酸(NTA、nitrilotriacetic acid)、トリス(カルボキシメチル)エチレンジアミン(TED、tris-(carboxymethyl)ethylenediamine)、エチレンジアミン(ethylenediamine)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA、ethylendiamine tetraacetate)、アルキレンジアミン三酢酸(alkylenediamine triacetic acid)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA、diethylenetriaminepentaacetic acid)、エチレングリコールビス(β−アミノエチルエーテル)−N,N,N’,N’−四酢酸(EGTA、ethylene glycol-bis(β-aminoethyl ether)-N,N,N’,N’-tetraacetic acid)、ホスホセリン(phosphoserine)及び1,4,7−トリアザシクロノナン(TACN、1,4,7-triazacyclononane)からなる群から選択される1以上であることを特徴とする、請求項5記載の細胞外小胞体分離方法。
  7. 前記(a)段階の前に、試料の前処理段階をさらに含むことを特徴とする、請求項1記載の細胞外小胞体分離方法。
  8. 前記(d)段階後に精製された細胞外小胞体の後処理段階をさらに含むことを特徴とする、請求項1記載の細胞外小胞体分離方法。
  9. 前記(a)段階に高分子又は塩析イオンを添加する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項1記載の細胞外小胞体分離方法。
  10. 前記高分子又は塩析イオンは、陽イオンと同時に、陽イオン添加の前に、又は陽イオン添加の後に添加されることを特徴とする、請求項9記載の細胞外小胞体分離方法。
  11. 前記高分子は、ポリエチレングリコール(PEG、poly ethylene glycol)、又はポリオキサゾリン(polyoxazoline)である、請求項9記載の細胞外小胞体分離方法。
  12. 前記ポリオキサゾリンは、ポリメチルオキサゾリン(PMOZ、poly(2-methyl-2-oxazoline)、ポリエチルオキサゾリン(PEOZ、poly(2-ethyl-2-oxazoline)又はポリプロピレンオキサゾリン(PPOZ、poly(2-propyl-2-oxazoline)である、請求項11記載の細胞外小胞体分離方法。
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